JP2002090276A - 転写箔シート及びその剥離性・破断性の評価方法 - Google Patents
転写箔シート及びその剥離性・破断性の評価方法Info
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Abstract
きる転写条件を満足するホログラム転写箔シートを提供
し、各種転写シートの剥離性・破断性の評価方法を提供
する。 【解決手段】 基材フィルム上に転写層として少なくと
も剥離層及び感熱性接着剤層が形成されている転写箔シ
ートにおいて、JIS6854の手法を用いて測定した
20℃〜25℃雰囲気における、破断強度が4×105
Pa以上1×106 Pa以下、且つ、剥離強度が1×1
05 Pa以上6.5×105 Pa以下である。
Description
して転写により容易に転写層、好ましくはホログラムを
付与することができ、具体的には転写層の箔切れ性、及
び基材フィルムからの転写層の剥離性が良好な、転写箔
シートに関し、さらに、転写箔シートの転写層の剥離性
・破断性の評価方法に関する。
体への転写の例には、ホログラムや回折格子等の光回折
構造を転写した、クレジットカード、キャッシュカー
ド、金券類等が挙げられる。
は、基材フィルム上に、剥離層、ホログラム形成層を形
成し、主として各種凹凸パターンを付与し、その後形成
された凹凸パターン面に金属蒸着や屈折率の異なる層を
積層し、感熱性接着剤層を形成したホログラム又は回析
格子機能を有する転写箔シートとしたものが広く知られ
ている。このようにして形成されたホログラム転写シー
トは、被転写体に対してホットスタンプ等により熱転写
される。
ンプ8等により加熱処理し、次いでホログラム転写箔シ
ート1を剥離して転写されたホログラムを得る様子を示
すフロー図であり、図2はホログラム転写箔シート1の
剥離時の斜視図である。ホットスタンプ8の加熱を受け
た部位のホログラム転写箔シート1は、剥離時にホット
スタンプ8の金型による転写パターンの境界に沿って、
転写層3の切断と、転写層3からの基材フィルム2の剥
離が同時に行われる。
ト1は、その熱転写、例えば、ホットスタンプされた後
に、剥離されるが、この時、ホットスタンプ部位とそう
でない部位との境界においてホログラム転写箔シート1
の転写層3の箔切れ性が良好で、かつホログラム転写箔
シート1の基材シート2からの転写層3の剥離性も良好
であって、転写層3としてのホログラムが被転写体10
に確実に転写されることが必要である。
箔シート1は転写・剥離時にうまく切れたり、切れなか
ったりして、箔切れ性や剥離性が不十分であり、不安定
なものが多いため改善が要望されている。
なかった転写箔シートの転写層の箔切れ性を示す破断強
度及び転写時のホログラム転写箔シートの基材シートか
らの転写層の剥離強度の良好な範囲を明確に規定し、さ
らには上記のような問題を解決して、転写工程において
安定な転写を行うことができる転写条件を満足するホロ
グラム転写箔シートを提供すること、及び各種転写シー
トの剥離性・破断性の評価方法を提供することを目的と
する。
すべく鋭意検討した結果、転写箔シートの破断強度によ
って転写箔シートの転写層の箔切れ性が影響されること
を見出した。また、基材フィルムからの転写層の剥離強
度によって転写適性が影響され、該転写体の生産性に寄
与することを見出した。これらの知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
転写箔シートの剥離性及び破断性の評価方法は、基材フ
ィルム上に転写層として少なくとも剥離層及び感熱性接
着剤層が形成されている転写箔シートの熱圧着側を被転
写体に重ね、該転写箔シートを該感熱性接着剤が熱融着
する温度にて熱圧着し、得られた転写物積層体に対し
て、JIS6854の手法により剥離強度の変化を測定
することにより、熱圧着部位の境界の破断強度と、基材
フィルムと転写層間の剥離強度を簡易的に得ることを特
徴とする。なお、剥離方向は180°よりも小さい角度
でも可能であり、その場合は剥離強度は剥離方向の角度
と相関した価となる。
に転写層として少なくとも剥離層及び感熱性接着剤層が
形成されている転写箔シートにおいて、前記JIS68
54の手法を用いて測定した20℃〜25℃雰囲気にお
ける、破断強度が4×105Pa以上1×106 Pa以
下、且つ、剥離強度が1×105 Pa以上6.5×10
5 Pa以下であることを特徴とする。
材フィルム上に転写層として少なくとも剥離層、ホログ
ラム形成層及び感熱性接着剤層が形成されている転写箔
シートにおいて、前記JIS6854の手法を用いて測
定した20℃〜25℃雰囲気における、破断強度が4×
105 Pa以上1×106 Pa以下、且つ、剥離強度が
1×105 Pa以上6.5×105 Pa以下であること
を特徴とする。
