JP2002086937A - 熱溶融性インク受像シートおよびそれを用いる画像形成方法 - Google Patents

熱溶融性インク受像シートおよびそれを用いる画像形成方法

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拓人 福井
Shinryu Sai
振隆 蔡
Toshiyuki Yamane
敏之 山根
Fumiaki Shinozaki
文明 篠崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリアブル性能を含めたドット形状、階調再
現性およびカラー鮮明性、特にカラー画像における2次
色以降のドット再現性に優れ、かつ筆記性に優れた受像
シートを提供する。 【解決手段】 受像シートと、支持体上に熱溶融性イン
クを設けた熱転写シートのインク面とを重ね合わせ、熱
転写シートの背面から熱転写プリンターヘッドによって
与えられる熱でインクを溶融し、前記受像シート表面に
インクを転写させることによって画像を形成する画像形
成方法に用いられる熱溶融性インク受像シートにおい
て、該熱溶融性インク受像シートが、シート状支持体
と、このシート状支持体の少なくとも1面上に形成され
た、樹脂からなる多孔質インク受容層を有し、前記多孔
質インク受容層が厚さ3〜50μmであり、該多孔質イ
ンク受容層単独での透湿度(JIS L1099)が3
00g/(m2・h)以上、1,000g/(m2・h)未
満であることを特徴とする熱溶融性インク受像シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受像シートの多孔
質インク受容層と、基材上に熱溶融性インクを設けた熱
転写シートのインク面とを重ね合わせ、熱転写シートの
背面から熱転写プリンターヘッドによって与えられる熱
でインクを溶融し、前記受容層の細孔中にインクを浸透
転写させることによって画像を形成する画像形成方法に
用いられる熱溶融性インク受像シート、および該受像シ
ートを用いる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写プリンターにおける高精細画像の
形成において、多孔質インク受容層を有する受像シート
を用い、イエロー、マゼンタ、シアン(必要に応じてブ
ラック等)の熱転写シートから溶融転写するにあたっ
て、溶融状態の熱溶融性インクを前記多孔質インク受容
層の細孔に浸透させることによって転写し、カラー画像
を形成する手法については、テレビジョン学会技術報告
ITE Technical Report,Vol.
17,No.27(1993年5月),19〜24頁に
て既に報告されている。更に、多孔質層を形成する方法
には、湿式凝固法〔樹脂のジメチルホルムアミド溶解液
を塗工したシートを水中に浸漬し、ジメチルホルムアミ
ドと水の置換により多孔質層を形成する方法(特公昭4
9−25430号公報、特開平5−155163号公
報)〕、機械撹拌発泡法〔樹脂を機械的に撹拌し発泡さ
せた後シート上に塗工することで多孔質層を形成する方
法(特開平7−32753号公報、特開平7−3090
74号公報)〕、顔料添加法〔樹脂中に多孔質顔料を添
加し、顔料の吸油性を利用して多孔質層を形成する方法
(特開平3−98333号公報、第2535371号特
許掲載公報)〕、溶媒溶解法または乾式法〔樹脂を低沸
点の良溶媒と高沸点の貧溶媒の混合物中に溶解し、これ
を塗布、乾燥させることで、乾燥の遅い貧溶媒の残跡に
起因する多孔質構造を得る多孔質層の形成方法(特開平
4−82790号公報、特開平6−166283号公
報)〕、発泡剤法〔加熱すると発泡し、ガスを発生する
発泡剤を樹脂中に添加し、発泡させることによって多孔
質層を形成する方法(特開平2−3396号公報)〕、
可溶性粒子の溶解除去法〔樹脂に混合した可溶性粒子を
成膜後の洗浄により溶出させ、多孔質層を形成する方法
(特開平6−171250号公報)〕等の方法が知られ
ているが、何れの方法においても、多孔質インク受容層
の細孔への浸透型熱転写において最も重要と思われる多
孔質インク受容層の多孔質構造の形成状態をコントロー
ルすることが難しく、受容層における細孔の数が少なく
充分な浸透が得られなかったり、孔径が大きくなり、微
小ドットの転写に悪影響がある等の問題があった。
【0003】前記多孔質層形成方法の中でも、湿式凝固
法は比較的容易にインク受容層に細孔を多数形成可能な
手法であり、各種の方法が検討されている。中でも、膜
強度向上のために樹脂成分中にフィラー成分を添加する
ことが、特公昭49−25430号公報(スチレン樹脂
と可塑剤とフィラーの混合物を用いる湿式凝固法)、特
公平5−18332号公報(ポリエステル樹脂と可塑剤
とフィラーの混合物を用いる湿式凝固法)にて報告され
ている。しかしながら、これらの方法にて形成された多
