JP2002088106A - ポリマー粒子 - Google Patents

ポリマー粒子

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JP2002088106A JP2000279447A JP2000279447A JP2002088106A JP 2002088106 A JP2002088106 A JP 2002088106A JP 2000279447 A JP2000279447 A JP 2000279447A JP 2000279447 A JP2000279447 A JP 2000279447A JP 2002088106 A JP2002088106 A JP 2002088106A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 疎水性皮膚及び/又は毛髪保護剤を、安定的
に保持出来るポリマー粒子とそれによる繊維の処理方法
の提供。 【解決手段】 膜壁として有機系高分子重合体(a)を
有し、芯物質として疎水性皮膚及び/又は毛髪保護剤
(b)を含有するか、あるいは膜壁としてキトサンと反
応性ビニル基を有する有機酸及び/又はその塩の重合体
を有し、芯物質として保護剤(b)を含有する、体積平
均粒径0.001〜30μmのポリマー粒子、このポリ
マー粒子を含有する繊維処理剤、このポリマー粒子が、
連続的又は不連続的に繊維表面に存在してなる繊維、並
びにこのポリマー粒子と繊維を接触させるか、又は上記
繊維処理剤と繊維を接触させる繊維の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維処理に有用なポ
リマー粒子、このポリマー粒子を含有する繊維処理剤、
このポリマー粒子が表面に存在してなる繊維及びその処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近、
衣料、寝具等、人体と直接接触する繊維材料の分野にお
いて、消臭加工、抗菌防臭加工などの、より快適で人の
健康に寄与するための特殊加工が行われている。
【0003】一方、疎水性皮膚及び/又は毛髪保護剤、
特にセラミドは、皮膚、毛髪の改善及び/又は治癒効果
に優れるため、従来から化粧品分野において用いられて
いるが、これらの疎水性保護剤を、水系の加工に用いる
のは難しく、通常このまま繊維を処理しても、充分な効
果が得られるだけの量を、繊維上に残存させにくく、更
に洗濯耐久性も低い。
【0004】本発明の課題は、これらの疎水性皮膚及び
/又は毛髪保護剤を、安定的に保持出来るポリマー粒子
とそれによる繊維の処理方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記条件
(イ)及び/又は(ロ)を満足する、体積平均粒径0.
001〜30μmのポリマー粒子、及び芯物質として、
さらに疎水性モノマーの重合体(d)を含有する、条件
(イ)を満足するポリマー粒子を提供する。 条件(イ):膜壁としてキトサンと反応性ビニル基を有
する有機酸及び/又はその塩の重合体(a)を有し、芯
物質として疎水性皮膚及び/又は毛髪保護剤(以下、保
護剤という)(b)を含有する。 条件(ロ):膜壁として有機系高分子重合体(c)を有
し、芯物質として下記(I)及び(II)からなる群から選
ばれる1種以上を含有する。 (I):セラミド及び/又はセラミド類似構造物質 (II) :総炭素数が24〜44のジアルキルエーテル 更に本発明は、上記ポリマー粒子を含有する繊維処理
剤、上記ポリマー粒子が、連続的又は不連続的に繊維表
面に存在してなる繊維、上記ポリマー粒子と繊維を接触
させるか、又は上記繊維処理剤と繊維を、接触させる繊
維の処理方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】[条件(イ)の膜壁] <キトサン>本発明に使用されるキトサンとは(1→
4)−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グル
カン構造を有するキチンの脱アセチル化物であって、
(1→4)−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グル
カン構造を有するもので、本発明においては脱アセチル
化されたアミノ基の一部、又は同一分子内にある水酸基
の一部がアシル化反応、エーテル化反応、エステル化反
応、その他反応によって化学修飾されたキトサン誘導体
も含まれる。一般に、天然に存在するキチンは、アセト
アミド基の一部がアセチル化されていないアミノ基とな
っているため、本発明で用いるキトサンとは脱アセチル
化度が30%以上のものを示す。
【0007】<反応性ビニル基を有する有機酸及び/又
はその塩の重合体(a)>本発明に使用される反応性ビ
ニル基を有する有機酸及び/又はその塩の重合体は、キ
トサンを溶解し水溶液とすることが可能な、分子内に反
応性ビニル基を1個以上かつ酸性基を1個以上有する水
溶性の有機酸(以下、酸性モノマーという)及び/又は
