JP2002103203A - ヘッド研磨装置及びヘッド研磨方法 - Google Patents

ヘッド研磨装置及びヘッド研磨方法

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JP2002103203A
JP2002103203A JP2000306633A JP2000306633A JP2002103203A JP 2002103203 A JP2002103203 A JP 2002103203A JP 2000306633 A JP2000306633 A JP 2000306633A JP 2000306633 A JP2000306633 A JP 2000306633A JP 2002103203 A JP2002103203 A JP 2002103203A
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Makoto Aizawa
誠 相沢
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、各ヘッド素子をより一層効率良く高
い精度で均一に研磨し得るヘッド研磨装置及びヘッド研
磨方法を実現しようとするものである。 【解決手段】同一面上に所定パターンで配置された複数
のヘッド素子を、回転するラップ盤に接触させながら一
括して研磨するヘッド研磨装置及びヘッド研磨方法にお
いて、各ヘッド素子を所定パターンのまま保持手段に保
持しておき、研磨開始後、保持手段の一端及び他端に位
置する各ヘッド素子の厚みの差が所定値以上であるか否
かを判断して、当該判断結果に応じて保持手段の一端又
は他端に対するラップ盤に近接する方向への加圧量を増
加又は減少させるように制御し、又は、保持手段の一端
又は他端に対する当該方向への加圧を停止するように制
御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヘッド研磨装置及び
ヘッド研磨方法に関し、例えばハードディスク装置に搭
載される磁気ヘッドの製造に用いられるヘッド研磨装置
に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、この種のハードディスク装置に搭
載される磁気ヘッドとして、従来の磁気コイルを用いた
薄膜ヘッドよりも記録密度を一層向上し得るMR(Magn
etoresistive)ヘッドが幅広く採用されている。
【0003】このMRヘッドは、例えばフェライト等の
高透磁率の磁性体からなるMR素子をヘッド本体として
有し、当該MR素子の先端両側に設けられたわずかな隙
間をシールドで挟むようにしてギャップが形成されてい
る。
【0004】かかるMRヘッドでは、MR素子に電流が
流されると、当該MR素子を形成する磁性体の磁化の向
きが電流を流した方向に対して変わることにより、当該
磁性体の抵抗が変化するようになされている。この場
合、電流の向きと磁化の向きとが平行の場合に磁性体の
抵抗が高くなる一方、互いに直角に向いた場合に磁性体
の抵抗が低くなる。
【0005】実際にこのMRヘッドは、ギャップの深さ
(以下、これをデプス寸法と呼ぶ)によって当該ギャッ
プから出る記録磁界の強さや分布に影響が及ぶため、個
々の製品間で各MR素子に流される同一電流値の電流に
対して抵抗値にバラツキが生じないように、各MRヘッ
ドごとにデプス寸法を予め所定長に設定しておく必要が
ある。
【0006】このため同一製品としてのMRヘッドを大
量生産する場合には、ヘッド研磨装置を用いて、複数の
MRヘッドにおける各MR素子の先端面を同時に研磨す
ることにより、当該各MR素子のデプス寸法が均一にな
るようになされている。
【0007】かかるヘッド研磨装置では、図7(A)及
び(B)に示すように、複数のMR素子1A1 〜1A30
が所定間隔で順次一列に配置されると共に当該各MR素
子1A間にそれぞれ厚みの応じて抵抗値が変化する抵抗
素子1B1 〜1B30が配置された直線状のブロック(以
下、これをMR素子ブロックと呼ぶ)2を、所定の保持
ユニット3(図8)の下面3Aに固定保持しておき、M
R素子ブロック2がラップ盤(図示せず)に対向するよ
うに保持ユニット3を位置決めした状態で、当該保持ユ
ニット3を回転するラップ盤に対して近接又は離反方向
に揺動させることによってMR素子ブロック2の各MR
素子1A1 〜1A30を研磨するようになされている。
【0008】この保持ユニット3は、図8に示すよう
に、湾曲自在な金属材又は樹脂材でなる直方体形状から
なり、MR素子ブロック2の長手方向(すなわち各MR
素子1A1 〜1A30の配列方向)に対して垂直な両側面
には、当該両側面を貫通するように断面略Ω形状の間隙
穴3Hが形成されている。また保持ユニット3に形成さ
れた間隙穴3Hの下側所定位置には、当該間隙穴3Hと
平行に沿って貫通孔3Pが形成されると共に、当該貫通
孔3Pには金属製のシャフト3Sが介挿されている。
【0009】このような保持ユニット3の上面3Bにお
ける左右両端の一方又は両方を所望の押圧力で下側に押
し付けると共に、保持ユニット3の中央に位置するシャ
フト3Sを所望の押圧力で上側に押し上げることによ
り、当該保持ユニット3の下面3Aに固定保持されてい
るMR素子ブロック2の傾斜方向及びその度合いを所望
状態に調整し得るようになされている。
【0010】このときMR素子ブロック2の傾斜方向及
びその度合いは、MR素子ブロック2における各MR素
子1A1 〜1A30間に配置された複数の抵抗素子1B1
〜1B30のうち、当該MR素子ブロック2の両端及び中
央に位置する各抵抗素子1B1 及び1B30の抵抗値を測
定した後、当該測定結果に基づいて検出するようになさ
れている。
【0011】具体的にはMR素子ブロック2の両端(左
右端)及び中央に位置する3箇所の抵抗素子1B1 、1
30及び1B15の抵抗値をそれぞれL、R及びMとする
とき、次式
【0012】
【数1】
【0013】で表される重心抵抗値(Math-Point)MP
を、これら3点抵抗値の代表値として求めておき、当該
重心抵抗値MPの変化に応じて研磨状態を制御すること
により、各MR素子1A1 〜1A30のデプス寸法を均一
にし得るようになされている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際にかか
るヘッド研磨装置5では、図9に示すように、MR素子
ブロック2を研磨するにあたって、所定速度で矢印a方
向に回転しているラップ盤6に対して、先端に保持ユニ
ット3が取り付けられたアーム台7を所定速度で矢印b
方向又は逆方向に揺動させることにより、当該保持ユニ
ット3に保持されているMR素子ブロック2をラップ盤
6に接触させる。
【0015】このときヘッド研磨装置5は、まず上述し
た重心抵抗値MPが所定値に達するのを確認した段階
で、MR素子ブロック2の左右端に位置する双方の抵抗
素子1B1 及び1B30の抵抗値L、Rの差の絶対値|L
−R|をみながら、当該絶対値|L−R|が所定値以上
に達したときには、保持ユニット3における抵抗値の小
さい方(すなわちデプス寸法が長い方)の側の加圧を止
めるように制御(以下、これをバランス制御と呼ぶ)す
る。
【0016】これと同時にヘッド研磨装置5では、MR
素子ブロック2の左右端に位置する双方の抵抗素子1B
1 及び1B30の抵抗値L、Rの平均値(L+R)/2と
MR素子ブロック2の中央に位置する抵抗素子1B15
抵抗値Mとの差の絶対値|M−(L+R)/2|を求め
た後、当該差の絶対値|M−(L+R)/2|が設定値
以上に達したときには、当該値|M−(L+R)/2|
が0近辺を維持するように、保持ユニット3の中央が上
側又は下側に撓むようにシャフト3Sの上下方向の加圧
量を制御(以下、これをベンド制御と呼ぶ)する。
【0017】このようにヘッド研磨装置5は、MP素子
ブロック2の各MP素子1A1 〜1A30を対応する抵抗
素子1B1 〜1B30と共に研磨しながら、重心抵抗値M
Pが所定値になったとき、ラップ盤6の回転速度及び保
持ユニット3の揺動速度をそれぞれ低減させると共に、
スラリーの供給を停止する一方、オイル滴下を開始する
ことによって加工レートを下げるようにする。
【0018】そしてヘッド研磨装置5は、現時点でのバ
ランス制御及びベンド制御された状態を保ちつつ、重心
抵抗値MPが目標値となるまで、保持ユニット3を揺動
させながらMR素子ブロック2をラップ盤6に接触させ
て研磨することにより、MR素子ブロック2の各MR素
子1A1 〜1A30のデプス寸法を均一にすることができ
る。
【0019】ところが、このヘッド研磨装置5では、上