孔質層においても、多孔質層中の孔径が大きく、多孔質
構造が粗な状態であるため、熱転写印画においてインク
の浸透が充分におこなわれず、均一な形状のドット形成
が困難である。特にフルカラー印画を行った際にはイン
クの重なり合った2次色以降の部分で転写不良を生じ、
高精細な画像形成が困難であった。
【0004】本発明者らはこれら公知技術に基づく種々
の受像シートの評価を行った。その中で、従来の受像シ
ートに比べ、高画質化という観点から大幅な改良が認め
られる機械撹拌発泡法と湿式凝固法について、それらの
特徴を整理すると、次のようになる。機械撹拌発泡法に
より形成された多孔質受容層を有する受像シートは、水
系塗布が可能でかつ塗布後乾燥のみで作製することが可
能なため、紙を支持体とすることも可能であり、受像シ
ート支持体の選択範囲が広いことが長所である反面、連
通孔の孔径のバラツキが大きくかつ大きな径の孔が多
く、その結果シャープなドットが得られがたい、ハイラ
イト部において小ドットのザラツキが目立つ、高い最高
濃度(飽和濃度)が得られがたい、得られた画像の光沢
が劣る等の欠点を有する。一方、湿式凝固法により形成
された多孔質受容層を有する受像シートは、その製法上
純粋の紙を支持体として使用することができず、またコ
ストも高いが、高画質化という観点からすると、機械撹
拌発泡法に比べて連通孔の孔径のバラツキが小さくかつ
大きな径の孔が少なく、大幅に性能は改善されている。
しかし、昇華転写方式に匹敵ないしは凌駕する画像品質
を得るためにはまだまだ改善されなければならない。さ
らに特開平6−286181号公報に記載されている方
法のなかで、特開昭62−197183号公報に基づく
湿式凝固法により形成された多孔質受容層を有する受像
シートを用いて2次色以降の重ね性の評価を行なったと
ころ、特に中間部からシャドー部にかけてインクの流れ
や欠けが多く見られる欠点を有していた。高画質のカラ
ー画像を得るためには、1次色の性能を見るだけではな
く重ね適性が非常に重要であるが、従来の公知技術にお
いては、これらに言及しているものは本発明者らが知る
限り見あたらない。
【0005】インク受像シートの透湿度に関しては、第
29066901号特許掲載公報に述べられている。し
かしながら、この特許では、多孔質インク受容層の厚さ
を3〜50μm、透湿度1,000〜9,000g/
(m2・h)とすることにより、鉛筆や各種ペン等の筆
記具での筆記性を向上することについてのみ記述されて
おり、本発明の目的とする、熱転写時にプリンターヘッ
ドから与えられる熱で溶融することにより、前記受像シ
ート表面の多孔質構造中に浸透することによって転写す
る熱溶融性インクによる画像形成に用いる、バリアブル
性能を含めたドット形状、階調再現性およびカラー鮮明
性、特にカラー画像における2次色以降のドット再現性
に優れた受像シートが得られる点については言及してい
ない。さらに、同特許においては鉛筆やペン等の筆記具
による筆記特性の向上が述べられているが、ここでは鉛
筆について硬度の記載がなされていない。本発明者らが
同特許に基づき追試を行ったところ、受容層上への鉛筆
筆記性については比較的硬度の低い2Bから6Bの鉛筆
を用いる筆記では筆記性の確保が確認されたが、通常使
用される比較的硬度の高いHB以上の鉛筆による筆記で
は、受容層を構成している多孔質層の透湿度が高い、す
なわち層内の空隙量が多いことに起因する層強度の不足
により、受容層の表面が鉛筆により削られ、若しくは表
面が凹むことによる筆記性の低下が認められた。さら
に、水性若しくは油性のペンを用いる筆記性に関して
も、初期の筆記では良好な結果が得られたが、連通孔を
有する多孔質層であるが故に経時的にインクが拡散し、
筆記した文字が滲み易いという欠点があった。また、同
特許中で述べられている透湿度の多孔質インク受容層を
有する受像シートと浸透転写する熱溶融性インクを用い
て画像を形成した場合、インク受容層自体の強度が低い
ため、印画に際して熱転写プリンターヘッドの押圧に対
してインク受容層自体が元の形状に復元することができ
なくなり、特に2次色以降の印画時には熱転写プリンタ
ーヘッドとインク受容層との密着性が低下することによ
り熱溶融性インクが充分に溶融されず、特に低濃度部分
での均一なドット形成が困難となる。さらに、多孔質イ
ンク受容層と支持体の密着性が低下するため、弱い摩擦
力でインク受容層が支持体から脱離する等の不具合を生
じることが確認されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融型熱転
写記録方式に用いるインク受像シートに関して、特にフ
ルカラー印画を行う際のインク受容性、ドット再現性、
階調性に優れ、かつ筆記性に優れた高品質で高画質の記
録画像の形成が可能なインク受像シートおよび該インク
受像シートを用いるインク受容性、階調性、ドット再現
