JP2002085659A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002085659A
JP2002085659A JP2000286073A JP2000286073A JP2002085659A JP 2002085659 A JP2002085659 A JP 2002085659A JP 2000286073 A JP2000286073 A JP 2000286073A JP 2000286073 A JP2000286073 A JP 2000286073A JP 2002085659 A JP2002085659 A JP 2002085659A
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詔八 鵜川
Masaki Imai
雅基 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源ラインに発生するノイズにより内部機器
に異常が発生してしまうことを防止する。 【解決手段】 主基板31に供給される5Vラインにノ
イズフィルタ回路162aを設ける。ノイズフィルタ回
路162aの入力側とグラウンドレベルとの間に入力段
コンデンサ161aを配し、ノイズフィルタ回路162
aの出力側とグラウンドレベルとの間にコンデンサ16
3aを配する。このように、コンデンサ163aとノイ
ズフィルタ回路162aとでダブルL型のノイズ除去回
路を形成する。さらに、ダブルL型のノイズ除去回路の
後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間に電圧安定
用コンデンサ164aを配する。このように構成すれ
ば、ノイズを効果的に低減させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本発明は、遊技者
の操作に応じて遊技が行われるパチンコ遊技機、コイン
遊技機、スロット機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機の一例として、遊技球などの遊技
媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に
設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞
すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがあ
る。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けら
れ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定
の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与
えるように構成されたものがある。
【0003】遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けら
れた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者
にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利
な状態となるための権利を発生させたりすることや、景
品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になるこ
とである。
【0004】特別図柄を表示する可変表示部を備えた第
1種パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する可変表示
部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の
組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当り
が発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打
球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、
各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞
口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入
賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に
固定されている。なお、各開放について開放時間(例え
ば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなく
ても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、
大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞
口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立してい
ない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、「大当り」の組合せ以外の表示態様
の組合せのうち、複数の可変表示部の表示結果のうちの
一部が未だに導出表示されていない段階において、既に
確定的な、または一時的な表示結果が導出表示されてい
る可変表示部の表示態様が特定の表示態様の組合せとな
る表示条件を満たしている状態を「リーチ」という。そ
して、可変表示部に可変表示される識別情報の表示結果
が「大当り」となる条件を満たさない場合には「はず
れ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当
りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】そして、遊技球が遊技盤に設けられている
入賞口に遊技球が入賞すると、あらかじめ決められてい
る個数の賞球払出が行われる。遊技の進行は主基板に搭
載された遊技制御手段によって制御されるので、入賞に
もとづく賞球個数は、遊技制御手段によって決定され、
払出制御基板に送信される。なお、以下、遊技制御手段
およびその他の制御手段は、遊技機に設けられている各
種電気部品を制御するので、それらを電気部品制御手段
と呼ぶことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、遊技機
には、遊技制御手段を初めとする種々の電気部品制御手
段が搭載されている。一般に、各電気部品制御手段はマ
イクロコンピュータを含んだ構成とされる。電源基板か
ら各電気部品制御手段に電源電圧を供給する構成とした
場合には、各電気部品制御手段に供給する電源電圧が不
安定になってしまい、各電気部品制御基板の内部機器に
異常を来たしてしまう等の問題が生ずることがある。そ
のような問題が生じないようにするには、ノイズを除去
するなどして電源ラインにノイズが乗らないようにすれ
ばよい。しかし、遊技機の稼動中に電源ラインに乗って
しまうノイズを遊技機を安全に稼動させることが可能な
一定レベル以下に抑制できない場合があった。
【0008】そこで、本発明は、電源ラインに発生した
ノイズを効果的に除去するなどして、電気部品制御基板
の内部機器に異常が発生してしまうことを防止すること
が可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であっ
て、遊技機に設けられる電気部品を制御するための電気
部品制御基板と、電気部品制御基板に電源を供給するた
めの電源基板とを備え、電源基板から電気部品制御基板
への電源の入力部に、コイル部およびコンデンサ部から
成るLC型ノイズフィルタを複数並設することにより構
成されたノイズ除去回路(例えば、入力段コンデンサ1
61aを含むことなく、ノイズフィルタ回路162aお
よびコンデンサ163aで構成されるダブルL型のノイ
ズ除去回路169a)を設けたことを特徴とする。
【0010】ノイズ除去回路の入力部にコイル部を構成
することが好ましい。
【0011】ノイズ除去回路は、高電圧を印加すると抵
抗が減少する機能を有するコンデンサ部(例えばバリス
タ162ab)を含むことが好ましい。
【0012】電源基板は所定の電源電圧を供給するため
の一つの電源線を分岐して複数の電気部品制御基板にに
供給し、少なくとも何れかの電気部品制御基板に設けら
れたノイズ除去回路への入力部の前段において入力段コ
ンデンサを備えることが好ましい。
【0013】ノイズ除去回路の出力部側に設けられるコ
ンデンサ部と、入力段コンデンサの静電容量が異なるよ
うに構成されていてもよい。
【0014】ノイズ除去回路の出力部の後段に電圧安定
用コンデンサ(例えば、コンデンサ164a)を設けた
構成とされていることが好ましい。
【0015】ノイズ除去回路は、コイル部およびコンデ
ンサ部を有する単一の素子(例えば、ノイズフィルタ1
71)を少なくとも構成要素の一部に含むように構成さ
れていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここで
は、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発
明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機や
スロット機等であってもよい。
【0017】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の
下部には、打球供給皿3からあふれた遊技球を貯留する
余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作
ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技
盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0018】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部(特別図柄表示装
置)9と7セグメントLEDによる普通図柄表示器(普
通図柄表示装置)10とを含む可変表示装置8が設けら
れている。可変表示部9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの図柄表示エリアがある。可変表示装置8
の側部には、打球を導く通過ゲート11が設けられてい
る。通過ゲート11を通過した打球は、玉出口13を経
て始動入賞口14の方に導かれる。通過ゲート11と玉
出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した
打球を検出するゲートスイッチ12がある。また、始動
入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導か
れ、始動口スイッチ17によって検出される。また、始
動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置
15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノ
イド16によって開状態とされる。
【0019】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。この実施の
形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手段とな
る。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球の
うち一方(Vゾーン)に入った入賞球はV入賞スイッチ
22で検出される。また、開閉板20からの入賞球はカ
ウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8の下
部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示する4
個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設けられ
ている。この例では、4個を上限として、始動入賞があ
る毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表示部
を1つずつ増やす。そして、可変表示部9の可変表示が
開始される毎に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0020】遊技盤6には、複数の入賞口19,24が
設けられ、遊技球のそれぞれの入賞口19,24への入
賞は、対応して設けられている入賞口スイッチ19a,
19b,24a,24bによって検出される。遊技領域
7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ
25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収
するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左
右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設け
られている。遊技領域7の外周には、遊技効果LED2
8aおよび遊技効果ランプ28b,28cが設けられて
いる。
【0021】そして、この例では、一方のスピーカ27
の近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ5
1が設けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給球が
切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられてい
る。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設
置され、プリペイドカードが挿入されることによって球
貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0022】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0023】打球発射装置から発射された打球は、打球
レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7
を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートス
イッチ12で検出されると、普通図柄表示器10の表示
数字が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動
入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、
図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9内
の図柄が回転を始める。図柄の変動を開始できる状態で
なければ、始動入賞記憶を1増やす。
【0024】可変表示部9内の画像の回転は、一定時間
が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせ
が大当り図柄の組み合わせであると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
が特定入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出され
ると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われ
る。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)
許容される。
【0025】停止時の可変表示部9内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定
の図柄(当り図柄=小当り図柄)である場合に、可変入
賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、高
確率状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が
当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球
装置15の開放時間と開放回数が高められる。
【0026】次に、パチンコ遊技機1の裏面に配置され
ている各基板について説明する。図2に示すように、パ
チンコ遊技機1の裏面では、枠体2A内の機構板の上部
に玉貯留タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊
技機設置島に設置された状態でその上方から遊技球が球
貯留タンク38に供給される。球貯留タンク38内の遊
技球は、誘導樋39を通って賞球ケース40Aで覆われ
る球払出装置に至る。
【0027】遊技機裏面側では、可変表示部9を制御す
る可変表示制御ユニット29、遊技制御用マイクロコン
ピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が
設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マ
イクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37、
およびモータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発
射する打球発射装置が設置されている。さらに、装飾ラ
ンプ25、遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28
b,28c、賞球ランプ51および球切れランプ52に
信号を送るためのランプ制御基板35、スピーカ27か
らの音声発生を制御するための音声制御基板70および
打球発射装置を制御するための発射制御基板91も設け
られている。
【0028】さらに、DC30V、DC21V、DC1
2VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電