述した重心抵抗値MPが所定値に達した段階で、バラン
ス制御及びベンド制御を同時に行うため、バランス制御
の途中でMR素子ブロック2の左右端の一方がまだ加工
されていない時点において、ベンド制御が開始される場
合があり、この場合には保持ユニット3を誤った方向に
加圧してMR素子ブロック2を当該誤った方向に曲げた
状態で研磨させてしまうおそれがあった。
【0020】またMR素子ブロック2の左右両端に位置
する抵抗素子1B1 及び1B30の抵抗値の差が大きい場
合には、バランス制御に長時間を有し、この結果、ベン
ド制御に遅れを引き起こすおそれがあった。
【0021】一方、MR素子ブロック2にそれぞれ位置
する各抵抗素子1B1 〜1B30の目標値となる近辺で
は、抵抗値変化の著しい部分であるため、いわゆるオー
バーランをして各MR素子1A1 〜1A30を研磨し過ぎ
るおそれがあった。
【0022】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、各ヘッド素子をより一層効率良く高い精度で均一に
研磨し得るヘッド研磨装置及びヘッド研磨方法を提案し
ようとするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、同一面上に所定パターンで配置さ
れた複数のヘッド素子を、回転するラップ盤に接触させ
ながら一括して研磨するヘッド研磨装置において、各ヘ
ッド素子を所定パターンのまま保持する保持手段と、保
持手段の一端及び他端をそれぞれラップ盤に近接する方
向に加圧する加圧手段と、加圧手段における保持手段の
一端及び他端に対する加圧量をそれぞれ制御する制御手
段とを設け、制御手段は、研磨開始後、保持手段の一端
及び他端に位置する各ヘッド素子の厚みの差が所定値以
上であるか否かを判断し、肯定結果が得られたときに
は、厚みが大きい方のヘッド素子に対応する保持手段の
一端又は他端に対する加圧量を増加させると共に、厚み
が小さい方のヘッド素子に対応する保持手段の他端又は
一端に対する加圧量を減少させるように加圧手段を制御
する一方、否定結果が得られたときには、厚みが小さい
方のヘッド素子に対応する保持手段の一端又は他端に対
する加圧を停止するように加圧手段を制御するようにし
た。
【0024】この結果このヘッド研磨装置では、研磨開
始後に保持手段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子
の厚みが異なる場合でも、当該厚みの差に応じて保持手
段の一端又は他端への加圧量に差を設けて制御すること
ができ、かくして研磨開始後直ぐに保持手段の一端及び
他端に位置する各ヘッド素子の厚みをほぼ揃えることが
できる。その際、研磨加工中に保持手段の一端及び他端
に位置する各ヘッド素子における研磨加工のバランスが
所定の度合い以上に崩れた場合でも、厚みが小さい方の
ヘッド素子に対応する保持手段の一端又は他端に対する
加圧を停止するように制御することができ、各ヘッド素
子の研磨加工の度合いを一端及び他端でほぼ均等にさせ
ることができる。
【0025】また本発明においては、同一面上に所定パ
ターンで配置された複数のヘッド素子を、回転するラッ
プ盤に接触させながら一括して研磨するヘッド研磨装置
において、各ヘッド素子を所定パターンのまま保持する
保持手段と、保持手段の一端及び他端をそれぞれラップ
盤に近接する方向に加圧すると共に、保持手段の中央を
ラップ盤から離反する方向に加圧する加圧手段と、加圧
手段における保持手段の一端、他端及び中央に対する加
圧量をそれぞれ制御する制御手段とを設け、制御手段
は、研磨開始後、保持手段の中央に位置するヘッド素子
の厚みが所望の目標値に近い所定値以下であるか否かを
判断し、否定結果が得られたときには、保持手段の中央
に位置するヘッド素子の厚みが当該保持手段の一端及び
他端に位置する各ヘッド素子の厚みと等しくなるように
加圧手段を制御する一方、肯定結果が得られたときに
は、保持手段の中央に位置するヘッド素子の厚みが目標
値に達する直前のタイミングで保持手段の中央に対する
加圧を停止するように加圧手段を制御するようにした。
【0026】この結果このヘッド研磨装置では、研磨加
工中に保持手段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子
における研磨加工の度合いがほぼ均等になっても、当該
一端及び他端に対して中央の研磨加工の度合いが大きい
又は小さい場合には、保持手段の中央をラップ盤に対し
て近接又は離反する方向に撓ませるようにして制御する
ことができ、かくして各ヘッド素子の研磨加工の度合い
を一端及び他端のみならず中央をもほぼ均等にさせるこ
とができる。この後、保持手段の中央に位置するヘッド
素子の厚みが目標値に達する直前のタイミングで保持手
段の中央に対する加圧を停止するように制御することが
でき、かくしていわゆるオーバーランをするのを未然に
防止して、ヘッド素子を過剰に削り過ぎるのを回避でき
る。
【0027】さらに本発明においては、同一面上に所定
パターンで配置された複数のヘッド素子を、回転するラ
ップ盤に接触させながら一括して研磨するヘッド研磨方
法において、各ヘッド素子を所定パターンのまま保持手
段に保持しておき、研磨開始後、保持手段の一端及び他
端に位置する各ヘッド素子の厚みの差が所定値以上であ
るか否かを判断する第1のステップと、肯定結果が得ら
れたときには、厚みが大きい方のヘッド素子に対応する
保持手段の一端又は他端に対するラップ盤に近接する方
向への加圧量を増加させると共に、厚みが小さい方のヘ
ッド素子に対応する保持手段の他端又は一端に対する当
該方向への加圧量を減少させるように制御する一方、否
定結果が得られたときには、厚みが小さい方のヘッド素
子に対応する保持手段の一端又は他端に対する当該方向
への加圧を停止するように制御する第2のステップとを
設けるようにした。
【0028】この結果このヘッド研磨方法では、研磨開
始後に保持手段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子
の厚みが異なる場合でも、当該厚みの差に応じて保持手
段の一端又は他端への加圧量に差を設けて制御すること
ができ、かくして研磨開始後直ぐに保持手段の一端及び
他端に位置する各ヘッド素子の厚みをほぼ揃えることが
できる。その際、研磨加工中に保持手段の一端及び他端
に位置する各ヘッド素子における研磨加工のバランスが
所定の度合い以上に崩れた場合でも、厚みが小さい方の
ヘッド素子に対応する保持手段の一端又は他端に対する
加圧を停止するように制御することができ、各ヘッド素
子の研磨加工の度合いを一端及び他端でほぼ均等にさせ
ることができる。
【0029】さらに本発明においては、同一面上に所定
パターンで配置された複数のヘッド素子を、回転するラ
ップ盤に接触させながら一括して研磨するヘッド研磨方
法において、各ヘッド素子を所定パターンのまま保持手
段に保持しておき、研磨開始後、保持手段の中央に位置
するヘッド素子の厚みが所望の目標値に近い所定値以下
であるか否かを判断する第1のステップと、否定結果が
得られたときには、保持手段の中央に位置するヘッド素
子の厚みが当該保持手段の一端及び他端に位置する各ヘ
ッド素子の厚みと等しくなるようにラップ盤から離反す
る方向への加圧量を制御する一方、肯定結果が得られた
ときには、保持手段の中央に位置するヘッド素子の厚み
が目標値に達する直前のタイミングで保持手段の中央に
対する当該方向への加圧を停止するように制御する第2
のステップとを設けるようにした。
【0030】この結果このヘッド研磨方法では、研磨加
工中に保持手段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子
における研磨加工の度合いがほぼ均等になっても、当該
一端及び他端に対して中央の研磨加工の度合いが大きい
又は小さい場合には、保持手段の中央をラップ盤に対し
て近接又は離反する方向に撓ませるようにして制御する
ことができ、かくして各ヘッド素子の研磨加工の度合い
を一端及び他端のみならず中央をもほぼ均等にさせるこ
とができる。この後、保持手段の中央に位置するヘッド
素子の厚みが目標値に達する直前のタイミングで保持手
段の中央に対する加圧を停止するように制御することが
でき、かくしていわゆるオーバーランをするのを未然に
防止して、ヘッド素子を過剰に削り過ぎるのを回避でき
る。
【0031】さらに本発明においては、保持手段の一端
及び他端に位置する各ヘッド素子の厚みの初期値を検出
しておき、研磨開始直後、いずれか一方のヘッド素子の
厚みが所定値だけ減少したときに、他方のヘッド素子が
