JP2002090716A - 液晶マイクロカプセル及び製造方法、並びにそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

液晶マイクロカプセル及び製造方法、並びにそれを用いた液晶表示素子

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JP2002090716A JP2000283146A JP2000283146A JP2002090716A JP 2002090716 A JP2002090716 A JP 2002090716A JP 2000283146 A JP2000283146 A JP 2000283146A JP 2000283146 A JP2000283146 A JP 2000283146A JP 2002090716 A JP2002090716 A JP 2002090716A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油相に添加する溶剤量の低減が可能で、液晶
配向を乱す凹凸がなくカプセル径の均一な液晶内包マイ
クロカプセルが得られ、しかもカプセルに内包されず漏
れ出た液晶の発生のない液晶マイクロカプセルの製造方
法を提供する。 【解決手段】 少なくとも液晶と油溶性モノマーと溶剤
とを含む油滴を、前記溶剤を少なくとも含む水溶液中に
乳化し、前記油溶性モノマーを重合させて液晶をカプセ
ル化することを特徴とする液晶マイクロカプセルの製造
方法である。乳化前の水溶液が分配平衡量の溶剤を含有
する態様が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶を内包する液
晶マイクロカプセル及びその製造方法、並びに該液晶マ
イクロカプセルを用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙パルプの原料である森林資源の
破壊や、ごみの廃却、焼却による環境汚染などから、オ
フィスを中心とする大量の紙の消費が問題になってい
る。しかしながら、パーソナルコンピュータの普及、イ
ンターネットを始めとする情報化社会の発達により、電
子情報の一時的な閲覧を目的とする、いわゆる短寿命文
書としての紙の消費は益々増加する傾向にあり、紙に代
わる書き換え可能な表示媒体の実現が望まれている。
【0003】このような要望に対し、液晶を高分子物質
よりなる外殻で覆ってマイクロカプセル化し、これをフ
レキシブルな基板と組合せて薄型表示媒体を形成する試
みが行われている。このフレキシブルな基板を従来の液
晶ディスプレイの構造にそのまま適用した場合、低分子
の液晶は流動性を有するために圧力等を受けると画像の
劣化が発生してしまう。したがって、液晶をマイクロカ
プセル化して流動を抑える手法は、紙に代わる表示媒体
の実現において有効な手段となる。
【0004】マイクロカプセル化の手法としては、界面
重合法、in-situ重合法、コアセルベート法等が
知られている。前記界面重合法では、互いに混ざり合わ
ない二つの相にそれぞれ異なるモノマーを溶解させ、両
相の界面においてモノマーを反応させて高分子物質(高
分子シェル)を形成させる。該高分子物質としては、例
えば、多価イソシアネートと多価アミン若しくは多価ヒ
ドロキシ化合物とからなる高分子物質、あるいは水と反
応させたポリウレタン、ポリウレア膜等が一般に知られ
ている。
【0005】前記in-situ重合法では、互いに混
ざり合わない二つの相のいずれか一方にモノマーを溶解
させ、触媒を用いてモノマーを反応させて高分子シェル
を形成させる。この場合の高分子シェルとしては、例え
ば、尿素−ホルマリン樹脂やメラミン−ホルマリン樹脂
の縮重合を用いたもの、スチレンやアクリル樹脂のラジ
カル重合を用いたもの等が一般に知られている。また、
前記コアセルベート法は高分子溶液の相分離現象を利用
したものであり、例えば、ゼラチン−アラビアゴムの静
電気的相互作用を利用したもの等が一般に知られてい
る。
【0006】これらのマイクロカプセル化の手法により
液晶をマイクロカプセル化する場合、油溶性である液晶
を油滴(油相)として水溶液(水相)中に乳化し、上記
反応のいずれかを起こさせることによって液晶の周りに
高分子のシェル(外殻)、即ちマイクロカプセルが形成
される。ここで、油溶性モノマーを用いてマイクロカプ
セル化する場合、乳化状態において液晶と油溶性モノマ
ーとが均一に溶解されている必要があり、均一に溶解さ
れていないと、互いに相分離して高分子シェルに包まれ
ない液晶が存在してしまう。特に、乳化温度下で液晶と
の溶解度が低い油溶性モノマーを用いる場合には、これ
らを溶解しやすい溶剤を添加することによって、均一相
の状態を維持することができる。
【0007】ところが、マイクロカプセル化した後のカ
プセル内に前記溶剤が多く残留すると液晶の配向性等に
影響がでるため、カプセル化後に添加した溶剤を除去す
る必要がある。カプセル化後に溶剤を除去した場合、カ
プセル内部の体積変化に対してシェルの表面積が変化し
ないため、シェル(外殻)に凹凸が発生する。液晶マイ
クロカプセルでは、液晶を内包する外殻に凹凸がある
と、液晶配向を乱して光散乱性(白濁性)を増加させ
る。したがって、コレステリック液晶の選択反射やゲス
トホストなど、光散乱性が表示品質を劣化させるモード
の場合には、外殻の凹凸をできるだけ小さく、かつ少な
くする必要があり、従って、カプセルに内包する油滴
(油相)に添加する溶剤量は極力少ないことが好まし
い。
【0008】また、例えば特公平8−2416号公報に
記載の、分散相を多孔質膜を通して連続相中に圧入する
膜乳化法により液晶マイクロカプセルを形成する場合、
油相の粘度が低すぎると安定した乳化を行うことができ
ず、エマルジョンの粒径バラツキが大きくなってしま
