JP2002086041A - エクストリュージョン用ダイ - Google Patents

エクストリュージョン用ダイ

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JP2002086041A
JP2002086041A JP2000276911A JP2000276911A JP2002086041A JP 2002086041 A JP2002086041 A JP 2002086041A JP 2000276911 A JP2000276911 A JP 2000276911A JP 2000276911 A JP2000276911 A JP 2000276911A JP 2002086041 A JP2002086041 A JP 2002086041A
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JP
Japan
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die
coating liquid
coating
extrusion
tip
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JP2000276911A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Yagi
伸圭 八木
Shunji Umehara
俊志 梅原
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ダイ先端部での塗工液の皮膜化等を
防止して表面が平滑な塗工層を可及的に永く形成し、表
面状態の良好な樹脂シート等を連続して安定に製造でき
るエクストリュージョン用のダイを提供する。 【解決手段】 エクストリュージョン法にて塗工液を流
延するためのダイであり、塗工液吐出の先端部にその幅
方向に連続した断面やり形のリップ部を設けたことを特
徴とするエクストリュージョン用ダイ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面の平滑性に優れる
塗工層を形成できて光学用樹脂シートの製造などに好適
な、エクストリュージョン法に用いるダイに関する。
【0002】
【従来の技術】図3に例示の如く樹脂溶液等からなる塗
工液21をドラム等からなる支持体5の上にダイ9を介
し吐出塗工(流延)し、その塗工層6を乾燥あるいは硬
化処理して樹脂シート等を製造するエクストリュージョ
ン法が普及している。かかるエクストリュージョン法で
は、前記ダイの先端部に塗工液が滞留して乾燥等でゲル
化ないし皮膜化し、それがダイ先端部に付着して塗工層
の表面と接触し筋等の凹凸を発生させて表面の平滑性を
害し、ひいては形成目的の樹脂シート等の表面を害して
厚さ精度等を低下させる問題がある。
【0003】そのため、前記したダイ先端部での塗工液
の皮膜化等を防止して表面が平滑な塗工層を可及的に永
く形成し、表面状態の良好な樹脂シート等を連続して安
定に製造することが久しい課題となっている。従来、か
かる目的で図4(a),(b)に示した先端部を先細り
形としたダイ91や吐出孔の先端部を拡大したダイ92
が提案されているが、満足できる解決策となっていない
現状である。また特開2000−167461には、図
4(c)に示すような末広がり形リップ形状のダイ93
が提案されている。しかしながら、長時間における連続
での生産において充分満足できる解決策となっていない
現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ダイ先端部
での塗工液の皮膜化等を防止して表面が平滑な塗工層を
可及的に永く形成し、表面状態の良好な樹脂シート等を
連続して安定に製造できるエクストリュージョン用のダ
イの開発を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はエクストリュー
ジョン法にて塗工液を流延するためのダイであり、塗工
液吐出の先端部にその幅方向に連続した断面がやり形の
リップ部を設けたことを特徴とするエクストリュージョ
ン用ダイを提供するものである。本発明のエクストリュ
ージョン用ダイは、1×10-3Pa・s〜50Pa・s
の粘度を有して経時により皮膜化する塗工液を流延して
厚さ10〜700μmの塗工層を形成するためのもので
あり、リップ部の表面に撥水コートを有することが好ま
しい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のエクストリュージョン用
ダイは、エクストリュージョン法にて塗工液を流延する
ためのダイであり、塗工液吐出の先端部にその幅方向に
連続した断面がやり形のリップ部を設けたことを特徴と
する。その例を図1に示した。1がダイで、12がその
先端部11におけるやり形のリップ部、13が塗工液を
流延するための吐出孔である。
【0007】エクストリュージョン用ダイは、その吐出
孔を介し塗工液を吐出して流延するためのものであり、
本発明にてはその塗工液吐出の先端部に幅方向に連続し
た断面がやり形のリップ部を設ける点を除いて特に限定
