JP2537083Y2 - プレスロール - Google Patents
プレスロールInfo
- Publication number
- JP2537083Y2 JP2537083Y2 JP1992044314U JP4431492U JP2537083Y2 JP 2537083 Y2 JP2537083 Y2 JP 2537083Y2 JP 1992044314 U JP1992044314 U JP 1992044314U JP 4431492 U JP4431492 U JP 4431492U JP 2537083 Y2 JP2537083 Y2 JP 2537083Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pores
- sealing material
- press roll
- thermal spray
- spray coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Chemically Coating (AREA)
- Paper (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、たとえば抄紙機の圧搾
部に設けられる脱水用のプレスロールに関する。
部に設けられる脱水用のプレスロールに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のプレスロールとしては、例えば
図3に示すように、鋼製ロール1の表面に溶射被膜2を
形成した構成のものがある。
図3に示すように、鋼製ロール1の表面に溶射被膜2を
形成した構成のものがある。
【0003】ところで、このようなプレスロールにおけ
る溶射被膜2としては、湿紙の剥離性およびドクターブ
レード(ロールに付着した紙かすを除去するためのブレ
ード)に対する耐摩耗性を考慮して、硬度の高いアルミ
ナ、チタニア、ジルコニア等の酸化物セラミックスが使
用される。ところが、これらの溶射被膜中には、セラミ
ックス粒子間に数μm〜数十μmの空孔が数%〜数十%
(面積比)程度存在し、しかもそれらの空孔が立体的に
連通して被膜表面から母材表面に至る深いピンホールを
形成してしまうことがある。
る溶射被膜2としては、湿紙の剥離性およびドクターブ
レード(ロールに付着した紙かすを除去するためのブレ
ード)に対する耐摩耗性を考慮して、硬度の高いアルミ
ナ、チタニア、ジルコニア等の酸化物セラミックスが使
用される。ところが、これらの溶射被膜中には、セラミ
ックス粒子間に数μm〜数十μmの空孔が数%〜数十%
(面積比)程度存在し、しかもそれらの空孔が立体的に
連通して被膜表面から母材表面に至る深いピンホールを
形成してしまうことがある。
【0004】一方、パルプ液には、印刷時のインクのに
じみ防止剤(サイズ剤)や、紙質を改善するための各種
の填料が添加されているが、これらの粒子には溶射被膜
の空孔内に容易に侵入し得る程度に非常に小さなものが
ある。そして、空孔の径寸法は前記のように小さいた
め、空孔内にそれらの粒子がひとたび侵入してしまうと
もはや除去することは不可能であり、空孔内にそれらの
粒子が次第に堆積していき、ついには堆積物と湿紙とが
直接的に接触するに至り、その結果、湿紙の剥離性が悪
化して紙切れ等のトラブルを引き起こすという懸念があ
った。
じみ防止剤(サイズ剤)や、紙質を改善するための各種
の填料が添加されているが、これらの粒子には溶射被膜
の空孔内に容易に侵入し得る程度に非常に小さなものが
ある。そして、空孔の径寸法は前記のように小さいた
め、空孔内にそれらの粒子がひとたび侵入してしまうと
もはや除去することは不可能であり、空孔内にそれらの
粒子が次第に堆積していき、ついには堆積物と湿紙とが
直接的に接触するに至り、その結果、湿紙の剥離性が悪
化して紙切れ等のトラブルを引き起こすという懸念があ
った。
【0005】そこで、このような問題点を解決したプレ
スロールとして、例えば実願平3−13488号にて提
案のものがある。これは、溶射被膜中の空孔をフッ素樹
脂等のプラスチックにより封孔したものである。
スロールとして、例えば実願平3−13488号にて提
案のものがある。これは、溶射被膜中の空孔をフッ素樹
脂等のプラスチックにより封孔したものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところで、プラスチッ
クで前記空孔内を封孔するためには、プラスチックをア
ルコール等の溶媒に溶解した封孔材を用いるため、空孔
