JP2002098222A - 変速機のオイル供給機構と変速機ケースの製造方法 - Google Patents
変速機のオイル供給機構と変速機ケースの製造方法Info
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Abstract
機のオイル供給機構と、変速機ケースの製造方法を提供
する。 【解決手段】 メイン側ケース内のオイルをサブ側ケー
ス内へ供給する変速機のオイル供給機構において、メイ
ン側ケース(1a)のサブ側ケースとの隔壁部(9)近
傍における側壁部(16)に取り付けられた側断面L字
状のオイル溜り構成部材(20)と、オイル溜り構成部
材(20)のサブ側端部は前記隔壁部(9)に当接され
ており、前記隔壁部(9)の当接したオイル溜り構成部
材(20)で囲われた箇所の底に接する位置にはオイル
供給通路(21)が設けられ、オイル溜り構成部材(2
0)の上縁部(20g)は、サブ側ケース(1b)の稼
働時オイルレベル(LL)よりも上方に位置している。
Description
ス分割体を接合して形成される筒型変速機のギヤケース
の内面に形成されるオイル樋、すなわち変速機のオイル
供給機構(変速機のギヤ用潤滑油の供給機構)と、それ
に用いられる変速機ケースの製造方法、とに関する。
して形成される筒型変速機では、特に、メインとサブの
2分割構造を持つ変速機においては、ギヤ配置やカウン
ターギヤ潤滑の関係から、メインとサブのオイルレベル
が稼動時に異なる様な構成となっている。そして、潤滑
油の軸方向の移動量を抑制するために各分割体(筒型ケ
ース)の接合面では、接合面そのものを堰のように利用
したり、ケース単体の軸方向の長さが長いものにあって
は、ケース底の中程に仕切り板をケースの鋳造時にケー
スと一体で形成している。
はケースの内側面にカウンタギアにより掻き揚げられ、
飛散して内側面に付着した潤滑油を収集し、後方のケー
スに流し込むためのオイル樋を成形すると言う従来技術
がある。この従来技術について、図10乃至図12に基
づいて説明する。図10はフロント側ケースの縦断面図
を、図11は図10のLーL断面を、図12は図10の
M−M断面を示す。
左側垂直端面は図示しないクラッチケースとの接合面
で、右垂直端面は図示しないリヤ側ケースとの接合面で
ある隔壁9を示している。フロント側ケース1a下面の
中程には仕切り板8がケースと一体で立設されており、
ケースの底をAとBの領域に仕切っている。
ギア群による攪拌抵抗が問題とならなく、且、潤滑が十
分果たされる適量の潤滑油が注入されている。稼動時に
おいては、潤滑油の液面は、A領域、B領域において、
夫々LA、LBの様相を呈する。尚、この時の潤滑油の
液面は地球の水平線と平行である。
ント側ケース1aの右側のケース側部16でメインシャ
フト中心線25の高さからフロントカウンタシャフト中
心線26の高さの間には断面がU字状のオイル溝18を
形成するための樋17が設けられている。そして、前記
オイル溝18は図示しないリヤケース(後述の本願実施
例を示す図1において、記号1bに相当のケース)に当
接する隔壁部9に近づくに従い、徐々に幅を広げリヤカ
ウンタシャフト用ベアリング支持穴24近傍においてオ
イル溜まり19を形成している。
は図示しないリヤカウンタシャフト用ベアリングの隙間
から前記隔壁部9を伝わって図示しないリヤケースの底
に溜まり、図示しないリヤカウンタギヤ群の潤滑に供せ
られる。
ル溜まり19を形成するためには複雑な形状の中子が必
要となるため、中子形状がシンプルで中子抜きの容易さ
が求められるアルミダイキャスト工法には不向きであ
る。
第2591672号公報で示すものが存在する。しか
し、この技術では、上述した問題を解消する事は出来な
い。
等のような車両の前部が高くなった場合に、潤滑油の軸
方向の移動量を抑制する効果はあるものの、ギヤカバー
10がプレス工程や溶接板金工程を伴う多くの構成部材
をアッセンブリー化した物となり、コストの高騰を招い
てしまうと言う問題が存在する。
技術の問題点に鑑みて提案されたもので、構成部材が少
なく簡単な構造体で廉価な変速機のオイル供給機構と、
それに用いられる変速機ケースの製造方法、とを提供す
ることを目的としている。
に、本発明の変速機のオイル供給機構では、メイン側ケ
ース内のオイルをサブ側ケース内へ供給する変速機のオ
イル供給機構において、メイン側ケースのサブ側ケース