性、特にカラー画像形成時の2次色以降のドット再現性
に優れた画像形成方法を提供することを課題とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、受像シートと、支持体上に熱溶融性インクを
設けた熱転写シートのインク面とを重ね合わせ、熱転写
シートの背面から熱転写プリンターヘッドによって与え
られる熱でインクを溶融し、前記受像シート表面にイン
クを転写させることによって画像を形成する画像形成方
法に用いられる熱溶融性インク受像シートにおいて、該
熱溶融性インク受像シートが、シート状支持体と、この
シート状支持体の少なくとも1面上に形成された、樹脂
からなる多孔質インク受容層を有し、前記多孔質インク
受容層が厚さ3〜50μmであり、該多孔質インク受容
層単独での透湿度(JIS L1099)が300g/
(m2・h)以上、1,000g/(m2・h)未満であ
ることを特徴とする熱溶融性インク受像シートに関す
る。
【0008】請求項2に係る発明は、前記多孔質インク
受容層がポリウレタン樹脂からなる請求項1記載の熱溶
融性インク受像シートに関する。
【0009】請求項3に係る発明は、前記ポリウレタン
樹脂の軟化点が100℃以上であることを特徴とする請
求項2記載の熱溶融性インク受像シートに関する。
【0010】請求項4に係る発明は、前記多孔質インク
受容層がポリウレタン樹脂と吸油量が50ml/100
g(JIS K5101)以上である粒子成分を主成分と
し、かつ前記ポリウレタン樹脂と、前記粒子成分の重量
比率が70:30〜35:65であることを特徴とする
請求項2または3記載の熱溶融性インク受像シートに関
する。
【0011】請求項5に係る発明は、前記粒子成分が軽
質炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項4記載
の熱溶融性インク受像シートに関する。
【0012】請求項6に係る発明は、支持体がプラスチ
ックまたは紙からなる請求項1から5のいずれかに記載
の熱溶融性インク受像シートに関する。
【0013】請求項7に係る発明は、前記多孔質インク
受容層が、湿式凝固法にて形成された多孔質構造のイン
ク受容層であることを特徴とする請求項1から6記載の
熱溶融性インク受像シートに関する。
【0014】請求項8に係る発明は、受像シートの多孔
質インク受容層と、基材上に熱溶融性インクを設けた熱
転写シートのインク面とを重ね合わせ、熱転写シートの
背面から熱転写プリンターヘッドによって与えられる熱
でインクを溶融し、前記多孔質インク受容層の孔中にイ
ンクを浸透転写させることによって画像を形成する画像
形成方法において、受像シートに請求項1から7のいず
れかに記載の熱溶融性インク受像シートを用いることを
特徴とする画像形成方法に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】前記テレビジョン学会技術報告I
TE Technical Report,Vol.1
7,No.27(1993年5月),19〜24頁等に
て報告されている、多孔質層を有する受像シートの細孔
に熱溶融性インクを浸透させる画像形成方法に、本発明
の熱溶融性インク受像シートを用いることにより、バリ
アブル性能を含めた階調再現性、ドット再現性およびカ
ラー鮮明性に優れた画像を形成させることが可能とな
る。
【0016】ここで、熱溶融性インクの多孔質インク受
容層の細孔への浸透度合いは、受容層表面に開口する
細孔の直径、受容層表面に開口する細孔の受容層表面
に占める割合、細孔の連通性によって決定される。こ
れらの項目は、多孔質インク受容層単独での透湿度(J
IS L1099)を測定することにより、簡便に評価
可能である。
【0017】本発明では、厚さが3〜50μm、層単独
での透湿度が300g/(m2・h)以上、1,000
g/(m2・h)未満である多孔質構造のインク受容層
を有するインク受像シートを用い、熱転写プリンターヘ
ッドから与えられる熱で熱溶融性インクを溶融し前記受
像シート表面の多孔質構造中に浸透させることによっ
て、2次色以降の印字でも充分な浸透が可能であり、高
濃度部分では飽和濃度付近の濃度のジャンプアップがな
く、低濃度部分では均一な形状の微細ドットの再現が可
能で、従来の面積階調では表現できなかった階調性豊か
でかつ高精細な画像形成が可能になることが見出され
た。
【0018】さらに、多孔性インク受容層の構成成分と
して、樹脂成分に吸油量50ml/100g(JIS
K5101)以上の粒子成分を配合することにより、層
強度が向上されかつ吸油量が増加することにより、鉛筆
や水性、油性ペン等の筆記具での筆記特性が向上され
る。
【0019】本発明のインク受像シートは、シート状支
持体と、このシート状支持体の少なくとも1面上に形成
された、樹脂からなる多孔質インク受容層を有し、前記
