JP2002097396A - 水性インク組成物 - Google Patents
水性インク組成物Info
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Abstract
に優れた水性インク組成物を提供すること。更に、吐出
性に優れたインクジェット記録用水系インクを提供する
こと。 【解決手段】多価酸、イオン性ポリマー及び着色剤を含
有してなる水性インク組成物。
Description
に関する。更に詳しくは、インクジェット記録用水系イ
ンク等として好適に使用しうる水性インク組成物に関す
る。
料や顔料の水分散体が使用されている。しかし、水溶性
染料の場合は、耐水性及び耐光性が悪い。また、顔料水
分散体は、着色度が高いが、紙面での定着性が悪く、耐
擦過性及び耐マーカー性が悪い。
で、色材として、染料又は顔料を水に不溶なポリマーに
含有させたポリマー粒子水分散体を用いることが提案さ
れている(特開平8-183920号公報、特開平10-140065 号
公報等)。
耐水性や定着性を得るためには、水に不溶なポリマーを
色材全体に対して通常40重量%以上使用する必要があ
り、そのためインク中の色材量を従来の水溶性染料や顔
料分散体インクと同量にした場合、インク中における着
色剤、即ち染料や顔料の含有量が少ないために印字濃度
が低くくなるという欠点がある。
顔料を含有したポリマー粒子をインクに多量に配合する
という方法も考えられるが、この方法では、インクの粘
度が上昇し、例えば、インクジェット記録用水性インク
に用いる場合には、このインク粘度の上昇により、吐出
不良を起こすおそれがあることから、インク中への染料
又は顔料含有ポリマー粒子の配合量は必然的に制限され
る。
耐水性、耐マーカー性及び耐擦過性に優れた水性インク
組成物を提供することを課題とする。更に、本発明は、
吐出性に優れたインクジェット記録用水系インクを提供
することを課題とする。
ン性ポリマー及び着色剤を含有してなる水性インク組成
物に関する。
性インク組成物に用いた場合、主として印字濃度を著し
く高めることができる。これは、水性インク組成物を紙
面上に吐出し、水性インク組成物が紙の中へ浸透してい
く過程において、紙面上で水が紙に吸収され、水性イン
ク組成物が高濃度になっていく際に、水性インク組成物
中に存在している、イオン性ポリマー及び/又は着色剤
を含有するイオン性ポリマー粒子〔以下、イオン性ポリ
マー(粒子)という〕が、多価酸の影響によって早く強
く凝集し、最終的に着色剤が紙面上に多く残るので、高
い印字濃度が発現されることに基づくものと考えられ
る。
子)を水性インク組成物中に存在させると水性インク組
成物の保存安定性が低下することが懸念される。しか
し、水性インク組成物に含まれる多価酸の種類若しくは
濃度及びイオン性ポリマー(粒子)の種類若しくは濃度
を調整することにより、その保存安定性を高めることが
できる。
して使用(以下、「多価酸を中和剤として使用」とい
う)してもよく、あるいは1価の酸、又は1価の酸と多
価酸によってカチオン性ポリマーを中和させた後に、中
和させたカチオン性ポリマーに多価酸を更に添加(以
下、「多価酸を更に添加」という)してもよい。多価酸
を中和剤として用いる場合には、多価酸による中和度
は、保存安定性の観点から、30モル%以下が好まし
く、20モル%以下がより好ましい。多価酸による中和
度は、ポリマーの塩生成基の内、中和された塩生成基の
百分率である。
の金属部材の耐腐食性の観点から、インクのpHは、3
以上が好ましく、4以上がより好ましい。また、保存安
定性の観点から、pHは7以下が好ましく、6以下がよ
り好ましい。すなわち、pHは、3〜7が好ましく、4
〜6がより好ましい。この場合の多価酸の量は、カチオ
ン性ポリマーのイオン性官能基1モルに対して、2モル
以下であることが好ましく、1モル以下であることより
好ましい。なお、多価酸の量は、インクのpHよりも優
先させる。
オン性ポリマーを1価の酸と多価酸で中和させる場合に
は、多価酸による中和度は、保存安定性の観点から、3
0モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好まし
い。
価酸を更に添加する場合には、保存安定性の観点からイ
ンクのpHが6以上、好ましくは7以上、更に好ましく
は8以上となるように、中和させたアニオン性ポリマー
に多価酸を添加することが好ましい。また、pHは、ヘ
ッド内の金属部材の耐食性の観点から、12以下が好ま
しく、10以下がより好ましく、9以下が更に好まし
い。すなわち、pHは、6〜12が好ましく、7〜10
がより好ましく、8〜9が更に好ましい。この場合の多
価酸の量は、アニオン性ポリマーのイオン性官能基1モ
ルに対して、2モル以下であることが好ましく、1モル
以下であることがより好ましい。なお、多価酸の量は、
インクのpHよりも優先させる。
び無機酸のいずれであってもよい。有機酸としては、例
えば、蓚酸、マロン酸、グルタコン酸、グルタル酸、タ
ルトロン酸、ピメリン酸、コハク酸、DL- リンゴ酸、酒
石酸、クエン酸、トリメリット酸、ポリエチレンオキサ
イド(n=2〜60)ジカルボン酸、グリセリンジカルボン
酸、ポリグリセリン(n=2〜10)の2〜10価のポリカル
ボン酸等が挙げられる。
ルホン酸、リン酸、二リン酸、トリポリリン酸、ホスホ
ン酸等が挙げられる。
度が1重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ま
しくは50重量%以上の有機酸がインクの分散安定性及び
吐出安定性の観点から望ましい。この有機酸の好適な例
としては、蓚酸、マロン酸、エチレンオキサイドの付加
モル数が2〜30であるポリエチレンオキサイドジカルボ
ン酸、グリセリンジカルボン酸等が挙げられる。
ーを用いた水性インク組成物の場合、更に20℃の水への
溶解度が10重量%以上である1価の酸を含有させると、
水性インク組成物の分散安定性をより一層向上させるこ
とができる。
あってもよい。1価の有機酸としては、例えば、酢酸、
メトキシ酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、グリコール
酸、乳酸、ポリエチレンオキサイド(n=2〜60)モノカ
