JP2002098871A - 光ファイバケーブル - Google Patents

光ファイバケーブル

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JP2002098871A
JP2002098871A JP2000288818A JP2000288818A JP2002098871A JP 2002098871 A JP2002098871 A JP 2002098871A JP 2000288818 A JP2000288818 A JP 2000288818A JP 2000288818 A JP2000288818 A JP 2000288818A JP 2002098871 A JP2002098871 A JP 2002098871A
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optical fiber
tube
fiber cable
tear
jacket tube
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JP2000288818A
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English (en)
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Itaru Sakabe
至 坂部
Hiroki Ishikawa
弘樹 石川
Nobuhiro Akasaka
伸宏 赤坂
Toshiaki Kakii
俊昭 柿井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部の光ファイバを損傷させることなく、外
被チューブを容易に引き裂くことのできる光ファイバケ
ーブルを提供すること。 【解決手段】 本発明の光ファイバケーブル1は、少な
くとも一本の光ファイバ(光ファイバ心線2の内部にあ
る)と、光ファイバを周囲から保護する少なくとも一層
からなる外被チューブ4とを有するもので、外被チュー
ブ4が二層(4a,4b)以上とされ、各層4a,4b
毎に外被チューブ4を引き裂くための引裂紐6が埋設さ
れていることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に光ファイバ
を有すると共に、この光ファイバを周囲から保護する外
被チューブを有する光ファイバケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内部に光ファイバを有すると共
に、この光ファイバを周囲から保護する外被チューブを
有する光ファイバケーブルとしては、特開2000-89068号
公報に記載されたものなどが知られている。上述した公
報に記載の光ファイバケーブルにおいては、樹脂製の外
被チューブの内部にプラスチックやアラミド繊維などの
引裂紐が光ファイバケーブルの長さ方向に埋設されてい
る。引裂紐は、外被チューブを引き裂く際に用いられ、
内部の光ファイバを取り出しやすくする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバケーブルの
途中で内部の光ファイバを分離させる場合(いわゆる中
間分岐作業時)には、光ファイバケーブルの内部から光
ファイバを取り出す必要がある。この際に引裂紐を用い
て外被チューブを引き裂く。しかし、外被チューブの層
厚さが厚い場合などは、引裂紐を引っ張る力が大きくな
るため、光ファイバケーブルの内部から光ファイバを取
り出しにくいという問題があり、改善が望まれていた。
【0004】また、中間分岐作業時などには、まず、最
初に外被チューブ内の引裂紐を取り出す必要がある。こ
のとき、ナイフなどで外被チューブ内に埋設された引裂
紐を取り出す際に、外被チューブのみを切削するつもり
が誤ってケーブル内部まで切削してしまい、光ファイバ
を損傷させてしまう場合もあり、このようなことを抑止
し得るような改善も要望されていた。
【0005】従って、本発明の目的は、内部の光ファイ
バを損傷させることなく、外被チューブを容易に引き裂
