JP2002101599A - ブラシレスモータ及びその製造方法 - Google Patents
ブラシレスモータ及びその製造方法Info
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Abstract
価格化が可能なブラシレスモータを提供する。 【解決手段】 内周部にリング状マグネット4を装着
したロータヨーク3の上部に設けられ、ポリゴンミラー
7を有するブッシング2をシャフト1に一体的に固着
し、ロータヨークの下側に、シャフトを回転自在に保持
すべく、内部にフランジ付きラジアル軸受34を設ける
と共に、外部にリング状マグネットと所定間隔を有して
設けた駆動コイル6が巻回されたステータコア5を固定
した樹脂製コアブッシング30を配置し、シャフトの下
部に、このシャフトと共にスラスト軸受を構成するスラ
ストプレート14を設けたカバー部材40を設け、この
カバー部材をフランジ付きラジアル軸受のフランジ部3
5を介してモータベース11に固定し、ロータヨークと
ブッシングとの間にシール21を配置した。
Description
ば、レーザビームプリンタ等の偏向走査などに利用され
る高速回転用のモータに関し、特に、ブラシレスモータ
及びその製造方法に関するものである。
ス(基板)に立設された軸受を介して回転自在に枢支さ
れるシャフトと、該シャフトに一端が固定されるロータ
と、該ロータと対向して円筒部に外嵌固定されるステー
タとを備えた構造である。
い、特に、レーザビームプリンタ(以下、LBPと呼
ぶ)等の普及が著しい。そして、このLBPは、高品
質、高精度、低価格化が必要とされてきており、それに
使用されるモータにおいても、当然の如く、高速回転
化、低振動化、高信頼性、低価格化への要求が高まって
きている。
を図るため、アンバランス量を低く押さえることが要求
され、従って、ロータアッセンブリを精度良く作製する
ことが重要となってきている。図4〜図6は、それぞれ
従来のLBP用ブラシレスモータを示す断面図である。
まず、図4を参照して従来のLBP用ブラシレスモータ
について説明する。
は、ブッシング2の下部に設けられた突部2aと、磁性
材料からなり、前記したブッシング2の突部2aとカシ
メ結合すべくその一部に開口部3bを設けたけたロータ
ヨーク3から構成され、略中央部に設けられた、例え
ば、ステンレス系よりなる材料のシャフト1に圧入固着
され、モータベース(基板)11にこれまたカシメ結合
12された、その内部に、ラジアル軸受となる銅又は鉄
系の燒結含油軸受(以下、含油軸受と呼ぶ)8を内装し
た金属製ベアリングホルダ9で保持されている。
たリング状駆動マグネット、5は、前記した金属製ベア
リングホルダ9の外周に固着されたステータコアであ
り、前記したリング状駆動マグネット4と一定の間隔を
おいて対向しているものである。なお、図示していない
が、前記したステータコア5の突極には、駆動コイルが
巻回され、ステータアッセンブリ20を構成しているも
のである。
プリング15により上方から固定されたポリゴンミラ
ー、16は、前記したスプリング15を上部より固定す
るための止め輪である。前記したシャフト1の下端は、
鉄製カバー13の上側に設けられた樹脂製のスラストプ
レート14とによりスラスト軸受を構成している。
ータにおいて、ステータコア5の突極に巻回された、こ
こでは説明の便宜上図示していない、後述する駆動コイ
ル6を通電制御することにより、リング状駆動マグネッ
ト4が付勢され、このリング状駆動マグネット4を固定
したロータヨーク3、このロータヨーク3とカシメ結合
されており、載置面2cにスプリング15によりポリゴ
ンミラー7を固定したブッシング2へと回転力が伝達さ
れ、このブッシング2に圧入固着されたシャフト1が回
転駆動されるものである。なお、この図4の構成では、
シャフト1とブッシング2は、圧入により隙間なく結合
されているため、回転駆動された際、アンバランス量を
増加させる要因にはならない。
タヨーク3は、例えば、ブッシング2側に突部2aを、
ロータヨーク3側に開口部3bを設け、カシメにより両
者を結合しているため、ブッシング2とロータヨーク3
の間に所定の隙間として、10〜30μmの隙間を設け
ることが必要になるが、この隙間がアンバランス量を増
加させる要因になる。何故ならば、前記した如く、LB
P用のモータは高速で回転するため、このアンバランス
量の増加は、必然的にLBP用モータの振動を増加させ