源基板910が設けられ、上方には、各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板1
60が設置されている。ターミナル基板160には、少
なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出
力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外部出力す
るための賞球用端子および球貸し個数信号を外部出力す
るための球貸し用端子が設けられている。また、中央付
近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力
するための各端子を備えた情報端子盤34が設置されて
いる。なお、図2には、ランプ制御基板35および音声
制御基板70からの信号を、枠側に設けられている遊技
効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28c、賞
球ランプ51および球切れランプ52に供給するための
電飾中継基板A77が示されているが、信号中継の必要
に応じて他の中継基板も設けられる。
【0029】図3はパチンコ遊技機1の機構板を背面か
らみた背面図である。球貯留タンク38に貯留された玉
は誘導樋39を通り、図3に示されるように、球切れ検
出器(球切れスイッチ)187a,187bを通過して
球供給樋186a,186bを経て球払出装置97に至
る。球切れスイッチ187a,187bは遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、球タンク
38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ1
67も設けられている。以下、球切れスイッチ187
a,187bを、球切れスイッチ187と表現すること
がある。
【0030】球払出装置97から払い出された遊技球
は、連絡口45を通ってパチンコ遊技機1の前面に設け
られている打球供給皿3に供給される。連絡口45の側
方には、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰
玉受皿4に連通する余剰玉通路46が形成されている。
【0031】入賞にもとづく景品球が多数払い出されて
打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口4
5に到達した後さらに遊技球が払い出されると遊技球
は、余剰玉通路46を経て余剰玉受皿4に導かれる。さ
らに遊技球が払い出されると、感知レバー47が満タン
スイッチ48を押圧して満タンスイッチ48がオンす
る。その状態では、球払出装置97内のステッピングモ
ータの回転が停止して球払出装置97の動作が停止する
とともに打球発射装置の駆動も停止する。
【0032】次に、機構板36に設置されている中間ベ
ースユニットの構成について説明する。中間ベースユニ
ットには、球供給樋186a,186bや球払出装置9
7が設置される。図4に示すように、中間ベースユニッ
トの上下には連結凹突部182が形成されている。連結
凹突部182は、中間ベースユニットと機構板36の上
部ベースユニットおよび下部ベースユニットを連結固定
するものである。
【0033】中間ベースユニットの上部には通路体18
4が固定されている。そして、通路体184の下部に球
払出装置97が固定されている。通路体184は、カー
ブ樋174(図3参照)によって流下方向を左右方向に
変換された2列の遊技球を流下させる払出球通路186
a,186bを有する。払出球通路186a,186b
の上流側には、球切れスイッチ187a,187bが設
置されている。球切れスイッチ187a,187bは、
払出球通路186a,186b内の遊技球の有無を検出
するものであって、球切れスイッチ187a,187b
が遊技球を検出しなくなると球払出装置97における払
出モータ(図4において図示せず)の回転を停止して球
払出が不動化される。
【0034】なお、球切れスイッチ187a,187b
は、払出球通路186a,186bに27〜28個程度
の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止
片188によって係止されている。すなわち、球切れス
イッチ187a,187bは、賞球の一単位の最大払出
量(この実施の形態では15個)および球貸しの一単位
の最大払出量(この実施の形態では100円:25個)
以上が確保されていることが確認できるような位置に設
置されている。
【0035】通路体184の中央部は、内部を流下する
遊技球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に形
成されている。そして、払出球通路186a,186b
の間に止め穴189が形成されている。止め穴189の
裏面は中間ベースユニットに設けられている取付ボスが
はめ込まれる。その状態で止めねじがねじ止めされて、
通路体184は中間ベースユニットに固定される。な
お、ねじ止めされる前に、中間ベースユニットに設けら
れている係止突片185によって通路体184の位置合
わせを行えるようになっている。
【0036】通路体184の下方には、球払出装置97
に遊技球を供給するとともに故障時等には球払出装置9
7への遊技球の供給を停止する球止め装置190が設け
られている。球止め装置190の下方に設置される球払
出装置97は、直方体状のケース198の内部に収納さ
れている。ケース198の左右4箇所には突部が設けら
れている。各突部が中間ベースユニットに設けられてい
る位置決め突片に係った状態で、中間ベースユニットの
下部に設けられている弾性係合片にケース198の下端
がはめ込まれる。
【0037】図5は球払出装置97の分解斜視図であ
る。球払出装置97の構成および作用について図5を参
照して説明する。この実施形態における球払出装置97
は、ステッピングモータ(払出モータ)289がスクリ
ュー288を回転させることによりパチンコ玉を1個ず
つ払い出す。なお、球払出装置97は、入賞にもとづく
景品球だけでなく、貸し出すべき遊技球も払い出す。
【0038】図5に示すように、球払出装置97は、2
つのケース198a,198bを有する。それぞれのケ
ース198a,198bの左右2箇所に、球払出装置9
7の設置位置上部に設けられた位置決め突片に当接され
る係合突部280が設けられている。また、それぞれの
ケース198a,198bには、球供給路281a,2
81bが形成されている。球供給路281a,281b
は湾曲面282a,282bを有し、湾曲面282a,
282bの終端の下方には、球送り水平路284a,2
84bが形成されている。さらに、球送り水平路284
a,284bの終端に球排出路283a,283bが形
成されている。
【0039】球供給路281a,281b、球送り水平
路284a,284b、球排出路283a,283b
は、ケース198a,198bをそれぞれ前後に区画す
る区画壁295a,295bの前方に形成されている。
また、区画壁295a,295bの前方において、玉圧
緩衝部材285がケース198a,198b間に挟み込
まれる。玉圧緩衝部材285は、球払出装置97に供給
される玉を左右側方に振り分けて球供給路281a,2
81bに誘導する。
【0040】また、玉圧緩衝部材285の下部には、発
光素子(LED)286と受光素子(図示せず)とによ
る払出モータ位置センサが設けられている。発光素子2
86と受光素子とは、所定の間隔をあけて設けられてい
る。そして、この間隔内に、スクリュー288の先端が
挿入されるようになっている。なお、玉圧緩衝部材28
5は、ケース198a,198bが張り合わされたとき
に、完全にその内部に収納固定される。
【0041】球送り水平路284a,284bには、払
出モータ289によって回転させられるスクリュー28
8が配置されている。払出モータ289はモータ固定板
290に固定され、モータ固定板290は、区画壁29
5a,295bの後方に形成される固定溝291a,2
91bにはめ込まれる。その状態で払出モータ289の
モータ軸が区画壁295a,295bの前方に突出する
ので、その突出の前方にスクリュー288が固定され
る。スクリュー288の外周には、払出モータ289の
回転によって球送り水平路284a,284bに載置さ
れた遊技球を前方に移動させるための螺旋突起288a
が設けられている。
【0042】そして、スクリュー288の先端には、発
光素子286を収納するように凹部が形成され、その凹
部の外周には、2つの切欠部292が互いに180度離
れて形成されている。従って、スクリュー288が1回
転する間に、発光素子286からの光は、切欠部292
を介して受光素子で2回検出される。
【0043】つまり、発光素子286と受光素子とによ
る払出モータ位置センサは、スクリュー288を定位置
で停止するためのものであり、かつ、払出動作が行われ
た旨を検出するものである。なお、発光素子286、受
光素子および払出モータ289からの配線は、まとめら
れてケース198a,198bの後部下方に形成された
引出穴から外部に引き出されコネクタに結線される。
【0044】遊技球が球送り水平路284a,284b
に載置された状態において、払出モータ289が回転す
ると、スクリュー288の螺旋突起288aによって、
遊技球は、球送り水平路284a,284b上を前方に
向かって移動する。そして、遂には、球送り水平路28
4a,284bの終端から球排出路283a,283b
に落下する。このとき、左右の球送り水平路284a,
284bからの落下は交互に行われる。すなわち、スク
リュー288が半回転する毎に一方から1個の遊技球が
落下する。従って、1個の遊技球が落下する毎に、発光
素子286からの光が受光素子によって検出される。
【0045】図4に示すように、球払出装置97の下方
には、球振分部材311が設けられている。球振分部材
311は、振分ソレノイド310によって駆動される。
例えば、ソレノイド310のオン時には、球振分部材3
11は右側に倒れ、オフ時には左側に倒れる。振分ソレ
ノイド310の下方には、近接スイッチによる賞球カウ
ントスイッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ3
01Bが設けられている。入賞にもとづく賞球時には、
球振分部材311は右側に倒れ、球排出路283a,2
83bからの玉はともに賞球カウントスイッチ301A
を通過する。また、球貸し時には、球振分部材311は
左側に倒れ、球排出路283a,283bからの玉はと
もに球貸しカウントスイッチ301Bを通過する。従っ
て、球払出装置97は、賞球時と球貸し時とで払出流下
路を切り替えて、所定数の遊技媒体の払出を行うことが
できる。
【0046】このように、球振分部材311を設けるこ
とによって、2条の玉流路を落下してきた玉は、賞球カ
ウントスイッチ301Aと球貸しカウントスイッチ30
1Bとのうちのいずれか一方しか通過しない。従って、
賞球であるのか球貸しであるのかの判断をすることな
く、賞球カウントスイッチ301Aと球貸しカウントス
イッチ301Bの検出出力から、直ちに賞球数または球
貸し数を把握することができる。
【0047】なお、この実施の形態では、電気的駆動源
の駆動によって遊技球を払い出す球払出装置として、ス
テッピングモータの回転によって遊技球が払い出される
球払出装置97を用いることにするが、その他の駆動源
によって遊技球を送り出す構造の球払出装置を用いても
よいし、電気的駆動源の駆動によってストッパを外し遊
技球の自重によって払い出しがなされる構造の球払出装
置を用いてもよい。また、この実施の形態では、球払出
装置97は賞球にもとづく景品球と貸出要求にもとづく
貸し球の双方を払い出すが、それぞれについて払出装置
が設けられていてもよい。
【0048】図6は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図6には、主基板3
1以外の電気部品制御手段として、払出制御基板37、
ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板
91および図柄制御基板80も示されている。主基板3
1には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御す
る基本回路53と、ゲートスイッチ12、始動口スイッ
チ17、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、
入賞口スイッチ19a,19b,24a,24b、満タ
ンスイッチ48、球切れスイッチ187および賞球カウ
ントスイッチ301Aからの信号を基本回路53に与え
るスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉する
ソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21
および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド
21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレ
ノイド回路59とが搭載されている。
【0049】なお、図6には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。
【0050】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部
9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す
有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等
の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部機器に対
して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0051】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段の一例であるRAM55、プログラムに従
って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部5
7を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM5
5はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU5
6は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1
チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55
が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポー
ト部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。さ
らに、主基板31には、電源投入時に基本回路53をリ
セットするためのシステムリセット回路65が設けられ
ている。
【0052】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0053】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、ゲート通過記憶表示
器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている遊技効果ランプ・LED28
a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れラン
プ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可変表示す
る可変表示部9および普通図柄を可変表示する普通図柄
表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載され
ている表示制御手段によって行われる。
【0054】図7は、払出制御基板37および球払出装
置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図7に示すように、満タンスイッチ
48からの検出信号は、中継基板71を介して主基板3
1のI/Oポート部57に入力される。満タンスイッチ
48は、余剰球受皿4の満タンを検出するスイッチであ
る。また、球切れスイッチ187(187a,187
b)からの検出信号も、中継基板72および中継基板7
1を介して主基板31のI/Oポート部57に入力され
る。
【0055】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出禁止を指示する払出制御コマン
ドを送出する。払出禁止を指示する払出制御コマンドを
受信すると、払出制御基板37の払出制御用CPU37
1は球払出処理を停止する。
【0056】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に払い出された賞球払出球を検出する。
【0057】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのストローブ信号
(INT信号)を出力する。賞球個数を示す払出制御コ
マンドは、入力バッファ回路373Aを介してI/Oポ
ート372aに入力される。INT信号は、入力バッフ
ァ回路373Bを介して払出制御用CPU371の割込
端子に入力されている。払出制御用CPU371は、I
/Oポート372aを介して払出制御コマンドを入力
し、払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動し
て賞球払出を行う。なお、この実施の形態では、払出制
御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータで
あり、少なくともRAMが内蔵されている。
【0058】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0059】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0060】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して球貸しカウントスイ
ッチ301Bからの検出信号が入力される。球貸しカウ