ラップ盤に所定距離だけ近づくように加圧手段を制御す
るようにした。この結果このヘッド研磨装置及びその方
法では、研磨開始後に保持手段の一端及び他端に位置す
る各ヘッド素子の厚みが異なる場合でも、当該厚みの差
に応じて保持手段の一端又は他端への加圧量に差を設け
るように制御することができ、かくして研磨開始後直ぐ
に保持手段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子の厚
みをほぼ揃えることができる。
【0032】さらに本発明においては、ラップ盤の回転
に応じて生じる内外周での研磨量の差を予め測定してお
き、各制御をそれぞれ実行した後であっても、研磨量の
差に基づいて、保持手段の一端及び他端に位置する各ヘ
ッド素子の厚みの差をなくすように加圧手段を制御する
ようにした。この結果このヘッド研磨装置及びその方法
では、保持手段の一端、他端及び中央に位置する各ヘッ
ド素子の厚みをそれぞれ維持するような制御を実行した
後、ラップ盤の回転に応じて生じる内外周での研磨量の
差を考慮しながら研磨加工を行うことができ、かくして
制御完了時点であっても保持手段の一端及び他端に位置
する各ヘッド素子の厚みにバラツキが生じないように研
磨加工することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0034】(1)本実施の形態によるヘッド研磨装置
の構成 図1において、10は全体として本実施の形態によるヘ
ッド研磨装置を示し、ラップ盤装置11に対して2台の
アーム型加圧機12A、12Bが所定の位置関係で配設
されている。ラップ盤装置11は、図示しない制御部の
制御下において、円盤状のラップ盤13を設定された回
転速度で矢印a方向又はこれと逆方向に回転させ得ると
共に、当該ラップ盤13上にスラリーの供給及びオイル
の滴下を所定タイミングで行い得るようになされてい
る。
【0035】各アーム型加圧機12A、12Bは、ラッ
プ盤13に固定保持された基台14A、14Bを有し、
当該基台14A、14Bには保持用アーム15A、15
Bが矢印c方向又はこれと逆方向に回動自在に取り付け
られている。この保持用アーム15A、15Bには、先
端に上述した保持ユニット3(図8)が取り付けられて
おり、ユニット駆動部16A、16Bの駆動に応じて矢
印d方向又はこれと逆方向に揺動し得るようになされて
いる。
【0036】ユニット駆動部16A(16B)は、3個
のアクチュエータ17A1 〜17A3 を有し、当該各ア
クチュエータ17A1 〜17A3 の出力軸にはそれぞれ
伝達機構部18A1 〜18A3 を介して押圧治具19A
1 〜19A3 が取り付けられている。これら3種類の押
圧治具19A1 〜19A3 は、保持ユニット3(図8)
の上面3Bにおける左右両端と、保持ユニット3の中央
に介挿されているシャフト3Sにそれぞれ係合されてお
り、それぞれ対応するアクチュエータ17A1〜17A
3 の駆動に応じて、保持ユニット3(図8)の上面3B
における左右両端をそれぞれ所望の押圧力で下側方向
(矢印z方向)に押し付けると共に、保持ユニット3の
中央に介挿されているシャフト3Sを所望の押圧力で上
側方向(矢印zと逆方向)に押し上げて保持ユニット3
の下面3Aを同方向に撓ませる。
【0037】このように各アーム型加工機12A、12
Bでは、制御部(図示せず)の制御の下、ユニット駆動
部16A、16Bが3個のアクチュエータ17A1 〜1
7A3 をそれぞれ別個に駆動制御することにより、対応
する各押圧治具19A1 〜19A3 の上下移動に応じ
て、保持ユニット3の下面3Aに固定保持されたMR素
子ブロック2の傾斜方向及びその度合いを所望状態に調
整し得るようになされている。
【0038】かくしてヘッド研磨装置10では、ラップ
盤装置11において所定速度で回転しているラップ盤1
3に対して、各アーム型加工機12A、12Bの保持用
アーム15A、15Bを所定速度で揺動させるようにし
て、保持ユニット3に保持されているMR素子ブロック
2をラップ盤13上に接触させながら当該MR素子ブロ
ック2の各MR素子1A1 〜1A30を均一に研磨するよ
うになされている。
【0039】(2)本実施の形態による研磨加工処理手
順 実際にヘッド研磨装置10では、制御部は、図3に示す
研磨加工処理手順RT1をステップSP0から開始し、
続くステップSP1において、初期設定速度でラップ盤
13を回転させながら、当該ラップ盤13にスラリーを
供給しつつ、保持ユニット3を初期設定速度で揺動させ
ながら、当該保持ユニット3に保持されているMR素子
ブロック2をラップ盤13に所定時間接触させるように
して、当該MR素子ブロック2の表面に生じているバリ
を除去する。
【0040】続いて制御部は、ステップSP2に進ん
で、MR素子ブロック2の左右両端に位置する2箇所の
抵抗素子1B1 及び1B30に抵抗値L、Rの初期値を検
出しておき、研磨開始後、いずれか一方の抵抗素子1B
1 又は1B30の抵抗値が所定値だけ増加したときに当該
抵抗素子1B1 又は1B30に対応するMR素子1A1
は1A30が研磨し始めたと判断して、他方の研磨されて
いないMR素子1A30又は1A1 がラップ盤13に所定
距離だけ近づくように、対応するアクチュエータ17A
1 又は17A3 に対して所定値だけ供給電圧値を増加さ
せる。
【0041】この結果、研磨開始後に、MR素子ブロッ
ク2の左端又は右端のいずれか一方が削れ始めているに
もかかわらず、他方が未だ削れていないときには、当該
削れていない方の保持ユニット3を加圧するためのアク
チュエータ17A1 又は17A3 を駆動制御することに
よって、MR素子ブロック2の左右両端が揃って削れ始
めるポイントを早期に検出することができる。
【0042】続いて制御部は、ステップSP3に進ん
で、MR素子ブロック2の左右両端及び中央に位置する
3箇所の抵抗素子1B1 、1B30及び1B15の抵抗値
L、R及びMに基づいて、これらの代表値である重心抵
抗値(Math-Point)MP(式1)を求め、MR素子ブロ
ック2の研磨状態に応じて重心抵抗値MPの変化を検出
する。
【0043】このときのMR素子1A1 〜1A30のデプ
ス寸法と当該MR素子1A1 〜1A30に対応する抵抗素
子1B1 〜1B30との相関関係は、図4に示すようなグ
ラフとして表され、研磨中のMR素子1A1 〜1A30
デプス寸法が短くなるにつれて、対応する抵抗素子1B
1 〜1B30の抵抗値が増加するといった特徴があること
がわかる。
【0044】やがて制御部は、ステップSP4に進ん
で、MR素子ブロック2の左右両端に位置する各抵抗素
子1B1 、1B30の抵抗値L、Rの差の絶対値|L−R
|を計算しながら、当該絶対値|L−R|の大きさに応
じて、保持ユニット3における抵抗値の小さい方(すな
わちデプス寸法が長い方)の側(左端又は右端)に対応
するアクチュエータ17A1 又は17A3 への供給電圧
を所定の割合で増加させる(以下、これを比例バランス
制御と呼ぶ)ことにより、当該保持ユニット3における
抵抗値の小さい方の側への加圧量が増加する分だけ研磨
量が増加する。
【0045】この結果、研磨開始後にMR素子ブロック
2の左右両端でMR素子1A1 、1A30のデプス寸法が
異なる場合には、当該デプス寸法の差に応じて、保持ユ
ニット3の左端又は右端への加圧量に差を設けることに
より、研磨開始後直ぐにMR素子ブロック2の左右両端
におけるMR素子1A1 、1A30のデプス寸法をほぼ揃
えることができる。
【0046】その際、制御部は、ステップSP5におい
て、重心抵抗値MPが所定値に達したか否かを判断し、
肯定結果が得られたときのみ、ラップ盤13の回転速度
及び保持ユニット3の揺動速度をそれぞれ低減させると
共に、スラリーの供給を停止する一方、オイル滴下を開
始することによって加工レートを下げる。その後、制御
部は、そのままステップSP6に進んで、上述したバラ
ンス制御(以下、これを通常バランス制御と呼ぶ)を実
行すると共にステップSP7に進む。一方、ステップS
P5において否定結果が得られたときには、制御部は、
このまま肯定結果が得られるのを待つ。
【0047】すなわち制御部は、このステップSP6に
おいて、MR素子ブロック2の左右端に位置する双方の
抵抗素子1B1 、1B30の抵抗値L、Rの差の絶対値|
L−R|を計算しつつ、当該絶対値|L−R|が所定値
以上に達したときには、保持ユニット3における抵抗値
の小さい方(すなわちデプス寸法が長い方)の側(左端
又は右端)の加圧を止めるように、当該保持ユニット3
の上面における左端又は右端に対応するアクチュエータ
