JP2002089677A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP2002089677A
JP2002089677A JP2000279535A JP2000279535A JP2002089677A JP 2002089677 A JP2002089677 A JP 2002089677A JP 2000279535 A JP2000279535 A JP 2000279535A JP 2000279535 A JP2000279535 A JP 2000279535A JP 2002089677 A JP2002089677 A JP 2002089677A
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九五 浜井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク伝達効率に優れ、しかも低速・高トル
ク出力を可能として特に車両においてクリープやヒルホ
ールドを行うことができるようにし、車載性に優れた動
力伝達装置を提供すること。 【解決手段】 第1クラッチA−C/Lは、入力部材が
入力軸1に接続されている一方、出力部材がキャリア3
2に接続され、第2クラッチB−C/Lは、入力部材が
サンギヤ31に接続されている一方、出力部材が出力軸
2ならびにリングギヤ33に接続され、第3クラッチC
−C/Lは、入力部材が入力軸1に接続されている一
方、出力部材がサンギヤ31に接続され、ていることを
特徴

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の動力源と変
速機との間で動力伝達を行うのに好適な動力伝達装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に、自動変速機を備えた自
動車では、動力源としてのエンジンと自動変速機との間
の動力伝達装置としてトルクコンバータを用いている。
このような技術は、例えば、自動車工学全書第9巻(昭
和55年11月20日(株)山海堂発行)の第149頁
に記載されている。また、他の動力伝達手段としては、
クラッチが知られており、操作の簡易性要求から必要に
応じて自動的にクラッチを断接させる自動クラッチシス
テムも提案されており、このような構成としては、乾式
の単板クラッチを用いたものが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トルク
コンバータは、流体を介して動力伝達を行うために、滑
りによるパワーロスが生じ、燃費が悪いという問題があ
る。一方、クラッチを用いた手段は、パワーロスは生じ
にくいが、トルクコンバータの利点である低速・高トル
ク伝達が難しい。すなわち、低速・高トルク伝達を行う
ためには、摩擦面を滑らせてトルク伝達をおこなうこと
になるが、このようにすると発熱するため、エンジンの
アイドリング回転によりじわじわ進むいわゆるクリーピ
ング現象や、上り坂で止まるいわゆるヒルホールドを自
動的に実行することが難しい。そこで、ヒルホールドを
達成するために、ブレーキ装置において自動的に制動力
を発生させることが提案されている。しかしながら、こ
の場合、能動的に制動力を発生できる装置を搭載する必
要があり、車両のコストアップを招く。加えて、乾式単
板クラッチを用いた場合、トルク容量を確保しようとす
ると、外径寸法が大きくなり、設計自由度が低くなって
車載性を悪化させる。
【0004】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
成されたもので、トルク伝達効率に優れ、しかも低速・
高トルク出力を可能として特に車両においてクリープや
ヒルホールドを行うことができるようにし、車載性に優
れた動力伝達装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の動力伝達装置は、動力源からト
ルク伝達される駆動軸と、トルク出力する出力軸との間
に設けられた遊星歯車と、この遊星歯車の回転要素であ
るリングギヤ、キャリア、サンギヤのいずれかと前記駆
動軸と出力軸のいずれかとの間に、そのうちの2つのク
ラッチを締結させることにより駆動軸と出力軸との間で
動力伝達可能な状態を形成することができるように設け
られた、第1クラッチ、第2クラッチ、第3クラッチの
3つのクラッチと、各クラッチの締結・締結解除を切り
替え、かつ、動力伝達を可能な状態を形成する際に締結
する2つのクラッチのうち一方のクラッチを締結させる
とともに、もう一方を滑り制御させるトルク制御を実行
する切替制御手段と、を備えていることを特徴とする手
段とした。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の動力伝達装置において、記第1クラッチは、入
力部材が前記駆動軸に接続されている一方、出力部材が
前記キャリアに接続され、前記第2クラッチは、入力部
材が前記サンギヤに接続されている一方、出力部材が前
記出力軸ならびにリングギヤに接続され、前記第3クラ
ッチは、入力部材が前記駆動軸に接続されている一方、
出力部材が前記サンギヤに接続されていることを特徴と
する。また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の動力伝達装置において、前記駆動軸がエンジンからト
ルク入力され、前記出力軸は変速機へトルク出力され、
前記切替制御手段は、走行状態検出手段から走行状態が
入力され、前記切替制御手段は、車両発進時には、第1
クラッチを非締結状態とし、かつ、第2クラッチを締結
させるとともに、第3クラッチを滑り制御させる発進時
トルク制御を実行することを特徴とする。
【0007】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の動力伝達装置において、前記切替制御手段は、
定常走行中には、第1クラッチを非締結状態とし、第2
クラッチならびに第3クラッチを締結させることを特徴
とする。また、請求項5に記載の発明は、請求項3また
は4に記載の動力伝達装置において、前記切替制御手段
は、エンジン駆動中であって、アクセルオフ、かつ、車
速が極低速の時、第3クラッチを非締結状態とし、か
つ、第1クラッチを締結するとともに、第2クラッチを
滑り制御させるクリープトルク制御を実行することを特
徴とする。また、請求項6に記載の発明は、請求項3な
いし5に記載の動力伝達装置において、前記切替制御手
段は、エンジン駆動中であって、アクセルオフ、かつ、
車速が0で、さらに所定のヒルホールド条件が成立した
ときには、第3クラッチを非締結状態とし、かつ、第1
クラッチを締結するとともに、第2クラッチを滑り制御
させて出力軸回転数を0とするヒルホールドトルク制御
を実行することを特徴とする。
【0008】また、請求項7に記載の発明は、請求項3
ないし6に記載の動力伝達装置において、前記第2クラ
ッチと第3クラッチとの間の回転部材に、この回転部材
の回転に伴って発電可能であるとともに、回転部材に回
転力を与えることが可能な発電電動機が設けられ、この
発電電動機の作動を制御する発電電動制御手段が設けら