ることになり、印字品質に悪影響を与えるからである。
ー7の表面を清浄に保ち、レーザ光を的確に反射するこ
とが要求される。前記した如く、図4になる従来のロー
タアッセンブリ10の構造によれば、ブッシング2とロ
ータヨーク3はカシメにより結合されているため、この
ブッシング2とロータヨーク3との間に所定の隙間を設
けることが必要になり、図7の軸受け開口部の拡大図よ
り明らかな如く、この隙間から含油軸受8のオイルが漏
れ出し、ポリゴンミラー7に付着する虞がある。オイル
の付着は、ポリゴンミラー7の反射率を低下させるた
め、印字品質に悪影響を与えるものである。
リ10の構造によれば、軸受け部の構成として、含油軸
受8と金属製ベアリングホルダ9を使用している。含油
軸受8はプレス成型により、安価に大量に生産すること
が出来るが、金属製ベアリングホルダ9は、切削加工が
必要なため、部品が高価になり、モータの低価格化に悪
影響を与える。
シレスモータについて説明する。なお、説明の便宜上、
前記と同一構成部分については同一符号を付し、その詳
細な説明は省略する。
が挿通される軸受けとしてのベアリング部171、17
2 、基板11への取付け部である取付け用フランジ部1
8を一体化した、前記したと同様、ラジアル軸受けを構
成する含油軸受8を使用し、この含油軸受8と基板11
とをネジ19により位置決めした後、結合しているもの
である。
部材13を用いず、基板11の上部に樹脂製のスラスト
プレート14を設け、これとシャフト1とでスラスト軸
受けを構成している。
ータにおいて、ステータコア5の突極に巻回された駆動
コイル6を通電制御することにより、リング状駆動マグ
ネット4が付勢され、このリング状駆動マグネット4を
固定したロータヨーク3、このロータヨーク3と結合さ
れており、載置面2cにスプリング15によりポリゴン
ミラー7を上方から固定したブッシング2へと回転力が
伝達され、このブッシング2に圧入固着されたシャフト
1が回転駆動されるものである。
と含油軸受8は、ネジ19により位置決めされているた
め、両者の同芯度を上げることは構造的に困難である。
このことは、ステータアッセンブリ20とロータアッセ
ンブリ10の同芯度を低下させることになり、モータの
回転精度(ジッタ等)を悪化させる。LBP用モータで
は、回転精度(ジッタ等)の悪化は印字品質に悪影響を
与えるもので、避けなければいけない問題である。な
お、21は、前記したロータヨーク3とブッシング2と
の間に配置された樹脂製又はゴム製のオイル漏れ防止用
のシールである。
ング2とロータヨーク3との結合を、前記した図4の如
くのカシメによる結合で行なっているものではなく、圧
入により隙間なく結合しているものである。従って、カ
シメによるアンバランス現象は発生しないものである
が、コア5を含油軸受8の外周に隙間ばめにて挿入しネ
ジ19を用いて固定しているので、含油軸受8に含浸さ
せたオイルが、表面張力により積層したコア5とコア5
の間の隙間に吸い取られてしまい、ベアリング部1
71、172にてオイル不足を招いてしまう問題がある。
高速で回転するLBP用モータでは、ベアリング部のオ
イル不足は、寿命に悪影響を与えるもので、避けなけれ
ばいけない問題である。
を隙間ばめにて結合しているので、このコア5と含油軸
受8との同芯度が低下し、モータの回転精度が悪化する
ものである。
ティング、粉体塗装等の方法により塗り固め、コアとコ
アの隙間をふさいだ後、含油軸受8の外周にコア5を隙
間ばめにて挿入しネジ19を用いて固定することによ
り、前記した問題点を解決する方法が考えられる。
イルがコアとコアとの隙間に吸い取られる問題は回避さ
れるものの、内周面の塗装膜の品質管理が新たな問題と
なる。つまり、内周面の塗装膜に微細なクラック等があ
った場合、そこからオイルが吸い取られてしまい、ベア
リング部のオイル不足を招く。しかるに、量産時に、内
周面にクラックなく均一な塗装を施すことは極めて難し
く、全数検査が必要となり多大な検査コストが発生し、
最終的にはモータのコストを押し上げることになる。
くコア5と含油軸受8とを隙間ばめにて結合しているの
で、このコア5と含油軸受8との同芯度が低下し、モー
タの回転精度が悪化することは避けられないものであ
る。
ィング、粉体塗装等の方法により塗り固め、コアとコア
の隙間をふさいだ後、含油軸受8の外周にコア5を圧入
にて固定することにより、前記した問題点を解決する方