くことのできる光ファイバケーブルを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、少なくとも一本の光ファイバと、光ファイバを周囲
から保護する外被チューブとを有する光ファイバケーブ
ルにおいて、外被チューブが二層以上とされ、各層毎に
外被チューブを引き裂くための引裂紐が埋設されている
ことを特徴としている。
【0007】請求項2に記載の発明は、少なくとも一本
の光ファイバと、光ファイバを周囲から保護する少なく
とも一層からなる外被チューブとを有する光ファイバケ
ーブルにおいて、外被チューブは、その内部に外被チュ
ーブを引き裂くための引裂紐が埋設されており、その引
裂紐の近傍部分の色が、さらにその外側の部分の色と異
なることを特徴としている。
【0008】請求項3に記載の発明は、少なくとも一本
の光ファイバと、光ファイバを周囲から保護する少なく
とも一層からなる外被チューブとを有する光ファイバケ
ーブルにおいて、外被チューブは、その内部に外被チュ
ーブを引き裂くための引裂紐が埋設されており、その引
裂紐の近傍部分の硬さが、さらにその外側の部分の硬さ
よりも硬いことを特徴としている。
【0009】請求項4に記載の発明は、少なくとも一本
の光ファイバと、光ファイバを周囲から保護する外被チ
ューブとを有する光ファイバケーブルにおいて、外被チ
ューブの内側に、長さ方向に連続するスリットが形成さ
れた半割りチューブをさらに有し、半割チューブの内部
に光ファイバが内蔵されており、外被チューブと半割チ
ューブとの境界部に、外被チューブを引き裂くための引
裂紐が埋設されていることを特徴としている。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、半割チューブ上のスリットと対向する
位置に、切れ込み部、溝部又は点線状スリット部の何れ
かが形成されていることを特徴としている。
【0011】請求項6に記載の発明は、少なくとも一本
の光ファイバと、光ファイバを周囲から保護する外被チ
ューブとを有する光ファイバケーブルにおいて、外被チ
ューブの内部に外被チューブを引き裂くための引裂紐が
埋設されており、引裂紐が網状の部材であり、光ファイ
バケーブルの中心軸を通る平面に対してほぼ平行となる
ように配されていることを特徴としている。
【0012】請求項7に記載の発明は、少なくとも一本
の光ファイバと、光ファイバを周囲から保護する外被チ
ューブとを有する光ファイバケーブルにおいて、外被チ
ューブが二層以上とされ、外被チューブを引き裂くため
の引裂紐が何れかの二層にかけて埋設されており、この
二層のうちの内側の層の硬さが、この二層のうちの外側
の層の硬さよりも硬くされていることを特徴としてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の光ファイバケーブルの各
実施形態について説明する。
【0014】まず、第一実施形態について説明する。第
一実施形態の光ファイバケーブルの断面図を図1に、斜
視図を図2に示す。
【0015】図1に示されるように、光ファイバケーブ
ル1は、その内部のほぼ中央にテープ状光ファイバ心線
2を四本挿通させている。光ファイバ心線2は、光ファ
イバケーブル1の長さ方向(図1の紙面に垂直な方向)
にわたって挿通されている。この光ファイバ心線2は、
それぞれ内部に12本の光ファイバを有する12心のテ
ープ状光ファイバ心線である。光ファイバ心線2は、積
層された状態とされている。なお、積層状態の光ファイ
バ心線2の周囲に、積層状態を保持するためのリボンを
巻いても良い。積層状態の光ファイバ心線2の周囲に
は、充填材3が充填されている。
【0016】この充填材3には、光ファイバケーブル1
内の光ファイバ心線2の位置を保持する役割や、光ファ
イバケーブル1が曲げられたりした時に、外被チューブ
4の変形による影響を吸収して、光ファイバ心線2に外
力などを伝えないようにする役割がある。また、充填材
3に吸水性を有するものを用いて、光ファイバケーブル
1の内部に浸入した水分を光ファイバ心線2に伝達させ
る前に捕集するという役割を持たせる場合もある。