25℃雰囲気における破断強度と剥離強度の各測定値
は、室温での測定を想定したものである。
25℃雰囲気における破断強度が4×105 Pa未満で
あると転写層がもろくなり、バリの発生原因となって、
うまく転写できないという不都合がある。また、破断強
度が1×106 Paを越えると、目的とした型通りにう
まく切れなくなり、従って、転写がうまくいかないとい
う不都合がある。
25℃雰囲気における剥離強度が1×105 Pa未満で
あると基材フィルムが転写層から浮いてしまう等の不都
合が発生することがあるという問題があり、剥離強度が
6.5×105 Paを越えると基材フィルムを転写後に
剥離しようとすると、転写されるべき層が基材フィルム
側に持っていかれる不都合が発生することがあるという
問題がある。
に転写層として少なくとも剥離層、及び感熱性接着剤層
が形成されている転写箔シート、或いは基材フィルム上
に転写層として少なくとも剥離層、ホログラム形成層及
び感熱性接着剤層が形成されている転写箔シート(ホロ
グラム転写箔シート)である。
グラム形成層が、その表面に凹凸が賦型された表面レリ
ーフ型ホログラムであってもよい。また、ホログラム形
成層と前記感熱性接着剤層との間に反射性金属薄膜層が
形成されていてもよい。また、本発明のホログラム転写
箔シートにおいては、ホログラム形成層が、その形成材
料内に干渉縞が記録されることによりホログラムが形成
されていることを特徴とする体積型ホログラムであって
もよいし、ホログラム形成層が光選択波長層を使用した
ホログラム形成層、例えば、液晶層を兼ねた層でもよ
い。
を参照して詳細に説明する。
熱圧着部位の境界における破断強度と、基材フィルムと
転写層間の剥離強度は、JIS6854の手法を用いて
剥離強度の変化を測定することにより、以下のようにし
て求めることができる。
の試験片とする。この試験片と同等な形状の被転写体を
用意し、試験片の一方端から125mm迄の領域で被転
写体と圧着する。圧着はラミパッカーLBP3301
(商品名、日本オフィスラミネーター製)を用いて、1
30℃、1m/minの速度で行う。図5は、引張強度
を測定することができるインストロン社製の万能材料試
験機(商品名)の把持部付近の概略図である。該万能材
料試験機(商品名)のつまみ12、12に、前記工程で
得られた圧着体における試験片11の非圧着部位の端部
と、被転写体10の非圧着部位の端部を固定し、測定モ
ードをフィルム引張にセットし、20℃〜25℃雰囲気
にて、前記圧着体の長手方向に、即ち、180°方向に
引張速度100mm/minにて剥離する。
示すグラフのようなパターンとなる。図6において、A
はピーク値であり、転写層における圧着部位と非圧着部
位の境界が破断したときの破断強度に相当する。また、
Bはピーク後の飽和値であり、基材シートが転写層から
剥離が開始するときの剥離強度に相当する。したがっ
て、JIS6854の手法により測定した引張強度のグ
ラフから、簡易的に破断強度と剥離強度を得ることがで
きる。
を小さくしても剥離することができ、この場合には、得
られた破断強度、剥離強度は剥離方向の角度に応じて相
関した値となる。
す断面図である。図3に示す本発明のホログラム転写箔
シート1は、基材フィルム2上に転写層3を構成する層
として、剥離層4、ホログラム形成層5、さらに感熱性
接着剤層7を順次積層したものである。基材フィルム2
とホログラム形成層5の間に剥離層4を設けることで、
熱転写時に転写層3と基材フィルム2の剥離性を上げる
効果が得られる。さらに剥離層4とホログラム形成層5
の密着性が弱い場合は、密着性向上のための層を設けて
も良い。
グラム層である場合には、図4に示すように、ホログラ
ム形成層5と感熱性接着剤層7の間に、反射層6を設け
ると良い。
性、剥離性を有するものであればよく、例えば、2軸延
伸されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ムが寸法安定性、耐熱性、強靱性等の点から最も好まし
い。これ以外に、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、
ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリエーテルスルホンフ
ィルム、ポリエーテルケトン(PEEK)フィルム、ポ
リメチルメタクリレート(PMMA)フィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、セロファンフィルム、ポリビニルアル
コールフィルム、アセテートフィルム、ナイロンフィル
ム、ポリアミドフィルム、エチレン/ビニルアルコール
共重合体フィルム、フッ素含有フィルム、各種共押出し
フィルム等が使用できる。厚みとしては5μm〜200
μm、好ましくは10μm〜50μmがよい。
リメタクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セ
ルロース樹脂、シリコーン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、
各種界面活性剤、金属酸化物等の内、1種若しくは2種
以上を混合したものが用いられる。特に、剥離層は基材
フィルムと転写層との間の剥離力を、20℃〜25℃に
おける剥離強度が1×105 Pa以上6.5×105 P
a以下の範囲の剥離強度になるように、その材質等を適
宜選択して形成するのが好ましい。この剥離層はインキ
化し、塗布等の公知の方法によって基材フィルムの表面
に形成することができ、その厚みは剥離力、箔切れ等を
考慮すると0.1〜2μmの範囲が好ましい。
レリーフ型、体積型、光選択波長層を使用したものの3
種類が挙げられる。
成材料としては熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射
線硬化型樹脂等の各種樹脂材料が選択可能であり、以下
のものが例示される。熱硬化性樹脂としては、不飽和ポ
リエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ変性
アクリル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹脂、
アルキッド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。熱可
塑性樹脂としてはアクリル酸エステル樹脂、アクリルア
ミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン樹脂等
が挙げられる。
共重合体として使用される。また、これらの樹脂は単
独、若しくは2種以上を各種イソシアネート樹脂や、ナ
フテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の金属石鹸ベンゾ
イルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、等の過酸化物、ベンゾフェノン、アセトフェノン、
アントラキノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニ
トリル、ジフェニルスルフィド等の熱あるいは紫外線硬
化剤を配合しても良い。
ポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、アクリル
変性ポリエステル等が挙げられる。ここで電離放射線硬
化型樹脂として、レリーフ型ホログラム形成材料として
有用なウレタン変性アクリル系樹脂の製造例を示す。
橋構造、粘度の調整等を目的として、下記のようなその
他の単官能又は多官能モノマー、オリゴマー等を包含さ
せることができる。
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイル
オキシエチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキ
シエチルフタレート等のモノ(メタ)アクリレート、2
官能以上では、骨格構造で分類するとポリオール(メ
タ)アクリレート(エポキシ変性ポリオール(メタ)ア
クリレート、ラクトン変性ポリオール(メタ)アクリレ
ート等)、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキ
シ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレー
ト、その他ポリブタジエン系、イソシアヌール酸系、ヒ
ダントイン系、メラミン系、リン酸系、イミド系、フォ
スファゼン系等の骨格を有するポリ(メタ)アクリレー
トであり、紫外線、電子線硬化性である様々なモノマ
ー、オリゴマー、ポリマーが利用できる。
オリゴマーとしてはポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート等、3官能のモノマー、オリゴマー、ポリマーとし
てはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
脂肪族トリ(メタ)アクリレート等、4官能のモノマ
ー、オリゴマーとしてはペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテト
ラ(メタ)アクリレート、脂肪族テトラ(メタ)アクリ
レート等が挙げられ、5官能以上のモノマー、オリゴマ
ーとしてはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレート等の他、ポリエステル骨格、ウレタン骨格、フ
ォスファゼン骨格を有する(メタ)アクリレート等が挙
げられる。官能基数は特に限定されるものではないが、