その塩の重合体である。 酸性モノマーの具体例とし
て、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸等の不飽和カルボン酸モノマーや、スチレンス
ルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリ
ル酸エステル、ビス(3−スルホプロピル)イタコン酸
エステル、ビニルスルホン酸等の不飽和スルホン酸モノ
マーや、ビニルホスフェート、ビス((メタ)アクリロ
イロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−(メ
タ)アクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−
2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート、ジ
オクチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフ
ェート等の不飽和リン酸モノマー等が挙げられ、これら
は1種単独でも、2種以上を併用しても良い。また、こ
れらの酸性モノマーの中では、酸性度の比較的低い不飽
和カルボン酸モノマーが好ましく、特にポリマーの酸性
度が低いメタクリル酸が最も好ましい。また、その塩と
しては、アルカリ金属(Na,K等)塩、アンモニウム
塩等が挙げられる。
【0008】尚、本明細書において、「(メタ)アクリ
ル」等は、アクリル又はメタクリルを意味する。
【0009】キトサンと反応性ビニル基を有する有機酸
又はその塩の配合割合は、キトサンの単糖ユニット当た
りに換算して、反応性ビニル基を有する有機酸又はその
塩を0.75〜10倍モルの範囲で配合するのが望まし
い。
【0010】また、これらの反応性ビニル基を有する有
機酸と共に、種々の酸を任意に混合することも可能であ
る。この際混合される酸の種類としては、塩酸、硫酸、
リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石
酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ酸、グリコール酸、ジ
クロル酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸が挙げられ
る。
【0011】[条件(イ)の芯物質] <疎水性皮膚及び/又は毛髪保護剤(b)>芯物質とし
ての疎水性皮膚及び/又は毛髪保護剤は、疎水性であれ
ば限定されないが、好ましくは水100gに対する溶解
度が20℃において1g未満である。
【0012】本発明に用いられる保護剤は、皮膚上のエ
モリエントとして働く保湿剤、皮膚及び毛髪上の保護膜
として働く剤、角層及びキューティクルに浸透し、フリ
ーラジカルをトラップする剤、構造的保水作用を持つ
剤、キューティクルの強化及び補修作用を持つ剤、抗酸
化剤等が挙げられる。
【0013】本発明の保護剤の例としては、スクワラ
ン、スクワレン、ミンク油、ホホバ油、カルナバロウ、
ミツロウ、キャンデリラロウ、ラノリン等の天然物、ワ
セリン、マイクロクリスタリンワックス、石油ワック
ス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ラウリル
アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水素添
加ラノリンアルコール、イソステアリルアルコール、コ
レステロール等の高級アルコール、ミリスチン酸イソプ
ロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ミリスチン酸ミ
リスチン、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリミリス
チン酸グリセリン、イソステアリン酸コレステリル等の
エステル、ビタミンA,ビタミンE、パンテノール、パ
ントテニルエチルエーテル等のビタミン類、その他パラ
フィン、シリコーン及びその誘導体、セラミド及びその
類似構造物質、総炭素数が24〜60の分岐鎖又は直鎖
状の固体アルキルエーテル、炭素数が12〜22のアル
キル基を有するアルカノイルタウリンカルシウム塩等が
挙げられる。
【0014】これらの中で、セラミド及びその類似構造
物質、スクワラン、スクワレン、総炭素数が24〜44
のジアルキルエーテル、ラウロイルタウリンカルシウム
塩が好ましく用いられ、更に、下記(I)及び(II) (I):セラミド及び/又はセラミド類似構造物質 (II) :総炭素数が24〜44のジアルキルエーテル からなる群から選ばれる1種以上を用いることが好まし
く、セラミド及び/又はセラミド類似構造物質、及びジ
ステアリルエーテルからなる群から選ばれる1種以上を
用いることが特に好ましい。
【0015】本発明に使用されるセラミド及びその類似
構造物質は、特開平5−213731号公報に記載され
ている、次の一般式(1)及び(2)で表わされるもの