【0017】本実施形態においては、充填材3として
は、いわゆるポリプロピレンヤーンが用いられている。
多数本のポリプロピレンヤーンが、光ファイバケーブル
1の長さ方向にほぼ平行に、外被チューブ4の内部に充
填されている。即ち、充填材3の周囲は、外被チューブ
4で被覆されており、この外被チューブ4によって内部
の光ファイバ心線2を保護している。本実施形態の外被
チューブ4は、二層構造とされており、外層4a及び内
層4bとからなっている。
【0018】外被チューブ4の外層4aの内部には、一
対の抗張力線5が埋設されている。各抗張力線5は、内
層4bに接するように配置されている。一対の抗張力線
5は、光ファイバケーブル1の中心軸に対して、対称な
位置に配されている。各抗張力線5は、光ファイバケー
ブル1の長さ方向に、ほぼ平行に埋設されている。な
お、抗張力線5は、光ファイバケーブル1の中心軸に対
して厳密に並行でなければならないというわけではな
く、光ファイバケーブル1が数百メートルあれば、その
区間内で緩やかな螺旋状になるようなこともあり得る。
【0019】また、外層4aの内部には、一対の引裂紐
6が埋設されている。外層4aの内部に埋設された各引
裂紐6も、内層4bに接するように配置されている。外
層4aの内部に埋設された一対の引裂紐6は、光ファイ
バケーブル1の長さ方向に、ほぼ平行に埋設されてい
る。なお、この一対の引裂紐6も、上述した抗張力線5
と同様に、光ファイバケーブル1の中心軸に対して厳密
に並行でなければならないというわけではない。
【0020】さらに、外層4a内に埋設された引裂紐6
の内部側の内層4bにも、一対の引裂紐6が埋設されて
いる。内層4bに埋設された引裂紐6は、外被チューブ
4の内側表面、即ち、充填材3に接するように配設され
ている。内層4bの内部に埋設された一対の引裂紐6
も、光ファイバケーブル1の長さ方向に、ほぼ平行に埋
設されている。なお、この一対の引裂紐6も、光ファイ
バケーブル1の中心軸に対して厳密に並行でなければな
らないというわけではない。
【0021】本実施形態の光ファイバケーブル1におけ
る中間分岐作業時には、まず、外側に位置する引裂紐6
を外層4aの内部から取り出す。このとき、外層4aに
埋設された引裂紐6の内側にはまだ内層4bがあるた
め、引裂紐6を取り出す際に使用するナイフなどが一気
に光ファイバケーブル1の内部奥深くまでいくことはな
く、光ファイバ心線2を損傷させることはない。
【0022】取り出した引裂紐6をさらに引っ張って、
外層4aを引き裂く。引裂紐6は外層4aの最も内側に
位置している(内層4bに接している)ため、外層4a
は完全に引き裂かれる。また、ここでは外被チューブ4
全体(外層4a及び内層4b)を引き裂くのではなく、
外層4aのみを引き裂くので、引き裂き力を小さくで
き、外被チューブ4の引き裂きが容易になる。
【0023】次いで、外層4aの内部から内層4b及び
その内部を取り出し、今度は内層4bの内部に埋設され
た引裂紐6を取り出す。このときは、既に外層4aがな
くなっているため、あまりナイフを力を入れて奥まで入
れる必要がなく、容易に引裂紐6を取り出すことができ
る。ナイフに力を入れずに済むため、ナイフを勢い余っ
て内部奥深くまで入れてしまうことがなく、光ファイバ
心線2を損傷させることはない。
【0024】取り出した引裂紐6をさらに引っ張って、
内層4bを引き裂く。引裂紐6は内層4bの最も内側に
位置している(充填材3に接している)ため、内層4b
は完全に引き裂かれる。また、ここでは内層4bのみを
引き裂くので、引き裂き力を小さくでき、外被チューブ
4の引き裂きが容易になる。内層4bを引き裂けば、そ
の内部から光ファイバ心線2は容易に取り出せる。
【0025】なお、図1中点線で示すように、光ファイ
バケーブル1は、外被チューブ4と一体的に形成された
メッセンジャワイヤ7を内蔵した部分が形成されても良
い。このような部分が形成されていても、中間分岐作業
時には、この部分を切除した後に外被チューブ4を引き
裂くので、外被チューブ4の引き裂きに関してはこのよ
うな部分の有無は関係ない。
【0026】次に、本発明の第二実施形態について説明
