JP2000318306A - インクジェット用シート及び耐水性印刷シート - Google Patents

インクジェット用シート及び耐水性印刷シート

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JP2000318306A
JP2000318306A JP11170086A JP17008699A JP2000318306A JP 2000318306 A JP2000318306 A JP 2000318306A JP 11170086 A JP11170086 A JP 11170086A JP 17008699 A JP17008699 A JP 17008699A JP 2000318306 A JP2000318306 A JP 2000318306A
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JP
Japan
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ink
sheet
glass transition
film
transition temperature
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JP11170086A
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English (en)
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Yoshisuke Onodera
義資 小野寺
Hirosuke Fukuhara
博資 福原
Takahide Miyagi
貴英 宮城
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Dynic Corp
Original Assignee
Dynic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェット印刷適性のあるインクジェット
用シートと、このインクジェット用シートにインクジェ
ット印刷を施した耐水性印刷シートを提供する。 【解決手段】インク受容層の表面に、ガラス転移温度の
異なる2種類のエマルジョン樹脂を混合して塗布し、先
ずガラス転移温度(Tg)の低いほうのエマルジョン樹
脂のみを造膜し、該皮膜中にガラス転移温度(Tg)の
高いほうのエマルジョン樹脂を造膜せずに分散したシー
トを提供して、該シートに水溶性のインキを用いてイン
クジェット印刷を施すことにより、表面層の下に有るイ
ンク受理層にインクを定着させるインクジェット用シー
トを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】インクジェット方式に用いるシートは紙
をベースとするものを始め、基材に織物や不織布を使用
したものなどが既に用いられており、例えば特開平7−
266690号などにインクジェット印刷適性を有する
記録シートが示され、懸垂幕、横断幕、看板などの屋外
広告物などに適用することが述べられている。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらのシート
は、そのまま屋外で使用した時に風雨に曝される場合な
どは、耐水性がないために印刷したシートの印刷面に、
透明なフィルムを貼るなどの処理をしないと、用いるこ
とが出来なかった。また屋外使用の場合に限らず水性イ
ンキを用いたインクジェット印刷を施すケースが増えて
おり、これらの中で耐水性を必要とする用途は増えてい
る。本発明はこれらの水性インクを用いたインクジェッ
ト印刷の、耐水性を解決するものである。
【0003】これらを解決する為に、本発明者らは特願
平9−366884号として特定の配合からなる塗料を
用いた塗膜を用いることによる素材を提案した。しかし
配合樹脂を特定せずに、より普遍的な技術で解決を図る
べく、さらに鋭意研究を重ねた結果本発明に至ったもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】これらの従来技術の問題
点を解決する為に、以下の方法をとることにより解決し
た。すなわちインクジェット印刷適性を有する層(イン
ク受容層)の上に更にもう一層微細多孔質の皮膜層(表
面層)を重ねて設け、該表面層の上からインクジェット
