JP2002095911A - セラミック構造体の製造方法 - Google Patents
セラミック構造体の製造方法Info
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Abstract
製したセラミックブロックの外周部にペースト層を形成
する際、上記セラミックブロックの端面部分にシール材
ペーストがはみ出すことなく、ペースト層を形成するこ
とができ、その結果、均一な厚さのシール材層を形成す
ることができるセラミック構造体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 セラミックブロックをその長手方向で軸
支して回転させ、セラミックブロックの外周部に少なく
とも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無
機粒子を含むシール材ペーストを付着させ、セラミック
ブロックの外周部に付着したシール材ペーストに板状部
材を接触させて、ペースト層を形成し、上記セラミック
ブロックの端面にはみ出した上記シール材ペーストを、
かき出し部材を用いて除去することを特徴とするセラミ
ック構造体の製造方法。
Description
される排気ガス中のパティキュレート等を除去するフィ
ルタとして用いられるセラミック構造体の製造方法に関
する。
機械等の内燃機関から排出される排気ガス中に含有され
るパティキュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最
近問題となっている。この排気ガスを多孔質セラミック
を通過させるたとにより、排気ガス中のパティキュレー
トを捕集して排気ガスを浄化するセラミックフィルタが
種々提案されている。
図1に示したセラミック構造体10のように、炭化珪素
等からなる多孔質セラミック部材30が複数個結束され
てセラミックブロックを構成し、このセラミックブロッ
クの周囲にシール材層13が形成されている。また、こ
の多孔質セラミック部材30は、図2に示したように、
長手方向に多数の貫通孔31が並設され、貫通孔31同
士を隔てる隔壁33がフィルタとして機能するようにな
っている。
れた貫通孔31は、図2(b)に示したように、排気ガ
スの入り口側又は出口側の端部のいずれかが充填材32
により目封じされ、一の貫通孔31に流入した排気ガス
は、必ず貫通孔31を隔てる隔壁33を通過した後、他
の貫通孔31から流出されるようになっている。
セラミック構造体10が内燃機関の排気通路に設置さ
れ、内燃機関より排出された排気ガス中のパティキュレ
ートは、このセラミック構造体10を通過する際に隔壁
33により捕捉され、排気ガスが浄化される。
造体10を内燃機関の排気通路に設置した際、セラミッ
ク構造体10の外周部から排気ガスが漏れ出すことを防
止したりセラミック構造体10の断熱等の目的で設けら
れているものである。
ック構造体10の外周部に形成するには、まず、多孔質
セラミック部材を複数個結束してセラミックブロックを
作製し、このセラミックブロックをその軸方向に軸支
し、回転させる。次に、シール材層13を形成するため
のシール材ペーストを上記セラミックブロックの外周部
に付着させた後、上記シール材ペーストに板状部材を接
触させて、上記シール材ペーストを均一な厚さに引き延
ばしてペースト層を形成し、このペースト層を乾燥、固
化させすることにより、セラミック構造体10の外周部
にシール材層13を形成していた。
クブロック15の外周部にシール材層13を形成しよう
とすると、上記シール材ペーストがセラミックブロック
15の端面部分にはみ出し、貫通孔31が形成されてい
る部分に付着し、貫通孔31を塞いでしまうことがあっ
た。このようにシール材ペーストが、貫通孔31を塞い
でしまうと、貫通孔31は目詰まりとなり、セラミック
構造体のフィルタとしての機能が低下してしまう。
止するために、セラミックブロックの外周部にシール材
層を形成する際には、上記セラミックブロックの両端面
に保護フィルム等を接着してカバーしておく必要があっ
た。しかしながら、このような保護フィルムの接着及び
その後の剥離作業は、手作業で行う必要があり、その生
産性に劣るものであった。また、セラミックブロックの
端面にはみ出し、固化したシール材は、ブラシやグライ
ンダー等で削り取る必要があるが、この時にセラミック
ブロックの端面にクラック等が生じる場合があった。
題を解決するためになされたもので、多孔質セラミック
部材を複数個結束させて作製したセラミックブロックの
外周部にペースト層を形成する際、上記セラミックブロ
ックの端面部分にシール材ペーストがはみ出すことな
く、ペースト層を形成することができ、その結果、均一
な厚さのシール材層を形成することができるセラミック
構造体の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
が隔壁を隔てて長手方向に並設された角柱形状の多孔質
セラミック部材が接着層を介して複数個結束されてセラ
ミックブロックを構成するとともに、その外周部がシー