多孔質インク受容層が厚さ3〜50μmであり、該多孔
質インク受容層単独での透湿度(JIS L1099)
が300g/(m2・h)以上で、1,000g/(m2
・h)未満、好ましくは300g/(m2・h)〜90
0/(m2・h)であるインク受像シートが用いられ
る。透湿度がこの範囲よりも低くなると、熱溶融性イン
クの受容層中への浸透を充分に行なうことができないた
め、バリアブル性能を含めた階調再現性、ドット再現
性、特にカラー画像形成時の2次色以降のドット再現
性、およびカラー鮮明性の劣化が見られる。また、透湿
度が前記範囲よりも高くなると、受容層自体の強度が低
下し、印画に際して熱転写プリンターヘッドの押圧に対
して受容層自体が元の形状に復元することができなくな
り、特に2次色以降の印画時には熱転写プリンターヘッ
ドとインク受容層との密着性が低下することにより熱溶
融性インクが充分に溶融されず、特に低濃度部分での均
一なドット形成が困難となる。さらに、多孔質インク受
容層と支持体の密着性が低下するため、弱い摩擦力で受
容層が支持体から脱離する。多孔質インク層が前記範囲
よりも薄いと、熱溶融性インクの受容層中への浸透を充
分に行なうことができないため、バリアブル性能を含め
た階調再現性、ドット再現性、特にカラー画像形成時の
2次色以降のドット再現性、およびカラー鮮明性の劣化
が見られる。また、多孔質インク層が前記範囲よりも厚
いと、弾力性が強すぎて筆記性が低下する。
【0020】なお、多孔質層の性質を現す物性値として
空隙率があるが、空隙率は、熱溶融性インクの多孔質イ
ンク受容層の細孔への浸透度合いを決定する、前記した
受容層表面に開口する細孔の直径、受容層表面に開
口する細孔の受容層表面に占める割合、細孔の連通性
を反映するものでない。本発明においては、これら、
、の条件を反映する物性値として透湿度を用い、こ
の透湿度の値を前記範囲に規定することにより、多孔質
層を有する受像シートの細孔に熱溶融性インクを浸透さ
せる画像形成方法において、バリアブル性能を含めた階
調再現性、ドット再現性およびカラー鮮明性に優れた画
像を形成させることが可能となった。
【0021】本発明において、多孔質インク受容層は一
般的な多孔質層の形成方法により形成できるが、湿式凝
固法または油中水型ポリウレタン乳濁液を用いて多孔質
層を形成する方法が望ましい。さらに、受容層の厚さ方
向の孔の形成が容易である点、また熱溶融性インクの浸
透転写の際に、均一なドットの再現が容易である(すな
わち熱溶融したインクが受容層の平面方向へ拡散しにく
い)点から、湿式凝固法が特に好ましい。
【0022】湿式凝固法においては、樹脂を有機溶媒中
に溶解した受容層塗工液を支持体に塗布した後、前記有
機溶媒と相溶性がありかつ前記樹脂は溶解しない処理液
からなる浴槽に浸漬する。受容層塗工液中の有機溶媒と
浴槽中の処理液とは相溶性が高いため、相互に置換が生
じ、塗工層中の有機溶媒は浴槽に流出し、同時に浴槽の
処理液は塗工層中に浸透する。そうすると、塗工層中の
樹脂は浴槽中の処理液に不溶のため凝固する。それによ
り、塗工層中の溶媒の抜けた跡が空隙となり、多孔質層
が形成される(特公昭49−25430号公報、特開平
5−155163号公報参照)。受容層塗工液中には、
特公昭49−25430号公報、特公平5−18332
号公報に示されているように第3成分として微粒子を添
加してもよい。また特公平5−87311号公報に示さ
れているように、樹脂成分として、互いに混和性の低い
2種類以上の樹脂を併用してもよい。
【0023】油中水型ポリウレタン乳濁液を用いて多孔
質層を形成する方法では、ポリウレタン樹脂を低沸点の
有機溶媒中に溶解および/または分散せしめたポリウレ
タン溶液中に適当量の水を乳化分散せしめた油中水型ポ
リウレタン乳濁液を支持体上に塗布し、乾燥させること
で、乾燥の遅い水の残跡を多孔として多孔質層を形成さ
せる(特開平4−82790号公報、特開平6−166
283号公報参照)。
【0024】本発明において、多孔質インク受容層は、
多孔質インク受容層の細孔中に熱溶融性インクを浸透転
写させることによって画像を形成するものであるから、
連通孔であることが望ましい。さらに、前記多孔質イン
ク受容層の層厚さは、3〜50μmの範囲内で、転写さ
れたインク全量を浸透させるだけの空隙を有するように
適宜決めるのが望ましい。具体的には、例えば2μm厚
のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の熱溶
融性インクからなる熱転写シートを用いて転写する場合
には、空隙率50%の多孔質インク受容層の場合、多孔
質インク受容層の厚さは16μm以上であることが望ま
しい。ここで、空隙率とは、形成された多孔質層内にお
ける細孔の占める割合をいう。空隙率は、下式によって
求められる。