が特に好ましい。
【0016】
【化1】
【0017】(式中、R1及びR2は同一又は異なって、
1個以上の水酸基が置換してもよい炭素数8〜26の直
鎖若しくは分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示
す。)
【0018】
【化2】
【0019】(式中、R3は炭素数10〜26の直鎖若
しくは分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R
4は炭素数9〜25の直鎖若しくは分岐鎖の飽和又は不
飽和の炭化水素基を示す。) これらのセラミド及びその類似構造物質は、特開平5−
213731号公報に記載の一般式(3)で表わされる
コレステロール誘導体の1種又は2種以上を、セラミド
及びその類似構造物質/コレステロール誘導体(重量
比)=95/5〜5/95の割合で混合した後、ポリマ
ー粒子の製造に使用することが好ましい。
【0020】
【化3】
【0021】[式中、R5は、−(CH2n−(nは2
〜10の整数を示す)又は−CH2−CHR6−(R6
炭素数3〜18の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は
アルケニル基を示す)を示し、R7はコレステロール類
の水酸基プロトンを除く残基を示す。] これらの保護剤は、皮膚や毛髪の良好な保護効果を得、
ポリマー粒子の安定性を向上させる観点から、ポリマー
粒子中に好ましくは0.1〜50重量%、より好ましく
は0.5〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜20
重量%配合される。
【0022】<疎水性モノマーの重合体(d)>本発明
の条件(イ)を満足するポリマー粒子には、疎水性モノ
マーの重合体を、さらに疎水性芯物質として使用するこ
とが好ましい。疎水性とは、好ましくは水100gに対
する溶解度が20℃において0.1g以下のものであ
る。
【0023】そのような疎水性モノマーとしては、例え
ば、スチレン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸デ
シル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル
酸ドデセニル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メ
タ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘキ
サデセニル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メ
タ)アクリル酸オクタデセニル、(メタ)アクリル酸ベ
ヘニル等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、ト
リフルオロエチルメタクリレート等のフッ素系単量体、
シリコーンマクロマー等が挙げられる。これらの中で、
(メタ)アクリル酸ドデシルと(メタ)アクリル酸オク
タデシルが、好ましい。
【0024】疎水性モノマーと疎水性皮膚及び/又は毛
髪保護剤の両成分を疎水性物質とした時、この疎水性物
質とキトサンの配合割合は、キトサンの性能を充分に発
揮させ、ポリマー粒子の安定性を向上させる観点から、
疎水性物質100重量部に対して、キトサン1〜500
0重量部が好ましく、2〜300重量部が更に好まし
い。
【0025】[条件(ロ)の膜壁] <有機系高分子重合体(c)>本発明に使用される有機
系高分子重合体には、合成高分子重合体、半合成高分子
重合体、天然高分子重合体があげられ、後述する界面重
合法、in situ重合法、液中乾燥法等の種々の重合技術
により調製される。
【0026】合成高分子重合体としては、ポリスチレ
ン、ポリ(メタ)アクリル、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニール、
テトラフルオロエチレン、尿素樹脂、フェノール樹脂等
が挙げられる。このような合成高分子重合体を合成する
には、単量体として、(1)(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、クロトン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、
(2)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリ
ル酸エステル、(3)(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸
アミド、(4)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニル
ラウレート等の脂肪族カルボン酸のビニルエステル、
(5)ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−オクチル
エーテル等のアルコールのビニルエーテル、(6)N−ビ