ントスイッチ301Bは、球払出装置97の払出機構部
分に設けられ、実際に払い出された貸し球を検出する。
払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号
は、出力ポート372cおよび中継基板72を介して球
払出装置97の払出機構部分における払出モータ289
に伝えられ、振分ソレノイド310への駆動信号は、出
力ポート372eおよび中継基板72を介して球払出装
置97の払出機構部分における振分ソレノイド310に
伝えられる。
【0061】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0062】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0063】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0064】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0065】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0066】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0067】図8は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示部9の一実現例であるLCD(液晶表示装
置)82、可変表示器10、主基板31の出力ポート
(ポート0,2)570,572および出力バッファ回
路620,62Aとともに示すブロック図である。出力
ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータ
が出力され、出力ポート570からは1ビットのストロ
ーブ信号(INT信号)が出力される。
【0068】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0069】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD8
2に表示するための画像データを生成し、R,G,B信
号および同期信号をLCD82に出力する。
【0070】なお、図8には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0071】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、図柄制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御
基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造
によって出力される信号が主基板31側に伝わることは
ない。
【0072】なお、出力ポート570,572の出力を
そのまま図柄制御基板80に出力してもよいが、単方向
にのみ信号伝達可能な出力バッファ回路620,62A
を設けることによって、主基板31から図柄制御基板8
0への一方向性の信号伝達をより確実にすることができ
る。すなわち、出力バッファ回路620,62Aは、出
力ポートともに不可逆性情報出力手段を構成する。
【0073】また、高周波信号を遮断するノイズフィル
タ107として、例えば3端子コンデンサやフェライト
ビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在に
よって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったと
しても、その影響は除去される。なお、主基板31のバ
ッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタ
を設けてもよい。
【0074】図9は、主基板31およびランプ制御基板
35における信号送受信部分を示すブロック図である。
この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられてい
る遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28
cと遊技盤に設けられている装飾ランプ25の点灯/消
灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯/
消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31からラン
プ制御基板35に出力される。また、始動記憶表示器1
8およびゲート通過記憶表示器41の点灯個数を示すラ
ンプ制御コマンドも主基板31からランプ制御基板35
に出力される。
【0075】図9に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポー
ト部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,5
73から出力される。出力ポート(出力ポート3)57
3は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は1
ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35に
おいて、主基板31からの制御コマンドは、入力バッフ
ァ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU
351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路355A,355Bとランプ制御用CPU351と
の間に、I/Oポートが設けられる。
【0076】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,2
8c、装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従って、
遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28
c、装飾ランプ25に対して点灯/消灯信号を出力す
る。点灯/消灯信号は、遊技効果LED28a、遊技効
果ランプ28b,28c、装飾ランプ25に出力され
る。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU
351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されてい
る。
【0077】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、前
述した遊技盤裏面の払出球通路186a,186bの上
流に設置されている球切れスイッチ187a,187b
(図3参照)が遊技球を検出しなくなると球切れランプ
52の点灯を指示する制御コマンドを出力する。ランプ
制御基板35において、各制御コマンドは、入力バッフ
ァ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU
351に入力する。ランプ制御用CPU351は、それ
らの制御コマンドに応じて、賞球ランプ51および球切
れランプ52を点灯/消灯する。なお、点灯/消灯パタ
ーンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは
外付けROMに記憶されている。
【0078】さらに、ランプ制御用CPU351は、制
御コマンドに応じて始動記憶表示器18およびゲート通
過記憶表示器41に対して点灯/消灯信号を出力する。
【0079】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従
って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が
伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回
路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力さ
れる信号がメイン基板31側に伝わることはない。な
お、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノ
イズフィルタを設けてもよい。
【0080】また、主基板31において、出力ポート5
70,573の外側にバッファ回路620,63Aが設
けられている。バッファ回路620,63Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、ランプ制御基板70から主基板31に信号が与え
られる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこ
とができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力
側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0081】図10は、主基板31における音声制御コ
マンドの信号送信部分および音声制御基板70の構成例
を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進
行に応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピー
カ27の音声出力を指示するための音声制御コマンド
が、主基板31から音声制御基板70に出力される。
【0082】図10に示すように、音声制御コマンド
は、基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポ
ート(出力ポート0,4)570,574から出力され
る。出力ポート(出力ポート4)574からは8ビット
のデータが出力され、出力ポート570からは1ビット
のINT信号が出力される。音声制御基板70におい
て、主基板31からの各信号は、入力バッファ回路70
5A,705Bを介して音声制御用CPU701に入力
する。なお、音声制御用CPU701がI/Oポートを
内蔵していない場合には、入力バッファ回路705A,
705Bと音声制御用CPU701との間に、I/Oポ
ートが設けられる。
【0083】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音声制御用CPU7
01の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路
703に出力する。音量切替回路703は、音声制御用
CPU701の出力レベルを、設定されている音量に応
じたレベルにして音量増幅回路704に出力する。音量
増幅回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に
出力する。
【0084】入力バッファ回路705A,705Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路70
5A,705Bは、主基板31から音声制御基板70へ
向かう方向にのみ信号を通過させることができる。よっ
て、音声制御基板70側から主基板31側に信号が伝わ
る余地はない。従って、音声制御基板70内の回路に不
正改造が加えられても、不正改造によって出力される信
号が主基板31側に伝わることはない。なお、入力バッ
ファ回路705A,705Bの入力側にノイズフィルタ
を設けてもよい。
【0085】また、主基板31において、出力ポート5
70,574の外側にバッファ回路620,67Aが設
けられている。バッファ回路620,67Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、音声制御基板70から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,67Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0086】図11は、払出制御基板37および打球発
射を制御する制御手段が搭載されている発射制御基板9
1を示すブロック図である。図11に示すように、発射
制御信号が、払出制御基板37における出力ポート37
2dから発射制御基板91に出力される。発射制御基板
91において、払出制御基板37からの発射制御信号
は、バッファ回路815を介してモータ駆動回路813
に入力する。
【0087】モータ駆動回路813は、例えば、遊技球
を発射する球打ち動作および次の遊技球を発射する準備
である復旧・球補給動作の各期間における駆動モータ9
4の回転速度を制御する電圧を発生する。球打ち動作期
間では、操作ノブ5に対する回転操作角に対応して徐々
に増加する電圧を発生し、復旧・球補給動作期間では、
あらかじめ定められた所定の電圧を発生する。
【0088】タッチセンサ回路93は、操作ノブ5に取
り付けられた人体検出用の電極に人体が接触している
間、発射許可信号をモータ駆動回路813に出力する。
また、モータ駆動回路813には、払出制御基板37か
らの発射制御信号が与えられる。モータ駆動回路813
は、発射制御信号および発射許可信号がオンすると、球
打ち動作期間および復旧・球補給動作期間のシーケンス
動作の切り替えを制御するとともに、駆動モータ94の
駆動に必要な駆動パターン信号および駆動電圧切替信号
を発生する。
【0089】図12は、電源基板910から各基板に供
給される直流電圧等を示すブロック図である。図12に
示すように、電源基板910には各種直流電圧を生成す
る電源回路が搭載される。また、必要に応じて、AC2
4Vも各基板に供給される。
【0090】この実施の形態では、主基板31には、D
C30V、DC12V、DC5Vおよびバックアップ電
源電圧(VBB)が供給される。ランプ制御基板35に
は、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5
Vが供給される。払出制御基板37には、AC24V、
DC30V、DC12V、DC5Vおよびバックアップ
電源電圧(VBB)が供給される。そして、発射制御基板
91には、DC30V、DC12VおよびDC5Vが供
給される。また、音声制御基板70には、DC12およ
びDC5Vが供給される。図柄制御基板80には、DC
12VおよびDC5Vが供給される。なお、図柄制御基
板80への電源供給は、電源基板910から主基板31
を介して供給してもよい。また、各電気部品制御基板
は、第1種パチンコ遊技機や第2種パチンコ遊技機など
遊技機の種類を問わず電源基板を共通して使用するよう
に構成することができる。
【0091】図12に示すように、各基板に供給される
電圧のグラウンド側は電源基板910において共通にと
られている。従って、各基板におけるグラウンドレベル
は共通である。すると、ある基板から他の基板に伝達さ
れる信号として、電圧レベルをそのまま使用することが
できる。グラウンドレベルが共通化されていない基板が
あると、そのような基板に対する信号伝達を行う場合に
は、フォトカプラ等の非接触式の情報伝達手段を用いる
必要がありコストアップの要因となる。しかし、この実
施の形態のように、全ての基板のグラウンドレベルが共
通化されている場合には、フォトカプラ等を用いる必要
はない。
【0092】図13は、主基板31における電源基板9
10から供給される直流電圧等の入力部分の構成例を示
す回路図である。主基板31には、上述したように、D
C30V、DC12V、DC5Vおよびバックアップ電
源電圧(VBB)が供給されるが、ここではバックアップ
電源電圧は示されていない。
【0093】図13に示すように、主基板31に供給さ
れるDC5Vラインには、後述するノイズフィルタ回路
162aが設けられている。本例では、ノイズフィルタ
回路162aの入力側とグラウンドレベルとの間に、1
50[μF]の入力段コンデンサ161aが配されてい
る。この実施の形態では、入力段コンデンサ161a
は、5Vライン導入口の近傍(主基板31における入力
段)から分岐した所定の位置に配される(他の入力段コ
ンデンサも同様)。なお、入力段コンデンサ161a
は、後述する払出制御基板37における例えばコンデン
サ381aと同様に、ノイズフィルタ回路162aの近
傍に設けるようにしてもよい。ノイズフィルタ回路16
2aの出力側とグラウンドレベルとの間には、0.1
[μF]のコンデンサ163aが配されている。このよ
うに、本例では、コンデンサ163aとノイズフィルタ
回路162aとでダブルL型のノイズ除去回路169a
が形成されている。さらに、本例では、ダブルL型のノ
イズ除去回路169aの後段の信号ラインとグラウンド
レベルとの間に、大容量(本例では1000[μF])
の電圧安定用コンデンサ164aが配されている。
【0094】図14は、ノイズフィルタ回路162aの
回路構成の例を示す回路図である。図14に示すよう
に、ノイズフィルタ回路162aは、入力側に配される
インダクタ162aaと、グラウンドレベルに接続され
本例では0.022[μF]の容量を持つバリスタ16
2abと、出力側に配されるインダクタ162acとで
構成される。インダクタ162aa,162acは、例
えばコイルによって形成され、高周波損失を発生させて
ノイズを抑制する役割を果たす。バリスタ162ab
は、電圧に依存する非線形抵抗をもつ2電極半導体デバ
イスであり、供給電圧が増加すると抵抗が減少するた
め、例えば高電圧をグラウンドにバイパスさせるなどし
て入力信号に含まれているノイズを吸収する機能(ノイ
ズ吸収機能)を有する。図14に示すようにノイズフィ
ルタ回路162aが形成されるため、コンデンサ163
aとノイズフィルタ回路162aとで形成されるノイズ
除去回路169aは、LC型ノイズフィルタを並設した
ダブルL型の回路となっている。このように、ノイズ除
去回路169aは、入力側をインダクタ162aaで構
成し、出力側をコンデンサ163aで構成するようにし
ている。すなわち、入力側に接続される回路(電源基板
910の回路)のインピーダンスと比較して、出力側に
接続される回路(主基板31、表示制御基板80、ラン
プ制御基板35、音声制御基板70、払出制御基板37
などの回路)のインピーダンスが高い本実施例において
は、ノイズ除去回路の入力側をインダクタとし出力側を
コンデンサとすることで、ノイズ除去効果の向上を図っ
ている。
【0095】図15(A)は、ノイズフィルタ回路16
2aの機能を有するノイズフィルタ(素子)171の外