ルボン酸、グリセリンモノカルボン酸等が挙げられる。
1価の無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、亞硝酸等
が挙げられる。
ら、1価の有機酸が好ましく、特に酢酸、メトキシ酢
酸、グルコン酸、グリコール酸、グリセリンモノカルボ
ン酸及びポリエチレンオキサイド (n=2〜60)モノカル
ボン酸が好ましい。
ことによる効果及び保存安定性との兼ね合いから、2価
以上の酸の量100重量部に対して、400重量部以
下、好ましくは200重量部以下、更に好ましくは10
0重量部以下であることが望ましい。1価の酸を添加し
た場合にも、水性インク組成物のpHは、前述の範囲内
にあることが好ましい。
ってもよく、ポリマーエマルジョンであってもよい。ポ
リマーエマルジョンは、着色剤を含有していてもよい。
用で印字濃度を高める性質を有し、好ましくは吐出向上
剤あるいは着色剤の定着向上剤として作用するものであ
ることが好ましい。
リマー及びアニオン性ポリマーが挙げられる。それらの
中では、多価酸との共存による印字濃度の向上の観点か
ら、カチオン性ポリマーが好ましい。イオン性ポリマー
の代表例としては、ビニルポリマー、エステル系ポリマ
ー、ウレタン系ポリマー等が挙げられる。これらの中で
は、ビニルポリマーが好ましい。
ーの含有量は、吐出性を向上させ、印字濃度を高めるこ
とができるのであれば特に限定がないが、通常、0.01〜
20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、更に好ましくは
0.1 〜8重量%であることが望ましい。
は、カチオン性モノマーを用いることができる。
飽和3級アミン含有モノマー、不飽和アンモニウム塩含
有モノマー等が挙げられる。かかるモノマーの具体例と
しては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N−(N’,N’ジメチルアミノプロピル)
(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、メタクリ
ロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルサル
フェート、メタクリロイルオキシエチルジメチルエチル
アンモニウムエチルサルフェート等が挙げられる。これ
らの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートが好ましい。
は、アニオン性モノマーを用いることができる。アニオ
ン性モノマーの代表例として不飽和カルボン酸モノマ
ー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー
等が挙げられ、これらの中では不飽和カルボン酸モノマ
ーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸が更に好ま
しい。
ポリマーの原料モノマーとしては、カチオン性又はアニ
オン性モノマー以外にも、これらイオン性モノマーと共
重合可能なモノマーを用いることができる。
ノマーとしては、炭素数1〜30の脂肪族基、炭素数3〜
30の脂環族基、炭素数6〜20の芳香族基又はヘテロ原子
を有していてもよい(メタ)アクリル酸エステル;スチ
レン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、クロロス
チレン等のスチレン系モノマー;2-ヒドロキシエチル
(メタ) アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート等の水酸基含有モノマー;スチレンマクロ
マー、シリコーンマクロマー等のマクロマー;式
(I): CH2 =C(R1 )COO(R2 O)p R3 (I) 〔式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基、R2 はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜
30の2価の炭化水素基、R3 は水素原子又はヘテロ原子
を有していてもよい炭素数1〜30の1価の炭化水素基、
pは1〜60の数を示す〕で表されるアルキレンオキサイ
ド基含有モノマー類等が挙げられる。なお、スチレンマ
クロマー及びシリコーンマクロマーについては、後述の
ビニルポリマーの(b)成分〔(b)マクロマー〕の説
明の箇所で詳述する。
ては、炭素以外の原子、より具体的には、酸素原子、硫
黄原子、ハロゲン原子、窒素原子及び燐原子が好まし
い。また、炭化水素基としては、芳香族炭化水素基及び
飽和又は不飽和の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素
基のいずれであってもよい。
てもよい炭素数6〜30の芳香族環、置換基を有していて
もよい炭素数3〜30のヘテロ環及び置換基を有していて
もよい炭素数1〜30のアルキレン基が挙げられ、これら
の環又は基は2種以上を組合わせたものであってもよ
い。置換基としては、炭素数6〜29の芳香族環、炭素数
3〜29のヘテロ環、炭素数1〜29のアルキル基、ハロゲ
ン原子、アミノ基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいフェニレン基、炭素数1〜3
0、好ましくは炭素数1〜20の脂肪族アルキレン基、芳
香族環を有する炭素数7〜30のアルキレン基及びヘテロ
環を有する炭素数4〜30のアルキレン基が挙げられる。
レンオキサイド基、(イソ)プロピレンオキサイド基、
テトラメチレンオキサイド基、ヘプタメチレンオキサイ
ド基、ヘキサメチレンオキサイド基及びこれらアルキレ
ンオキサイドの1種以上の組合せからなる炭素数2〜7
のアルキレンオキサイド基やフェニレンオキサイド基が
挙げられる。
を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族環、置換基を
有していてもよい炭素数3〜30のヘテロ環、又は置換基
を有していてもよい炭素数1〜30のアルキル基が挙げら
れる。置換基としては、炭素数6〜29の芳香族環、炭素
数4〜29のヘテロ環、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げ