【0025】空隙率(%)=(1−w/dh)×100 ここで、w:多孔質層の重量(g/m2) d:多孔質層の真の比重(g/cm3) h:多孔質層の厚さ(μm)
【0026】本発明で用いる受容層塗工液は、湿式凝固
法においては、樹脂成分と溶媒とからなる。樹脂成分と
しては、ポリウレタン樹脂を主成分とするのが好まし
い。油中水型ポリウレタン乳濁液法の場合は、ポリウレ
タン樹脂と有機溶媒からなる油相と、水を主成分とし、
必要に応じて界面活性剤からなる水相とからなる。
【0027】本発明において使用できるポリウレタン樹
脂としては、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテ
ル系ポリウレタン、ポリアミド系ポリウレタン、ポリカ
ーボネート系ポリウレタン等が挙げられるが、湿式凝固
法においてはポリエステル系ポリウレタンを用いること
が望ましく、油中水型ポリウレタン乳濁液法においては
ポリエーテル型ポリウレタンを用いることが望ましい。
【0028】前記多孔質層は、着色インク層の軟化点よ
りも高い軟化点、具体的には100℃以上の軟化点を有
する樹脂成分、とくにポリウレタン樹脂を主成分とする
ことにより、2次色以降の転写の際も多孔質中へのイン
クの浸透性が確保できる。主成分とする樹脂成分の軟化
点が100℃未満では、着色インクの熱転写時に多孔質
構造が破壊される惧れがあり、2次色以降のインク浸透
が阻害され、良好な画像形成ができない。
【0029】さらに、本発明においては、前記受容層中
に粒子成分を混入できる。粒子成分の混入により、多孔
質構造形成時に細孔が安定して形成でき、しかも熱溶融
性インクを浸透転写させる場合に、熱溶融性インクの面
方向への広がりによるドット太りを防止することができ
る。さらに、粒子成分の混入により受容層強度を向上す
ることができる。さらに、受容層表面の摩擦係数を低下
させることができ、受像シートのプリンター内での搬送
性を向上することができる。また、粒子成分混入による
受容層の強度向上により、筆記具、特に通常使用される
HBからH等、比較的硬度の高い鉛筆による筆記性が向
上する。また、粒子成分の吸油量を50ml/100g
(JIS K5101)以上にすることにより、水性、油
性ペン等のインクを速やかに吸収し、筆記された文字の
滲みを防止することができる。
【0030】また、樹脂成分と粒子成分の重量比率は7
0:30〜35:65であることが望ましい。樹脂成分
の比率がこの条件よりも多くなると、粒子成分による多
孔質構造の形成の効果、特にインク受容層表面での孔の
形成効果が不充分となり、熱溶融性インクを用いて印画
する際に、インクの浸透性が低下し、ドット形状が劣化
する傾向がある。粒子成分の比率がこの条件よりも多く
なると、受容層の表面強度が低下し、弱い摩擦力でも粒
子が脱落し、その結果として筆記特性が低下する傾向が
ある。混入する粒子成分としては、軽質炭酸カルシウム
が好ましく、とくにアラゴナイト型軽質炭酸カルシウム
が好ましい。混入する粒子成分は、樹脂成分であるポリ
ウレタン樹脂中に凝集構造が破壊されるまで粉砕した状
態で均一に分散された状態(平均粒径2.5μm以下、
特に好ましくは1.5μm以下)とするのがよい。凝集
構造の粉砕が充分におこなわれていない状態では、形成
される受容層表面に二次凝集体が露出するため、表面平
滑性が充分に得られず、結果として均一な形状のドット
形成が困難となり、微細ドットのカケや欠落によるハイ
ライト部小点のザラツキが発生するため、高精細な画像
形成が困難となる。
【0031】本発明において、受像シートの支持体とし
ては一般的なプラスチックフィルムまたはシート、プラ
スチックに白色顔料等を加えた白色フィルムまたはシー
トや、プラスチックを発泡させた発泡フィルムまたはシ
ート、その他、合成紙やラミネート紙等耐水性を付与し
た紙が使用できる。また、油中水型ポリウレタン乳濁液
にて多孔質層を形成する場合には、上記耐水性を有する
支持体以外に、上質紙やPPC用紙などの非塗工紙、ア
ート紙などの塗工紙などの紙類の使用が可能である。さ
らに、これらに対してインク受容層との接着を向上させ
るためのプライマー層を施したり、静電防止処理あるい
はコロナ処理を施したりしても良い。さらに、必要に応
じて裏面および/または受容層上に滑性付与層や帯電防
止層を設けても良い。
【0032】本発明において、受容層塗工液は公知のリ
バースロールコート法、エアナイフコート法、グラビア
コート法、ブレードコート法、コンマコート法、ロッド
コート法等、種々の方法にて塗工できる。
【0033】つぎに、本発明の画像形成方法において用
いる熱転写シートについて説明する。本発明で使用する
熱転写シートとしては、熱転写時にプリンターヘッドか
ら与えられる熱で溶融し、前記受像シートのインク受容
層の多孔質構造中に浸透することによって転写するワッ
クスを主成分とする熱溶融性着色インク層を基材上に有