れていることを特徴とする。また、請求項8に記載の発
明は、請求項7に記載の動力伝達装置において、エンジ
ン始動時に、前記切替制御手段が、第1クラッチおよび
第2クラッチを非締結状態とし、かつ、第3クラッチを
締結状態とするとともに、前記発電電動制御手段が発電
電動機を電動機として作動させてエンジンを始動させる
ことを特徴とする。また、請求項9に記載の発明は、請
求項7または8に記載の動力伝達装置において、減速時
に、前記切替制御手段が、第1クラッチおよび第3クラ
ッチを非締結状態とし、かつ第2クラッチを締結状態と
するとともに、前記発電電動制御手段が発電電動機を発
電機として作動させて、エネルギ回生を行うことを特徴
とする。また、請求項10に記載の発明は、請求項7な
いし9に記載の動力伝達装置において、前記走行状態検
出手段にバッテリの充電状態を検出する充電状態検出手
段が含まれ、走行状態が、前記クリープトルク制御ある
いはヒルホールドトルク制御を行う走行条件であると
き、前記充電状態検出手段が充電可能と判断したときに
は、切替制御手段は、第1クラッチのみを締結させると
ともに、発電電動制御手段が発電電動機によりエネルギ
回生を行って、このエネルギ回生による制動力を用いて
トルク制御を実行し、一方、充電状態検出手段が充電不
可能と判断したときには、第2クラッチを滑り制御させ
るクリープトルク制御あるいはヒルホールドトルク制御
を実行することを特徴とする。
【0009】
【発明の作用および効果】本発明では、切替制御手段
が、全てのクラッチを解放した状態では、遊星歯車の回
転要素と、駆動軸および出力軸とは接続が切り離され、
エンジンのトルクは変速機まで伝達されない。この状態
では、例えば、エンジンの始動を行うことができる。次
に、駆動軸から出力軸にトルク伝達を行う際には、第1
〜第3クラッチのうち2つのクラッチを締結させる。こ
れにより、遊星歯車の回転要素を介して駆動軸から出力
軸にトルクが伝達され、滑り量を0として、効率良くト
ルク伝達を行うことができる。また、切替制御手段は、
2つのクラッチを締結するにあたり、トルク制御を実行
する。このトルク制御では、2つのクラッチのうち一方
のクラッチを締結させるとともに、もう一方のクラッチ
を滑らせる。これにより、遊星歯車の回転要素の1つを
駆動軸の回転数と等速で回転させ、かつ、他の回転要素
は増速させる一方、もう一つの他の回転要素は減速させ
る状態を形成することができる。そこで、出力軸に対し
て減速させるとともにトルクを増大させてトルク伝達を
行うことが可能となる。したがって、車両においてエン
ジンと変速機の間でトルク伝達を行うのに適用した場
合、上り坂で車両が後退しないように出力軸にトルクを
伝達させるヒルホールドや、じわじわと前進あるいは後
退させるように出力軸にトルクを伝達させるクリープな
どを実行することができる。以上のように、本発明にあ
っては、滑りが発生することなく効率の良いトルク伝達
を実行することが可能であるとともに、減速およびトル
クを増大させてトルク伝達を行ってヒルホールドやクリ
ープなどが可能な新規で優れた動力伝達装置を提供する
ことができる。
【0010】請求項2に記載の発明にあっては、第1ク
ラッチを締結させると動力源からキャリアに入力され
る。この状態では、出力軸の回転数は0であり、サンギ
ヤは各ギヤの歯数の比に応じた回転数で空転することに
なる。ここで第3クラッチを滑らせながら締結させる
と、サンギヤに負荷がかかるためサンギヤの回転数が下
がり、一方、リングギヤが回転を始める。このリングギ
ヤの回転速度は入力の回転速度に比べて減速されて、ト
ルクが増大しながら伝達されることになる。したがっ
て、出力軸を低速・高トルクで回転させることができ、
よって、車両に適用した場合、発進やクリープやヒルホ
ールドを実行することが可能である。また、第1クラッ
チを締結させ、キャリアおよびサンギヤが回転し、リン
グギヤが停止している状態から、第2クラッチを滑らせ
ながら締結させた場合も、上記と同様に、サンギヤに負
荷が発生して回転速度が低下するとともに、リングギヤ
が低速・高トルクで回転することになり、発進やクリー
プやヒルホールドを実行することが可能である。請求項
3に記載の発明にあっては、車両発進時に、第1クラッ
チを締結するとともに第2クラッチを非締結状態とし、
第3クラッチを滑り制御する。したがって、請求項2に
記載の発明で説明したように、低速・高トルクで出力軸
を回転させて発進させることができる。
【0011】請求項4に記載の発明にあっては、定常走
行時には、第1クラッチを非締結状態とし、第2クラッ
チおよび第3クラッチを締結させる。したがって、駆動
軸のトルクは、第3クラッチからサンギヤを経て第2ク
ラッチから出力軸に伝達される。このように、定常走行
状態では、遊星歯車を作動させずにトルク伝達を行うた
め、エネルギロスを確実に無くすことができる。
【0012】請求項5に記載の発明では、平地で停車し
てアクセルから足を離して、極低速で前進あるいは後退
する場合に、切替制御手段は、クリープトルク制御を実
行する。すなわち、エンジン駆動中であって、アクセル
オフ、かつ、車速が極低速のときには、第1クラッチを
締結し、第3クラッチを非締結状態とし、さらに、第2
クラッチを滑り制御する。これにより、エンジンから駆
動軸に伝達されるトルクがキャリアに入力され、かつ、
減速された状態でリングギヤから出力軸に伝達される。
よって、車両をじわじわと前進あるいは後退させる、い
わゆるクリープが可能となる。
【0013】請求項6に記載の発明では、上り坂で停止
してアクセルから足を離した場合に、切替制御手段は、
ヒルホールドトルク制御を実行する。すなわち、エンジ
ン駆動中で、アクセルオフ、車速0、かつ、所定のヒル
ホールド条件が成立したときには、第1クラッチを締結
し、第3クラッチを非締結状態とし、さらに、第2クラ
ッチを滑り制御して、出力軸回転数を0とする。このと
き、遊星歯車のキャリアに入力されたトルクは、減速さ
れてリングギヤから出力されるため、重力加速度により
車両が後退するのに対抗して出力軸回転が0となるよう
に高トルクを伝達して、車両が上り坂で後退することな
く停止している状態に保つことができる。
【0014】請求項7に記載の発明では、第2クラッチ
と第3クラッチとの間の回転部材に発電電動機が設けら
れており、回転部材が回転しているときには、発電電動
機を発電機として作動させて発電させることができる一
方、回転部材が停止しているときに発電電動機を電動機
として作動させて、推進させたり、あるいはエンジンを
始動させたりすることができる。すなわち、請求項8に
記載の発明のように、エンジン始動時には、第1クラッ
チおよび第2クラッチを非締結状態として、駆動軸と出
力軸との連携を絶ち、かつ第3クラッチを締結状態とし
て、発電電動機が設けられている回転部材を第3クラッ
チを介して駆動軸に接続させ、この状態で発電電動機を
電動機として作動させると、電動機の出力トルクが駆動
軸に伝達されて、エンジンを始動させることができる。
また、請求項9に記載の発明のように、減速時に、第1
クラッチおよび第3クラッチを非締結状態としてエンジ
ン側の駆動軸と変速機側の出力軸との接続をたった状態
とし、かつ第2クラッチを締結させて、変速機側の出力
