JP2002104760A - 乗客コンベアのリニューアル方法 - Google Patents

乗客コンベアのリニューアル方法

Info

Publication number
JP2002104760A
JP2002104760A JP2000290841A JP2000290841A JP2002104760A JP 2002104760 A JP2002104760 A JP 2002104760A JP 2000290841 A JP2000290841 A JP 2000290841A JP 2000290841 A JP2000290841 A JP 2000290841A JP 2002104760 A JP2002104760 A JP 2002104760A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steps
passenger conveyor
renewing
driving
renewal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000290841A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Matsuzaki
義夫 松崎
Hideaki Kuno
秀明 久野
Koji Yamamoto
功治 山本
Toshiaki Matsuo
利昭 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Building Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority to JP2000290841A priority Critical patent/JP2002104760A/ja
Publication of JP2002104760A publication Critical patent/JP2002104760A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗客コンベアをリニューアル作業期間中でも
利用することができる乗客コンベアのリニューアル方法
の提供。 【解決手段】 エスカレータ50のリニューアル作業
を、一方の欄干12をリニューアルする工程S1と、他
方の欄干12をリニューアルする工程S2と、制御盤3
の交換や電力変換機20の増設などの踏段8の駆動装置
を改造する工程S3と、照明部40をリニューアルする
工程S4と、複数の踏段8を新しい踏段8Aに交換する
工程S5とに分割し、定休日や夜間および早朝などのエ
スカレータ50が利用されない時間帯に、各工程を個別
に完了させていき、各工程間ではエスカレータ50A〜
50Dのそれぞれを平常通り運転するようにした。特
に、駆動装置を改造する工程では、既設の従動スプロケ
ット6に対応する駆動スプロケット4Aを新設し、既設
の駆動装置30を部分的にそのまま利用し、作業を簡略
化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】エスカレータや動く道路など
の乗客コンベアをリニューアルするのに好適な乗客コン
ベアのリニューアル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、乗客コンベアは、乗客が目にす
る意匠部品として、乗客コンベアの乗口および降口のそ
れぞれに設けられる床板すなわちコームプレートやカバ
ープレート、乗客が乗る複数のステップすなわち踏段や
踏板、これらのステップと同期して移動するハンドレー
ル、ステップの両側に設けられ、欄干に含まれる内デッ
キ、外デッキ、および同じく欄干に含まれ、この欄干上
にハンドレールを支持するハンドレールフレームなどを
備えている。
【0003】また、意匠部品ではないが、上述のステッ
プを駆動する駆動装置を備えている。この駆動装置の駆
動機構は、ステップを駆動する動力を発生する電動機
と、この電動機に減速機を介して取り付けられる駆動ス
プロケットと、この駆動スプロケットから駆動チェーン
を介して動力を伝達され、ステップチェーンを介して複
数のステップを駆動する従動スプロケットとが備えられ
ている。
【0004】このような乗客コンベアには、20年以上
も稼動しているものがあり、上述した意匠部品は、傷付
き、清掃しても落ちないほど汚れていることがある。こ
れらの傷や汚れは、乗客コンベアの意匠性を著しく損な
わせる。また、上述の意匠部品は20年以上経つと、現
在の意匠部品と比較して、安全性や信頼性、意匠の違い
などの点で劣っているものがある。また、駆動装置に
も、駆動性能が劣っているものがある。
【0005】そこで、乗客コンベアの意匠の変更や性能
の向上を目的とした乗客コンベアのリニューアルが実施
されている。
【0006】従来の乗客コンベアのリニューアル方法と
しては、フレームを含む全ての部品を撤去して意匠の異
