JP2003190764A - マイクロカプセル及びその製造方法並びにかかるマイクロカプセルを基板間に配装した画像表示媒体及びそれを有する画像表示装置 - Google Patents

マイクロカプセル及びその製造方法並びにかかるマイクロカプセルを基板間に配装した画像表示媒体及びそれを有する画像表示装置

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JP2003190764A
JP2003190764A JP2001394185A JP2001394185A JP2003190764A JP 2003190764 A JP2003190764 A JP 2003190764A JP 2001394185 A JP2001394185 A JP 2001394185A JP 2001394185 A JP2001394185 A JP 2001394185A JP 2003190764 A JP2003190764 A JP 2003190764A
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water
liquid
microcapsule
anionic
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JP2001394185A
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Masahiro Yanagisawa
匡浩 柳澤
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白色又は着色の粒子を分散させた分散液を均
一に取り込んだ均一なカプセル径のマイクロカプセル及
びその製造方法並びにかかるマイクロカプセルを基板間
に配装した画像表示媒体及びそれを有する画像表示装置
を低コストで提供する。 【解決手段】 少なくとも非極性溶媒から成る分散媒4
中に白色又は着色の粒子3を分散させた分散液をマイク
ロカプセル膜5に封入したマイクロカプセルにおいて、
前記マイクロカプセル膜5を、カチオン性の水溶性高分
子とアニオン性の水溶性高分子とを反応させて形成した
ポリイオンコンプレックス膜で構成する。前記カチオン
性の水溶性高分子は、例えば、ポリリシン、キトサン、
及び、カチオン化セルロースから選ばれる少なくとも1
種の水溶性高分子であり、そして、前記アニオン性の水
溶性高分子は、例えば、アルギン酸ナトリウム、カラギ
ーナン、及び、ジェランガムから選ばれる少なくとも1
種の水溶性高分子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界の作用によっ
て帯電した白色又は着色の粒子を分散媒中において移動
させることにより、可逆的に視認状態を変化させること
ができる、画像表示媒体用の白色又は着色の粒子を含有
するマイクロカプセル及びその製造方法並びにかかるマ
イクロカプセルを基板間に配装した画像表示媒体及びそ
れを有する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、文字、静止画、動画等の画像を表
示する画像表示装置として、カソードレイ チューブ
(CRT)、液晶ディスプレイ等の表示装置が用いられ
ている。これらの表示装置は、デジタルデータを瞬時に
表示でき、また、書き換えることができるが、卓上等
に設置して使用するものとなっているので持ち歩くこと
が困難であること、これを長時間見て作業すると眼が
疲労すること、電源をオフにしては表示できないこ
と、等の問題があった。
【0003】一方、文字、静止画等のデジタルデータに
よる情報は、書類等の紙媒体として配布されたり、ま
た、書類等の紙媒体として保存されたりするときは、プ
リンターにて紙媒体に記録されている。かかる情報が記
録された紙媒体は、ハードコピーとして広く使用されて
いる。ハードコピーは、(a) ディスプレイよりも文字が
読みやすいこと、(b) 目が疲れにくいこと、(c) 自由な
姿勢で読むことができること、(d) 軽量で自由に持ち運
びが可能であること、等の特徴を有している。しかし、
ハードコピーは、使用された後は、廃棄されたり、リサ
イクルされたりするが、そのためには、多くの労力と費
用を要するので、省資源の点では問題があった。
【0004】そこで、ディスプレイとハードコピーの両
方の長所を持った書き換えが可能なペーパーライクな画
像表示媒体へのニーズが高くなり、高分子分散型液晶素
子、双安定性コレステリック液晶素子、エレクトロクロ
ミック素子、電気泳動素子等の画像表示媒体が提案され
た。これらの画像表示媒体は、反射型で明るい表示がで
き、かつ、メモリー性のあるものとして注目されてい
る。それらの中でも、電気泳動素子を用いた表示媒体
(以下、「電気泳動表示媒体」という。)は、表示品
質、表示動作時の消費電力等の点で優れており、例え
ば、特開平5−173194号公報及び特許第2612
472号公報に開示されている。
【0005】このような電気泳動表示媒体においては、
着色した分散媒が一組の透明電極の間に封入され、そし
て、この着色した分散媒中には、その色とは異なる色を
有する複数の泳動粒子が分散されている。泳動粒子は、
分散媒中では、その表面に電荷を帯びたものとなってい
るので、一組の透明電極の一方に、泳動粒子の電荷と逆
向きの電圧を与えると、泳動粒子が透明電極の一方に堆
積して泳動粒子の色が観測され、また、泳動粒子の電荷
と同じ向きの電圧を与える場合には、泳動粒子は反対側
に移動するため分散媒の色が観測される。電気泳動表示
媒体には、このような原理に基づいて、情報が表示され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記したよう
な従来の電気泳動表示媒体においては、分散液を単に電
極間に封入するだけであるので、泳動粒子が凝集するこ
と、表示面内における粒子の偏在により表示ムラが発生
すること、等の問題があった。そこで、このような問題