との隔壁部近傍における側壁部の内周面に取り付けられ
た側断面L字状のオイル溜り構成部材と、オイル溜り構
成部材のサブ側端部は前記隔壁部に当接されており、前
記隔壁部の当接したオイル溜り構成部材で囲われた箇所
で底に接する位置にはオイル供給通路が設けられ、オイ
ル溜り構成部材の上縁部は、サブ側ケースの稼働時オイ
ルレベルよりも上方に位置していることを特徴としてい
る。
メイン側ケースとサブ側ケースとを有する変速機ケース
の製造方法において、メイン側ケース及びサブ側ケース
とは別体に、側断面L字形のオイル溜り構成部材を製造
する工程と、オイル溜り構成部材をメイン側ケースの側
壁部の内周面に取り付ける取付工程とを有し、該取付工
程では、オイル溜り構成部材は、その側縁部がメイン側
ケース内周面に当接し、後端面がメイン側ケースとサブ
側ケースとを仕切る隔壁部と当接し、上縁部がサブ側ケ
ースの稼働時オイルレベルよりも上方となる様な位置に
取り付けられることを特徴としている。
機のケースの鋳造時に複雑な中子が排除でき、オイル溜
り構成部材の形状も単純化出来るため、重量軽減を目的
としてオイル溜り構成部材のアルミダイキャスト化も可
能となる。また、オイル溜り構成部材の取付け位置がカ
ウンタギヤ群の側部の極一部にしか関与しないため、変
速機構のケースへの組付けが容易となる。さらに、オイ
ル溜まりに溜められた潤滑油は、ミドルケースのリヤケ
ースとの接合面である隔壁部に設けられたオイル供給通
路から十分にリヤケース側に供給することが出来る。
づいて説明する。図1はオイル溜まり構造体の取付け位
置を示す変速機アッセンブリ縦断面図を示す。図1にお
いて、筒型ケース1の長手方向、即ち軸方向に沿って平
行に延びたメインシャフト2と、その下方に配置された
フロントカウンタシャフト3とを設けている。更にこの
ケース1は、軸方向にケース分割体として、ミドルケー
ス1aとリヤケース1bに分割され、両ケース1a、1
b相互を接合面Sでボルトにより締結固定している。図
中、破線で示す符号20は本発明の実施例であるオイル
溜り構成部材の形状及び取付け位置を示すものである。
に順次、カウンタスプリッタギヤ5、カウンタドライブ
ギヤ6、カウンタギヤ7、カウンタギヤ7を設け、カウ
ンタスプリッタギヤ5は筒型ケース1の前端面に接合さ
れたクラッチハウジング40内に、カウンタドライブギ
ヤ6、カウンタギヤ7、カウンタギヤ7はミドルケース
1a内に配置されている。
ャフトの軸心上にアウトプットシャフト2’と、前記フ
ロントカウンタシャフト3と軸心が必ずしも一致しない
リヤカウンタシャフト3’とカウンタギヤ7’が配置さ
れている。
ケースとの接合部である隔壁部19を正面に視る)図で
ある。図2において、1aはミドルケースを、16はケ
ース側壁を、9は隔壁部を、20はオイル溜まり構造体
を、22はメインシャフト用ベアリング支持穴を、23
はフロントカウンタシャフト用ベアリング支持穴を、2
4はリヤカウントシャフト用ベアリング支持穴を示す。
尚、オイル溜まり構造体20のケース側壁16の内面へ
の取付け方法は後述する。
21はオイル溜まり構造体20の後端面が隔壁部9に当
接し、オイル溜り構成部材20で囲われた箇所に設けら
れたオイル供給通路である。
図)であり、図中3はフロントカウンタシャフトを、9
は隔壁部を、16はケース側壁を、20はオイル溜り構
成部材を4はオイル溜り構成部材をケース側壁に取付け
る為のボルトを示す。
ケース側壁16への取付け方法について図5〜図9を使
用して説明する。図5はオイル溜まり構造体の側面図
を、図6は図5の上面図を、図7は図5の後面図を、図
8はオイル溜まり構造体のフロントケースへの取付け状
態を示す図(図5のY1−Y1断面位置に相当)を、図
9は同じくオイル溜まり構造体のフロントケースへの取
付け状態を示す図(図5のY2−Y2断面位置に相当)
を示している。
前面部20b、下面部20c、後端面20d、複数の取
付け用ボス部20e、ボス部に設けられた雌ねじ20
f、上縁部20gから成る(図5、図6、図7参照)。
オイル溜り構成部材20のケース側壁16への取付けは
図8、図9に示すように、オイル溜り構成部材20の取
付け用ボス20eに設けられた雌ねじ20fの位置がケ
ース側壁16のボス部16aに設けられた雌ねじの位置
に合うようにセットして取付けボルト4により取付け
る。この時、オイル溜り構成部材20の後端面はケース