ニルカプロラクタム等のN−ビニルラクタム、(7)塩化
ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル、ハロゲ
ン化ビニリデン化合物、(8)スチレン、ビニルナフタリ
ン等のアリールビニル及びアリールビニリデン化合物、
(9)アクリロニトリル等のビニルニトリルやシアノビニ
リデン化合物、(10)ビニルピロリドン、ビニルピリジン
等の窒素複素環式化合物、(11)ブタジエン、クロロプレ
ン、イソプレン、イソブチレン、プロピレン、ブチレン
等のエチレン系不飽和化合物等を、単独あるいは組み合
わせて使用することが出来る。また架橋剤も使用するこ
とが出来、架橋剤には、ジビニル系のジビニルベンゼ
ン、ジ(メタ)アクリレート系のエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート,ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート等の2官能性架橋剤、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレートやテトラメチロール
メタンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能性架橋剤
が挙げられる。これらの中で好ましい架橋剤は、ジビニ
ルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
トである。
【0027】半合成高分子重合体の例としては、エチル
セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース等のセルロース系高分子、カルボキシメ
チルデンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸プロピ
レングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、キチ
ン、キトサン等が挙げられる。
【0028】天然高分子重合体の例としては、寒天、ア
ラビアゴム等の植物系高分子、ゼラチン、コラーゲン等
の動物系高分子、天然多糖類、ポリアミノ酸等が挙げら
れる。
【0029】これらの中で好ましい有機系高分子重合体
は、合成高分子重合体と半合成高分子重合体であり、合
成高分子重合体として、(メタ)アクリル共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−マレイン酸共
重合体が更に好ましく、半合成高分子重合体として、キ
チン、キトサンが更に好ましい。 特に好ましい有機系
高分子重合体は、キトサンである。キトサンは分子間の
強い水素結合のため、酸性水溶液以外には単独ではほと
んど溶解しないため、他の反応性ビニル基を有する有機
酸及び/又はその塩の重合体と共に用いられ、膜壁が、
キトサンと、反応性ビニル基を有する有機酸及び/又は
その塩の重合体であることが好ましい。
【0030】[条件(ロ)の芯物質]前述の[条件
(イ)の芯物質]の項記載のものが使用されるが、下記
(I)及び(II) (I):セラミド及び/又はセラミド類似構造物質 (II) :総炭素数が24〜44のジアルキルエーテル からなる群から選ばれる1種以上を用いることが好まし
く、セラミド及び/又はセラミド類似構造物質、及びジ
ステアリルエーテルからなる群から選ばれる1種以上を
用いることが特に好ましい。
【0031】[ポリマー粒子の製造法]本発明のポリマ
ー粒子の製造法としては、 in situ重合法、界面重合
法、液中乾燥法、液中硬化被覆法、相分離法、融解分散
冷却法、スプレードライング法、パンコーティング法等
の一般的な方法を使用することができる。これらの中か
ら、使用する有機系高分子重合体に合わせて、製造法を
選択出来る。 好ましくは、in situ重合法、液中乾燥
法、界面重合法である。
【0032】<有機系高分子重合体として、(メタ)ア
クリル共重合体を用いる場合>(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリル酸又はその塩、スルホン酸基も
しくはリン酸基を有する(メタ)アクリル酸系モノマー
又はその塩等を、アルコール系、ケトン系、エーテル系
等の親水性を主体とする溶剤中、例えば、アゾビスイソ
ブチロニトリル(通称:AIBN)類の油溶性ラジカル
開始剤を全モノマーに対して0.1〜30mol%加え、必要に
応じて連鎖移動剤を使用し、窒素ガス気流下、50〜300
℃で溶剤還流させ溶液重合等の公知の重合法で、(メ
タ)アクリル共重合体を調製する。
【0033】次に、この(メタ)アクリル共重合体を、
保護剤と共にトルエン等の溶剤に溶解させ、次いで該溶
液を界面活性剤もしくは高分子保護コロイドを含む水溶
液中に分散した後、超音波分散機を用いて、好ましくは
平均粒径が10μm以下のポリマー粒子となるように分
散する。この該分散液から、溶剤を留去することで、ポ
リマー粒子を調製する。