法が考えられる。
した如くのモータのコストを押し上げる問題は解決せ
ず、かつ又、この方法によれば、圧入時にコア内周面の
塗装膜と含油軸受8の外周がこすれ合うことになるの
で、コア内周面の塗装膜がはがれることがあり、そこか
らオイルが吸い取られてしまい、ベアリング部のオイル
不足を招く問題点は依然として解決しないものである。
シレスモータについて説明する。なお、説明の便宜上、
前記と同一構成部分については同一符号を付し、その詳
細な説明は省略する。
成であるが、図4の金属製ベアリングホルダ9に代え
て、樹脂製のベアリングホルダ22としたものである。
そして、前記した図4では、基板11との結合をカシメ
部12で行なっていたものを、樹脂製のベアリングホル
ダ22にフランジ部23を一体形成し、このフランジ部
23をネジ24により基板11に固定したものである。
グホルダ22に一体に形成されたカバー部であり、この
カバー部25の上部には、前記したスラストプレート1
4が配置されている。そして、前記したシャフト1の下
端は、カバー部25の上側に配置された樹脂製のスラス
トプレート14とによりスラスト軸受を構成している。
ータにおいて、ステータコア5の突極に巻回された、こ
こでは説明の便宜上図示していない、駆動コイルを通電
制御することにより、リング状駆動マグネット4が付勢
され、このリング状駆動マグネット4を固定したロータ
ヨーク3、このロータヨーク3とカシメ結合されてお
り、載置面2cにスプリング15によりポリゴンミラー
7を上方から固定したブッシング2へと回転力が伝達さ
れ、このブッシング2に圧入固着されたシャフト1が回
転駆動されるものである。
製のベアリングホルダ22を使用している。この樹脂製
のベアリングホルダ22は、モールド成型により、安価
に大量に生産することができるが、樹脂材料は剛性が低
いため、軸受けとしての剛性が低くなり、振動増加の要
因となる。前記した如く、高速で回転するLBP用モー
タにこの構造を適用した場合、大きな振動が発生するこ
とになり、印字品質に悪影響を与える問題がある。
は、ベアリング部の油圧が高くなり、この油圧に押され
てオイルが軸受け外部に染み出してくる場合がある。図
4と同様、図6に示す従来例では、図7の軸受け開口部
の拡大図より明らかな如く、外部に染み出したオイル
は、金属製のベアリングホルダ9を乗り越えて、含油軸
受8の外部に拡散してしまい、短時間でこの含油軸受8
のオイル不足を引き起こし、寿命に悪影響を与える。
や、高空を飛行する航空機で輸送される場合には、図8
に明示されている如く、周囲気圧の低下により含油軸受
8内部の空気が膨張し、一時的に多量のオイルが軸受け
からあふれ出ることがある。図4、図6に示す従来例の
ブラシレスモータでは、この時に、多量のオイルが軸受
け外部に漏れ出し、オイル不足を引き起こし、寿命に悪
影響を与える。
6に示す従来のLBP用モータでは、ブッシング2とロ
ータヨーク3は、カシメ結合されているため、両者の間
には、所定の隙間が不可欠であり、この隙間がモータと
してのアンバランス量を増加させる要因となっていた。
また、この隙間により、モータ軸受けのオイルが漏れ出
し、この漏れ出したオイルがブッシング2の裏面に到達
した後ポリゴンミラー7に付着し、このポリゴンミラー
7の反射率を低下させ印字品質に悪影響を与えていた。
ベアリングホルダ9を使用しており、特に、金属製ベア
リングホルダ9は、切削加工が必要なため、軸受け部の
コストアップにつながる。
用モータでは、軸受けとしてベアリング部17、取付け
用フランジ部18を一体化した含油軸受8を使用し、基
板11と取付け用フランジ部18をネジ19により位置
決めした後、結合した構成としてあるため、両者の同芯
度が得にくく、モータの回転精度の悪化につながり、ひ
いては部品品質に悪影響を与えていた等種々の問題点が
あったものである。そこで、種々実験した結果、かかる
問題点を解決した新規なブラシレスモータ及びその製造
方法を案出したものであり、ここに、その具体的構造等
を提供することを目的とするものである。
みなされたものであり、請求項1に係る発明は、 内周
部にリング状マグネット4を装着したロータヨーク3
と、このロータヨーク3の上部に設けられ、ポリゴンミ
ラー7を有するブッシング2とをシャフト1に一体的に
固着し、前記ロータヨーク3の下側に、前記シャフト1
を回転自在に保持すべく、その内部にフランジ付きラジ