なる乗客コンベアを新設する方法や、既設のフレームを
除く他の全ての部品を撤去して意匠の異なる乗客コンベ
アを新設する方法が一般的である。
【0007】例えば、上述の駆動装置の駆動機構は、2
0年以上前の機種と現在の機種とでは電動機の性能が異
なるだけでなく、その他スプロケットやチェーンのピッ
チなどが異なっていることがある。このため、既設の電
動機、既設のチェーン、既設のスプロケットなどを含む
既設の駆動装置全体を取り除いて新設される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のリニ
ューアル方法では、作業が煩雑で時間がかかる。すなわ
ち、乗客コンベアのリニューアルを完了させるまでに、
少なくとも約3週間は必要であり、この間、乗客コンベ
アを利用できない。
【0009】このため、乗客コンベアが設置されている
スーパーやデパートなどでは、営業時間が長く、定休日
が少ないため、長期間に渡る乗客コンベアのリニューア
ル作業は、利用者に迷惑をかけることになり、営業に支
障をきたす恐れがある。
【0010】本発明の目的は、このような現状を考慮し
てなされたもので、乗客コンベアをリニューアル作業期
間中でも利用することができる乗客コンベアのリニュー
アル方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明は、無端状に連結され、乗客
を乗せて移動する複数のステップと、これらのステップ
を駆動させる駆動機構を有する駆動装置と、この駆動装
置の駆動機構を制御し、この駆動装置に含まれる制御盤
と、乗客コンベアの上部に設けられる照明部と、前記ス
テップの両側に設けられる欄干と、これらの欄干のそれ
ぞれの上部に沿って設けられ、複数の前記ステップと同
期して移動するハンドレールとを備える乗客コンベアの
リニューアル方法であって、前記乗客コンベアのリニュ
ーアル作業全体を、この乗客コンベアの所定部分毎にリ
ニューアルする複数の工程に分割し、乗客コンベアが利
用されない時間帯に、複数の前記工程のそれぞれを個別
に完了させていく乗客コンベアのリニューアル方法にお
いて、複数の前記工程が前記駆動装置を改造する工程を
含み、既設の前記駆動機構が、電動機に減速機を介して
取り付けられる駆動スプロケットと、この駆動スプロケ
ットから駆動チェーンを介して動力を伝達され、ステッ
プチェーンを駆動させて複数の前記ステップを駆動する
従動スプロケットとを備える場合に、前記駆動装置を改
造する前記工程では、新設する駆動スプロケットを、既
設の前記従動スプロケットに対応するように設けるよう
にした。
【0012】このように行われる請求項1に係る発明で
は、乗客コンベアをリニューアルするに際し、乗客コン
ベアが利用されない時間帯、例えばスーパーやデパート
などであれば営業時間外に、乗客コンベアを構成する複
数の部分のうちのいずれかの部分をはじめにリニューア
ルする。そして、乗客コンベアが利用される時間帯、例
えば営業時間内には、リニューアルされた部分の意匠が
変わった状態で、乗客コンベアを平常通り運転する。
【0013】次に、また営業時間外に、リニューアルが
終了した部分以外の他の部分のうちのいずれかをリニュ
ーアルする。そして、営業時間内には、2つの部分の意
匠が変わった状態で、乗客コンベアを平常通り運転す
る。
【0014】次に、また営業時間外に、リニューアルが
終了した2つの部分以外の他の部分のうちのいずれかを
リニューアルする。そして、営業時間内には、3つの部
分の意匠が変わった状態で、乗客コンベアを平常通り運
転する。
【0015】このようして各工程が行われるのと同様
に、駆動装置を改造する工程を行う。この工程では、電
動機を新設する際に、既設の従動スプロケットに対応す
る駆動スプロケットを新設の減速機に設ける。これによ
り、既設の従動スプロケットや、この従動スプロケット
に対応する既設のステップチェーンや既設の駆動チェー
ンを取り外さずにそのまま利用できるので、駆動装置の
改造作業を簡略化できる。したがって、短時間で、すな
わち営業時間外のうちに駆動装置の改造作業を完了で
き、営業時間内には、駆動装置の性能が向上した状態
で、乗客コンベアを平常通り運転させることができる。
【0016】このようにして、乗客コンベア全体のリニ
ューアル作業が完了するまで、乗客コンベアが利用され
ない時間帯に、すなわち営業時間外になる度に、各部分
毎のリニューアルを完了させていく。これにより、乗客
コンベアのリニューアル作業期間中でも、乗客コンベア
を利用することができる。
【0017】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明において、複数の前記工程が、一方の前記欄干
をリニューアルする工程と、他方の前記欄干をリニュー
アルする工程と、前記照明部をリニューアルする工程
と、複数の前記ステップを新しいステップに交換する工
程とを含むことを特徴としている。
