JP2002094039A - 受光装置及びその製造方法 - Google Patents

受光装置及びその製造方法

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JP2002094039A
JP2002094039A JP2000285649A JP2000285649A JP2002094039A JP 2002094039 A JP2002094039 A JP 2002094039A JP 2000285649 A JP2000285649 A JP 2000285649A JP 2000285649 A JP2000285649 A JP 2000285649A JP 2002094039 A JP2002094039 A JP 2002094039A
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light
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etching
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Hiroshi Nishino
弘師 西野
Yasuhito Uchiyama
靖仁 内山
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に形成された接続基板及び受光素子
を、素子破壊を避けつつ基板をエッチング除去する。 【解決手段】 接続基板11を、機械強度を高める担持
層31と、各受光素子20の下端を電気的に接続する導
電性のコンタクト層11bと、接続基板11内に設けら
れ、コンタクト層11bのエッチング剤に対してエッチ
ングストッパとなる停止層30とを含む多層構造とす
る。半導体基板10のエッチング時に、接続基板11下
面からエッチング剤が浸透しても停止層30で浸透が阻
止され、コンタクト層までエッチングされないので受光
素子の破壊が避けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄板からなる接続基
板上に受光素子アレイが形成された受光装置に関し、歩
留りよく製造することができる受光装置の構造及び製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】量子井戸のサブバンド間遷移に基づく光
吸収を利用した受光素子を、アレイ状に配置した受光装
置が、例えば赤外線イメージセンサとして開発されてい
る。しかし、サブバンド間遷移の吸収は小さくかつ偏光
方位依存性が強いため、入射光を垂直に量子井戸光吸収
層に入射し吸収させるだけでは十分な感度が得られな
い。
【0003】このため、かかるサブバンド間遷移を利用
する受光素子では、通常、接続基板上面(接続基板表
面)に受光素子を配置し、接続基板下面(接続基板裏
面)から入射され光吸収層を通過した入射光を、受光素
子の上面に設けられた光結合器により散乱・反射させて
再度光吸収層に入射する裏面入射型受光素子が利用され
る。この素子では、光結合器により散乱、反射された光
は偏光方向が乱されかつ光吸収層を斜めに通過するので
光吸収が増加する。
【0004】以下、従来の裏面入射型受光装置を説明す
る。図7は従来例受光装置断面図であり、裏面入射型受
光装置の構造を表している。図10は受光素子断面図で
あり、多重量子井戸構造の光吸収層を備えた受光素子の
構造を表している。
【0005】裏面入射型受光装置では、図7を参照し
て、接続基板11の上面に受光素子20がアレイ状に配
置される。受光素子20は、図10を参照して、接続基
板11の最上層であるストッパ層11c上に順次積層さ
れた、バッファ層21、多重量子井戸構造の光吸収層2
2及びコンタクト層23を有し、そのコンタクト層23
上面に光結合器24が形成されている。光結合器24
は、上面を金属層24aで被覆されたGaAs回折格子
24bを有し、下方からの入射光を散乱して反射する。
各受光素子20は、図8を参照して、金属層24a上面
に形成されたInバンプ42を介して周辺回路が形成さ
れたSi回路基板41に接続される。
