JP2002086618A - 積層シート - Google Patents

積層シート

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JP2002086618A
JP2002086618A JP2000273757A JP2000273757A JP2002086618A JP 2002086618 A JP2002086618 A JP 2002086618A JP 2000273757 A JP2000273757 A JP 2000273757A JP 2000273757 A JP2000273757 A JP 2000273757A JP 2002086618 A JP2002086618 A JP 2002086618A
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layer
adhesive layer
surface layer
resin
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Akitaka Miyake
顕隆 三宅
Hiroaki Uno
拓明 宇野
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、スタンピング成形法等のように常
温において大きな圧力を加えて成形した場合にあっても
表面が白化せず外観性に優れた成形品を得ることができ
る被覆用シートを提供する。 【解決手段】 本発明の積層シートは、熱可塑性ポリウ
レタン系エラストマーを主成分とする表面層、ポリオレ
フィン系樹脂を主成分とする接着層及びポリオレフィン
系樹脂を主成分とする基材層がこの順に積層一体化され
てなる積層シートであって、上記接着層の破断点応力が
25MPa以上であることを特徴とするので、常温にお
いてスタンピング成形等の成形を行った場合にあっても
表面層に白化が生じず、美麗な成形品を確実に得ること
ができとともに、柔軟性及びソフトタッチ感に優れてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定形状に成形さ
れて美麗な成形品を得ることができ、自動車用内装材等
に好適な積層シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車用内装材として、表面に
エンボス加工が施されたポリ塩化ビニル系樹脂シートが
汎用されているが、ポリ塩化ビニル系樹脂シートは柔軟
性に劣り、自動車用内装材において要求される良好な触
感(ソフトタッチ感)が不十分であるといった問題点が
あった。
【0003】そこで、特開平6−246812号公報に
は、熱可塑性エラストマーからなる表面層と熱可塑性樹
脂からなる基材層とを積層一体化してなる被覆用シート
が開示されている。
【0004】しかしながら、上記被覆用シートを加熱す
ることなく雌雄金型間に供給するとともに雄型金型の凸
部上に溶融状態の熱可塑性樹脂を供給し、しかる後、上
記雌雄金型を閉止することによって上記被覆用シートの
下面に熱可塑性樹脂層を積層一体化して成形品を得た場
合、即ち、上記被覆用シートをスタンピング成形法によ
り成形した場合、上記被覆用シートに大きな圧力が加わ
って上記被覆用シートの表面が白化するといった問題点
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スタンピン
グ成形法等のように常温において大きな圧力を加えて成
形した場合にあっても表面が白化せず外観性に優れた成
形品を得ることができる積層シートを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の積層シートは、
熱可塑性ポリウレタン系エラストマーを主成分とする表
面層、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする接着層及び
ポリオレフィン系樹脂を主成分とする基材層がこの順に
積層一体化されてなる積層シートであって、上記接着層
の破断点応力が25MPa以上であることを特徴とす
る。
【0007】上記表面層の主成分となる熱可塑性ポリウ
レタン系エラストマーは、一般に、分子中にエントロピ
ー弾性を有するゴム成分(ソフトセグメント)と塑性変
形を防止するための分子拘束成分(ハードセグメント)
とを共有していることが多く、成形可能な範囲において
は一部架橋構造を有する場合もあるが、広範囲の三次元
編目構造は有していない。
【0008】具体的には、上記熱可塑性ポリウレタン系
エラストマーとしては、例えば、ソフトセグメントとし
てポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート等か
ら構成されているとともにハードセグメントとしてウレ
タン結合を有するブロック共重合体から構成されている
熱可塑性ポリウレタン系エラストマー等が挙げられる。
【0009】又、上記熱可塑性ポリウレタン系エラスト
マーの硬さは、後述する他の層の硬さ、厚さ等によって
適宜決定してよいが、一般には50〜98が好ましい。