する。第二実施形態の光ファイバケーブルの断面図を図
2に示す。なお、第一実施形態と同等又は同一の部分に
ついては、同一の符号を付してその詳しい説明を省略す
る。
【0027】本実施形態の光ファイバケーブル1は、引
裂紐6の取出時に、ナイフを奥深くまで入れてしまうこ
とを防止する工夫がなされている。本実施形態において
は、外被チューブ4が外層4aと内層4cとからなる二
層構造とされている。外層4aと内層4cとは、その色
が異なっている。そして、一対の引裂紐6が内層4cの
最も内側に配置されており、外層4aの内部には埋設さ
れていない。
【0028】本実施形態の光ファイバケーブル1におけ
る中間分岐作業時には、まず、内層4cの内部に埋設さ
れた引裂紐6を取り出す。このとき、引裂紐6の近傍
(本実施形態では内層4b)の色が、さらにその外側の
部分(本実施形態では外層4a)の色と異なるので、ナ
イフで外被チューブ4を削っていくと内層4cに達した
ところで色が変わる。このため、外被チューブ4の残り
厚さが少なくなっていることがわかり、ナイフを光ファ
イバケーブル1の内部奥深くまで入れてしまうことを防
止でき、光ファイバ心線2を損傷させることはない。
【0029】色が変わったところから特に慎重に外被チ
ューブ4を削って引裂紐6を取り出し、引裂紐6を引っ
張って外被チューブ4を引き裂く。外被チューブ4を引
き裂けば、内部の光ファイバ心線2は容易に取り出すこ
とができる。なお、本実施形態についても、第一実施形
態と同等又は同一の部分については、同一の符号を付し
てその詳しい説明を省略する。
【0030】上述した第二実施形態においては、引裂紐
6近傍部分の色を、そのさらに外側の部分の色と異なら
せるために、外被チューブ4を外層4aと内層4cとか
らなる二層構造とした。しかし、図4の第三実施形態に
示されるように、引裂紐6の近傍部分のみを、その外側
の部分(図4中のA部)と色を変えるだけでも良い。本
実施形態では、外被チューブ4がその大部分をしめる主
要部4eと引裂紐6近傍の紐近傍部4fとからなってお
り、この両者の色が異ならせてある。
【0031】このようにしても、引裂紐6の近傍(紐近
傍部4f)の色が、さらにその外側の部分(本実施形態
では主要部4eのA部)の色と異なるので、ナイフで外
被チューブ4を削っていくと紐近傍部4fに達したとこ
ろで色が変わる。このため、外被チューブ4の残り厚さ
が少なくなっていることがわかり、ナイフを光ファイバ
ケーブル1の内部奥深くまで入れてしまうことを防止で
き、光ファイバ心線2を損傷させることはない。
【0032】色が変わったところから特に慎重に外被チ
ューブ4を削って引裂紐6を取り出し、引裂紐6を引っ
張って外被チューブ4を引き裂く。外被チューブ4を引
き裂けば、内部の光ファイバ心線2は容易に取り出すこ
とができる。なお、本実施形態についても、第一実施形
態と同等又は同一の部分については、同一の符号を付し
てその詳しい説明を省略する。
【0033】上述した第二及び第三実施形態は、引裂紐
6の近傍の外被チューブ4の色を、さらにその外側の部
分の色と異ならせることによって、引裂紐6を取り出す
ときの予告信号となるようにした。以下に説明する第四
及び第五実施形態は、引裂紐6近傍の硬さを、さらにそ
の外側の部分の硬さよりも硬くすることによって、引裂
紐6を取り出すときの予告信号となるようにしたもので
ある。
【0034】第四実施形態について説明するが、その断
面は図3に示されるものと同様なので、これを利用して
説明する。また、本実施形態についても、第一実施形態
と同等又は同一の部分については、同一の符号を付して
その詳しい説明を省略する。
【0035】図3に示されるように、本実施形態におい
ても、外被チューブ4は外層4aと内層4dとからなる
二層構造とされている。外層4aと内層4dとは、その
硬さが異なっており、内層4dの方が硬い。そして、一
対の引裂紐6が内層4dの最も内側に配置されており、
外層4aの内部には埋設されていない。
【0036】本実施形態の光ファイバケーブル1におけ
る中間分岐作業時には、まず、内層4cの内部に埋設さ
れた引裂紐6を取り出す。このとき、引裂紐6の近傍