【0006】接続基板11は、図7を参照して、n型G
aAsコンタクト層11bと、その上面に設けられ、受
光素子20形成工程でドライエッチングストッパとして
作用するn型InGaPストッパ層11cとから構成さ
れる。この接続基板11は、導電性の半導体層からな
り、アレイを構成する受光素子20の下端を電気的に接
続する共通電極として機能する。
【0007】入射光は下方から接続基板11下面にほぼ
垂直に入射され、接続基板11を透過して受光素子20
に入射する。受光素子20に入射した光は、光吸収層2
2を垂直に透過する間に一部吸収され、残りの透過光は
光結合器24で散乱され下方に反射される。反射光は再
び光吸収層22に入射し再度吸収される。この反射光は
散乱されて偏光方向がランダムになりかつ光吸収層22
に斜めに入射するため、光吸収層22での吸収が大き
い。このため、裏面入射型受光素子は高い受光感度を実
現することができる。
【0008】次に、上述した従来の受光装置の製造方法
について説明する。図8は従来例受光装置製造工程図で
あり、受光素子及び接続基板の製造工程を垂直断面図で
表している。図8(a)を参照して、GaAs半導体基
板10上に、InGaP停止層11a、n型GaAsコ
ンタクト層11b及びn型InGaPストッパ層11c
を順次堆積する。さらに、受光素子20を構成する、バ
ッファ層21、多重量子井戸構造の光吸収層22及びコ
ンタクト層23を堆積し、その上に光結合器24を形成
する。次いで、ストッパ層11cをエッチングストッパ
とするドライエッチングにより、光結合器24、コンタ
クト層23、光吸収層22、バッファ層21を貫通しこ
れらの層を格子状に分割する溝25を形成する。その結
果、溝25により相互に分離され、接続基板11上に格
子状に配列された受光素子20からなる受光素子アレイ
が形成される。次いで、光結合器24上面をバンプ42
を介して、受光素子の周辺回路が形成されたSi回路基
板41の下面に接合する。
【0009】次いで、図8(b)を参照して、半導体基
板10をウエットエッチングによりエッチングして除去
する。このとき、InGaP停止層11aはエッチング
ストッパとして作用し、接続基板11を構成するn型G
aAsコンタクト層11bのエッチングを防止する。な
お、本明細書では、受光素子の形成工程中に使用される
エッチングに対するエッチングストッパを「ストッパ
層」といい、半導体基板10のエッチング除去工程中に
使用されるエッチングに対するエッチングストッパを
「停止層という。最後に、停止層11aをエッチング除
去して、図7及び図10に図示する裏面入射型受光装置
を完成する。
【0010】しかし、上述した受光装置では以下の問題
がある。図9は従来の受光装置の問題点の説明図であ
り、受光装置の断面を表している。なお、図9(a)は
半導体基板のエッチングの際に生ずる問題を、図9
(b)は接続基板を厚くした場合に生ずる問題を表して
いる。
【0011】まず、従来の受光装置では、半導体基板を
エッチング除去する工程で接続基板乃至受光素子が破壊
されるという問題が生ずる。上述した従来の受光装置の
製造工程では、図8を参照して、半導体基板10を除去
するために長時間のエッチング工程を必要とする。この
間、コンタクト層11bと半導体基板10との間に挿入
された停止層11aにより、接続基板11がエッチング
されないように保護する。しかし、この半導体基板10
を除去するエッチングは非常に長時間を要するため、停
止層11aに欠陥51が存在すると、図9(a)を参照
して、この欠陥を通してエッチング液が接続基板11内
部に浸透し、接続基板11を構成するコンタクト層11
bないし受光素子20を変質させ或いはエッチングす
る。その結果、受光素子の劣化を招き、さらには欠陥5
1周辺のコンタクト層11b等が除去されて空洞化した
欠損領域54を形成して受光素子20アレイを破壊す
る。このため、受光装置の製造歩留りが低くなる。
【0012】かかる問題は、コンタクト層11bを半導
体基板10のエッチングに対してエッチングされない材
料で構成することができれば回避することができる。し
かし、コンタクト層11bは、半導体基板10と格子整