観の例を示す正面図である。図15(B)は、ノイズフ
ィルタ回路162aの機能を有するノイズフィルタ17
1の内部構造の例を示す断面図である。ノイズフィルタ
171は、図15(B)に示すように、入力側と出力側
にインダクタ162aa,162acの機能を為すフェ
ライト172,173が形成され、グラウンド側の端子
が接続されたバリスタ174が中心部にほぼ円板状に形
成された構造を為す。本例では、ノイズフィルタ171
が主基板31等の所定の位置に搭載されることで、主基
板31にフィルタ回路162aを形成する。なお、図1
5に示すノイズフィルタ171をグラウンドラインに接
続する際には、ノイズフィルタ171のグラウンド側の
端子(ピン)を接続するために、例えばグラウンドライ
ンからグラウンド端子接続用のパターンを分岐させて引
き出すことでT字状になるようなグラウンドラインを構
成せずに、グラウンドライン上にグラウンド側の端子
(ピン)を取付けるようにする。この場合、グラウンド
ライン上であれば、グラウンドラインを屈曲させた屈曲
点に取付けるようにしてもよい。
【0096】また、図13に示すように、主基板31に
供給されるDC12Vラインには、ノイズフィルタ回路
162bが設けられている。本例では、ノイズフィルタ
回路162bの入力側とグラウンドレベルとの間に、1
50[μF]の入力段コンデンサ161bが配されてい
る。また、ノイズフィルタ回路162bの出力側とグラ
ウンドレベルとの間に、0.1[μF]のコンデンサ1
63bが配されている。このように、本例では、コンデ
ンサ163bとノイズフィルタ回路162bとでダブル
L型のノイズ除去回路169bが構成されている。さら
に、本例では、ダブルL型のノイズ除去回路169bの
後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間に、大容量
(本例では1000[μF])の電圧安定用コンデンサ
164bが配されている。このように、本例では、DC
12Vの入力部分は、DC5Vの入力部分と同じ構成と
されている。
【0097】さらに、主基板31に供給されるDC30
Vラインには、インダクタ165が設けられている。イ
ンダクタ165の出力側には、インダクタ166および
バリスタ168が配されている。本例では、インダクタ
165の入力側とグラウンドレベルとの間に、470
[μF]の入力段コンデンサ161cが配されている。
また、インダクタ166の出力側とグラウンドレベルと
の間に、0.1[μF]のコンデンサ163cが配され
ている。このように、本例では、インダクタ165,1
66、バリスタ168およびコンデンサ163cによっ
てダブルL型のノイズ除去回路169cが構成されてい
る。さらに、本例では、ダブルL型のノイズ除去回路1
69cの後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間
に、大容量(本例では470[μF])の電圧安定用コ
ンデンサ164cが配されている。このように、本例で
は、DC30Vの入力部分は、電圧安定用コンデンサの
静電容量や定格電圧などは異なるが、DC5Vの入力部
分とほぼ同じ構成とされている。
【0098】インダクタ165,166は、例えば信号
ラインをフェライトビーズで覆った構成とされ、高周波
損失を発生させてノイズを抑制する。バリスタ168
は、例えば上述したバリスタ162abと同様の構成と
され、例えば高電圧をグラウンドにバイパスさせるなど
して入力信号に含まれているノイズを吸収する機能を有
する。なお、バリスタ168などの本実施例における各
バリスタは、高周波をバイパスさせる機能を有する一般
的にバリスタと呼ばれているものの他、バリスタ機能を
有するコンデンサであってもよく、また単なるコンデン
サであってもよい。本例のように、ノイズフィルタ17
1を用いるか、インダクタ165,166やバリスタ1
68で構成される回路を用いるかについては遊技機の運
用態様などによって適宜選択するようにすればよい。本
例では、遊技機で使用される電圧のうち、比較的高電圧
の30Vラインには、ノイズ除去回路169c(バリス
タ168の定格電圧が比較的高い)のような回路を用い
る構成としている。
【0099】上述したように、入力段コンデンサ161
a,161b,161cを配する構成としたことで、比
較的長期間取り替えが行われない枠側基板(遊技機の枠
側に搭載される例えば払出制御基板などであって、コス
ト上の問題や交換が困難なことなどから一般的に頻繁に
取り替えが行われることなく長期間使用される基板)へ
のノイズ対策を、枠側基板の回路構成を改変することな
く行うことができる。すなわち、図12で述べたよう
に、電源基板910で生成された電圧は、各基板に分岐
させて供給している。従って、入力段コンデンサ161
a,161b,161cを設けることで他の基板の電源
供給ラインのノイズの対策も可能となる。また、電圧安
定用コンデンサ164a,164b,164cを大容量
に構成したことで、供給電圧の振れを吸収して電圧が供
給される例えばCPU56等の動作の安定を図ることが
できる。
【0100】入力段コンデンサ161a,161b,1
61cは、アルミ電解コンデンサとほぼ同じ構造をなす
電解コンデンサであり、アルミ箔を巻き取った素子によ
って構成されている。本例では、電解コンデンサの電解
質に、有機半導体(多結晶からなる高電導体)が用いら
れている。なお、封口においては、ゴム封口としてもよ
く、例えばエポキシ樹脂などの樹脂によって封口するよ
うにしてもよい。この様な構成により、温度の変化に対
するESR(等価直列抵抗)の変化が少ない等の効果が
ある。従って、パチンコ島(遊技機設置島)内は高温に
なるが、この様な条件でもノイズ除去効果能力の変化が
少なく好適である。
【0101】図16は、ランプ制御基板35における電
源基板910から供給される直流電圧等の入力部分の構
成例を示す回路図である。ランプ制御基板35には、上
述したように、DC30V、DC21V、DC12Vお
よびDC5Vが供給されるが、図16にはDC21Vの
入力部分の構成は示されていない。DC21Vの入力部
分には、この実施の形態で示されたようなノイズフィル
タ回路は構成されていない。DC21Vは、AC24V
を整流することで生成され、ランプを点灯させるために
用いられるが、ノイズの発生による不都合があまりな
い。ただし、DC21Vの入力部分についてもノイズフ
ィルタ回路を設ける構成としてもよい。
【0102】図16に示すように、ランプ制御基板35
に供給されるDC5Vラインには、ノイズフィルタ回路
362aが設けられている。本例では、ノイズフィルタ
回路362aの入力側とグラウンドレベルとの間に、1
50[μF]の入力段コンデンサ361aが配されてい
る。また、ノイズフィルタ回路362aの出力側とグラ
ウンドレベルとの間に、0.1[μF]のコンデンサ3
63aが配されている。このように、本例では、コンデ
ンサ363aとノイズフィルタ回路362aとでダブル
L型のノイズ除去回路369aが形成されている。さら
に、本例では、ダブルL型のノイズ除去回路369aの
後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間に、大容量
(本例では1000[μF])の電圧安定用コンデンサ
364aが配されている。なお、本例では、ノイズフィ
ルタ回路362aは上述したフィルタ回路162aと同
一の構成であり、他の各部も主基板31に形成されてい
る各部と同一の構成である。
【0103】また、図16に示すように、ランプ制御基
板35に供給されるDC12Vラインには、ノイズフィ
ルタ回路362bが設けられている。本例では、ノイズ
フィルタ回路362bの入力側とグラウンドレベルとの
間に、150[μF]の入力段コンデンサ361bが配
されている。また、ノイズフィルタ回路362bの出力
側とグラウンドレベルとの間に、0.1[μF]のコン
デンサ363bが配されている。このように、本例で
は、コンデンサ363bとノイズフィルタ回路362b
とでダブルL型のノイズ除去回路369bが構成されて
いる。さらに、本例では、ダブルL型のノイズ除去回路
369bの後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間
に、大容量(本例では1000[μF])の電圧安定用
コンデンサ364bが配されている。このように、本例
では、DC12Vの入力部分は、DC5Vの入力部分と
同じ構成とされている。
【0104】さらに、ランプ制御基板35に供給される
DC30Vラインには、インダクタ365が設けられて
いる。インダクタ365の出力側には、インダクタ36
6およびバリスタ368が配されている。本例では、イ
ンダクタ365の入力側とグラウンドレベルとの間に、
470[μF]の入力段コンデンサ361cが配されて
いる。また、インダクタ366の出力側とグラウンドレ
ベルとの間に、0.1[μF]のコンデンサ363cが
配されている。このように、本例では、インダクタ36
5,366、バリスタ368およびコンデンサ363c
によってダブルL型のノイズ除去回路369cが構成さ
れている。さらに、本例では、ダブルL型のノイズ除去
回路369cの後段の信号ラインとグラウンドレベルと
の間に、大容量(本例では470[μF])の電圧安定
用コンデンサ364cが配されている。このように、本
例では、DC30Vの入力部分は、電圧安定用コンデン
サの静電容量や定格電圧などは異なるが、DC5Vの入
力部分とほぼ同じ構成とされている。
【0105】インダクタ365,366は、例えば信号
ラインをフェライトビーズで覆った構成とされ、高周波
損失を発生させてノイズを抑制する。バリスタ368
は、例えば主基板31において説明したバリスタ162
abと同様の構成とされ、例えば高電圧をグラウンドに
バイパスさせるなどして入力信号に含まれているノイズ
を吸収する機能を有する。
【0106】上述したように、入力段コンデンサ361
a,361b,361cを配する構成としたことで、比
較的長期間取り替えが行われない枠側基板(遊技機の枠
側に搭載される例えば払出制御基板などであって、コス
ト上の問題や交換が困難なことなどから一般的に頻繁に
取り替えが行われることなく長期間使用される基板)へ
のノイズ対策を、枠側基板の回路構成を改変することな
く行うことができる。また、電圧安定用コンデンサ36
4a,364b,364cを大容量に構成したことで、
供給電圧の振れを吸収して電圧が供給される例えばラン
プ制御用CPU351等の動作の安定を図ることができ
る。
【0107】図17は、図柄制御基板80における電源
基板910から供給される直流電圧等の入力部分の構成
例を示す回路図である。図柄制御基板80には、上述し
たように、DC12VおよびDC5Vが供給される。
【0108】図17に示すように、図柄制御基板80に
供給されるDC5Vラインには、ノイズフィルタ回路8
02aが設けられている。本例では、ノイズフィルタ回
路802aの入力側とグラウンドレベルとの間に、15
0[μF]の入力段コンデンサ801aが配されてい
る。また、ノイズフィルタ回路802aの出力側とグラ
ウンドレベルとの間に、0.1[μF]のコンデンサ8
03aが配されている。このように、本例では、コンデ
ンサ803aとノイズフィルタ回路802aとでダブル
L型のノイズ除去回路809aが形成されている。さら
に、本例では、ダブルL型のノイズ除去回路809aの
後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間に、大容量
(本例では470[μF])の電圧安定用コンデンサ8
04aが配されている。なお、フィルタ回路802aな
どの各部は、本例では、主基板31に配されるフィルタ
回路162aなどの対応する各部と同一の構成とされて
いる。
【0109】また、図17に示すように、図柄制御基板
80に供給されるDC12Vラインには、ノイズフィル
タ回路802bが設けられている。本例では、ノイズフ
ィルタ回路802bの入力側とグラウンドレベルとの間
に、150[μF]の入力段コンデンサ801bが配さ
れている。また、ノイズフィルタ回路802bの出力側
とグラウンドレベルとの間に、0.1[μF]のコンデ
ンサ803bが配されている。このように、本例では、
コンデンサ803bとノイズフィルタ回路802bとで
ダブルL型のノイズ除去回路809bが構成されてい
る。さらに、本例では、ダブルL型のノイズ除去回路8
09bの後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間
に、大容量(本例では470[μF])の電圧安定用コ
ンデンサ804bが配されている。このように、本例で
は、DC12Vの入力部分は、DC5Vの入力部分と同
じ構成とされている。
【0110】上述したように、入力段コンデンサ801
a,801bを配する構成としたことで、比較的長期間
取り替えが行われない枠側基板(遊技機の枠側に搭載さ
れる例えば払出制御基板などであって、コスト上の問題
や交換が困難なことなどから一般的に頻繁に取り替えが
行われることなく長期間使用される基板)へのノイズ対
策を、枠側基板の回路構成を改変することなく行うこと
ができる。また、電圧安定用コンデンサ804a,80
4bを大容量に構成したことで、供給電圧の振れを吸収
して電圧が供給される例えば表示制御用CPU101等
の動作の安定を図ることができる。また、主基板31を
介して電源供給を受ける構成とした場合には、主基板3
1と図柄制御基板80とを接続するハーネスに乗ったノ
イズの主基板31への影響を抑制することができる。
【0111】図18は、音声制御基板70における電源
基板910から供給される直流電圧等の入力部分の構成
例を示す回路図である。音声制御基板70には、上述し
たように、DC12VおよびDC5Vが供給される。
【0112】図18に示すように、音声制御基板70に
供給されるDC5Vラインには、フィルタ回路712a
が設けられている。本例では、フィルタ回路712aの
入力側とグラウンドレベルとの間に、150[μF]の
入力段コンデンサ711aが配されている。また、フィ
ルタ回路712aの出力側とグラウンドレベルとの間
に、0.1[μF]のコンデンサ713aが配されてい
る。このように、本例では、コンデンサ713aとフィ
ルタ回路712aとでダブルL型のノイズ除去回路71
9aが形成されている。さらに、本例では、ダブルL型
のノイズ除去回路719aの後段の信号ラインとグラウ
ンドレベルとの間に大容量(本例では470[μF])
の電圧安定用コンデンサ714aが配され、さらに後段
の信号ラインとグラウンドレベルとの間に大容量(本例
では470[μF])の電圧安定用コンデンサ715a
が配されている。なお、フィルタ回路712aなどの各
部は、本例では、主基板31に配されるフィルタ回路1
62aなどの対応する各部と同一の構成とされている。
また、電圧安定用コンデンサ714aと電圧安定用コン
デンサ715aは、同一の構成とされている。本例で
は、基板70に設置スペースが十分確保されているため
2つの電圧安定用コンデンサ714a,715aを設け
ているが、電圧安定用コンデンサを1つ設ける構成とし
てもよい。
【0113】また、図18に示すように、音声制御基板
70に供給されるDC12Vラインには、ノイズフィル
タ回路712bが設けられている。本例では、ノイズフ
ィルタ回路712bの入力側とグラウンドレベルとの間
に、150[μF]の入力段コンデンサ711bが配さ
れている。また、ノイズフィルタ回路712bの出力側
とグラウンドレベルとの間に、0.1[μF]のコンデ
ンサ713bが配されている。このように、本例では、
コンデンサ713bとノイズフィルタ回路712bとで
ダブルL型のノイズ除去回路719bが構成されてい
る。さらに、本例では、ダブルL型のノイズ除去回路7
19bの後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間
に、大容量(本例では470[μF])の電圧安定用コ
ンデンサ714bが配されている。このように、本例で
は、DC12Vの入力部分は、図柄制御基板80のDC
12Vの入力部分と同じ構成とされている。
【0114】上述したように、入力段コンデンサ711
a,711bを配する構成としたことで、比較的長期間
取り替えが行われない枠側基板(遊技機の枠側に搭載さ
れる例えば払出制御基板などであって、コスト上の問題
や交換が困難なことなどから一般的に頻繁に取り替えが
行われることなく長期間使用される基板)へのノイズ対
策を、枠側基板の回路構成を改変することなく行うこと
ができる。また、電圧安定用コンデンサ714a,71
5a,714bを大容量(5Vラインについては2つの
電圧安定用コンデンサ714a,715aを搭載してさ
らに静電容量を大としている)に構成したことで、供給
電圧の振れを吸収して電圧が供給される例えば音声制御
用CPU701等の動作の安定を図ることができる。
【0115】図19は、払出制御基板37における電源
基板910から供給される直流電圧等の入力部分の構成
例を示す回路図である。払出制御基板37には、上述し
たように、AC24V、DC30V、DC12V、DC
5Vおよびバックアップ電源電圧(VBB)が供給される
が、ここではAC24Vおよびバックアップ電源電圧ラ
インは示されていない。払出制御基板37は、本例では
遊技機の枠側に搭載され、機構盤側に搭載されている各
基板(本例では、主基板31、ランプ制御基板35、図
柄制御基板80、音声制御基板70)と比較して長期間
取り替えられることなく使用されるものである。従っ
て、本例では、払出制御基板37における直流電圧等の
入力部分の回路構成は、例えば全ての基板をダブルπ型
のノイズ除去回路を用いた構成(後述するが、この実施
の形態の他の構成例の一つでもある)としたあとに機構
盤側のみの基板が入れ替えられた場合を想定して、後述
するダブルπ型のノイズ除去回路389aを備えた構成
としている。
【0116】図19に示すように、払出制御基板37に
供給されるDC5Vラインには、後述するノイズフィル
タ回路382aが設けられている。本例では、ノイズフ
ィルタ回路382aの入力側とグラウンドレベルとの間
に、0.1[μF]のコンデンサ381aが配されてい
る。払出制御基板37においては、コンデンサ382a
は、例えばノイズフィルタ回路382aの入力側の近傍
から5Vラインを分岐した位置に設けられる。また、ノ
イズフィルタ回路382aの出力側とグラウンドレベル
との間に、0.1[μF]のコンデンサ383aが配さ
れている。このように、本例では、コンデンサ381a
と、コンデンサ383aと、ノイズフィルタ回路382
