JP2002086565A - 引き剥しライナーとその製造方法及び管ライニング工法 - Google Patents

引き剥しライナーとその製造方法及び管ライニング工法

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JP2002086565A
JP2002086565A JP2000283054A JP2000283054A JP2002086565A JP 2002086565 A JP2002086565 A JP 2002086565A JP 2000283054 A JP2000283054 A JP 2000283054A JP 2000283054 A JP2000283054 A JP 2000283054A JP 2002086565 A JP2002086565 A JP 2002086565A
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liner
plastic film
pipe
lining material
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Takao Kamiyama
隆夫 神山
Yasuhiro Yokoshima
康弘 横島
Shigeru Endo
茂 遠藤
Hiroyuki Aoki
啓之 青木
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Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd
Yokoshima and Co
All KK
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ALL KK
GET Inc
Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd
Yokoshima and Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ライニング後の管ライニング材の内面にしわ
を発生させることがなく、高い耐ピンホール性と耐引き
裂き性を備える引き剥しライナーの提供。 【構成】 剥離性の高いプラスチックフィルムで構成さ
れる管状の剥離層1Aと気密性の高い管状のプラスチッ
クフィルムで構成されるバリヤー層1Bとの間に、織布
又は不織布の少なくとも一方を含んで構成される管状体
1Cを挟んで3層構造の引き剥しライナー1を構成す
る。本発明によれば、引き剥しライナー1は剥離層1A
とバリヤー層1Bとの間に管状体1Cを挟み込んだた
め、該引き剥しライナー1に流体圧が作用して剥離層1
Aを構成するプラスチックフィルムにしわが発生して
も、このしわは管状体1Cを構成する織布又は不織布に
よって押し潰され、ライニング後に引き剥しライナー1
を引き剥しても管ライニング材の内面にしわが発生する
ことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引き剥しライナー
とその製造方法及び管ライニング工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設された下水管等の管路が老朽
化した場合、該管路を地中から掘出することなくその内
周面にライニングを施して管路を補修する管ライニング
工法が開発され、既に実用に供されている。
【0003】上記管ライニング工法は、管状樹脂吸着材
に未硬化の硬化性樹脂を含浸して成る管ライニング材を
流体圧によって管路内に反転挿入し或は牽引によって管
路内に引き込み、管路内に挿入された管ライニング材を
流体圧によって膨張させてこれを管路の内周面に押圧し
たまま、該管ライニング材に含浸された硬化性樹脂を硬
化させ、硬化した管ライニング材によって管路の内周面
をライニングして該管路を補修する工法である。
【0004】ところで、斯かる管ライニング工法に使用
される管ライニング材においては、管状樹脂吸着材の流
体に接する外表面又は内周面にはポリウレタン、ポリエ
チレン等の気密性の高いプラスチックフィルムが熱溶着
されており、管路内で硬化した管ライニング材の内周面
にプラスチックフィルムが露出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ライニ
ングが施された管路を水圧によって定期的に洗浄する場
合、その水圧と高圧水の噴射角度或は噴射時間によって
プラスチックフィルムが管状樹脂吸着材から剥れるとい
う問題があった。
【0006】上記問題を解決するため、プラスチックフ