アル軸受34を設けると共に、その外部に前記リング状
マグネット4と所定間隔を有して設けた駆動コイル6が
巻回されたステータコア5を固定した樹脂製コアブッシ
ング30を配置し、また、前記シャフト1の下部に、こ
のシャフト1と共にスラスト軸受を構成するスラストプ
レート14を設けたカバー部材40を有するブラシレス
モータであって、前記カバー部材40を前記フランジ付
きラジアル軸受34のフランジ部35を介してモータベ
ース11に固定し、かつ、前記ロータヨーク3とブッシ
ング2との間にシール21を配置したブラシレスモータ
としたことを特徴とする。
0とモータベース11との間で、かつ、フランジ部35
の外周部35aに当接するようシール212を配置した
請求項1記載のブラシレスモータとしたことを特徴とす
る。
ラジアル軸受34の上端部にテーパ部36を設け、樹脂
製コアブッシング30とこのテーパ部36との間にオイ
ル溜り部45を設けた請求項1記載のブラシレスモータ
としたことを特徴とする。
ッシング30の開口部側にオーバーハング部31を設け
た請求項1記載のブラシレスモータとしたことを特徴と
する。
ルが巻回されたコアに、樹脂製コアブッシングを圧入す
る工程と、前記したコアに圧入された樹脂製コアブッシ
ングと結合されるフランジ付きラジアル軸受を、基板の
中心孔に固定する工程と、前記した基板の中心孔に固定
されたフランジ付きラジアル軸受に、前記したコアに圧
入された樹脂製コアブッシングを圧入する工程と、前記
した樹脂製コアブッシングが固定されたフランジ付きラ
ジアル軸受に、カバー部材を取付ける工程とよりなるブ
ラシレスモータの製造方法としたことを特徴とする。
付図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施例
は本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい
種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の
説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限
り、これらの態様に限られるものではない。
好ましい一実施例の断面図、図2は、軸受け開口部にお
けるオイルの動きを示す拡大断面図、図3は、低圧環境
下でのオイルの動きを示す拡大断面図である。なお、以
下の説明において、従来と同一部分は同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
も前記したものと同様なので、ここでは、その説明を省
略する。以下に、図1〜図3を参照して本実施例になる
ブラシレスモータの具体的構成について説明する。
ては大略一致している。すなわち、ブッシング2とロー
タヨーク3との結合を、前記した図4の如くのカシメに
よる結合で行なっているものではなく、圧入により隙間
なく結合しているものである。従って、カシメによるア
ンバランス現象は発生しないものである。外径の大きい
ロータヨーク3を回転中心に対して高い同芯度で実装す
ることは、アンバランス量を低く押さえる上で重要なポ
イントである。
3との結合を、圧入により隙間なく行なっているため、
後述する如くのフランジ付きラジアル(含油)軸受け部
のオイルが、ブッシング2の裏面に到達する確率は従来
例に比し極めて少なく、更に、ブッシング2の裏面とロ
ータヨーク3との間には、樹脂製又はゴム製のシール2
1が配置されているので、仮に、ブッシング2の裏面に
オイルが到達したとしても、それがブラシレスモータの
外部に漏れ出すことはないものである。
いては、そこで説明した如く、コア5を含油軸受8の外
周に直接挿入し固定した構成としているため、含油軸受
8に含浸させたオイルが、表面張力により積層したコア
5とコア5の間の隙間に吸い取られてしまい、ベアリン
グ部171、172にてオイル不足を招いてしまう問題が
ある。
構成においては、コア5と従来例でいうところの含油軸
受8の間に新規な構成の樹脂製コアブッシング30を介
在させることによって、前記したベアリング部のオイル
不足の問題点を解決したものである。
樹脂製コアブッシングであり、31は、この樹脂製コア
ブッシング30の上方にそれと一体に設けられたオーバ
ハング部、32は、その中央に設けられた中央部、33
は、その下方にそれと一体に設けられた下面部である。
そして、この樹脂製コアブッシング30は、コイル6が