軸と発電電動機が設けられている回転部材とを接続さ
せ、この状態で発電電動機を発電機として作動させる
と、変速機側からのトルク入力により出力軸と共に回転
部材が回転し、この回転を発電電動機を発電機として作
動させて電気エネルギに変換し、エネルギ回生を行うこ
とができる。
【0015】請求項10に記載の発明では、出力軸を極
低速回転させるクリープトルク制御を実行したり、上り
坂でも出力軸の回転数を0に保って停車させるヒルホー
ルドトルク制御を実行したりする走行条件であるときに
おいて、バッテリが充電可能な状態であるときには、第
1クラッチを締結させるとともに、発電電動機を発電機
として作動させる。したがって、発電電動機の発電によ
りサンギヤの回転に負荷がかかることにより、駆動軸の
回転が減速されてリングギヤから出力軸に伝達され、上
記クリープトルク制御やヒルホールドトルク制御と同様
に、低速・高トルクで出力軸に出力することができる。
一方、充電不可能なときには、上述のクリープトルク制
御あるいはヒルホールドトルク制御を実行して、低速・
高トルクの出力を行う。したがって、エンジンのアイド
リング回転時に、所望のトルクを出力軸に伝達して、車
両をじわじわ前進や後退をさせるクリープや、上り坂で
車両が後退することなく停止させるヒルホールドを実行
でき、しかも、この時、過充電とならない範囲で回生を
行って、エネルギの損失を抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。 (実施の形態1)まず、構成について説明する。本発明
請求項7ないし10に記載の発明に対応した実施の形態
1の動力伝達装置を適用した発電電動ユニットMGU
は、図2に示すようにトランスミッションTM内に設け
られ、エンジンEGとトランスミッションTMの前後進
機構部91との間の動力伝達経路の途中に設けられてい
る。なお、図において92は変速機構部であり、この変
速機構92と前記前後進機構部91とは、いわゆる自動
変速機を構成するものである。また、この構成に代えて
手動変速機やCVTなどを用いることができる。
【0017】図3は前記発電電動ユニットMGUの上半
分を示す断面図あり、この発電電動ユニットMGUは、
エンジンEGあるいはトランスミッションTMの図外の
ブロックハウジングに結合されるユニットハウジングU
Hと、エンジンEGのエンジン出力軸(図示省略)に連
結される入力軸(特許請求の範囲の駆動軸に相当する)
1と、トランスミッションTMの入力軸(図示省略)に
連結される出力軸2と、この出力軸2と入力軸1との間
でトルク伝達を行う遊星歯車3と、この遊星歯車3に連
結された回転要素との間で電力の授受を行う発電電動機
MGと、後述する3つの湿式多板クラッチである第1ク
ラッチA−C/L、第2クラッチB−C/L、第3クラ
ッチC−C/Lを備えている。
【0018】前記入力軸1は、一端が図外のエンジン出
力軸に連結される一方で、他端が振動吸収手段5を介し
て中心軸6に連結されている。なお、前記振動吸収手段
5は、回転方向の剛性が高く、かつ曲げ方向の剛性が低
い曲げ振動吸収用の弾性プレート51と、周知の捻りダ
ンパ52とを備え、弾性プレート51の外周縁部と捻り
ダンパ52の外側プレート52aとが一体に結合されて
いる。そして、弾性プレート51は、その内周部が入力
軸1の他端に結合され、捻りダンパ52は、内側プレー
ト52bの内周部が第1クラッチA−C/Lの中心軸6
に結合されている。したがって、図外のエンジン出力軸
から入力軸1にトルクが入力されると、そのトルクは弾
性プレート51と捻りダンパ52を順次介して中心軸6
に伝達され、このとき曲げ振動や捻り振動は弾性プレー
ト51と捻りダンパ52により吸収される。
【0019】前記遊星歯車3は、サンギヤ31、キャリ
ア32、リングギヤ33を備えている。前記出力軸2に
は、中心軸21が出力軸2と同軸に固着され、この中心
軸21にリングギヤ33が円盤状のプレート34を介し
て固着されており、前記リングギヤ33は、常時、出力
軸2と一緒に回転する。前記サンギヤ31は、前記中心
軸21の外周に相対回転自在に設けられ、このサンギヤ
31の一端部に、回転伝達部材40が連結されている。
この回転伝達部材40は、前記サンギヤ31にその内周
が結合された円盤状のプレート40aと、このプレート
40aの外周に一端縁が結合された小径円筒部材40b
と、この小径円筒部材40bの他端縁に内周部が結合さ
れた円盤状のプレート40cと、このプレート40cの
外周縁部に結合された中径円筒部材40dと、さらに前
記プレート40cの外周端に結合された大径円筒部材4
0eとを備えている。前記キャリア32と中心軸6との
間に、第1クラッチA−C/Lが設けられている。この
第1クラッチA−C/Lは、前記遊星歯車3のキャリア
32に結合されているとともに前記中心軸21とは相対
回転自在なクラッチケース11aと、中心軸6の外周面
ならびにクラッチケース11aの内周面にそれぞれ形成
されたスプライン11b,11cと、これらスプライン
11b,11cにそれぞれ結合されて交互に配置された
内側クラッチ板11dおよび外側クラッチ板11eとを
備え、内外クラッチ板11d,11eがプレート11p
により押し付けられると、入力軸1とキャリア32との
間でトルク伝達が成されるよう構成されている。上述し
た内外クラッチ板11d,11eの押し付けは、第1電
磁ソレノイド7ならびに第1コントロールカム8により
行われる。前記第1電磁ソレノイド7は、前記ユニット
ハウジングUHの一端に設けられている円盤状のプレー
ト61に隣接して中心軸6の外周に軸受け62を介して
支持されている。前記第1コントロールカム8は、入力
トルクに応じた軸方向の押圧力を発生させるもので、こ
の第1コントロールカム8は、中心軸6に対して軸方向
に移動を規制されているが回転可能な第1カムリング8
aおよび軸方向に移動可能であるが回転を規制された第
2カムリング8bと、これら第1カムリング8aおおび
第2カムリング8bの対向面に形成されたカム溝8c,
8dに係合されるボール8eとを備えている。そして、
この第1コントロールカム8は、第1カムリング8aと
第2カムリング8bとの間に回転方向のトルクが生じる
と、そのトルクに応じてボール8eがカム溝8c,8d
の傾斜面を乗り上げ、その結果、第1カムリング8aと
第2カムリング8bとが軸方向に押し離されて、第1,
第2カムリング8a,8bの間に生じたトルクを、カム
溝8c,8dの傾斜に応じた倍率で増幅し、軸方向の押
圧力に変換することができる構造となっている。また、
第2カムリング8bは、前記プレート11pに対面して
いるとともに、両者の間に操作ロッド9が設けられ、第
2カムリング8bが軸方向に移動すると操作ロッド9を
介してプレート11pを押す構造となっている。なお、
この操作ロッド9は、複数設けられ、それぞれが後述す
る円盤状のプレート64aを貫通して軸方向に設けられ
ており、両端にはボールが取り付けられている。さら
に、第1カムリング8aの外周面と、これに対面する後
述する円筒64bの内周面には、それぞれスプラインが
設けられ、これらの各スプラインに複数枚のミニクラッ
チ板8f,8gが係合され、ミニクラッチ板8gの隣
に、前記電磁ソレノイド7により吸引されるアマチュア