う。したがって、この点からも油相に添加する溶剤の量
は極力少ないことが好ましい。
【0009】以上より、油溶性モノマーを用いて液晶マ
イクロカプセルを形成する場合、外殻であるカプセルの
凹凸を小さく、かつカプセル径を均一にするためには、
液晶と油溶性モノマーを溶解させるために油相に添加す
る溶剤量を少なくする必要がある。
【0010】また、添加する溶剤としては、油滴(油
相)内の油溶性モノマーを水相との界面に移動させ易く
残留モノマーを少なくできることから、水への分配係数
の高い溶剤が適している。しかしながら、水への分配係
数の高い溶剤を添加すると、乳化中に溶剤が水相へ溶け
出し易く、特に溶剤の添加量が少ない場合には、液晶と
油溶性モノマーとが相分離してしまい、高分子物質で包
まれずにカプセル外に液晶が漏れ出てしまうという問題
もあった。漏れ出た液晶が存在すると、その流動性によ
り表示画像が圧力等の影響を受けて表示品質を低下させ
る要因となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、液晶が
重合性モノマーの油水間の界面重合により形成された高
分子カプセルによって内包され、該カプセルが凹凸のな
い略球形を有し、その粒径分布が狭く均一で、しかも液
晶漏れのない液晶マイクロカプセルは、未だ提供されて
いないのが現状である。
【0012】本発明は、前記従来における諸問題を解決
し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本
発明は、油溶性モノマーを用いた液晶マイクロカプセル
の製造において、油滴(油相)に添加する溶剤量を低減
することができ、かつ凹凸がなくカプセル径の均一な液
晶内包マイクロカプセルが得られ、しかも高分子物質
(カプセル)に内包されず漏れ出た液晶の存在のない液
晶マイクロカプセルの製造方法を提供することを目的と
する。また、本発明は、カプセル径が均一で、液晶配向
を乱す凹凸のない液晶マイクロカプセルを提供すること
を目的とする。更に、本発明は、フレキシブルな基板を
用いた構成が可能で、流動性が抑えられ画像品質に優れ
た液晶表示が可能な液晶表示素子を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、液晶を内
包する液晶マイクロカプセルの製造方法に関する鋭意検
討の結果、油相中の液晶と油溶性モノマーとの相溶性を
維持するには両者と溶解性の溶剤の使用が不可欠である
が、凹凸がなく均一径のカプセル形成には、油相中の溶
剤量が少ないこと、しかも乳化時に油相中の溶剤量が低
下しないこと、即ち油相/水相間において溶剤の分配平
衡が成立していることが必要であるという知見を得た。
【0014】前記課題を解決するための手段は、以下の
通りである。即ち、 <1> 少なくとも液晶と油溶性モノマーと溶剤とを含
む油滴を、前記溶剤を少なくとも含む水溶液中に乳化
し、前記油溶性モノマーを重合させて液晶をカプセル化
することを特徴とする液晶マイクロカプセルの製造方法
である。
【0015】<2> 油滴を水溶液中に乳化する乳化方
法が、膜乳化法である前記<1>に記載の液晶マイクロ
カプセルの製造方法である。 <3> 油滴と水溶液との間で溶剤が分配平衡若しくは
略分配平衡の状態にある前記<1>又は<2>に記載の
液晶マイクロカプセルの製造方法である。 <4> 油溶性モノマーが多価イソシアネート化合物で
ある前記<1>〜<3>のいずれかに記載の液晶マイク
ロカプセルの製造方法である。
【0016】<5> 前記<1>〜<4>のいずれかに
記載の液晶マイクロカプセルの製造方法により得られる
ことを特徴とする液晶マイクロカプセルである。 <6> 前記<5>に記載の液晶マイクロカプセルが、
互いに対向し合う側の表面に電極を備える一対の基板間
に狭持されてなることを特徴とする液晶表示素子であ
る。 <7> 基板がフレキシブルなプラスチック基板である
前記<6>に記載の液晶表示素子である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の液晶マイクロカプセルの
製造方法においては、油滴(油相;以下、「油相」とい
うことがある。)を乳化する水溶液(以下、「水相」と
いうことがある。)中に、油相の調製に用いた溶剤と同
じ溶剤を含有させる。本発明の液晶マイクロカプセル
は、上記本発明の液晶マイクロカプセルの製造方法によ
り製造され、本発明の液晶表示素子においては、液晶を
内包する上記本発明の液晶マイクロカプセルを備えてな
る。以下、本発明の液晶マイクロカプセル及びその製造
方法について詳細に説明すると共に、本発明の液晶表示
素子についても詳述する。
【0018】<液晶マイクロカプセル及び製造方法>本
発明の液晶マイクロカプセルは、マイクロカプセル化で
きる従来公知の方法を用いて、油相として、液晶及び油
溶性モノマーに水への分配係数が高い溶剤を加えて均一
に溶解混合して得た油滴を、水に前記溶剤と同じ溶剤が
少なくとも含有されてなる水溶液(水相)中に乳化し、
水相との界面に移動した油滴中の前記油溶性モノマーを
該界面で重合させ、液晶を包むように高分子物質(外
殻)を形成することにより得ることができる。即ち、液
晶を主成分とする芯物質と、高分子物質とを主成分と
し、前記芯材の表面を被覆する外殻(以下、「カプセ
ル」ということがある。)を有してなる。
【0019】本発明の液晶マイクロカプセルの製造方法
においては、油滴(油相)を乳化する水溶液(水相)中
に、油滴中に含まれる溶剤と同じ溶剤を含有する。溶剤
として、水に対する分配係数の大きい両親媒性の溶剤が
好適である。即ち、水相中に溶剤を存在させることによ
り、油相/水相間における溶剤等の濃度変化がなくバラ
ンスのとれた状態で乳化することができる。また、重合
によるカプセル化反応時には、油溶性モノマーを油相/