られる。
ニル基、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20の脂肪
族アルキル基、芳香族環を有する炭素数7〜30のアルキ
ル基及びヘテロ環を有する炭素数4〜30のアルキル基が
挙げられる。
メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基、(イソ)ブ
チル基、(イソ)ペンチル基、(イソ)ヘキシル基等の
炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基等が挙げられ
る。pは1〜60の数であるが、中でも1〜30の数が好ま
しい。
ては、メトキシポリエチレングリコール(1〜30:式
(I)中のpの値を示す。以下同じ)(メタ)アクリレ
ート、メトキシポリテトラメチレングリコール(1〜3
0)(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリ
コール(1〜30)(メタ)アクリレート、(イソ)プロ
ポキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アク
リレート、ブトキシポリエチレングリコール(1〜30)
(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコ
ール(1〜30)(メタ)アクリレート、メトキシ(エチ
レングリコール・プロピレングリコール共重合)(1〜
30、その中のエチレングリコール:1〜29)(メタ)ア
クリレート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は
2種以上を混合して使用することができる。これらの中
では、メトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メ
タ)アクリレートが好ましい。
レート」は、アクリレート又はメタクリレートを示す。
また、「(イソ)プロポキシ」は、n−プロポキシ又は
イソプロポキシを示す。
は、所望の目的に応じて、イオン性モノマーと共重合さ
せればよい。
酸基含有モノマー及びアルキレンオキサイド基含有モノ
マーからなる群より選ばれた1種以上を用いることがで
きる。この場合、かかるモノマーの量は、吐出性、耐水
性及び定着性の観点から、イオン性ポリマー中における
含量が0.5 〜80重量%、好ましくは2〜50重量%である
ことが望ましい。
レン系モノマー及び(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ーからなる群より選ばれた1種以上を用いることができ
る。この場合、かかるモノマーの量は、吐出性、耐水性
及び定着性の観点から、イオン性ポリマー中における含
量が5〜90重量%、好ましくは10〜70重量%であること
が望ましい。
イオン性モノマー成分を中和してもよく、また予めモノ
マーの段階で中和し、その後に重合に供してもよい。
オン性モノマーの中和剤に用いる酸としては、有機酸及
び無機酸のいずれも使用することができる。
酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、グリコール酸、グリ
セリンモノカルボン酸、乳酸、ポリエチレンオキサイド
(n=2〜30) モノカルボン酸等の1価の酸が挙げられ
る。なお、中和度が30モル%以内の範囲内である場合
には、マロン酸、グリセリンジカルボン酸又はポリエチ
レンオキサイド(n=2〜30)のジカルボン酸、好ま
しくはグリセリンジカルボン酸又はポリエチレンオキサ
イド(n=2〜30)のジカルボン酸を用いることがで
きる。有機酸の中では、酢酸、メトキシ酢酸、プロピオ
ン酸、グルコン酸、グリコール酸、グリセリンモノカル
ボン酸及び乳酸は、分散安定性及び吐出性の観点から好
ましい。無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、
亜硝酸等が挙げられる。
ン性モノマーの中和剤としては、トリエチルアミン、ト
リメチルアミン等の3級アミン類、アンモニア、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基が挙げられる。
性の観点からイオン性モノマー成分又はイオン性モノマ
ーに対して50〜200 モル%、より好ましくは70〜130 モ
ル%、更に好ましくは100 モル%であることが望まし
い。
る。顔料は、公知の無機顔料及び有機顔料のいずれも使
用することができる。また、必要により、それらと体質
顔料とを併用することもできる。
属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられ、特に
黒色水性インクではカーボンブラックが好ましい。カー
ボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマル
ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラ
ック等が挙げられる。
料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソイン
ドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリ
ノン顔料、チオインジゴ顔料、アンソラキノン顔料、キ
ノフタロン顔料等が挙げられる。体質顔料としては、シ
リカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
を用いることができる。水不溶性ポリマーに含有させる
場合には、疎水性染料が好ましい。
散染料等が挙げられる。これらの中では、油溶性染料及
び分散染料は、ポリマー粒子中に良好に含有させること
ができることから好ましい。
ではないが、例えば、C.I.ソルベント・ブラック3、
7、27、29、34;C.I.ソルベント・イエロー14、16、2
9、56、82;C.I.ソルベント・レッド1、3、8、18、2
4、27、43、51、72、73;C.I.ソルベント・バイオレッ
ト 3;C.I.ソルベント・ブルー2、11、70;C.I.ソルベ
ント・グリーン3、7;C.I.ソルベント・オレンジ2等