内に封孔材を封入した後、乾燥等により溶媒が揮発した
場合には、封孔材の体積が減少し、空孔内を完全に封孔
することが困難となる。したがって、一度の封孔処理で
完全な封孔を行うことは不可能であり、繰り返し何度も
封孔処理を行う必要が生じるなど、生産性の悪さ、およ
びそれに付随してコスト高などの問題があった。
クで前記空孔内を封孔するためには、プラスチックをア
ルコール等の溶媒に溶解した封孔材を用いるため、空孔
内に封孔材を封入した後、乾燥等により溶媒が揮発した
場合には、封孔材の体積が減少し、空孔内を完全に封孔
することが困難となる。したがって、一度の封孔処理で
完全な封孔を行うことは不可能であり、繰り返し何度も
封孔処理を行う必要が生じるなど、生産性の悪さ、およ
びそれに付随してコスト高などの問題があった。
【0007】また、空孔内に封入された封孔材と溶射被
膜との密着力が弱く、そのため封孔材の脱落が生じる場
合も多々あった。
膜との密着力が弱く、そのため封孔材の脱落が生じる場
合も多々あった。
【0008】本考案は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、簡単な処理で空孔を完全に封孔し、か
つ封孔材と溶射被膜との密着力の向上を図ったプレスロ
ールを提供することを目的としている。
たものであって、簡単な処理で空孔を完全に封孔し、か
つ封孔材と溶射被膜との密着力の向上を図ったプレスロ
ールを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案のプレスロール
は、母材表面に形成した溶射被膜が無電解めっきされる
ことにより、金属マトリックス中にフッ素樹脂の微粒子
を含有するめっき被膜が前記溶射被膜中の空孔内に封孔
材として充填され、該めっき被膜により前記空孔が封孔
されてなることを特徴とする。
は、母材表面に形成した溶射被膜が無電解めっきされる
ことにより、金属マトリックス中にフッ素樹脂の微粒子
を含有するめっき被膜が前記溶射被膜中の空孔内に封孔
材として充填され、該めっき被膜により前記空孔が封孔
されてなることを特徴とする。
【0010】
【作用】本考案においては封孔を無電解めっきにより行
うことによりめっき被膜が封孔材として空孔内に充填さ
れ、その封孔材としてのめっき被膜は従来一般のプラス
チックにより封孔を行う場合のように溶剤の揮発に伴う
体積減少が生じることがないから、簡単な処理で空孔を
隙間なく完全に塞ぐことができ、空孔内にパルプ液、サ
イズ剤あるいはその他の填剤が侵入することが防止され
る。また、本考案におけるめっき被膜は金属マトリック
スが溶射被膜に対して強固に付着するから空孔からの脱
落の懸念がない。
うことによりめっき被膜が封孔材として空孔内に充填さ
れ、その封孔材としてのめっき被膜は従来一般のプラス
チックにより封孔を行う場合のように溶剤の揮発に伴う
体積減少が生じることがないから、簡単な処理で空孔を
隙間なく完全に塞ぐことができ、空孔内にパルプ液、サ
イズ剤あるいはその他の填剤が侵入することが防止され
る。また、本考案におけるめっき被膜は金属マトリック
スが溶射被膜に対して強固に付着するから空孔からの脱
落の懸念がない。
【0011】
【実施例】以下、本考案の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。図1は、本実施例のプレスロール
における溶射被膜10の表層部の構造を示すものであ
る。この溶射被膜10は、厚みが2〜5mm程度のセラ
ミックス製のものであって、母材である鋼製ロールの表
面に公知の溶射法により形成されたものである。
照しながら説明する。図1は、本実施例のプレスロール
における溶射被膜10の表層部の構造を示すものであ
る。この溶射被膜10は、厚みが2〜5mm程度のセラ
ミックス製のものであって、母材である鋼製ロールの表
面に公知の溶射法により形成されたものである。
【0012】この溶射被膜10中には、セラミックス粒
子11間に数μm〜数十μmの空孔が数%〜数十%(面
積比)程度存在し、しかも、これらの空孔のうち符号1
2で示されるものは、互いに立体的に連通して溶射被膜
10表面から母材(鋼製ロール)表面に至る深いピンホ
ールを形成するものである。また、符号13で示される
ものは、セラッミクス粒子11間に封じ込められていて
被膜10表面にはつながっていない状態の空孔である。
子11間に数μm〜数十μmの空孔が数%〜数十%(面
積比)程度存在し、しかも、これらの空孔のうち符号1
2で示されるものは、互いに立体的に連通して溶射被膜
10表面から母材(鋼製ロール)表面に至る深いピンホ