を解決するために、分散液をマイクロカプセル内に封入
した多数のマイクロカプセルを電極間に配装するように
した画像表示媒体を有する電気泳動表示装置が提案され
た(特許第2551783号公報参照)。この画像表示
媒体におけるマイクロカプセルは、マイクロカプセル膜
によって分散液を隔離することができるという有利な点
があるが、界面重合法、不用化反応法、層相分離法、界
面重合法等の機械的攪拌を伴う手段によって形成される
ので、カプセル径を均一に制御することができないとい
う問題があった。また、前記マイクロカプセル形成手段
においては、マイクロカプセル形成条件を管理すること
が難しく、そのために、コストアップになるという問題
があった。
【0007】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としている。即ち、本発明は、白色又は着色の粒子を
分散させた分散液を均一に取り込んだ均一なカプセル径
のマイクロカプセル及びその製造方法並びにかかるマイ
クロカプセルを基板間に配装した画像表示媒体及びそれ
を有する画像表示装置を低コストで提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】一般にカチオン性の水溶
性高分子の水溶液とアニオン性の水溶性高分子の水溶液
とを混合すると、両者の界面でこれら高分子によるポリ
イオンコンプレックス膜が形成される(O.Gaserod, Bio
materias, 19,1815 (1998)、大川浩作ら、高分子論文集
56,583(1999)などを参照)。このようなポリイオンコン
プレックス膜を形成する反応は、温度、pHなどを温和
な条件で行うことが可能であり、また、これらの水溶性
高分子の水溶液が混合されると、直ちにポリイオンコン
プレックス膜が形成される。本発明者は、カチオン性の
水溶性高分子の水溶液及びアニオン性の水溶性高分子の
水溶液のいずれかの水溶液を他方に滴下すると、滴下し
た液滴の表面でポリイオンコンプレックス膜が形成され
ることに着目して、少なくとも非極性溶媒から成る分散
媒中に白色又は着色の粒子を分散させた分散液を封入す
るマイクロカプセル膜をイオンコンプレックス膜で構成
したところ、白色又は着色の粒子を分散させた分散液を
均一に取り込んだ均一なカプセル径のマイクロカプセル
を低コストで提供できることを見出して本発明を完成す
るに至った。
【0009】即ち、請求項1に記載された発明は、上記
目的を達成するために、少なくとも非極性溶媒から成る
分散媒中に白色又は着色の粒子を分散させた分散液をマ
イクロカプセル膜に封入したマイクロカプセルにおい
て、前記マイクロカプセル膜を、カチオン性の水溶性高
分子とアニオン性の水溶性高分子とを反応させて形成し
たポリイオンコンプレックス膜で構成したことを特徴と
するマイクロカプセルである。
【0010】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、前記カチオン性の水溶性高分
子が、ポリリシン、キトサン、及び、カチオン化セルロ
ースから選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子であ
り、そして、前記アニオン性の水溶性高分子が、アルギ
ン酸ナトリウム、カラギーナン、及びジェランガムから
選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子であることを特
徴とするものである。
【0011】請求項3に記載された発明は、請求項1又
は2に記載された発明において、前記分散媒が、これに
可溶な油溶性染料で前記着色の粒子とは異なった色に着
色されていることを特徴とするものである。
【0012】請求項4に記載された発明は、少なくとも
非極性溶媒からなる分散媒中に白色又は着色の粒子を分
散させた分散液で構成される分散相を少なくとも第1の
アニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶液で構
成される連続相中に分散した第1の液体の液滴を、第2
のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶液で
構成される第2の液体中に滴下して、前記第1の液体の
液滴と第2の液体とを接触させることにより、マイクロ
カプセルを製造するマイクロカプセルの製造方法におい
て、前記第1の液体及び第2の液体における水溶性高分
子をそれらのイオン性が互いに異なるように選択して、
前記カチオン性の水溶性高分子とアニオン性の水溶性高
分子との静電相互作用によってポリイオンコンプレック
ス膜で構成されるマイクロカプセル膜を形成することを
特徴とするマイクロカプセルの製造方法である。
【0013】請求項5に記載された発明は、請求項4に
記載された発明において、前記第1の液体における水溶
性高分子が実質的にカチオン性の水溶性高分子であると
共に前記第2の液体における水溶性高分子が実質的にア
ニオン性の水溶性高分子であるか、或いは、前記第1の
液体における水溶性高分子が実質的にアニオン性の水溶
性高分子であると共に前記第2の液体における水溶性高
分子が実質的にカチオン性の水溶性高分子であることを
特徴とするものである。
【0014】請求項6に記載された発明は、請求項4又
は5に記載された発明において、前記第1の液体におけ
る分散相及び/又は連続相が界面活性剤を含有している
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項7に記載された発明は、少なくとも
非極性溶媒からなる分散媒中に白色又は着色の粒子を分
散させた分散液で構成される分散相を少なくとも第1の
アニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶液で構
成される連続相中に分散した第1の液体を1又は1以上
のノズルの先端から吐出させて液滴を形成し、次に、こ