17A1 又は17A3 を駆動制御する。
【0048】この結果、研磨加工中にMR素子ブロック
2の左右両端における研磨加工のバランスが所定の度合
い以上に崩れた場合には、保持ユニット3におけるデプ
ス寸法の短い側の加圧を停止させることにより、MR素
子ブロック2の研磨加工の度合いを左右両端でほぼ均等
にさせることができる。
【0049】さらに制御部は、ステップSP7におい
て、MR素子ブロック2の中央に位置する抵抗素子1B
15の抵抗値Mの初期値及び当該抵抗値Mの変化量に基づ
いて、当該中央が研磨され始めたが否かを判断し、肯定
結果が得られた場合のみステップSP8に進んで、上述
したベンド制御(以下、これをラフベンド制御と呼ぶ)
を実行する。一方、ステップSP7において否定結果が
得られたときには、制御部は、このまま肯定結果が得ら
れるのを待つ。
【0050】このステップSP8において、制御部は、
MR素子ブロック2の左右端に位置する双方の抵抗素子
1B1 、1B30の抵抗値L、Rの平均値(L+R)/2
とMR素子ブロック2の中央に位置する抵抗素子1B15
の抵抗値Mとの差の絶対値|M−(L+R)/2|を求
めた後、当該差の絶対値|M−(L+R)/2|が設定
値以上に達したときには、当該値|M−(L+R)/2
|が0近辺を維持するように、保持ユニット3の中央に
介挿されているシャフト3Sに対応するアクチュエータ
17A2 を駆動制御する。
【0051】この結果、研磨加工中にMR素子ブロック
2の左右両端における研磨加工の度合いがほぼ均等にな
っても、当該左右両端に対して中央の研磨加工の度合い
が大きい又は小さい場合には、シャフト3Sを上方向又
は下方向にその加圧量を調整しながら移動させるように
して、保持ユニット3の中央を上方向又は下方向に撓ま
せることにより、MR素子ブロック2の研磨加工の度合
いを左右両端のみならず中央をもほぼ均等にさせること
ができる。
【0052】この後、制御部は、ステップSP9に進ん
で、上述したラフベンド制御によってMR素子ブロック
2の左右端に位置する双方の抵抗素子1B1 、1B30
抵抗値L、Rの平均値(L+R)/2とMR素子ブロッ
ク2の中央に位置する抵抗素子1B15の抵抗値Mとの差
の絶対値|M−(L+R)/2|が0近辺で維持されて
いるが、当該絶対値|M−(L+R)/2|が限りなく
0に近い所定値に達したタイミングで、保持ユニット3
の中央に介挿されているシャフト3Sに対応するアクチ
ュエータ17A2 を駆動停止するように制御する(以
下、これをファインベンド制御と呼ぶ)。
【0053】この前提として、MR素子1A1 〜1A30
のデプス寸法と当該MR素子1A1〜1A30に対応する
抵抗素子1B1 〜1B30との相関関係は、上述した図4
に示すように、デプス寸法が短くなるにつれて抵抗素子
1B1 〜1B30の抵抗値の上昇率が高くなっており、こ
のため各抵抗素子1B1 〜1B30の目標値(例えば35
〔Ω〕)近辺における抵抗値の変化の激しい部位では、
当該目標値に達したときに制御を停止しても、いわゆる
オーバーランしてしまいMR素子1A1 〜1A30を削り
すぎるおそれがあった。
【0054】このため制御部は、MR素子ブロック2の
中央に位置する抵抗素子1B15の抵抗値Mについて、目
標値近辺での抵抗値の変化を予測しておき、当該目標値
に達する直前のタイミングで上述のようなファインベン
ド制御を実行する。
【0055】因みに図5及び図6において、研磨加工処
理手順RT1による経過時間と抵抗素子1B1 、1B30
及び1B15の各抵抗値R、L及びMとの関係をグラフと
して示す。図6は図5における目標値近傍の部位の詳細
を示したものである。このようなグラフからもわかるよ
うに、抵抗素子1B15の抵抗値Mについて目標値近辺で
の抵抗値の変化を予測しておくことが可能となる。
【0056】続いて制御部は、通常バランス制御及びフ
ァインベンド制御を実行することによって、MR素子ブ
ロック2の左右両端及び中央に位置する3箇所の抵抗素
子1B1 、1B30及び1B15に抵抗値L、R及びMの抵
抗値をそれぞれ維持しながらステップSP10に進む。
【0057】このステップSP10において、制御部
は、ラップ盤13の回転に応じて生じる内外周での研磨
量の差を、MR素子ブロック2の左右端に位置する抵抗
素子1B1 及び1B30の抵抗値の差として予め測定して
おき、通常バランス制御及びファインベンド制御の完了
時点であっても当該差に基づいて、MR素子ブロック2
の左右端にバラツキが生じないように重心抵抗値MPを
目標値まで研磨加工する(以下、これを左右オフセット
加工と呼ぶ)。
【0058】この結果、面仕上げに入る直前までに、ラ
ップ盤13の回転に応じて生じる内外周での研磨量の差
に基づき予測しておいた各アーム型加圧機12A、12
Bごとに固有な値を、MR素子ブロック2の左端又は右
端に位置する抵抗素子1B1又は1B30の抵抗値の差と
なるようにつけておくことにより、最終の面仕上げ時に
おいて双方の抵抗素子1B1 、1B30の抵抗値L、Rに
差が生じるのを未然に回避することができる。
【0059】この後、制御部は、ステップSP11に進
んで、ラップ盤13の回転及び保持ユニット3の揺動を
それぞれ停止させると共に、スラリーの供給を停止する
ようにして、当該研磨加工処理手順RT1を終了する。
【0060】かくしてヘッド研磨装置10では、ラップ
盤装置11において所定速度で回転しているラップ盤1
3に対して、保持ユニット3に保持されているMR素子
ブロック2を接触させながら当該MR素子ブロック2の
各MR素子1A1 〜1A30を研磨したときに、MR素子
ブロック2の各MR素子1A1 〜1A30のデプス寸法を
均一にすることができる。
【0061】(3)研磨加工処理手順の実施例 上述した図3に示す研磨加工処理手順RT1において、
ステップSP1では、ラップ盤13の回転速度における
初期設定速度は30〔rpm 〕であり、保持ユニット3の揺
動速度における初期設定速度は 1.5〔秒/往復〕であ
り、MR素子ブロック2をラップ盤13に接触させる所
定時間は10.0〔秒〕とすれば、当該MR素子ブロック2
の表面に生じているバリを除去することができると確認
された。
【0062】続いてステップSP2では、研磨開始後、
MR素子ブロック2の左右両端に位置する2箇所の抵抗
素子1B1 、1B30に抵抗値L、Rのいずれか一方の抵
抗素子1B1 又は1B30の抵抗値が 0.2〔Ω〕だけ増加
したときに当該抵抗素子1B1 又は1B30に対応するM
R素子1A1 又は1A30が研磨し始めたと判断して、他
方の研磨されていないMR素子1A30又は1A1 がラッ
プ盤13に所定距離だけ近づくように、対応するアクチ
ュエータ17A1 又は17A3 に対して 0.5〔V〕だけ
供給電圧値を増加させるようにした。
【0063】またステップSP4では、比例バランス制
御において、保持ユニット3における抵抗値の小さい方
(すなわちデプス寸法が長い方)の側(左端又は右端)
に対応するアクチュエータ17A1 又は17A3 への供
給電圧の増加させる割合を、0.1〔Ω〕ごとに 0.1
〔V〕とした。さらにステップSP5では、重心抵抗値
MPが22.0〔Ω〕に達した場合に、ラップ盤13の回転
速度を15〔rpm 〕及び保持ユニット3の揺動速度を3
〔秒/往復〕にそれぞれ低減させるとこととした。
【0064】さらにステップSP7では、MR素子ブロ
ック2の中央に位置する抵抗素子1B15の抵抗値Mの初
期値及び当該抵抗値Mの変化量( 0.1〔Ω〕)に基づい
て、当該中央が研磨され始めたと判断して、ラフベンド
制御を実行するようにした。さらにステップSP8で
は、MR素子ブロック2の左右端に位置する双方の抵抗
素子1B1 、1B30の抵抗値L、Rの平均値とMR素子
ブロック2の中央に位置する抵抗素子1B15の抵抗値M
との差の絶対値|M−(L+R)/2|が 0.1〔Ω〕以
上に達したときには、当該値|M−(L+R)/2|が
0近辺を維持するように制御することとした。
【0065】さらにステップSP9では、重心抵抗値M
Pが29.0〔Ω〕のとき、ラフベンド制御からファインベ
ンド制御に移行するようにした。また各抵抗素子1B1
〜1B30の目標値としての抵抗値を35.0〔Ω〕とすると
共に、ファインベンド制御について、MR素子ブロック
2の中央に位置する抵抗素子1B15の抵抗値Mにおける
目標値近辺での抵抗値の変化を0.05〔Ω〕と予測するこ
ととした。
【0066】さらにステップSP10では、重心抵抗値
MPが33.0〔Ω〕のとき、ファインベンド制御から面仕
上げ処理に移行するようにした。面仕上げに入る直前ま
でに、ラップ盤13の回転に応じて生じる内外周での研