ールを形成するものである。また、符号13で示される
ものは、セラッミクス粒子11間に封じ込められていて
被膜10表面にはつながっていない状態の空孔である。
【0013】前記空孔のうち溶射被膜10表面にまで達
している空孔12は、図2に示すように、その内部に、
金属マトリックス14中にフッ素樹脂の微粒子15を含
有する封孔材16が充填され塞がれている。フッ素樹脂
の微粒子15には、たとえば撥水性の良いポリテトラフ
ルオロエチレン(以下、PTFEと略称する。)よりな
る粒径0.01〜0.4μm程度の微粒子が用いられて、
撥水性の良いNi−P合金(Ni90%、P10%程
度)などからなる金属マトリックス14中に、20〜5
0%(容積比)程度の割合で、均一に分散された状態で
含有されている。
している空孔12は、図2に示すように、その内部に、
金属マトリックス14中にフッ素樹脂の微粒子15を含
有する封孔材16が充填され塞がれている。フッ素樹脂
の微粒子15には、たとえば撥水性の良いポリテトラフ
ルオロエチレン(以下、PTFEと略称する。)よりな
る粒径0.01〜0.4μm程度の微粒子が用いられて、
撥水性の良いNi−P合金(Ni90%、P10%程
度)などからなる金属マトリックス14中に、20〜5
0%(容積比)程度の割合で、均一に分散された状態で
含有されている。
【0014】次に、本実施例のプレスロールを製造する
方法について説明する。
方法について説明する。
【0015】プレスロールの母材である鋼製ロールの表
面に、公知の溶射法により、セラミックス粒子11より
なる溶射被膜10(厚み2〜5mm程度)を形成し、そ
の後、溶射被膜10の表面を研磨処理する。
面に、公知の溶射法により、セラミックス粒子11より
なる溶射被膜10(厚み2〜5mm程度)を形成し、そ
の後、溶射被膜10の表面を研磨処理する。
【0016】次いで、前記溶射被膜10中に存在する空
孔12の封孔処理を行う。具体的には、無電解めっき法
を採用し、金属マトリックス(Ni−P合金)浴中にP
TFEを20〜50%(容積比)懸濁させためっき液中
に、前記溶射被膜10を形成したロールを浸漬する。す
ると、次々に金属マトリックス14が空孔12内壁に析
出してめっき被膜を形成するとともに、PTFEの微粒
子15が析出金属の表面に吸着し、さらにこのPTFE
の微粒子15は、続いて析出してくる金属マトリックス
14によってめっき被膜内に埋め込まれていくといった
プロセスを経て、最終的に、金属マトリックス14中に
PTFEの微粒子15が均一に分散しためっき被膜(封
孔材16)により、前記空孔12内が充填される。
孔12の封孔処理を行う。具体的には、無電解めっき法
を採用し、金属マトリックス(Ni−P合金)浴中にP
TFEを20〜50%(容積比)懸濁させためっき液中
に、前記溶射被膜10を形成したロールを浸漬する。す
ると、次々に金属マトリックス14が空孔12内壁に析
出してめっき被膜を形成するとともに、PTFEの微粒
子15が析出金属の表面に吸着し、さらにこのPTFE
の微粒子15は、続いて析出してくる金属マトリックス
14によってめっき被膜内に埋め込まれていくといった
プロセスを経て、最終的に、金属マトリックス14中に
PTFEの微粒子15が均一に分散しためっき被膜(封
孔材16)により、前記空孔12内が充填される。
【0017】封孔処理が完了した後、ロールをめっき液
から取り出す。溶射被膜10の表面には前記空孔12以
外の表面部分にもめっき被膜が形成されてロール外径が
大きくなっているため、所望の外径になるまでロール表
面を研削し、本実施例のプレスロールを得る。
から取り出す。溶射被膜10の表面には前記空孔12以
外の表面部分にもめっき被膜が形成されてロール外径が
大きくなっているため、所望の外径になるまでロール表
面を研削し、本実施例のプレスロールを得る。
【0018】このように、本実施例のプレスロールは、
無電解めっきによるめっき被膜が封孔材16として空孔
12内に充填されるものであり、したがって、従来一般
のプラスチックにより封孔を行う場合のように溶剤の揮
発に伴う封孔材の体積減少が生じることがないから、一
度の封孔処理で隙間なく完全に空孔12を塞ぐことがで
き、封孔処理の工程が簡単で生産性が高い。
無電解めっきによるめっき被膜が封孔材16として空孔
12内に充填されるものであり、したがって、従来一般
のプラスチックにより封孔を行う場合のように溶剤の揮
発に伴う封孔材の体積減少が生じることがないから、一
度の封孔処理で隙間なく完全に空孔12を塞ぐことがで
き、封孔処理の工程が簡単で生産性が高い。