するものが使用できる。熱転写シートにおいては、複数
色の着色インク層を同一基材上に繰り返し並べて設けて
もよいし、別々の基材に各色の着色インク層を設けても
よい。本発明の画像形成方法においては、受像シートに
画像を形成した後、必要に応じて、光沢付与および/ま
たは表面保護の目的から、透明なオーバーコート層を前
記画像上に熱転写するようにしてもよい。このようなオ
ーバーコート層は、熱転写シートに着色インク層と共に
同一基材上に繰り返し並べて設けてもよいし、別々の基
材に設けてもよい。
【0034】
【実施例】下記実施例によって本発明をさらに具体的に
説明する。ただし、本発明の範囲はこれらによって制限
されるものではない。なお、実施例および比較例中の
「部」は全て重量部数を表す。
【0035】<受像シートの作製> 実施例1 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に、下記組成−1からなる塗工液を平均粒子径
1.0μmになるように粉砕・分散した受容層塗工液を
塗布し、20℃の水に60秒間浸漬した後、80℃の湯
の中に10秒間浸漬した。つぎに、このものを水切りを
充分におこなった後、85℃の熱風乾燥機中に1分間放
置し乾燥することにより、層厚15.0μm、空隙率6
1%の多孔質インク受容層を形成した。
【0036】 組成−1 成 分 部 ポリエステル系ポリウレタン樹脂 60.0 (軟化点215℃、100%伸び応力4.4MPa) ポリエステル系ポリウレタン樹脂 40.0 (軟化点215℃、100%伸び応力10.6MPa) 軽質炭酸カルシウム(吸油量60ml/100g) 30.0 N,N−ジメチルホルムアミド 150.0 親水性界面活性剤 3.0
【0037】比較例1 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に、下記組成−2からなる塗工液を塗布し、20
℃の水に60秒間浸漬した後、90℃の湯の中に5秒間
浸漬した。つぎに、このものを水切りを充分におこなっ
た後、50℃の熱風乾燥機中に1分間放置し乾燥するこ
とにより、層厚18.0μm、空隙率39%の多孔質イ
ンク受容層を形成した。
【0038】 組成−2 成 分 部 ポリエーテル系ポリウレタン樹脂 160.0 (軟化点120℃、100%伸び応力12.4MPa) N,N−ジメチルホルムアミド 640.0
【0039】実施例2 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に、下記組成−3からなる塗工液(油中水型ポリ
ウレタン乳濁液)を塗布し、80℃のオーブン中にて1
20秒、さらに130℃のオーブン中で120秒乾燥
し、層厚21μm、空隙率46%の多孔質インク受容層
を形成した。油中水型ポリウレタン懸濁液は、つぎのよ
うにして調製した。ポリエーテル系ポリウレタン樹脂を
メチルエチルケトン/トルエン混合溶媒中に溶解せしめ
ることにより、ポリウレタン溶液(A液)を得た。一
方、イソシアネートを水中に分散せしめることにより、
イソシアネート分散液(B液)を得た。A液を1,20
0rpmで撹拌しながら、B液を5回に分けて添加する
ことにより、油中水型ポリウレタン乳濁液を得た。
【0040】 組成−3 成 分 部 A液 ポリエーテル型ポリウレタン樹脂 100.0 (軟化点170℃、100%伸び応力3.5MPa) メチルエチルケトン 100.0 トルエン 20.0 B液 水 50.0 イソシアネート 2.0
【0041】比較例2 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に、下記組成−4からなる塗工液(油中水型ポリ
ウレタン乳濁液)を塗布し、60℃のオーブン中にて1
20秒、さらに125℃のオーブン中で120秒乾燥
し、さらに40℃にて1週間エージングして層厚15μ
m、空隙率83%の多孔質インク受容層を形成した。油
中水型ポリウレタン懸濁液は、つぎのようにして調製し
た。ポリエーテル系ポリウレタン樹脂をメチルエチルケ
トン中に溶解せしめることにより、ポリウレタン溶液
(C液)を得た。一方、メチルエチルケトン/トルエン
混合溶媒中にイソシアネートの50重量%メチルエチル
ケトン溶液を混合したイソシアネート溶解液に、乳化剤
を用いて水を乳化せしめた乳濁液(D液)を得た。C液
を1,200rpmで撹拌しながらD液を添加すること
により、油中水型ポリウレタン乳濁液を得た。
【0042】 組成−4 成 分 部 C液 ポリエーテル型ポリウレタン樹脂 30.0 (軟化点170℃、100%伸び応力3.5MPa) メチルエチルケトン 70.0 D液 メチルエチルケトン 30.0 トルエン 30.0 イソシアネートの50重量%メチルエチルケトン溶液 10.0 乳化剤 5.0 水 60.0
【0043】<熱転写シート作製>一方の面に厚さ0.