が挙げられる。
はないが、好ましい例としては、C.I.ディスパーズ・イ
エロー5、42、54、64、79、82、83、93、99、100 、11
9 、122 、124 、126 、160 、184:1 、186 、198 、19
9 、204 、224 、237 ;C.I.ディスパーズ・オレンジ1
3、29、31:1、33、49、54、55、66、73、118 、119 、1
63 ;C.I.ディスパーズ・レッド54、60、72、73、86、8
8、91、93、111 、126、127 、134 、135 、143 、145
、152 、153 、154 、159 、164 、167:1 、177 、181
、204 、206 、207 、221 、239 、240 、258 、277
、278 、283 、311 、323 、343 、348 、356 、362
;C.I.ディスパーズ・バイオレット33;C.I.ディスパ
ーズ・ブルー56、60、73、87、113 、128 、143 、148
、154 、158 、165 、165:1 、165:2 、176 、183 、1
85 、197 、198 、201 、214 、224 、225 、257 、266
、267 、287 、354 、358 、365 、368 ;C.I.ディス
パーズ・グリーン6:1 、9等が挙げられる。
ポリマー微粒子中に効率的に封入させる観点から、20℃
の有機溶媒に対して2g/L以上、好ましくは20〜500
g/Lであることが望ましい。
料、塩基性染料、反応性染料、食用染料等が挙げられ
る。
過性の観点から、着色剤0.5 〜20重量%及びイオン性ポ
リマー0.1 〜20重量%が含有されていることが好まし
い。
顔料を分散剤によって水中に分散させた顔料水分散体、
又は自己分散型顔料の水分散体が挙げられる。第1の態
様において、イオン性ポリマーとしては、水溶性ポリマ
ー及び/又はポリマーエマルジョンが用いられる。ま
た、ポリマーエマルジョンは、着色剤を含有していても
よい。
ーによる顔料水分散体、又は水不溶性ポリマーに顔料及
び/又は染料を含有させた水不溶性ポリマー粒子の水分
散体が挙げられる。第2の態様において、水溶性ポリマ
ー又は水不溶性ポリマーがイオン性ポリマーである。水
不溶性ポリマー粒子の水分散体は、顔料及び/又は染料
を含有するポリマーエマルジョンである。顔料及び/又
は染料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体は、
耐水性及び定着性の観点から好適に使用しうるものであ
る。
水溶性ポリマー及び/又はイオン性のポリマーエマルジ
ョンを含有させることが、耐水性、耐マーカー性及び耐
擦過性の向上の観点から好ましい。この場合、印字濃度
及び耐擦過性の観点から、水性インク組成物中における
着色剤の含有量は0.5 〜20重量%、イオン性ポリマーの
含有量は0.1 〜20重量%であることが好ましい。
オン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性
界面活性剤又は両性界面活性剤で分散させたものが挙げ
られる。自己分散型顔料の水分散体は、イオン性基を有
する染料誘導体等を顔料表面に吸着処理させたもの、酸
化剤又は還元剤で顔料表面を化学的に処理したもの等が
挙げられる。水溶性ポリマーによる顔料水分散体に用い
られる水溶性ポリマーとしては、前記イオン性ポリマー
が好ましい。
リマー粒子の水分散体に用いる水不溶性ポリマーとして
は、ビニルポリマー、エステル系ポリマー、ウレタン系
ポリマー等が挙げられる。これらポリマーの中では、ビ
ニルポリマーが好ましい。
含有モノマー〔以下、(a)成分という〕と、(b)マ
クロマー〔以下、(b)成分という〕と、(c)塩生成
基含有モノマー及びマクロマーと共重合可能なモノマー
〔以下、(c)成分という〕を含むモノマー混合物を共
重合させてなるビニルポリマーが好ましく、更にそのモ
ノマー混合物に、(d)水酸基含有モノマー〔以下、
(d)成分という〕及び(e)前記式(I)で表される
モノマー〔以下、(e)成分という〕を含むモノマー混
合物を共重合させてなるビニルポリマーがより好まし
い。
ー、アニオン性モノマー等が挙げられ、カチオン性モノ
マー、アニオン性モノマーとしては前記のイオン性ポリ
マーと同じモノマーが挙げられる。これらの中ではN,
N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−
(N’,N’―ジメチルアミノプロピル)(メタ)アク
リルアミド、ビニルピロリドン、アクリル酸及びメタク
リル酸が好ましい。
子量が500 〜100,000 、より好ましくは1,000 〜20,00
0、更に好ましくは1,000 〜10,000の重合可能な不飽和
基を有するモノマーであるマクロマーが挙げられる。そ
の中では、式(VIII): X1(Y1)q1Si(R4 )3-r1(Z1)r1 (VIII) (式中、X1 は重合可能な不飽和基、Y1 は2価の結合
基、R4 はそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル
基、アリール基又はアルコキシ基、Z1 は500以上の数
平均分子量を有する1価のシロキサンポリマーの残基、
q1 は0又は1、r 1 は1〜3の整数を示す)で表され
るシリコーンマクロマー及び/又は片末端に重合性官能
基を有するスチレン系マクロマーが好ましい。
1mmol/Lのドデシルジメチルアミン含有クロロホルムを
用いたゲルクロマトグラフィーにより、標準物質として
ポリスチレンを用いて測定される。
プリンターのヘッドの焦げ付きを防止する観点から、好
適に使用しうるものである。
において、X1 としては、CH2 =CH−基、CH2 =
C(CH3 )−基等の炭素数2〜6の1価の不飽和炭化
水素基が挙げられる。Y1 としては、−COO−基、−
COOCa1H2a1 −基(a1は1〜5の整数を示す)、
フェニレン基等の2価の結合基が挙げられ、−COOC
3 H6 −が好ましい。R4 としては、水素原子;メチル
基、エチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基;フェ
ニル基等の炭素数6〜20のアリール基、メトキシ基等の