ル材によりコーティングされ、上記貫通孔を隔てる隔壁
が粒子捕集用フィルタとして機能するように構成された
セラミック構造体の製造方法であって、上記セラミック
ブロックをその長手方向で軸支して回転させ、上記セラ
ミックブロックの外周部に、少なくとも無機繊維、無機
バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール
材ペーストを付着させるペースト付着工程と、上記セラ
ミックブロックの外周部に付着したシール材ペースト
に、板状部材を接触させてペースト層を形成するペース
ト層形成工程と、上記セラミックブロックの端面にはみ
出した上記シール材ペーストを、かき出し部材を用いて
除去するはみ出しペースト除去工程とを含むことを特徴
とするセラミック構造体の製造方法である。
の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された角柱
形状の多孔質セラミック部材が接着層を介して複数個結
束されてセラミックブロックを構成するとともに、その
外周部がシール材によりコーティングされ、上記貫通孔
を隔てる隔壁が粒子捕集用フィルタとして機能するよう
に構成されたセラミック構造体の製造方法であって、上
記セラミックブロックをその長手方向で軸支して回転さ
せ、上記セラミックブロックの外周部に、少なくとも無
機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子
を含むシール材ペーストを付着させるペースト付着工程
と、上記セラミックブロックの外周部に付着したシール
材ペーストに、板状部材を接触させてペースト層を形成
するペースト層形成工程と、上記セラミックブロックの
端面にはみ出した上記シール材ペーストを、かき出し部
材を用いて除去するはみ出しペースト除去工程とを含む
ことを特徴とするものである。
4に基づいて説明するが、ここでは、シール材層の形成
工程について詳しく説明し、シール材層形成の対象とな
るセラミックブロックについては、後述することにす
る。図3は、本発明のセラミック構造体の製造方法の一
工程を模式的に示した側面図であり、図4は、図3に示
した一工程の部分拡大正面図である。
いては、まず、セラミックブロック15をその長手方向
で軸支して回転させる。セラミックブロック15を軸支
する方法は特に限定されないが、例えば、図4に示した
ように、ギアボックス28に接続された回転軸26aと
回転軸26aの先端に垂直に取り付けられた平面部材2
6とからなる2つの回転部材25を、セラミックブロッ
ク15の両端面から当接させてセラミックブロック15
を軸支し、回転させる方法が挙げられる。セラミックブ
ロック15の回転速度は、2〜10min-1が好まし
い。なお、図4においては、セラミックブロック15の
一端面側のみを示している。
に、少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バイン
ダー及び無機粒子を含むシール材ペースト13aを付着
させるペースト付着工程を行う。
維としては、例えば、シリカーアルミナ、ムライト、ア
ルミナ、シリカ等のセラミックファイバー等が挙げられ
る。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。上記無機繊維のなかでは、シリカーアルミナ
ファイバーが好ましい。
リカゾル、アルミナゾル等が挙げられる。これらは、単
独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無
機バインダーのなかでは、シリカゾルが好ましい。
リビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、カルボキシセルロース等が挙げられる。これら
は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記有機バインダーのなかでは、カルボキシセルロース
が好ましい。
窒化物等が挙げられ、具体的には、炭化珪素、窒化珪
素、窒化硼素等からなる無機粉末又はウィスカー等が挙
げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を
併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に
優れる炭化珪素が好ましい。
の含有量は、固形分で、10〜70重量%が好ましく、
10〜40重量%がより好ましく、20〜30重量%が
さらに好ましい。上記無機繊維の含有量が10重量%未
満では、弾性が低下し、一方、70重量%を超えると、
熱伝導性の低下を招くとともに、弾性体としての効果が
低下する。
ーの含有量は、固形分で、1〜30重量%が好ましく、
1〜15重量%がより好ましく、5〜9重量%がさらに
好ましい。上記無機バインダーの含有量が1重量%未満
では、接着強度の低下を招き、一方、30重量%を超え
ると、熱伝導率の低下を招く。
ンダーの含有量は、固形分で、0.1〜5.0重量%が
好ましく、0.2〜1.0重量%がより好ましく、0.