7aが軸方向に移動可能に円筒64bに支持されてい
る。したがって、第1電磁ソレノイド7に通電してアマ
チュア7aが吸引されると、ミニクラッチ板8f,8g
が圧接されて、両カムリング8a,8bの間に回転方向
のトルクが発生し、第2カムリング8bが操作ロッド9
を介してプレート11pを押すことで、上述のクラッチ
板11d,11eの締結が成される。
【0020】次に、前記第2クラッチB−C/Lについ
て説明する。この第2クラッチB−C/Lは、前記サン
ギヤ31と出力軸2との間に設けられている。すなわ
ち、前記出力軸2の外周には、円盤状のプレート22a
と円筒22bとが一体的に設けられ、この円筒22bの
外周にスプライン22cが形成され、一方、このスプラ
イン22cに対向して前記回転伝達部材40の大径円筒
部材40eの内周にスプライン40fが形成されてい
る。そして、両スプライン22c,40fにそれぞれ複
数の内側クラッチ板12aおよび外側クラッチ板12b
が係合されている。この第2クラッチB−C/Lの結合
は、第2コントロールカム13ならびに第2電磁ソレノ
イド14により成される。前記第2コントロールカム1
3も、前記第1コントロールカム8と同様に、プレート
13pにより軸方向の移動を規制された第1カムリング
13a、回転が規制された第2カムリング13b、ボー
ル13cを備え、また、第1カムリング13aと大径円
筒部材40eとの間には、ミニクラッチ板13d,13
dが設けられ、また、クラッチ板13dに隣接して第2
電磁ソレノイド14により吸引されるアマチュア13f
が設けられている。したがって、第2電磁ソレノイド1
4に通電して吸引力が発生すると、第2コントロールカ
ム13が作動して、ミニクラッチ板13dを締結させな
がら増幅機能が得られて軸方向の作動力が発生し、これ
により第2カムリング13bが内側クラッチ板12aを
押して第2クラッチB−C/Lが締結されるものであ
る。
【0021】次に、前記第3クラッチC−C/Lについ
て説明する。この第3クラッチC−C/Lは、前記サン
ギヤ31と中心軸6との間に設けられている。すなわ
ち、前記中心軸6と一体に、円盤状のプレート64a
と、このプレート64aの外周端に結合された円筒64
bとからなる回転部材64が設けられ、この回転部材6
4の円筒64bの外周と、前記サンギヤ31と一体に設
けられている回転伝達部材40の中径円筒部材40dの
内周とにそれぞれスプラインが形成され、これらスプラ
インに内側クラッチ板15aと外側クラッチ板15bが
軸方向に移動可能に設けられている。この第3クラッチ
C−C/Lの締結は、第3コントロールカム16ならび
に第3電磁ソレノイド17により成される。前記第3コ
ントロールカム16も、第1コントロールカム8と同様
に、第1カムリング16a、第2カムリング16b、ボ
ール16c、ミニクラッチ板16dを備えている。そし
て、第3電磁ソレノイドC−C/Lに通電されて吸引力
が発生し、アマチュア17aが軸方向に移動してミニク
ラッチ板16dを締結させると、第3コントロールカム
16が作動して、増幅機能が得られて軸方向の作動力が
発生し、これにより第2カムリング16bが内側クラッ
チ板15aを押して第3クラッチC−C/Lを締結させ
る構成となっている。前記発電電動機MGは、ロータ7
1とステータ72を備えている。前記ロータ71は、前
記第2クラッチB−C/Lと第3クラッチC−C/Lと
の間に位置する前記回転伝達部材40の中径円筒部材4
0dの外周に取り付けられており、また、このロータ7
1の外周に対向して、前記ユニットハウジングUHの内
周にステータ72が取り付けられている。したがって、
ステータ72に通電してロータ71側に回転力を与えた
り、ロータ71が回転したときにステータ72に誘導電
流を生じさせて発電を行ったりすることができる。
【0022】以上説明してきた発電電動ユニットMGU
の構成を模式図で示すと、図1のようになる。
【0023】前記各クラッチA−C/L,B−C/L,
C−C/Lならびに発電電動機MGの作動は、図2に示
すように、クラッチ制御ユニット93ならびに発電電動
制御ユニット94とにより制御され、発電電動制御ユニ
ット94は、インバータ95ならびにバッテリ96に接
続されている。
【0024】次に、両制御ユニット93,94による制
御の流れを図4のフローチャートにより説明する。ステ
ップ101では、エンジンEGが停止中であるか否か判
定し、停止中であればステップ102に進み、駆動中で
あればステップ108に進む。エンジン停止中である場
合に進むステップ102では、エンジンの始動要求が有
るか否か判定し、始動要求がある場合には、ステップ1
03,104,105によりエンジンEGの始動制御を
実行する。ちなみに、この始動要求は、車両走行時の最
初の始動時であれば図外のイグニッションスイッチをO
Nとした後のスタータスイッチのONであるが、本実施
の形態では、走行途中の停車時にエンジンEGの駆動を
停止させる一般にアイドリングストップと呼ばれる制御
を実行するものであり、この場合の始動要求としては、
図外のアクセルペダルの踏み込みあるいは図外のアイド
リングストップ解除スイッチの投入などである。ステッ
プ103以降のエンジン始動制御を実行する場合、ステ
ップ104において第1および第2クラッチA−C/
L,B−C/LをOFFとして解放させる一方、第3ク
ラッチC−C/LをONとして締結させ、この状態で発
電電動機MGに通電して電動機として駆動させる。これ
により、発電電動機MGのロータ71が回転されるのに
伴って、締結状態の第3クラッチC−C/Lを介して入
力軸1が回転され、エンジンEGの始動が成され、一
方、このロータ71の回転は、出力軸2には伝達されな
い。その後、ステップ106において図外のエンジン回
転数センサなどからの入力に基づいてエンジンEGの始
動と判定されたら、ステップ107に進んで発電電動機
MGの駆動を停止させる。
【0025】次に、ステップ101において、エンジン
EGが駆動中の場合に進むステップ108にあっては、
図外のアクセルスイッチがON、すなわちアクセルペダ
ルが踏み込まれているか否か判定し、踏み込まれている
場合には、ステップ109ならびにステップ110にお
いて、この踏み込みが発進意図あるいは加速意図を示し
ているか否か判定する。すなわち、ステップ109にお
いて、車速が停車状態を示す設定値X(例えば、X=0
〜3km/h)未満であるか否か判定し、車速<Xの場
合には、停車状態においてアクセルがONになっている
から、運転者が発進意図を持っているとしてステップ1
11に進んで発進加速制御を行い。また、車速≧Xで走
行中である場合、加速要求を持っているか定速走行中で
あるかを、例えばアクセル開度の変化率などにより判定
し、加速要求がある場合にはステップ113に進んで加
速制御を行う。また、発進意図も加速意図も無い場合に
は、ステップ115に進んで定常走行制御を行う。
【0026】ステップ111およびそれに続くステップ
112において実行する発進制御では、第1クラッチA
−C/LをONとし、第2クラッチB−C/LをOFF
とし、さらに第3クラッチC−C/Lに対して所定の滑
り制御を実行しながら締結させる。すなわち、第1クラ
ッチA−C/Lを締結させることによりエンジンEGの