【0034】<有機系高分子重合体として、キトサン
と、反応性ビニル基を有する有機酸及び/又はその塩の
重合体を用いる場合>本発明のポリマー粒子は下記製造
法1又は2により製造することが出来る。
【0035】<製造法1>キトサン、反応性ビニル基を
有する有機酸及び/又はその塩、保護剤、場合により疎
水性モノマー,油溶性重合開始剤、更に必要により非重
合性疎水性物質と界面活性剤を、イオン交換水と混合
し、乳化装置を用いて機械的撹拌により乳化させること
で、好ましくは平均粒径が10μm以下のモノマー液滴
を含むO/Wエマルジョンを調製する。乳化装置として
は超音波ホモジナイザー、ホモミキサー、マイルダー、
アトライター、(超)高圧ホモジナイザー、ナノマイザー
システム、膜乳化装置等を用いることができる。尚、乳
化時の固形分濃度は1〜60重量%の範囲が好ましい。
【0036】次に、上記のようにして調製したO/Wエ
マルジョンを加温し、重合を行い、ポリマー粒子を得
る。重合温度は開始剤の種類によっても異なるが、約4
0〜90℃の範囲が適当である。また重合時間はモノマ
ー、重合開始剤種、反応温度により異なるが一般に1〜
24時間が適当である。また、水中の反応性ビニル基を
有する有機酸又はその塩を重合させるため少量の水溶性
重合開始剤を重合中に加えても良い。また、キトサン含
有量を上げるために重合中に更にキトサンと反応性ビニ
ル基含有有機酸塩水溶液を添加しても良い。
【0037】<製造法2>キトサン、反応性ビニル基を
有する有機酸及び/又はその塩、場合により疎水性モノ
マー,油溶性重合開始剤、更に必要により非重合性疎水
性物質と界面活性剤を、イオン交換水と混合し、乳化装
置を用いて機械的撹拌により乳化させることで、好まし
くは平均粒径が10μm以下のモノマー液滴を含むO/
Wエマルジョンを調製する。その後、上記製造法1と同
様に、加熱、重合しポリマー粒子を調整する。このポリ
マー粒子の水分散液に、保護剤の水分散体を加え、ポリ
マー粒子に保護剤を吸収させる。
【0038】製造法1又は2により得られたポリマー粒
子は、塩基を用いて中和することも出来る。ここで用い
られる塩基として、アンモニア、メチルアミン、エチル
アミン、プロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルア
ミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、アミノ変性シ
リコーン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブ
チレンジアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムアルコ
キシド、カリウムアルコキシド等が挙げられる。塩基の
添加量はエマルジョン中の有機酸重合体に対して0.1
〜2.0モル%が好ましく、0.6〜1.2モル%が特
に好ましい。
【0039】<油溶性重合開始剤>上記製造法に用いら
れる油溶性重合開始剤としては、熱又は還元性物質存在
下でラジカル分解して単量体の付加重合を開始させるも
ので、油溶性の過酸化物、アゾビス化合物等が一般的に
用いられる。例えば、ラウロイルパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物、2,2’−ア
ゾビスイソブチルニトリル等のアゾ化合物が挙げられ
る。これらの油溶性重合開始剤は単独又は2種以上併用
して使用することができる。これらの油溶性重合開始剤
は疎水性モノマー100重量部に対し0.05〜10.
0重量部の範囲で用いられるのが好ましい。
【0040】<水溶性重合開始剤>上記製造法に、必要
に応じて用いられる水溶性重合開始剤とは、熱又は還元
物質の存在下でラジカル分解し、モノマーの付加重合を
開始させるもので、水溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸
化物、アゾビス化合物等が一般的に用いられる。例え
ば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等のペルオキ
ソ二硫酸塩、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド等の過酸化物、2,2’−アゾビス−2−アミジ
ノプロパン塩類(v−50)、4,4’−アゾビス−4
−シアノペンタノン酸等のアゾ化合物が挙げられる。必
要に応じて還元剤と組み合わせて、レドックス系開始剤
としても使用することが出来る。
【0041】<非重合性疎水性物質>上記製造法におい
て、乳化の際に用いられる非重合性疎水性物質として
は、ワックス、香料、可塑剤、連鎖移動剤等が挙げられ
る。
【0042】<界面活性剤等>上記製造法において、必
要により用いられる界面活性剤としては、一般のアニオ
ン性、カチオン性、ノニオン性及び両性の界面活性剤が
挙げられる。例えばアニオン性界面活性剤として、ドデ
シル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルのサルフェート塩等