aとでダブルπ型のノイズ除去回路389aが形成され
ている。さらに、本例では、ダブルπ型のノイズ除去回
路389aの後段の信号ラインとグラウンドレベルとの
間に、220[μF]のコンデンサ384aが配されて
いる。
【0117】図20は、ノイズフィルタ回路382aの
回路構成の例を示す回路図である。図20に示すよう
に、ノイズフィルタ回路382aは、入力側に配される
インダクタ382aaと、グラウンドレベルに接続され
るコンデンサ382abと、出力側に配される0.00
1[μF]の容量を持つインダクタ382acとで構成
される。インダクタ382aa,382acは、例えば
コイルによって形成され、高周波損失を発生させてノイ
ズを抑制する役割を果たす。コンデンサ382abは、
2端子コンデンサに比較して高周波ノイズのノイズを吸
収することができる3端子コンデンサである。なお、図
14のような例えば高電圧をグラウンドにバイパスさせ
る機能を有するコンデンサを用いてもよい。
【0118】また、図19に示すように、払出制御基板
37に供給されるDC12Vラインには、ノイズフィル
タ回路382bが設けられている。本例では、ノイズフ
ィルタ回路382bの入力側とグラウンドレベルとの間
に、0.1[μF]のコンデンサ381bが配されてい
る。また、ノイズフィルタ回路382bの出力側とグラ
ウンドレベルとの間に、0.1[μF]のコンデンサ3
83bが配されている。このように、本例では、コンデ
ンサ381bと、コンデンサ383bと、ノイズフィル
タ回路382bとでダブルπ型のノイズ除去回路389
bが構成されている。さらに、本例では、ダブルπ型の
ノイズ除去回路389bの後段の信号ラインとグラウン
ドレベルとの間に、220[μF]のコンデンサ384
bが配されている。このように、本例では、DC12V
の入力部分は、DC5Vの入力部分と同じ構成とされて
いる。
【0119】さらに、払出制御基板37に供給されるD
C30Vラインには、ノイズフィルタ回路382cが設
けられている。本例では、ノイズフィルタ回路382c
の入力側とグラウンドレベルとの間に、0.1[μF]
のコンデンサ381cが配されている。また、ノイズフ
ィルタ回路382cの出力側とグラウンドレベルとの間
に、0.1[μF]のコンデンサ383cが配されてい
る。このように、本例では、コンデンサ381cと、コ
ンデンサ383cと、ノイズフィルタ回路382cとで
ダブルπ型のノイズ除去回路389cが構成されてい
る。さらに、本例では、ダブルπ型のノイズ除去回路3
89cの後段の信号ラインとグラウンドレベルとの間
に、220[μF]のコンデンサ384cが配されてい
る。このように、本例では、DC30Vの入力部分は、
DC5Vの入力部分とほぼ同じ構成とされている。
【0120】図21は、発射制御基板91における電源
基板910から供給される直流電圧等の入力部分の構成
例を示す回路図である。発射制御基板91には、上述し
たように、DC30V、DC12VおよびDC5Vが供
給されるが、図21にはDC12Vの入力部分の構成は
示されていない。
【0121】図21に示すように、発射制御基板91に
供給されるDC5Vラインには、後述するフィルタ回路
922aが設けられている。本例では、フィルタ回路9
22aの入力側とグラウンドレベルとの間に、0.1
[μF]のコンデンサ921aが配されている。また、
ノイズフィルタ回路922aの出力側とグラウンドレベ
ルとの間に、0.1[μF]のコンデンサ923aが配
されている。このように、本例では、コンデンサ921
aと、コンデンサ923aと、ノイズフィルタ回路92
2aとでダブルπ型のノイズ除去回路929aが形成さ
れている。さらに、本例では、ダブルπ型のノイズ除去
回路929aの後段の信号ラインとグラウンドレベルと
の間に、大容量の220[μF]のコンデンサ924a
が配されている。
【0122】なお、ノイズフィルタ回路922aの回路
構成は、例えば図20に示したノイズフィルタ回路38
2aと同様の構成とされる。
【0123】また、図21に示すように、発射制御基板
91に供給されるDC30Vラインには、ノイズフィル
タ回路922cが設けられている。本例では、ノイズフ
ィルタ回路922cの入力側とグラウンドレベルとの間
に、0.1[μF]のコンデンサ921cが配されてい
る。また、ノイズフィルタ回路922cの出力側とグラ
ウンドレベルとの間に、0.1[μF]のコンデンサ9
23cが配されている。このように、本例では、コンデ
ンサ921cと、コンデンサ923cと、ノイズフィル
タ回路922cとでダブルπ型のノイズ除去回路929
cが構成されている。さらに、本例では、ダブルπ型の
ノイズ除去回路929cの後段の信号ラインとグラウン
ドレベルとの間に、220[μF]のコンデンサ924
cが配されている。このように、本例では、DC30V
の入力部分は、DC5Vの入力部分とほぼ同じ構成とさ
れている。
【0124】なお、各基板における電圧のグラウンド側
は、例えば各基板への導入側(入力段コンデンサのグラ
ウンド側)および各機器への出力側(電圧安定用コンデ
ンサのグラウンド側)においてそれぞれ共通にとられて
いる。従って、各基板においてグラウンドレベルが共通
であり、各基板においてグラウンド側のノイズを抑制す
ることができる。
【0125】図22は、遊技機の各部におけるノイズの
測定結果を示す説明図である。ここでは、上述した本例
の回路構成をなす各基板が搭載された遊技機と、全ての
基板において図19に示したようなダブルπ型のノイズ
除去回路389a〜389cなどが搭載された回路構成
(この実施の形態の他の構成例でもある)をなす各基板
が搭載された遊技機とで、実際に発生しているノイズの
状態の比較を示す説明図である。ここでは、計測装置と
してオシロスコープを用い、図22において後述する遊
技機の所定の箇所で5Vラインを計測した結果得られた
電圧値の最大値と最小値が示されている。
【0126】図22に示すように、主基板31では、ノ
イズフィルタ回路162aの入力側5Vライン(図13
の(1))および出力側5Vライン(図13の(2))
において計測されている。また、CPU56の5V電源
入力ライン(図24の(3))、電源断信号の入力ライ
ン(図24の(4))およびリセット信号の入力ライン
(図24の(5))においても計測されている。
【0127】また、主基板31では、出力ポート570
における5V電源入力ライン(図25の(6))におい
て計測されている。また、出力ポート570のホールコ
ンピュータに出力される信号である後述する特別図柄大
当り信号の出力ライン(図25の(7))、およびリセ
ット信号の入力ライン(図25の(8))においても計
測されている。なお、全ての基板においてダブルπ型の
ノイズ除去回路などが搭載された回路構成をなす各基板
が搭載された遊技機における主基板の対応箇所でも計測
されている。
【0128】また、図22に示すように、払出制御基板
37では、ノイズフィルタ回路382aの入力側5Vラ
イン(図19の(1))および出力側5Vライン(図1
9の(2))において計測されている。また、払出制御
用CPU371の5V電源入力ライン(図31の
(3))、電源断信号の入力ライン(図31の(4))
およびリセット信号の入力ライン(図31の(5))に
おいても計測されている。さらに、全ての基板において
ダブルπ型のノイズ除去回路などが搭載された回路構成
をなす各基板が搭載された遊技機における払出制御基板
の対応箇所でも計測されている。
【0129】さらに、図22に示すように、図柄制御基
板80では、表示制御用CPU101の5V電源入力ラ
イン(図8の(1))、ノイズフィルタ回路802aの
入力側5Vライン(図17の(2))においても計測さ
れている。表示制御用CPU101の5V電源入力ライ
ンおよびノイズフィルタ回路802aの入力側5Vライ
ンのそれぞれにおいて、特別図柄および普通図柄それぞ
れについての試験用の図柄変動中信号が出力されている
ときの電圧の状態が、試験端子を試験装置に接続してい
るとき(図22の図柄制御基板80に関する表示の左
欄)および接続していないとき(図22の図柄制御基板
80に関する表示の右欄)のそれぞれの場合について計
測されている。さらに、全ての基板においてダブルπ型
のノイズ除去回路などが搭載された回路構成をなす各基
板が搭載された遊技機における図柄制御基板の対応箇所
においても、同様の条件で計測されている。
【0130】各測定箇所において図22に示されている
測定結果が得られた。図22に示すように、主基板31
の(1)、(2)、(5)や、図柄制御基板80の
(1)、(2)、(3)においては、ダブルL型のノイ
ズ除去回路、ダブルπ型のノイズ除去回路ともにほぼ同
様の測定結果が得られている。また、その他の測定場所
においては、ダブルπ型のノイズ除去回路よりもダブル
L型のノイズ除去回路の方が比較的ノイズ除去効果に優
れている。以上のノイズ除去回路を用いることで、各基
板に搭載される機器に対して安定した電圧を供給するこ
とができる。よって、従来の遊技機と比較した場合に
は、大幅にノイズが低減されることが期待できる。特
に、CPU56の5V電源入力ライン(図24の
(3))や、電源断信号の入力ライン(図24の
(4))の最小値などにおいては顕著に現れている。な
お、CPU56のリセット信号の入力ライン(図24の
(5))の最小値などにおいては、全ての基板において
ダブルπ型のノイズ除去回路を設ける構成とした場合と
で効果において差がない所もあるが、そのような箇所に
重点を置く場合には、比較的安価に構成されるダブルπ
型のノイズ除去回路を設ける構成とすればよい。このよ
うに、本例の遊技機では、各基板に搭載されている各機
器において破損や誤動作などの障害が発生してまうこと
を防止することが可能となっている。なお、図22の測
定結果は、測定結果のうちの一部を示すものであって、
他の箇所でもノイズが低減されている。
【0131】また、図22に示すように、ダブルπ型の
ノイズ除去回路を含む構成とされている払出制御基板3
7においても、全ての基板でダブルπ型のノイズ除去回
路を含む構成とした他の実施の形態と比較してノイズの
低減が図られている。すなわち、上述した実施の形態で
は、電源ラインが電源基板910から分岐して各基板に
配される構成とし、何れかの基板(例えば主基板31)
に入力段コンデンサを配するようにしているので、比較
的長期間取り替えが行われない枠側基板へのノイズ対策
を、枠側基板の回路構成を改変することなく行うことが
できる。なお、本例では、主基板31などの複数の基板
に入力段コンデンサを設ける構成としているが、任意の
1つの基板に設けるようにしてもよい。
【0132】なお、払出制御基板37などの枠側の基板
に対しても、例えば上述した主基板31のように、入力
段コンデンサおよびノイズ吸収機能を有するノイズフィ
ルタ回路を配するようにしてもよい。また、払出制御基
板37などの枠側の基板に、電圧安定用コンデンサを設
ける構成としてもよい。さらに、主基板などを含む全て
の基板において、上述した払出制御基板37のように、
ダブルπ型のノイズ除去回路を搭載した構成(図22に
おいて比較対象とした構成)としてもよい。
【0133】以上説明したように、ノイズ吸収機能を有
するノイズフィルタ回路を設ける構成としたことで、各
基板における各電源ラインにおけるノイズを低減するこ
とができ、各基板に搭載される機器に対して安定した電
圧を供給することができるため、各機器において破損や
誤動作などの障害が発生してまうことを防止することが
可能となる。
【0134】また、上述したように、各基板に設けられ
る電圧安定用コンデンサを大容量に構成したことで、供
給電圧の振れを吸収して電圧が供給される例えばCPU
等の機器の動作の安定を図ることができる。
【0135】なお、上述した図12においては省略して
いるが、遊技機において必要となる各電圧は、値の異な
る電圧毎に後述する図23に示すようにして生成され、
各電気部品制御基板に分岐されて供給される。例えば、
DC5V電圧であれば、図23に示すDC−DCコンバ
ータ913で生成され、DC5V供給ラインから各電気
部品制御基板に分岐して供給される。従って、DC5V
供給ラインのいずれかの部位でノイズが乗った場合、5
V電源が供給されるすべての電気部品制御基板のDC5
V電圧の供給に影響を与えてしまう。しかし、この実施
の形態では、ノイズ吸収機能を有するノイズフィルタ回
路、入力断コンデンサ、電圧安定用コンデンサを設ける
構成としているため、ノイズを効果的に除去することが
でき、各電気部品制御手段に悪影響を及ぼすことが防止
されている。
【0136】図23は、遊技機の電源基板910の一構
成例を示すブロック図である。電源基板910は、主基
板31、図柄制御基板80、音声制御基板70、ランプ
制御基板35および払出制御基板37等の電気部品制御
基板と独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基
板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例で
は、AC24V、VSL(DC+30V)、DC+21
V、DC+12VおよびDC+5Vを生成する。また、
バックアップ電源となるコンデンサ916は、DC+5
Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインか
ら充電される。
【0137】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、+21V、+12Vおよび+5
Vを生成してコネクタ915に出力する。コネクタ91
5は例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部
品制御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給さ
れる。
【0138】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図23には1つのコネクタ
915が代表して示されているが、コネクタは、各電気
部品制御基板対応に設けられている。
【0139】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が遮断され
たときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源
バックアップされているRAMすなわち記憶内容保持状
態となりうる記憶手段)に対して記憶状態を保持できる
ように電力を供給するバックアップ電源となる。また、
+5Vラインとバックアップ+5Vラインとの間に、逆
流防止用のダイオード917が挿入される。
【0140】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。
【0141】また、電源基板910には、電源監視用I
C902が搭載されている。電源監視用IC902は、
VSL電源電圧を導入し、VSL電源電圧を監視することに
よって電源断の発生を検出する。具体的には、VSL電源
電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、
電源断が生ずるとして電源断信号を出力する。なお、監
視対象の電源電圧は、各電気部品制御基板に搭載されて
いる回路素子の電源電圧(この例では+5V)よりも高
い電圧であることが好ましい。この例では、交流から直
流に変換された直後の電圧であるVSLが用いられてい
る。電源監視用IC902からの電源断信号は、主基板
31や払出制御基板37等に供給される。
【0142】電源監視用IC902が電源断を検知する
ための所定値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品
制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、電源監視用IC902が、CPU等の回路
素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも
高く、また、交流から直流に変換された直後の電圧を監
視するように構成されているので、CPUが必要とする
電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、
より精密な監視を行うことができる。
【0143】さらに、監視電圧としてVSL(+30V)
を用いる場合には、遊技機の各種スイッチに供給される
電圧が+12Vであることから、電源瞬断時のスイッチ
オン誤検出の防止も期待できる。すなわち、+30V電
源の電圧を監視すると、+30V作成の以降に作られる
+12Vが落ち始める以前の段階でそれの低下を検出で
きる。よって、+12V電源の電圧が低下するとスイッ
チ出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより
早く低下する+30V電源電圧を監視して電源断を認識
すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電源復旧
待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状態とな
ることができる。
【0144】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復帰制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0145】なお、図23に示された構成では、電源監
視用IC902の検出出力(電源断信号)は、バッファ
回路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基
板(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達され
るが、例えば、1つの検出出力を中継基板に伝達し、中
継基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構
成でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応
じたバッファ回路を設けてもよい。
【0146】図24は、CPU56周りの一構成例を示
すブロック図である。図24に示すように、電源監視回
路(電源監視手段)からの電源断信号が、CPU56の
マスク不能割込端子(XNMI端子)に接続されてい
る。電源監視回路は、遊技機が使用する各種直流電源の
うちのいずれかの電源の電圧を監視して電源電圧低下を
検出する回路である。この実施の形態では、VSLの電源