の液滴を第2のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分
子の水溶液で構成される第2の液体に滴下してマイクロ
カプセルを製造するマイクロカプセルの製造方法におい
て、前記第1の液体及び第2の液体における水溶性高分
子をそれらのイオン性が互いに異なるように選択して、
前記カチオン性の水溶性高分子とアニオン性の水溶性高
分子との静電相互作用によってポリイオンコンプレック
ス膜で構成されるマイクロカプセル膜を形成することを
特徴とするマイクロカプセルの製造方法である。
【0016】請求項8に記載された発明は、請求項7に
記載された発明において、前記第1の液体における水溶
性高分子が実質的にカチオン性の水溶性高分子であると
共に前記第2の液体における水溶性高分子が実質的にア
ニオン性の水溶性高分子であるか、或いは、前記第1の
液体における水溶性高分子が実質的にアニオン性の水溶
性高分子であると共に前記第2の液体における水溶性高
分子が実質的にカチオン性の水溶性高分子であることを
特徴とするものである。
【0017】請求項9に記載された発明は、1又は1以
上の二重構造のノズルの内側ノズルに、少なくとも非極
性溶媒からなる分散媒中に白色又は着色の粒子を分散さ
せた分散液を流下させると共に、前記二重構造のノズル
の外側ノズルに、少なくとも第1のアニオン性又はカチ
オン性の水溶性高分子の水溶液で構成される第1の液体
を流下させ、それらを前記二重構造のノズルの先端から
吐出させて、該粒子分散液が該第1の液体により被覆さ
れた液滴を形成し、次に、この液滴を、第2のアニオン
性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶液で構成される
第2の液体に滴下してマイクロカプセルを製造するマイ
クロカプセルの製造方法において、前記第1の液体及び
第2の液体における水溶性高分子をそれらのイオン性が
互いに異なるように選択して、前記カチオン性の水溶性
高分子とアニオン性の水溶性高分子との静電相互作用に
よってポリイオンコンプレックス膜で構成されるマイク
ロカプセル膜を形成することを特徴とするマイクロカプ
セルの製造方法である。
【0018】請求項10に記載された発明は、請求項9
に記載された発明において、前記第1の液体における水
溶性高分子が実質的にカチオン性の水溶性高分子である
と共に前記第2の液体における水溶性高分子が実質的に
アニオン性の水溶性高分子であるか、或いは、前記第1
の液体における水溶性高分子が実質的にアニオン性の水
溶性高分子であると共に前記第2の液体における水溶性
高分子が実質的にカチオン性の水溶性高分子であること
を特徴とするものである。
【0019】請求項11に記載された発明は、導電層を
介して少なくとも一方を光透過性とする一対の基板の間
に、請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロカプセル
を配装したことを特徴とする画像表示媒体である。
【0020】請求項12に記載された発明は、請求項1
1に記載の画像表示媒体を有することを特徴とする画像
表示装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施の形態を
示すマイクロカプセルの一部断面説明図である。図2
は、本発明の一実施の形態を示すマイクロカプセルの製
造過程を示す説明図であって、(a)は、第1の液体の
液滴を第2の液体中に滴下した状態を示し、(b)は、
ポリイオンコンプレックス膜を形成した状態を示す。図
3は、本発明の一実施の形態を示すマイクロカプセルの
製造方法の一例を示す説明図である。図4は、本発明の
一実施の形態を示すマイクロカプセルの製造方法の他の
一例を示す説明図である。図5は、本発明の一実施の形
態を示す画像表示媒体の部分断面説明図である。そし
て、図6は、本発明の一実施の形態を示す画像表示装置
の説明図である。
【0022】(実施の形態1)図1において、10は、
マイクロカプセルである。マイクロカプセル10におい
ては、少なくとも非極性溶媒から成る分散媒4中に白色
又は着色の粒子3を分散させた分散液がマイクロカプセ
ル膜5に封入されている。そして、前記マイクロカプセ
ル膜5は、カチオン性の水溶性高分子とアニオン性の水
溶性高分子とを反応させて形成したポリイオンコンプレ
ックス膜で構成されている。
【0023】前記カチオン性の水溶性高分子は、好まし
くは、ポリリシン、キトサン、及び、カチオン化セルロ
ースから選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子であ
り、そして、前記アニオン性の水溶性高分子は、好まし
くは、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、及びジェ
ランガムから選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子で
ある。
【0024】白色又は着色の粒子としては、次のものが
使用される。即ち、白色の粒子としては、例えば、二酸
化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の金属酸化物
の固体粒子が使用される。また、着色の粒子としては、
例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、ファ
ーネスブラック、ランプブラック等の黒色顔料、フタ
ロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブル
ー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマ
リンブルー等のシアン系の顔料、ローダミン6Gレー
キ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ロー
ズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等のマジ