【0018】また、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは2に係る発明において、前記駆動装置を改造する前
記工程が、前記制御盤をマイコン制御式の制御盤に交換
することを含むことを特徴としている。
【0019】また、請求項4に係る発明は、請求項1〜
3のいずれかに係る発明において、前記駆動装置を改造
する前記工程が、前記ステップの移動速度を可変可能に
する電力変換機を増設することを含むこと特徴としてい
る。
【0020】また、請求項5に係る発明は、請求項1〜
4のいずれかに係る発明において、複数の前記ステップ
を新しいステップに交換する作業を、前記リニューアル
作業全体の最後の工程として行うことを特徴としてい
る。
【0021】また、請求項6に係る発明は、請求項1〜
5に係る発明において、既設の前記ハンドレールを、リ
ニューアルされた新設の欄干にそのまま取り付けること
を特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の乗客コンベアのリ
ニューアル方法の実施形態を図に基づいて説明する。
【0023】図1は、本発明の一実施形態を示す説明
図、図2は、エスカレータに図1に示す工程S1を施し
た状態を示す説明図、図3は、図2に示すエスカレータ
に図1に示す工程S2を施した状態を示す説明図、図4
は、図3に示すエスカレータに図1に示す工程S3を施
した状態を示す説明図、図5は、図4に示すエスカレー
タに図1に示す工程S4を施した状態を示す説明図、図
6は、図5に示すエスカレータに図1に示す工程S5を
施した状態を示す説明図、図7は、エレベータのリニュ
ーアル前の状態とリニューアル後の状態を示す説明図、
図8は、本実施形態でリニューアルされるエスカレータ
を示す説明図、図9は、図8に示すエスカレータのA−
A断面図である。
【0024】本実施形態は、乗客コンベア、例えば図
8、9に示すエスカレータ50のリニューアル方法であ
る。
【0025】すなわち、このエスカレータ50は、無端
状に連結され、乗客を乗せて移動する複数のステップ、
すなわち複数の踏段8を備えている。また、これらの踏
段8を駆動する駆動機構を有する駆動装置30と、この
駆動装置30の駆動機構を制御し、この駆動装置30に
含まれる制御盤3とを備えている。また、踏段8の両側
には、欄干12が設けられ、これらの欄干12のそれぞ
れの上部には、踏段8と同期して移動するハンドレール
11が設けられている。また、このエスカレータ50
は、上部の天井に照明部40を備えている。
【0026】上述の駆動装置30は、踏段8の駆動力を
発生する電動機1を備えている。この電動機1には、回
転数を制御する減速機2が接続されている。この減速機
2には、この減速機2によって駆動する駆動スプロケッ
ト4が取り付けられている。また、この駆動装置30に
は、上述の駆動スプロッケット4に駆動チェーン5を介
して従動する従動スプロッケット6が設けられている。
この従動スプロケット6には、複数の踏段8が接続さ
れ、この踏段8を駆動する踏段チェーン7が巻回されて
いる。これらの電動機1、減速機2、駆動スプロッケッ
ト4、駆動チェーン5、従動スプロケット6、および踏
段チェーン7は、踏段8を駆動させる駆動機構を構成し
ている。
【0027】また、踏段8の両側部には、ローラ9が設
けられている。この踏段8の両側には、断面形状がL字
形状の鋼材から成り、ローラ9を案内するレール10が
設けられている。
【0028】また、上述した駆動装置30、制御盤3お
よび踏段8は、図9に示すように、フレーム21に囲ま
れている。
【0029】また、上述の欄干12は、同図9に示すよ
うに、支柱23を備えている。この支柱23の踏段8側
には、例えば断面形状が湾曲した形状に形成された側部
材22が設けられている。欄干12の下部には、踏段8
側に内デッキ13が設けられ、この内デッキ13と支柱
23を挟んで対向する位置には外デッキ15が設けられ
ている。これらの内デッキ13と外デッキ15の下方に
は、スカートガード16が設けられている。欄干12の
上部には、上述のハンドレール11を案内するハンドレ
ールフレーム14が設けられている。このように構成さ
れている欄干12は、同図9に示すように、幅寸法Wに
設定され、欄干12の間隔が所定の高さ位置で所定の間
隔寸法WOに設定されている。また、この欄干12に
は、図8に示すように、乗口および降口の両側で張り出
す曲線状部分12aが設けられている。
【0030】また、上述の照明部40は、天井の壁面を
形成する板体18と、この板体18に設けられる照明機
器17とを備えている。
【0031】本実施形態は、上述のように構成されるエ
スカレータ50のリニューアル作業全体を、所定部分毎
にリニューアルする複数の工程に分割してしたものであ
る。すなわち、例えば図1に示すように、一方の欄干1
2をリニューアルする工程S1と、他方の既設の欄干1