官能基数が3より小さいと耐熱性が低下する傾向があ
り、また、20以上では柔軟性が低下する傾向があるた
め、特に3〜20のものが好ましい。
する際に、該形成材料に、表面に凹凸が形成されている
プレスタンパーを圧着させ、凹凸を該形成材料表面に形
成するが、この時、該形成材料が該プレスタンパーより
容易に剥離できるように、予め離型剤を含有させること
もできる。用いられる離型剤としては従来公知の離型
剤、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、
テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス、フッ
素系、リン酸エステル系の界面活性剤、シリコーン等が
何れも使用可能である。特に好ましい離型剤は変性シリ
コーンであり、具体的には、変性シリコーンオイル側鎖
型、変性シリコーンオイル両末端型、変性シリコーンオ
イル片末端型、変性シリコーンオイル側鎖両末端型、ト
リメチルシロキシケイ酸を含有するメチルポリシロキサ
ン(シリコーンレジンと呼ぶ)、シリコーングラフトア
クリル樹脂、及びメチルフェニルシリコーンオイル等が
挙げられる。
ンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分けられる。
反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキ
シ変性、カルボキシル基変性、カルビノール変性、メタ
クリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端
反応性、異種官能基変性等が挙げられる。非反応性シリ
コーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチ
リル変性、アルキル変性、高級脂肪エステル変性、親水
性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フ
ッ素変性等が挙げられる。
成分と反応性である基を有する種類の反応性シリコーン
オイルは、樹脂層の硬化とともに樹脂に反応して結合す
るので、後に凹凸パターンが形成された樹脂層の表面に
ブリードアウトすることがなく、特徴的な性能を付与す
ることができる。特に、蒸着工程での蒸着層との密着性
向上には有効である。
しては、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性
樹脂、光架橋性樹脂等公知の体積ホログラム記録材料が
挙げられ、特に、乾式の体積位相型ホログラム記録用途
の感光性材料であり、マトリックスポリマー、光重合可
能な化合物、光重合開始剤及び増感色素とからなるもの
が挙げられる。
うな1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合
を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、
プレポリマー、及びそれらの混合物が挙げられ、例えば
不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸と脂
肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボ
ン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が挙げ
られる。
ル酸、メタクルリ酸、イタコン酸、マレイン酸、及びそ
れらのハロゲン置換不飽和カルボン酸、例えば臭素化不
飽和カルボン酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸塩とし
ては、前述の酸のナトリウム塩やカリウム塩等が挙げら
れる。
和カルボン酸とのエステルの具体例としては、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート等のアクリル酸エステル、テトラエチレング
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタク
リレート等のメタクリル酸エステル、その他、イタコン
酸エステル系、マレイン酸エステル系化合物等が挙げら
れる。
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、ジブロモプロピルアクリレート、メタ
クリル酸クロライド、トリブロモフェノールアクリレー
ト等が例示される。
物とのアミド化合物の具体例としては、メチレンビスア
クリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6
−ヘキサメチレンビスアクリルアミド等が例示される。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、フ