(本実施形態では内層4d)の硬さが、さらにその外側
の部分(本実施形態では外層4a)の硬さよりも硬いの
で、ナイフで外被チューブ4を削っていくと内層4dに
達したところで手応えが変わる。このため、外被チュー
ブ4の残り厚さが少なくなっていることがわかり、ナイ
フを光ファイバケーブル1の内部奥深くまで入れてしま
うことを防止できる。また、内層4dの方が外層4aよ
りも硬いので、ナイフの動きをとめるような手応えとな
る。手応えが変わって外被チューブ4の深さを知ること
ができ、その手応えがナイフをとめるようになるため、
光ファイバ心線2を損傷させることはない。
【0037】硬さ(手応え)が変わったところから特に
慎重に外被チューブ4を削って引裂紐6を取り出し、引
裂紐6を引っ張って外被チューブ4を引き裂く。外被チ
ューブ4を引き裂けば、内部の光ファイバ心線2は容易
に取り出すことができる。
【0038】次に、第五実施形態について説明するが、
その断面は図4に示されるものと同様なので、これを利
用して説明する。また、本実施形態についても、第一実
施形態と同等又は同一の部分については、同一の符号を
付してその詳しい説明を省略する。
【0039】上述した第四実施形態においては、引裂紐
6近傍部分の硬さを、そのさらに外側の部分の硬さと異
ならせるために、外被チューブ4を外層4aと内層4d
とからなる二層構造とした。しかし、図4に示されるよ
うに、引裂紐6の近傍部分のみを、その外側の部分(図
4中のA部)と硬さを変えるだけでも良い。本実施形態
では、外被チューブ4がその大部分をしめる主要部4e
と引裂紐6近傍の紐近傍部4gとからなっており、この
両者の硬さが異ならせてある。紐近傍部4gが主要部4
eよりも硬くされている。
【0040】このようにしても、引裂紐6の近傍(紐近
傍部4g)の硬さが、さらにその外側の部分(本実施形
態では主要部4eのA部)の硬さよりも硬くされている
ので、ナイフで外被チューブ4を削っていくと紐近傍部
4gに達したところで手応えが変わる。このため、外被
チューブ4の残り厚さが少なくなっていることがわか
り、ナイフを光ファイバケーブル1の内部奥深くまで入
れてしまうことを防止できる。また、紐近傍部4gの方
が主要部4eよりも硬いので、ナイフの動きをとめるよ
うな手応えとなる。手応えが変わって外被チューブ4の
深さを知ることができ、その手応えがナイフをとめるよ
うになるため、光ファイバ心線2を損傷させることはな
い。
【0041】硬さ(手応え)が変わったところから特に
慎重に外被チューブ4を削って引裂紐6を取り出し、引
裂紐6を引っ張って外被チューブ4を引き裂く。外被チ
ューブ4を引き裂けば、内部の光ファイバ心線2は容易
に取り出すことができる。
【0042】上述した第四及び第五実施形態のように、
外被チューブ4の硬さを部分毎に変えるには、以下のよ
うな手法がある。まず、第一の方法としては、材質を変
える方法がある。例えば、硬さの硬い材質として高密度
ポリエチレン(HDPE)を用い、硬さの柔らかい材質とし
て、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状ポリエチレン(L
-LDPE)を用いることができる。低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状ポリエチレン(L-LDPE)の硬さは、ヤング率で
196〜490N/mm2程度である。また、高密度ポリエ
チレン(HDPE)はこれよりも硬く、ヤング率で588〜1
275N/mm2程度である。
【0043】次に、第二の方法としては、硬さを硬くし
たい部分(内層4dや紐近傍部4g)に硬い物質を充填
・混入させる方法がある。例えば、無機質充填材として
は、粉末状のものでは炭酸カルシウム・タルク・マイカ
・石英粉・珪石粉などがあり、繊維状のものではガラス
やウィスカがある。また、有機質充填材としては、木粉
・アクリル・カーボン繊維などがある。第一の方法と第
二の方法を併用することも可能である。そして、硬い部
分の硬さと柔らかい部分との硬さは、ヤング率で二倍以
上とされることが好ましい。このようにすれば、手応え
の変化を確実に感じることができる。