2をリニューアルする工程S2と、後述の工程S3と、
照明部40をリニューアルする工程S4と、複数の踏段
8を新しい踏段に交換する工程S5とに分割してある。
なお、工程S1を行う際には、ハンドレール11は交換
せずに、既設のものをそのまま新設の欄干12Aに取り
付けるようにしている。
【0032】特に、本実施形態では、工程S3として、
駆動装置30を改造する工程を行う。この工程では、エ
スカレータ50の駆動に関する点での性能の向上を目的
として行う。
【0033】このとき、制御盤3を、例えばマイコン制
御式の制御盤3Aに交換する。また踏段8の移動速度を
可変する電力変換機20を増設するようにしている。
【0034】なお、上述の工程S5は、上述した工程S
1〜工程S5までの全ての工程うちの最後の工程として
行うようにしている。
【0035】このように構成した本実施形態は、スーパ
ーやデパートなどに備えられるエスカレータ50をリニ
ューアルする際に、例えば図1に示す手順で行われる。
【0036】まず、エスカレータ50が利用されない時
間帯、例えば定休日の1日を利用して、上述した図9に
示す欄干12のうちのいずれか一方の欄干12を、リニ
ューアルする(工程S1)。すなわち、欄干12を構成
するハンドレールフレーム14、内デッキ13、外デッ
キ15、スカートガード16、支柱23および側部材2
2それぞれを取り外し、図2に示すように、意匠の異な
るハンドレールフレーム14A、内デッキ13A、外デ
ッキ15A、スカートガード16A、支柱23Aおよび
側部材22Aのそれぞれを取り付けて、意匠の異なる欄
干12Aにリニューアルする。このとき、新設の側部材
22Aは、例えば断面形状が直線状のものにする。
【0037】この新設の欄干12Aは、上述した既設の
欄干12の幅寸法Wと同じ幅寸法に設定してあり、既設
の欄干12と新設の欄干12Aの間隔寸法も上述の間隔
寸法WOにとなるように設定してある。また、この新設
の欄干12Aは、乗口および降口の両側で張り出した上
述の曲線形状部分12aについても、図示はしていない
が既設の欄干12と同じ曲線形状に設定してある。
【0038】そして、既設のハンドレール11は、この
ように新設された欄干12Aにそのまま取り付けられ
る。
【0039】このようにして工程S1が終了すると、上
述の図8,9に示すエスカレータ50は、一方の欄干1
2が欄干12Aにリニューアルされ、平常運転が可能な
図2に示すエスカレータ50Aとなる。このエスカレー
タ50Aは、定休日が終わり営業が開始されると、平常
通り運転される。
【0040】次に、また例えば次の定休日の1日を利用
して、図2に示す他方の欄干12を、リニューアルする
(工程2)。すなわち、上述の工程S1と同様に、欄干
12を構成するハンドレールフレーム14、内デッキ1
3、外デッキ15、スカートガード16、支柱23およ
び側部材22のそれぞれを取り外し、図3に示すよう
に、意匠の異なるハンドレールフレーム14A、内デッ
キ13A、外デッキ15A、スカートガード16A、支
柱23Aおよび側部材22Aのそれぞれを取り付け、意
匠の異なる欄干12Aにリニューアルする。
【0041】このように、既設の欄干12は、上述した
幅寸法W、間隔寸法WO、曲線形状部分12aの曲線形
状を維持した状態でリニューアルされる。これにより、
既設のハンドレール11と、このハンドレール11を駆
動する図示しない既設のハンドレール駆動機器とを、乗
客コンベアのリニューアル後もそのまま利用するように
している。
【0042】このようにして工程S2が終了すると、上
述の図2に示すエスカレータ50Aは、他方の欄干12
が欄干12Aにリニューアルされ、平常運転が可能な図
3に示すエスカレータ50Bとなる。このエスカレータ
50Bは、定休日が終わり営業が開始されると、平常通
り運転される。
【0043】次に、営業時間終了後から例えば次の定休
日をまたいだ営業開始前までの約2日間を利用して、図
3に示す駆動装置30を改造する(工程S3)。すなわ
ち、駆動装置30に備えられる電動機1、減速機2、お
よび駆動スプロケット4のそれぞれを取り外し、図4に
示すように、それぞれ新設の電動機1A、減速機2A、
および駆動スプロッケット4Aのそれぞれを取り付け
て、駆動性能の向上した駆動装置30Aに改造する。ま
た、制御盤3を、マイコン式の制御盤3Aに交換する。
さらに、電力変換機20を増設する。
【0044】このとき、新設の駆動スプロケット4A
は、既設の従動スプロケット6に対応するものが新設の
減速機2Aに取り付けられる。これにより、既設の従動
スプロケット6だけでなく、この従動スプロケット6に
対応する既設の踏段チェーン8や既設の駆動チェーン5
なども取り外さずにそのまま利用するようにしている。
【0045】このようにして工程S3が終了すると、上
述した図3に示すエスカレータ50Bは、駆動性能が向
上し、平常運転が可能な図4に示すエスカレータ50C
となる。このエスカレータ50Cは、営業が開始される