ェンタ、及び、クロムイエロー、ベンジジンイエロ
ー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデン
オレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等の黄色顔
料が使用される。また、上記金属酸化物や着色顔料を少
なくとも分散媒となる溶媒に不溶なバインダー樹脂に分
散又は混合したものも使用できる。前記バインダー樹脂
としては、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のうち分
散媒に不溶なものが全て使用できるが、とりわけ非粘着
材系材料が好ましく使用できる。前記樹脂としては、例
えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロ
ロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン系の重合
体がある。このような金属酸化物及び着色剤が使用でき
る量は、バインダー樹脂100重量部に対して、上記金
属酸化物及び着色顔料0.1〜300重量部、好ましく
は、1〜100重量部である。
【0025】前記分散媒4は、これに可溶な油溶性染料
で前記着色の粒子とは異なった色に着色しておいてもよ
い。本発明において使用される分散媒の例としては、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ドデカン等のパラフィン系炭化水素、イソヘキサ
ン、イソオクタン、イソドデカン等のイソパラフィン系
炭化水素、流動パラフィン等のアルキルナフテン系炭化
水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、アルキルベンゼ
ン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素、ジメチルシ
リコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、ジ
アルキルシリコーンオイル、アルキルフェニルシリコー
ンオイル、環状ポリジアルキルシロキサン又は環状ポリ
アルキルフェニルシロキサン等のシリコーン系のオイル
が挙げられる。また、前記油溶性染料としては、Cou
lour Indexにおいて、Solvent dy
eに分類される染料が好適に使用される。これらの染料
には、アゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系、
トリアリルメタン系の各色の染料が存在する。分散媒4
には、染料の溶解性を向上させるために他の物質を加え
ることができる。これらの物質は、非極性溶媒に溶解な
いし混和可能な物質が好ましい。これらの物質の例とし
ては、エーテル類、エステル類、アルコール類、ケトン
類、アミド類などが挙げられる。このような他の溶媒の
混合比は、分散媒100重量部に対して0.1〜10重
量部程度である。
【0026】本発明によれば、このように、少なくとも
非極性溶媒から成る分散媒4中に白色又は着色の粒子3
を分散させた分散液をマイクロカプセル膜に封入したマ
イクロカプセルにおいて、前記マイクロカプセル膜5
を、カチオン性の水溶性高分子とアニオン性の水溶性高
分子とを反応させて形成したポリイオンコンプレックス
膜で構成したので、白色又は着色の粒子を分散させた分
散液を均一に取り込んだ均一なカプセル径のマイクロカ
プセルを低コストで提供できる。そして、このようなマ
イクロカプセルは、画像表示媒体用として有用である。
【0027】本発明のマイクロカプセルは、次のように
して製造される。
【0028】即ち、図2に示されているように、少なく
とも非極性溶媒からなる分散媒4中に白色又は着色の粒
子3を分散させた分散液で構成される分散相を少なくと
も第1のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水
溶液1で構成される連続相中に分散した第1の液体の液
滴を、第2のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子
の水溶液2で構成される第2の液体中に滴下して、前記
第1の液体の液滴と第2の液体とを接触させることによ
り、マイクロカプセルを製造する際に、前記第1の液体
及び第2の液体における水溶性高分子をそれらのイオン
性が互いに異なるように選択して、前記カチオン性の水
溶性高分子とアニオン性の水溶性高分子との静電相互作
用によってポリイオンコンプレックス膜で構成されるマ
イクロカプセル膜5を形成させ、マイクロカプセルとす
る。前記第1の液体の液滴を第2の液体中に滴下する手
段は、好ましくは、ノズルであるが、本発明の目的に反
しない限り、ノズル以外の手段であってもかまわない。
また、前記第1の液体を孔径10〜100μmの孔を多
数有する多孔膜を介して第2の液体中に圧入するような
手段であってもかまわない。そして、前記水溶性高分子
をイオン性が互いに異なるように選択することによる組
み合わせは、例えば、前記第1の液体における水溶性高
分子が実質的にカチオン性の水溶性高分子であると共に
前記第2の液体における水溶性高分子が実質的にアニオ
ン性の水溶性高分子であるか、或いは、前記第1の液体
における水溶性高分子が実質的にアニオン性の水溶性高
分子であると共に前記第2の液体における水溶性高分子
が実質的にカチオン性の水溶性高分子である。
【0029】本発明によれば、例えば、前記第1の液体
における水溶性高分子が実質的にカチオン性の水溶性高
分子であると共に前記第2の液体における水溶性高分子
が実質的にアニオン性の水溶性高分子である場合には、
図2(a)に示すように、第1の液体の液滴を第2の液
体中に滴下した直後においては、前記分散媒4中に白色
又は着色の粒子3を分散させた分散液で構成される分散
相は、第1の液体における前記水溶性高分子の水溶液1
で構成される連続相中に分散した状態となっているが、