【0019】また、前記封孔材16により空孔12が隙
間なく完全に封孔されているので、空孔12内にパルプ
液、サイズ剤あるいはその他の填剤が侵入することが防
止される。このため、湿紙の剥離性の低下を招くことが
なく、紙切れ等のトラブルを防止することができる。
間なく完全に封孔されているので、空孔12内にパルプ
液、サイズ剤あるいはその他の填剤が侵入することが防
止される。このため、湿紙の剥離性の低下を招くことが
なく、紙切れ等のトラブルを防止することができる。
【0020】また、めっき被膜からなる封孔材16は金
属マトリックス14が溶射被膜10に対して強固に付着
するので、封孔材16全体が空孔12から脱落すること
がないし、またフッ素樹脂の微粒子15そのものが脱落
することもない。したがって、封孔効果を長く持続さ
せ、信頼性の高いプレスロールを提供することができ
る。
属マトリックス14が溶射被膜10に対して強固に付着
するので、封孔材16全体が空孔12から脱落すること
がないし、またフッ素樹脂の微粒子15そのものが脱落
することもない。したがって、封孔効果を長く持続さ
せ、信頼性の高いプレスロールを提供することができ
る。
【0021】また前記封孔材16は、撥水性に優れてい
るので、湿紙の剥離性をより高める効果がある他、耐薬
品性および耐溶媒性にも優れているので、プレスロール
のクリーニング等が容易に行え、メンテナンスが楽であ
る。さらにこの封孔材16は、樹脂単体に比べて格段に
硬度が高いため、耐摩耗性も大幅に向上する。
るので、湿紙の剥離性をより高める効果がある他、耐薬
品性および耐溶媒性にも優れているので、プレスロール
のクリーニング等が容易に行え、メンテナンスが楽であ
る。さらにこの封孔材16は、樹脂単体に比べて格段に
硬度が高いため、耐摩耗性も大幅に向上する。
【0022】なお、溶射被膜10中に存在する空孔のう
ち符号13で示される空孔は、セラミックス粒子11間
に封じ込められていて被膜10表面とはつながっていな
いものであるから、この空孔13には前記封孔材16が
充填されていないが、ここにはめっき液やその他の填剤
等が侵入し得ないので何等支障がない。
ち符号13で示される空孔は、セラミックス粒子11間
に封じ込められていて被膜10表面とはつながっていな
いものであるから、この空孔13には前記封孔材16が
充填されていないが、ここにはめっき液やその他の填剤
等が侵入し得ないので何等支障がない。
【0023】本考案は前記実施例に限定されるものでは
なく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々の
変更を加え得ることはもちろんである。例えば、封孔材
16中に含有されるフッ素樹脂の微粒子15として、前
記PTFEの他に、ポリ三フッ化エチレン、ポリフッ化
ビニリデン、ポリフッ化ビニルなどが用いられてもよい
し、金属マトリックス14として、例えばNi−B合金
が用いられてもよい。また、フッ素樹脂の微粒子15の
含有率も、前記実施例で示したものに限らない。また、
空孔12の封孔処理を施した後、所定温度にて熱処理を
行って前記封孔材16の硬度を向上させることも可能で
ある。
なく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々の
変更を加え得ることはもちろんである。例えば、封孔材
16中に含有されるフッ素樹脂の微粒子15として、前
記PTFEの他に、ポリ三フッ化エチレン、ポリフッ化
ビニリデン、ポリフッ化ビニルなどが用いられてもよい
し、金属マトリックス14として、例えばNi−B合金
が用いられてもよい。また、フッ素樹脂の微粒子15の
含有率も、前記実施例で示したものに限らない。また、
空孔12の封孔処理を施した後、所定温度にて熱処理を
行って前記封孔材16の硬度を向上させることも可能で
ある。
【0024】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係るプレ
スロールにあっては、次のような効果を奏する。 (1)無電解めっきによるめっき被膜が封孔材として空
孔内に充填されるので従来のように溶剤の揮発に伴う封
孔材の体積減少がなく、したがって一度の封孔処理で空
孔を隙間なく完全に封孔することができ、封孔処理の工
程が簡単で生産性が高い。 (2)めっき被膜はその金属マトリックスが溶射被膜に
対して強固に付着するので優れた密着力を有し、したが
って空孔からの封孔材全体の脱落、およびフッ素樹脂の
微粒子の脱落を防止することができる。 (3)封孔材により空孔が隙間なく完全に封孔されてい