と、平常通り運転される。
【0046】次に、また営業時間終了後から例えば次の
定休日をまたいだ営業開始前までの約2日間を利用し
て、図4に示す照明部40をリニューアルする(工程S
4)。すなわち、照明部40に含まれる照明機器17お
よび板体18を取り外し、図5に示すように、意匠の異
なる照明機器17Aおよび板体18Aを取り付け、意匠
の異なる照明部40Aにリニューアルする。
【0047】このようにして工程S4が終了すると、上
述した図4に示すエスカレータ50Cは、照明部40が
照明部40Aにリニューアルされた図5に示すエスカレ
ータ50Dとなる。このエスカレータ50Dは、営業が
開始されると、平常通り運転される。
【0048】そして、最後に、例えば次の定休日1日を
利用して、ステップ、すなわち踏段8を新しい踏段8A
に交換し(工程S5)、エスカレータ50のリニューア
ルを完了する。すなわち、踏段8を取り外し、図7に示
すように、踏段8Aを取り付ける。この新しい踏段8A
は、例えばステンレス製で、巻き込みなどを防止するた
めの段差部8Bを両側の縁に備える安全性の高いもので
ある。この踏段8Aは、現在生産されている踏段なの
で、故障や破損などがあった場合の部品交換に迅速に対
応することができる。
【0049】このようにして工程S5が終了すると、図
5に示すエスカレータ50Dは、安全性の向上した図6
に示すエスカレータ50Eとなる。すなわち、エスカレ
ータ50のリニューアル作業が完了し、図7に示すよう
に、既設のエスカレータ50は、意匠が変更され、安全
性、信頼性、および駆動性能が向上したエスカレータ5
0Eにリニューアルされる。
【0050】このように本実施形態では、エスカレータ
が利用されない営業時間外毎に、工程S1〜S5のそれ
ぞれを完了させていく。これにより、エスカレータのリ
ニューアル作業期間中でも、各工程間でエスカレータ5
0A,50B,50C,50Dのそれぞれを平常通り運
転させることができる。したがって、エスカレータの利
用者に迷惑を掛けることがなく、スーパーやデパートな
どの営業に支障をきたすことなく、エスカレータをリニ
ューアルすることができる。
【0051】特に、本実施形態では、既設の従動スプロ
ケットや、既設のステップチェーン、また既設の駆動チ
ェーンなどをそのまま利用することで、駆動装置の改造
作業を簡略化している。これにより、短時間で、すなわ
ち他の工程と同様に営業時間外で作業を完了させること
ができる。また、エスカレータ50全体を撤去して新設
した場合と同様に、踏段の駆動性能を向上させることが
できる。
【0052】また、本実施形態では、工程S5を最後に
行うので、新設の踏段8Aを傷付けることなくエスカレ
ータ50のリニューアルを完了することができる。
【0053】また、本実施形態では、工程S1,S2
で、新設の欄干12Aに既設のハンドレール11をその
まま取り付けるので、欄干12のリニューアル作業を簡
略化でできる。
【0054】また、本実施形態では、工程3において制
御盤3をマイコン式の制御盤3Aに取り替えることを例
に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、特に制
御盤の性能の向上を目的としていなければ、マイコン式
の制御盤ではない制御盤を取り付けるようにしてもよ
い。
【0055】また、本実施形態では、工程3において電
力変換機20を増設することを例に挙げたが、本発明は
これに限るものではなく、踏段8Aの移動速度を可変可
能にする必要がなければ、電力変換機20は増設しなく
てもよい。
【0056】また、本実施形態では、図1に示すよう
に、リニューアル作業を工程S1,S2,S3,S4,
S5の順に行ったが、本発明はこれに限るものではな
く、リニューアル作業の日程などに応じて、適宜順番を
入れ替えるようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上、本発明の各請求項に係る発明で
は、乗客コンベアのリニューアル作業を行うに際し、既
設の従動スプロケット、この従動スプロケットに対応す
る駆動チェーン、またステップチェーンを取り外すこと
なくそのまま利用することによって、駆動装置の改造作
業を簡略化している。これにより、他の工程と同様に乗
客コンベアが利用されない時間帯で、駆動装置を改造す
る工程を行うことができる。したがって、乗客コンベア
のリニューアルを行う際に、乗客コンベアの利用者に迷
惑を掛けることがなく、スーパーやデパートなどの営業
に支障をきたすことない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乗客コンベアのリニューアル方法の一
実施形態を示す説明図である。
【図2】エスカレータに図1に示す工程S1を施した状
態を示す説明図である。
【図3】図2に示すエスカレータに図1に示す工程S2
を施した状態を示す説明図である。