はなく、リップ部以外は従来に準じうる。
【0008】従ってダイは、例えば金属やプラスチック
などの適宜な材料にて形成でき、またその幅も目的とす
る塗工液の流延幅などに応じて適宜な長さとすることが
できる。さらにダイのリップ部を除く部分の断面形態も
任意である。一般には、塗工液を貯蔵しうる容器形態の
底部に、図1に例示した如き先細り形の先端部11を設
けたものとされる。
【0009】加えて吐出孔の孔幅も塗工液の吐出による
目的とする塗工層の厚さなどに応じて適宜に決定するこ
とができる。一般には、30mm以下、より好ましくは2
0mm以下がよく、更に好ましくは0.1〜10mmがよ
い。なお吐出孔の先端部は、図4(a)に例示の如きス
トレート孔や図4(b)に例示の如き末広がり孔などの
適宜な形態であってよい。
【0010】ダイの先端部に設けるリップ部は、塗工液
を吐出する最終部分であり、ダイの幅方向、すなわち塗
工液を吐出して形成する塗工層の幅方向に連続して設け
られるが、本発明にては図1に例示の如く断面がやり形
12に形成される。これにより液切れ性が向上して、リ
ップ部先端での塗工液の滞留を発生しにくくすることが
できる。
【0011】すなわち通例、リップ部より吐出された塗
工液は、リップ部先端での短時間の一時的な溜まりでリ
ップ部近傍に盛上り部を形成するが、リップ部での塗工
液の液切れ性が良くないとその盛上り部で滞留が生じて
表層が乾燥等によりゲル化ないし皮膜化し、それがリッ
プ部に付着して成長し塗工層の表面に筋等の凹凸を発生
させる原因となるが、本発明によれば良好な液切れ性に
基づいてリップ近傍での乾燥皮膜等の成長を抑制でき、
塗工層表面の平滑性を長時間安定して維持することがで
きる。
【0012】リップ部のやり形は、図1に示したリップ
部先端の底辺に対する傾斜角θ(度)に基づき、0<θ
<90の範囲で適宜に決定することができる。一般には
良好な液切れ性などの点より、10≦θ≦85が好まし
く、更に好ましくは30≦θ≦60がよい。
【0013】リップ部の高さhは、上記した塗工液の盛
上り高さなどにより適宜に決定しうるが、一般にはダイ
の製造効率などの点より1〜50mmが好ましく、より好
ましくは3〜30mmがよく、更に好ましくは5〜20
mmがよい。なお塗工液の盛上り高さは、塗工液の吐出量
や粘度、エクストリュージョン法におけるライン速度な
どにより変化する。
【0014】本発明によるダイには、必要に応じ前記し
た液切れ性の向上を目的に撥水コートを設けることもで
きる。撥水コートは、その有効性の点より少なくともリ
ップ部の表面に設けられるが、それ以外の部分に設ける
こともでき、ダイの全体に設けることもできる。なお撥
水コートの形成には、例えばフッ素系やシリコーン系等
の適宜な撥水剤を用いることができ、ポリマー系の撥水
剤がコート膜の長寿命性などの点より好ましく用いう
る。
【0015】本発明によるダイは、塗工液を支持体上に
流延させて樹脂シート等を製造する従来に準じた適宜な
エクストリュージョン法に用いることができる。1×1
-3Pa・s〜50Pa・s、より好ましくは2×10
-3Pa・s〜28Pa・s、更に好ましくは5×10-3
Pa・s〜25Pa・sの粘度を有して、経時により皮
膜化する例えば樹脂シート形成用の溶液などからなる塗
工液を流延して、塗工厚さ1μm〜1mm、より好まし
くは5〜800μm、更に好ましくは10〜700μm
の塗工層を形成する場合などに有利に用いることができ
る。
【0016】ちなみに図3に本発明によるダイの使用例
を示した。これによれば、タンク2の中に貯蔵した塗工
液21がギアポンプ3と供給パイプ4を介して、ドラム
からなる支持体5の上に配置された本発明によるダイ9
に供給され、その吐出孔13を介し回転するドラム5の
上に順次吐出塗工されて塗工層6が形成されるようにな
っている。形成された塗工層6は、必要に応じ図外の乾
燥工程や硬化処理等の必要な工程を経て目的とする樹脂
シート等とされ、支持体上より剥離回収される。
【0017】なお前記の支持体としては、ドラム以外の
例えばエンドレスベルトの如きベルト状物や板状物など
の、塗工液を順次連続的に吐出塗工でき、その展開層を
支持してシート状に維持できる適宜なものを用いうる。
またその支持体の表面形状を介して、例えば鏡面やプリ
ズム状凹凸などの適宜な表面形状を有する樹脂シート等
の形成も可能である。
【0018】また樹脂シートを得る場合には、任意な樹
脂の溶液等を用いることができ、熱や紫外線照射等によ
り硬化する樹脂も用いうる。なおその硬化型の樹脂から
なる硬化シートを形成する場合、例えば支持体より容易
に剥離できる樹脂層を先に形成してその上に硬化シート
を形成する方式などにより、得られたシートの支持体か
らの剥離回収を達成することができる。従って複層構造
のシートの形成も可能である。
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例になんら限定されるものではな
い。
【0019】実施例1:図1に準じた先細り形の先端部
に断面がやり形のリップ部(高さ10mm、θ:45度)
を幅方向に連続して有するステンレス製のダイ(幅90
0mm、以下同じ)を得た。
