JP2002094136A - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

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JP2002094136A
JP2002094136A JP2000284815A JP2000284815A JP2002094136A JP 2002094136 A JP2002094136 A JP 2002094136A JP 2000284815 A JP2000284815 A JP 2000284815A JP 2000284815 A JP2000284815 A JP 2000284815A JP 2002094136 A JP2002094136 A JP 2002094136A
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ceramic plate
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piezoelectric
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Kenshin Mori
建新 盛
Katsuyoshi Takano
勝好 高野
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Toko Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力、低損失を維持しながら、小型化が可
能で出力特性の良好な圧電トランスを得る。 【解決手段】 主表面が矩形の長さL、幅Wの圧電セラ
ミック板の長さ方向の片側に長さの約半分の入力電極、
反対側の端面に出力電極を設け、L/Wを0.88から1.05
とする。対称面広がりモードの振動を利用して小型化を
実現するとともに、2次容量も大きくできる利点があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電トランスの構
造に係るもので、面広がり振動モードを利用した圧電ト
ランスの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電トランスとしては長手方向の
振動モードを利用するいわゆるローゼン型が主流となっ
ている。このタイプは、負荷状態での昇圧比が4〜7倍
と低いこと、長さと幅の比が4.5〜5.6となるために低背
・小型化が難しいこと、共振インピーダンスが大きいの
で高出力を期待できない、といった問題がある。また、
従来のローゼン型圧電トランスでは長さと幅の比が接近
すると面積振動が発生するために圧電トランスの性能を
発揮できなくなるため、長さと幅の比を近付けないよう
にしている。あるいは、実用新案登録第2604679号で
は、幅を長さよりも2倍程度大きくする構造が開示され
ている。
【0003】一方、長さと幅の比が2.0近傍となる、す
なわち駆動部と発電部を正方形に近い形状とすると、強
い斜対称面広がり振動が発生する。この場合、矩形の圧
電セラミック板の振動は、駆動部側の面積が広がった時
に発電部側の面積が縮み、次に駆動部側が縮んだ時に発
電部側が広がる、交互の広がり振動となっている。この
ような交互の広がり振動を斜対称面広がり振動モードと
呼ぶ。
【0004】斜対称面広がりモードトランスには、図3
に示したように、長さと幅の比が約2の矩形の圧電セラ
ミックの薄板31を用い、その半区間の表裏面に駆動用電
極(入力電極)32、33を、長さ方向の対向する端面に発
電部電極(出力電極)36を形成する。駆動部34の寸法に
よって決定される共振周波数の高周波電圧で励振する
と、駆動部の広がり振動による電気機械変換および発電
部(2次側)35の機械電気変換によって、端面の発電部
電極36に高電圧が発生する。
【0005】斜対称面広がり振動モードを利用すること
によって、高出力、高効率、高昇圧比で低背小型の圧電
トランスを得ることができるが、次のような問題もあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、蛍光管など
の負荷の浮遊容量の影響を抑えるために、動作周波数は
高くないことが望ましい。面広がり振動モードは、長手
方向振動モードの倍以上の共振周波数を有することが1
つの欠点である。現在商品化されている斜対称面広がり
振動を利用する圧電トランスの最小寸法は長さ20mm、幅
10mmで共振周波数は約200kHzである。サイズが小さくな
ると、周波数はそれに反比例して上昇するため、現在の
寸法をさらに小さくする余地はほとんどない。
【0007】斜対称面広がり振動を利用する圧電トラン
スは、ローゼン型よりも小型、低背とはいえ、ますます
小型化する電気・電子機器に対応するためには、よりサ
イズを小さくすることが望まれる。周波数はできるだけ
低く抑え、一定の特性を維持したまま、サイズの小型化
を図るのが本発明の主眼である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、斜対称面広が