ィルムを管状樹脂吸着材に対して剥離可能とし、ライニ
ング後にプラスチックフィルムを管ライニング材の管状
樹脂吸着材から引き剥す方法が用いられていた。
【0007】ところが、上記方法ではプラスチックフィ
ルムが管状樹脂吸着材に熱溶着されていないため、管ラ
イニング材に流体圧を作用させたときプラスチックフィ
ルムが管状樹脂吸着材と同様に伸びず、該プラスチック
フィルムの一部にしわが発生するという問題があった。
そして、プラスチックフィルムにしわが発生すると、こ
のプラスチックフィルムを引き剥したときに管ライニン
グ材の内面にも同様のしわが発生してしまう。
【0008】又、管状樹脂吸着材に熱溶着されていない
プラスチックフィルムは耐ピンホール性や耐引き裂き性
が低く、施工現場での取り扱いに困難を伴うという問題
もあった。
【0009】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、ライニング後の管ライニング
材の内面にしわを発生させることがなく、高い耐ピンホ
ール性と耐引き裂き性を備える引き剥しライナーとその
製造方法及び該引き剥しライナーを用いて施工される管
ライニング工法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、剥離性の高いプラスチック
フィルムで構成される管状の剥離層と気密性の高い管状
のプラスチックフィルムで構成されるバリヤー層との間
に、織布又は不織布の少なくとも一方を含んで構成され
る管状体を挟んで3層構造の引き剥しライナーを構成し
たことを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記剥離層の周長を前記管状体の周長より
も小さく設定したことを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、織布又は不織布の
少なくとも一方を含んで構成される管状体の外表面を気
密性の高いプラスチックフィルムで構成される管状のバ
リヤー層で覆って2層構造を成す管体の内部に、剥離性
の高いプラスチックフィルムで構成される管状の剥離層
を流体圧によって反転挿入又は牽引によって引き込んで
3層構造を成す引き剥しライナーを製造することを特徴
とする。
【0013】請求項4記載の発明は、織布又は不織布の
少なくとも一方を含んで構成される管状体の外表面を気
密性の高いプラスチックフィルムで構成される管状のバ
リヤー層で覆って2層構造を成す管体の内部に、剥離性
の高いプラスチックフィルムで構成される管状の剥離層
によって外表面が覆われた管状樹脂吸着材を牽引によっ
て引き込んで3層構造を成す引き剥しライナーを製造す
ることを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明は、剥離性の高いプラ
スチックフィルムで構成される管状の剥離層と気密性の
高い管状のプラスチックフィルムで構成されるバリヤー
層との間に、織布又は不織布の少なくとも一方を含んで
構成される管状体を挟んで3層構造を成す引き剥しライ
ナーを用いて施工される工法として、管状樹脂吸着材に
未硬化の硬化性樹脂を含浸して成る管ライニング材を管
路内に挿入した後、前記引き剥しライナーを流体圧によ
って前記管ライニング材の内部に反転挿入し、流体圧に
よって管ライニング材と引き剥しライナーを管路の内周
面に押圧した状態で、管ライニング材に含浸された硬化
性樹脂を硬化させた後、引き剥しライナーを引き剥して
これを取り除くようにしたことを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、管路内に配備された管状物の内部に水を満
たし、前記管ライニング材を牽引して前記管状物内部の
水に通すことを特徴とする。
【0016】請求項7記載の発明は、剥離性の高いプラ
スチックフィルムで構成される管状の剥離層と気密性の
高い管状のプラスチックフィルムで構成されるバリヤー
層との間に、織布又は不織布の少なくとも一方を含んで
構成される管状体を挟んで3層構造を成す引き剥しライ
ナーを用いて施工される工法として、管状樹脂吸着材に
未硬化の硬化性樹脂を含浸して成る管ライニング材の外
表面を前記引き剥しライナーで覆ってこれらを流体圧に
よって管路内に反転挿入した後、流体圧によって管ライ
ニング材と引き剥しライナーを管路の内周面に押圧した
状態で、管ライニング材に含浸された硬化性樹脂を硬化
させた後、引き剥しライナーを引き剥してこれを取り除
くようにしたことを特徴とする。
【0017】従って、請求項3又は4記載の方法によっ
て製造された請求項1,2記載の引き剥しライナーを用