合し、かつ良好な導電性をもたせるために狭い禁制帯幅
の半導体で構成する必要がある。このため、コンタクト
層11bは、一般に半導体基板10と同じ材料乃至同系
の材料で構成されるので、半導体基板10に対するエッ
チング選択比を大きくすることができない。
【0013】従来の受光装置における他の問題は、入射
光が隣接する受光素子へ漏洩することである。図9
(b)を参照して、受光素子20上部に設けられた光結
合器24で散乱・反射された散乱光61は、光吸収層2
2を斜めに通過した後、再び接続基板11内に入射す
る。この接続基板11内に入射した散乱光は、接続基板
11下面で反射され、接続基板11上面に形成された受
光素子20へ再度入射する。しかし、水平に近い低角度
で斜めに散乱された散乱光61は、接続基板11下面で
反射された後、隣接する受光素子に入射して漏洩光とな
る。かかる光の漏れは、接続基板11の板厚を薄くする
ことで抑制することができる。しかし、接続基板11を
薄くすると接続基板11の機械的強度が低下し製造歩留
りが低下するので、光の漏れが十分に抑制されるほど薄
くすることは難しい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の裏面入射型の受光装置では、基板上に形成される接続
基板の大部分を、基板のエッチングに対して容易にエッ
チングされるコンタクト層が占めている。このため、基
板をエッチング除去して接続基板を薄板とする際に、コ
ンタクト層をエッチングから保護する停止層に存在する
欠陥から、エッチング液がコンタクト層あるいはその上
に形成された受光素子にまで浸透し、受光素子の劣化又
は破壊を誘起するという問題があった。
【0015】本発明は、基板上に停止層を介在させて薄
膜を形成し、その後、基板をエッチング除去して薄板か
らなる接続基板とする工程中に、接続基板及び受光素子
の劣化及び破壊を回避することができる受光装置及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の第一実施
形態例断面図であり、受光装置の断面を表している。図
2は本発明の第一実施形態例製造工程図であり、図1に
示す受光装置の製造工程を表す断面図である。
【0017】上記課題を解決するために、本発明の第一
の構成では、図1を参照して、接続基板11を、担持層
31、コンタクト層11b及び停止層30を含む積層構
造とする。
【0018】担持層31は、接続基板11の機械強度を
高めるために設けられた例えば化合物半導体層であり、
強度を保持するため基板例えば半導体基板10上に厚く
堆積することができる材料、例えば、半導体基板10と
同一又は同系の化合物半導体から構成する。なお、同系
の半導体とは、半導体基板材料と同じ組成を含む化合物
半導体をいい、例えば、半導体基板をGaAsとしたと
きのAlGaAs、InGaAs等であり、又は半導体
基板をInPとしたときのInGaP等である。
【0019】コンタクト層11bは、各受光素子20の
下端を電気的に接続する導電性の層例えば半導体層であ
り、上述した従来例と同様に半導体基板10と同一又は
同系の半導体材料から構成することができる。
【0020】停止層30は、コンタクト層23のエッチ
ング剤に対するエッチングストッパとなる材料例えば半
導体材料から構成され、接続基板11内に設けられる。
この停止層30は、接続基板11の内部に設けられてい
ればよく、例えば、コンタクト層11bと担持層31と
の間に設けられる。また、コンタクト層11b若しくは
担持層31の内部、又はコンタクト層11b及び担持層
31の両方の内部に設けることもできる。さらに、複数
の停止層30を設けることもできる。なお、停止層30
及び担持層31を導電性としてもよく、これによりコン
タクト層11b単独の場合よりも電気抵抗を低下するこ
とができる。
【0021】上述した積層構造の接続基板を用いた受光
装置は、以下の方法により製造することができる。ま
ず、図2(a)を参照して、基板例えば半導体基板10
上に停止層11aを介在させて、接続基板11及び受光
素子20を構成する層例えば半導体層を順次堆積する。
次いで、上述した従来の受光素子の製造工程と同様の工