磨量の差に基づき予測しておいた各アーム型加圧機12
A、12Bごとに固有な値を0.8 〜1.5 〔Ω〕とした。
【0067】このようにして、ヘッド研磨装置10で
は、MR素子ブロック2を左右両端及び中央の3ポイン
トに対応する抵抗素子1B1 、1B30及び1B15の抵抗
値L、R及びMを保持ユニット3を3点ベンド方式で撓
ませながら調整するようにして研磨加工を行った結果、
実際上、各MR素子1A1 〜1A30のデプス寸法を8
〔μm〕から0.7 〔μm〕まで研磨する所要時間は、従
来では30分程度かかっていたのに対して、本実施例では
15〜20分で行えることが確認された。さらにMR素子ブ
ロック2の左右両端のデプス寸法の差が5〔μm〕程度
までなら各MR素子1A1 〜1A30の均一な研磨が可能
となり、従来では3〔μm〕でも困難であったのに対し
て許容範囲が拡大されたことも確認された。
【0068】(4)本実施の形態による動作及び効果 以上の構成において、このヘッド研磨装置10では、制
御部は、ラップ盤13に対するMR素子ブロック2の研
磨開始時、まずMR素子ブロック2の左右両端が共に削
れ始めたのを確認した後、MR素子ブロック2の左右両
端及び中央に位置する3箇所の抵抗素子1B1 、1B30
及び1B15から得られる重心抵抗値MPについて、これ
ら抵抗素子1B1 、1B30及び1B15の研磨状態に応じ
た変化を検出する。
【0069】続いて制御部は、研磨開始後にMR素子ブ
ロック2の左右両端でMR素子1A1 、1A30のデプス
寸法が異なる場合でも、当該デプス寸法の差に応じて保
持ユニット3の左端又は右端への加圧量に差を設けるよ
うに比例バランス制御を実行することにより、研磨開始
後直ぐにMR素子ブロック2の左右両端におけるMR素
子1A1 、1A30のデプス寸法をほぼ揃えることができ
る。
【0070】その際、制御部は、研磨加工中にMR素子
ブロック2の左右両端における研磨加工のバランスが所
定の度合い以上に崩れた場合でも、保持ユニット3にお
けるデプス寸法の短い側の加圧を停止させるように通常
バランス制御を実行することにより、MR素子ブロック
2の研磨加工の度合いを左右両端でほぼ均等にさせるこ
とができる。
【0071】さらに制御部は、研磨加工中にMR素子ブ
ロック2の左右両端における研磨加工の度合いがほぼ均
等になっても、当該左右両端に対して中央の研磨加工の
度合いが大きい又は小さい場合には、保持ユニット3の
中央を上方向又は下方向に撓ませるようにしてラフベン
ド制御を実行することにより、MR素子ブロック2の研
磨加工の度合いを左右両端のみならず中央をもほぼ均等
にさせることができる。
【0072】この後、制御部は、MR素子ブロック2の
中央に位置する抵抗素子1B15の抵抗値Mについて、目
標値近辺での抵抗値の変化を予測しておき、当該目標値
に達する直前のタイミングで制御を停止するようにして
ファインベンド制御を実行するようにしたことにより、
いわゆるオーバーランをするのを未然に防止して、MR
素子1A1 〜1A30を過剰に削り過ぎるのを回避でき
る。
【0073】続いて制御部は、MR素子ブロック2の左
右両端及び中央に位置する3箇所の抵抗素子1B1 、1
30及び1B15に抵抗値L、R及びMの抵抗値をそれぞ
れ維持するように通常バランス制御及びファインベンド
制御を実行した後、ラップ盤13の回転に応じて生じる
内外周での研磨量の差を考慮しながら左右オフセット加
工を行うことにより、制御完了時点であってもMR素子
ブロック2の左右端にバラツキが生じないように研磨加
工することができる。
【0074】かくしてヘッド研磨装置10では、ラップ
盤装置11において所定速度で回転しているラップ盤1
3に対して、保持ユニット3に保持されているMR素子
ブロック2を接触させながら当該MR素子ブロック2の
各MR素子1A1 〜1A30を研磨したときに、比較的早
くMR素子ブロック2の各MR素子1A1 〜1A30のデ
プス寸法を均一にすることができる。
【0075】以上の構成によれば、このヘッド研磨装置
10では、通常バランス制御の前段において、研磨開始
後直ぐにMR素子ブロック2の左右両端のデプス寸法の
差に応じて加圧バランスを変化させることによって当該
左右両端のデプス寸法を揃えるための比例バランス制御
を実行すると共に、ラフベンド制御の後段において、M
R素子ブロック2の中央に位置する抵抗素子1B15の抵
抗値Mの目標値近辺における変化を予測しておき、当該
目標値に達する直前のタイミングで制御を停止させるた
めのファインベンド制御を実行するようにしたことによ
り、従来のように通常バランス制御及びラフベンド制御
のみを実行する場合と比べて、MR素子ブロック2の左
右両端のデプス寸法の差が大きい場合でも後段のラフベ
ンド制御が遅れるのを防止し得ると共に、当該ラフベン
ド制御の実行時にMR素子ブロック2の左右端及び中央
のデプス寸法が目標値に近づいたときでも、いわゆるオ
ーバーランをするのを未然に防止して、各MR素子を過
剰に研磨し過ぎるのを回避でき、かくして各MR素子を
より一層効率良く高い精度で均一に研磨することができ
る。
【0076】(5)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、各MR素子(ヘッド
素子)1A1 〜1A30に対応してそれぞれ抵抗素子1B
1 〜1B30を、MR素子ブロック2における同一面上に
所定パターンで配置しておき、当該各MR素子1A1
1A30をそれぞれ対応する抵抗素子1B1 〜1B30と共
に回転するラップ盤13に接触させながら一括して研磨
するようにした場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、ヘッド素子の厚み(デプス寸法)が研磨状態に
応じて計測できるものであれば、この他種々の構成のヘ
ッド素子に広く適用することができる。また本実施の形
態ではヘッド素子の数を30個としたが研磨可能範囲であ
れば、数は何個であっても良い。
【0077】また上述の実施の形態においては、制御部
(制御手段)は、研磨開始後、保持ユニット(保持手
段)3の一端及び他端に位置する各ヘッド素子1A1
び1A30の厚みの差が所定値以上であるか否かを判断
し、肯定結果が得られたときには、厚みが大きい方のヘ
ッド素子1A1 又は1A30に対応する保持ユニット(保
持手段)3の一端又は他端に対する加圧量を増加させる
と共に、厚みが小さい方のヘッド素子1A30又は1A1
に対応する保持ユニット(保持手段)3の他端又は一端
に対する加圧量を減少させるようにアクチュエータ(加
圧手段)17A1 又は17A3 を制御する一方、否定結
果が得られたときには、厚みが小さい方のヘッド素子1
30又は1A1 に対応する保持ユニット(保持手段)3
の一端又は他端に対する加圧を停止するようにアクチュ
エータ(加圧手段)17A1 又は17A3 を制御するよ
うにした場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、要は、研磨開始後直ぐに保持ユニット(保持手段)
3の一端及び他端に位置する各ヘッド素子1A1 及び1
30の研磨加工の度合いをほぼ均等にさせることができ
れば、この他種々の構成のものを適用するようにしても
良い。
【0078】さらに上述の実施の形態においては、制御
部(制御手段)は、研磨開始後、保持ユニット(保持手
段)3の中央に位置するヘッド素子1A15の厚みが所望
の目標値に近い所定値以下であるか否かを判断し、否定
結果が得られたときには、保持ユニット(保持手段)3
の中央に位置するヘッド素子1A15の厚みが当該保持ユ
ニット(保持手段)3の一端及び他端に位置する各ヘッ
ド素子1A1 及び1A30の厚みと等しくなるようにアク
チュエータ(加圧手段)17A1 及び17A3を制御す
る一方、肯定結果が得られたときには、保持ユニット
(保持手段)3の中央に位置するヘッド素子1A15の厚
みが目標値に達する直前のタイミングで保持ユニット
(保持手段)3の中央に対する加圧を停止するようにア
クチュエータ(加圧手段)17A2 を制御するようにし
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要
は、いわゆるオーバーランをするのを未然に防止してヘ
ッド素子を過剰に削り過ぎるのを回避することができれ
ば、この他種々の構成のものを適用するようにしても良
い。
【0079】さらに上述の実施の形態においては、保持
ユニット(保持手段)3の一端及び他端に位置する各ヘ
ッド素子1A1 及び1A30の厚みの初期値を検出してお
き、研磨開始直後、いずれか一方のヘッド素子1A1