いて施工される請求項5,6又は7記載の管ライニング
工法によれば、引き剥しライナーは剥離層とバリヤー層
との間に管状体を挟み込んで構成されているため、該引
き剥しライナーに流体圧が作用して剥離層を構成するプ
ラスチックフィルムにしわが発生しても、このしわは管
状体を構成する織布又は不織布によって押し潰され、ラ
イニング後に引き剥しライナーを引き剥しても管ライニ
ング材の内面にしわが発生することがない。
【0018】又、引き剥しライナーの剥離性の高い剥離
層は管ライニング材の管状樹脂吸着材に接するため、ラ
イニング後に引き剥しライナーを管状樹脂吸着材から容
易に引き剥してこれを取り除くことができる。
【0019】更に、ライニング作業中においては引き剥
しライナーのバリヤー層に流体圧が作用するが、このバ
リヤー層は気密性が高いプラスチックフィルムで構成さ
れているため、引き剥しライナーの耐ピンホール性及び
耐引き裂き性が高められて施工現場での該引き剥しライ
ナーの取り扱いが容易化する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0021】<実施の形態1>図1は本発明に係る引き
剥しライナー1の部分斜視図であり、該引き剥しライナ
ー1は、剥離性の高いプラスチックフィルムで構成され
る管状の剥離層1Aと気密性が高い管状のプラスチック
フィルムで構成されるバリヤー層1Bとの間に、織布又
は不織布の少なくとも一方を含んで構成される管状体1
Cを挟んで3層構造を成すよう構成されている。
【0022】ここで、前記剥離層1Aを構成する剥離性
の高いプラスチックフィルムには、スチレンに対して高
い耐性を有するビニロン、ポリエチレン、ナイロン、E
VOH、或はビニロン/ポリエチレン/ナイロン/EV
OHを含む複合フィルムが用いられ、前記バリヤー層1
Bを形成する気密性が高いプラスチックフィルムには、
ポリウレタン、ポリエチレン、PVC或はポリエチレン
/ナイロンを含む複合フィルムが用いられ、このプラス
チックフィルムは高い耐ピンホール性と耐引き裂き性を
有している。
【0023】又、前記管状体1Cを構成する織布にはナ
イロン又はポリエステルが用いられ、不織布にはポリエ
ステルファイバーが用いられる。尚、管状体1Cは織布
又は不織布をニードルパンチング加工、接着、溶着等に
よって管状に接合して単層構造としても良く、管状織布
と管状不織布とで2層構造としても良い。
【0024】而して、以上のように3層構造を成す引き
剥しライナー1の剥離層1Aは後述の管ライニング材5
の管状樹脂吸着材に接するが、該剥離層1Aに発生する
しわを最小限に抑えるためにその周長は管状体1Cの周
長よりも小さく設定されている。
【0025】次に、引き剥しライナー1の製造方法を図
2及び図3に基づいて説明する。尚、図2及び図3は引
き剥しライナー1の製造工程を示す断面図である。
【0026】本実施の形態に係る引き剥しライナー1
は、図2に示すように、前記管状体1Cの外表面を管状
の前記バリヤー層1Bで覆って成る2層構造を有する管
体1Dの内部に、前記管状の剥離層1Aを流体圧によっ
て反転挿入することによって得られる。或は、図3に示
すように、管体1Dの内部に、前記管状の剥離層1Aを
牽引によって引き込むことによって得られる。
【0027】以下に上記引き剥しライナー1を用いて施
工される本発明に係る管ライニング工法を図4〜図8に
基づいて説明する。尚、図4〜図8は本発明に係る管ラ
イニング工法をその工程順に示す断面図である。
【0028】図4及び図5において、2は地中に略水平
に埋設された下水管等の管路であり、この管路2には地
上に開口する複数のマンホール3が接続されている。
【0029】而して、管路2のライニングに際しては、
図4に示すように、マンホール3から管路2内に管状物
4が引き込まれ、この管状物4の内部には水が充填され
る。尚、管状物4としては、気密性の高いプラスチック
チューブ、気密性の高いプラスチックフィルムで内面が
コーティングされた管状織布又は不織布が用いられる。
【0030】そして、地上には管ライニング材5が折り
畳まれてセットされ、この管ライニング材5の一端に
は、管路2内に配備された前記管状物4の内部に満たさ
れた水の中を通された牽引ロープ6の一端が取り付けら
れており、牽引ロープ6の他端は管状物4から地上に導
出して地上に設置されたウインチ7に巻かれている。
【0031】ここで、管ライニング材5は、その外表面
が気密性の高いプラスチックフィルムで被覆された管状
樹脂吸着材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させて構成さ
れている。尚、管状樹脂吸着材にはポリエステル、グラ