程により、接続基板11上面に受光素子20アレイを形
成する。次いで、受光素子20の上面に図外のSi回路
基板(図7参照)をバンプを用いて接続する。次いで、
図2(b)を参照して、停止層11aをエッチングスト
ッパとして半導体基板10をエッチング除去し、薄板の
接続基板11と、その上面に配設された受光素子20ア
レイとを有する受光装置が製造される。なお、この受光
素子の製造工程は、従来の工程と同様である。また、図
2(b)には、Si回路基板は図示していない。
【0022】図3は本発明の第一実施形態例効果説明図
であり、受光装置の断面を表している。本発明の第一の
構成の接続基板では、図1、図2を参照して、担持層3
1及びコンタクト層11bが接続基板11の厚さの大部
分を占め、その他の層、例えば停止層30の厚さは僅か
の部分を占めるにすぎない。この担持層31及びコンタ
クト層11bは、上述のように通常は基板例えば半導体
基板10と同一又は同系の材料で構成されるため、基板
に対するエッチング選択比が小さい。このため、基板例
えば半導体基板10のエッチング除去工程中に、接続基
板11にエッチング剤が浸透し、受光素子20の劣化、
破壊を惹起するおそれがある。
【0023】本構成では、図3を参照して、接続基板1
1の下面に停止層11aを設ける他に、接続基板11の
内部にも停止層30を設ける。このため、下面の停止層
11aに欠陥51が存在し、接続基板11内部にエッチ
ング剤、例えばエッチング液又はエッチングガスが浸透
することがあっても、接続基板11内部の停止層30に
より停止層30より上方へのエッチング剤の浸透が阻止
される。このため、停止層30より上部にある層、例え
ばコンタクト層11bは変質せずかつエッチングされな
い。従って、接続基板11上に配置された受光素子20
の劣化、破壊を避けることができる。
【0024】なお、接続基板下面の停止層11bの欠陥
51と、接続基板内の停止層30の欠陥52とが近接し
た位置に発生した場合は、停止層30より上部へのエッ
チング剤の浸透を完全に防止することはできない。しか
し、この場合でも、下面の停止層11aの欠陥51から
浸透するエッチング剤は少ないので、内部の停止層30
の欠陥52を通過してさらに上方に浸透するエッチング
剤は極めて僅かであり、通常は無視し得る程度に過ぎな
い。また、かかる欠陥51、52が近傍で重なる確立は
少なく実用上は問題がない。なお、必要に応じて複数の
停止層30を設けることにより、接続基板11上部への
エッチング剤の浸透をより完全に防止することができ
る。
【0025】さらに、本第一の構成では、電気的接続を
確立するためのコンタクト層11bとは別に、接続基板
11の機械的強度を強化するための担持層31が設けら
れる。このため、接続基板11の機械強度は厚い担持層
31により保持されるので、コンタクト層11bを薄く
することができる。本構成のコンタクト層11bは、そ
の下面に接する層、例えば担持層31又は停止層30と
は通常は屈折率が異なるから、受光素子20上面で散
乱、反射された光がこのコンタクト層11b下面の界面
で再び反射され、隣接する受光素子への漏洩光となり得
る。本構成によればコンタクト層11bを薄くできるの
で、隣接受光素子20への漏洩光を少なくすることがで
きる。
【0026】図4は本発明の第二実施形態例断面図であ
り、受光装置の断面を表している。本発明の第二の構成
では、図4を参照して、コンタクト層11bの下面に低
屈折率層32を挿入する。この構成では、受光素子20
の上面から散乱された反射光のうち低屈折率層32に低
角度で入射するものは、低屈折率層32の上下面で全反
射されながら低屈折率層内に閉じ込められて伝播し、受
光素子20に再度入射することがない。従って、低角度
で散乱された反射光が、コンタクト層11b下面の界面
で反射され隣接する受光素子20に再入射することで生
ずる光の漏洩を防止することができる。
【0027】上述した第一又は第二の実施形態例におい
て、図1を参照して、接続基板11下面から停止層30
下面までの光路長を、入射光波長λの(n+1/4)倍
とすることができる。ここで、nは0又は自然数であ
る。この構成では、接続基板11下面から入射した入射