は1A30の厚みが所定値だけ減少したときに、他方のヘ
ッド素子1A30又は1A1 がラップ盤13に所定距離だ
け近づくようにアクチュエータ(加圧手段)17A1
は17A3 を制御するようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、要は、研磨開始後に保持手
段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子1A1 及び1
30の厚みが異なる場合でも、各ヘッド素子の厚みをほ
ぼ揃えることができれば、この他種々の構成のものを適
用するようにしても良い。
【0080】さらに上述の実施の形態においては、ラッ
プ盤13の回転に応じて生じる内外周での研磨量の差を
予め測定しておき、各制御をそれぞれ実行した後であっ
ても、研磨量の差に基づいて、保持ユニット(保持手
段)3の一端及び他端に位置する各ヘッド素子1A1
び1A30の厚みの差をなくすようにアクチュエータ(加
圧手段)17A1 及び17A3 を制御するようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、ラ
ップ盤13の回転に応じて生じる内外周での研磨量の差
を考慮しながら研磨加工を行うことができれば、この他
種々の構成のものを適用するようにしても良い。
【0081】さらに上述の実施の形態においては、本発
明によるヘッド研磨装置10を、ハードディスク装置に
搭載される磁気ヘッドの製造に用いるようにした場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、ヘッド素子を
研磨する種々のヘッド研磨装置に広く適用することがで
きる。またヘッド素子としては、MR素子1A1 〜1A
30のみならず、GMR(Giant Magnetoresistive Effec
t )素子などにも広く適用することができる。
【0082】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、同一面上
に所定パターンで配置された複数のヘッド素子を、回転
するラップ盤に接触させながら一括して研磨するヘッド
研磨装置において、各ヘッド素子を所定パターンのまま
保持する保持手段と、保持手段の一端及び他端をそれぞ
れラップ盤に近接する方向に加圧する加圧手段と、加圧
手段における保持手段の一端及び他端に対する加圧量を
それぞれ制御する制御手段とを設け、研磨開始後に保持
手段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子の厚みが異
なる場合でも、当該厚みの差に応じて保持手段の一端又
は他端への加圧量に差を設けて加圧手段を制御するよう
にしたことにより、研磨開始後直ぐに保持手段の一端及
び他端に位置する各ヘッド素子の厚みをほぼ揃えること
ができ、さらにその際、研磨加工中に保持手段の一端及
び他端に位置する各ヘッド素子における研磨加工のバラ
ンスが所定の度合い以上に崩れた場合でも、厚みが小さ
い方のヘッド素子に対応する保持手段の一端又は他端に
対する加圧を停止するように制御することにより、各ヘ
ッド素子の研磨加工の度合いを一端及び他端でほぼ均等
にさせることができ、かくして各ヘッド素子をより一層
効率良く高い精度で均一に研磨し得るヘッド研磨装置を
実現できる。
【0083】また本発明によれば、同一面上に所定パタ
ーンで配置された複数のヘッド素子を、回転するラップ
盤に接触させながら一括して研磨するヘッド研磨装置に
おいて、各ヘッド素子を所定パターンのまま保持する保
持手段と、保持手段の一端及び他端をそれぞれラップ盤
に近接する方向に加圧すると共に、保持手段の中央をラ
ップ盤から離反する方向に加圧する加圧手段と、加圧手
段における保持手段の一端、他端及び中央に対する加圧
量をそれぞれ制御する制御手段とを設け、研磨加工中に
保持手段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子におけ
る研磨加工の度合いがほぼ均等になっても、当該一端及
び他端に対して中央の研磨加工の度合いが大きい又は小
さい場合には、保持手段の中央をラップ盤に対して近接
又は離反する方向に撓ませるようにして制御することに
より、各ヘッド素子の研磨加工の度合いを一端及び他端
のみならず中央をもほぼ均等にさせることができ、さら
にこの後、保持手段の中央に位置するヘッド素子の厚み
が目標値に達する直前のタイミングで保持手段の中央に
対する加圧を停止するように制御することにより、いわ
ゆるオーバーランをするのを未然に防止してヘッド素子
を過剰に削り過ぎるのを回避でき、かくして各ヘッド素
子をより一層効率良く高い精度で均一に研磨し得るヘッ
ド研磨装置を実現できる。
【0084】さらに本発明によれば、同一面上に所定パ
ターンで配置された複数のヘッド素子を、回転するラッ
プ盤に接触させながら一括して研磨するヘッド研磨方法
において、各ヘッド素子を所定パターンのまま保持手段
に保持しておき、研磨開始後、保持手段の一端及び他端
に位置する各ヘッド素子の厚みの差が所定値以上である
か否かを判断した後、肯定結果が得られたときには、厚
みが大きい方のヘッド素子に対応する保持手段の一端又
は他端に対するラップ盤に近接する方向への加圧量を増
加させると共に、厚みが小さい方のヘッド素子に対応す
る保持手段の他端又は一端に対する当該方向への加圧量
を減少させるように制御する一方、否定結果が得られた
ときには、厚みが小さい方のヘッド素子に対応する保持
手段の一端又は他端に対する当該方向への加圧を停止す
るように制御することにより、研磨開始後直ぐに保持手
段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子の厚みをほぼ
揃えることができ、さらにその際、研磨加工中に保持手
段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子における研磨
加工のバランスが所定の度合い以上に崩れた場合でも、
厚みが小さい方のヘッド素子に対応する保持手段の一端
又は他端に対する加圧を停止するように制御することに
より、各ヘッド素子の研磨加工の度合いを一端及び他端
でほぼ均等にさせることができ、かくして各ヘッド素子
をより一層効率良く高い精度で均一に研磨し得るヘッド
研磨方法を実現できる。
【0085】さらに本発明によれば、同一面上に所定パ
ターンで配置された複数のヘッド素子を、回転するラッ
プ盤に接触させながら一括して研磨するヘッド研磨方法
において、各ヘッド素子を所定パターンのまま保持手段
に保持しておき、研磨開始後、保持手段の中央に位置す
るヘッド素子の厚みが所望の目標値に近い所定値以下で
あるか否かを判断した後、否定結果が得られたときに
は、保持手段の中央に位置するヘッド素子の厚みが当該
保持手段の一端及び他端に位置する各ヘッド素子の厚み
と等しくなるようにラップ盤から離反する方向への加圧
量を制御する一方、肯定結果が得られたときには、保持
手段の中央に位置するヘッド素子の厚みが目標値に達す
る直前のタイミングで保持手段の中央に対する当該方向
への加圧を停止するように制御することにより、各ヘッ
ド素子の研磨加工の度合いを一端及び他端のみならず中
央をもほぼ均等にさせることができ、さらにこの後、保
持手段の中央に位置するヘッド素子の厚みが目標値に達
する直前のタイミングで保持手段の中央に対する加圧を
停止するように制御することにより、いわゆるオーバー
ランをするのを未然に防止してヘッド素子を過剰に削り
過ぎるのを回避でき、かくして各ヘッド素子をより一層
効率良く高い精度で均一に研磨し得るヘッド研磨方法を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるヘッド研磨装置の全体構成
を示す略線図である。
【図2】図1に示すアーム型加圧機の構成を示す略線的
な上面図及び側面図である。
【図3】研磨加工処理手順の説明に供するフローチャー
トである。
【図4】抵抗値とデプス寸法との関係の説明に供するグ
ラフである。
【図5】研磨加工処理による推移状態の説明に供するグ
ラフである。
【図6】研磨加工処理による推移状態の説明に供するグ
ラフである。
【図7】従来のMR素子ブロックの構造を示す略線図で
ある。
【図8】従来の保持ユニットの構成を示す略線図であ
る。
【図9】従来のヘッド研磨装置の構成を示す略線図であ
る。
【符号の説明】
1A1 〜1A30……MR素子、1B1 〜1B30……抵抗
素子、2……MR素子ブロック、3……保持ユニット、
3H……間隙穴、3S……シャフト、5、10……ヘッ