印刷をした時にインクは、該表面層を通過してインク受
容層に達して印刷される。その後に前記表面層を微細多
孔質の皮膜からフィルム状皮膜に変えることにより、耐
水性を持たせるという方法である。本発明は、このイン
クジェット印刷適性のあるインクジェット用シートと、
このインクジェット用シートにインクジェット印刷を施
した耐水性印刷シートを提供するものである。
【0005】本発明はインクジェット印刷適正のあるシ
ート材として、インク受容層の表面に、ガラス転移温度
の異なる2種類のエマルジョン樹脂を混合して塗布し、
先ずガラス転移温度(Tg)の低いほうのエマルジョン
樹脂のみを造膜し、該皮膜中にガラス転移温度(Tg)
の高いほうのエマルジョン樹脂を造膜せずに分散したシ
ートを提供して、該シートに水溶性のインキを用いてイ
ンクジェット印刷を施すことにより、表面層の下に有る
インク受容層にインクを定着させるインクジェット用シ
ートを提供する。
【0006】また上記インクジェット用シートの表面
に、水溶性のインキを用いたインクジェット印刷をした
後に加熱して、印刷面上にガラス転移温度(Tg)の高
い方のエマルジョン樹脂を造膜し、表面をフィルム化し
た層とすることを特徴とする耐水性印刷シートを提供す
るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】織物、不織布、編物、紙、フィル
ムなどの基材上に、インク受容層の塗膜を設ける。該イ
ンク受容層の塗膜は、インクジェットによる印刷適性
(印字適性)のある塗膜であれば、いかなるものであっ
ても使用することが出来る。該インク受容層の上に更に
表面層を設けるが、この表面層は微細多孔性の塗膜であ
って、インクジェット印刷をした時にインクの大半が表
面層を透過して、インク受容層に印刷された状態にな
る。
【0008】前記表面層は、ガラス転移温度(Tg)が
低い方のエマルジョン樹脂の形成する皮膜中に、ガラス
転移温度(Tg)の高い方のエマルジョン樹脂は造膜せ
ずに分散して存在するシートであって、ガラス転移温度
(Tg)が低い方のエマルジョン樹脂に対して一定割合
で混合された、ガラス転移温度(Tg)の高い方のエマ
ルジョン樹脂が造膜せずに分散して存在する為に、ガラ
ス転移温度(Tg)が低い方のエマルジョン樹脂による
多孔質構造の皮膜が形成されるものと推定される。
【0009】本発明のインクジェット用シートにインク
ジェット印刷をすると、表面層の微多孔層を通して、イ
ンクの大半はインク受容層に達するが、その一部は微多
孔層中に存在するガラス転移温度(Tg)の高い方のエ
マルジョン樹脂と混合或いは分散した状態で表面処理層
中に存在する。したがってこの状態では印刷は表面に半
透明の膜がかかったように、白濁した薄い印刷物の状態
である。
【0010】得られた白濁した薄い印刷物の状態のシー
トに、ガラス転移温度(Tg)の高い方のエマルジョン
樹脂のガラス転移温度(Tg)よりも高い温度で熱処理
すると、表面処理層中に分散していたガラス転移温度
(Tg)の高い方のエマルジョン樹脂が造膜してフィル
ム化する為に、鮮明な印刷画像が得られる。得られた印
刷シートは、インキの上の表面層及びインキが混合され
た表面層が造膜してフィルム化するので、水溶性インク
を使用しても十分な耐水性を有するシートとなる。
【0011】またインクの大半はインク受容層に到達
し、一部のインクがガラス転移温度(Tg)の高い方の
エマルジョン樹脂と混合或いは分散して表面層中に存在
する状態で、表面層が造膜してフィルム化する。したが
って従来のインク受容層に印刷しただけのものと比較す
ると、耐水性が加わるだけでなく、印刷の鮮明性は殆ど
変わらずにむしろ立体感のある印刷が得られる。以下に
本発明を、実施例をもとに説明する。
【0012】
【実施例1】基材(ポリエステルタフタ)上にインク受
容層を設け、Tg90℃のエマルジョンと30℃のエマ
ルジョンを70/30割合で混合した塗料を15g/m
になるように塗布し、50℃で10分間加熱乾燥し
た。得られたシートにインクジェット印刷機(キヤノン
製600J)にてプリントした。この状態では印刷は少
し霧がかかったような状態である。該印刷済みシートを
140℃で1分間加熱処理して、Tgの高いほうのエマ
ルジョンも完全に造膜させたところ、印刷も鮮明になっ
て耐水性の優れた印刷物を得た。
【0013】インクジェット印刷を施しただけの霧がか
り状態の印刷済みシートを水に浸したところ、印刷した