巻回されたコア5に、前記した下面部33を先頭にして
順次圧入され、そこに固定された構成としている。
新規な構成としたものである。 すなわち、34は、フ
ランジ付きラジアル(含油)軸受(以下、単にラジアル
軸受と呼ぶ)であり、35は、それと一体で下部に突設
したフランジ部、36は、それと一体で上部側に設けた
テーパ部、37は、前記したテーパ部36に連続してお
り、上方に延在している上面部である。40は、前記し
たスラストプレート14の下部に設けられたカバー部、
41は、このカバー部41及びフランジ部35を前記し
た基板11に固定するためのネジである。
製コアブッシング30とラジアル軸受34との結合状態
につき説明する。
心孔11a内に上面部37を先頭にしてフランジ部35
の上面がそこに当接するまで挿入される。中心孔11a
とラジアル軸受34の軸寸法を締り嵌めとしておくこと
により、このラジアル軸受34は基板11に仮固定状態
で固定される。また、治具により、このラジアル軸受3
4を押さえ込んだ状態としておいても良い。
記したコア6が固定された樹脂製コアブッシング30が
圧入され、ベアリング部38を通過し、その下面部33
の先端部33aが基板11に当接することで、両者はし
っかりと結合される。この状態では、ラジアル軸受34
は、樹脂製コアブッシング30により、その表面が覆わ
れた状態となる。
樹脂製コアブッシング30とラジアル軸受34は、この
ラジアル軸受34の下方よりカバー部材40が挿入され
た後、ネジ41により基板11に固定される。
3とブッシング2との間、基板11とカバー部40との
間で、かつ、フランジ部35に当接する如く、樹脂製又
はゴム製のシール211、212をそれぞれ配置したもの
である。なお、カバー部40の構造等により、一方の樹
脂製又はゴム製のシール212は、省略することができ
る。
ラジアル軸受34、樹脂製又はゴム製のシール211、
212等を具体的に構成配置したことにより、前記した
如くのオイル不足、オイル漏れ等の問題点を解決したも
のである。以下、その点につき図2、図3を併せ参照し
て説明する。
辺部の具体的構成について説明する。前記した如く、樹
脂製コアブッシング30は、その中央部32の外周側
に、コイル6が巻回されたコア5が、前記した下面部3
3を先頭にして順次圧入され、そこに固定された構成と
してある。一方、その内周側には、ラジアル軸受34
が、その表面が覆われた状態でそこに圧入形成されてい
る。
オイルの染み出し、蒸発がなく、軸受け部としてのオイ
ル不足を防止することができる。また、このラジアル軸
受34は、軸受け部と一体に突設されたフランジ部35
の内周部がモータベースである基板11に当接された形
で、前記した如くカバー部材40と共にネジ41により
基板11に固定されるものである。
端部には、オーバーハング部31がそれと一体に形成さ
れている。このオーバーハング部31は、図3に明示し
てある如く、低圧環境下でオイルがポリゴンミラー7側
に吸引されあふれ出た際に、この部分で溢れ出たオイル
を受け止めるものである。従って、外部へのオイル漏れ
は未然に防止でき、オイル不足は解消されるものであ
る。なお、膨張した空気がラジアル軸受34の隙間を通
過し、軸受け外部に排出されると、オイルは再びこのラ
ジアル軸受34内に戻り、オイルの溢れ出しは解消され
る。
る。このラジアル軸受34は、前記した如く、フランジ
部35、テーパ部36、上面部37等を有しており、外
周部が前記した樹脂製コアブッシング30に圧入され、
かつ、その外周(樹脂製コアブッシング30側)側が、
基板11の中心孔に挿入されるよう構成されているの
で、このラジアル軸受34と基板11との同芯度を高く
することが可能となる。
ク3に実装されたリング状マグネット4からの漏れ磁束
をFGコイル、HGにて捕らえ、ロータの回転数を検出
し、この情報をもとに回転数の制御を行なっている。従
って、モータの回転精度を向上させるためには、ロータ
と基板11との同芯度を高くすることが重要である。何
故ならば、ロータはラジアル軸受34で支持されて回転
している。それ故に、基板11とラジアル軸受34との
同芯度を高くすることが重要なのである。本実施例によ
れば、基板11とラジアル軸受34との同芯度を高くす
ることが容易であるので、モータの回転精度を向上させ
ることが出来る。
アル軸受34が、前記した樹脂製コアブッシング30に
圧入されると、テーパ部36と樹脂製コアブッシング3