【図4】図3に示すエスカレータに図1に示す工程S3
を施した状態を示す説明図である。
【図5】図4に示すエスカレータに図1に示す工程S4
を施した状態を示す説明図である。
【図6】図5に示すエスカレータに図1に示す工程S5
を施した状態を示す説明図である。
【図7】エスカレータのリニューアル前の状態とリニュ
ーアル後の状態を示す説明図である。
【図8】図1に示す一実施形態でリニューアルされるエ
スカレータを示す説明図である。
【図9】図1に示すエスカレータのA−A断面図であ
る。
【符号の説明】
2 減速機 2A 減速機 3 制御盤 3A マイコン式制御盤 4 駆動スプロケット 4A 駆動スプロケット 5 駆動チェーン 6 従動チェーン 7 踏段チェーン(ステップチェーン) 8 踏段(ステップ) 8A 踏段(ステップ) 8B 段差部 11 ハンドレール 12 欄干 12A 欄干 20 電力変換機 30 駆動装置 30A 駆動装置 40 照明部 40A 照明部 50 エスカレータ 50A エスカレータ 50B エスカレータ 50C エスカレータ 50D エスカレータ 50E エスカレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 功治 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステム内 (72)発明者 松尾 利昭 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステム内 Fターム(参考) 3F321 AA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状に連結され、乗客を乗せて移動す
    る複数のステップと、これらのステップを駆動させる駆
    動機構を有する駆動装置と、この駆動装置の駆動機構を
    制御し、この駆動装置に含まれる制御盤と、乗客コンベ
    アの上部に設けられる照明部と、前記ステップの両側に
    設けられる欄干と、これらの欄干のそれぞれの上部に沿
    って設けられ、複数の前記ステップと同期して移動する
    ハンドレールとを備える乗客コンベアのリニューアル方
    法であって、 前記乗客コンベアのリニューアル作業全体を、この乗客
    コンベアの所定部分毎にリニューアルする複数の工程に
    分割し、乗客コンベアが利用されない時間帯に、複数の
    前記工程のそれぞれを個別に完了させていく乗客コンベ
    アのリニューアル方法において、 複数の前記工程が前記駆動装置を改造する工程を含み、
    既設の前記駆動機構が、電動機に減速機を介して取り付
    けられる駆動スプロケットと、この駆動スプロケットか
    ら駆動チェーンを介して動力を伝達され、ステップチェ
    ーンを駆動させて複数の前記ステップを駆動する従動ス
    プロケットとを備える場合に、 前記駆動装置を改造する前記工程では、新設する駆動ス
    プロケットを、既設の前記従動スプロケットに対応する
    ように設けることを特徴とする乗客コンベアのリニュー
    アル方法。
  2. 【請求項2】 複数の前記工程が、一方の前記欄干をリ
    ニューアルする工程と、他方の前記欄干をリニューアル
    する工程と、前記照明部をリニューアルする工程と、複
    数の前記ステップを新しいステップに交換する工程とを
    含むことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアのリ
    ニューアル方法。
  3. 【請求項3】 前記駆動装置を改造する前記工程が、前
    記制御盤をマイコン制御式の制御盤に交換することを含
    むことを特徴とする請求項1または2記載の乗客コンベ
    アのリニューアル方法。
  4. 【請求項4】 前記駆動装置を改造する前記工程が、前
    記ステップの移動速度を可変可能にする電力変換機を増
    設することを含むこと特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の乗客コンベアのリニューアル方法。
  5. 【請求項5】 複数の前記ステップを新しいステップに
    交換する作業を、前記リニューアル作業全体の最後の工
    程として行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の乗客コンベアのリニューアル方法。
  6. 【請求項6】 既設の前記ハンドレールを、リニューア
    ルされた新設の欄干にそのまま取り付けることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の乗客コンベアのリ
    ニューアル方法。