側の隔壁9に隙間の無い状態で当接される。
への取付けが完了すると、オイル溜り構成部材20、ケ
ース側壁16及びケース側の隔壁9によりオイル溜まり
が形成される。尚、隔壁9において、隔壁9に当接した
オイル溜り構成部材20の後端面20d(図7参照)で
囲われた箇所でオイル溜まりの底に位置する個所にオイ
ル供給通路21が設けられ、オイル溜り構成部材の上縁
部20gは、サブ側ケースの稼働時オイルレベルLLよ
りも上方に位置している。
ベアリング支持穴を、23はフロントカウンタシャフト
用ベアリング支持穴を、24はリヤカウントシャフト用
ベアリング支持穴を、30は図示しないカウンタギヤ等
で掻き揚げられケース側壁16の内壁を伝わり落ち、オ
イル溜まりに溜まる油滴を示す。
速機のケースの鋳造時に複雑な中子が排除出来、オイル
溜り構成部材の形状も単純化出来るため、重量軽減を目
的としてオイル溜り構成部材のアルミダイキャスト化も
可能となる。
カウンタギヤ群の側部の極一部にしか関与しないため、
変速機構のケースへの組付けが容易となる。
は、ミドルケースのリヤケースとの接合面である隔壁部
に設けられたオイル供給通路から十分な潤滑油がリヤケ
ース側に供給出来る。
比べ部品点数が少なく、組付け工数も削減される。その
結果、製造に関するコストが廉価となる。
いて、本発明の潤滑構造であるオイル溜まり構造体の取
付け位置を示す変速機アッセンブリ縦断面図。
横断面図。
スへの取付け状態を示す図5のY1−Y1矢視断面図。
スへの取付け状態を示す図5のY2−Y2矢視断面図。
を示すミドルケースの縦断面図。
穴 24・・・リヤカウンタシャフト用ベアリング支持穴
Claims (2)
- 【請求項1】 メイン側ケース内のオイルをサブ側ケー
ス内へ供給する変速機のオイル供給機構において、メイ
ン側ケースのサブ側ケースとの隔壁部近傍における側壁
部の内周面に取り付けられた側断面L字状のオイル溜り
構成部材と、オイル溜り構成部材のサブ側端部は前記隔
壁部に当接されており、前記隔壁部の当接したオイル溜
り構成部材で囲われた箇所で底に接する位置にはオイル
供給通路が設けられ、オイル溜り構成部材の上縁部は、
サブ側ケースの稼働時オイルレベルよりも上方に位置し
ていることを特徴とする変速機のオイル供給機構。 - 【請求項2】 メイン側ケースとサブ側ケースとを有す
る変速機ケースの製造方法において、メイン側ケース及
びサブ側ケースとは別体に、側断面L字形のオイル溜り
構成部材を製造する工程と、オイル溜り構成部材をメイ
ン側ケースの側壁部の内周面に取り付ける取付工程とを
有し、該取付工程では、オイル溜り構成部材は、その側
縁部がメイン側ケース内周面に当接し、後端面がメイン
側ケースとサブ側ケースとを仕切る隔壁部と当接し、上
縁部がサブ側ケースの稼働時オイルレベルよりも上方と
なる様な位置に取り付けられることを特徴とする変速機
ケースの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000286429A JP4293717B2 (ja) | 2000-09-21 | 2000-09-21 | 変速機のオイル供給機構 |
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JP4293717B2 JP4293717B2 (ja) | 2009-07-08 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005147183A (ja) * | 2003-11-12 | 2005-06-09 | Aichi Mach Ind Co Ltd | 変速機の潤滑構造 |
JP2005147184A (ja) * | 2003-11-12 | 2005-06-09 | Aichi Mach Ind Co Ltd | 変速機の潤滑機構 |
JP2017215018A (ja) * | 2016-06-02 | 2017-12-07 | 愛知機械工業株式会社 | 変速機 |
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JP4497896B2 (ja) * | 2003-11-12 | 2010-07-07 | 愛知機械工業株式会社 | 変速機の潤滑構造 |
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