水相界面に引き寄せることができる。
【0020】水相中に含有する溶剤量としては、油相中
の溶剤が溶出して液晶と油溶性モノマーとが分離しない
範囲であればよく、油相と水相が乳化時に熱力学的に安
定した状態となる範囲が好ましい。即ち、油相/水相間
で溶剤の分配平衡の状態にあると、油相中の溶剤量を必
要最低量まで低減でき、水相からの溶剤の流入をも抑制
できる。油相においては、液晶及び油溶性モノマーを均
一に溶解しうる最低量が決まるが、該量を基準に適宜分
配平衡が成立し得る量とするのが好ましい。
【0021】油相中に含有する溶剤量としては、液晶と
油溶性モノマーとが均一に溶解でき、外殻に凹凸を生じ
ない範囲であればよく、油相を均一相に溶解し得る量か
ら該量の200質量%の範囲が好ましく、できる限り少
ない量が特に好ましい。例えば、液晶としてネマチック
液晶(E7,メルク社製)を、油溶性モノマーとしてキ
シレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの
3:1付加物を用いた場合、油相中の溶剤量としては、
10〜20質量%が好ましい。
【0022】本発明においては、以上のように、水相に
油相と同じ溶剤を含有し、好ましくは油相/水相間にお
いて溶剤が分配平衡若しくは略分配平衡の状態をとるよ
うに構成されるので、油相中の溶剤が水相中に溶出する
ことを防ぐことができ、膜乳化法のように長時間水相と
油相が接触する乳化プロセスを経た場合でも、油相中の
液晶と油溶性モノマーとの分離が抑えられ、カプセル化
されない液晶が漏れ出すこともない。また、液晶との溶
解度が低く、乳化温度下で均一に混合することができな
い油溶性モノマーを用いた場合でも、少ない溶剤量で液
晶と油溶性モノマーとを均一相の状態に溶解でき、同様
にカプセル外への液晶漏れを回避できる。したがって、
油相中に含有する溶剤量を極力少なくすることができ
る。
【0023】また、油相中の溶剤量の低減が可能なた
め、溶剤がカプセル内に残留することによる液晶表示品
質の劣化や、カプセル化後の溶剤抜けによる外殻(カプ
セル)の凹凸形成を小さく、また少なくすることができ
る。更に、加熱重合を行う場合には、溶剤の水に対する
溶解度が上がるため、油相中の溶剤が水相中に溶出して
しまうが、加熱に伴って液晶と油溶性モノマーとの溶解
度も上がるため、油相に含まれる溶剤の量が次第に減少
しても、液晶と油溶性モノマーとが均一相として混合し
た状態で重合反応を進めることができる。
【0024】前記溶剤としては、油相に対しては、液晶
と油溶性モノマーとを均一相に混合可能であって、且つ
水相の水に対する分配係数が高いものが好ましく、例え
ば、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、テ
トラヒドロフラン等が挙げられる。基本的には、油相/
水相間で分配平衡となる量的関係は、各溶剤により異な
るが、油相/水相間において溶剤の分配平衡が成立する
範囲であれば二種以上を併用することもでき、同じ複数
種よりなる混合溶剤であってもよい。
【0025】マイクロカプセル化できる従来公知の方法
としては、油相を水相に乳化する公知手段の中から適宜
選択でき、乳化手段として、例えば、油相と水相を混合
した後、ホモジナイザ−等の機械的なせん断力で油相を
微小な液滴として分散させる機械乳化法、油相を水相中
に多孔質膜を通して押出し、微小な液滴として分散させ
る膜乳化法等が挙げられ、カプセル形成手段として、例
えば、界面重合法、in-situ重合法、コアセルベ
ート法等が挙げられる。
【0026】前記油溶性モノマーとしては、乳化時に重
合反応して高分子物質(シェル)を形成し得るものの中
から適宜選択することができ、該油溶性モノマーが重合
して形成された高分子物質としては、例えば、ポリウレ
タン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、尿素−
ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリスチ
レン、アクリル樹脂、及びこれらの共重合体等が挙げら
れる。前記高分子物質は、2種以上併用されてなるもの
でもよい。中でも、ポリウレタン、ポリウレアが特に好
ましい。
【0027】例えば界面重合法による場合、油性液滴
(油相)中に存在する第一の外殻形成用単量体と、該油
相外の水相に存在する第二の外殻形成用単量体と、を油
相/水相の界面において反応させることにより高分子物
質よりなる外殻(カプセル)を形成することができる。
例えば、水溶性モノマー(第二の外殻形成用単量体)を
添加した水相に油相を加えて乳化し、エマルジョンの界
面において前記水溶性モノマーと油相に含まれる油溶性
モノマー(第一の外殻形成用単量体)とを重合反応(カ
プセル化反応)させることにより、液晶を含む油滴の表
面に高分子の外殻を形成することができる。前記油相
は、例えば、液晶と第一の外殻形成用単量体及び/又は
第二の外殻形成用単量体とを前記溶剤に溶解することに
より調製することができる。前記水相は、例えば、前記
第二の外殻形成用単量体と分配平衡量に相当する前記溶
剤とを水に溶解することにより調製することができる。
【0028】ここで、外殻をポリウレタン・ウレア樹脂
とする場合、油溶性モノマー(第一の外殻形成用単量
体)として多価イソシアネート化合物を、水溶性モノマ
ー(第二の外殻形成用単量体)としてイソシアネート基
と反応するポリオール化合物又はポリアミン化合物を用
いて好適に形成することができる。また、水とイソシア
ネート基を反応させることもできる。本発明において
は、前記油溶性モノマーとしては、多価イソシアネート
化合物が好ましい。
【0029】前記多価イソシアネート化合物としては、
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタフェニ
レンジイソシアネート、2,4−トリレン−ジイソシア
ネート、トルイレンイソシアネートとトリメチロールプ
ロパンとの付加物、キシレンジイソシアネートとトリメ
チロールプロパンとの付加物、トリレンジイソシアネー
トとトリメチロールプロパンとの付加物、3,3’−ジ
メチル−ジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ジ
フェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,
3’−ジメチル−ジフェニルメタン−4,4’−ジイソ
シアネート、トリフェニルメタン−トリイソシアネー
ト、ナフタレン−1,5’−ジイソシアネート、ポリメ
チレンフェニルイソシアネート等が挙げられる。前記イ
ソシアネート化合物は、一種単独で用いてもよいし、二
種以上を混合して用いてもよい。
【0030】前記ポリオール化合物としては、例えば、
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタジオール、1,6
−ヘキサンジオ−ル、1,7−ヘプタンジオール、1,
8−オクタンジオール、プロピレングリコール、2,3
−ジヒドロキシブタン、1,2−ジヒドロキシブタン、
1,3−ジヒドロキシブタン、2,2−ジメチル−1,
3−プロパンジオール、2,4−ペンタンジオール、
2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジ
ヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、
1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、
【0031】2−フェニルプロピレングリコール、1,
1,1−トリメチロールプロパン、ヘキサントリオー
ル、ペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールエチ
レンオキサイド付加物、グリセリン、1,4−ジ(2−
ヒドロエトキシ)ベンゼン、レゾルシノールジヒドロキ
シエチルエーテル等の芳香族多価アルコールとアルキレ
ンオキサイドとの縮合生成物、p−キシリレングリコー
ル、p−キシレンジオール、p−キシレングリコール、
m−キシレングリコール、α,α’−ジヒドロキシ−p
−ジイソプロピルベンゼン、4,4−ジヒドロキシ−ジ
フェニルメタン、2−(p,p’−ジヒドロキシジフェ
ニルメチル)ベンジルアルコール、ビスフェノールAの
エチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピ
レンオキサイド付加物、カルボキシメチルセルロース等
が挙げられる。前記ポリオール化合物は、一種単独で用
いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
【0032】前記ポリアミン化合物としては、例えば、
エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチ
レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレン
ジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,2
−ジメチルピペラジン、2−ヒドロキシトリメチルジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、テトラエチレンペ
ンタミン等が挙げられる。前記ポリアミン化合物は、一
種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いても
よい。
【0033】本発明の液晶マイクロカプセルにおいて、
芯物質となる液晶材料としては、低分子液晶、例えば、
ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液
晶(カイラルネマチック液晶を含む)、あるいはこれら
の液晶材料に二色性色素を添加したゲストホスト液晶等
が挙げられる。
【0034】前記コレステリック液晶を芯物質としてカ
プセル化する場合、コレステリック液晶としては、例え
ば、ステロイド系コレステロール誘導体;不斉炭素を有
するシッフ塩基系、アゾ系、エステル系、ビフェニル系
等のカイラル物質;これらのカイラル物質を、シッフ塩
基系、アゾ系、アゾキシ系、エタン系、ビフェニル系、
ターフェニル系、シクロヘキシルカルボン酸エステル
系、フェニルシクロヘキサン系、安息香酸エステル系、
ピリミジン系、ジオキサン系、トラン系、シクロヘキシ
ルシクロヘキサンエステル系、アルケニル系等のネマチ
ック液晶又はこれらの混合物に添加した液晶材料;等が
挙げられる。
【0035】水相には、油相を安定に乳化するための界
面活性剤や保護コロイドを添加することが好ましい。前
記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソル
ビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ンアルキルエステル等のノニオン性化合物;硫酸エステ
ル塩、スルホン酸塩等のアニオン性化合物などが挙げら
れる。前記保護コロイドとしては、例えば、ポリビニル
アルコール、ゼラチン、アラビアゴム、セルロース化合
物等の水溶性高分子が挙げられる。
【0036】前述した方法の中でも、乳化液滴の粒径バ
ラツキが小さく、粒径の均一な液晶マイクロカプセルが
形成できる点、また、しきい値の急峻性が向上して、コ
レステリック液晶を用いた選択反射モードや二色性色素
を添加したゲストホストモードに適用する場合でも、凹
凸形状に伴う散乱成分を減少できる点で、特に膜乳化法