インクが滲んで溶け出す傾向が有る。一方印刷済みシー
トを140℃で1分間加熱処理して、Tgの高いほうの
エマルジョンも完全に造膜させたものは、水中に漬けて
も印刷の鮮明性はなんらの変化もしなかった。
【0014】
【比較例1】基材(ポリエステルタフタ)上にインク受
容層を設け、Tg70℃のエマルジョンと30℃のエマ
ルジョンを70/30割合で混合した塗料を実施例1と
同様に15g/mに成るように塗布し、50℃で10
分間加熱乾燥した。得られたシートにインクジェット印
刷機(キヤノン製600J)にてプリンとした。しかし
この状態ではTg70℃のエマルジョンもかなり造膜し
ていて、印字がインク受理層まで達せずに、印字不良の
印刷しか得られなかった。
【0015】
【比較例2】基材(ポリエステルタフタ)上にインク受
容層を設け、Tg100℃のエマルジョンと0℃のエマ
ルジョンを70/30割合で混合した塗料を実施例1と
同様に15g/mに成るように塗布し、80℃で10
分間加熱乾燥した。得られたシートにインクジェット印
刷機(キヤノン製600J)にてプリンとした。しかし
この状態ではTg100℃のエマルジョン粒子の融着が
起こらず、脱落してしまう。
【0016】
【比較例3、4】基材(ポリエステルタフタ)上にイン
ク受容層を設け、Tg70℃のエマルジョンと30℃の
エマルジョンの混合割合を変化させた塗料を、実施例1
と同様に15g/mに成るように塗布し、50℃で1
0分間加熱乾燥した。
【0017】ガラス転移温度(Tg)の高い方のエマル
ジョン樹脂の配合比率が80%以上の場合は、乾燥時に
連続皮膜を作る樹脂(ガラス転移温度(Tg)の低い方
のエマルジョン樹脂)が少ないために、塗膜が脱落(剥
離)してしまって実用的なシートは得られなかった。ま
たガラス転移温度(Tg)の低い方のエマルジョン樹脂
の混合比が50%以上になると、乾燥した時に連続皮膜
の形成が進みすぎて、インクジェット印字を施したとき
にインクがインク受理層に達する量が阻害されて非常に
少なくなり、印字不良のものしか得られなかった。
【0018】
【発明の効果】耐水性の必要な用途にインクジェット方
式による印刷物を使用するときに、別部材としてのフィ
ルムが必要なフィルムラミネートなどの方法を用いず
に、耐水性のある印刷シートを得ることが出来る。また
パーソナルコンピュータを使用して表現する、絵や文字
などを自由に変えて印刷可能であるインクジェット印刷
方式に使用した場合、簡単に耐水性のある印刷したシー
トをえることが出来るので、フィルムを別途用意する必
要がないだけでなく、自由にサイズを変えたシートに対
応するのにも、本発明のシートのサイズを対応させるだ
けで済むので、非常に手軽に使用できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の上にインク受容層を設けたインクジ
    ェット用シートの表面に、ガラス転移温度(Tg)の異
    なる2種類のエマルジョン樹脂を混合して、基材上に塗
    布、乾燥して表面層を設けたインクジェット用シート。
  2. 【請求項2】請求項1において、2種類のエマルジョン
    樹脂のガラス転移温度(Tg)が60℃〜90℃の差を
    有することを特徴とするインクジェット用シート。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、ガラス転移温
    度(Tg)の高い方のエマルジョン樹脂と、ガラス転移
    温度(Tg)の低い方のエマルジョン樹脂との混合比
    が、7:3〜5:5であることを特徴とするインクジェ
    ット用シート。
  4. 【請求項4】請求項1、2、3において、ガラス転移温
    度(Tg)が低い方のエマルジョン樹脂の形成する皮膜
    中に、ガラス転移温度(Tg)の高い方のエマルジョン
    樹脂は造膜せずに分散して存在することを特徴とする、
    インクジェット用シート。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3、4に記載のインクジェ
    ット用シートの表面に、インクジェット方式による印刷
    を施した後、ガラス転移温度(Tg)の高い方のエマル
    ジョン樹脂を造膜して、印字面の上の表面層をフィルム
    化したことを特徴とする耐水性印刷シート。
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