4〜0.6重量%がさらに好ましい。上記有機バインダ
ーの含有量が0.1重量%未満では、シール材のマイグ
レーションを抑制するのが難しくなり、一方、5.0重
量%を超えると、シール材が高温にさらされた場合に、
有機バインダーが焼失し、接着強度が低下する。
の含有量は、固形分で、3〜80重量%が好ましく、1
0〜60重量%がより好ましく、20〜40重量%がさ
らに好ましい。上記無機粒子の含有量が3重量%未満で
は、熱伝導率の低下を招き、一方、80重量%を超える
と、シール材が高温にさらされた場合に、接着強度の低
下を招く。
1〜10重量%が好ましく、1〜5重量%が好ましく、
1〜3重量%がさらに好ましい。また、その繊維長は、
1〜100mmが好ましく、1〜50mmがより好まし
く、1〜20mmがさらに好ましい。
製造上困難であり、ショット含有量が10重量%を超え
ると、多孔質セラミック部材30の壁面を傷つけてしま
う。また、繊維長が1mm未満では、弾性を有するセラ
ミック構造体10を形成することが難しく、100mm
を超えると、毛玉のような形態をとりやすくなるため、
無機粒子の分散が悪くなるとともに、シール材層13の
厚みを薄くできないため、多孔質セラミック部材30間
の熱伝導性の低下を招く。
μmが好ましく、0.1〜15μmがより好ましく、
0.1〜10μmがさらに好ましい。無機粒子の粒径が
0.01μm未満では、コストが高くなり、一方、無機
粒子の粒径が100μmを超えると、接着力及び熱伝導
性の低下を招くことになる。
ル材層13を柔軟にし、流動性を付与して塗布しやすく
するため、上記した無機繊維、無機バインダー、有機バ
インダー及び無機粒子のほかに、およそ総重量の35〜
65重量%程度の水分や他のアセトン、アルコール等の
溶剤等が含まれている。このシール材ペースト13aの
粘度は、15〜25Pa・s(1万〜2万cps(c
P))が好ましい。
方法としては特に限定されず、例えば、シール材ペース
ト13aをチューブ等を用いて輸送し、回転しているセ
ラミックブロック15の上部に上記チューブより流出さ
せてシール材ペースト13aの塊を付着させる方法等が
挙げられる。
付着したシール材ペースト13aに、板状部材20を接
触させて、ペースト層を形成するペースト層形成工程を
行う。
ではないが、例えば、30〜50程度のゴム硬度を有す
るポリウレタンが好ましい。また、その形状としては、
例えば、断面視矩形の板状、断面視三角の板状等任意の
形状を挙げることができる。また、シール材ペースト1
3aと接触する辺は直線により構成されていることが好
ましい。均一な厚さのペースト層を形成するためであ
る。また、そのサイズは特に限定されず、製造するセラ
ミック構造体等に合わせて適宜調整されるが、横幅につ
いては、セラミックブロック15の外周部の幅と同じ
か、それよりも広く調整されている必要がある。セラミ
ックブロック15の外周部全体にペースト層を形成する
ためである。
接触させる際、板状部材20の主面21をセラミックブ
ロック15の板状部材20との最近接部における略接線
方向になるように設定し、かつ、板状部材20を振動さ
せることが好ましい。
の主面21は、セラミックブロック15と板状部材20
との最近接部における接線方向に対し、略10°の範囲
内で反時計回りの方向に傾斜していてもよい。
ては、例えば、図3に示したように、バイブレーター4
2を板状部材20に取り付けて振動させる方法を挙げる
ことができる。この時、板状部材20の振動数は、10
000〜18000vpmが好ましい。
用いてもよい。この場合、円柱状部材をセラミックブロ
ック15に接近させると、セラミックブロック15の円
柱状部材との最近接部は、常に接線方向になるので、そ
の角度等を考慮する必要がなくなる。
材ペースト13aをセラミックブロック15の外周部に
付着させた後、シール材ペースト13aと板状部材20
とを接触させる前に、他の板状部材40を用いてシール
材ペースト13aの塊を上記外周部に擦りつけ、上記外
周部の凹凸部分にしっかりとシール材ペースト13aを
充填しておいてもよい。この場合には、図3に示したよ
うに、その主面41がセラミックブロック15の板状部
材40との最近接部における接線方向と略45°(例え
ば、α=45±5°)の角度をなすように板状部材40
を設置することが好ましい。
方向とは逆の方向にセラミックブロック15を回転させ
ながら、シール材ペースト13aをセラミックブロック
15の外周部に付着させ、板状部材40により外周部の
凹凸部分にシール材ペースト13aを充填する。その