ド研磨装置、6、13……ラップ盤、11……ラップ盤
装置、12A、12B……アーム型加圧機、14A、1
4B……基台、15A、15B……保持用アーム、16
A、16B……ユニット駆動部、17A1 〜17A3
…アクチュエータ、18A1 〜18A3 ……伝達機構
部、19A1 〜19A3 ……押圧治具、RT1……研磨
加工処理手順。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一面上に所定パターンで配置された複数
    のヘッド素子を、回転するラップ盤に接触させながら一
    括して研磨するヘッド研磨装置において、 各上記ヘッド素子を上記所定パターンのまま保持する保
    持手段と、 上記保持手段の一端及び他端をそれぞれ上記ラップ盤に
    近接する方向に加圧する加圧手段と、 上記加圧手段における上記保持手段の一端及び他端に対
    する加圧量をそれぞれ制御する制御手段と を具え、上記制御手段は、上記研磨開始後、上記保持手
    段の一端及び他端に位置する各上記ヘッド素子の厚みの
    差が所定値以上であるか否かを判断し、肯定結果が得ら
    れたときには、上記厚みが大きい方の上記ヘッド素子に
    対応する上記保持手段の一端又は他端に対する加圧量を
    増加させると共に、上記厚みが小さい方の上記ヘッド素
    子に対応する上記保持手段の他端又は一端に対する加圧
    量を減少させるように上記加圧手段を制御する一方、否
    定結果が得られたときには、上記厚みが小さい方の上記
    ヘッド素子に対応する上記保持手段の一端又は他端に対
    する加圧を停止するように上記加圧手段を制御すること
    を特徴とするヘッド研磨装置。
  2. 【請求項2】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵抗
    素子を、上記同一面上に所定パターンで配置しておき、
    当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子と共
    に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して研磨
    するようにしておき、 上記制御手段は、 上記保持手段の一端及び他端に位置する各上記ヘッド素
    子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵抗値に
    基づいて測定することを特徴とする請求項1に記載のヘ
    ッド研磨装置。
  3. 【請求項3】同一面上に所定パターンで配置された複数
    のヘッド素子を、回転するラップ盤に接触させながら一
    括して研磨するヘッド研磨装置において、 各上記ヘッド素子を上記所定パターンのまま保持する保
    持手段と、 上記保持手段の一端及び他端をそれぞれ上記ラップ盤に
    近接する方向に加圧すると共に、上記保持手段の中央を
    上記ラップ盤から離反する方向に加圧する加圧手段と、 上記加圧手段における上記保持手段の一端、他端及び中
    央に対する加圧量をそれぞれ制御する制御手段とを具
    え、 上記制御手段は、上記研磨開始後、上記保持手段の中央
    に位置する上記ヘッド素子の厚みが所望の目標値に近い
    所定値以下であるか否かを判断し、否定結果が得られた
    ときには、上記保持手段の中央に位置する上記ヘッド素
    子の厚みが当該保持手段の一端及び他端に位置する各上
    記ヘッド素子の厚みと等しくなるように上記加圧手段を
    制御する一方、肯定結果が得られたときには、上記保持
    手段の中央に位置する上記ヘッド素子の厚みが上記目標
    値に達する直前のタイミングで上記保持手段の中央に対
    する加圧を停止するように上記加圧手段を制御すること
    を特徴とするヘッド研磨装置。
  4. 【請求項4】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵抗
    素子を、上記同一面上に所定パターンで配置しておき、
    当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子と共
    に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して研磨
    するようにしておき、 上記制御手段は、 上記保持手段の一端、他端及び中央に位置する各上記ヘ
    ッド素子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵
    抗値に基づいて測定することを特徴とする請求項3に記
    載のヘッド研磨装置。
  5. 【請求項5】上記制御手段は、 上記判断結果に応じた制御を行う同時に又は行った後、
    上記保持手段の中央に位置する上記ヘッド素子の厚みが
    所望の目標値に近い所定値以下であるか否かを判断し、
    否定結果が得られたときには、上記保持手段の中央に位
    置する上記ヘッド素子の厚みが当該保持手段の一端及び
    他端に位置する各上記ヘッド素子の厚みと等しくなるよ
    うに上記加圧手段を制御する一方、肯定結果が得られた
    ときには、上記保持手段の中央に位置する上記ヘッド素
    子の厚みが上記目標値に達する直前のタイミングで上記
    保持手段の中央に対する加圧を停止するように上記加圧
    手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のヘッ
    ド研磨装置。
  6. 【請求項6】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵抗
    素子を、上記同一面上に所定パターンで配置しておき、
    当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子と共
    に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して研磨
    するようにしておき、 上記制御手段は、 上記保持手段の一端、他端及び中央に位置する各上記ヘ
    ッド素子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵
    抗値に基づいて測定することを特徴とする請求項5に記
    載のヘッド研磨装置。
  7. 【請求項7】上記制御手段は、 上記保持手段の一端及び他端に位置する各上記ヘッド素
    子の厚みの初期値を検出しておき、上記研磨開始直後、
    いずれか一方の上記ヘッド素子の厚みが所定値だけ減少
    したときに、他方の上記ヘッド素子が上記ラップ盤に所
    定距離だけ近づくように上記加圧手段を制御することを
    特徴とする請求項1に記載のヘッド研磨装置。
  8. 【請求項8】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵抗
    素子を、上記同一面上に所定パターンで配置しておき、
    当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子と共
    に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して研磨
    するようにしておき、 上記制御手段は、 上記保持手段の一端及び他端に位置する各上記ヘッド素
    子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵抗値に
    基づいて測定することを特徴とする請求項7に記載のヘ
    ッド研磨装置。
  9. 【請求項9】上記ラップ盤の回転に応じて生じる内外周
    での研磨量の差を予め測定しておき、 上記制御手段は、 各上記制御をそれぞれ実行した後であっても、上記研磨
    量の差に基づいて、上記保持手段の一端及び他端に位置
    する各上記ヘッド素子の厚みの差をなくすように上記加
    圧手段を制御することを特徴とする請求項3に記載のヘ
    ッド研磨装置。
  10. 【請求項10】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵
    抗素子を、上記同一面上に所定パターンで配置してお
    き、当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子