スファイバー或は両者の混合体から成る不織布が用いら
れ、該管状樹脂吸着材に含浸される熱硬化性樹脂として
は不飽和ポリエステル樹脂、ビニールエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂等が用いられる。
【0032】又、管ライニング材5の地上に延びる他端
は円筒状のトップカラー8の下部外周に取り付けられて
おり、トップカラー8の外周には引き剥しライナー1の
一端が外側に折り曲げられて取り付けられ、該引き剥し
ライナー1の一部は図4に示すように管ライニング材5
の内部に反転挿入されている。そして、引き剥しライナ
ー1の他端(エンド部)には温水ホース9と排水ホース
10が取り付けられており、排水ホース10はバキュー
ムポンプ11に接続されている。
【0033】而して、前記ウインチ7を操作して牽引ロ
ープ6を巻き取ることによって管ライニング材5が管状
物4に満たされた水の中を通って管状物4(管路2)の
内部に引き込まれるが、このように管ライニング材5は
水の中を通されるために抵抗なくスムーズに管状物4
(管路2)の内部に引き込まれる。
【0034】上述のようにして管ライニング材5がその
全長に亘って管状物4(管路2)の内部に引き込まれる
と、図5に示すように、管状物4の内部に満たされてい
た水を排出した後、引き剥しライナー1の内部に注水ホ
ース12によって水を注入し、該引き剥しライナー1を
図示のように水圧によって管ライニング材5の内部に反
転挿入する。
【0035】そして、上記引き剥しライナー1の管ライ
ニング材5の内部への反転挿入が管ライニング材5の全
長に亘って完了すると、図6に示すように、該引き剥し
ライナー1の端部(エンド部)に取り付けられた前記温
水ホース9と排水ホース10が管ライニング材5の内部
に引き込まれる。この状態では、管路2の内面に管状物
4が接し、その内側に管ライニング材5が位置し、この
管ライニング材5の内面が引き剥しライナー1によって
被覆される形となる。
【0036】上述のように引き剥しライナー1が管ライ
ニング材5の内部に反転挿入された後、この引き剥しラ
イナー1の反転に用いられた水を排出し、前記トップカ
ラー8に不図示のキャップを取り付けて引き剥しライナ
ー1内に密閉空間Sを形成し、この密閉空間Sに不図示
のコンプレッサーから圧縮エアーを供給する。すると、
管状物4と管ライニング材5及び引き剥しライナー1が
エアー圧によって膨張し、これらが図7に示すように管
路2の内周面に押圧される。
【0037】而して、上記状態を維持しつつ、引き剥し
ライナー1(管ライニング材5)の内部に引き込まれた
温水ホース9にボイラー等の不図示の温水設備から温水
を供給すると、図7に示すように、温水は温水ホース9
に穿設された噴射口9aから噴出し、引き剥しライナー
1を介して管ライニング材5を加熱する。そして、管ラ
イニング材5の加熱に供されて温度の下がった温水は前
記バキュームポンプ11(図4及び図5参照)によって
吸引され、排水ホース10を通って密閉空間S外へと排
出されて温水設備へと導かれ、温水設備にて所定温度に
加熱されて再び温水ホース9へと供給され、管ライニン
グ材5の加熱に供される。
【0038】以上のようにして管ライニング材5が循環
する温水によって連続的に加熱されると、これに含浸さ
れた熱硬化性樹脂が硬化し、管路2の内周面は、硬化し
た管ライニング材5によってライニングされて補修され
る。
【0039】そして、上述のように管ライニング材5が
硬化すると、密閉空間S内の圧縮エアーを排出した後、
図8に示すように、引き剥しライナー1をその一端から
逆反転させながら管ライニング材5の内面から引き剥し
て取り除くと、一連のライニング作業が終了し、管路2
の内周面には管状物4と管ライニング材5のみが残る。
従って、ライニングが施された管路2を水圧によって定
期的に洗浄する場合、従来のように管ライニング材の内
面に被覆されたプラスチックフィルムが水圧によって剥
れるという不具合が発生することがない。
【0040】以上において、引き剥しライナー1を用い
て施工される本実施の形態に係る管ライニング工法によ
れば、引き剥しライナー1は剥離層1Aとバリヤー層1
Bとの間に管状体1Cを挟み込んで構成されているた
め、該引き剥しライナー1に流体圧が作用して剥離層1
Aを構成するプラスチックフィルムにしわが発生して
も、このしわは管状体1Cを構成する織布又は不織布に
よって押し潰され、ライニング後に引き剥しライナー1
を引き剥しても管ライニング材5の内面にしわが発生す
ることがない。そして、本実施の形態では、前述のよう
に引き剥しライナー1の管ライニング材5に接する剥離