タル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−2−
エチルヘキシル、フタル酸ジ−n−オクチル等のフタル
酸エステル類、アジピン酸ジメチルシクロヘキシル、ア
ジピン酸イソデシル、セバシン酸ジブチル等の脂肪族二
塩基酸エステル類、(アセチル)クエン酸トリエチル、
(アセチル)クエン酸トリブチル等のクエン酸エステル
類、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル等のリン酸
エステル類が挙げられる。
1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフ
ェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチル
ジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−ト
リス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メル
カプトベンズイミダゾール、イミダゾール二量体類等が
例示される。
メロシアニン類、キノリン類、ケトクマリン類、チオキ
サンテン類、シアニン類、ローダミン類、ジフェニルヨ
ードニウム塩類等が例示される。
クリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビ
ニル又はその加水分解物、ポリビニルアルコール又はそ
の部分アセタール化合物、トリアセチルセルロース、ポ
リビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリ−N−ビニ
ルカルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロ
リドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共
重合体、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少
なくとも一つを重合成分とする共重合体等又はそれらの
混合物が用いられる。
00重量部に対して10〜1000重量部、好ましくは
10〜100重量部の割合で使用される。光重合開始剤
は、バインダー樹脂100重量部に対して1〜10重量
部、好ましくは5〜10重量部の割合で使用される。増
感色素は、バインダー樹脂100重量部に対して0.0
1〜1重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部の割
合で使用される。
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、酢酸エチル、クロロ
ホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等、またはそれらの混合溶剤を使用し、塗布液とされ
る。
金属薄膜を用いると不透明タイプのホログラムとなり、
透明な物質でホログラム層と屈折率差がある場合は透明
タイプとなるがいずれも本発明に使用できる。反射層
は、昇華、真空蒸着、スパッタリング、反応性スパッタ
リング、イオンプレーティング、電気メッキ等の公知の
方法で形成可能である。
薄膜としては、例えば、Cr、Ti、Fe、Co、N
i、Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、P
b、Pd、Cd、Bi、Sn、Se、In、Ga、Rb
等の金属及びその酸化物、窒化物等を単独若しくは2種
類以上組み合わせて形成される薄膜である。上記金属薄
膜の中でもAl、Cr、Ni、Ag、Au等が特に好ま
しく、その膜厚は1〜10,000nm、望ましくは2
0〜200nmの範囲である。
は、ホログラム効果を発現できる光透過性のものであれ
ば、いかなる材料のものも使用できる。例えば、ホログ
ラム形成層(光硬化樹脂層)の樹脂と屈折率の異なる透
明材料がある。この場合の屈折率はホログラム形成層の
樹脂の屈折率より大きくても、小さくてもよいが、屈折
率の差は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5
以上であり、1.0以上が最適である。また、上記以外
では20nm以下の金属性反射膜がある。好適に使用さ
れる透明タイプ反射層としては、酸化チタン(Ti
O2 )、硫化亜鉛(ZnS)、Cu・Al複合金属酸化
物等が挙げられる。
知の感熱接着性樹脂が使用できる。例えば、ポリイソプ
レンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレンブタジエン
ゴム等のゴム系、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ
(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プ
ロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリ(メタ)
アクリル酸2エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エ
ステル系、ポリイソブチルエーテル等のポリビニルエー
テル系、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体等のポリ塩化ビニル系、ポリアクリルアミド、ポリ
メチロールアクリルアミドなどのポリアミド系、ポリ塩
化ビニルなどの塩化ビニル系、ポリスチレン、ポリエス
テル、ポリ塩化オレフィン、ポリビニルブチラール、ま
たその他、酢酸ビニル/アクリル酸オクチル、酢酸ビニ
ル/アクリル酸ブチル、酢酸ビニル/エチレン、塩化ビ
ニリデン/アクリル酸ブチル、ポリエチレン樹脂、エチ
レン/イソブチルアクリレート、ブチラール樹脂、セル
ロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、SBS、SIS、SEBS、SEPS等の熱可塑性
樹脂が挙げられる。
を示す説明図である。図7に示すようにホログラムを付
与しようとする被転写体10の表面に本発明のホログラ
ム転写箔シート1を該転写箔シート1の感熱性接着剤層
が接するように重ね合わせ、ホログラムを付与しようと
する部分の転写箔シート1の上(基材フィルム2側)を
加圧板9で加熱・加圧して、所望部分の感熱性接着剤層
を溶融接着させ、しかる後に転写箔シート1を剥離する
と、所望部分の転写層のみが転写されて、被転写体10
表面にホログラムを付与することができる。
口フラスコに、トルエン40g及びメチルエチルケトン
(MEK:略語)40gをアゾ系の開始剤とともに仕込
み、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA:
略語)22.4g、メチルメタクリレート(MMA:略
語)70.0g、トルエン20g、及びMEK20gの
混合液を滴下ロートを経て、約2時間かけて滴下させな
がら100〜110℃の温度下で8時間反応させた後、
室温まで冷却した。
リレート(昭和電工製、カレンズMOI:商品名)2
7.8g、トルエン20g及びMEK20gの混合液を
加えて、ラウリン酸ジブチル錫を触媒として付加反応さ
せた。反応生成物のIR分析により2200cm-1の吸
収ピークの消失を確認し反応を終了した。得られた樹脂
溶液の固形分は41.0%、粘度は130mPa(30
℃)、分子量はポリスチレン換算で60000、C=C
結合導入量は13.8モル%であった。
た場合の実施例 前記製造例で得た樹脂溶液を用いて下記の光硬化性樹脂
組成物を調製し、表面レリーフ型ホログラム形成材料と
した。 ・前記製造例の樹脂溶液(固形分基準) 100部 ・シリコーン:トリメチルシロキシ酸含有メチルポリシロキサン(商品名KF− 7312、信越化学工業社製) 1部 ・多官能モノマー(SR−399:商品名、サートマー社製) 10部 ・ポリエステルアクリレート(M−6100:商品名、東亜合成化学社製) 10部 ・光増感剤(イルガキュア907:商品名、チバスペシャルティケミカルズ社製 ) 5部
ン(MEK)/トルエン:(5/5)で希釈して固形分
を20%に調製した。25μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム(ルミラーT60:商品名、東レ社製)
に50m/minの速度で剥離層(ハクリニス45−
3:商品名、昭和インク社製)をグラビアコートで塗工
し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚
で1g/m2 の剥離層/PETの層構成からなるフィル
ムを得た。
Tの層構成からなるフィルムの剥離層上にロールコータ
ーで塗工し、110℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、
乾燥膜厚で2g/m2 の複製用感光性フィルムを得た。
得られたフィルムはいずれも常温ではべとつかず、巻き
取り状態で保管できるものであった。
ー光を用いて作ったマスターホログラムから引き続き作
成したプレススタンパーが設置されている。尚、樹脂製
版にマスターホログラムから複製ホログラムを作成し、
これをシリンダー上に貼り付けたものも使用できる。上
記で作成した複製用感光性フィルムを給紙側に仕掛け、
150℃で加熱プレスして微細な凹凸パターンを形成さ
せた。引き続き、水銀灯より発生した紫外線を照射して
光硬化させた。引き続き真空蒸着法によりアルミニウム