が好ましい。また、既述の通り、油相に添加する溶剤量
を少なくできるので、油相の粘度低下が抑えられ、前記
膜乳化法による場合でも、安定した乳化を行うことがで
きる。
【0037】この膜乳化法の詳細については、特公平8
−2416号公報、特開平11−133386号公報等
に記載がある。簡単に概説すると、前記同様に調製した
油相及び水相を準備し、微細孔を有する膜や多孔膜体を
油相と水相との間に介在させ、油滴とする油相側を膜の
細孔を通過させて水相中に分散させ、乳化状態を形成す
る。ここで、重合反応(カプセル化反応)を行わせるこ
とにより、液晶を内包する液晶マイクロカプセルを得る
ことができる。
【0038】以上のように、油相に用いた溶剤と同じ溶
剤を水相に含有する、好ましくはその含有量を分配平衡
量とすることにより、油滴(油相)に添加する溶剤量を
低減することができ、溶剤量を低減しても液晶がカプセ
ル外に漏れ出ることもなく、液晶配向を乱す凹凸がな
く、粒径分布が狭くバラツキの少ない均一なカプセル径
を有する液晶マイクロカプセルを得ることができる。
【0039】<液晶表示素子>本発明の液晶表示素子
は、既述の製造方法により得られた本発明の液晶マイク
ロカプセルを、互いに対向し合う側の表面に電極を備え
る一対の基板間に狭持してなる。一対の基板間に液晶マ
イクロカプセルを狭持させる態様としては、特に制限は
なく適宜選択することができ、例えば、液晶マイクロカ
プセルを含む層(膜)として設けてもよい。
【0040】液晶マイクロカプセルを含む層(膜)の厚
みとしては、光学特性に応じて適宜選択できるが、一般
には1〜100μmであり、中でも5〜30μmが好ま
しい。
【0041】前記基板は、有色若しくは無色の光透過性
及び光不透過性の材料、例えば、ガラス、シリコン、又
はポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネ
ート等の高分子フィルムなどの公知の材料の中から適宜
選択でき、画像表示する表示面側となる少なくとも一方
の基板は、光透過性の基板を用いて構成される。基板と
して、フレキシブル性を有する材料を採用すれば、紙の
代替となり得る薄型表示媒体とすることができる。前記
基板の厚みとしては、一般には0.05〜5mmであ
り、0.1〜1mmが好ましい。
【0042】前記電極は、一対の基板のそれぞれの全面
に形成してもよいし、各基板上に形成する電極を互いに
直交する方向となるようにストライプ状に形成してもよ
い。後者の場合、各基板上に2次元的に配置された電極
の交点を1つの表示画素とする、単純マトリックス書き
込み型の液晶表示素子とすることができる。また更に、
一対の基板の一方に、その全面に共通電極を形成し、他
方に、TFT、MIM等の能動素子と、該能動素子と繋
がる個別電極とが2次元的に配置されてなる、アクティ
ブマトリックス書き込み型の液晶表示素子としてもよ
い。
【0043】前記電極としては、例えば、ITO膜;A
l、Zn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mo等の金属膜;
SiO等の金属酸化膜などが挙げられ、少なくとも表
示面側となる書き込み用電極は光透過性のもので構成さ
れる。中でも、ITO膜が特に好ましい。
【0044】本発明の液晶表示素子は、液晶マイクロカ
プセルと、該液晶マイクロカプセルを狭持する、電極を
備える一対の基板とから基本的に構成され、その具体的
な構成態様としては、特に制限はなく、例えば、下記第
一の態様、第二の態様のように構成されていてもよい。
【0045】−第一の態様−本発明の液晶表示素子の第
一の態様について、図1を参照して説明する。図1は、
液晶マイクロカプセルを備える本発明の液晶表示素子の
一例を示す断面図である。本態様の液晶表示素子は、書
き込み用電極4が設けられた基板2と書き込み用電極5
が設けられた基板3とが、書き込み用電極4及び5が互
いに対向するように一定の間隙を有して配置され、両基
板の電極間には、液晶マイクロカプセルを含む層として
表示層8が狭持されてなる構造を有する。表示層8は、
バインダ樹脂6と液晶マイクロカプセル7を含んで構成
されている。
【0046】液晶表示素子1を構成する書き込み用電極
4及び5の所望の位置に電圧を印加することにより、電
極間にある液晶の分子配向を制御して所望の液晶表示を
行うことができる。即ち、電圧無印加時には、前記液晶
マイクロカプセルにおける液晶が、前記外殻との界面に
おいて該界面に沿って配向し、光を強く散乱するため白
く表示される。一方、電圧印加時には、電圧による電界
方向と平行に前記液晶が配向するため、前記電界方向と
垂直な面の界面における、液晶と外殻との屈折率差は非
常に小さくなるので該界面において光はほとんど散乱せ
ず、透明な状態となる。本態様の液晶表示素子は、電圧
の印加のみにより表示の切替えを容易に行うことがで
き、画像情報の記録と消去とを可逆的に行うことができ
る。しかも、液晶がカプセル化された液晶マイクロカプ
セルを用いるので、フレキシブルな基板の使用が可能
で、圧力等の影響を受けて画像劣化を伴うこともない。
【0047】前記バインダー樹脂6としては、光透過性
を有する材料であれば特に制限はなく、例えば、ポリビ
ニルアルコール、セルロース化合物、ゼラチン、アラビ
アゴム等の水溶性高分子;ポリアクリレート、ポリメタ
クリレート、ポリエステル等の熱可塑性高分子等が好適
に挙げられる。
【0048】前記バインダー樹脂を液晶マイクロカプセ
ルと併用するほか、液晶マイクロカプセル7の外殻(カ
プセル)同士を融着させることによっても、液晶マイク
ロカプセルのみからなる層(表示層8)を形成すること
ができ、この場合には、バインダ樹脂6を使用しなくて
もよい。
【0049】前記表示層8には、バインダ樹脂6及び液