炭素数1〜20のアルコキシ基等が挙げられ、これらの中
ではメチル基が好ましい。Z1 は、好ましくは数平均分
子量500 〜5000のジメチルシロキサンポリマーの1価の
残基である。q1 は0又は1であるが、好ましくは1で
ある。r 1 は1〜3の整数であるが、好ましくは1であ
る。
式(VIII−1): CH2 =CR5-COOC3H6-[Si(R6)2-O] b1-Si(R6)3 (VIII−1) (式中、R5 は水素原子又はメチル基、R6 はそれぞれ
独立して水素原子又は炭素数1〜5の低級アルキル基、
b1 は5〜60の数を示す)で表されるシリコーンマクロ
マー、式(VIII−2): CH2 =CR5-COO-[Si(R6)2-O] b1-Si(R6)3 (VIII−2) (式中、R5 、R6 及びb1 は前記と同じ)で表される
シリコーンマクロマー、式(VIII−3): CH2 =CR5-Ph-[Si(R6)2-O] b1-Si(R6)3 (VIII−3) (式中、Phはフェニレン基、R5 、R6 及びb1 は前
記と同じ)で表されるシリコーンマクロマー、式(VIII
−4): CH2 =CR5-COOC3H6-Si(OE)3 (VIII−4) 〔式中、R5 は前記と同じ。Eは式: -[Si(R5)2O] c1-
Si(R5)3 基(R5 は前記と同じ。c1 は5〜65の数を示
す)を示す〕で表されるシリコーンマクロマー等が挙げ
られる。
るシリコーンマクロマーが好ましく、特に、式(VIII−
1a): CH2 =C(CH3)-COOC3H6-[Si(CH3)2-O]d1-CH3 (VIII−1a) (式中、d1 は8〜40の数を示す)で表されるシリコー
ンマクロマーが好ましい。その例として、シリコーンマ
クロマーFM-0711 〔チッソ(株)製、商品名〕等が挙げ
られる。
に顔料を十分に含有させる観点から、好適に使用しうる
ものである。
重合性官能基を有するスチレン単独重合体又はスチレン
と他のモノマーとの共重合体が挙げられる。これらの中
では、片末端に重合性官能基としてアクリロイルオキシ
基又はメタクリロイルオキシ基を有するものが好まし
い。前記共重合体におけるスチレン含量は、顔料が十分
にビニルポリマーに含有されるようにする観点から、60
重量%以上、好ましくは70重量%以上であることが望ま
しい。前記他のモノマーとしては、アクリロニトリル等
が挙げられる。
リレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロ
ピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)
ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)
アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、
ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アク
リレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イ
ソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステ
ル類;スチレン、ビニルトルエン、2−メチルスチレ
ン、クロロスチレン等のスチレン系モノマー等が挙げら
れ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して
用いることができる。なお、前記(イソ又はターシャリ
ー)及び(イソ)は、これらの基が存在している場合と
そうでない場合の双方を意味し、これらの基が存在して
いない場合には、ノルマルを示す。
カー性向上の観点から、スチレン系モノマーを含んでい
ることが好ましい。スチレン系モノマーとしては、スチ
レン及び2−メチルスチレンが好ましく、これら単独で
用いてもよく、併用してもよい。この場合、(c)成分
におけるスチレン系モノマーの含有量は、印字濃度及び
耐マーカー性向上の観点から、10〜100 重量%、好まし
くは40〜100 重量%であることが望ましい。
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜
30)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール
(n=1〜15)・プロピレングリコール(n=1〜1
5))(メタ)アクリレート等が挙げられる。それらの
中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが
好ましい。
の吐出安定性を高め、連続印字してもヨレの発生を抑制
するという優れた効果を発現するものである。
は、得られる分散体の分散安定性の観点から、1〜50重
量%、好ましくは2〜40重量%が望ましい。
は、インクジェットプリンターのヒーター面の焦げ付き
を抑制する観点及び安定性の観点から、1〜25重量%、
好ましくは5〜20重量%が望ましい。
は、インクジェットプリンターのヒーター面の焦げ付き
を抑制する観点及び安定性の観点から、5〜93重量%、
好ましくは10〜80重量%が望ましい。なお、スチレン系
モノマーを含む(c)成分を用いる場合、ビニルポリマ
ーにおける(c)成分の含量は、10〜60重量%が好まし
い。
は、吐出安定性及び印字濃度の観点から、5〜40重量
%、好ましくは7〜20重量%が望ましい。また、(a)
成分と(d)成分との合計含量は、水中での安定性及び
耐水性の観点から、6〜60重量%、好ましくは10〜50重
量%が望ましい。
は、吐出安定性及び連続印字した際のヨレの抑制の観点
から、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%であるこ
とが望ましい。
と(e)成分との合計含量は、水中での分散安定性及び
吐出安定性の観点から、6〜75重量%が好ましい。
と(d)成分と(e)成分との合計含量は、水中での分
散安定性及び吐出安定性の観点から、6〜60重量%、好
ましくは7〜50重量%が望ましい。
法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により、