【0044】また、上述した第四実施形態の変形例とし
て、図5に示される第六実施形態がある。以下、第六実
施形態について説明するが、本実施形態についても、第
一実施形態と同等又は同一の部分については、同一の符
号を付してその詳しい説明を省略する。
【0045】本実施形態においては、引裂紐6が内層4
d及び外層4aの双方にかけて埋設されている。このよ
うにしておけば、引裂紐6を取り出すときに、ナイフを
深くまで入れる必要がなくなると共に、引裂紐6が見え
てから手応えが変わるようになるので、より光ファイバ
心線2を損傷させにくく、かつ、外被チューブ4の引き
裂きをより容易にすることができる。
【0046】次に、本発明の第七実施形態について説明
する。第七実施形態の光ファイバケーブルの断面図を図
6に示す。なお、第一実施形態と同等又は同一の部分に
ついては、同一の符号を付してその詳しい説明を省略す
る。
【0047】本実施形態においては、外被チューブ4は
一層構造であり、外被チューブ4のさらに内側に半割チ
ューブ8が配設されている。そして、この半割チューブ
8の内部に充填材3及び光ファイバ心線2が配設されて
いる。半割チューブ8は、その長さ方向に連続するスリ
ット8aを有している。スリット8aは、半割チューブ
8の外側から内側まで達しているため、半割チューブ8
は半割りすることができる。そして、本実施形態では、
この半割りを行いやすくするために、スリット8aに対
向する切れ込み部8bが形成されている。
【0048】切れ込み部8bが形成されているので、こ
の部分がヒンジとして機能し、半割チューブ8を半割り
させやすくなる。なお、切れ込み部8bに代えて、溝部
や、点線状のスリット部を形成しても良い。このような
ものを形成させても、ヒンジとして機能するため、半割
チューブ8を半割りさせやすくなる。そして、本実施形
態では、外被チューブ4と半割チューブ8との境界部
に、一対の引裂紐6が配設されている。
【0049】本実施形態の光ファイバケーブル1におけ
る中間分岐作業時には、まず、外被チューブ4の内部に
埋設された引裂紐6を取り出す。このとき、外被チュー
ブ4の内側には半割チューブ8がある。このようにすれ
ば、半割チューブ8がナイフで光ファイバ心線2を損傷
させないための緩衝層として有効に機能するので、引裂
紐6を取り出す際に使用するナイフなどが一気に光ファ
イバケーブル1の内部奥深くまでいくことはなく、光フ
ァイバ心線2を損傷させることはない。
【0050】ナイフを受け止めるということを考慮する
と、半割チューブ8の硬さは外被チューブ4よりも硬く
されていることが好ましい。引裂紐6を取り出し、引裂
紐6を引っ張って外被チューブ4を引き裂く。外被チュ
ーブ4を引き裂けば、内部の半割チューブ8を取り出す
ことができ、半割チューブ8は容易に半割りすることが
できるので、内部の光ファイバ心線2は容易に取り出す
ことができる。
【0051】次に、本発明の第八実施形態について説明
する。第八実施形態の光ファイバケーブルの断面図を図
7に、図7におけるB−B線断面図を図8に示す。な
お、第一実施形態と同等又は同一の部分については、同
一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0052】本実施形態の光ファイバケーブル1におけ
る外被チューブ4は一層構造である。そして、この外被
チューブ4の内部には、シート状の網状部材からなる一
対の引裂紐60が埋設されている。各引裂紐60は、光
ファイバケーブル1の中心軸に対して対称な位置に配置
されており、この中心軸を通る平面に対して平行とされ
ている。なお、光ファイバケーブル1の長さが長くなれ
ば、一対の引裂紐60が捻れるようになることもあり得
るが、各位置での断面が図7のようになっていればよ
い。
【0053】各引裂紐60の片側の側縁部は、外被チュ
ーブ4の内側にまで達している。引裂紐60の材質とし
ては、アラミド繊維などが好ましい。本実施形態の光フ
ァイバケーブル1における中間分岐作業時には、まず、
外被チューブ4の内部に埋設された引裂紐60を取り出
す。引裂紐60はシート状の網状部材であり、上述した