0の当接面30aとの間にオイル溜り部45が形成され
る。 高速回転時に軸受けの油圧に押され、軸受け外部
に染み出したオイルは、ラジアル軸受34の表面に沿っ
て移動し、樹脂製コアブッシング30とラジアル軸受3
4の先端に設けられたテーパ部36の間に形成されたオ
イル溜り部45に集まる。この部分に集まったオイル
は、テーパ部36に発生する表面張力により保持される
ため、樹脂製コアブッシング30の外部に染み出すこと
がなく、ラジアル軸受34の軸受け部のオイル不足を解
消することが出来る。
集まったオイルは、このラジアル軸受34の外周面に存
在するポア(小孔)を経由してラジアル軸受34の内部
に戻っていくものである。このように、ラジアル軸受3
4を具体的に構成したことにより、オイルは有効に活用
されるので、ラジアル軸受34の軸受け部のオイル不足
問題は解消され、極めて長寿命の信頼性の高いモータを
得ることが出来る。
は、軸受け部と取付け用フランジ部を一体化した構成と
してあり、プレス成型で安価に大量に生産できるので、
従来に比べモータの価格を低減することが出来る。
11、212につき説明する。まず、前記したロータヨー
ク3と、ブッシング2との間に配置された樹脂製又はゴ
ム製ののシール211につき、説明する。前記した如
く、ブッシング2とロータヨーク3とをカシメ結合した
場合には、隙間をなくすことは不可能に近いので、軸受
け部のオイルがブッシング2の裏面に到達する確率は極
めて高いものとなるが、本実施例によれば、前記した両
者の結合を圧入により行なうものなので、両者は隙間な
く結合され、従って、軸受け部のオイルがブッシング2
の裏面に到達する確率は極めて少なくなる。
ロータヨーク3間には、樹脂製又はゴム製のシール21
1が配置されているので、仮に、軸受け部のオイルがブ
ッシング2の裏面に到達したとしても、このオイルは、
樹脂製製又はゴム製のシール211に阻止され、それが
外部に漏れ出して、例えば、ポリゴンミラー7に付着す
るようなことはない。
との間で、かつ、ラジアル軸受34のフランジ部35の
外周部35aに当接するよう樹脂製又はゴム製のシール
21 2を配置した点につき説明する。
34のフランジ部35の外周部35aは、所定位置に固
定された際、カバー部材40とモータベース11との間
で露出した形になる。従って、ラジアル軸受34の軸受
け部のオイルが外部に漏れ出す可能性がないとは云えな
い。仮に、この軸受け部のオイルが外部に漏れ出した場
合、これが他の構成部材に付着する虞はかなり高く、か
つ、オイル不足にもつながるものである。本実施例によ
れば、樹脂製又はゴム製のシール212を、カバー部材
40とモータベース11との間で、かつ、ラジアル軸受
34のフランジ部35の外周部35aに当接するよう配
置したことにより、オイル漏れが少なく、信頼性が高く
かつ低価格化が可能なブラシレスモータが得られるもの
である。
周部にリング状マグネットを装着したロータヨークと、
このロータヨークの上部に設けられ、ポリゴンミラーを
有するブッシングとをシャフトに一体的に固着し、前記
ロータヨークの下側に、前記シャフトを回転自在に保持
すべく、その内部にフランジ付きラジアル軸受を設ける
と共に、その外部に前記リング状マグネットと所定間隔
を有して設けた駆動コイルが巻回されたステータコアを
固定した樹脂製コアブッシングを配置し、また、前記シ
ャフトの下部に、このシャフトと共にスラスト軸受を構
成するスラストプレートを設けたカバー部材を有するブ
ラシレスモータであって、前記カバー部材を前記フラン
ジ付きラジアル軸受のフランジ部を介してモータベース
に固定し、かつ、前記ロータヨークとブッシングとの間
にシールを配置したことにより、オイル漏れが少なく、
信頼性が高く、かつ、低価格化が可能なブラシレスモー
タが得られるものである。
カバー部材とモータベースとの間で、かつ、フランジ部
の外周部に当接するようシールを配置したことにより、
更にオイル漏れが少なく、信頼性が高く、かつ、低価格
化が可能なブラシレスモータが得られるものである。
フランジ付きラジアル軸受の上端部にテーパ部を設け、
樹脂製コアブッシングとこのテーパ部との間にオイル溜
り部を設けたことにより、オイル不足がなく、長寿命で
信頼性が高く、かつ、低価格化が可能なブラシレスモー
タが得られるものである。
樹脂製コアブッシングの開口部側にオーバーハング部を
設けたことにより、オイル漏れを未然に防止でき、オイ