層1Aの周長を管状体1Cの周長よりも小さく設定した
ため、該剥離層1Aに発生するしわを最小限に抑えるこ
とができる。
【0041】又、引き剥しライナー1の剥離性の高い剥
離層1Aは管ライニング材5の管状樹脂吸着材に接する
ため、ライニング後に引き剥しライナー1を管ライニン
グ材5から容易に引き剥してこれを取り除くことができ
る。
【0042】更に、ライニング作業中においては引き剥
しトライナー1のバリヤー層1Bに流体圧が作用する
が、このバリヤー層1Bは気密性が高いプラスチックフ
ィルムで構成されているため、引き剥しライナー1の耐
ピンホール性及び耐引き裂き性が高められて施工現場で
の該引き剥しライナー1の取り扱いが容易化する。
【0043】<実施の形態2>次に、本発明の実施の形
態2について説明する。
【0044】図9は本実施の形態に係る引き剥しライナ
ー1の部分斜視図であり、該引き剥しライナー1は、前
記実施の形態1と同様に、剥離性の高いプラスチックフ
ィルムで構成される管状の剥離層1Aと気密性が高い管
状のプラスチックフィルムで構成されるバリヤー層1B
との間に、織布又は不織布の少なくとも一方を含んで構
成される管状体1Cを挟んで3層構造を成すよう構成さ
れているが、この引き剥しライナー1は管ライニング材
5の外周を覆うように予め形成されている。尚、引き剥
しライナー1の剥離層1Aとバリヤー層1Bを構成する
プラスチックフィルム及び管状体1Cを構成する織布又
は不織布としては、前記実施の形態1において使用され
たものと同様のものが用いられる。又、本実施の形態に
係る引き剥しライナー1においても、剥離層1Aに発生
するしわを最小限に抑えるためにその周長は管状体1C
の周長よりも小さく設定されている。
【0045】次に、引き剥しライナー1の製造方法を図
10に基づいて説明する。尚、図10は引き剥しライナ
ー1の製造工程を示す断面図である。
【0046】本実施の形態に係る引き剥しライナー1
は、図10に示すように、前記管状体1Cの外表面を前
記管状のバリヤー層1Bで覆って2層構造を成す管体1
Dの内部に、剥離性の高いプラスチックフィルムで構成
される管状の剥離層1Aによって外表面が覆われた管ラ
イニング材(管状樹脂吸着材)5を牽引によって引き込
むことによって得られる。尚、管ライニング材5は管状
樹脂吸着材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させて構成さ
れているが、その内外周面にはプラスチックフィルムは
被覆されていない。
【0047】以下、外周面が引き剥しライナー1によっ
て覆われた管ライニング材5を用いて施工される管ライ
ニング工法を図11〜図14に基づいて説明する。尚、
図11〜図14は本実施の形態に係る管ライニング工法
をその工程順に示す断面図であり、これらの図において
は図4〜図8に示したと同一要素には同一符号を付して
いる。
【0048】管路2のライニングに際しては、図11に
示すように、外周面が引き剥しライナー1によって覆わ
れた管ライニング材5の一端を外側に折り返してトップ
カラー8の上部外周に取り付け、その折り返された部分
に注水ホース12から水を注入することによって管ライ
ニング材5と引き剥しチューブ1を管路2内に一体的に
反転挿入する。尚、管ライニング材5と引き剥しチュー
ブ1のエンド部には温水ホース9と排水ホース10が取
り付けられており、排水ホース10は地上に設置された
バキュームポンプ11に接続されている。
【0049】而して、管ライニング材5と引き剥しライ
ナー1の管路2内への反転挿入が管路2の全長に亘って
完了すると、図12に示すように、該引き剥しライナー
1の端部(エンド部)に取り付けられた前記温水ホース
9と排水ホース10が管ライニング材5と引き剥しライ
ナー1の内部に引き込まれる。この状態では、管路2の
内面に管ライニング材5が接し、該管ライニング材5の
内面が引き剥しライナー1によって被覆される形とな
る。
【0050】上述のように管ライニング材5と引き剥し
ライナー1が管路2内に反転挿入された後、これらの反
転に用いられた水を排出し、前記トップカラー8に不図
示のキャップを取り付けて引き剥しライナー1の内部に
密閉空間Sを形成し、この密閉空間Sに不図示のコンプ
レッサーから圧縮エアーを供給する。すると、管ライニ
ング材5と引き剥しライナー1がエアー圧によって膨張
し、これらが図13に示すように管路2の内周面に押圧
される。
【0051】而して、上記状態を維持しつつ、引き剥し
ライナー1(管ライニング材5)の内部に引き込まれた
温水ホース9に不図示の温水設備から温水を供給する
と、図13に示すように、温水は温水ホース9に穿設さ