図2(b)に示すように、速やかに、第1の液体及び第
2の液体にそれぞれ溶解しているカチオン性の水溶性高
分子及びアニオン性の水溶性高分子が第1の液体及び第
2の液体の界面で反応してポリイオンコンプレックス膜
で構成されるマイクロカプセル膜5を形成すると共に、
第1の液体における前記水溶性高分子の水溶液1の水分
が水溶液2で構成される第2の液体中に移行して、即
ち、脱水されて、マイクロカプセルとなる。このように
して得られたマイクロカプセルは、回収、脱水、乾燥さ
れる。
【0030】前記第1の液体における分散相及び/又は
連続相は、界面活性剤を含有することができる。このよ
うに、前記第1の液体における分散相及び/又は連続相
が界面活性剤を含有していると、連続相中の分散相の分
散安定性が増して分散液が均一となり、そのために、得
られる個々のマイクロカプセルに取り込まれる粒子分散
液組成がさらに均一なものとなる。前記界面活性剤とし
ては、非イオン性の界面活性剤が好適に用いられる。非
イオン性の界面活性剤を分散剤として用いると、界面活
性剤とカチオン性又はアニオン性の水溶性高分子とのイ
オン相互作用がないので、水溶性高分子同士の良好なポ
リイオンコンプレックス膜の形成が可能となる。非イオ
ン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレングリコール縮合物、ポリオ
キシエチレンラノリンエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、イソプロノール
アミドなどが挙げられる。
【0031】本発明において、前記分散液をつくるに
は、前記各成分をシリコーンオイル溶媒中において、ボ
ールミル、サンドミル、アトライター等の手段を用いて
混合分散すればよい。その際、各成分の混合の順序は、
特に限定されるものではない。
【0032】本発明の製造方法によれば、少なくとも非
極性溶媒からなる分散媒4中に白色又は着色の粒子3を
分散させた分散液で構成される分散相を少なくとも第1
のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶液1
で構成される連続相中に分散した第1の液体の液滴を、
第2のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶
液2で構成される第2の液体中に滴下するので、白色又
は着色の粒子を分散させた分散液を均一に取り込んだい
っそう均一な粒径のマイクロカプセルを得ることができ
る。
【0033】(製造例1)図3に示されているように、
少なくとも非極性溶媒からなる分散媒中に白色又は着色
の粒子を分散させた分散液で構成される分散相を少なく
とも第1のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の
水溶液で構成される連続相中に分散した第1の液体12
を1又は1以上のノズル11の先端から吐出させて液滴
14を形成し、次に、この液滴14を第2のアニオン性
又はカチオン性の水溶性高分子の水溶液で構成される第
2の液体13に滴下してマイクロカプセルを製造する際
に、前記第1の液体12及び第2の液体13における水
溶性高分子をそれらのイオン性が互いに異なるように選
択して、前記カチオン性の水溶性高分子とアニオン性の
水溶性高分子との静電相互作用によってポリイオンコン
プレックス膜で構成されるマイクロカプセル膜(図2
(b)参照)を形成させ、マイクロカプセルとする。そ
して、前記水溶性高分子をイオン性が互いに異なるよう
に選択することによる組み合わせは、例えば、前記第1
の液体12における水溶性高分子が実質的にカチオン性
の水溶性高分子であると共に前記第2の液体13におけ
る水溶性高分子が実質的にアニオン性の水溶性高分子で
あるか、或いは、前記第1の液体12における水溶性高
分子が実質的にアニオン性の水溶性高分子であると共に
前記第2の液体13における水溶性高分子が実質的にカ
チオン性の水溶性高分子である。このようにして得られ
たカプセルは、製造例1と同様に、回収、脱水、乾燥に
より所望のマイクロカプセルとなる。
【0034】本発明の製造方法によれば、非極性溶媒か
らなる分散媒中に白色又は着色の粒子を分散させた分散
液で構成される分散相を少なくとも第1のアニオン性又
はカチオン性の水溶性高分子の水溶液で構成される連続
相中に分散した第1の液体12を1又は1以上のノズル
11の先端から吐出させて液滴14を形成し、次に、こ
の液滴14を第2のアニオン性又はカチオン性の水溶性
高分子の水溶液で構成される第2の液体13に滴下する
ので、白色又は着色の粒子を分散させた分散液を均一に
取り込んだいっそう均一な粒径のマイクロカプセルを得
ることができる。
【0035】(製造例2)図4に示すように、1又は1
以上の二重構造のノズル21の内側ノズル21aに、少
なくとも非極性溶媒からなる分散媒中に白色又は着色の
粒子を分散させた分散液22を流下させると共に、前記
二重構造のノズル21の外側ノズル21bに、少なくと
も第1のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水
溶液で構成される第1の液体23を流下させ、それらを
前記二重構造のノズル21の先端から吐出させて、該粒
子分散液が該第1の液体により被覆された液滴24を形
成し、次に、この液滴24を第2のアニオン性又はカチ
オン性の水溶性高分子の水溶液で構成される第2の液体
25に滴下してマイクロカプセルを製造する際に、前記
第1の液体23及び第2の液体25における水溶性高分
子をそれらのイオン性が互いに異なるように選択して、
前記カチオン性の水溶性高分子とアニオン性の水溶性高
分子との静電相互作用によってポリイオンコンプレック
ス膜で構成されるマイクロカプセル膜(図2(b)参
照)を形成させ、マイクロカプセルとする。そして、前
記水溶性高分子をイオン性が互いに異なるように選択す
ることによる組み合わせは、例えば、前記第1の液体2