光と停止層30下面から反射される光とが、逆位相で干
渉するため停止層30下面の反射損失を低減することが
できる。従って、停止層30の材料を、屈折率を考慮す
ることなく選択できるので素子設計の自由度が広がる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の第一実施形態例は、図1
を参照して、停止層30が、コンタクト層11bと担持
層31との間に挿入された接続基板11を有する赤外線
2次元受光装置(赤外線イメージセンサ)に関する。次
に、本実施形態例の受光素子の製造工程を通して本発明
を説明する。
【0029】第一実施形態例の受光装置は、図2(a)
を参照して、先ず、GaAs半導体基板10上に、接続
基板11を構成する半導体層として、厚さ300nmのn
−InGaP停止層11a、厚さ640nmのn−GaA
s担持層31、厚さ300nmのn−InGaP停止層3
0、厚さ500nmのn−GaAsコンタクト層11b及
び厚さ30nmのn−InGaPストッパ層11cを順次
堆積する。担持層31の厚さは、波長8〜9μmの入射
赤外線の光路長が波長の整数倍に4分の1波長加えた長
さになるように設定する。次いで、図2(a)及び図1
0を参照して、ストッパ層11c上に、受光素子20を
構成する半導体層として、厚さ50nmのn−GaAsバ
ッファ層21、AlGaAs障壁層及びGaAs井戸層
からなる多重量子井戸構造の光吸収層22、厚さ500
nmのn−GaAsコンタクト層23、厚さ5nmのn−I
nGaPストッパ層24c及び厚さ640nmのn−Ga
As層を順次堆積する。
【0030】次いで、最上層のn−GaAs層をパター
ニングして、GaAs回折格子24bを形成する。この
パターニングは、ストッパ層24cをエッチングストッ
パするRIE(反応性イオンエッチング)によりなされ
る。次いで、GaAs回折格子24b上面に金属層24
aを堆積して光結合器24を形成する。
【0031】次いで、金属層24aからバッファ層21
を貫通しストッパ層11cを表出する格子状の溝25を
形成して、個々の受光素子20に分離し、接続基板11
上面に格子状に配列された受光素子20アレイを形成す
る。
【0032】次いで、金属層24a上面に図外のInバ
ンプを設け、このバンプを介して図外のSi回路基板を
接続する。その結果、受光素子20アレイはSi回路基
板に固定される。なお、Si回路基板には受光素子の周
辺回路が形成されている。
【0033】次いで、一体となった、Si回路基板、受
光素子20アレイ、接続基板11及び半導体基板10
を、アンモニア水と過酸化水素水との混合液からなるエ
ッチング液に浸漬し、図2(b)を参照して、半導体基
板10をエッチングして除去する。このとき、半導体基
板10と担持層31との間に挿入された停止層11a
は、エッチングストッパとして機能し、担持層31のエ
ッチングを防止する。この結果、接続基板11は薄い半
導体薄板になる。最後に、接続基板11下面に残る停止
層11aをエッチング除去して、図1に示す受光装置を
完成する。
【0034】本実施形態例では、担持層31とコンタク
ト層11bとの間に停止層30があるため、担持層31
内にエッチング液が浸透しても停止層30により阻止さ
れ、コンタクト層11bまでエッチング液が浸透しな
い。従って、受光素子の劣化、破壊が少ない。また、担
持層31及び停止層30を導電性にしたため、コンタク
ト層11bを薄くしても共通電極として十分低い電気抵
抗とすることができる。この場合、担持層31があるた
め、接続基板11として十分の強度を維持できる。な
お、本実施形態例において、コンタクト層11bの電気
抵抗が低ければ、担持層31及び停止層30を絶縁性と
してもよい。これにより、材料選択の幅を広げることが
できる。
【0035】本発明の第二実施形態例は、図4を参照し
て、コンタクト層11bの下面に接して低屈折率層32
を設けた受光素子に関する。本実施形態例は、停止層3
0とコンタクト層11bとの間に厚さ100nmのn−A
lAs低屈折率層32を設けた他は、上述した第一実施
形態例と同じである。コンタクト層11bの電気抵抗が