れた噴射口9aから噴出し、引き剥しライナー1を介し
て管ライニング材5を加熱する。そして、管ライニング
材5の加熱に供されて温度の下がった温水は前記バキュ
ームポンプ11(図11参照)によって吸引され、排水
ホース10を通って密閉空間S外へと排出されて温水設
備へと導かれ、温水設備にて所定温度に加熱されて再び
温水ホース9へと供給され、管ライニング材5の加熱に
供される。
【0052】以上のようにして管ライニング材5が循環
する温水によって連続的に加熱されると、これに含浸さ
れた熱硬化性樹脂が硬化し、管路2の内周面は、硬化し
た管ライニング材5によってライニングされて補修され
る。
【0053】そして、上述のように管ライニング材5が
硬化すると、密閉空間S内の圧縮エアーを排出した後、
図14に示すように、引き剥しライナー1をその一端か
ら逆反転させながら管ライニング材5の内面から引き剥
して取り除くと、一連のライニング作業が終了し、管路
2の内周面には管ライニング材5のみが残る。従って、
ライニングが施された管路2を水圧によって定期的に洗
浄する場合、従来のように管ライニング材の内面に被覆
されたプラスチックフィルムが水圧によって剥れるとい
う不具合が発生することがない。
【0054】而して、本実施の形態に係る管ライニング
工法においても前記実施の形態1と同様の引き剥しライ
ナー1が用いられるため、前記実施の形態1と同様の効
果が得られる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、引き剥しライナーは剥離層とバリヤー層との間
に管状体を挟み込んだため、該引き剥しライナーに流体
圧が作用して剥離層を構成するプラスチックフィルムに
しわが発生しても、このしわは管状体を構成する織布又
は不織布によって押し潰され、ライニング後に引き剥し
トライナーを引き剥しても管ライニング材の内面にしわ
が発生することがない。
【0056】又、本発明によれば、引き剥しライナーの
剥離性の高い剥離層は管ライニング材の管状樹脂吸着材
に接するため、ライニング後に引き剥しライナーを管状
樹脂吸着材から容易に引き剥してこれを取り除くことが
できる。
【0057】更に、本発明によれば、ライニング作業中
においては引き剥しライナーのバリヤー層に流体圧が作
用するが、このバリヤー層は気密性が高いプラスチック
フィルムで構成されているため、引き剥しライナーの耐
ピンホール性及び耐引き裂き性が高められて施工現場で
の該引き剥しライナーの取り扱いが容易化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る引き剥しライナー
の部分斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る引き剥しライナー
の製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る引き剥しライナー
の製造方法を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る引き剥しライナー
と管ライニング材の部分斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る引き剥しライナ
ーの製造方法を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係る管ライニング工
法を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係る管ライニング工
法を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る管ライニング工
法を示す断面図である。
【図14】本発明の実施の形態2に係る管ライニング工
法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 引き剥しライナー 1A 剥離層 1B バリヤー層 1C 管状体 1D 管体 2 管路 4 管状物 5 管ライニング材 6 牽引ロープ 7 ウインチ 9 温水ホース 10 排水ホース 11 バキュームポンプ 12 注水ホース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 55/16 F16L 57/00 B 57/00 B29K 101:10 // B29K 101:10 105:12 105:12 B29L 23:00 B29L 23:00 F16L 11/12 Z (71)出願人 592004301 株式会社オール 埼玉県所沢市林1丁目194番地の4 (72)発明者 神山 隆夫 