モノマー混合物を共重合させることによって製造され
る。これらの重合法の中では、溶液重合法が好ましい。
溶媒が好ましく、水混和性有機溶媒を水と混合して用い
ることもできる。有機溶媒としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の脂肪
族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これ
らの中では、メタノール、エタノール、アセトン、メチ
ルエチルケトン又はこれらと水との混合液が好ましい。
を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、
2, 2' −アゾビスイソブチロニトリル、2, 2' −ア
ゾビス(2, 4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル
−2, 2' −アゾビスブチレート、2, 2' −アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)、1, 1' −アゾビス
(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物
が好適である。また、t−ブチルペルオキシオクトエー
ト、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジベンゾイルオキシ
ド等の有機過酸化物を使用することもできる。
て0.001 〜5モル%、特に0.01〜2モル%であることが
好ましい。
を添加してもよい。重合連鎖移動剤の具体例としては、
オクチルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、t-ド
デシルメルカプタン、n-テトラデシルメルカプタン、メ
ルカプトエタノール等のメルカプタン類;ジメチルキサ
ントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジ
スルフィド等のキサントゲンジスルフィド類;テトラメ
チルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジス
ルフィド等のチウラムジスルフィド類;四塩化炭素、臭
化エチレン等のハロゲン化炭化水素類;ペンタフェニル
エタン等の炭化水素類;及びアクロレイン、メタクロレ
イン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリ
コレート、タービノーレン、α−テルピネン、γ−テル
ピネン、ジテルペン、α−メチルスチレンダイマー、更
に9,10−ジヒドロアントラセン、1,4-ジヒドロナフタレ
ン、インデン、1,4-シクロヘキサジエン等の不飽和環状
炭化水素化合物;2,5-ジヒドロフラン等の不飽和ヘテロ
環状化合物等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上
を組み合わせて使用することができる。
ジカル重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異
なるが、通常、重合温度は30〜100 ℃、好ましくは50〜
80℃であり、重合時間は1〜20時間であることが好まし
い。また、重合雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲
気であることが好ましい。
溶媒留去等の公知の方法によって共重合体を単離するこ
とができる。また、得られた共重合体は、再沈澱を繰り
返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等によ
り、未反応のモノマー等を除去して精製することができ
る。
00であることが、印刷後の耐久性及び分散安定性の点か
ら好ましい。
散体は、公知の乳化法によって製造することができる。
例えば、ポリマー及び疎水性染料を有機溶媒に溶解さ
せ、必要に応じて中和剤を加えてポリマー中の塩生成基
をイオン化し、これに水を添加した後、必要に応じて分
散機又は超音波乳化機を用いて分散を行ない、その有機
溶媒を留去して水系に転相することによって得ることが
できる。
分散体を得る方法としては、ポリマーを有機溶媒に溶解
させ、顔料、水、中和剤及び必要に応じ界面活性剤を加
えて混練しペーストとした後、該ペーストを必要に応じ
て水で希釈し、有機溶媒を留去して水系にする方法が好
ましい。
公知の酸又は塩基を用いればよい。酸及び塩基として
は、カチオン性モノマー成分及びアニオン性モノマー成
分の中和剤として挙げたものを用いることができる。
やポリマー粒子への含有のさせやすさの観点から、ポリ
マーの固形分100 重量部に対して、好ましくは20〜900
重量部、より好ましくは20〜400 重量部、更に好ましく
は100 〜400 重量部である。
たポリマー粒子の水分散体中のポリマー粒子の粒径は、
分散安定性の観点から、0.01〜0.5 μmであることが好
ましい。
は、多価酸を含む系で十分な印字濃度が得られるのであ
ればよく、特に限定がない。通常、着色剤の含有量は、
1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%、より好ましく
は4〜8重量%であることが望ましい。
いては、印字濃度の向上の観点から、(a)成分がカチ
オン性モノマーであるビニルポリマーで顔料又は染料を
含有させたポリマー粒子が好ましく用いられる。
種添加剤、例えば、多価アルコール類等の湿潤剤、分散
剤、消泡剤、防黴剤及び/又はキレート剤、pH調整剤
等を添加することができる。
リマー粒子水分散体の調製) (1)ポリマーの合成 機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴
下漏斗を備えた1L容のフラスコ内を十分に窒素ガス置
換した後、スチレン45.0g 、ラウリルメタクリレート1
7.0g 、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
45.0g、メトキシポリエチレングリコール(n=4)メタク
リレート55.0g 、スチレンマクロマー〔東亜合成(株)
製、商品名:AS-6〕20.0g 及びメルカプトエタノール0.