り振動モードに代えて、対称面広がり振動モード(駆動
部と発電部で同相の広がり振動で、輪郭振動とも呼ぶ)
を利用することによって、上記の課題を解決するもので
ある。
【0009】すなわち、主表面が長方形の圧電セラミッ
ク板、圧電セラミック板の長さ方向の一方の側の表裏面
に、圧電セラミック板の長さのほぼ半分の面積に形成さ
れた入力電極、圧電セラミック板の入力電極が形成され
た側と反対側の端面に形成された出力電極を具えた圧電
トランスにおいて、圧電セラミック板の長さと幅がほぼ
等しいことに特徴を有するものである。
【0010】より具体的には、主表面が長方形の圧電セ
ラミック板、圧電セラミック板の長さ方向の一方の側の
表裏面に、圧電セラミック板の長さのほぼ半分の面積に
形成された入力電極、圧電セラミック板の入力電極が形
成された側と反対側の端面に形成された出力電極を具え
た圧電トランスにおいて、圧電セラミック板の長さLと
幅Wの比 (L/W)が0.88から1.05の範囲にあり、対
称面広がり振動モードで動作することに特徴を有するも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】対称面広がりモードの圧電トラン
スでは、その長さ方向の半区間の表裏面に駆動用電極
(入力電極)を、長さ方向の入力電極側との対向する端
面に発電部電極(出力電極)を形成する。寸法によって
決定される共振周波数の高周波電圧で励振すると、対称
面広がり振動による電気機械変換が行われ、発電部(2
次側)の機械電気変換によって出力電極に高電圧が発生
する。
【0012】対称面広がり振動モードは、長さLと幅W
が等しい、すなわちL/W=1の正方形近傍で最も生じ
易くなる。対称面広がり振動は円盤のラジアル振動に近
い。半径rの円盤ラジアル振動の周波数は次ぎの式で表
される。 Fr・r=N ここでNは周波数定数である。発明者の研究によれば、
辺長Lの正方形における対称面広がり振動は円盤のラジ
アル振動として処理すればよいことが分かった。ここ
で、rは正方形角板の有効半径(角板と等面積の円盤の
半径)であり、r=L/π1/2となる。得られた周波
数は実測値と比べて誤差が3%以内であった。
【0013】前記のように、長さLと幅Wの比が1近傍
となる領域で、強い対称広がり振動が発生し、入力側に
大きな電気機械結合係数k1が得られる。しかし、入力
側に大きな電気機械結合係数があっても、出力側では必
ずしも機械振動→電気エネルギー変換ができる訳ではな
い。入出力側の結合係数k1、k2がともに大きいこと、
スプリアスや不要な振動モードを動作周波数範囲から離
すことなどが実用的な圧電トランスの条件となる。
【0014】発明者は、正方形だけでなく、その前後の
ある程度広い寸法範囲において面広がり振動が強く発生
することを確認し、L/Wを調整することによって角板
の対称広がり振動を利用した実用的な圧電トランスを実
現した。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。
【0016】図1(A)は本発明による圧電トランスの
斜視図を示す。主表面が長方形の圧電セラミック基板1
の長さ方向の片側半分の表裏面に導体膜を形成し入力電
極2、3を形成する。この部分が圧電トランスの駆動部
4となる。反対側の半分が発電部5となり、その端面に
導体膜を形成して出力電極6とする。図1(B)は輪郭
振動を模式的に示した平面図である。
【0017】圧電セラミック基板1は、長さ(L)を1
0.8mmとし、厚さ0.6mmでQmが約2000の高QmPZT系圧電
性セラミックからなる。面積は従来の斜対称の素子の約
半分のサンプルを作製した。駆動部4は図1の矢印で示
すように厚み方向に分極し、発電部では矢印で示すよう
に長さ方向に分極したものである。
【0018】入力電極2、3と出力電極6は、銀ガラス
混合ペーストを通常の厚膜スクリーン印刷法によってパ
ターンを形成し、最高温度700℃、10分間コンベア式電
気炉で焼き付けることによって設けた。100℃の絶縁油
中で、入出力ともに3k〜4kV/mmの電圧を30分間印
加して、分極活性化を行った。
【0019】素子全体で見ると、入出力側の電極配置や
分極方向が対称ではないため、両側の輪郭変位の対称性
も若干くずれる。そのため、振動の節点(変位0)の位
置も中心から入力側に約1/8L移動していた。この点を
実装時の支持点として半田付けするとよい。
【0020】比較のために、L/W=2とした従来の斜
対称モードのサンプルを作製し、本発明によるサンプル
と特性を比較した。その結果を表1に示す。ここで、結
合係数k1、k2は下記のラジアル振動の計算式で算定され
た。
【0021】
【式1】
【0022】ここで、fa、frは共振点と反共振点の周波
数である。k1は広い寸法範囲にわたって大きな値を有
するが、k2はL/Wの比に大きく依存する。例えば、
L/W=0.91の時にk2=0.37に対して、L/W=1.0
5、1.1の時のk2はそれぞれ0.33、0.22となった。L/W
が1.1以上になるとk2が急激に下がり、L/Wが1.2の
時にk2=0となって出力側の機械電気変換ができなくな
る。一方、L/W<0.85の範囲となると、主振動が他の