十分に低ければ、この低屈折率層32はi型でもよい。
本実施形態例では、低角度で低屈折率層32に入射する
散乱された反射光は、低屈折率層32内に閉じ込められ
るので、隣接する受光素子20への漏洩光を回避するこ
とができる。
【0036】本発明の第三実施形態例は、コンタクト層
中にストッパ層を挿入した受光素子に関する。図5は本
発明の第三実施形態例断面図であり、受光装置の断面を
表している。
【0037】図5を参照して、本実施形態例では、i−
GaAs半導体基板10上に接続基板11を構成する半
導体層として、厚さ50nmのi−GaAsバッファ層3
3、厚さ300nmのi−InGaP停止層11a、厚さ
640nmのi−GaAs担持層31、厚さ300nmのi
−InGaP停止層30、厚さ50nmのi−GaAsバ
ッファ層33、厚さ100nmのi−AlAs低屈折率層
32、ドーズ量1×1018cm-2厚さ500nmのn−Ga
Asからなる第一のコンタクト層11b、n−InGa
Pからなる第一のストッパ層11c、ドーズ量1×10
18cm-2厚さ500nmのn−GaAsからなる第二のコン
タクト層11b、n−InGaPからなる第二のストッ
パ層11cを順次堆積する。
【0038】さらに、受光素子20を構成する半導体層
を順次堆積する。この半導体層は第一実施形態例の受光
素子と同様である。次いで、第一実施例と同様の工程に
より、受光素子20を個別に分離する溝を、第二のスト
ッパ層11cをエッチングストッパとするRIEにより
形成し、受光素子20アレイを形成する。
【0039】本実施形態例では、コンタクト層11b上
面に設けられた第二のストッパの他に、コンタクト層1
1bの中央に第一のストッパ層11cが挿入されてい
る。このため、受光素子を分離する溝を形成するRIE
において、オーバエッチング或いは第二のストッパ層1
1cに存在する欠陥により第二のコンタクト層11bの
エッチングが生じても、第一のストッパ層11cより下
方の第一のコンタクト層11bがエッチングされること
はない。従って、薄いコンタクト層11bを共通電極と
して使用しても電気的に絶縁されることがない。
【0040】本発明の第四実施形態例は、担持層中に停
止層を挿入した受光装置に関する。図6は本発明の第四
実施形態例断面図であり、受光装置の断面を表してい
る。
【0041】図6を参照して、本実施形態例では、i−
GaAs半導体基板10上に接続基板11を構成する半
導体層として、厚さ50nmのi−GaAsバッファ層3
3、厚さ300nmのi−InGaP停止層11a、厚さ
320nmのi−GaAs担持層31、厚さ300nmのi
−InGaP停止層30、厚さ320nmのi−GaAs
担持層31、厚さ300nmのi−InGaP停止層3
0、厚さ50nmのi−GaAsバッファ層33、厚さ1
00nmのi−AlAs低屈折率層32、ドーズ量1×1
18cm-2厚さ500nmのn−GaAsコンタクト層11
b、n−InGaPストッパ層11cを順次堆積する。
本実施例は、担持層31を二層に分離しその間に停止層
11aを挿入した点、及びコンタクト層11b中にスト
ッパ層11cを含まない点を除き、受光素子を含めて第
三実施形態例と同様である。なお、接続基板11の下面
と半導体基板10との間に設けられたバッファ層33及
び停止層11aはエッチング除去する。必要ならば、停
止層11aを残してもよい。
【0042】本実施形態例では、担持層31中に停止層
30が挿入されているため、下側の担持層31にエッチ
ング剤が浸透することがあっても、上側の担持層31が
残るため、接続基板の機械強度が低下して素子破壊に至
る確率を著しく減少することができる。
【0043】上述した実施形態例では、半導体基板とし
てGaAsを、光吸収層としてAlGaAs/GaAs
多重量子井戸構造を、担持層及びコンタクト層としてG
aAs、AlGaAs又はInGaAsを、かつ停止層
としてInGaPを使用している。本発明はこれらの半
導体材料に制限されるものではなく、半導体基板と停止
層とのエッチング選択比が大きな材料であり、かつ必要
な厚さに堆積できる半導体であればよい。例えば、半導
体基板としてInPを、光吸収層としてInP/InG