が挙げられる。ノニオン性界面活性剤として、ポリエチ
レンオキサイドアルキルエーテル、ポリエチレンオキサ
イドアルキルフェニルエーテル、ポリエチレンオキサイ
ド−ポリプロピレンオキサイドブロックコポリマー等が
挙げられる。カチオン性界面活性剤として、オクタデシ
ルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
両性界面活性剤として、アルキルジメチルアミノ酢酸ベ
タイン、2−アルキル−N−カルボキシ−N−ヒドロキ
シイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。但し、ポ
リマー粒子内に両性イオンが存在することから、粒子の
安定性などを考慮すると、ノニオン性界面活性剤が望ま
しい。界面活性剤の使用量は特に限定されないが、疎水
性モノマーに対して0.1〜20重量%の範囲で使用す
ることが望ましい。
【0043】上記製造法には、さらに水溶性高分子を乳
化剤として用いることもできる。水溶性高分子として
は、例えば、ポリビニルアルコール及びその誘導体、デ
ンプン及びその誘導体、セルロース誘導体等が挙げられ
る。これらの界面活性剤及び水溶性高分子は、単独で
も、2種以上を混合して使用しても良い。
【0044】[ポリマー粒子の平均粒径]本発明のポリ
マー粒子は、経時的に沈降せず良好な安定性を得る観点
から、その体積平均粒径が、0.001〜30μmであ
り、好ましくは0.01〜30μm、さらに好ましくは
0.05〜10μmである。ここで体積平均粒径は、レ
ーザー回折型粒径分布測定装置(LA-910、HORIBA製)によ
り求めた、体積平均粒径値である。
【0045】本発明のポリマー粒子は、芯物質として保
護剤を含むものであるが、その一部は、膜外及び/又は
膜壁内に担持していてもよい。
【0046】[繊維]本発明で使用される繊維としては、
木綿、絹、麻、羊毛等の天然繊維や、レーヨン、キュプ
ラ、テンセル等の再生繊維、アセテート、ジアセテー
ト、トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ナ
イロン、アクリル、ビニロン、ポリプロピレン、ポリウ
レタン等の合成繊維が例示される。また、繊維の形態
は、ステープルファイバー、糸、不織布、ニット布、織
布等、種々のものが挙げられる。
【0047】またこれらの繊維からなる好ましい衣料の
例として、パンティーストッキング、ランジェリー、ペ
チコート、キャミソール、ショーツ、シャツ、トランク
ス、ブリーフ等の肌着、ガードル、ブラジャー、ボディ
ースーツ等のファンデーション、ナイトドレス、パジャ
マ、バスローブ等のナイトウエア、さらにはレオター
ド、ソックス、腹巻、手袋、マフラー、マスク、タオ
ル、帽子、枕カバー、敷布等の寝具等、直接肌、毛に接
触して着用するものが挙げられる。
【0048】[繊維処理剤]本発明に係わるポリマー粒
子を、水及び/又は有機溶媒中に、分散させることで繊
維処理剤を調製する。繊維処理剤中のポリマー粒子の配
合割合は、0.1〜10重量%が好ましい。
【0049】有機溶媒として、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘ
キサノール、ヘプタノール、オクタノール等のアルコー
ル類や、アセトン、アセトニトリル、テトラヒトロフラ
ン、ジオキサン、酢酸エチル等の極性溶媒、シクロヘキ
サン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の非極性溶媒等
が好ましく用いられる。このような溶媒は、水と任意の
比率で混合して使用することも出来る。
【0050】[繊維処理方法]本発明において、繊維を
処理する方法として、ポリマー粒子と繊維を直接接触さ
せる方法、又は繊維処理剤と繊維を接触させる方法があ
る。ポリマー粒子と繊維を直接接触させる方法には、繊
維にポリマー粒子を練り込む等の方法があり、繊維処理
剤と繊維を接触させる方法には、繊維処理剤中ヘ繊維を
浸漬した後、乾燥させる方法、繊維処理剤を繊維に噴霧
し、次いで乾燥させる方法等が挙げられる。このような
処理により、繊維表面にポリマー粒子を連続的又は不連
続的に存在させた繊維を得ることができる。
【0051】具体的な繊維の処理方法は、マングル、ド
ライヤーを用いたパッド・ドライ法や、ウインス、チー
ズ染色機、液流染色機等を用いた浸漬法、スプレー法、
コーティング法、捺染法や、レーヨン、アクリル繊維等
の練り込み法等が挙げられる。
【0052】本発明の繊維処理方法において、ポリマー
粒子又は繊維処理剤は、繊維重量に対して保護剤が、
0.05〜5重量%となるように処理することが好まし
い。
【0053】また繊維を処理するにあたり、バインダー
を使用しても、しなくてもよいが、耐洗濯性の点でバイ
ンダーを使用することが好ましい。バインダーとして、
シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、
酢酸ビニル系樹脂等が例示される。またこの場合、併用