ル不足が解消され、信頼性が高く、かつ、低価格化が可
能なブラシレスモータが得られるものである。
くとも、コイルが巻回されたコアに、樹脂製コアブッシ
ングを圧入する工程と、前記したコアに圧入された樹脂
製コアブッシングと結合されるフランジ付きラジアル軸
受を、基板の中心孔に固定する工程と、前記した基板の
中心孔に固定されたフランジ付きラジアル軸受に、前記
したコアに圧入された樹脂製コアブッシングを圧入する
工程と、前記した樹脂製コアブッシングが固定されたフ
ランジ付きラジアル軸受に、カバー部材を取付ける工程
とよりなるブラシレスモータの製造方法としたことによ
り、オイル漏れがなく、同芯度が得やすいので、モータ
の回転精度を向上させることが出来、従って、高速回転
化、低振動化、低コスト化が達成出来る。
面図である。
断面図である。
である。
る。
す拡大断面図である。
断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】内周部にリング状マグネットを装着したロ
ータヨークと、 このロータヨークの上部に設けられ、ポリゴンミラ−を
有するブッシングとをシャフトに一体的に固着し、 前記ロータヨークの下側に、前記シャフトを回転自在に
保持すべく、その内部にフランジ付きラジアル軸受を設
けると共に、その外部に前記リング状マグネットと所定
間隔を有して設けた駆動コイルが巻回されたステータコ
アを固定した樹脂製コアブッシングを配置し、 また、前記シャフトの下部に、このシャフトと共にスラ
スト軸受を構成するスラストプレートを設けたカバー部
材を有するブラシレスモータであって、 前記カバー部材を前記フランジ付きラジアル軸受のフラ
ンジ部を介してモータベースに固定し、 かつ、前記ロータヨークとブッシングとの間にシールを
配置したことを特徴とするブラシレスモータ。 - 【請求項2】前記カバー部材とモータベースとの間で、
かつ、フランジ部の外周部に当接するようシールを配置
したことを特徴とする請求項1記載のブラシレスモー
タ。 - 【請求項3】前記フランジ付きラジアル軸受の上端部に
テーパ部を設け、樹脂製コアブッシングとこのテーパ部
との間にオイル溜り部を設けたことを特徴とする請求項
1記載のブラシレスモータ。 - 【請求項4】前記樹脂製コアブッシングの開口部側にオ
ーバーハング部を設けたことを特徴とする請求項1記載
のブラシレスモータ。 - 【請求項5】少なくとも、コイルが巻回されたコアに、
樹脂製コアブッシングを圧入する工程と、 前記したコアに圧入された樹脂製コアブッシングと結合
されるフランジ付きラジアル軸受を、基板の中心孔に固
定する工程と、 前記した基板の中心孔に固定されたフランジ付きラジア
ル軸受に、前記したコアに圧入された樹脂製コアブッシ
ングを圧入する工程と、 前記した樹脂製コアブッシングが固定されたフランジ付
きラジアル軸受に、カバー部材を取付ける工程とよりな
ることを特徴とするブラシレスモータの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000284898A JP3741306B2 (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | ブラシレスモータ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007108567A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ポリゴンミラースキャナモータ |
US8546987B2 (en) | 2009-09-18 | 2013-10-01 | Johnson Electric S.A. | Brushless DC motor |
JP2019060472A (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-18 | 日本電産株式会社 | 軸受装置、モータおよびファンモータ |
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2000
- 2000-09-20 JP JP2000284898A patent/JP3741306B2/ja not_active Expired - Fee Related
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