晶マイクロカプセル7のほか、必要に応じて他の成分が
含有されていてもよい。また、基板2及び3の少なくと
も一方の表面には、必要に応じて、耐摩耗層や、液晶表
示素子1内へのガスの混入を防止するバリア層等の公知
の機能性層が設けられてもよい。尚、非表示面側となる
一方の基板の表面と表示層8との間には、液晶マイクロ
カプセル7の表示モード(光吸収型又は光反射型)に対
応して、光散乱層又は光吸収層を設けることが好まし
い。
【0050】本態様に係る液晶表示素子1は、以下のよ
うにして製造することができる。即ち、一例として、既
述の製造方法で製造された本発明の液晶マイクロカプセ
ル及び必要に応じてバインダー樹脂等を含んでなる塗布
液を、バーコート法、ロールコート法、スクリーン印刷
法等の公知の塗布方法を用いて一方の基板の電極(例え
ば基板3の電極5)上に塗布して表示層8を形成し、該
表示層8の表面に他方の基板の電極(例えば基板2の電
極4)を配置、貼り合せることにより作製することがで
きる。前記塗布液は、既述の本発明の液晶マイクロカプ
セルの製造方法で製造された液晶マイクロカプセルの分
散液に、必要に応じてバインダー樹脂や消泡剤等を添加
して調製する方法や、液晶マイクロカプセルを分散液か
ら分離洗浄して粉末状態とし、これを、必要に応じてバ
インダー樹脂や消泡剤等を添加した溶媒に添加して調製
する方法、等により作製できる。
【0051】−第二の態様− 次に、本発明の液晶表示素子の第二の態様について、図
2を参照して説明する。図2は、液晶マイクロカプセル
を備える本発明の液晶表示素子の一例を示す断面図であ
る。書き込み用電極4が設けられた基板2と書き込み用
電極5が設けられた基板3とが、電極4及び5が互いに
対向するように一定の間隙を有して配置され、書き込み
用電極5上の全面に更に光導電層9が形成されている。
書き込み用電極4と光導電層9との間には、液晶マイク
ロカプセルを含む層として表示層8が狭持され、表示層
8は、バインダ樹脂6と液晶マイクロカプセル7を含有
して構成されている。尚、本態様においては、光導電層
9と表示層8との間には、液晶マイクロカプセル7の表
示モードに対応して、前記同様に光散乱層又は光吸収層
を設けることが好ましい。
【0052】本態様の液晶表示素子では、液晶表示素子
1を構成する書き込み用電極4及び5にバイアス電圧を
印加しておき、光を所望のパターンに照射することによ
り、光照射領域の液晶の分子配向が変化して所望の液晶
表示を行うことができる。即ち、白表示状態にある電圧
無印加時に対して、バイアス電圧として液晶配向が変化
しない低電圧を印加した状態で光照射すると、光導電層
のインピーダンス低下による液晶層への印加電圧の増加
によって前記液晶が配向するため、第一の態様の場合と
同様、光照射領域では光はほとんど散乱せず透明な状態
となる。本態様の液晶表示素子は、電圧印加と光の照射
により表示を切替えることができ、画像情報の記録と消
去とを可逆的に行える。しかも、液晶がカプセル化され
た液晶マイクロカプセルを用いるので、フレキシブルな
基板の使用が可能で、圧力等の影響を受けて画像劣化を
伴うこともない。
【0053】以上のように、液晶が高分子物質(外殻)
に内包され、凹凸がなく均一径の液晶マイクロカプセル
を有して構成されるので、液晶配向の乱れに伴う画像の
劣化がなく、高画質の液晶表示が可能である。しかも、
バインダーやカプセル間の結着により、液晶の流動性が
抑えられているので、フレキシブルな基板が使用可能
で、薄型化が図れ、外力等による表示品質の劣化を生ず
ることもない。
【0054】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、
実施例中の「%」は「質量%」を示す。
【0055】(実施例1)油相として、ネマチック液晶
(E7,メルク社製)2.5gに、キシレンジイソシア
ネートとトリメチロールプロパンとの3:1付加物(タ
ケネートD110N,武田薬品工業(株)製)0.5g
及び酢酸エチル(溶剤)0.5gを混合し、攪拌して均
一溶液を得た。
【0056】続いて、水相として、イオン交換水100
gに、重合度1000のポリビニルアルコール1g及び
酢酸エチル(溶剤)8gを添加して70℃で攪拌し均一
溶液を得た。
【0057】2.8μm径のセラミック多孔質膜をセッ
トした膜乳化装置(マイクロキット,SPGテクノ社
製)を用いて、窒素圧力1.5kgf/cmの条件下
で前記水相中に油相を乳化した。得られた乳化液に10
%のジエチレントリアミン水溶液0.5gを滴下し、室
温下で20分間攪拌して重合反応を行い、液晶マイクロ
カプセル分散液を得た。ここで、得られた分散液を観察
したところ、液晶が漏れ出して浮いている様子は認めら
れなかった。
【0058】上記液晶マイクロカプセル分散液を大量の
水で希釈して攪拌した後、遠心分離機を用いて液晶マイ
クロカプセルを沈降させ、上澄みを除去して液晶マイク
ロカプセルの濃厚分散液とし、この操作を2回繰り返す
ことにより、ポリビニルアルコールと酢酸エチルとが除
去された、本発明の液晶マイクロカプセルが分散された
分散液(1)を得た。
【0059】最終的に得た分散液(1)をガラス基板に
ドクターブレード(001,ガードナー社製)を用いて
塗布・乾燥し、顕微鏡観察を行った。その結果、透過顕
微鏡による3000倍の拡大観察では、図3(A)に示す
ように、分散液中の液晶マイクロカプセルの平均粒径は
約8μmで、バラツキが小さく、しかも球形状で外殻の
凹凸も少なかった。また、透過偏光顕微鏡による300
0倍のクロスニコル下での拡大観察では、図3(B)に示
すように、視野中に液晶が球形状をなして白く観察さ
れ、液晶が外殻中に完全に内包され、漏れ出していない
ことが確認された。
【0060】(実施例2)まず、ネマチック液晶(E
7,メルク社製)77.5%と、カイラル剤1(CB1