JP2000290841A 2000-09-25 2000-09-25 乗客コンベアのリニューアル方法 Pending JP2002104760A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000290841A JP2002104760A (ja) 2000-09-25 2000-09-25 乗客コンベアのリニューアル方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000290841A JP2002104760A (ja) 2000-09-25 2000-09-25 乗客コンベアのリニューアル方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002104760A true JP2002104760A (ja) 2002-04-10

Family

ID=18774008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000290841A Pending JP2002104760A (ja) 2000-09-25 2000-09-25 乗客コンベアのリニューアル方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002104760A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009504537A (ja) * 2005-08-18 2009-02-05 コネ コーポレイション 動く歩道、および動く歩道の電気装置の保守方法
KR20140007432A (ko) * 2011-03-11 2014-01-17 헤모텍 아게 활성 물질 코팅을 갖는 관내 인공 삽입물
WO2019224882A1 (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 三菱電機株式会社 乗客コンベアのリニューアル方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009504537A (ja) * 2005-08-18 2009-02-05 コネ コーポレイション 動く歩道、および動く歩道の電気装置の保守方法
KR20140007432A (ko) * 2011-03-11 2014-01-17 헤모텍 아게 활성 물질 코팅을 갖는 관내 인공 삽입물
KR101724083B1 (ko) 2011-03-11 2017-04-06 헤모텍 아게 활성 물질 코팅을 갖는 관내 인공 삽입물
WO2019224882A1 (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 三菱電機株式会社 乗客コンベアのリニューアル方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7159705B2 (en) Passenger conveyor device
JP6074006B1 (ja) 乗客コンベア
JP2002104760A (ja) 乗客コンベアのリニューアル方法
JP2002104759A (ja) 乗客コンベアのリニューアル方法
JPH1081477A (ja) 乗客コンベア設備およびその据付方法
KR100402812B1 (ko) 승객 운송 장치
JP2001253673A (ja) 乗客コンベアのリニューアル方法
JP6109913B1 (ja) 乗客コンベアの手摺りベルト清掃装置及びそれを用いた乗客コンベア
JP5474141B2 (ja) 乗客コンベアの制御装置
JP6648312B1 (ja) 乗客コンベア
JP4815277B2 (ja) 乗客コンベア
JPH0475995A (ja) マンコンベアの情報表示装置
JP2004323153A (ja) 乗客コンベアのリニューアル方法
JPH07215647A (ja) エスカレータの仮設階段
JP6786674B1 (ja) 乗降板及びそれを用いた乗客コンベア
JP2002332184A (ja) 乗客コンベアの欄干リニューアル方法
JP6939697B2 (ja) パネル保持装置
JP2006069800A (ja) 乗客コンベア
CN110550535B (zh) 乘客输送机
JP2000289959A (ja) 乗客コンベアのリニューアル方法
JP2002332183A (ja) 乗客コンベアの欄干リニューアル方法
JP6833956B1 (ja) 乗客コンベアのチェーン緩み検出装置
JP7404565B1 (ja) 乗客コンベアの非常停止スイッチ装置
JP2003341970A (ja) コンベア装置
JP2007119167A (ja) 乗客コンベアの仮設操作装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050906

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060110