電圧を監視して電圧値が所定値以下になるとローレベル
の電源断信号を発生する。VSLは、遊技機で使用される
直流電圧のうちで最大のものであり、この例では+30
Vである。従って、CPU56は、割込処理によって電
源断の発生を確認することができる。なお、この実施の
形態では、電源監視回路は、上述した電源基板に搭載さ
れている。
【0147】図24には、システムリセット回路65も
示されているが、この実施の形態では、システムリセッ
ト回路65は、第2の電源監視回路(電源監視手段)も
兼ねている。すなわち、リセットIC651は、電源投
入時に、外付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だ
け出力をローレベルとし、所定時間が経過すると出力を
ハイレベルにする。すなわち、リセット信号をハイレベ
ルに立ち上げてCPU56を動作可能状態にする。ま
た、リセットIC651は、電源基板に搭載されている
電源監視回路が監視する電源電圧と等しい電源電圧であ
るVSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(電源監視
回路が電源断信号を出力する電源電圧値よりも低い値)
以下になるとローレベルのリセット信号を発生する。従
って、CPU56は、電源監視回路からの電源断信号に
応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、システム
リセットされる。
【0148】図24に示すように、リセットIC651
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU56のリセット端
子に接続されている。このような構成によれば、電源投
入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU56
は、確実に動作を開始する。
【0149】そして、例えば、電源基板に搭載されてい
る電源監視回路の検出電圧(電圧低下信号を出力するこ
とになる電圧)を+22Vとし、主基板31に搭載され
ている電源監視回路の検出電圧を+9Vとする。そのよ
うに構成した場合には、両方の電源監視回路が同一の電
源VSLの電圧を監視するので、電圧監視回路が電源断信
号を出力するタイミングと電圧監視回路がリセット信号
を出力するタイミングの差を所望の所定期間に確実に設
定することができる。所望の所定期間とは、電源監視回
路からの電源断信号に応じて電力供給停止時処理を開始
してから電力供給停止時処理が確実に完了するまでの期
間である。
【0150】この例では、電源基板に搭載されている電
源監視手段が検出信号を出力することになる第1検出条
件は+30V電源電圧が+22Vにまで低下したことで
あり、主基板31に搭載されている電源監視手段が検出
信号を出力することになる第2検出条件は+30V電源
電圧が+9Vにまで低下したことになる。ただし、ここ
で用いられている電圧値は一例であって、他の値を用い
てもよい。
【0151】ただし、監視範囲が狭まるが、双方の電圧
監視回路の監視電圧として+5V電源電圧を用いること
も可能である。その場合にも、電源基板に搭載されてい
る電圧監視回路の検出電圧は、主基板31に搭載されて
いる電圧監視回路の検出電圧よりも高く設定される。
【0152】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電源が断しても内
容は保存される。そして、+5V電源が復旧すると、シ
ステムリセット回路65からリセット信号が発せられる
ので、CPU56は、通常の動作状態に復帰する。その
とき、必要なデータがバックアップRAMに保存されて
いるので、停電等からの復旧時に停電発生時の遊技状態
に復帰することができる。
【0153】なお、図24では、電源投入時にCPU5
6のリセット端子に2回のリセット信号(ローレベル信
号)が与えられる構成が示されたが、リセット信号の立
ち上がりタイミングが1回しかなくても確実にリセット
解除されるCPUを使用する場合には、符号941〜9
49で示された回路素子は不要である。その場合、リセ
ットIC651の出力がそのままCPU56のリセット
端子に接続される。
【0154】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。PIOは、PB0〜PB
3の4ビットおよびPA0〜PA7の1バイトのポート
を有する。PB0〜PB3およびPA0〜PA7のポー
トは、入力/出力いずれにも設定できる。ただし、この
実施の形態では内蔵PIOを使用しない。その場合に
は、例えば、全ポートを入力モードとして、全ポートを
グラウンドレベルに接続する。なお、電源投入時に、P
IOは自動的に入力モードに設定される。
【0155】図25は、この実施の形態において電圧の
状態を測定した箇所を説明するための出力ポート(出力
ポート0)570周りの構成例を示すブロック図であ
る。出力ポート570は、払出制御基板37などに対し
て1ビットのストローブ信号(INT信号)を出力する
ための出力ポート(PO0〜PO7の1バイト)を有す
る。本例では、使用しないPO4〜PO7は、グラウン
ドレベルに接続する。また、出力ポート570は、例え
ば特別図柄大当り信号などの各種情報をホール用として
出力するための出力ポート(PI0〜PI7の1バイ
ト)を有する。この実施の形態では、PI0〜PI7か
らは、特別図側大当り信号の他、例えば特別図柄始動口
信号、特別図柄確定信号、大当り又は確変中信号、普通
図柄確定信号、可変入賞球装置作動信号、賞球信号など
の情報がホール用として出力される。なお、特別図柄大
当り信号は、本例ではPI2から出力され、例えば特別
図柄が大当り図柄で確定したときにオンとなり大当り動
作終了時にオフとなる信号であり、ソフトウェアで作成
される信号である。さらに、出力ポート570には、上
述したリセットIC651の出力が接続されるリセット
端子(RES)を有する。
【0156】また、出力ポート570は、各種ソレノイ
ドを駆動するためにソレノイド回路59に向けて駆動指
令を行うための出力ポート(P20〜P22の3ビッ
ト)を有する。ソレノイド回路59は、駆動指令に応じ
てソレノイド16,21を駆動し、可変入賞球装置15
または開閉板20を開状態または閉状態とする。また、
ソレノイド回路59は、駆動指令に応じて、ソレノイド
21Aを駆動して大入賞口内の経路を切り換える。
【0157】さらに、出力ポート570は、各種試験用
信号を出力するための出力ポート(P30〜P34の5
ビット)を有する。この場合、出力ポート570は、試
験用信号として、例えば特別電動役物作動中信号、普通
電動役物作動中信号、役物連続作動装置作動信号、特別
図柄大当り信号、普通図柄大当り信号などの信号を図示
しない試験装置に向けて出力する。
【0158】出力ポート570は、主基板31からのデ
ータ入力部を備え、さらに図示しないアドレスデコード
回路を内蔵している。主基板31は、CPU56から、
1バイトの入力ポートD0〜D7を介してデータを出力
ポート570に入力するとともに、5ビットの入力ポー
トA0〜A4を介して出力先のアドレスを指定すること
で、単一のICでありながら複数の出力先へデータを出
力可能である。例えば、INT信号であれば、データを
入力してPO0〜PO7の何れかである出力先を指定す
る。
【0159】次に遊技機の動作について説明する。図2
6は、主基板31におけるCPU56が実行するメイン
処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源
が投入され、CPU56が起動すると、メイン処理にお
いて、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0160】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0161】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0162】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込(INT)のモードとして以
下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可
能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁
止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容
をスタックにセーブする。
【0163】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0164】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0165】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0166】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0167】そして、電源断時にバックアップRAM領
域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の
停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステ
ップS7)。この実施の形態では、不測の電源断が生じ
た場合には、バックアップRAM領域のデータを保護す
るための処理が行われている。そのような保護処理が行
われていた場合をバックアップありとする。バックアッ
プなしを確認したら、CPU56は初期化処理を実行す
る。
【0168】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。この例では、図27に示
すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定
されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、
「55H」以外の値が設定されていればバックアップな
し(オフ状態)を意味する。
【0169】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生じ
た後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデ
ータは保存されていたはずであるから、チェック結果は
正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内部
状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停電
復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行
する。
【0170】チェック結果が正常であれば(ステップS
8)、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制
御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の状
態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS
9)。そして、バックアップRAM領域に保存されてい
たPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定さ
れ、そのアドレスに復帰する。
【0171】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定する初
期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(ランプ制
御基板35、払出制御基板37、音声制御基板70、図
柄制御基板80)を初期化するための処理を実行する
(ステップS13)。サブ基板を初期化する処理とは、
例えば初期設定コマンドを送出する処理である。
【0172】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理
のステップS1において割込禁止とされているので、初
期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS1
5)。
【0173】この実施の形態では、CPU56の内蔵C
TCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定され
る。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定
される。そして、タイマ割込が発生すると、図28に示
すように、CPU56は、例えばタイマ割込が発生した
ことを示すタイマ割込フラグをセットする(ステップS
12)。
【0174】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生し
たか否かの監視(ステップS17)の確認が行われるル
ープ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数
更新処理(ステップS16)も実行される。
【0175】CPU56は、ステップS17において、
タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップS2
1〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理に
おいて、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介し
て、ゲートセンサ12、始動口センサ17、カウントセ
ンサ23および入賞口スイッチ19a,19b,24
a,24b等のスイッチの状態を入力し、それらの状態
判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0176】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0177】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、
停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新す
る処理を行う(ステップS24)。
【0178】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS26)。普通図柄プロセス処理では、7セグメント
LEDによる可変表示器10を所定の順序で制御するた
めの普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選
び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラ
グの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0179】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS28)。
【0180】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS29)。
【0181】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS30)。ソレノイド回路59は、駆動指令に応じて
ソレノイド16,21を駆動し、可変入賞球装置15ま
たは開閉板20を開状態または閉状態とする。
【0182】そして、CPU56は、各入賞口への入賞
を検出するためのスイッチ17,23,19a,19
b,24a,24bの検出出力にもとづく賞球数の設定
などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具
体的には、入賞検出に応じて払出制御基板37に払出制
御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されて
いる払出制御用CPU371は、払出制御コマンドに応
じて球払出装置97を駆動する。
【0183】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば
割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなさ
れ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、
タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0184】また、メイン処理には遊技制御処理に移行
すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU56の内
部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタイ
マ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定す
るためのフラグがセット等がなされるので、遊技制御処
理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理の
全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行す
べきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中の
全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0185】以上に説明したように、この実施の形態で
は、CTCやPIOを内蔵するCPU56に対して、初
期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内蔵
CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現で
きる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の位
置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ検
出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、プ
ログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低減
する等の効果を得ることができる。
【0186】図29は、電源基板910からの電源断信
号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電力供給停
止時処理)の処理例を示すフローチャートである。
【0187】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)を所定のバックアップRAM領域に退避する(ステ
ップS51)。また、割込フラグをパリティフラグにコ
ピーする(ステップS52)。パリティフラグはバック
アップRAM領域に形成されている。また、BCレジス
タ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタおよび
スタックポインタをバックアップRAM領域に退避する
(ステップS54〜58)。
【0188】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)をバックアップフラグにストアする。バ
ックアップフラグはバックアップRAM領域に形成され
ている。次いで、パリティデータを作成する(ステップ
S60〜S67)。すなわち、まず、クリアデータ(0
0)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップ
S60)、チェックサム算出開始アドレスをポインタに
セットする(ステップS61)。また、チェックサム算
出回数をセットする(ステップS62)。
【0189】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS63)。演算結果をチェックサム
データエリアにストアするとともに(ステップS6
4)、ポインタの値を1増やし(ステップS65)、チ
ェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS6
6)。ステップS63〜S66の処理が、チェックサム
算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステップS
67)。
【0190】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS68)。そして、
反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアす
る(ステップS69)。このデータが、電源投入時にチ
ェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMア
クセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップ
S70)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなく
なる。
【0191】RAMアクセスレジスタへのアクセス禁止
値の設定が完了すると、CPU56は、待機状態(ルー
プ状態)に入る。従って、システムリセットされるま
で、何もしない状態になる。
【0192】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0193】以下、遊技状態復旧処理について説明す
る。図30は、図26のステップS9に示された遊技状
態復旧処理の一例を示すフローチャートである。この例
では、CPU56は、バックアップRAMに保存されて
いた値を各レジスタに復元する(ステップS91)。そ
して、バックアップRAMに保存されていたデータにも
とづいて停電時の遊技状態を確認して復帰させる。すな
わち、バックアップRAMに保存されていたデータにも
とづいて、ソレノイド回路59を介してソレノイド16
やソレノイド21を駆動し、始動入賞口14や開閉板2
0の開閉状態の復旧を行う(ステップS92,S9
3)。また、電源断中でも保存されていた特別図柄プロ
セスフラグおよび普通図柄プロセスフラグの値に応じ
て、電源断時の特別図柄プロセス処理の進行状況および
普通図柄プロセス処理の進行状況に対応した制御コマン
ドを、図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音
声制御基板70に送出する(ステップS94)。
【0194】以上のように、遊技状態復旧処理では、復
元された内部状態に応じて、各種電気部品の状態復元が
行われるとともに、図柄制御基板80、ランプ制御基板
35および音声制御基板70に対して、制御状態を電源
断時の状態に戻すための制御コマンド(電源断時の制御
状態を生じさせるための制御コマンド)が送出される。
そのような制御コマンドは、一般に、電源断前に最後に
送出された1つまたは複数の制御コマンドである。
【0195】遊技状態を電源断時の状態に復帰させる
と、この実施の形態では、CPU56は、前回の電源断
時の割込許可/禁止状態を復帰させるため、バックアッ
プRAMに保存されていたパリティフラグの値を確認す
る(ステップS95)。パリティフラグがオフ状態であ
れば、割込許可設定を行う(ステップS96)。しか
し、パリティフラグがオン状態であれば、そのまま(ス
テップS1で設定された割込禁止状態のまま)遊技状態
復旧処理を終了する。パリティフラグがオン状態である
ということは、図29におけるステップS52に示され
たように、前回の電源断時に割込禁止状態であったこと
を意味する。従って、パリティフラグがオン状態である
場合には、割込許可はなされない。
【0196】次に、遊技制御手段以外の電気部品制御手
段においてデータ保存処理および復旧処理が行われる場
合の例として、払出制御手段においてデータ保存や復旧
が行われる場合について説明する。
【0197】図31は、払出制御用CPU371周りの
一構成例を示すブロック図である。図31に示すよう
に、電源監視回路(電源監視手段)からの電源断信号
が、バッファ回路960を介して払出制御用CPU37
1のマスク不能割込端子(XNMI端子)に接続されて
いる。電源監視回路は、遊技機が使用する各種直流電源
のうちのいずれかの電源の電圧を監視して電源電圧低下
を検出する回路である。この実施の形態では、VSLの電
源電圧を監視して電圧値が所定値以下になるとローレベ
ルの電源断信号を発生する。VSLは、遊技機で使用され
る直流電圧のうちで最大のものであり、この例では+3
0Vである。従って、払出制御用CPU371は、割込
処理によって電源断の発生を確認することができる。
【0198】この実施の形態で用いられる払出制御用C
PU371も、主基板31のCPU56と同様に、PI
OおよびCTCを内蔵している。ただし、この実施の形
態では内蔵PIOを使用しない。その場合には、例え
ば、全ポートを入力モードとして、全ポートをグラウン
ドレベルに接続する。
【0199】また、主基板31のCPU56と同様に、
払出制御用CPU371も、割込モード0〜2のいずれ
かに設定可能であり、CTCは、以下に説明するような
タイマモードまたはカウンタモードで動作可能である。
また、CTCは4つのチャネルを有している。具体的に
は、4個のタイマカウンタレジスタCLK/TRG0〜
3(チャネル0〜3のカウンタ)を有する。動作モード
は、チャネル毎に設定可能である。
【0200】各タイマカウンタレジスタCLK/TRG
0〜3の値は、対応するCLK/TRG端子に入力され
るクロック信号に応じてカウントダウンされ、カウント
値が0になると割込を発生することができる。従って、
CTCのチャネル0〜3は、それぞれ割込発生部となる
ことができる。チャネル0の優先順位が最も高く、以
下、順次優先順位が下がる。すなわち、複数のタイマカ
ウンタレジスタCLK/TRGのカウント値が同時に0
になった場合には、番号が小さいチャネルが優先され、
それらのチャネルが割込を発生するように設定されてい
れば、番号が小さいチャネルからの割込が先に受け付け
られる。
【0201】この実施の形態では、内蔵CTCのチャネ
ル3がタイマモードで使用され、チャネル2がカウンタ
モードで使用される。また、チャネル3はタイマ割込の
発生源として使用され、チャネル2は払出制御コマンド
受信用として使用される。
【0202】カウンタモード:払出制御用CPU371
のCLK/TRG端子にクロック信号の立上がりまたは
立下がりが入力されるとカウント値を−1する。そのチ
ャネルに対して割込発生許可が設定されている場合に
は、カウント値が0になると割込を発生するとともに、
初期値をカウンタに再ロードする。また、割込ベクタの
設定がなされていれば、カウント値が0になったとき
に、内部データバス上に割込ベクタを送出する。
【0203】タイマモード:システムクロック(内部ク
ロック)を1/16分周または1/256分周したクロ
ック信号にもとづいてカウント値を−1する。そのチャ
ネルに対して割込発生許可が設定されている場合には、
カウント値が0になると割込を発生するとともに、初期
値をカウンタに再ロードする。また、割込ベクタの設定
がなされていれば、カウント値が0になったときに、内
部データバス上に割込ベクタを送出する。
【0204】払出制御用CPU371のCLK/TRG
2端子には、主基板31からのINT信号(払出制御信
号INT)が接続されている。CLK/TRG2端子に
クロック信号が入力されると、払出制御用CPU371
に内蔵されているタイマカウンタレジスタCLK/TR
G2(CTCのチャネル2のカウンタ)の値がダウンカ
ウントされる。そして、レジスタ値が0になると割込が
発生する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/T
RG2の初期値を「1」に設定しておけば、INT信号
の入力に応じてレジスタ値が0になって割込が発生する
ことになる。
【0205】払出制御基板37には、システムリセット
回路975も搭載されているが、この実施の形態では、
システムリセット回路975は、電源監視回路(第2の
電源監視手段)も兼ねている。すなわち、リセットIC
976は、電源投入時に、外付けのコンデンサに容量で
決まる所定時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が
経過すると出力をハイレベルにする。また、リセットI
C976は、電源基板910に搭載されている電源監視
回路が監視する電源電圧と等しい電源電圧であるVSLの
電源電圧を監視して電圧値が所定値(例えば+9V)以
下になるとローレベルのリセット信号を発生する。従っ
て、電源断時には、リセットIC976からのリセット
信号がローレベルになることによって払出制御用CPU
371がシステムリセットされる。
【0206】リセットIC976が電源断を検知するた
めの所定値は、通常時の電圧より低いが、払出制御用C
PU371が暫くの間動作しうる程度の電圧である。ま
た、リセットIC976が、払出制御用CPU371が
必要とする電圧(この例では+5V)よりも高い電圧を
監視するように構成されているので、払出制御用CPU
371が必要とする電圧に対して監視範囲を広げること
ができる。従って、より精密な監視を行うことができ
る。
【0207】+5V電源から電力が供給されていない
間、払出制御用CPU371の内蔵RAMの少なくとも
一部は、電源基板から供給されるバックアップ電源がバ
ックアップ端子に接続されることによってバックアップ
され、遊技機に対する電源が断しても内容は保存され
る。そして、+5V電源が復旧すると、システムリセッ
ト回路975からリセット信号が発せられるので、払出
制御用CPU371は、通常の動作状態に復帰する。そ
のとき、必要なデータがバックアップされているので、
停電等からの復旧時には停電発生時の遊技状態に復帰す
ることができる。
【0208】以上のように、この実施の形態では、電源
基板910に搭載されている電源監視回路が、遊技機で
使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLの電圧を
監視して、その電源の電圧が所定値を下回ったら電源断
信号を発生する。電源断信号が出力されるタイミングで
は、IC駆動電圧は、まだ各種回路素子を十分駆動でき
る電圧値になっている。従って、IC駆動電圧で動作す
る払出制御基板37の払出制御用CPU371が所定の
電力供給停止時処理を行うための動作時間が確保されて
いる。
【0209】なお、ここでも、電源基板に搭載されてい
る電源監視回路は、遊技機で使用される直流電圧のうち
で最も高い電源VSLの電圧を監視することになるが、電
源断検出信号を発生するタイミングが、IC駆動電圧で
動作する電気部品制御手段が所定の電力供給停止時処理
を行うための動作時間が確保されるようなタイミングで
あれば、監視対象電圧は、最も高い電源VSLの電圧でな
くてもよい。すなわち、少なくともIC駆動電圧よりも
高い電圧を監視すれば、電気部品制御手段が所定の電力
供給停止時処理を行うための動作時間が確保されるよう
なタイミングで電源断検出信号を発生することができ
る。
【0210】その場合、上述したように、監視対象電圧
は、賞球カウントスイッチ301A等の遊技機の各種ス
イッチに供給される電圧が+12Vであることから、電
源断時のスイッチオン誤検出の防止も期待できる電圧で
あることが好ましい。すなわち、スイッチに供給される
電圧(スイッチ電圧)である+12V電源電圧が落ち始
める以前の段階で、電圧低下を検出できることが好まし
い。よって、少なくともスイッチ電圧よりも高い電圧を
監視することが好ましい。
【0211】なお、図31に示された構成では、システ
ムリセット回路975は、電源投入時に、コンデンサの
容量で決まる期間のローレベルを出力し、その後ハイレ
ベルを出力する。すなわち、リセット解除タイミングは
1回だけである。しかし、図24に示された主基板31
の場合と同様に、複数回のリセット解除タイミングが発
生するような回路構成を用いてもよい。
【0212】図32は、払出制御用CPU371が実行
するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に
対して電源が投入され払出制御用CPU371が起動す
ると、メイン処理において、払出制御用CPU371
は、まず、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御
用CPU371は、割込禁止に設定する(ステップS7
01)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ス
テップS702)、スタックポインタにスタックポイン
タ指定アドレスを設定する(ステップS703)。ま
た、払出制御用CPU371は、内蔵デバイスレジスタ
の初期化を行い(ステップS704)、CTCおよびP
IOの初期化(ステップS705)を行った後に、RA
Mをアクセス可能状態に設定する(ステップS70
6)。
【0213】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0214】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭番地に相当するものであ
る。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタ
とでタイマ割込処理の先頭番地が特定される。タイマ割
込処理ではタイマ割込フラグがセットされ、メイン処理
でタイマ割込フラグがセットされていることが検知され
ると、払出制御処理が実行される。すなわち、タイマ割
込処理では、電気部品制御処理の一例である払出制御処
理を実行するための設定がなされる。
【0215】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0216】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭番地に相当するものである。具体
的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでコマ
ンド受信割込処理の先頭番地が特定される。
【0217】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始番地を設定することができる。
【0218】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。また、C
TCのチャネル3(CH3)のカウントアップにもとづ
く割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)
をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発
生する割込であり、後述する2msタイマ割込として用
いられる。具体的には、CH3のレジスタ値はシステム
クロックの1/256周期で減算される。ステップS7
05において、CH3のレジスタには、初期値として2
msに相当する値が設定される。
【0219】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0220】そして、払出制御用CPU371は、払出
制御用のバックアップRAM領域にバックアップデータ
が存在しているか否かの確認を行う(ステップS70
7)。すなわち、例えば、主基板31のCPU56の処
理と同様に、電源断時にセットされるバックアップフラ
グがセット状態になっているか否かによって、バックア
ップデータが存在しているか否か確認する。バックアッ
プフラグがセット状態になっている場合には、バックア
ップデータありと判断する。
【0221】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
電源断が生じた後に復旧した場合には、バックアップR
AM領域のデータは保存されていたはずであるから、チ
ェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場
合には、内部状態を電源断時の状態に戻すことができな
いので、停電復旧時でない電源投入時に実行される初期
化処理を実行する。
【0222】チェック結果が正常であれば(ステップS
708)、払出制御用CPU371は、内部状態を電源
断時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う(ステ
ップS709)。そして、バックアップRAM領域に保
存されていたPC(プログラムカウンタ)の指すアドレ
スに復帰する。