るので、空孔内にパルプ液等が侵入することが防止さ
れ、このため湿紙の剥離性の低下を防止することができ
る。 (4)封孔材が撥水性に優れるので、湿紙の剥離性が良
好である。 (5)封孔材が耐薬品性、耐溶媒性に優れるので、ロー
ルのクリーニング等のメンテナンスが容易である。 (6)封孔材の耐摩耗性が良好である。
スロールにあっては、次のような効果を奏する。 (1)無電解めっきによるめっき被膜が封孔材として空
孔内に充填されるので従来のように溶剤の揮発に伴う封
孔材の体積減少がなく、したがって一度の封孔処理で空
孔を隙間なく完全に封孔することができ、封孔処理の工
程が簡単で生産性が高い。 (2)めっき被膜はその金属マトリックスが溶射被膜に
対して強固に付着するので優れた密着力を有し、したが
って空孔からの封孔材全体の脱落、およびフッ素樹脂の
微粒子の脱落を防止することができる。 (3)封孔材により空孔が隙間なく完全に封孔されてい
るので、空孔内にパルプ液等が侵入することが防止さ
れ、このため湿紙の剥離性の低下を防止することができ
る。 (4)封孔材が撥水性に優れるので、湿紙の剥離性が良
好である。 (5)封孔材が耐薬品性、耐溶媒性に優れるので、ロー
ルのクリーニング等のメンテナンスが容易である。 (6)封孔材の耐摩耗性が良好である。
【図1】本考案に係るプレスロールにおける溶射被膜の
一例を示す断面図である。
一例を示す断面図である。
【図2】図1の溶射被膜における空孔が封孔された状態
を示す拡大断面図である。
を示す拡大断面図である。
【図3】鋼製ロールの表面に溶射被膜を形成した構造の
プレスロールの一例を示す断面図である。
プレスロールの一例を示す断面図である。
10 溶射被膜 12 空孔 14 金属マトリックス 15 PTFEの微粒子(フッ素樹脂の微粒子) 16 封孔材
Claims (1)
- 【請求項1】 母材表面に形成した溶射被膜が無電解め
っきされることにより、金属マトリックス中にフッ素樹
脂の微粒子を含有するめっき被膜が前記溶射被膜中の空
孔内に封孔材として充填され、該めっき被膜により前記
空孔が封孔されてなることを特徴とするプレスロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992044314U JP2537083Y2 (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | プレスロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992044314U JP2537083Y2 (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | プレスロール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0620497U JPH0620497U (ja) | 1994-03-18 |
JP2537083Y2 true JP2537083Y2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=12688028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992044314U Expired - Lifetime JP2537083Y2 (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | プレスロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2537083Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS599160A (ja) * | 1982-07-09 | 1984-01-18 | Suzuki Motor Co Ltd | 無電解分散メツキ方法 |
JP2589395B2 (ja) * | 1990-03-30 | 1997-03-12 | トーカロ株式会社 | 剥離性に富む抄紙用ロール |
-
1992
- 1992-06-25 JP JP1992044314U patent/JP2537083Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0620497U (ja) | 1994-03-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970114 |