する薬剤としてバインダー以外にも、柔軟仕上げ剤、硬
仕上げ剤、可縫性向上剤、防炎剤、帯電防止剤、防汚加
工剤、抗菌防臭加工剤、起毛剤、スリップ防止剤、保湿
加工剤、撥水剤、吸水剤、蛍光染料、グリオキザール等
の防縮剤、フィックス剤等が目的に応じ利用可能であ
る。
【0054】バインダーの使用量は、良好な洗濯耐久性
及び繊維処理効果を得る観点から、ポリマー粒子重量に
対して、バインダー固形分として10〜500重量%が
好ましく、50〜300重量%がより好ましい。
【0055】
【実施例】実施例1 市販のキトサン(大日精化工業(株)製ダイキトサンP
(VL)、脱アセチル化度85〜88%)20gに640
gの水を加え、これにメタクリル酸20gを加え、室温
で攪拌しながら溶解させ、キトサン/メタクリル酸水溶
液を調製した。
【0056】次に下記式(A)で表されるセラミドA
(一般式(2)のセラミド類似構造物質でR3=炭素数
16の直鎖飽和炭化水素基、R4=炭素数15の直鎖飽
和炭化水素基のもの)1.0gと、下記式(B)で表さ
れるコレステリルヘミヘキサデセニルコハク酸エステル
(一般式(3)のコレステロール誘導体でR5が−CH2
−CHR6−で、R6がヘキサデセニル基のもの(以下化
合物Bという))4.0gとメタクリル酸ラウリル15
gを、加熱溶解した後、室温に冷却後に過酸化ラウロイ
ル0.23gを加えて溶解した。これに、先に調製した
キトサン/メタクリル酸水溶液680gを加え、液温3
0〜40℃にて攪拌を行いながら超音波ホモジナイザー
(日本精機製作所製)で15分処理し、平均粒径2.1
μmの乳化物を得た。この乳化物を攪拌機、冷却器、窒
素導入管を備えた1Lのガラス製反応器に移し、窒素置
換を行った後、攪拌しながら昇温し、内温を75℃にし
た。攪拌下にて2時間重合を行った後、過硫酸アンモニ
ウム0.2gを水20gに溶解したものを添加し、その
後更に75℃にて2時間攪拌を行い、平均粒径3.9μ
mのセラミド内包ポリマーエマルジョンを得た。偏光顕
微鏡観察にてセラミドが結晶化することなくポリマーに
内包化されていることを確認した。
【0057】
【化4】
【0058】実施例2 市販のキトサン(大日精化工業(株)製ダイキトサンP
(VL)、脱アセチル化度85〜88%)25gに898
gの水を加え、これにメタクリル酸13g、アクリル酸
14gを加え、室温で攪拌しながら溶解させ、キトサン
/メタクリル酸/アクリル酸水溶液を調製した。次にセ
ラミドA5gと化合物B20gとメタクリル酸ラウリル
25gを加熱溶解した後、室温に冷却後に過酸化ラウロ
イル0.23gを加えて溶解した。これに、先に調製し
たキトサン/メタクリル酸/アクリル酸水溶液950g
を加え、液温30〜40℃にて攪拌を行いながら超音波
ホモジナイザー(日本精機製作所製)で15分処理し、
平均粒径4.2μmの乳化物を得た。この乳化物を攪拌
機、冷却器、窒素導入管を備えた1Lのガラス製反応器
に移し、窒素置換を行った後、攪拌しながら昇温し、内
温を75℃にした。攪拌下にて2時間重合を行った後、
過硫酸ナトリウム0.2gを水20gに溶解したものを
添加し、その後更に75℃にて2時間攪拌を行い、平均
粒径4.7μmのセラミド内包ポリマーエマルジョンを
得た。偏光顕微鏡観察にてセラミドが結晶化することな
くポリマーに内包化されていることを確認した。
【0059】実施例3 実施例1においてセラミドA及び化合物Bのかわりにジ
ステアリルエーテルを用いたところ、平均粒径1.2μ
mのジステアリルエーテル内包ポリマーエマルジョンを
得た。偏光顕微鏡観察にてジステアリルエーテルが結晶
化することなくポリマーに内包化されていることを確認
した。
【0060】実施例4 実施例2においてセラミドA及び化合物Bのかわりにス
クワランを用いたところ、平均粒径5.2μmのスクワ
ラン内包ポリマーエマルジョンを得た。
【0061】実施例5 500mlのビーカーに、セラミドA5gと化合物B2
0gと予め合成したメタクリル酸メチル/メタクリル酸
共重合体(重量比:95/5、重量平均分子量:8.5
万)20gとトルエン300gを仕込み溶解した。次い
で該溶液を1%ポリビニルアルコール(日本合成化学工
業製、ゴーセノールGH-17)水溶液1500g中に加え
て、超音波分散機を用いて分散した(平均粒径5.2μ
m)。次いで、該分散液を2000mlのセパラブルフ
ラスコに仕込み、200rpmで攪拌しながら、減圧下
にて加熱することにより、トルエンを留去し、平均粒径
5.5μmのセラミド内包ポリマーエマルジョンを得
た。偏光顕微鏡観察にてセラミドが結晶化することなく
ポリマーに内包化されていることを確認した。
【0062】比較例1 実施例1においてキトサン/メタクリル酸水溶液の代わ
りに5%ポリビニルアルコール水溶液を用い、セラミド
A及び化合物Bの混合物の代わりにセラミドAのみを使
用したところ、乳化の過程においてセラミドAの結晶の
激しい凝集物が浮遊してきたため、目的とするセラミド
のエマルジョンは得られなかった。
【0063】比較例2 実施例3においてキトサン/メタクリル酸水溶液の代わ