後、セラミックブロック15を図3の矢印方向に回転さ
せ、上記したように板状部材20を用いてシール材ペー
スト13aの層を形成する。なお、セラミックブロック
15の回転方向は、板状部材20、40の配置場所によ
り決まり、常に上記した回転方向としなくてもよい。こ
のようなシール材層形成工程により、セラミックブロッ
ク15の外周部に厚さ約0.3〜1.0mmのペースト
層が形成される。
み出したシール材ペースト13aを、かき出し部材を用
いて除去するはみ出しペースト除去工程を行う。
に、押出シリンダ27及びシリンダに納められた支持棒
29により支持、固定されており、支持棒29が伸縮す
ることにより、セラミックブロック15の端面に当接さ
せたり、離脱させることができるようになっている。
終了したセラミックブロック15の両端面に、押出シリ
ンダ27を用いて板状部材20を接近させた後、セラミ
ックブロック15の側面に接触させ、このかき出し部材
22を用いてセラミックブロック15の端面にはみ出し
たシール材ペースト13aを除去する。上記したよう
に、上記ペースト層形成工程が終了した後、このはみ出
しペースト除去工程を行ってもよく、上記ペースト層形
成工程とこのはみ出しペースト除去工程とを同時に行っ
てもよい。
15の外周部に所定の厚さのペースト層を形成し終えた
ら、かき出し部材22をセラミックブロック15の端面
から離脱させ、板状部材20もセラミックブロック15
の外周部から離脱させることで、ペースト層形成工程と
はみ出しペースト除去工程とが終了する。
ミックブロック15の端面に当接させることで、上記端
面にはみ出してくるシール材ペースト13aをかき出
し、除去することができるため、従来のセラミック構造
体の製造方法のように、セラミックブロック15の端面
に保護フィルムを接着する必要がない。
部材22のセラミックブロック15と接触した辺部22
aと垂線とのなす角度β(図5(a)参照)は、5〜6
0°程度であることが好ましい。βが5°未満である
と、かき出したシール材ペースト13aがセラミックブ
ロック15の側面側へ流れてしまう。一方、60°を超
えると、シール材ペースト13aを完全にかき出すこと
ができない。
ック15に近い方の主面22bとセラミックブロック1
5の端面とのなす角度γ(図5(b)参照)は、10〜
50°程度であることが好ましい。γが10°未満であ
ると、シール材ペースト13aを完全にかき出すことが
できない。一方、50°を超えると、セラミックブロッ
ク15の端面を傷つける恐れがある。
部材20と同様のものを挙げることができ、その形状
は、板状部材20と略同形状である。また、そのサイズ
は特に限定されず、製造するセラミックブロック15の
大きさに合わせて適宜調整される。
を120℃程度の温度で乾燥させることにより、水分を
蒸発させてシール材層13とし、セラミックブロック1
5の外周部にシール材層13が形成されたセラミック構
造体10の作製を終了する。
について説明する。図1に示した通り、セラミックブロ
ック15は、多数の貫通孔31が隔壁33を隔てて長手
方向に並設された角柱形状の多孔質セラミック部材30
が、接着層14を介して複数個結束された構造をしてい
る。
ック15を作製するには、まず、多孔質セラミック部材
30が斜めに傾斜した状態で積み上げることができるよ
うに、断面V字形状に構成された台60の上に、多孔質
セラミック部材30を傾斜した状態で載置した後、上側
を向いた2つの側面30a、30bに、接着層14とな
るペースト状の接着剤を均一な厚さで塗布して接着剤層
を形成し、この接着剤層の上に、順次他の多孔質セラミ
ック部材30を積層する工程を繰り返し、所定の大きさ
の角柱状の多孔質セラミック部材30の積層体を作製す
る。
積層体を50〜100℃、1時間程度の条件で加熱して
上記接着剤層を乾燥、固化させて接着層14とし、その
後、例えば、ダイヤモンドカッター等を用いて、その外
周部を図1に示したような形状に切削することで、セラ
ミックブロック15を作製することができる。
特に限定されず、例えば、上述したシール材ペースト1
3aと同様のものを挙げることができる。また、接着層
14中には、無機繊維、無機バインダー、有機バインダ
ー及び無機粒子のほかに、少量の水分や溶剤等を含んで
いてもよいが、このような水分や溶剤等は、通常、接着
層ペーストを塗布した後の加熱等により殆ど飛散する。
造体の製造方法は、セラミックブロックをその長手方向
で軸支して回転させながら、その外周部に、上記シール
材ペーストを付着させ、このシール材ペーストに、板状
部材を接触させて、ペースト層を形成するペースト層形