神奈川県平塚市代官町31番27号株式会社湘 南合成樹脂製作所内 (72)発明者 横島 康弘 茨城県結城郡石下町大字篠山175−3有限 会社 横島内 (72)発明者 遠藤 茂 茨城県つくば市花畑2−12−4株式会社ゲ ット内 (72)発明者 青木 啓之 埼玉県所沢市林1丁目194番地の4株式会 社オール内 Fターム(参考) 3H024 BA04 3H025 EA01 EB23 EC06 ED02 3H111 AA02 BA15 BA18 BA19 CB04 DA23 DA26 DB27 4F211 AA36 AD05 AD12 AD16 AD20 AG08 AH43 SA14 SC03 SD11 SD23 SH21 SJ01 SJ13 SP14 SP21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離性の高いプラスチックフィルムで構
    成される管状の剥離層と気密性の高い管状のプラスチッ
    クフィルムで構成されるバリヤー層との間に、織布又は
    不織布の少なくとも一方を含んで構成される管状体を挟
    んで3層構造を成すことを特徴とする引き剥しライナ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記剥離層の周長を前記管状体の周長よ
    りも小さく設定したことを特徴とする請求項1記載の引
    き剥しライナー。
  3. 【請求項3】 織布又は不織布の少なくとも一方を含ん
    で構成される管状体の外表面を気密性の高いプラスチッ
    クフィルムで構成される管状のバリヤー層で覆って2層
    構造を成す管体の内部に、剥離性の高いプラスチックフ
    ィルムで構成される管状の剥離層を流体圧によって反転
    挿入又は牽引によって引き込んで3層構造を成す引き剥
    しライナーを得ることを特徴とする引き剥しライナーの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 織布又は不織布の少なくとも一方を含ん
    で構成される管状体の外表面を気密性の高いプラスチッ
    クフィルムで構成される管状のバリヤー層で覆って2層
    構造を成す管体の内部に、剥離性の高いプラスチックフ
    ィルムで構成される管状の剥離層によって外表面が覆わ
    れた管状樹脂吸着材を牽引によって引き込んで3層構造
    を成す引き剥しライナーを得ることを特徴とする引き剥
    しライナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 剥離性の高いプラスチックフィルムで構
    成される管状の剥離層と気密性の高い管状のプラスチッ
    クフィルムで構成されるバリヤー層との間に、織布又は
    不織布の少なくとも一方を含んで構成される管状体を挟
    んで3層構造を成す引き剥しライナーを用いて施工され
    る工法であって、 管状樹脂吸着材に未硬化の硬化性樹脂を含浸して成る管
    ライニング材を管路内に挿入した後、前記引き剥しライ
    ナーを流体圧によって前記管ライニング材の内部に反転
    挿入し、流体圧によって管ライニング材と引き剥しライ
    ナーを管路の内周面に押圧した状態で、管ライニング材
    に含浸された硬化性樹脂を硬化させた後、引き剥しライ
    ナーを引き剥してこれを取り除くことを特徴とする管ラ
    イニング工法。
  6. 【請求項6】 管路内に配備された管状物の内部に水を
    満たし、前記管ライニング材を牽引して前記管状物内部
    の水に通すことを特徴とする請求項5記載の管ライニン
    グ工法。
  7. 【請求項7】 剥離性の高いプラスチックフィルムで構
    成される管状の剥離層と気密性の高い管状のプラスチッ
    クフィルムで構成されるバリヤー層との間に、織布又は
    不織布の少なくとも一方を含んで構成される管状体を挟
    んで3層構造を成す引き剥しライナーを用いて施工され
    る工法であって、 管状樹脂吸着材に未硬化の硬化性樹脂を含浸して成る管
    ライニング材の外表面を前記引き剥しライナーで覆って
    これらを流体圧によって管路内に反転挿入した後、流体
    圧によって管ライニング材と引き剥しライナーを管路の
    内周面に押圧した状態で、管ライニング材に含浸された
    硬化性樹脂を硬化させた後、引き剥しライナーを引き剥
    してこれを取り除くことを特徴とする管ライニング工
    法。
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