8gを仕込み、65℃に昇温した。
レート20.0g 、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート 60.0g、メトキシポリエチレングリコール(n=4)
メタクリレート70.0g 、スチレンマクロマー〔東亜合成
(株)製、商品名:AS-6〕20.0g 、メルカプトエタノー
ル7.2g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g及びメチ
ルエチルケトン18g の混合溶液を2.5 時間かけてフラス
コ内に滴下した。
リル0.8g及びメチルエチルケトン18g の混合溶液を0.5
時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成し
た後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、
更に1時間熟成した。
ケトン364gを添加し、濃度が50%のポリマー溶液800gを
得た。
105 ℃で2時間乾燥させ、溶媒を除去することによって
単離し、標準物質としてポリスチレン、溶媒として1mm
ol/Lのドデシルジメチルアミン含有クロロホルムを用い
たゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより重量
平均分子量を測定したところ、13000 であった。
水分散体の調製 前記(1)で得られたポリマー溶液28g 、カーボンブラ
ック〔キャボット(Cabot)社製、商品名:Monarch880〕
16g 、1mol/Lの酢酸水溶液11.1g 、メチルエチルケトン
20g 及びイオン交換水30g を十分に攪拌した後、3 本ロ
ールミル〔(株)ノリタケカンパニー製、商品名:NR-8
4A〕を用いて20回混練した。
入し、十分に攪拌した後、エパポレーターを用いてメチ
ルエチルケトン及び水を留去し、固形分量が20.0重量%
のカーボンブラック含有ポリマー粒子水分散体160gを得
た。ポリマー粒子の平均粒径は、コールターカウンター
N4(コールター社製、商品名)を用いて測定した結果、
133nm であった。
ンの調製) 前記製造例1−(1) と同様の方法により、重量平均分子
量(溶媒に50mmol/Lの酢酸含有テトラヒドロフランを使
用) が7000であるスチレン−ブチルメタクリレート−ス
チレンマクロマー〔東亜合成(株)製、商品名:AS-6〕
−メタクリル酸共重合体〔スチレン/ブチルメタクリレ
ート/スチレンマクロマー/メタクリル酸(重量比)=
30/20/10/40 〕の50%メチルエチルケトン溶液を得た。
この溶液28g に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液48g を
加えてポリマーの塩生成基を中和し、これにイオン交換
水200g、カーボンブラック (デグサ社製、商品名:Prin
tex95) 50gを加え、攪拌した後、3本ロールミルを用い
て20回混練した。
入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチ
ルエチルケトン及び水を留去し、固形分量が20.0重量%
のカーボンブラック含有ポリマー粒子水分散体160gを得
た。ポリマー粒子の平均粒径は、コールターカウンター
N4(コールター社製、商品名)を用いて測定した結果、
98nmであった。
ンの調製) 前記製造例1−(1) と同様の方法により、重量平均分子
量が16000 であるスチレン−ラウリルメタクリレート−
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体
〔スチレン/ラウリルメタクリレート/N,N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート(重量比)=40/15/45〕
の50%メチルエチルケトン溶液を得た。この溶液28g に
1mol/Lの酢酸水溶液40.0g を加えてポリマーの塩生成基
を中和し、これにイオン交換水200gを加え、攪拌した
後、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイダイザー
社製)を用いて、30分間乳化した。
媒を除去し、更に水を除去することにより濃縮し、固形
分濃度が20重量%のカチオン性ポリマーエマルジョンを
得た。ポリマーエマルジョン中のポリマー粒子の平均粒
径は、コールターカウンターN4(コールター社製、商品
名)を用いて測定した結果、96nmであった。
製) 前記製造例1−(1) と同様の方法により、重量平均分子
量が7000であるスチレン−N,N−ジメチルアミノエチ
ルメタクリート共重合体〔スチレン/N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリート(重量比)=40/60 〕の50%
メチルエチルケトン溶液を得た。この溶液28g に1mol/L