【0223】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS713)。
【0224】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図33に示すように、払出制御用CPU371は、例え
ばタイマ割込が発生したことを示すタイマ割込フラグを
セットする(ステップS721)。なお、図33には割
込を許可することも明示されているが(ステップS72
0)、2msタイマ割込処理では、最初に割込許可状態
に設定される。すなわち、2msタイマ割込処理中には
割込許可状態になってので、INT信号の入力にもとづ
く払出制御コマンド受信処理を優先して実行することが
できる。
【0225】払出制御用CPU371は、ステップS7
24において、タイマ割込フラグがセットされたことを
検出するとステップS751以降の払出制御処理を実行
する。以上の制御によって、この実施の形態では、払出
制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、こ
の実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットの
みがなされ、払出制御処理はメイン処理において実行さ
れるが、タイマ割込処理で払出制御処理を実行してもよ
い。
【0226】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、中継基板72を介して入力ポート37
2bに入力される賞球カウントスイッチ301A、球貸
しカウントスイッチ301Bがオンしたか否かを判定す
る(スイッチ処理:ステップS751)。
【0227】次に、払出制御用CPU371は、センサ
(例えば、払出モータ289の回転数を検出するモータ
位置センサ)からの信号入力状態を確認してセンサの状
態を判定する等の処理を行う(入力判定処理:ステップ
S752)。払出制御用CPU371は、さらに、受信
した払出制御コマンドを解析し、解析結果に応じた処理
を実行する(コマンド解析実行処理:ステップS75
3)。
【0228】次いで、払出制御用CPU371は、主基
板31から払出停止指示コマンドを受信していたら払出
停止状態に設定し、払出開始指示コマンドを受信してい
たら払出停止状態の解除を行う(ステップS754)。
また、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステ
ップS755)。
【0229】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0230】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0231】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0232】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。
【0233】なお、出力ポートCは、払出制御処理にお
ける払出モータ制御処理(ステップS758)でアクセ
スされる。また、出力ポートDは、払出制御処理におけ
るエラー処理(ステップS759)でアクセスされる。
そして、出力ポートEは、払出制御処理における球貸し
制御処理(ステップS756)および賞球制御処理(ス
テップS757)でアクセスされる。
【0234】図34は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。
【0235】このように、未払出の賞球個数と貸し球個
数とが、所定期間はその内容を保持可能なバックアップ
RAM領域に記憶されるので、停電等の不測の電源断が
生じても、所定期間内に電源復旧すれば、バックアップ
RAM領域に記憶される賞球処理および球貸し処理を続
行できる。従って、遊技者に与えられる不利益を低減す
ることができる。
【0236】図35は、電源基板910からの電源断信
号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電力供給停
止時処理)の処理例を示すフローチャートである。
【0237】電力供給停止時処理において、払出制御用
CPU371は、AFレジスタを所定のバックアップR
AM領域に退避する(ステップS801)。また、割込
フラグをパリティフラグにコピーする(ステップS80
2)。パリティフラグはバックアップRAM領域に形成
されている。また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバッ
クアップRAM領域に退避する(ステップS804〜8
08)。
【0238】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)をバックアップフラグにストアする。バ
ックアップフラグはバックアップRAM領域に形成され
ている。次いで、主基板31のCPU56の処理と同様
の処理を行ってパリティデータを作成しバックアップR
AM領域に保存する(ステップS810〜S819)。
そして、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設
定する(ステップS820)。以後、内蔵RAMのアク
セスができなくなる。
【0239】RAMアクセスレジスタへのアクセス禁止
値の設定が完了すると、払出制御用CPU371は、待
機状態(ループ状態)に入る。従って、システムリセッ
トされるまで、何もしない状態になる。
【0240】なお、上記の各実施の形態では、払出制御
基板37において、NMIに応じて電力供給停止時処理
が実行されたが、電源断信号を払出制御用CPU371
のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処理によっ
て電力供給停止時処理を実行してもよい。
【0241】また、上記の各実施の形態では、主基板3
1などの各基板にLC型ノイズフィルタを並設したダブ
ルL型の回路を搭載する構成としていたが、例えば図3
6に示すような回路構成としてもよい。図36は、主基
板31における電源基板910から供給される5V電圧
の入力部分の他の構成例を示す回路図である。図36に
示す回路は、LC型ノイズフィルタを並設して形成され
るが、グラウンド側にコイルを設けた点が特徴部分であ
る。この例では、主基板31において、5Vラインの入
力部分に、鉄心入りコイル261,262が直列的に設
けられ、それらの間から分岐してコンデンサ263が設
けられる。鉄心入りコイル261,262は、高周波損
失を発生させてノイズを抑制する役割を果たす。また、
この実施の形態では、鉄心入りコイル262の出力側
に、高周波ノイズを吸収させるための貫通コンデンサ2
64が設けられる。さらに、この実施の形態では、グラ
ウンドレベルに接続される鉄心入りコイル265が設け
られている。鉄心入りコイル265は、グラウンド経由
で乗るノイズを阻止するものである。このように構成し
ても、基板内のノイズが低減され、基板に搭載される各
機器の障害の発生を防止することができる。なお、上述
した他の例では、5Vラインのみについて説明したが、
他のラインについても同様に構成してもよい。また、主
基板31以外の基板(例えば、図柄制御基板80、払出
制御基板37など)を同様に構成するようにしてもよ
い。さらに、上述した回路で示される単一の素子を用い
るようにしてもよい。
【0242】なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技
機1は、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示
される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせに
なると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種
パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放
する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価
値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、
始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が
所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役
物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第
3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0243】また、パチンコ遊技機に限られず、スロッ
ト機等においても、各部における電源供給ラインのノイ
ズを低減しようとする場合には本発明を適用することが
できる。
【0244】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の本発明に
よれば、遊技機を、電源基板から電気部品制御基板への
電源の入力部に、コイル部およびコンデンサ部から成る
LC型ノイズフィルタを複数並設することにより構成さ
れるノイズ除去回路を設けたことを特徴とするので、各
電気部品制御基板における各電源ラインのノイズを低減
することができ、各基板に搭載される機器に対して安定
した電圧を供給することができるという効果を得ること
ができる。従って、各基板に搭載される各機器において
破損や誤動作などの障害が発生してまうことを防止する
ことが可能となる。
【0245】請求項2に記載の発明によれば、ノイズ除
去回路の入力部にコイル部を構成するようにしたので、
ノイズフィルタ回路の入力側に接続される回路より、出
力側に接続される回路のインピーダンスが大きい場合に
効果的にノイズを除去することが可能となる。
【0246】請求項3に記載の発明によれば、ノイズ除
去回路は、高電圧を印加すると抵抗が減少する機能を有
するコンデンサ部を含むようにしたので、コンデンサ部
によって高電圧をグラウンド側にバイパスすることが可
能となり、高電圧が各基板に搭載される各機器に供給さ
れてしまうことを防止することができる。
【0247】請求項4に記載の発明によれば、電源基板
は所定の電源電圧を供給するための一つの電源線を分岐
して複数の電気部品制御基板に供給し、少なくとも何れ
かの電気部品制御基板に設けられたノイズ除去回路への
入力部の前段において入力段コンデンサを備えるように
したので、例えば、払出制御基板などの比較的長期間取
り替えが行われない枠側基板の回路構成を改変すること
なく、機種変更に伴い交換される基板のみに入力段コン
デンサを設けるだけで枠側基板のノイズの低減を実現す
ることができる。従って、各遊技店は、コスト上の過大
な負担を負うことなく、ノイズの低減を図ることができ
るようになる。
【0248】請求項5に記載の発明によれば、ノイズ除
去回路の出力部側に設けられるコンデンサ部と、入力段
コンデンサの静電容量が異なるように構成したので、入
力段コンデンサによって、入力段コンデンサが設けられ
ていない他の基板内のノイズを低減することが可能とな
る。
【0249】請求項6に記載の発明によれば、ノイズ除
去回路の出力部の後段に電圧安定用コンデンサを設ける
ようにしたので、各基板上に設けられている各機器への
供給電圧の振れを吸収して電圧が供給される機器の動作
の安定を図ることができる。
【0250】請求項7に記載の発明によれば、ノイズ除
去回路は、コイル部およびコンデンサ部を有する単一の
素子を少なくとも構成要素の一部に含むようにしたの
で、コイル部やコンデンサ部の全てを別個に構成するこ
となく、ノイズ除去回路を部品点数の少ない簡単な構成
とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の裏面に設けられている各基
板を示す説明図である。
【図3】 パチンコ遊技機の機構盤を背面からみた背面
図である。
【図4】 機構板に設置されている中間ベースユニット
周りの構成を示す正面図である。
【図5】 球払出装置を示す分解斜視図である。
【図6】 遊技制御基板(主基板)の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図7】 払出制御基板および球払出装置の構成要素な
どの賞球に関連する構成要素を示すブロック図である。
【図8】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図9】 ランプ制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図10】 音声制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図11】 発射制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図12】 電源基板から各基板に供給される直流電圧
等を示すブロック図である。
【図13】 遊技制御基板の直流電圧等の入力部分の構
成例を示す回路図である。
【図14】 遊技制御基板に搭載されるノイズフィルタ
回路の構成例を示す回路図である。
【図15】 図15(A)はノイズフィルタの外観構成
を示す正面図である。図15(B)はノイズフィルタの
構成を示す断面図である。
【図16】 ランプ制御基板の直流電圧等の入力部分の
構成例を示す回路図である。
【図17】 図柄制御基板の直流電圧等の入力部分の構
成例を示す回路図である。
【図18】 音声制御基板の直流電圧等の入力部分の構
成例を示す回路図である。
【図19】 払出制御基板の直流電圧等の入力部分の構
成例を示す回路図である。
【図20】 払出制御基板に搭載されるノイズフィルタ
回路の構成例を示す回路図である。
【図21】 発射制御基板の直流電圧等の入力部分の構
成例を示す回路図である。
【図22】 遊技機の各箇所における電圧の測定結果の
一例を示す説明図である。
【図23】 電源基板の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図24】 電源監視および電源バックアップのための
CPU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図25】 測定箇所を説明するための出力ポートの構
成例を示すブロック図である。
【図26】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図27】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図28】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図29】 遊技制御手段における電力供給停止時処理
を示すフローチャートである。
【図30】 遊技状態復旧処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図31】 電源監視および電源バックアップのための
払出制御用CPU周りの一構成例を示すブロック図であ
る。
【図32】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。
【図33】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図34】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図35】 払出制御手段における電力供給停止時処理
を示すフローチャートである。
【図36】 遊技制御基板の直流電圧等の入力部分の他
の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
31 遊技制御基板(主基板) 37 払出制御基板 54 ROM 55 RAM 56 CPU 57 I/Oポート 161a,161b,162c 入力段コンデンサ 162a,162b ノイズフィルタ回路 164a,164b,164c 電圧安定用コンデンサ 169a,169b,169c ノイズ除去回路 168 バリスタ 171 ノイズフィルタ(素子) 371 払出制御用CPU 910 電源基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な
    遊技機であって、 遊技機に設けられる電気部品を制御するための電気部品
    制御基板と、 前記電気部品制御基板に電源を供給するための電源基板
    とを備え、 前記電源基板から前記電気部品制御基板への電源の入力
    部に、コイル部およびコンデンサ部から成るLC型ノイ
    ズフィルタを複数並設することにより構成されるノイズ
    除去回路を設けたことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 ノイズ除去回路の入力部にコイル部を構
    成する請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 ノイズ除去回路は、高電圧を印加すると
    抵抗が減少する機能を有するコンデンサ部を含む請求項
    1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 電源基板は所定の電源電圧を供給するた
    めの一つの電源線を分岐して複数の電気部品制御基板に
    供給し、 少なくとも何れかの前記電気部品制御基板に設けられた
    ノイズ除去回路への入力部の前段において入力段コンデ
    ンサを備える請求項1ないし請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 ノイズ除去回路の出力部側に設けられる
    コンデンサ部と、入力段コンデンサの静電容量が異なる
    ことを特徴とする請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 ノイズ除去回路の出力部の後段に電圧安
    定用コンデンサを設けた請求項1ないし請求項5記載の
    遊技機。
  7. 【請求項7】ノイズ除去回路は、コイル部およびコンデ
    ンサ部を有する単一の素子を少なくとも構成要素の一部
    に含む請求項1ないし請求項6記載の遊技機。
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