トルクが回転伝達部材40を介してキャリア32に入力
される。この状態ではサンギヤ31ならびにリングギヤ
33は、フリーの状態となっており、キャリア32が回
転するがトルクは伝達されない。ここで第3クラッチC
−C/Lを滑らせながら締結力を与えると、サンギヤ3
1に負荷が与えられるため、リングギヤ33にトルクが
伝達され、このリングギヤ33は、キャリア32ならび
にサンギヤ31よりも低速で回転を始める。このように
リングギヤ33には減速して出力されるため、トルクが
増大して、発進に良好なトルク伝達が成されることにな
る。このようにサンギヤ31に対して負荷を与えない場
合には、エンジンEGのトルク伝達が成されることなく
動力が逃がされるが、サンギヤ31に負荷を与えること
で、この負荷に対応したトルクが伝達される(これを本
明細書では動力循環と称する)。
【0027】また、ステップ113およびそれに続くス
テップ114において実行する加速制御、ならびに、ス
テップ115〜117で実行する定常走行制御にあって
は、第1クラッチA−C/LをOFFとし、第2クラッ
チB−C/Lおよび第3クラッチC−C/LをONとし
て締結させる。したがって、エンジンEGのトルクが、
入力軸1から第3クラッチC−C/Lならびに回転伝達
部材40を介してサンギヤ31に伝達され、さらにサン
ギヤ31から第2クラッチB−C/Lを介して出力軸2
に伝達される。この場合、遊星歯車3を介することなく
無駄なくトルク伝達される。さらに、ステップ117で
は、バッテリ充電量(以下、これをSOC量という)に
応じ、必要に応じて発電電動機MGを発電機として作動
させてバッテリ96に充電する。この場合、SOC量
が、図5の特性図に示す過放電限界に近い値まで低下し
たときに発電を行って充電する。
【0028】次に、エンジンEGが駆動していてアクセ
ルがONとなっておらず、ステップ101,108でN
Oと判定された場合、アイドルストップ制御、ヒルホー
ルドトルク制御、クリープトルク制御、減速制御のいず
れの制御を実行するかを判断する。この判断を行うた
め、まず、ステップ118に進んで、車速が予め設定さ
れた極低速の設定値Y(例えば、Y=3〜10km/
h)未満か否か判定し、車速≧Yの場合は、アクセルを
離して極低速よりも速い走行を行っている状態であるか
らステップ119以下の減速制御を実行する。この減速
制御の場合には、第1クラッチA−C/LをOFFと
し、第2クラッチB−C/LをONとし、第3クラッチ
C−C/LをOFFとする。したがって、エンジンEG
とトランスミッションTMとが切り離され、かつ、駆動
輪の回転がトランスミッションTMを介して出力軸2に
伝達され、さらにサンギヤ31ならびに回転伝達部材4
0を介してロータ71に伝達される。よって、ステップ
117に進んで必要に応じて発電電動機MGを発電機と
して作動させて回生を行い、この回生エネルギの分だけ
エンジンブレーキに相当する制動力を得ることができ
る。また、この場合、第2クラッチB−C/Lの締結初
期に滑り制御を行って、回生によりショックが発生しな
いようにすることもできる。
【0029】次に、ステップ118において車速<Yと
判定された場合、ステップ121に進んで車速=0であ
るか否か判定し、車速≠0の場合は、ステップ122に
続くクリープトルク制御を実行する。このクリープトル
ク制御にあっては、まず、ステップ123において回生
充電能力が有るか否か判定し、すなわち、図5の特性図
において過充電限界値まで余裕があるか否か判定し、余
裕がある場合、ステップ124に進んで、第1クラッチ
A−C/LをONとするとともに、第2および第3クラ
ッチB−C/L,C−C/LをOFFとし、発電電動機
MGにおいて回生発電を行う。したがって、エンジンE
Gのトルクが第1クラッチA−C/Lを介して遊星歯車
3のキャリア32に入力され、かつ、発電電動機MGの
回生発電によりサンギヤ31に負荷が与えられることに
よりリングギヤ33が減速回転され、これが出力軸2に
伝達される。すなわち、発電電動機MGの負荷に応じて
出力軸2が低速・高トルクで回転され、これによりいわ
ゆるクリープ状態でゆっくりと前進あるいは後退を行う
ことができる。また、ステップ123において、回生充
電能力が無いと判定した場合、ステップ125に進んで
第1クラッチA−C/LをONし、第2クラッチB−C
/Lを滑り制御し、第3クラッチC−C/LをOFFと
する。したがって、第2クラッチB−C/Lの締結力に
応じてサンギヤ31に負荷が発生し、この負荷に応じて
リングギヤ33が回転して出力軸2を低速・高トルクで
回転され、いわゆるクリープ状態を形成してゆっくりと
前進あるいは後退することができる。
【0030】次に、ステップ121において車速=0の
場合、さらにステップ126および127において、ヒ
ルホールド条件が成立している否かの判断を行う。すな
わち、ステップ126に進んで、車速偏差△V/△t
が、所定値よりも小さいか否か判定し、△V/△tが所
定値以上の場合、または、△V/△tが所定値よりも小
さくてもステップ127においてブレーキがONとなっ
ていない場合は、上り坂に停車している(ヒルホールド
条件が成立)とみなし、ステップ128に進んで、ヒル
ホールドトルク制御を実行する。このヒルホールドトル
ク制御にあっては、ステップ129において、回生充電
能力が有るか否か判定し、回生充電能力がある場合には
ステップ130に進んで、前述したステップ124と同
様に、第1クラッチA−C/LをONとし、かつ第2ク
ラッチB−C/Lならびに第3クラッチC−C/LをO
FFとし、発電電動機MGを回生発電させる。したがっ
て、上述したように出力軸2を低速・高トルクで回転さ
せることができるもので、このヒルホールドトルク制御
の場合には、発電電動機MGの発電量を出力軸2の回転
速度が0となるように制御して、車両を上り坂に停止し
た状態を維持させる、いわゆるヒルホールドを行うこと
ができる。なお、ヒルホールド条件は、例えば前後加速
度センサの出力を利用して路面傾斜を判断し、上り坂を
検出したときにアクセルがオフであることとする等、他
の条件を設定してもよい。
【0031】一方、ステップ129において、回生充電
能力がない場合には、ステップ131に進んで、上述し
たステップ125と同様に第1クラッチA−C/LをO
Nとし、第2クラッチB−C/Lを滑り制御し、第3ク
ラッチC−C/LをOFFとする。この場合も、第2ク
ラッチB−C/Lの滑り量を出力軸2の回転速度が0と
なるように制御して、車両を上り坂に停止した状態を維
持することができる。
【0032】次に、ステップ127においてブレーキが
ONである場合には、ステップ132に進んで、エンジ
ン停止制御(いわゆるアイドルストップ)を実行する。
この場合、ステップ133において、全てのクラッチA
−C/L,B−C/L,C−C/LをOFFとし、さら
にステップ134に進んで、発電電動機MGを発電機の
状態とする。したがって、駆動輪に何らかのトルクがか
かった場合には、発電電動機MGの発電が制動力とな
り、車両が移動するのを制限することができる。
【0033】次に、滑り制御について説明する。まず、
ステップ125におけるクリープトルク制御時、また、
ステップ112における発進時の滑り制御の流れを図6