3における水溶性高分子が実質的にカチオン性の水溶性
高分子であると共に前記第2の液体25における水溶性
高分子が実質的にアニオン性の水溶性高分子であるか、
或いは、前記第1の液体23における水溶性高分子が実
質的にアニオン性の水溶性高分子であると共に前記第2
の液体25における水溶性高分子が実質的にカチオン性
の水溶性高分子である。このようにして得られたカプセ
ルは、製造例1と同様に、回収、脱水、乾燥により所望
のマイクロカプセルとなる。
【0036】本発明の製造方法によれば、1又は1以上
の二重構造のノズル21の内側ノズル21aに、少なく
とも非極性溶媒からなる分散媒中に白色又は着色の粒子
を分散させた分散液22を流下させると共に、前記二重
構造のノズル21の外側ノズル21bに、少なくとも第
1のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶液
で構成される第1の液体23を流下させ、それらを前記
二重構造のノズル21の先端から吐出させて、該粒子分
散液が該第1の液体により被覆された液滴24を形成
し、次に、この液滴24を第2のアニオン性又はカチオ
ン性の水溶性高分子の水溶液で構成される第2の液体2
5に滴下するので、白色又は着色の粒子を分散させた分
散液を均一に取り込んだいっそう均一な膜厚及び粒径の
マイクロカプセルを得ることができる。
【0037】(実施の形態2)図5において、40は、
画像表示媒体である。画像表示媒体40は、少なくとも
非極性溶媒から成る分散媒中に白色又は着色の粒子を分
散させた分散媒34を封入するマイクロカプセル膜35
をイオンコンプレックス膜で構成したマイクロカプセル
36が導電層31,32を介して少なくとも一方を光透
過性とする一対の基板(図示せず)間に封入された一対
の基板を有しており、その少なくとも一方を光透過性と
する一対の基板の間に電圧を印加することによる前記粒
子の電気泳動により、表示動作を行うものとなってい
る。分散媒34は、白色又は着色の粒子の色とは異なる
色に着色されている。
【0038】前記導電層31,32は、アルミニウム、
銀、ニッケル、銅等の金属材料、又は、ITO、酸化
錫、酸化亜鉛:アルミニウム等の透明導電体材料を用い
てスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法等
の手段で基板上に形成するか、或いは、導電剤を溶媒又
は合成樹脂バインダに混合して得た塗布剤を用いて基板
上に塗布することにより形成する。導電剤としては、ポ
リメチルベンジルトリメチルクロライド、ポリアリルポ
リメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性高分子
電解質、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩
等のアニオン性高分子電解質や電子伝導性の酸化亜鉛、
酸化錫、酸化インジウム微粉末等が用いられる。
【0039】導電層31,32は、自体が自己保持機能
を有する程度に厚い場合もあるし、図示しない自己保持
機能を有する基体上に導電層が設けられている場合もあ
り、いずれの場合も好適に使用できる。また、導電層3
1、32は、異方導電性を示す層であってもよいし、厚
さ方向に導電性部分が貫通したパターン状ないしマルチ
ドット状のセグメントを有する層であってもよい。いず
れにおいても導電層31、32の一部に電源電極をコン
タクトすれば導電層31、32の間に電界を生じさせる
ことが可能となるので、白色又は着色の粒子33は確実
に移動できる。表示を行うには導電層31、32間の電
圧印加手段を用意すればよいので、簡便である。
【0040】本発明によれば、均一なカプセル径の白色
又は着色の粒子を含有するマイクロカプセルを用いたの
で、表示面を平坦に保つことができると共に、前記分散
媒34中の粒子の凝集や偏りを抑えることができ、その
ために、像を鮮明に表示することができる。
【0041】(実施の形態3)図6において、50は、
画像表示装置である。図6に示されるように、本発明の
画像表示装置50は、画像表示媒体40を備え、そし
て、図示しない駆動回路、演算回路、内部メモリ、電源
等を備えている。画像表示媒体40における電極(図示
せず)は、ドットマトリックスを形成し、指定のドット
をON表示することにより、全体として画像を表示す
る。
【0042】
【実施例】(実施例1)フェニルメチルシリコーンオイ
ル(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、SH55
6)950部に染料(バイエル マクロレックスブルー
RR)1部を溶解して着色分散媒とし、この着色分散媒
に酸化チタン50部を加えボールミルで分散して分散液
を調製した。一方、キトサン15部とポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテル1部を水1000部に溶解
した水溶液を調製した。次に、上記分散液10部と上記
水溶液40部を混合し、得られた混合液をノズルよりア
ルギン酸ナトリウム水溶液(アルギン酸ナトリウム10
部を水1000部に溶解したもの)に滴下したところ、
直ちに、マイクロカプセル膜として、ポリイオンコンプ
レックス膜が形成され、マイクロカプセルが得られた。
【0043】(実施例2)実施例1で得られたマイクロ
カプセルを紫外線硬化ウレタン樹脂中に分散させ、IT
O電極付きガラス基板上に塗布した。そして、もう一枚
のITO電極で塗布膜を挟み、その後、紫外線を照射し
ウレタン樹脂を硬化させて、画像表示装置とした。この
ようにして得た画像表示装置の上部ITO電極に+10
0Vを印加したところ、酸化チタン粒子は、速やかに上
部電極に電着し、上部基板面から見ると白色に見えた。
次に、画像表示装置の前記上部電極に−100Vを印加
したところ、酸化チタン粒子は、下部電極に移動し、上
部基板側から見ると染料の色に起因する着色状態が鮮明
に見られた。
【0044】
【発明の効果】(1)請求項1,2,3に記載された発