りに5%ポリビニルアルコール水溶液を用いところ、平
均粒径2.7μmのスクワランのエマルジョンを得た。
【0064】比較例3 スクワランを1%ドデシルスルホン酸ソーダ水溶液中に
超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製)で処理する
ことで、平均粒径0.8μmのスクワランのエマルジョ
ンを得た。
【0065】試験例1 実施例1〜5及び比較例2〜3で得られた各エマルジョ
ン水溶液に木綿繊維を浸積した後、保護剤が、処理前乾
燥繊維重量に対して0.05重量%になるように木綿繊
維をマングルで絞った後、90℃、1分間乾燥して、本
発明の処理繊維及び比較の処理繊維を得た。
【0066】10人の被験者により、この処理繊維を手
に触った感触を、表1の評価スコアで判定してもらい、
その平均値を算出した。コントロールとして、未処理木
綿繊維を使用した。結果を表2に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】試験例2 試験例1で得た各処理繊維100gに対して、更にシリ
コーン系繊維定着剤(北広ケミカル販売、TF350
0)を50倍に水希釈したものを100g定着するよう
に処理した後、90℃、1分間、乾燥して目的とする処
理繊維を得た。被験者10人により、この処理繊維を手
で触った感触を、表1の評価スコアで判定してもらい、
その平均値を、算出した。さらに、この処理繊維を中性
洗剤にて、10回繰り返し洗濯した処理繊維について、
同様に判定してもらい、その平均値を算出した。コント
ロールとして、未処理木綿繊維を、同様に洗濯処理した
ものを用いた。結果を表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】
【発明の効果】本発明のポリマー粒子は、クリームや乳
液等通常の乳化系では不安定な保護剤を内包すること
で、皮膚又は毛髪への安定的な剤の供給手段として用い
ることが出来る。
【0072】また、このポリマー粒子で処理された繊維
は、保護剤がポリマー粒子から繊維にしみ出て、繊維上
に拡散することで、しっとり感、すべすべ感、ふっくら
感、柔らかさ、手のケア感といった触感に優れたものと
なり、その繊維を繰り返し洗濯しても、その触感は維持
される。この繊維を着用することにより、保護剤が皮膚
及び/又は毛髪上に拡散し、その防御、改善、治癒等の
効果を得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 13/165 D06M 13/165 15/03 15/03 15/263 15/263 (72)発明者 徳永 晋一 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4F070 CB12 DA33 DC02 DC05 DC07 DC11 4J011 AA05 AA08 BB01 DA01 KA04 KA08 KA16 KA17 KA19 KB08 KB22 KB29 PA25 PA26 PA29 PA30 PA44 PA47 PA50 PA56 PA64 PC02 PC06 4L033 AA02 AB01 AC10 BA11 BA14 CA02 CA18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記条件(イ)及び/又は(ロ)を満足
    する、体積平均粒径0.001〜30μmのポリマー粒
    子。 条件(イ):膜壁としてキトサンと反応性ビニル基を有
    する有機酸及び/又はその塩の重合体(a)を有し、芯
    物質として疎水性皮膚及び/又は毛髪保護剤(以下、保
    護剤という)(b)を含有する。 条件(ロ):膜壁として有機系高分子重合体(c)を有
    し、芯物質として下記(I)及び(II)からなる群から選
    ばれる1種以上を含有する。 (I):セラミド及び/又はセラミド類似構造物質 (II) :総炭素数が24〜44のジアルキルエーテル
  2. 【請求項2】 膜壁としてキトサンと反応性ビニル基を
    有する有機酸及び/又はその塩の重合体(a)を有し、
    芯物質として保護剤(b)と疎水性モノマーの重合体
    (d)を含有する請求項1記載のポリマー粒子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のポリマー粒子を含
    有する繊維処理剤。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のポリマー粒子が、
    連続的又は不連続的に繊維表面に存在してなる繊維。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のポリマー粒子と繊
    維を接触させるか、又は請求項3記載の繊維処理剤と繊
    維を、接触させる繊維の処理方法。
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