層をこの上に蒸着して反射型のレリーフホログラムを形
成した。
昭和インク工業社製)の感熱性接着剤をグラビアコート
で塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、乾
燥膜厚で3g/m2 の感熱性接着剤層を形成した。
ら特定の金型で130℃で加熱、加圧して塩化ビニルカ
ードに転写してみたところ、箔切れも良好に転写するこ
とができた。
実施例 体積型ホログラム形成材料として、基本バインダーをガ
ラス転移点が100℃付近になるポリメチルメタクリレ
ート系とした光硬化性樹脂組成物を用いた。
成物を、下記の溶剤と混合して、コーティング組成物と
した。 ・体積型ホログラム形成用光硬化性樹脂組成物 60重量部 ・メチルエチルケトン(MEK) 25重量部 ・トルエン 15重量部
組成物を、50μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(Myler2000(商品名)、デュポン社製)
に乾燥後膜厚が3g/m2 となるようにグラビアコート
で塗工し、さらに塗工面に50μmのPETフィルムを
ラミネートして、体積型ホログラム形成用フィルムを作
成した。
方の側のPETフィルムを剥離し、予め用意された体積
型ホログラム原版に、コーティングされた光硬化性樹脂
組成物面をラミネートした。そこで、ホログラム形成用
フィルム側から、波長が514nmのアルゴンレーザー
光を入射して体積型ホログラムを得た。
ィルム(ルミラーT60(商品名)、東レ社製)に10
m/minの速度で剥離層(ハクリニス46−7(商品
名)、昭和インク社製)をグラビアコートで塗工し、1
00℃で乾燥して溶剤を揮散させた後、乾燥膜厚で1g
/m2 の剥離層/PETの層構成からなるフィルムを得
た。
ログラムを原版から剥離してラミネートし、PET/剥
離層/体積型ホログラム層/PETの構成を得、さらに
加熱、紫外線照射で処理した。
いるPETを剥離し、該体積型ホログラム層上に感熱性
接着剤(アクアテックスEC−1200(商品名)、中
央理化工業社製)をグラビアコートで乾燥後膜厚が4g
/m2 となるように塗工し、PET/剥離層/体積型ホ
ログラム層/感熱性接着剤層からなる、体積型ホログラ
ム転写箔シートを得た。得られた転写箔シートの基材フ
ィルム側から特定の金型で130℃で加熱、加圧して塩
化ビニルカードに転写してみたところ、箔切れも良好に
転写することができた。
レリーフ型ホログラム形成材料のうち、ポリエステルア
クリレートをウレタンアクリレート(商品名:3000
B、日本合成社製)とした以外は変更せずに実施した。
ここで調製した転写箔シートの20℃〜25℃雰囲気に
おける破断強度は2.3×107 〔Pa〕、剥離強度は
2×105〔Pa〕であった。得られた転写箔シートの
基材フィルム側から特定の金型で130℃で加熱、加圧
して塩化ビニルカードに転写してみたところ、バリが発
生してうまく被転写体に転写することができなかった。
型ホログラム形成材料にガラス転移点が40℃付近であ
るポリ酢酸ビニル系を使用した以外は変更せずに実施し
た。ここで調製した体積型ホログラム形成材料の20℃
〜25℃雰囲気における破断強度は1.5×107 〔P
a〕、剥離強度は4.6×104 〔Pa〕であった。得
られた転写箔シートの基材フィルム側から特定の金型で
130℃で加熱、加圧して塩化ビニルカードに転写して
みたところ、転写工程時にはバリが発生してうまく被転
写体に転写することができなかった。
ートの性能評価〕以上の実施例1、2、比較例1、2で
得られた転写箔シートの剥離性、耐薬品性、耐擦過性、
蒸着適性、耐屈曲性についての評価結果を下記の表1に
示す。なお、物性の評価法は次の通りである。
性):図8に示すホログラム複製装置を用い、ホログラ
ム原版40を表面に形成したエンボスローラー31と押
えつけローラー32で基材フィルム2上に塗工された樹
脂層20を押圧して、樹脂層20表面に凹凸を形成し、
1000m連続複製を行い、プレススタンパー上に樹脂
の残りがないかを確認することにより行った。 ○・・・残りがない。×・・・残りがある。
ルケトンをしみ込ませたガーゼで100回往復させて擦
ったとき、表面に異常がなかったものを良好とし、表面
に異常を生じたものを不良とした。 ○・・・良好。×・・・不良。
00℃に加熱し、3分間保持した後の変色や変形等を見
た。異常のなかったものを良好とし、黄変若しくは変形
や剥離を生じたものを不良とした。 ○・・・良好。×・・・不良。
加工品の硬化表面を10回擦ったとき、表面に何の変化
もなかったものを良好とし、表面が傷つき、白化したも
のを不良とした。 ○・・・良好。×・・・不良。
に、真空蒸着法によりアルミニウム層を蒸着した後、密
着性をセロテープ(登録商標)基盤目試験で評価した。 ○・・・蒸着性良好。×・・・蒸着性不良。