ように外被チューブ4内に埋設されているため、外被チ
ューブ4を浅く切削するだけで、簡単に取り出すことが
できる。
【0054】また、引裂紐60はシート状の網状部材で
あるため、引裂紐60両側(本実施形態の場合、シート
状の表面側と裏面側)の部材は互いに確実に結合され
る。このため、温度変化による変形が生じたり、側圧が
かかっても外被チューブ4は割れにくくなるようなこと
はない。このため、本実施形態の光ファイバケーブル1
によれば、光ファイバケーブル1に側圧がかかるような
ことがあっても、外被チューブ4がその内部を確実に保
護するので、側圧特性が劣化するようなことがない。
【0055】本発明は、上述した実施形態に限定される
ものではない。例えば、上述した第一実施形態などでは
外被チューブ4を二層構造としたが、外被チューブ4を
多層構造にする場合、二層に限られることはなく、三層
以上であっても良い。このとき、各相は、材質が異なっ
ても良いし、ある材質で内層を形成させた後に、その周
囲に同材質で外層を形成させても良い。また、抗張力線
5の本数や、引裂紐6,60の本数は、上述した実施形
態のものに限定されるものではない。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、外被チ
ューブを二度に分けて引き裂くので、引き裂き力が小さ
くて良く、引き裂き作業を容易に行うことができる。ま
た、引裂紐を取り出すために外被チューブを一度に深く
切削する必要がないので、内部の光ファイバを損傷させ
ることがない。
【0057】請求項2に記載の発明によれば、引裂紐を
外被チューブの内部から取り出す際に、外被チューブの
色が変わることによって外被チューブの深さを知ること
ができ、ナイフなどで光ファイバケーブルの内部まで切
削してしまうようなことを防止でき、内部の光ファイバ
を損傷させることがない。
【0058】請求項3に記載の発明によれば、引裂紐を
外被チューブの内部から取り出す際に、外被チューブの
硬さ(切削時の手応え)が変わることによって外被チュ
ーブの深さを知ることができ、ナイフなどで光ファイバ
ケーブルの内部まで切削してしまうようなことを防止で
き、内部の光ファイバを損傷させることがない。また、
引裂紐近傍が硬くされているため、ナイフが奥深くまで
行くのを防止することにもなり、より一層光ファイバの
損傷を防止することができる。
【0059】請求項4に記載の発明によれば、引裂紐を
取り出す際に、さらにその内側に半割りチューブがある
ため、内部の光ファイバを勢い余って損傷させてしまう
ようなことを防止することができる。なお、半割りチュ
ーブ自体は、半割りされることによって、内部の光ファ
イバを取り出しやすくなっている。
【0060】請求項5に記載の発明によれば、スリット
に対向して、切れ込み部、溝部、点線状のスリット部を
形成させることで、この部分をヒンジとして機能させや
すくし、半割りチューブを容易に半割りさせることがで
きるようになる。
【0061】請求項6に記載の発明は、網状の部材を引
裂紐として用いることによって、外被チューブの変形を
抑えることができ、光ファイバケーブルに側圧が加わっ
たときの側圧特性の劣化を抑制することができる。ま
た、網状の部材を引裂紐として用いることによって、引
裂紐の取り出し時の切削量を減らして光ファイバの損傷
を防止することができるとともに、外被チューブをより
引き裂きやすくすることもできる。
【0062】請求項7に記載の発明は、引裂紐を外被チ
ューブの内部から取り出すときに、内側の層の硬さが外
側の層の硬さよりも硬いため、力余って光ファイバまで
ナイフの刃などが入ってしまうことを防止できる。ま
た、引裂紐は、柔らかい外側の層の内部にかけて埋設さ
れているので、外被チューブの内部からの取り出しも容
易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバケーブルの第一実施形態の
断面図である。
【図2】本発明の光ファイバケーブルの第一実施形態の
斜視図である。
【図3】本発明の光ファイバケーブルの第二(四)実施
形態の断面図である。
【図4】本発明の光ファイバケーブルの第三(五)実施