明によれば、マイクロカプセル膜をカチオン性の水溶性
高分子とアニオン性の水溶性高分子とを反応させて形成
したポリイオンコンプレックス膜で構成したので、白色
又は着色の粒子を分散させた分散液を均一に取り込んだ
均一なカプセル径のマイクロカプセルを低コストで提供
できる。
【0045】(2)請求項4〜10に記載された発明に
よれば、第1の液体及び第2の液体における水溶性高分
子をそれらのイオン性が互いに異なるように選択して、
前記カチオン性の水溶性高分子とアニオン性の水溶性高
分子との静電相互作用によってポリイオンコンプレック
ス膜で構成されるマイクロカプセル膜を形成させ、マイ
クロカプセルとしたので、白色又は着色の粒子を分散さ
せた分散液を均一に取り込んだ均一なカプセル径のマイ
クロカプセルを低コストで提供できる。
【0046】(3)請求項6に記載された発明によれ
ば、第1の液体における分散相及び/又は連続相が界面
活性剤を含有していると、連続相中の分散相の分散安定
性が増して分散液が均一となり、そのために、得られる
個々のマイクロカプセルに取り込まれる粒子分散液組成
がさらに均一なものとなる。
【0047】(4)請求項7,8に記載された発明によ
れば、非極性溶媒からなる分散媒中に白色又は着色の粒
子を分散させた分散液で構成される分散相を少なくとも
第1のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶
液で構成される連続相中に分散した第1の液体を1又は
1以上のノズルの先端から吐出させて液滴を形成し、次
に、この液滴を第2のアニオン性又はカチオン性の水溶
性高分子の水溶液で構成される第2の液体に滴下するの
で、白色又は着色の粒子を分散させた分散液を均一に取
り込んだいっそう均一な粒径のマイクロカプセルを得る
ことができる。
【0048】(5)請求項9,10に記載された発明に
よれば、1又は1以上の二重構造のノズルの内側ノズル
に、少なくとも非極性溶媒からなる分散媒中に白色又は
着色の粒子を分散させた分散液を流下させると共に、前
記二重構造のノズルの外側ノズルに、少なくとも第1の
アニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶液で構
成される第1の液体を流下させ、それらを前記二重構造
のノズルの先端から吐出させて、該粒子分散液が該第1
の液体により被覆された液滴を形成し、次に、この液滴
を第2のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水
溶液で構成される第2の液体に滴下するので、白色又は
着色の粒子を分散させた分散液を均一に取り込んだいっ
そう均一な膜厚及び粒径のマイクロカプセルを得ること
ができる。
【0049】(6)請求項11,12に記載された発明
によれば、均一なカプセル径の白色又は着色の粒子を含
有するマイクロカプセルを用いたので、表示面を平坦に
保つことができると共に、前記分散媒34中の粒子の凝
集や偏りを抑えることができ、そのために、像を鮮明に
表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すマイクロカプセル
の一部断面説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示すマイクロカプセル
の製造過程を示す説明図であって、(a)は、第1の液
体の液滴を第2の液体中に滴下した状態を示し、(b)
は、ポリイオンコンプレックス膜を形成した状態を示
す。
【図3】本発明の一実施の形態を示すマイクロカプセル
の製造方法の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態を示すマイクロカプセル
の製造方法の他の一例を示す説明図である。
【図5】図5は、本発明の一実施の形態を示す画像表示
媒体の部分断面説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態を示す画像表示装置の説
明図である。
【符号の説明】
1 第1のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の
水溶液 2 第2のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の
水溶液 3 白色又は着色の粒子 4 分散媒 5 マイクロカプセル膜 10 マイクロカプセル 11 ノズル 12 第1の液体 13 第2の液体 14 第1の液体の液滴 21 二重構造のノズル 21a 内側ノズル 21b 外側ノズル 22 分散媒中に白色又は着色の粒子を分散させた分散
液 23 第1の液体 24 第1の液体により被覆された液滴 25 第2の液体 31,32 導電層 33 白色又は着色の粒子 34 分散媒 35 マイクロカプセル膜 36 マイクロカプセル 40 画像表示媒体 50 画像表示装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも非極性溶媒から成る分散媒中
    に白色又は着色の粒子を分散させた分散液をマイクロカ
    プセル膜に封入したマイクロカプセルにおいて、前記マ
    イクロカプセル膜を、カチオン性の水溶性高分子とアニ
    オン性の水溶性高分子とを反応させて形成したポリイオ
    ンコンプレックス膜で構成したことを特徴とするマイク
    ロカプセル。
  2. 【請求項2】 前記カチオン性の水溶性高分子が、ポリ
    リシン、キトサン、及び、カチオン化セルロースから選
    ばれる少なくとも1種の水溶性高分子であり、そして、
    前記アニオン性の水溶性高分子が、アルギン酸ナトリウ
    ム、カラギーナン、及びジェランガムから選ばれる少な
    くとも1種の水溶性高分子であることを特徴とする請求
    項1に記載のマイクロカプセル。
  3. 【請求項3】 前記分散媒が、これに可溶な油溶性染料
