JP2002085325A - 内視鏡の先端部 - Google Patents

内視鏡の先端部

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JP2002085325A JP2000281156A JP2000281156A JP2002085325A JP 2002085325 A JP2002085325 A JP 2002085325A JP 2000281156 A JP2000281156 A JP 2000281156A JP 2000281156 A JP2000281156 A JP 2000281156A JP 2002085325 A JP2002085325 A JP 2002085325A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】先端フード内に吸引した患部粘膜を内視鏡で観
察しながら切除処置等を安全に行うことができる内視鏡
の先端部を提供すること。 【解決手段】先端フード１０の先端と底部との中間位置
に、先端フード１０の先端から吸引口４に向かって吸い
込まれた粘膜が観察窓３に達するのを阻止するための吸
引粘膜移動規制部１１を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、挿入部の先端に
筒状の先端フードが設けられた内視鏡の先端部に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】経内視鏡的に粘膜切除術を行う場合、内
視鏡の先端フード内に体腔内の患部粘膜を吸引してポリ
ープ状にし、その茎部を高周波スネア等で切断する方法
がとられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、内視鏡の先端
フード内に粘膜が吸引されると、内視鏡の観察窓と粘膜
面との間が接近し過ぎて内視鏡による観察が全く不能の
状態になってしまう。そのため、高周波スネア等による
切断処置を盲目的に行わざるを得なくなり、粘膜の切除
範囲が狭すぎたり、逆に広すぎて穿孔をおこす危険性等
がある。
【０００４】そこで本発明は、先端フード内に吸引した
患部粘膜を内視鏡で観察しながら切除処置等を安全に行
うことができる内視鏡の先端部を提供することを目的と
する。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡の先端部は、挿入部の先端に筒状の
先端フードが設けられ、先端フードの底部にあたる位置
に少なくとも観察窓と吸引口とが配置された内視鏡の先
端部において、先端フードの先端と底部との中間位置
に、先端フードの先端から吸引口に向かって吸い込まれ
た粘膜が観察窓に達するのを阻止するための吸引粘膜移
動規制部を設けたものである。
【０００６】そして、処置具類を突出させるための処置
具突出口を、吸引口と兼用で或いは吸引口とは別に設け
ることにより、先端フード内に吸引された状態の粘膜を
処置具類で切除等することができる。
【０００７】なお、吸引粘膜移動規制部が、先端フード
の内周に沿って内方に突出する環状壁であってもよく、
或いは、先端フードの中間位置において少なくとも観察
窓の前方と吸引口の前方との間を仕切るように先端フー
ドの内周から内方に突設された仕切りであってもよい。
或いは、吸引粘膜移動規制部が先端フードの底面と略平
行な壁状体であり、処置具突出口の前方位置部分に開口
が形成されていてもよい。
【０００８】また、先端フードが透明であれば、先端フ
ードを透過してその外部を観察窓から観察することがで
きる。
【０００９】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施例を
説明する。図１は、本発明の第１の実施例の内視鏡の先
端部を示しており、可撓管状の挿入部１の先端に設けら
れた円柱状の先端部本体２の先端面に、先端部本体２の
前方を観察するための観察窓３が配置されている。ま
た、図１には図示されていないが、被写体を照明する照
明光が射出される照明窓も、観察窓３と並んで先端部本
体２の先端面に配置されている。
【００１０】観察窓３の奥側には、対物光学系６と、そ
の対物光学系６による被写体の結像位置に固体撮像素子
７の撮像面が配置されている。８は撮像信号等を伝送す
るための信号ケーブルである。なお、固体撮像素子７に
代えてイメージガイドファイババンドルを配置してもよ
い。
【００１１】９は、挿入部１内に挿通配置された吸引チ
ューブであり、その先端開口である吸引口４が観察窓３
と並んで先端部本体２の先端面に前方に向けて配置され
ている。
【００１２】吸引チューブ９は、処置具類を挿通案内す
るための処置具挿通チャンネルを兼用している。したが
って、吸引口４が処置具突出口を兼用しており、手元側
から吸引チューブ９に挿通された処置具の先端部分が吸
引口４から前方に向かって突出される。
【００１３】先端部本体２の先端部分には、例えば弾力
性のある透明な材料によって円筒状に形成された先端フ
ード１０が、先端部本体２から前方に突出する状態に着
脱自在に取り付けられている。
【００１４】したがって、先端部本体２の先端面は先端
フード１０の底面にあたっている。１０ａは、弾力的に
変形して先端部本体２側の溝と係脱するように、先端フ
ード１０の内周面後端に形成された周状の突起部であ
る。
【００１５】先端フード１０の底面にあたる先端部本体
２の先端面と先端フード１０の先端との間の先端フード
１０の中間位置には、先端フード１０の先端から吸引口
４に向かって吸い込まれた粘膜が観察窓３に達するのを
阻止するための吸引粘膜移動規制部１１が形成されてい
る。