のフローチャートにより説明する。ステップ201で
は、滑り制御の開始か否か判定し、開始の場合はステッ
プ202に進み、開始でない場合には1回の流れを終え
る。ステップ202では、滑り制御の初回、すなわち滑
り制御開始判定直後であるか否か判定し、初回の場合は
ステップ203に進み、2回目以降はステップ209に
進む。ステップ203では、エンジン回転数、すなわち
入力軸1の回転数を検知し、続くステップ204では、
トランスミッションTMの前回転数すなわち出力軸2の
回転数を検知し、ステップ205では、エンジントルク
に基づいて目標締結時間を図外のマップを参照して求め
る。ステップ206では、(エンジン回転−AT前回
転)/目標締結時間から単位時間当たりの目標スリップ
回転を求める。ステップ207では、エンジントルクに
基づいて初回デューティを図外のマップを参照して求め
る。ステップ208では、求めたデューティを制御対象
のクラッチの電磁ソレノイドに向けて出力する。
【0034】一方、滑り制御の2回目からはステップ2
09に進んで、フィードバック制御を実行する。すなわ
ち、ステップ209では、目標スリップ回転×経過時間
からスリップ値Aを求める。さらにステップ210にお
いて、実スリップ回転を、エンジン回転−AT前回転か
ら求める。続くステップ211において、スリップ値A
から実スリップ回転を差し引いて、差分Bを求める。ス
テップ212では、差分Bが0以下であるか否か判定
し、B≦0の場合はステップ213に進んでデューティ
を増加させる補正を行い、一方、B>0の場合は、ステ
ップ214にてデューティを減少させる補正を行う。
【0035】以上のように、エンジン回転とAT前回転
から目標スリップ回転を求め、実スリップ回転がこの目
標スリップ回転となるように、デューティ制御を行うも
のである。
【0036】次に、ヒルホールドトルク制御時のステッ
プ131における滑り制御を図7のフローチャートによ
り説明する。図において(a)は滑り制御を(b)は滑
り制御中のエンジン制御を示している。ステップ301
では、上位の制御タスクから与えられた車速指令に基づ
いて出力軸回転数指令AAを作成する。なお、ここで言
う出力軸とは、トランスミッションTMの出力軸であ
り、基本的には、ヒルホールドトルク制御を実行する場
合には、車速は0km/hと指令される。ステップ30
2では、車輪速あるいはプロペラシャフト回転数から実
車輪速Bを読み込む。ステップ303では、実車輪速B
から、トランスミッションTMの変速比を考慮して第2
クラッチB−C/Lの出力部材すなわち出力軸2の回転
数Cを演算する。ステップ304では、出力軸回転数指
令AAと実車輪速Bとから、車速偏差Dを求める。ステ
ップ305では、エンジン回転数からクラッチ出力軸回
転数Cを差し引いて(クラッチ)入出力回転差Eを求め
る。ステップ306では、出力軸回転数指令AAと入出
力回転差Eとに基づいてトルク指令Fを求める。このト
ルク指令は、車速指令と車速偏差とに基づいて公知のP
ID制御などにより決定する。ステップ307では、車
速偏差Dとトルク指令Fとにより押し付け力指令Gを求
める。すなわち、クラッチの伝達トルクは、押し付け力
と回転速差を主なパラメータとして決定される。そこ
で、この逆関数を用いて、トルク指令Fと車速偏差D
(入出力回転差)から押し付け力指令Gを決定する。ス
テップ308では、押し付け力指令Gに応じた電流指令
Hを演算する。この場合、クラッチ締結前は最大値を出
力し、締結後は比例関係とし、フィードフォワード、フ
ィードバックによるPID制御を実行する。ステップ3
09では、電圧指令Jを演算する。
【0037】また、以上の滑り制御を実行している間、
エンジンでは、ステップ311において、出力軸回転数
指令AAに基づいてエンジン回転数指令Qを演算し、続
くステップ312において、エンジン回転数指令Qとト
ルク指令Fとに基づいてエンジン制御操作量Rを求め
る。以上の制御により、上り坂でアクセルペダルから足
を離している状態で車輪速が0となるように、クラッチ
C/Lを滑らせるとともに、エンジンEGが停止するこ
との無いように必要なトルクを出力するものである。
【0038】以上説明したように、実施の形態1にあっ
ては、定常走行時には、第2クラッチB−C/Lならび
に第3クラッチC−C/Lを締結させて、入力軸1から
回転伝達部材40を介して出力軸2にトルク伝達を行う
もので、途中に滑りによるエネルギロスが生じることが
なく、効率のよいトルク伝達を行うことができる。しか
も、発進やクリープやヒルホールドといった、トルクが
必要なときには、遊星歯車3を介してトルク伝達を行
い、さらにこの時に、第2クラッチB−C/Lあるいは
第3クラッチC−C/Lを滑り制御することにより、遊
星歯車3のリングギヤ33において減速を行って、出力
軸2において低速・高トルクでトルク伝達を行うことが
できる。したがって、発進やクリープやヒルホールドに
おいて、十分なトルクを得ることができ、加えて、第2
クラッチB−C/Lあるいは第3クラッチC−C/Lを
滑らせるにしても、サンギヤ31の負荷に応じただけの
滑りを発生させるとともに、両クラッチB−C/L,C
−C/Lとして、湿式の多板クラッチを用いているた
め、発熱量を抑えることができるとともに、外径寸法を
抑えてコンパクトに形成することができる。特に、発熱
が発生するおそれが高いクリープトルク制御時ならびに
ヒルホールドトルク制御時には、第2クラッチB−C/
Lを滑らせるようにしており、この、第2クラッチB−
C/Lは、遊星歯車3や回転伝達部材40などの回転要
素の外側であって、ユニットハウジングUHに近い位置
に設けられているため、放熱性に優れていて、発熱量を
抑えることができる。また、本実施の形態1にあって
は、クリープトルク制御ならびにヒルホールドトルク制
御を実行する際に、バッテリ96に充電の余裕がある場
合には、サンギヤ31に対する負荷を発電電動機MGに
より与えてエネルギ回生を行うようにしているため、エ
ネルギロスを抑えることができる。
【0039】さらに、実施の形態1にあっては、各クラ
ッチA−C/L,B−C/L,C−C/Lの締結を、そ
れぞれトルク増幅を行う第1〜第3コントロールカム
8,13,16により行うようにしているため、入力に
対して大きな締結押圧力を得ることができ、効率の良く
強固なクラッチ締結を実行することができる。
【0040】(実施の形態2)この実施の形態2は、実
施の形態1の変形例であり、図8の模式図に示すよう
に、サンギヤ31と一体的な回転伝達部材40の大径円
筒部材40eと、ユニットハウジングUHとの間に、回
転伝達部材40の回転を規制するブレーキBRK−Dを
設けた例である。なお、他の構成については実施の形態
1と同じであるので、説明を省略する。また、この実施
の形態2にあっては、図9のフローチャートに示すよう
に制御する。このフローチャートにおいても、実施の形
態1と同じ処理を行うステップについては実施の形態1
と同じ符号を付けて説明を省略する。この実施の形態2
にあっては、各クラッチA−C/L,B−C/L,C−
C/Lの締結およびブレーキBRK−Dを作動させるス
テップ204,212,214,216,220,22
4,225,230,233が実施の形態1と異なる