5,メルク社製)18.8%と、カイラル剤2(R10
11,メルク社製)3.7%とを混合して、グリーンの
色光を選択反射するコレステリック液晶を調製した。続
いて、油相として、前記コレステリック液晶2.5g
に、キシレンジイソシアネートとトリメチロールプロパ
ンとの3:1付加物(タケネートD110N,武田薬品
工業(株)製)0.5g及び酢酸エチル(溶剤)0.5
gを混合し、攪拌して均一溶液を得た。
【0061】次に、水相として、イオン交換水100g
に、重合度1000のポリビニルアルコール1g及び酢
酸エチル(溶剤)8gを添加して70℃で攪拌し均一溶
液を得た。
【0062】2.8μm径のセラミック多孔質膜をセッ
トした膜乳化装置(マイクロキット,SPGテクノ社
製)を用いて、窒素圧力1.75kgf/cmの条件
下で前記水相中に油相を乳化した。得られた乳化液に、
10%の1,4−ブタンジオール水溶液1gを滴下し、
70℃下で90分間攪拌して重合反応を行い、液晶マイ
クロカプセル分散液を得た。ここで、得られた分散液を
観察したところ、液晶が漏れ出して浮いている様子は認
められなかった。
【0063】上記液晶マイクロカプセル分散液を大量の
水で希釈して攪拌した後、遠心分離機を用いて液晶マイ
クロカプセルを沈降させ、上澄みを除去して液晶マイク
ロカプセルの濃厚分散液とし、この操作を2回繰り返す
ことにより、ポリビニルアルコールと酢酸エチルが除去
され、本発明の液晶マイクロカプセルが分散された分散
液(2)を得た。
【0064】上記より最終的に得られた分散液(2)
を、実施例1と同様にして、透過顕微鏡(3000倍)
及び透過偏光顕微鏡(3000倍;クロスニコル下)を
用いて観察したところ、実施例1の場合と同様、カプセ
ル径のバラツキが小さく(平均粒径:約8μm)、球形
状で外殻の凹凸の少ない液晶マイクロカプセルが観察さ
れ、液晶が外殻中に完全に内包され、漏れ出していない
ことが確認された。
【0065】(実施例3)まず、ネマチック液晶(E
7,メルク社製)87%と、カイラル剤(CB15,メ
ルク社製)12.5%と、二色性色素(SI426,三
井東圧(株)製)0.5%とを混合して、前記ゲストホ
スト液晶2.5gに、キシレンジイソシアネートとトリ
メチロールプロパンとの3:1付加物(タケネートD1
10N,武田薬品工業(株)製)0.5g及び酢酸エチ
ル(溶剤)0.5gを混合し、攪拌して均一溶液を得
た。
【0066】次に、水相として、イオン交換水100g
に、重合度1000のポリビニルアルコール1g及び酢
酸エチル(溶剤)8gを添加して70℃で攪拌し均一溶
液を得た。
【0067】2.8μm径のセラミック多孔質膜をセッ
トした膜乳化装置(マイクロキット,SPGテクノ社
製)を用いて、窒素圧力1.6kgf/cmの条件下
で前記水相中に油相を乳化した。得られた乳化液を70
℃下で90分間攪拌して重合反応を行い、液晶マイクロ
カプセル分散液を得た。ここで、得られた分散液を観察
したところ、液晶が漏れ出して浮いている様子は認めら
れなかった。
【0068】上記液晶マイクロカプセル分散液を大量の
水で希釈して攪拌した後、遠心分離機を用いてマイクロ
カプセルを沈降させ、上澄みを除去して液晶マイクロカ
プセルの濃厚分散液とし、この操作を2回繰り返すこと
により、ポリビニルアルコールと酢酸エチルが除去さ
れ、本発明の液晶マイクロカプセルが分散された分散液
(3)を得た。
【0069】上記より最終的に得られた分散液(3)
を、実施例1と同様にして、透過顕微鏡(3000倍)
及び透過偏光顕微鏡(3000倍;クロスニコル下)を
用いて観察したところ、実施例1の場合と同様、カプセ
ル径のバラツキが小さく(平均粒径:約8μm)、球形
状で外殻の凹凸の少ない液晶マイクロカプセルが観察さ
れ、液晶が外殻中に完全に内包され、漏れ出していない
ことが確認された。
【0070】(実施例4)実施例2で得た分散液(2)
を凍結乾燥機(FD−5型 EYELA,東京理化器械
(株)製)を用いて乾燥させ、液晶マイクロカプセルを
粉体化した。上記より得た液晶マイクロカプセル1g
を、0.5%のカルボキシメチルセルロース水溶液3g
に超音波分散させ、液晶マイクロカプセル含有の塗布液
を得た。この塗布液を、ドクターブレード(001,ガ
ードナー社製)を用いて、125μm厚のITO電極付
きPETフィルム(ハイビーム,東レ(株)製)のIT
O電極上に塗布、乾燥して、液晶表示する液晶層を形成
した。
【0071】前記液晶層の表面に、125μm厚のIT
O電極付きPETフィルム(ハイビーム,東レ(株)
製)をそのITO電極の表面が接触するようにラミネー
タを用いて密着、固定した。更に、一方のPETフィル
ムのITO電極が設けられていない側の表面に、ブラッ
ク着色樹脂を塗布し、本発明の液晶表示素子を得た。
【0072】上記より得た液晶表示素子は、フレキシブ
ルなプラスチック基板により構成されるが、圧力等の外
力を受けて画像表示が損なわれることなく、画像品質に
優れた液晶表示が可能であった。
【0073】(比較例1)油相として、ネマチック液晶
(E7,メルク社製)2.5gに、キシレンジイソシア
ネートとトリメチロールプロパンとの3:1付加物(タ
ケネートD110N,武田薬品工業(株)製)0.5g
及び酢酸エチル(溶剤)10gを混合し、攪拌して均一
溶液を得た。続いて、水相として、イオン交換水100
gに、重合度1000のポリビニルアルコール1gが添
加された溶液を得た。上記より得た油相と水相とを混合
し、ホモジナイザ−(GLH型,オムニ社製)を用い
て、回転数6000rpmの条件下で前記油相を水相中
に乳化した。
【0074】得られた乳化液に、10%のジエチレント
リアミン水溶液0.5gを滴下し、室温下で20分間攪
拌して重合反応を行い、液晶マイクロカプセル分散液を
得た。ここで、得られた分散液を観察したところ、液晶
が漏れ出して浮いている様子は認められなかった。