なお、上記熱可塑性ポリウレタン系エラストマーの硬さ
は、JIS K7311のタイプAデュロメータによる
硬さ試験により測定された値であり、この値が95以上
の場合もタイプAデュロメータにより測定した値を採用
する。
【0010】上記表面層の厚さは、特に限定されず、適
宜決定してよいが、一般的には5〜100μmが好まし
い。
【0011】更に、上記表面層に艶消し感を付与するた
めに上記表面層に弾性微粒子を添加してもよい。このよ
うな弾性微粒子としては、その形状が変形するまで加圧
した後、その圧力を解除すると元の形状に弾性回復する
ものが用いられ、一般的には合成樹脂からなる弾性微粒
子が用いられる。
【0012】上記弾性微粒子を構成する合成樹脂として
は、特には限定されないが、上記熱可塑性ポリウレタン
系エラストマーの融点よりも高い融点を有し且つ押出し
等の成形条件下において可塑化及び分解を生じないもの
が好ましい。
【0013】これは、弾性微粒子が熱可塑性ポリウレタ
ン系エラストマーの溶融混練時、押出し時等において溶
融してしまうと、良好な艶消し感、ソフトタッチ感等を
有する積層シートが得られないからである。
【0014】そして、このような弾性微粒子の原料とな
る合成樹脂としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、アクリル
−ウレタン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、
これらの架橋樹脂等が挙げられ、これらは単独で使用さ
れても併用されてもよい。
【0015】上記弾性微粒子は中実又は中空の何れの形
態であってもよく、更に、上記弾性微粒子の平均粒径
は、小さいと、表面層の艶消し感が得られず、又、大き
いと、積層シートの製造過程で表面層が破れ易くなるの
で、1〜50μmが好ましい。
【0016】上記弾性微粒子の表面層中における添加量
は、少ないと、表面層の艶消し感が得られず、又、多い
と、積層シートの製造過程で表面層が破れ易くなるの
で、上記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー100重
量部に対し、20〜200重量部が好ましく、50〜1
50重量部がより好ましい。
【0017】上記表面層には、その物性を損なわない範
囲内において、必要に応じて無機充填材、有機充填材、
着色剤、酸化防止剤、紫外線劣化防止剤、光安定剤、導
電性材料、フォトクロミック化合物、結露防止剤、防錆
剤、防菌・防カビ剤、艶消し剤等が添加されてもよい。
【0018】更に、上記表面層の表面には、ソフトタッ
チ感を増すために、皮シボ模様、ペルカシボ模様等のエ
ンボス加工が施されているのが好ましい。このエンボス
加工の方法としては、公知の方法が採用されてよく、エ
ンボスロールにより押圧する方法が一般的である。又、
上記表面層の表面には印刷等の装飾が施されていてもよ
い。
【0019】上記接着層を構成するポリオレフィン系樹
脂としては、上記表面層と上記基材層とを接着一体化す
ることができ且つ破断点応力が25MPa以上であれ
ば、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等が挙げられ、これらポリオレフィン系樹脂は変
性されていてもよく、例えば、マレイン酸変性ポリエチ
レン、マレイン酸変性ポリプロピレン、アクリル酸変性
ポリエチレン、アクリル酸変性ポリプロピレン、メタク
リル酸変性ポリエチレン、メタクリル酸変性ポリプロピ
レン、メチレンコハク酸変性ポリエチレン、メチレンコ
ハク酸変性ポリプロピレン、シトラコン酸変性ポリエチ
レン、シトラコン酸変性ポリプロピレン等が挙げられ
る。
【0020】そして、上記接着層の破断点応力は、小さ
いと、積層シートの成形時に大きな圧力が加わった部分
が白化するので、25MPa以上に限定され、25〜4
5MPaが好ましく、35〜45MPaがより好まし
い。なお、上記接着層の破断点応力は、ASTM D6
38に基づいて測定されたものをいう。
【0021】又、上記接着層の結晶融解熱量は、小さい
と、積層シートの耐熱性が低下し、又、大きいと、積層
シートの成形時、特に、スタンピング成形時に白化が生
じ易くなるので、30〜50J/gが好ましい。
【0022】なお、上記結晶融解熱量は、示差走査熱量
分析により、以下の方法により測定されたものをいう。
先ず、上記接着層を構成するポリオレフィン系樹脂10
mgを試料とし、この試料を白金パンに入れて加熱し一
度溶融させる。次に、約5℃/分の速度で−50℃まで
冷却した後、昇温速度約5℃/分で230℃まで昇温
し、融解ピーク曲線を得る。得られた融解ピーク曲線上
の融解開始温度と融解終了温度とを結ぶ直線と、融解ピ
ーク曲線とで囲まれた部分の面積(融解ピーク面積)か
ら融解熱量を算出し、この融解熱量のうちの90〜17
0℃間の融解熱量を結晶融解熱量とする。本発明では、
セイコー電子株式会社から市販されているTG−DTA
示差走査熱量計を用いて測定した。
【0023】上記接着層の厚さは、特には限定されない
が、一般的には5〜100μmが好ましい。
【0024】又、上記接着層を構成するポリオレフィン
系樹脂には、接着性を更に向上させるためにゴム成分が