1μの変性シリコーン樹脂からなるスティック防止層を
形成した厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレート
フィルムのもう一方の表面に、下記に示す着色インクを
ホットメルトコーティング法で塗布して層厚2.0μm
層を形成し、熱転写シートを得た。
【0044】 着色層インク ・イエローインク 成 分 部 イエロー顔料(C.I.P.Y.14) 15.0 パラフィンワックス 60.0 カルナバワックス 20.0 エチレン−酢酸ビニル共重合体 5.0
【0045】 ・マゼンタインク 成 分 部 マゼンタ顔料(C.I.P.M.57:1) 15.0 パラフィンワックス 60.0 カルナバワックス 20.0 エチレン−酢酸ビニル共重合体 5.0
【0046】 ・シアンインク 成 分 部 シアン顔料(C.I.P.Y.15:3) 15.0 パラフィンワックス 60.0 カルナバワックス 20.0 エチレン−酢酸ビニル共重合体 5.0
【0047】 ・ブラックインク 成 分 部 カーボンブラック 15.0 パラフィンワックス 60.0 カルナバワックス 20.0 エチレン−酢酸ビニル共重合体 5.0
【0048】評価方法 (1)透湿度 前記実施例1〜2および比較例1〜2における、厚さ1
00μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に形
成した多孔質インク受容層を、多孔質層を破壊しないよ
うに丁寧に引き剥がし、JIS L1099記載のA−
1法(塩化カルシウム法)に従い、1時間後の塩化カルシ
ウムの重量増から透湿度を求めた。結果を表1に示す。
【0049】(2)筆記性 (2−1)鉛筆筆記性 前記実施例1〜2および比較例1〜2における、厚さ1
00μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に形
成した多孔質インク受容層の表面に、HBの鉛筆を用い
て文字を書き、受容層表面の損傷度合いをつぎの基準で
評価した。結果を表1に示す。評点3以上が実用レベル
である。
【0050】5:筆記部に損傷を全く受けていない状態 4:筆記部表面が若干凹んだ状態 3:筆記部表面が凹んだ状態 2:筆記部表面が一部削り取られたことにより、文字の
判別が困難な程度に損傷を受けた状態 1:筆記部表面が削り取られたことにより、文字の判別
が不可能な程度に損傷を受けた状態
【0051】(2−2)水性ペン、油性ペン筆記性 前記実施例1〜2および比較例1〜2における、厚さ1
00μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に形
成した多孔質インク受容層の表面に、水性ペン、油性ペ
ンを用いて文字を書き、文字の滲みをつぎの基準で評価
した。結果を表1に示す。評点3以上が実用レベルであ
る。
【0052】5:筆記部の文字に滲みが生じていない状
態 4:筆記部の文字に若干の滲みが生じた状態 3:筆記部の文字にインク滲みにより画線の太りが生じ
た状態 2:筆記部の文字にインク滲みにより文字の判別が困難
な程度に画線の太りが生じた状態 1:筆記部がインク滲みにより文字の判別が不可能とな
った状態
【0053】(3)最小ドット径、形状および濃度階調
数 前記で得られた各インク受像シートとブラックの熱転写
シートを用い、バリアブルドット式熱転写カラープリン
ター(ドット密度300dpi、印加エネルギー0.1
2mJ/dot、印画速度10msec/line)で
256階調パターンをブラックで印画し、次に示す最小
ドット径および形状、濃度階調数を求めた。結果を表1
に示す。
【0054】(3−1)最小ドット径 前記プリンターにて印画エネルギーを256段階に変調
させて印画を行い、その印画の内の最小エネルギーで転
写可能な着色インクのドット径(長辺の長さ)を顕微鏡
にて測定した。
【0055】(3−2)最小ドット形状 前記プリンターにて印画した内の最小エネルギーで転写
可能な着色インクのドット形状を顕微鏡にて観察し、つ
ぎの基準で評価した。評点4以上が実用レベルである。
【0056】5:同一濃度部分のドット形状が一様に欠
けやボイド無く再現された状態 4:同一濃度部分のドット形状の一部に欠けやボイドが
生じてはいるが、ほぼ一様に再現された状態 3:同一濃度部分のドット形状の一部に欠けやボイド、
ドットの欠落が生じた状態 2:同一濃度部分のドット形状の欠けやボイド、ドット
の欠落が多数生じた状態 1:同一濃度部分のドット形状に欠けやボイド、ドット
の欠落が生じて、画像としてザラツキが目立つ状態
【0057】(3−3)濃度階調数 前記プリンターにて印画エネルギーを256段階等分に
変えて印画した場合に得られた画像の反射光学濃度(O
D値)に有意の差が生じる段階数を求めた。評点4以上
が実用レベルである。
【0058】5:(96階調数以上) 4:(64〜95階調数) 3:(32〜63階調数) 2:(16〜31階調数) 1:(15階調数以下)