【0075】上記液晶マイクロカプセル分散液を大量の
水で希釈して攪拌した後、遠心分離機を用いて液晶マイ
クロカプセルを沈降させ、上澄みを除去して液晶マイク
ロカプセルの濃厚分散液とし、この操作を2回繰り返す
ことにより、ポリビニルアルコールと酢酸エチルとが除
去された、液晶マイクロカプセルが分散された分散液
(4)を得た。
【0076】最終的に得た分散液(4)をガラス基板に
ドクターブレード(001,ガードナー社製)を用いて
塗布・乾燥し、顕微鏡観察を行った。その結果、液晶は
外殻中に完全に内包され漏れ出してはいなかったが、透
過顕微鏡による3000倍の拡大観察では、図4(A)に
示すように、分散液中の液晶マイクロカプセルは、カプ
セル径のバラツキが大きく、外殻の凹凸が大きかった。
【0077】(比較例2)油相として、ネマチック液晶
(E7,メルク社製)2.5gに、キシレンジイソシア
ネートとトリメチロールプロパンとの3:1付加物(タ
ケネートD110N,武田薬品工業(株)製)0.5g
及び酢酸エチル(溶剤)10gを混合し、攪拌して均一
溶液を得た。続いて、水相として、イオン交換水100
gに、重合度1000のポリビニルアルコール1gが添
加された溶液を得た。
【0078】2.8μm径のセラミック多孔質膜をセッ
トした膜乳化装置(マイクロキット,SPGテクノ社
製)を用いて乳化を試みたが、非常に低い窒素圧力でも
油相の水相への漏れ出しが確認され、均一に乳化できな
かった。したがって、液晶が内包されたマイクロカプセ
ルを得ることはできなかった。
【0079】(比較例3)油相として、ネマチック液晶
(E7,メルク社製)2.5gに、キシレンジイソシア
ネートとトリメチロールプロパンとの3:1付加物(タ
ケネートD110N,武田薬品工業(株)製)0.5g
及び酢酸エチル(溶剤)0.5gを混合し、攪拌して均
一溶液を得た。続いて、水相として、イオン交換水10
0gに、重合度1000のポリビニルアルコール1gが
添加された溶液を得た。
【0080】2.8μm径のセラミック多孔質膜をセッ
トした膜乳化装置(マイクロキット,SPGテクノ社
製)を用いて、窒素圧力1.5kgf/cmの条件下
で前記水相中に油相を乳化した。得られた乳化液に10
%のジエチレントリアミン水溶液0.5gを滴下し、室
温下で20分間攪拌して重合反応を行い、液晶マイクロ
カプセル分散液を得た。ここで、得られた分散液を観察
したところ、液晶が内包されたマイクロカプセルは少な
く、殆どの液晶がカプセル外に漏れ出し浮遊しているの
が認められた。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、油溶性モノマーを用い
た液晶マイクロカプセルの製造において、油滴(油相)
に添加する溶剤量を低減することができ、かつ凹凸がな
くカプセル径の均一な液晶内包マイクロカプセルが得ら
れ、しかも高分子物質(カプセル)に内包されず漏れ出
た液晶の存在のない液晶マイクロカプセルの製造方法を
提供することができる。また、カプセル径が均一で、液
晶配向を乱す凹凸のない液晶マイクロカプセルを提供す
ることができる。更に、本発明によれば、フレキシブル
な基板を用いた構成が可能で、流動性が抑えられ画像品
質に優れた液晶表示が可能な液晶表示素子を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶マイクロカプセルを備える本発明の液晶
表示素子の一例を示す図である。
【図2】 液晶マイクロカプセルを備える本発明の液晶
表示素子の一例を示す。図である。
【図3】 (A)は透過顕微鏡により観察された、本発明
の液晶マイクロカプセルの形態を示す拡大図であり、
(B)はクロスニコル下で透過偏光顕微鏡により白く観察
された液晶状態を示す拡大図である。
【図4】 透過顕微鏡により観察された、比較例の液晶
マイクロカプセルの形態を示す拡大図である。
【符号の説明】
1,10…液晶表示素子 4,5…電極 7…液晶マイクロカプセル 8…液晶層(表示層) 9…光導電層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも液晶と油溶性モノマーと溶剤
    とを含む油滴を、前記溶剤を少なくとも含む水溶液中に
    乳化し、前記油溶性モノマーを重合させて液晶をカプセ
    ル化することを特徴とする液晶マイクロカプセルの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 油滴を水溶液中に乳化する乳化方法が、
    膜乳化法である請求項1に記載の液晶マイクロカプセル
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 油滴と水溶液との間で溶剤が分配平衡若
    しくは略分配平衡の状態にある請求項1又は2に記載の
    液晶マイクロカプセルの製造方法。
  4. 【請求項4】 油溶性モノマーが多価イソシアネート化
    合物である請求項1から3のいずれかに記載の液晶マイ
    クロカプセルの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の液晶
    マイクロカプセルの製造方法により得られることを特徴
    とする液晶マイクロカプセル。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の液晶マイクロカプセル
    が、互いに対向し合う側の表面に電極を備える一対の基
    板間に狭持されてなることを特徴とする液晶表示素子。
  7. 【請求項7】 基板がフレキシブルなプラスチック基板
    である請求項6に記載の液晶表示素子。
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