    と共に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して
    研磨するようにしておき、 上記制御手段は、 上記保持手段の一端、他端及び中央に位置する各上記ヘ
    ッド素子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵
    抗値に基づいて測定することを特徴とする請求項9に記
    載のヘッド研磨装置。
  11. 【請求項11】同一面上に所定パターンで配置された複
    数のヘッド素子を、回転するラップ盤に接触させながら
    一括して研磨するヘッド研磨方法において、 各上記ヘッド素子を上記所定パターンのまま保持手段に
    保持しておき、上記研磨開始後、上記保持手段の一端及
    び他端に位置する各上記ヘッド素子の厚みの差が所定値
    以上であるか否かを判断する第1のステップと、 肯定結果が得られたときには、上記厚みが大きい方の上
    記ヘッド素子に対応する上記保持手段の一端又は他端に
    対する上記ラップ盤に近接する方向への加圧量を増加さ
    せると共に、上記厚みが小さい方の上記ヘッド素子に対
    応する上記保持手段の他端又は一端に対する当該方向へ
    の加圧量を減少させるように制御する一方、否定結果が
    得られたときには、上記厚みが小さい方の上記ヘッド素
    子に対応する上記保持手段の一端又は他端に対する当該
    方向への加圧を停止するように制御する第2のステップ
    とを具えることを特徴とするヘッド研磨方法。
  12. 【請求項12】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵
    抗素子を、上記同一面上に所定パターンで配置してお
    き、当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子
    と共に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して
    研磨するようにしておき、 上記第1及び第2のステップでは、 上記保持手段の一端及び他端に位置する各上記ヘッド素
    子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵抗値に
    基づいて測定することを特徴とする請求項11に記載の
    ヘッド研磨方法。
  13. 【請求項13】同一面上に所定パターンで配置された複
    数のヘッド素子を、回転するラップ盤に接触させながら
    一括して研磨するヘッド研磨方法において、 各上記ヘッド素子を上記所定パターンのまま保持手段に
    保持しておき、上記研磨開始後、上記保持手段の中央に
    位置する上記ヘッド素子の厚みが所望の目標値に近い所
    定値以下であるか否かを判断する第1のステップと、 否定結果が得られたときには、上記保持手段の中央に位
    置する上記ヘッド素子の厚みが当該保持手段の一端及び
    他端に位置する各上記ヘッド素子の厚みと等しくなるよ
    うに上記ラップ盤から離反する方向への加圧量を制御す
    る一方、肯定結果が得られたときには、上記保持手段の
    中央に位置する上記ヘッド素子の厚みが上記目標値に達
    する直前のタイミングで上記保持手段の中央に対する当
    該方向への加圧を停止するように制御する第2のステッ
    プとを具えることを特徴とするヘッド研磨方法。
  14. 【請求項14】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵
    抗素子を、上記同一面上に所定パターンで配置してお
    き、当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子
    と共に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して
    研磨するようにしておき、 上記第1及び第2のステップでは、 上記保持手段の一端、他端及び中央に位置する各上記ヘ
    ッド素子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵
    抗値に基づいて測定することを特徴とする請求項13に
    記載のヘッド研磨方法。
  15. 【請求項15】上記判断結果に応じた制御を行う同時に
    又は行った後、上記保持手段の中央に位置する上記ヘッ
    ド素子の厚みが所望の目標値に近い所定値以下であるか
    否かを判断する第3のステップと、 否定結果が得られたときには、上記保持手段の中央に位
    置する上記ヘッド素子の厚みが当該保持手段の一端及び
    他端に位置する各上記ヘッド素子の厚みと等しくなるよ
    うに上記ラップ盤から離反する方向への加圧量を制御す
    る一方、肯定結果が得られたときには、上記保持手段の
    中央に位置する上記ヘッド素子の厚みが上記目標値に達
    する直前のタイミングで上記保持手段の中央に対する当
    該方向への加圧を停止するように制御する第4のステッ
    プとを具えることを特徴とする請求項11に記載のヘッ
    ド研磨方法。
  16. 【請求項16】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵
    抗素子を、上記同一面上に所定パターンで配置してお
    き、当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子
    と共に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して
    研磨するようにしておき、 上記第1、第2、第3及び第4のステップでは、 上記保持手段の一端、他端及び中央に位置する各上記ヘ
    ッド素子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵
    抗値に基づいて測定することを特徴とする請求項15に
    記載のヘッド研磨方法。
  17. 【請求項17】上記第1のステップでは、 上記保持手段の一端及び他端に位置する各上記ヘッド素
    子の厚みの初期値を検出しておき、上記研磨開始直後、
    いずれか一方の上記ヘッド素子の厚みが所定値だけ減少
    したときに、他方の上記ヘッド素子が上記ラップ盤に所
    定距離だけ近づくように加圧量を制御することを特徴と
    する請求項11に記載のヘッド研磨方法。
  18. 【請求項18】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵
    抗素子を、上記同一面上に所定パターンで配置してお
    き、当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子
    と共に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して
    研磨するようにしておき、 上記第1及び第2のステップでは、 上記保持手段の一端及び他端に位置する各上記ヘッド素
    子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵抗値に
    基づいて測定することを特徴とする請求項11に記載の
    ヘッド研磨方法。
  19. 【請求項19】上記ラップ盤の回転に応じて生じる内外
    周での研磨量の差を予め測定しておき、各上記制御をそ
    れぞれ実行した後であっても、上記研磨量の差に基づい
    て、上記保持手段の一端及び他端に位置する各上記ヘッ
    ド素子の厚みの差をなくすように加圧量を制御する第3
    のステップを具えることを特徴とする請求項13に記載
    のヘッド研磨方法。
  20. 【請求項20】各上記ヘッド素子に対応してそれぞれ抵
    抗素子を、上記同一面上に所定パターンで配置してお
    き、当該各ヘッド素子をそれぞれ対応する上記抵抗素子
    と共に回転する上記ラップ盤に接触させながら一括して
    研磨するようにしておき、 上記第1、第2及び第3のステップでは、 上記保持手段の一端、他端及び中央に位置する各上記ヘ
    ッド素子の厚みを、それぞれ対応する上記抵抗素子の抵
    抗値に基づいて測定することを特徴とする請求項19に
    記載のヘッド研磨方法。
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