子形成面に、真空蒸着法によりアルミニウム層を蒸着し
た後、更にヒートシール用のアクリル系接着剤(ホット
スタンプ剤)を塗工して得たものを、転写機を用いてポ
リ塩化ビニルカード上へ転写し、転写箔シートの箔切れ
性及び密着性を評価した。 ○・・・良好。×・・・不良。
した転写箔にエンボス文字加工をして、エンボス文字に
割れ等が生じていないかを確認した。 ○・・・変化なし。×・・・割れがある。
ートの剥離性及び破断性の評価〕合板の上に前記実施例
1、2、比較例1、2の転写箔シートの接着剤面を被転
写体に、130℃にてラミパッカーLBP3301(商
品名、日本オフィスラミネーター製)を用いて、1m/
minの速度にて転写箔シートと被転写体をラミネート
した。次いで、20℃〜25℃雰囲気において、転写箔
シートをJIS6854の手法により180°方向に剥
離することにより、該特定部位における境界の破断強度
と、基材フィルムと剥離層間の剥離強度を測定した。
試験の結果を、横軸に伸び(mm)、縦軸に強度〔P
a〕を採ったグラフに示す。図9のグラフにおいて、実
施例1は▲及び▼で示す曲線であり、3回の測定データ
を示し、実施例2は●で示す曲線であり、2回の測定デ
ータを示す。
と、それらの基材フィルムと剥離層間の剥離強度を表2
に示す。破断強度はグラフにおけるピーク値、剥離強度
はピーク後に飽和した値としている。実施例1、2のそ
れぞれの値は、測定データの各平均値を表す。
IS6854の手法により180°方向に剥離した剥離
試験の結果を、横軸に伸び(mm)、縦軸に強度〔P
a〕を採ったグラフに示す。比較例1、2の転写箔シー
トの破断強度及び剥離強度を表2に示す。
ートについて、JIS6854の手法を用いて測定した
20℃〜25℃雰囲気における、破断強度が4×105
Pa以上1×106 Pa以下、且つ、剥離強度が1×1
05 Pa以上6.5×105Pa以下であることが分か
る。
有する転写箔シートによれば、転写時に転写層の安定し
た箔切れ性と、基材フィルムの剥離層からの剥離性を発
揮することができるため、転写箔シートにおける転写層
の転写を確実に行うことができ、被転写体への転写の生
産性を高めることができる。
の評価方法によれば、一つの簡易的な試験により、転写
時に転写層の箔切れ性と、基材フィルムの剥離性の2つ
の評価を同時に行うことができる。
着処理し、次いでホログラム転写箔シートを剥離して転
写されたホログラムを得る様子を示すフロー図である。
る。
示す断面図である。
態を示す断面図である。
社製の万能材料試験機(商品名)の把持部付近の概略図
である。
を示すグラフ。
例を示す説明図である
を、横軸に伸び(mm)、縦軸に強度〔Pa〕を採った
グラフを示す。
果を、横軸に伸び(mm)、縦軸に強度〔Pa〕を採っ
たグラフを示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 基材フィルム上に転写層として少なくと
も剥離層及び感熱性接着剤層が形成されている転写箔シ
ートの熱圧着側を被転写体に重ね、 該転写箔シートを該感熱性接着剤が熱融着する温度にて
熱圧着し、 得られた転写物積層体に対して、JIS6854の手法
を用いて剥離強度の変化を測定することにより、熱圧着
部位の境界における破断強度と、基材フィルムと転写層
間の剥離強度を簡易的に得ることを特徴とする、転写箔
シートの剥離性及び破断性の評価方法。 - 【請求項2】 基材フィルム上に転写層として少なくと
も剥離層及び感熱性接着剤層が形成されている転写箔シ
ートにおいて、 請求項1の方法を用いて測定した20℃〜25℃雰囲気
における、破断強度が4×105 Pa以上1×106 P
a以下、且つ、剥離強度が1×105 Pa以上6.5×
105 Pa以下であることを特徴とする転写箔シート。 - 【請求項3】 基材フィルム上に転写層として少なくと
も剥離層、ホログラム形成層及び感熱性接着剤層が形成
されている転写箔シートにおいて、 請求項1の方法を用いて測定した20℃〜25℃雰囲気
における、破断強度が4×105 Pa以上1×106 P
a以下、且つ、剥離強度が1×105 Pa以上6.5×
105 Pa以下であることを特徴とする転写箔シート。 - 【請求項4】 前記ホログラム形成層が、その表面に凹
凸が賦型された表面レリーフ型ホログラムであることを
特徴とする請求項3記載の転写箔シート。 - 【請求項5】 前記ホログラム形成層と前記感熱性接着
剤層との間に反射性金属薄膜層が形成されていることを
特徴とする請求項3又は4記載の転写箔シート。 - 【請求項6】 前記ホログラム形成層が、その形成材料
内に干渉縞が記録されることによりホログラムが形成さ
れている体積型ホログラムであることを特徴とする請求
項3記載の転写箔シート。
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