添加されていてもよく、このようなゴム成分としては、
例えば、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピ
レン−ジエン3元共重合体ゴム等のポリオレフィン系ゴ
ム、水添スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エン−スチレンゴム等のポリスチレン系ゴム等が挙げら
れる。
【0025】そして、上記ゴム成分の添加量は、少ない
と、接着性が向上しないことがあり、又、多いと、接着
層の耐熱性が低下することがあるので、ポリオレフィン
系樹脂100重量部に対し、1〜100重量部が好まし
い。
【0026】なお、上記接着層を構成するポリオレフィ
ン系樹脂には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線劣化
防止剤、光安定剤、導電性材料、フォトクロミック化合
物、結露防止剤、防錆剤、防菌・防カビ剤等が添加され
ていてもよい。
【0027】上記基材層を構成するポリオレフィン系樹
脂としては、特には限定されず、例えば、直鎖状低密度
ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン等のポリエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン、プロ
ピレン−α−オレフィンブロック共重合体、プロピレン
−α−オレフィンランダム共重合体等のポリプロピレン
系樹脂、ポリオレフィン系エラストマー等が挙げられ、
これらは単独で用いられても併用されてもよい。なお、
上記プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体及び
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を構成す
るα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ヘ
キセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘプテン等が挙げられ
る。
【0028】上記ポリオレフィン系エラストマーは、一
般に、分子中にエントロピー弾性を有するゴム成分(ソ
フトセグメント)と塑性変形を防止するための分子拘束
成分(ハードセグメント)とを共有していることが多
く、成形可能な範囲においては一部架橋構造を有する場
合もあるが、広範囲の三次元編目構造は有していない。
【0029】具体的に、上記ポリオレフィン系エラスト
マーとしては、例えば、ソフトセグメントが、ポリエチ
レン、エチレンと少量のジエンとの共重合体、又は、こ
れらの部分架橋物で構成されるとともに、ハードセグメ
ントが、ポリプロピレンで構成されたものを挙げること
ができ、これらは単独で用いられても併用されてもよ
い。
【0030】そして、上記基材層を構成するポリオレフ
ィン系樹脂は必要に応じて架橋されていてもよく、架橋
方法としては、汎用の架橋方法が用いられ、例えば、ポ
リオレフィン系樹脂に架橋剤を添加し加熱して架橋する
方法、電子線などの電離性放射線を照射して架橋する方
法、紫外線を照射して架橋する方法等が挙げられる。
【0031】上記架橋剤としては、例えば、ジクミルパ
ーオキサイド、t−ブチルパーオキシクメン、ジ−(t
−ブチルパーオキシ)m−ジイソプロピルベンゼン、
2,5−ジメチル−2、5−ジ−ブチルパーオキシヘキ
セン−3,1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン等の有機過酸化物、
ジビニルベンゼン等の多官能性モノマー等が挙げられ
る。
【0032】又、上記基材層を構成するポリオレフィン
系樹脂は発泡されていてもよく、この時、上記基材層の
発泡倍率は、特に限定されないが、1.1〜5倍が好ま
しい。なお、上記基材層の発泡倍率は、JIS K 6
767に準拠して測定した見掛け密度の逆数である。
【0033】上記基材層を構成するポリオレフィン系樹
脂の発泡方法としては、特に限定されず、公知の方法が
採用される。例えば、上記ポリオレフィン系樹脂に熱分
解型発泡剤を添加して加熱し上記ポリオレフィン系樹脂
を発泡させる方法、上記ポリオレフィン系樹脂に蒸発型
発泡剤を添加して押出しと同時に上記ポリオレフィン系
樹脂を発泡させる方法等が挙げられる。
【0034】又、上記熱分解型発泡剤としては、例え
ば、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、炭酸水素ナトリウム等が挙げら
れ、上記蒸発型発泡剤としては、例えば、フロン、炭酸
ガス、窒素ガス、水等が挙げられる。
【0035】上記基材層の厚さは、特に限定されない
が、一般的には、発泡させない場合には50〜1000
μmが好ましく、発泡された場合には、50〜3000
μmが好ましい。
【0036】なお、上記基材層には、必要に応じて、無
機充填材、有機充填材、酸化防止剤、紫外線劣化防止
剤、光安定剤、導電性材料、フォトクロミック化合物、
結露防止剤、防錆剤、防菌・防カビ剤等が添加されてい