の酢酸水溶液53.3g を加えてポリマーの塩生成基を中和
し、これにイオン交換水200gを加え攪拌した。
を除去し、更に水を除去することにより濃縮し、固形分
濃度が20重量%のカチオン性ポリマー水溶液を得た。
ール(Mw=1000)5g、イソプロパノール1g、イオン交換水
41g 及び色材として製造例1で得られたカーボンブラッ
ク含有ポリマー粒子水分散体30g を混合した後、20%マ
ロン酸水溶液をインクのpHが4.0 になるように添加し
た。得られた混合液を平均孔径が0.8 μm のメンブラン
フィルター〔富士写真フィルム(株)製、商品名:ディ
スクカプセルCAL80 〕で濾過し、水性インク組成物を得
た。
ロン酸水溶液の代わりに20%ポリエチレングリコールジ
カルボン酸(Mw=400)水溶液を用いた以外は、実施例1
と同様にして水性インク組成物を得た。
20%酢酸水溶液でpHを4.5 にし、その後20%マロン酸
水溶液でpHを3.8 にした以外は、実施例1と同様にし
て水性インク組成物を得た。
gをインクのpHを調整する前に更に添加した以外は、
実施例1と同様にして水性インク組成物を得た。
ンクのpHを調整する前に更に添加した以外は、実施例
1と同様にして水性インク組成物を得た。
ボンブラック含有ポリマー粒子水分散体30g を用い、水
性インク組成物のpHを20%マロン酸水溶液で7.2 に調
整した以外は、実施例1と同様にして水性インク組成物
を得た。
のに20%マロン酸水溶液の代わりに20%酢酸水溶液を用
いた以外は、実施例1と同様にして水性インク組成物を
得た。
製のバブルジェット(登録商標)プリンター(商品名:
Desk Jet-720C) を用いて、PPC用再生紙〔A4,日
本加工製紙(株)製〕にベタ印字(横:100mm、縦:50mm)
し、25℃にて24時間自然乾燥させた後、その光学濃度を
マクベス濃度計RD918(マクベス社製、商品名)で測定
した。
紙を用い、連続印刷により、ベタ印字(横:190mm、縦:2
70mm)10 枚を作製した。
行数:10)、ベタ印字(横:190mm、縦:50mm)及び罫線(線
幅:0.5mm、長さ:190mmを3本、線幅:1mm、長さ:190mm
を3本)を含むテスト文書1枚を作製し、吐出性を評価
した。その評価基準は、以下のとおりである。
及びよれのない罫線印刷の3項目をいずれも満足する場
合 ○:シャープでハッキリとした文字、均一なベタ印字、
及びよれのない罫線印刷の3項目をいずれもほぼ満足す
る場合 △:シャープでハッキリとした文字、均一なベタ印字、
及びよれのない罫線印刷のうち、1項目を満足しない場
合 ×:シャープでハッキリとした文字、均一なベタ印字、
及びよれのない罫線印刷のうち、2項目以上を満足しな
い場合
(横:100mm、縦:50mm)し、1時間乾燥させた後、静水中
に垂直に10秒間浸漬し、そのまま垂直に引き上げた。25
℃にて24時間自然乾燥させた後印字濃度を測定した。ベ
タ印字した直後の印字濃度に対する浸漬後の印字濃度の
残存率を求め、下記基準で耐水性を評価した。
し、25℃で6時間後、市販の水性蛍光ペン〔パイロット
(株)製、スポットライター〕でなぞった場合の印字サ
ンプルの汚れ度合いを目視により下記基準で評価した。
いレベル。 ×:蛍光ペンでなぞると尾引きが発生し、汚れがひど
い。
(横:100mm、縦:50mm)し、25℃で24時間乾燥させた後、
指で強く印字面を擦った。その印字のとれ具合を下記基
準で評価した。
問題ないレベル。 ×:かなり印字が擦りとられ、周りがひどく黒くなり、
指も相当汚れる。
れた水性インク組成物は、印字濃度、吐出性、耐水性、
耐マーカー性及び耐擦過性に優れたものであることがわ
かる。
度、吐出性、耐水性、耐マーカー性及び耐擦過性に優れ
たものである。
Claims (6)
- 【請求項1】 多価酸、イオン性ポリマー及び着色剤を
含有してなる水性インク組成物。 - 【請求項2】 多価酸が蓚酸、マロン酸、ポリエチレン
オキサイドジカルボン酸又はグリセリンジカルボン酸で
ある請求項1記載の水性インク組成物。 - 【請求項3】 イオン性ポリマーがカチオン性ポリマー
であり、20℃における水への溶解度が10重量%以上であ
る1価の酸を更に含有してなる請求項1又は2記載の水
性インク組成物。 - 【請求項4】 イオン性ポリマー及び着色剤が、水不溶
性ポリマーに顔料又は染料を含有する水不溶性ポリマー
粒子の水分散体である請求項1〜3いずれか記載の水性
インク組成物。 - 【請求項5】 水不溶性ポリマーが(a)塩生成基含有
モノマーと、(b)マクロマーと、(c)塩生成基含有
モノマー及びマクロマーと共重合可能なモノマーを含む
モノマー混合物を共重合させてなるビニルポリマーであ
る請求項4記載の水性インク組成物。 - 【請求項6】 更に、イオン性の水溶性ポリマー及び/
又はイオン性のポリマーエマルジョンを含有してなる請
求項1〜5いずれか記載の水性インク組成物。
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