    で前記着色の粒子とは異なった色に着色されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロカプセ
    ル。
  4. 【請求項4】 少なくとも非極性溶媒からなる分散媒中
    に白色又は着色の粒子を分散させた分散液で構成される
    分散相を少なくとも第1のアニオン性又はカチオン性の
    水溶性高分子の水溶液で構成される連続相中に分散した
    第1の液体の液滴を、第2のアニオン性又はカチオン性
    の水溶性高分子の水溶液で構成される第2の液体中に滴
    下して、前記第1の液体の液滴と第2の液体とを接触さ
    せることにより、マイクロカプセルを製造するマイクロ
    カプセルの製造方法において、前記第1の液体及び第2
    の液体における水溶性高分子をそれらのイオン性が互い
    に異なるように選択して、前記カチオン性の水溶性高分
    子とアニオン性の水溶性高分子との静電相互作用によっ
    てポリイオンコンプレックス膜で構成されるマイクロカ
    プセル膜を形成することを特徴とするマイクロカプセル
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の液体における水溶性高分子が
    実質的にカチオン性の水溶性高分子であると共に前記第
    2の液体における水溶性高分子が実質的にアニオン性の
    水溶性高分子であるか、或いは、前記第1の液体におけ
    る水溶性高分子が実質的にアニオン性の水溶性高分子で
    あると共に前記第2の液体における水溶性高分子が実質
    的にカチオン性の水溶性高分子であることを特徴とする
    請求項4に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の液体における分散相及び/又
    は連続相が界面活性剤を含有していることを特徴とする
    請求項4又は5に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも非極性溶媒からなる分散媒中
    に白色又は着色の粒子を分散させた分散液で構成される
    分散相を少なくとも第1のアニオン性又はカチオン性の
    水溶性高分子の水溶液で構成される連続相中に分散した
    第1の液体を1又は1以上のノズルの先端から吐出させ
    て液滴を形成し、次に、この液滴を第2のアニオン性又
    はカチオン性の水溶性高分子の水溶液で構成される第2
    の液体に滴下してマイクロカプセルを製造するマイクロ
    カプセルの製造方法において、前記第1の液体及び第2
    の液体における水溶性高分子をそれらのイオン性が互い
    に異なるように選択して、前記カチオン性の水溶性高分
    子とアニオン性の水溶性高分子との静電相互作用によっ
    てポリイオンコンプレックス膜で構成されるマイクロカ
    プセル膜を形成することを特徴とするマイクロカプセル
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の液体における水溶性高分子が
    実質的にカチオン性の水溶性高分子であると共に前記第
    2の液体における水溶性高分子が実質的にアニオン性の
    水溶性高分子であるか、或いは、前記第1の液体におけ
    る水溶性高分子が実質的にアニオン性の水溶性高分子で
    あると共に前記第2の液体における水溶性高分子が実質
    的にカチオン性の水溶性高分子であることを特徴とする
    請求項7に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  9. 【請求項9】 1又は1以上の二重構造のノズルの内側
    ノズルに、少なくとも非極性溶媒からなる分散媒中に白
    色又は着色の粒子を分散させた分散液を流下させると共
    に、前記二重構造のノズルの外側ノズルに、少なくとも
    第1のアニオン性又はカチオン性の水溶性高分子の水溶
    液で構成される第1の液体を流下させ、それらを前記二
    重構造のノズルの先端から吐出させて、該粒子分散液が
    該第1の液体により被覆された液滴を形成し、次に、こ
    の液滴を、第2のアニオン性又はカチオン性の水溶性高
    分子の水溶液で構成される第2の液体に滴下してマイク
    ロカプセルを製造するマイクロカプセルの製造方法にお
    いて、前記第1の液体及び第2の液体における水溶性高
    分子をそれらのイオン性が互いに異なるように選択し
    て、前記カチオン性の水溶性高分子とアニオン性の水溶
    性高分子との静電相互作用によってポリイオンコンプレ
    ックス膜で構成されるマイクロカプセル膜を形成するこ
    とを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の液体における水溶性高分子
    が実質的にカチオン性の水溶性高分子であると共に前記
    第2の液体における水溶性高分子が実質的にアニオン性
    の水溶性高分子であるか、或いは、前記第1の液体にお
    ける水溶性高分子が実質的にアニオン性の水溶性高分子
    であると共に前記第2の液体における水溶性高分子が実
    質的にカチオン性の水溶性高分子であることを特徴とす
    る請求項9に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  11. 【請求項11】 導電層を介して少なくとも一方を光透
    過性とする一対の基板の間に、請求項1〜3のいずれか
    に記載のマイクロカプセルを配装したことを特徴とする
    画像表示媒体。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の画像表示媒体を有
    することを特徴とする画像表示装置。
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