が、実質的には、これらのなかのステップ214におけ
る処理が異なる。すなわち、このステップ214は、加
速要求に応える処理を実行するものであり、この場合、
第1クラッチA−C/Lを締結させ、第2クラッチB−
C/Lならびに第3クラッチC−C/Lは、非締結状態
とし、ブレーキBRK−DをONとして回転伝達部材4
0を固定させる。この場合、第1クラッチA−C/Lを
締結することによりキャリア32にトルク入力され、ブ
レーキBRK−Dにより回転伝達部材40と共にサンギ
ヤ31が固定されるため、リングギヤ33が増速される
ことになり、この増速された回転をトランスミッション
TMに入力することができ、高い加速性を発揮すること
ができる。なお、上記ステップのうち他のステップ20
4,212,216,220,224,225,23
0,233は、いずれもブレーキBRK−DをOFFと
するので、実質的にはそれぞれ実施の形態1の104,
112,116,120,124,125,130,1
33と同様である。
【0041】(実施の形態3)図10は実施の形態3の
動力伝達装置を示す模式図である。この実施の形態3
は、実施の形態1の発電電動機MGを省略した例であ
り、他の構成に関しては実施の形態1と同様であるので
説明を省略する。また、この実施の形態3にあっては、
図外の構成においてエンジンEGには、スタータモータ
が設けられている。また、エンジンEGの駆動を制御す
る図外のエンジンコントロールユニットは、エンジンE
Gにおける燃料噴射をカットするいわゆるフューエルカ
ット制御を実行可能に構成されている。
【0042】次に、この実施の形態3の制御流れを図1
1により説明する。なお、このフローチャートを説明す
るにあたり、図4に示す実施の形態1のフローチャート
と同じ処理を行うステップに関しては、同じ符号を付け
て説明を省略することとし、実施の形態1との相違点の
みを説明する。
【0043】まず、実施の形態3では、ステップ101
→102→103に続く始動制御では、ステップ304
において、3つのクラッチA−C/L,B−C/L,C
−C/Lを全て非締結状態として、エンジンEGとトラ
ンスミッションTMとの接続を絶った状態とし、続くス
テップ305において図外のスタータモータを駆動させ
て始動を行う。
【0044】また、ステップ101→108→118→
119に続く減速制御では、ステップ320において、
フューエルカットが実行されるか否か判定し、フューエ
ルカットが実行される場合にはステップ321に進ん
で、3つのクラッチA−C/L,B−C/L,C−C/
Lを非締結状態としてエンジンEGとトランスミッショ
ンTMとを切り離して過大なエンジンブレーキが作用し
ないようにする。一方、ステップ320においてフュー
エルカットを実行しない場合には、ステップ322に進
んで、第1クラッチA−C/Lを非締結状態、第2クラ
ッチB−C/および第3クラッチC−C/Lを締結状態
とする。したがって、入力軸1と出力軸2とが遊星歯車
3を介して接続されて、図外の駆動輪に対してエンジン
ブレーキが作用する。
【0045】また、ステップ108→118→121→
122と進んでクリープトルク制御を実行する場合に
は、そのままステップ125に進んで第1クラッチA−
C/Lを締結させるとともに、第2クラッチB−C/L
を滑り制御して、低速・高トルクの出力を行う。また、
ステップ108→118→121→126→128と進
んでヒルホールド制御を実行する場合も、そのままステ
ップ131に進んでステップ125と同様の処理を実行
する。
【0046】この実施の形態3の場合も、実施の形態1
と同様に、遊星歯車3ならびに第1〜第3クラッチA−
C/L,B−C/L,C−C/Lを設けたことにより、
エンジンEGとトランスミッションTMとを直結して効
率の良いトルク伝達が可能であるとともに、クラッチB
−C/LあるいはC−C/Lを滑らせて遊星歯車3を介
して減速してトルク伝達を行うことにより、高トルク出
力が可能となり、発進をスムーズに行ったり、クリープ
走行やヒルホールドが可能となるという効果を奏する。
【0047】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更などがあっても本発明に含まれる。例え
ば、実施の形態では、自動車においてエンジンEGとト
ランスミッションTMとの間のトルク伝達を行うことに
適用した例を示したが、自動車以外の産業機器における
トルク伝達に適用することもできる。また、要は、3つ
のクラッチのうち2つのクラッチを選択的に締結させて
遊星歯車を介してトルク伝達を実行できるように3つの
クラッチを設け、締結するクラッチの1つを滑らせるこ
とで、減速させてトルク伝達を行うことが可能であるか
ら、クラッチの配置や滑らせるクラッチは、実施の形態
に示したものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態1の動力伝達装置を適用した
発電電動ユニットの構成を示す模式図である。
【図2】実施の形態1の全体構成図である。
【図3】実施の形態1の断面図である。
【図4】実施の形態1における制御流れを示すフローチ
ャートである。
【図5】実施の形態1におけるバッテリ充電量SOCを
示す特性図である。
【図6】実施の形態1における発進時およびクリープト
ルク制御時のクラッチ滑り制御流れを示すフローチャー
トである。
【図7】実施の形態1におけるヒルホールドトルク制御
の流れを示すフローチャートである。
【図8】実施の形態2における発電電動ユニットを示す
模式図である。
【図9】実施の形態2の制御流れを示すフローチャート
である。
【図10】実施の形態3における動力伝達装置を示す模
式図である。
【図11】実施の形態3の制御流れを示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 3 遊星歯車 5 振動吸収手段 6 中心軸 7a アマチュア 7 第1電磁ソレノイド 8 第1コントロールカム 8a カムリング 8b カムリング 8c,8d カム溝 8e ボール 8f ミニクラッチ板 8g ミニクラッチ板 9 操作ロッド 11a クラッチケース 11b,11c スプライン 11d 内側クラッチ板 11e 外側クラッチ板 11p プレート 12a 内側クラッチ板 12b 外側クラッチ板 13 第2コントロールカム 13f アマチュア 13a カムリング 13b カムリング 13c ボール 13d ミニクラッチ板 13p プレート 14 第2電磁ソレノイド 15a 内側クラッチ板 15b 外側クラッチ板 16 第3コントロールカム 16a カムリング 16b カムリング 16c ボール 16d ミニクラッチ板 17 第3電磁ソレノイド 17a アマチュア 21 中心軸 22a プレート 22b 円筒 22c スプライン 31 サンギヤ 32 キャリア 33 リングギヤ 34 プレート 40 回転伝達部材 40a プレート 40b 小径円筒部材 40c プレート 40d 中径円筒部材 40e 大径円筒部材 40f スプライン 51 弾性プレート 52 ダンパ 52b 内側プレート 52a 外側プレート 61 プレート 64 回転部材 64a プレート 64b 円筒 71 ロータ 72 ステータ 91 