【００１６】この実施例の吸引粘膜移動規制部１１は、
先端フード１０の内周に沿って鍔状に内方に突設された
円環状壁であり、先端フード１０の部材自体により形成
されている。
【００１７】図２は、上記実施例の内視鏡の先端部の使
用状態を示しており、先端フード１０の先端を患部粘膜
に押し当てて、吸引口４から吸引チューブ９側へ吸引す
ることによって、患部粘膜が先端フード１０内に吸い込
まれる。
【００１８】粘膜は先端フード１０内に吸い込まれた部
分がポリープ状になるが、突端が吸引粘膜移動規制部１
１に当接することによって、先端フード１０内にそれ以
上奥へは吸い込まれない状態になり、観察窓３との間に
一定の距離が確保される。
【００１９】したがって、観察窓３からの観察視野が確
保され、先端フード１０内の患部粘膜の表面が観察され
ると共に、透明な先端フード１０を透過して先端フード
１０外部の状態も観察することができる。
【００２０】そして、処置具突出口（兼吸引口４）から
突出させた高周波スネア２０のスネアループ２１で患部
粘膜を締め付け、患部粘膜を観察しながら安全に切除す
ることができる。なお、スネアループ２１は、使用環境
が整うまでは先端フード１０の先端外面等に係合させて
おく。
【００２１】図３は、本発明の第２の実施例の内視鏡の
先端部を示しており、先端フード１０の内周面に形成さ
れた段部が、先端フード１０の内周に沿って内方に突出
形成された環状壁からなる吸引粘膜移動規制部１１にな
っている。このようにしても第１の実施例と全く同様の
作用効果が得られる。
【００２２】図４は、本発明の第３の実施例の内視鏡の
先端部を示しており、図５はそのＶ−Ｖ断面図である。
この実施例においては、吸引粘膜移動規制部１１が、先
端フード１０の中間位置において吸引口４の前方と他の
部分との間を仕切るように先端フード１０の内周から内
方に突設された仕切りによって形成されている。
【００２３】図５に示されるように、仕切り状の吸引粘
膜移動規制部１１は、吸引口４と二つの照明窓５と観察
窓３との間を仕切るように十字状に形成されており、先
端フード１０の先端から吸引口４に向かって吸引された
粘膜は、吸引粘膜移動規制部１１に阻止されて観察窓３
及び照明窓５の方には向かわない。
【００２４】図６は、本発明の第４の実施例の内視鏡の
先端部を示しており、吸引粘膜移動規制部１１が、先端
部本体２の先端面と略平行な壁状体であり、その処置具
突出口（兼吸引口）４の前方位置部分に開口が形成され
ている。このように構成しても、先端フード１０の先端
から吸引口４に向かって吸引された粘膜は、吸引粘膜移
動規制部１１に阻止されて観察窓３の方には向かわな
い。
【００２５】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば処置具突出口を吸引口４と別に設け
てもよく、先端フード１０の外部に設けても差し支えな
い。
【００２６】
【発明の効果】本発明によれば、先端フードの先端と底
部との中間位置に、先端フードの先端から吸引口に向か
って吸い込まれた粘膜が観察窓に達するのを阻止するた
めの吸引粘膜移動規制部を設けたことにより、粘膜が先
端フード内に吸引されても観察視野が確保されるので、
先端フード内に吸引した患部粘膜を内視鏡で観察しなが
ら切除処置等を安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例の内視鏡の先端部の側面
断面図である。
【図２】本発明の第１の実施例の内視鏡の先端部の使用
状態の側面断面図である。
【図３】本発明の第２の実施例の内視鏡の先端部の側面
断面図である。
【図４】本発明の第３の実施例の内視鏡の先端部の側面
断面図である。
【図５】本発明の第３の実施例の図４におけるＶ−Ｖ断
面図である。
【図６】本発明の第４の実施例の内視鏡の先端部の側面
断面図である。
【符号の説明】
２ 先端部本体 ３ 観察窓 ４ 吸引口（兼処置具突出口） １０ 先端フード １１ 吸引粘膜移動規制部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】挿入部の先端に筒状の先端フードが設けら
    れ、上記先端フードの底部にあたる位置に少なくとも観
    察窓と吸引口とが配置された内視鏡の先端部において、 上記先端フードの先端と底部との中間位置に、上記先端
    フードの先端から上記吸引口に向かって吸い込まれた粘
    膜が上記観察窓に達するのを阻止するための吸引粘膜移
    動規制部を設けたことを特徴とする内視鏡の先端部。
  2. 【請求項２】処置具類を突出させるための処置具突出口
    が、上記吸引口と兼用で或いは上記吸引口とは別に設け
    られている請求項１記載の内視鏡の先端部。
  3. 【請求項３】上記吸引粘膜移動規制部が、上記先端フー
    ドの内周に沿って内方に突出する環状壁である請求項１
    又は２記載の内視鏡の先端部。
  4. 【請求項４】上記吸引粘膜移動規制部が、上記先端フー
    ドの中間位置において少なくとも上記観察窓の前方と上
    記吸引口の前方との間を仕切るように上記先端フードの
    内周から内方に突設された仕切りである請求項１又は２
    記載の内視鏡の先端部。
  5. 【請求項５】上記吸引粘膜移動規制部が上記先端フード
    の底面と略平行な壁状体であり、上記処置具突出口の前
    方位置部分に開口が形成されている請求項２記載の内視
    鏡の先端部。
  6. 【請求項６】上記先端フードが透明である請求項１ない
    し５のいずれかの項に記載の内視鏡の先端部。
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