振動モードと重なってしまい、圧電トランスとしての機
能が得られない。
【0023】上記の結果から、正方形の近傍のL/Wの
実用可能な範囲は0.85〜1.05となる。また、この範囲で
の最適値は材料定数により、本例の最適値は約0.91であ
るのに対し、Qが1000と2500の材料を使用する場合はそ
れぞれ0.95と1.03となる。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示すように、従来の斜対称の素子に
比べて面積をほぼ半分にしても、周波数がほとんどかわ
らず、サイズを大幅に小さくできるので、圧電トランス
の応用範囲を広げることも可能となる。また、2次側
(出力側)容量が2倍近くに増加しており、これは負荷
の浮遊容量を抑える効果があるため、設計できる周波数
の上限を引き上げられることになる。言い換えれば、さ
らに小型化が可能となる。
【0026】一般的に、昇圧比V2/V1は結合係数k
1、k2および長さと厚みの比L/tに比例する。すなわ
ち、次ぎの式が成り立つ。
【0027】
【式2】
【0028】本発明において、L/tの比は従来の斜対
称面広がり振動モードに比べて半分近くなったが、対称
広がり振動はk1、k2が大きく、しかも整合点のインピ
ーダンス値が小さくなったために、斜対称面広がり振動
モードと同等の昇圧比が得られた。従来からあった2次
容量と昇圧比が両立できないという問題が解決できた。
【0029】斜対称面広がりモードの場合、主振動の近
傍に強い不要な共振があり、これが素子の信頼性と電力
効率に大きな影響を及ぼす。本発明によれば、図2に示
したように、不要な強い共振がなくなって信頼性が高ま
る。また、スプリアスを主振動の範囲から外すことがで
きる。
【0030】対称面広がり振動モードを利用する圧電ト
ランスは昇圧比が高いとはいえ、それだけで蛍光管を点
灯するために必要な昇圧比を得ることができない場合も
ある。そのために、昇圧比1.2〜2倍の前置巻線トラン
スを付加したり、圧電トランスを積層化することにな
る。これらは、いずれもコストの増加や電力損失の要因
となる。単板で40倍以上の昇圧比が得られればこの問題
を解決できる。本発明によって、12.1mm×11.0mm×0.4m
mの素子を得た場合、176.7kHzの駆動周波数で、昇圧比
約42倍、1.1Wで効率約96%を実現できた。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、斜対称面広がり振動モ
ードの低損失・高昇圧を維持しながら、周波数も上げる
ことなく、素子の面積を約半分にすることができ、圧電
トランスの大幅な小型化が実現できる。出力側容量が約
2倍に増えるので、低インピーダンス負荷との整合が得
易くなり、負荷の浮遊容量の影響を抑え、あるいは対応
できる共振周波数を上げることができる。
【0032】また、不要な振動やスプリアスを動作周波
数から離すことができるので、不要振動の発振を防止し
て、圧電トランスの信頼性を高めることができ、圧電セ
ラミック板も正方形に近いので、機械的な強度が高くな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す斜視図(A)、平面図
(B)
【図2】 本発明による圧電トランスの特性の説明図
【図3】 従来の圧電トランスの斜視図
【符号の説明】
1:圧電セラミック基板 2、3:入力電極 4:駆動部 5:発電部 6:出力電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主表面が長方形の圧電セラミック板、圧
    電セラミック板の長さ方向の一方の側の表裏面に、圧電
    セラミック板の長さのほぼ半分の長さで形成された入力
    電極、圧電セラミック板の入力電極が形成された側と反
    対側の端面に形成された出力電極を具えた圧電トランス
    において、 圧電セラミック板の長さと幅がほぼ等しいことを特徴と
    する圧電トランス。
  2. 【請求項2】 主表面が長方形の圧電セラミック板、圧
    電セラミック板の長さ方向の一方の側の表裏面に、圧電
    セラミック板の長さのほぼ半分の長さで形成された入力
    電極、圧電セラミック板の入力電極が形成された側と反
    対側の端面に形成された出力電極を具えた圧電トランス
    において、 圧電セラミック板の長さと幅がほぼ等しく、対称面広が
    り振動モードで動作することを特徴とする圧電トラン
    ス。
  3. 【請求項3】 主表面が長方形の圧電セラミック板、圧
    電セラミック板の長さ方向の一方の側の表裏面に、圧電
    セラミック板の長さのほぼ半分の長さで形成された入力
    電極、圧電セラミック板の入力電極が形成された側と反
    対側の端面に形成された出力電極を具えた圧電トランス
    において、 圧電セラミック板の長さLと幅Wの比(L/W)が0.88か
    ら1.05の範囲にあり、対称面広がり振動モードで動作
    することを特徴とする圧電トランス。
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