前後進機構部 93 クラッチ制御ユニット 94 発電電動制御ユニット 95 インバータ 96 バッテリ BRK−D ブレーキ EG エンジン MG 発電電動機 MGU 発電電動ユニット TM トランスミッション UH ユニットハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 41/00 301 B60K 41/02 41/02 B60L 3/00 S B60L 3/00 7/14 7/14 11/14 11/14 F02D 29/00 H F02D 29/00 29/02 ZHVD 29/02 ZHV F16H 59:18 // F16H 59:18 59:44 59:44 59:54 59:54 B60K 9/00 E Fターム(参考) 3D039 AA01 AA02 AA03 AA04 AB27 AC03 AC07 AC15 AC21 AC32 AD06 3D041 AA30 AA44 AA45 AA66 AB01 AC11 AC15 AD00 AD01 AD02 AD12 AD22 AD23 AD41 AD51 AD52 AE02 AE16 AE18 AF01 3G093 AA07 AA16 BA07 BA14 CA01 CB05 DA01 DA12 DB25 EB09 EC04 FA04 3J552 MA02 MA21 NA01 NB01 PA42 PA48 RB03 RB08 SA07 VB01Z VD01Z VD11Z 5H115 PC06 PG04 PI16 PO02 PO06 PO09 PO17 PU08 PU22 PU23 PU26 PU29 PV09 QE01 QE04 QE10 QH06 QI04 QI07 QI14 RB21 RE01 SE04 SE05 SE08 SE09 TB03 TB10 TE02 TI02 TO21 TO23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力源からトルク伝達される駆動軸と、
    トルク出力する出力軸との間に設けられた遊星歯車と、 この遊星歯車の回転要素であるリングギヤ、キャリア、
    サンギヤのいずれかと前記駆動軸と出力軸のいずれかと
    の間に、そのうちの2つのクラッチを締結させることに
    より駆動軸と出力軸との間で動力伝達可能な状態を形成
    することができるように設けられた、第1クラッチ、第
    2クラッチ、第3クラッチの3つのクラッチと、 各クラッチの締結・締結解除を切り替え、かつ、動力伝
    達を可能な状態を形成する際に締結する2つのクラッチ
    のうち一方のクラッチを締結させるとともに、もう一方
    を滑り制御させるトルク制御を実行する切替制御手段
    と、を備えていることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 記第1クラッチは、入力部材が前記駆動
    軸に接続されている一方、出力部材が前記キャリアに接
    続され、 前記第2クラッチは、入力部材が前記サンギヤに接続さ
    れている一方、出力部材が前記出力軸ならびにリングギ
    ヤに接続され、 前記第3クラッチは、入力部材が前記駆動軸に接続され
    ている一方、出力部材が前記サンギヤに接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動軸がエンジンからトルク入力さ
    れ、 前記出力軸は変速機へトルク出力され、 前記切替制御手段は、走行状態検出手段から走行状態が
    入力され、前記切替制御手段は、車両発進時には、第1
    クラッチを非締結状態とし、かつ、第2クラッチを締結
    させるとともに、第3クラッチを滑り制御させる発進時
    トルク制御を実行することを特徴とする請求項2に記載
    の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記切替制御手段は、定常走行中には、
    第1クラッチを非締結状態とし、第2クラッチならびに
    第3クラッチを締結させることを特徴とする請求項3に
    記載の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記切替制御手段は、エンジン駆動中で
    あって、アクセルオフ、かつ、車速が極低速の時、第3
    クラッチを非締結状態とし、かつ、第1クラッチを締結
    するとともに、第2クラッチを滑り制御させるクリープ
    トルク制御を実行することを特徴とする請求項3または
    4に記載の動力伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記切替制御手段は、エンジン駆動中で
    あって、アクセルオフ、かつ、車速が0で、さらに所定
    のヒルホールド条件が成立したときには、第3クラッチ
    を非締結状態とし、かつ、第1クラッチを締結するとと
    もに、第2クラッチを滑り制御させて出力軸回転数を0
    とするヒルホールドトルク制御を実行することを特徴と
    する請求項3ないし5に記載の動力伝達装置。
  7. 【請求項7】 前記第2クラッチと第3クラッチとの間
    の回転部材に、この回転部材の回転に伴って発電可能で
    あるとともに、回転部材に回転力を与えることが可能な
    発電電動機が設けられ、 この発電電動機の作動を制御する発電電動制御手段が設
    けられていることを特徴とする請求項3ないし6に記載
    の動力伝達装置。
  8. 【請求項8】 エンジン始動時に、前記切替制御手段
    が、第1クラッチおよび第2クラッチを非締結状態と
    し、かつ、第3クラッチを締結状態とするとともに、前
    記発電電動制御手段が発電電動機を電動機として作動さ
    せてエンジンを始動させることを特徴とする請求項7に
    記載の動力伝達装置。
  9. 【請求項9】 減速時に、前記切替制御手段が、第1ク
    ラッチおよび第3クラッチを非締結状態とし、かつ第2
    クラッチを締結状態とするとともに、前記発電電動制御
    手段が発電電動機を発電機として作動させて、エネルギ
    回生を行うことを特徴とする請求項7または8に記載の
    動力伝達装置。
  10. 【請求項10】 前記走行状態検出手段にバッテリの充
    電状態を検出する充電状態検出手段が含まれ、 走行状態が、前記クリープトルク制御あるいはヒルホー
    ルドトルク制御を行う走行条件であるとき、前記充電状
    態検出手段が充電可能と判断したときには、切替制御手
    段は、第1クラッチのみを締結させるとともに、発電電
    動制御手段が発電電動機によりエネルギ回生を行って、
    このエネルギ回生による制動力を用いてトルク制御を実
    行し、一方、充電状態検出手段が充電不可能と判断した
    ときには、第2クラッチを滑り制御させるクリープトル
    ク制御あるいはヒルホールドトルク制御を実行すること
    を特徴とする請求項7ないし9に記載の動力伝達装置。
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