てもよい。
【0037】そして、上記積層シートは、上記表面層、
上記接着層及び上記基材層がこの順に積層一体化された
ものである。次に、上記積層シートの製造方法を説明す
る。
【0038】上記積層シートの製造方法としては、特に
は限定されず、公知の方法が採用されるが、例えば、
上記表面層、接着層及び基材層を共押出した後、必要に
応じて、エンボスロールを通して表面層にエンボス加工
する積層シートの製造方法、逐次押出法、押出しラ
ミネート法、熱ラミネート法等が挙げられ、表面層、
接着層及び基材層同士の接着強度が大きく成形性に優れ
た積層シートが得られることから上記の積層シートの
製造方法が好ましい。
【0039】上記の共押出による製造方法としては、
公知の方法が採用されてよく、具体的には、ダイに入る
直前で各層を構成する樹脂を合流させるフィードブロッ
ク法、ダイ内に層数分のマニホールドを有するマルチマ
ニホールド法、ダイ内では合流させず、ダイを出た直後
に各層を構成する樹脂を積層一体化させるマルチスロッ
トルダイ法等が挙げられる。
【0040】又、上記共押出の温度条件としては、使用
する樹脂により異なり、適宜決定されればよいが、一般
的には、表面層及び接着層は170〜230℃、基材層
は190〜250℃に調整される。
【0041】更に、上記積層シートには、クッション性
を付与するために、その基材層上に熱可塑性樹脂発泡体
が積層一体化されていてもよい(以下、「発泡体層」と
いう)。
【0042】上記発泡体を形成する熱可塑性樹脂として
は、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹
脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン
−無水マレイン酸共重合体等のポリスチレン系樹脂;ポ
リウレタン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリオレフ
ィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポ
リスチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等
が挙げられ、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
【0043】上記熱可塑性樹脂には、必要に応じて無機
充填材、有機充填材、酸化防止剤、紫外線劣化防止剤、
光安定剤、導電性材料、フォトクロミック化合物、結露
防止剤、防錆剤、防菌・防カビ剤等が添加されていても
よい。
【0044】そして、上記熱可塑性樹脂発泡体は架橋さ
れていることが好ましい。上記熱可塑性樹脂発泡体の発
泡倍率は、小さいと、積層シートのクッション性が低下
することがあり、又、大きいと、へたり易くなって、成
形性、特に、スタンピング成形時における成形性が低下
することがあるので、5〜50倍が好ましく、10〜3
0倍がより好ましい。更に、上記熱可塑性樹脂発泡体層
の厚さは、特に限定されないが、一般的には1〜5mm
に調整される。
【0045】又、上記熱可塑性樹脂発泡体の基材層上へ
の積層方法としては、特に限定されず、公知の方法が採
用されてよく、例えば、上記積層シートを上記熱可塑
性樹脂発泡体に押出ラミネートする方法、上記積層シ
ートと上記熱可塑性樹脂発泡体とを熱ラミネートする方
法、上記積層シートと上記熱可塑性樹脂発泡体とを接
着剤により接着する方法等が挙げられるが、積層工程が
容易であり且つ良好な接着性が得られ易いことから、上
記積層シートを共押出しにより製造した後、この積層シ
ートを上記熱可塑性樹脂発泡体に押出ラミネートする方
法が好ましい。なお、上記の積層方法を採用する場合
において、上記積層シートの基材層と上記熱可塑性樹脂
発泡体との接着性が低い場合には、上記基材層と上記熱
可塑性樹脂発泡体の双方に接着可能な接着剤層を介在さ
せてもよい。
【0046】
【実施例】(実施例1) 表面層材料 熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)(旭硝子社
製 商品名「PN3429」)50重量部 熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(日本ミラクトン
社製 商品名「ミラクトンE990P」)50重量部 弾性微粒子(大日本インキ化学工業社製 商品名「バー
ノックCFB101−40」、平均粒径=8μm)10
0重量部
【0047】接着層材料 マレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学社製 商品名
「アドマーAT1755」、破断点応力=38MPa)
【0048】基材層材料 熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー(三井化学社製
商品名「ミラストマー8030N」)50重量部 熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー(三井化学社製
商品名「ミラストマー5030N」)30重量部 直鎖状低密度ポリエチレン(三井化学社製 商品名「U