aAsP多重量子井戸構造を、担持層及びコンタクト層
としてInP又はInGaAsPを、かつ停止層として
InAlGaAsを使用することもできる。
【0044】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば接続基
板をコンタクト層及び担持層を含み、かつ停止層を挿入
した多層構造としたので、接続基板が堆積された半導体
層をエッチング除去する際にエッチング剤のコンタクト
層内への浸透が阻止され、受光素子の劣化及び破壊が避
けられ、受光装置の製造歩留りを向上ずることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態例断面図
【図2】 本発明の第一実施形態例製造工程図
【図3】 本発明の第一実施形態例効果説明図
【図4】 本発明の第二実施形態例断面図
【図5】 本発明の第三実施形態例断面図
【図6】 本発明の第四実施形態例断面図
【図7】 従来例受光装置断面図
【図8】 従来例受光装置製造工程図
【図9】 従来の受光装置の問題点の説明図
【図10】 受光素子断面図
【符号の説明】
10 半導体基板 11 接続基板 11a、11c ストッパ層 11b コンタクト層 20 受光素子 21 バッファ層 22 光吸収層 23 コンタクト層 24 光結合器 24a 金属層 24b GaAs解析格子 24c ストッパ層 25 溝 30 停止層 31 担持層 32 低屈折率層 33 バッファ層 41 Si回路基板 42 バンプ 51、52 欠陥 53 エッチング剤浸透領域 54 欠損領域 60 入射光 61 散乱光
フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA10 AB01 BA05 CB02 FC17 GA02 HA22 HA31 5C024 AX06 BX04 CY47 GX08 GX24 5F043 AA03 BB07 GG10 5F049 MA04 MB07 PA14 QA04 QA06 QA16 QA18 QA20 RA02 SS04 TA03 TA05 WA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続基板の上面に受光素子アレイが配設
    され、該接続基板の下面から光が入射される裏面入射型
    の受光装置において、 該接続基板は、 該接続基板の機械強度を高める担持層と、 該担持層上に設けられ、各該受光素子の下端を電気的に
    接続する導電性のコンタクト層と、 該接続基板内に設けられ、該コンタクト層のエッチング
    剤に対してエッチングストッパとなる停止層とを有する
    ことを特徴とする受光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の受光装置において、 該担持層内に該停止層を含むことを特徴とする受光装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の受光装置におい
    て、 該コンタクト層の下面に接して、該コンタクト層より屈
    折率が低い低屈折率層を挿入したことを特徴とする受光
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の受光装置にお
    いて、 該接続基板下面から該停止層下面までの光路長を、入射
    光波長λの(n+1/4)倍(nは0又は自然数)とし
    たことを特徴とする受光装置。
  5. 【請求項5】 基板上に、該基板のエッチング剤に対し
    てエッチングストッパとなる第一の停止層、該基板の機
    械強度を高める担持層、該基板のエッチング剤に対して
    エッチングストッパとなる第二の停止層及び導電性のコ
    ンタクト層を順次堆積する工程と、 該コンタクト層上に、受光素子アレイを形成する工程
    と、 その後、該第一の停止層をエッチングストッパとして該
    基板をエッチング除去する工程とを有することを特徴と
    する受光装置の製造方法。
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