【0059】(4)インク浸透性 前記プリンターにて、イエロー、マゼンタ、シアンの各
インクにてベタ転写を行った後にブラックにて256階
調パターンを印画し、印画物のブラックのドット形状の
変形度合いを顕微鏡にて評価した。評点4以上が実用レ
ベルである。ここで、1番目に転写するインクを1次色
インク、2番目に転写するインクを2次色インク、3番
目に転写するインクを3次色インク、4番目に転写する
インクを4次色インクという。
【0060】5:1〜4次色インクのドット形状が一様
に均一な形状をした状態 4:1〜3次色インクのドット形状が一様に均一な形状
であり、4次色インクのみ一部浸透が起こらず、孔から
流れた状態 3:1〜3次色インクのドット形状が一様に均一な形状
であり、4次色インクのみ浸透が起こらず、孔から流れ
た状態 2:1〜2次色インクのドット形状が一様に均一な形状
であり、3次色インクの一部と4次色インクが浸透が起
こらず、孔から流れた状態 1:1〜2次色インクのドット形状が一様に均一な形状
であり、3次色インクと4次色インクが浸透が起こら
ず、孔から流れた状態
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明のインク受像シートを用いること
により、熱転写プリンターで、バリアブル性能を含めた
階調再現性、ドット再現性およびカラー鮮明性に優れた
画像を形成しうる。さらに、本発明のインク受像シート
は鉛筆、ペンなどによる筆記性が優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山根 敏之 大阪府大阪市西淀川区御幣島五丁目4番14 号 フジコピアン株式会社技術センター内 (72)発明者 篠崎 文明 大阪府大阪市西淀川区御幣島五丁目4番14 号 フジコピアン株式会社技術センター内 Fターム(参考) 2C065 AB03 AC01 AC02 AF02 2H111 AA26 AA33 CA03 CA11 CA23 CA25 CA30 CA32 CA33 CA41 DA00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受像シートと、支持体上に熱溶融性イン
    クを設けた熱転写シートのインク面とを重ね合わせ、熱
    転写シートの背面から熱転写プリンターヘッドによって
    与えられる熱でインクを溶融し、前記受像シート表面に
    インクを転写させることによって画像を形成する画像形
    成方法に用いられる熱溶融性インク受像シートにおい
    て、該熱溶融性インク受像シートが、シート状支持体
    と、このシート状支持体の少なくとも1面上に形成され
    た、樹脂からなる多孔質インク受容層を有し、前記多孔
    質インク受容層が厚さ3〜50μmであり、該多孔質イ
    ンク受容層単独での透湿度(JIS L1099)が3
    00g/(m2・h)以上、1,000g/(m2・h)
    未満であることを特徴とする熱溶融性インク受像シー
    ト。
  2. 【請求項2】 前記多孔質インク受容層がポリウレタン
    樹脂からなる請求項1記載の熱溶融性インク受像シー
    ト。
  3. 【請求項3】 前記ポリウレタン樹脂の軟化点が100
    ℃以上であることを特徴とする請求項2記載の熱溶融性
    インク受像シート。
  4. 【請求項4】 前記多孔質インク受容層がポリウレタン
    樹脂と吸油量が50ml/100g(JIS K510
    1)以上である粒子成分を主成分とし、かつ前記ポリウ
    レタン樹脂と、前記粒子成分の重量比率が70:30〜
    35:65であることを特徴とする請求項2または3記
    載の熱溶融性インク受像シート。
  5. 【請求項5】 前記粒子成分が軽質炭酸カルシウムであ
    ることを特徴とする請求項4記載の熱溶融性インク受像
    シート。
  6. 【請求項6】 支持体がプラスチックまたは紙からなる
    請求項1から5のいずれかに記載の熱溶融性インク受像
    シート。
  7. 【請求項7】 前記多孔質インク受容層が、湿式凝固法
    にて形成された多孔質構造のインク受容層であることを
    特徴とする請求項1から6記載の熱溶融性インク受像シ
    ート。
  8. 【請求項8】 受像シートの多孔質インク受容層と、基
    材上に熱溶融性インクを設けた熱転写シートのインク面
    とを重ね合わせ、熱転写シートの背面から熱転写プリン
    ターヘッドによって与えられる熱でインクを溶融し、前
    記多孔質インク受容層の孔中にインクを浸透転写させる
    ことによって画像を形成する画像形成方法において、受
    像シートに請求項1から7のいずれかに記載の熱溶融性
    インク受像シートを用いることを特徴とする画像形成方
    法。
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