形態の断面図である。
【図5】本発明の光ファイバケーブルの第六実施形態の
断面図である。
【図6】本発明の光ファイバケーブルの第七実施形態の
断面図である。
【図7】本発明の光ファイバケーブルの第八実施形態の
断面図である。
【図8】図7におけるB−B線断面図である。
【符号の説明】
1…光ファイバケーブル、2…光ファイバ心線(光ファ
イバ)、3…充填材、4…外被チューブ、5…抗張力
線、6,60…引裂紐、8…半割りチューブ、8a…ス
リット、8b…切れ込み部。
フロントページの続き (72)発明者 赤坂 伸宏 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 柿井 俊昭 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H001 DD21 DD23 FF00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一本の光ファイバと、前記光
    ファイバを周囲から保護する外被チューブとを有する光
    ファイバケーブルにおいて、 前記外被チューブが二層以上とされ、各層毎に前記外被
    チューブを引き裂くための引裂紐が埋設されていること
    を特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 【請求項2】 少なくとも一本の光ファイバと、前記光
    ファイバを周囲から保護する少なくとも一層からなる外
    被チューブとを有する光ファイバケーブルにおいて、 前記外被チューブは、その内部に前記外被チューブを引
    き裂くための引裂紐が埋設されており、その前記引裂紐
    の近傍部分の色が、さらにその外側の部分の色と異なる
    ことを特徴とする光ファイバケーブル。
  3. 【請求項3】 少なくとも一本の光ファイバと、前記光
    ファイバを周囲から保護する少なくとも一層からなる外
    被チューブとを有する光ファイバケーブルにおいて、 前記外被チューブは、その内部に前記外被チューブを引
    き裂くための引裂紐が埋設されており、その前記引裂紐
    の近傍部分の硬さが、さらにその外側の部分の硬さより
    も硬いことを特徴とする光ファイバケーブル。
  4. 【請求項4】 少なくとも一本の光ファイバと、前記光
    ファイバを周囲から保護する外被チューブとを有する光
    ファイバケーブルにおいて、 前記外被チューブの内側に、長さ方向に連続するスリッ
    トが形成された半割りチューブをさらに有し、前記半割
    チューブの内部に前記光ファイバが内蔵されており、 前記外被チューブと前記半割チューブとの境界部に、前
    記外被チューブを引き裂くための引裂紐が埋設されてい
    ることを特徴とする光ファイバケーブル。
  5. 【請求項5】 前記半割チューブ上の前記スリットと対
    向する位置に、切れ込み部、溝部又は点線状スリット部
    の何れかが形成されている、請求項4に記載の光ファイ
    バケーブル。
  6. 【請求項6】 少なくとも一本の光ファイバと、前記光
    ファイバを周囲から保護する外被チューブとを有する光
    ファイバケーブルにおいて、 前記外被チューブの内部に前記外被チューブを引き裂く
    ための引裂紐が埋設されており、 前記引裂紐が網状の部材であり、光ファイバケーブルの
    中心軸を通る平面に対してほぼ平行となるように配され
    ていることを特徴とする光ファイバケーブル。
  7. 【請求項7】 少なくとも一本の光ファイバと、前記光
    ファイバを周囲から保護する外被チューブとを有する光
    ファイバケーブルにおいて、 前記外被チューブが二層以上とされ、前記外被チューブ
    を引き裂くための引裂紐が何れかの二層にかけて埋設さ
    れており、この二層のうちの内側の層の硬さが、この二
    層のうちの外側の層の硬さよりも硬くされていることを
    特徴とする光ファイバケーブル。
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