Z2021L」)10重量部 ポリプロピレン(三井化学社製 商品名「F650」)
10重量部 熱可塑性樹脂発泡体 ポリプロピレン系樹脂架橋発泡体(積水化学社製、商品
名「ソフトロンSP−SMK1503」、発泡倍率15
倍、厚さ3mm)
【0049】上記表面層材料、上記接着層材料及び上記
基材層材料を、それぞれ別の押出機で溶融混練した後、
表面層材料、接着層材料及び基材層材料がこの順になる
ようにフィードブロック法により共押出し(表面層材料
押出温度=190℃、接着層材料押出温度=190℃、
基材層材料押出温度=230℃)して積層一体化し積層
シートを製造した後、この積層シートを直ちに上記ポリ
プロピレン系樹脂架橋発泡体の上面に上記積層シートの
基材層が上記ポリプロピレン系樹脂架橋発泡体側となる
ように押出ラミネートすることにより上記積層シートと
上記ポリプロピレン系樹脂架橋発泡体とを積層一体化し
て、上記積層シートの基材層側に発泡体層を形成した。
その後、平均深さ100μmの皮シボ模様を有するロー
ルで表面層にエンボス加工を施した。得られた積層シー
トの各層の厚さは、表面層が10μm、接着層が10μ
m、基材層が500μm及び発泡体層が3mmであっ
た。
【0050】(実施例2)接着層材料として、マレイン
酸変性ポリプロピレン(三井化学社製 商品名「アドマ
ーAT1644」、破断点応力=29MPa)を用いた
こと以外は実施例1と同様にして積層シートを得た。
【0051】(比較例1)接着層材料として、マレイン
酸変性ポリプロピレン(三井化学社製 商品名「アドマ
ーAT1243」、破断点応力=15MPa)を用いた
こと以外は実施例1と同様にして積層シートを得た。
【0052】上記の如くして得られた積層シートの白化
性を以下の方法で測定してその結果を表1に示した。
【0053】(白化性)図1に示したように、深さ47
mm×直径240mmの円柱状の凹部11を有する雌型金
型1と、高さ30mm×直径210mmの円柱状の凸部
21を有しているとともに上記凸部21の上端面中央部と下
端面中央部間に亘って貫通し且つ溶融樹脂を凸部21上端
面上に供給するための導入孔22を有する雄型金型2との
間に、積層シート3をその表面層31が雌型金型側となる
ように配置した。
【0054】しかる後、上記雄型金型2の導入孔22を通
じて溶融状態のポリプロピレン系樹脂4を上記雄型金型
2の凸部21の上端面上に押出し、図2に示したように上
記雌雄金型1、2を型締めしてスタンピング成形を行
い、図3に示した成形品5を得た。そして、上記成形品
5における上端面51とこの上端面51外周縁から下方に向
かって延設された周壁部52との連接部外周面53を目視観
察して下記基準に基づいて判断した。
【0055】 5:全く白化が生じていなかった 4:ほとんど白化は生じていなかった。 3:白化があった。 2:白化が多かった。 1:白化が非常に多かった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の積層シートは、上述の如き構成
を有するので、常温においてスタンピング成形等の成形
を行った場合にあっても表面層に白化が生じず、美麗な
成形品を確実に得ることができとともに、柔軟性及びソ
フトタッチ感に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層シートの白化性の評価における、スタンピ
ング成形の型締め前の状態を示した断面模式図である。
【図2】積層シートの白化性の評価における、スタンピ
ング成形の型締め後の状態を示した断面模式図である。
【図3】積層シートの白化の評価で得られた成形品の断
面模式図である。
【符号の説明】
1 雌型金型 2 雄型金型 3 積層シート 4 溶融状態のポリプロピレン系樹脂 5 成形品

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリウレタン系エラストマーを
    主成分とする表面層、ポリオレフィン系樹脂を主成分と
    する接着層及びポリオレフィン系樹脂を主成分とする基
    材層がこの順に積層一体化されてなる積層シートであっ
    て、上記接着層の破断点応力が25MPa以上であるこ
    とを特徴とする積層シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006111015A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Bayer Materialscience Ag 軟質感触被膜により被覆された複合プラスチック成形品及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006111015A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Bayer Materialscience Ag 軟質感触被膜により被覆された複合プラスチック成形品及びその製造方法

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