成工程と、このペースト層形成工程の後、又は、ペース
ト層形成工程と同時に、上記セラミックブロックの端面
にはみ出した上記シール材ペーストを、かき出し部材を
用いて除去するはみ出しペースト除去工程とを含むもの
であるため、上記シール材ペーストが上記セラミックブ
ロックの端面にはみ出すことがなく、良好に上記セラミ
ックブロックの外周部にシール材層を形成することがで
きる。
ックブロックの端面にはみ出すことがないので、上記セ
ラミックブロックの端面に保護フィルムを接着しなくて
も、多孔質セラミック部材の貫通孔に目詰まりが発生す
ることがなく、セラミックフィルタの品質安定性にも優
れたものとなる。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
後、押し出し成形を行い、ハニカム形状の生成形体を作
製し、続いて、乾燥、脱脂、焼成を行うことにより、図
2に示すような平均気孔径が1〜40μmで、セル数が
31個/cm2 で、隔壁の厚さが0.3mmの多孔質セ
ラミック部材を製造した。
繊維や無機粒子等を含む耐熱性の接着剤を用いて多数結
束させ、続いて、ダイヤモンドカッターを用いて切断す
ることにより、図1に示したような円柱形状のセラミッ
クブロック15を作製した。
からなるセラミックファイバー(ショット含有率:3
%、繊維長:0.1〜100mm)23.3重量%、無
機粒子として平均粒径0.3μmの炭化珪素粉末30.
2重量%、無機バインダーとしてシリカゾル(ゾル中の
SiO2 の含有量:30重量%)7重量%、有機バイン
ダーとしてカルボキシメチルセルロース0.5重量%及
び水39重量%を混合、混練してシール材ペーストを作
製した。
記実施の形態で説明した方法で、セラミックブロック1
5の外周部にペースト層を形成した。そして、このペー
スト層を120℃で乾燥して、図1に示したセラミック
構造体10を製造した。
ウレタン樹脂からなる縦が32mm、横が40mmのか
き出し部材22を用い、かき出し部材22の辺部22a
と垂線とのなす角度βを45°に、かき出し部材22の
主面22bとセラミックブロック15の端面とのなす角
度γを、25°に設定した。
ク構造体10を50個製造し、セラミックブロックの端
面へのシール材ペーストのはみ出し、付着等を確認した
ところ、全てのセラミック構造体10において、シール
剤ペーストのセラミックブロック端面へのはみ出し、付
着は、認められず、多孔質セラミック部材の貫通孔が目
詰まりを起こすこともなく、良好に製造することができ
た。
は、上述の通りであるので、セラミックブロックの端面
部分にシール材ペーストがはみ出すことなく、均一なシ
ール材層を形成することができ、生産性及び品質安定性
に優れたセラミック構造体を製造することができる。
た斜視図である。
セラミック部材を模式的に示した斜視図であり、(b)
は、そのA−A線断面図である。
を模式的に示した側面図である。
ある。
的に示した説明図であり、(b)は、その側面図であ
る。
示した説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に
並設された角柱形状の多孔質セラミック部材が接着層を
介して複数個結束されてセラミックブロックを構成する
とともに、その外周部がシール材によりコーティングさ
れ、前記貫通孔を隔てる隔壁が粒子捕集用フィルタとし
て機能するように構成されたセラミック構造体の製造方
法であって、前記セラミックブロックをその長手方向で
軸支して回転させ、前記セラミックブロックの外周部
に、少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バイン
ダー及び無機粒子を含むシール材ペーストを付着させる
ペースト付着工程と、前記セラミックブロックの外周部
に付着したシール材ペーストに、板状部材を接触させて
ペースト層を形成するペースト層形成工程と、前記セラ
ミックブロックの端面にはみ出した前記シール材ペース
トを、かき出し部材を用いて除去するはみ出しペースト
除去工程とを含むことを特徴とするセラミック構造体の
製造方法。 - 【請求項2】 ペースト層形成工程において、板状部材
とシール材ペーストとを接触させる際、前記板状部材の
主面をセラミックブロックの前記板状部材との最近接部
における略接線方向になるように設定し、かつ、前記板
状部材を振動させる請求項1記載のセラミック構造体の
製造方法。
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