【0020】実施例2:図2に示した様、リップ部の外
表面にフッ素系撥水剤のコートを設けたほかは実施例1
に準じてダイを得た。
【0021】比較例1:図4(a)に準じた先細り形の
リップ部を幅方向に連続して有するもののリップ部の外
表面にフッ素系撥水剤のコート(リップ部の高さ30m
m)を設けてなるステンレス製のダイを得た。
【0022】比較例2:図4(b)に準じた拡大吐出孔
のリップ部を幅方向に連続して有するもののリップ部の
外表面にフッ素系撥水剤のコート(リップ部の高さ30
mm)を設けてなるステンレス製のダイを得た。
【0023】比較例3:図4(c)に準じた先細り形の
先端部に断面末広がり形のリップ部(高さ10mm、
θ:60度)を幅方向に連続して有するステンレス製の
ダイを得た。
【0024】評価試験 図3に準じたエクストリュージョン方法にて、タンク2
の中に貯蔵したポリビニルアルコールの5.5重量%水
溶液からなる塗工液21をギアポンプ3と供給パイプ4
を介してダイ9に供給しつつ、そのダイの吐出孔より回
転する表面が平滑な直径1mの支持体5の上に順次吐出
塗工して厚さ約70μmの塗工層6を連続形成する方式
にて、前記のダイ9に実施例又は比較例で得たダイを用
いて、そのダイにポリビニルアルコールの皮膜が付着し
て塗工層の表面が荒れ状態となるまでの時間を調べた。
【0025】なお前記において、ダイの先端部とドラム
表面の距離は、1mmとした。またドラム上に形成した塗
工層は、図3に示した如くドラムの下部を水槽7に浸漬
して溶解除去し、その後スキージー8を介しドラム表面
の付着物を除去して連続塗工に供した。
【0026】前記の結果を表1に示した。
【表1】
【0027】塗工層の表面が荒れ状態となるまでの時間
は実施例1では240分であり、リップ部の外表面にフ
ッ素系撥水剤のコートを設けた実施例2では、塗工層の
表面が荒れ状態となるまでの時間は360分とさらに長
かった。一方、比較例1、2いずれにおいては表面が荒
れ状態となるまでの時間は60分と短く、比較例3にお
いては90分と比較例1、2の50%増ではあったが充
分な長時間ではなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明のエクストリュージョン用ダイに
より、ダイの先端部に塗工液が滞留することを抑制でき
て塗工液がダイ先端部でゲル化ないし皮膜化することを
長時間防止でき、塗工層表面の平滑性を永く安定に維持
できて、表面の平滑性に優れる樹脂シート等を長時間連
続して安定に効率よく製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に例示のダイの断面図
【図2】実施例2に例示のダイの断面図
【図3】本発明のダイの使用例の図
【図4】比較例のダイの断面図
【符号の説明】
1:エクストリュージョン用ダイ 11:先端部 12:リップ部 13:吐出孔 2:タンク 3:ギアポンプ 4:供給パイプ 5:支持体 6:塗工層 7:水槽 8:スキージー 9:ダイ 21:塗工液 91:従来のダイの一例 92:従来のダイの一例 93:従来のダイの一例
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC04 AC09 4F041 AA12 AB01 BA05 BA12 BA17 BA56 4F202 AA19 AC05 AG01 AR12 AR17 CA07 CB02 CD22 CK11 CK90 4F207 AA19 AC05 AG01 AR12 AR17 KA01 KA17 KE06 KK54 KK64 KL57 KL62

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エクストリュージョン法にて塗工液を流延
    するためのダイであり、塗工液吐出の先端部にその幅方
    向に連続した断面がやり形のリップ部を設けたことを特
    徴とするエクストリュージョン用ダイ。
  2. 【請求項2】請求項1において、1×10-3Pa・s〜
    50Pa・sの粘度を有して経時により皮膜化する塗工
    液を流延して厚さ10〜700μmの塗工層を形成する
    ためのものであるエクストリュージョン用ダイ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、少なくともリッ
    プ部の表面に撥水コートを有するエクストリュージョン
    用ダイ。
JP2000276911A 2000-09-12 2000-09-12 エクストリュージョン用ダイ Pending JP2002086041A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100376330C (zh) * 2003-04-14 2008-03-26 东京応化工业株式会社 狭缝喷嘴及使用该狭缝喷嘴的处理液供给装置
JP2009255016A (ja) * 2008-04-21 2009-11-05 Nitto Denko Corp ダイ塗工装置、ダイ塗工方法及び粘着シート並びに発泡シート

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