JP2002085148A - 付け爪用基材とこれを用いた付け爪およびその製造方法 - Google Patents

付け爪用基材とこれを用いた付け爪およびその製造方法

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JP2002085148A JP2000285763A JP2000285763A JP2002085148A JP 2002085148 A JP2002085148 A JP 2002085148A JP 2000285763 A JP2000285763 A JP 2000285763A JP 2000285763 A JP2000285763 A JP 2000285763A JP 2002085148 A JP2002085148 A JP 2002085148A
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Kazuaki Nishimura
一晃 西村
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Gen Co Ltd
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General Co Ltd
Gen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が選択決定した任意の色、図形、写
真、文字等の画像を高い耐水性でもって印刷表示できる
付け爪を製造するための付け爪用基材と、この付け爪用
基材を用いた付け爪と、その製造方法とを提供する。 【解決手段】 付け爪用基材1は、フィルムないしはシ
ートの片面を、染料昇華印刷または熱溶融転写印刷によ
って色、図形、写真、文字等の付け爪用表示を施すこと
ができる印刷面とした。付け爪とその製造方法は、上記
印刷面に、染料昇華印刷または熱溶融転写印刷によって
色、図形、写真、文字等の付け爪用表示を施した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、利用者が任意のデ
ザインを選択しやすくした付け爪用基材とそれを用いた
付け爪、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ファッション志向の高まりがめざ
ましく、特に手や足の爪にデザインを施すネイルアート
が注目を集めている。爪にデザインを施す方法の基本
は、自らの爪に、専用の絵の具などを用いて自由に色、
図形、文字等を描くことであるが、体裁よくデザインを
施すには特殊な技能、才能が要求される上、特に利き手
の爪に、利き手でない方の手でデザインを施すことは、
たとえ熟練者といえども容易ではなく、非常に面倒であ
った。
【0003】そこで、専門家が希望者の爪にデザインを
施すネイルサロンも発足され出したが、利用者へのコス
ト負担が高く経済的でないために、一般に普及するまで
には至っていない。合成樹脂製の人工爪(付け爪)にデ
ザインを施し、これを、両面接着テープ等を使用して自
身の爪の上に貼り付けることも行われ出したが、この場
合にも細かい図形、文字等のデザインを自分で施さねば
ならず面倒なことや、人工爪としての整形に手間取ると
いった問題があった。
【0004】さらに誰もが使用できる簡便性を配慮し
て、自身の爪や人工爪の表面に貼れるシール等も開発さ
れたが、任意のデザインを施すことは困難で、独自のア
ート性を発揮できないという問題があった。このような
状況において発明者は、利用者が任意にデザインを施す
ことが可能な付け爪用基材と、それを用いる付け爪を開
発し、特許出願を行った(特開平11−89626号公
報)。
【0005】この付け爪は、片面に再はく離可能な接着
手段を有し、他面に色、図形、写真、文字等の付け爪用
表示を施すことができる大きさのフィルムないしシート
からなる基材に対し、印刷装置を用いて、付け爪の利用
者が、印刷装置中の画像データから任意の色、図形、文
字等の付け爪用表示のための画像を選択決定し、当該画
像を基材に印刷表示させた後、印刷された個々の付け爪
形状として湾曲状に成形することを特徴とするものであ
る。
【0006】付け爪の印刷には、フルカラーの表示のた
めに、写真等の微細な印刷を、高速かつ低コストで形成
できるインクジェット方式の印刷が注目されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところがインクジェッ
ト方式の印刷では、基材の表面に直接に印刷をすると印
刷像の固着強度が劣り、特に水に弱いため、例えば利用
者が付け爪をつけたままで手を洗ったり、ぬれたおしぼ
りを使ったり、あるいは付け爪の上に飲料などをこぼし
たりすると、表示が流れて意匠性が損なわれるだけでな
く、流れ出したインクが、利用者の衣類やハンカチなど
を汚すといった問題がある。
【0008】本発明の目的は、利用者が選択決定した任
意の色、図形、写真、文字等の画像を高い耐水性でもっ
て印刷表示できる付け爪を製造するための付け爪用基材
と、この付け爪用基材を用いた付け爪と、その製造方法
とを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
は、 1)フィルムないしはシートの片面が、染料昇華印刷ま
たは熱溶融転写印刷によって色、図形、写真、文字等の
付け爪用表示を施すことができる印刷面とされたことを
特徴とする付け爪用基材、 2)フィルムないしはシートのガラス転移温度が−30
〜200℃であることを特徴とする上記1)記載の付け
爪用基材、 3)フィルムないしはシートの厚みが100〜700μ
mであることを特徴とする上記1)記載の付け爪用基
材、 4)上記1)記載の付け爪用基材の印刷面に、染料昇華
印刷または熱溶融転写印刷によって、色、図形、写真、
文字等の付け爪用表示を施した後、当該付け爪用表示に
沿って個々の付け爪形状として湾曲成形したことを特徴
とする付け爪、 5)個々の付け爪用表示に沿って基材から破断できるよ
うに、破断用切り込みを形成したことを特徴とする上記
4)記載の付け爪、 6)上記1)記載の付け爪用基材の印刷面に、染料昇華
印刷または熱溶融転写印刷によって、色、図形、写真、
文字等の付け爪用表示を施す工程と、当該付け爪用表示
に沿って個々の付け爪形状として湾曲成形する工程とを
含むことを特徴とする付け爪の製造方法、および 7)個々の付け爪用表示に沿って基材から破断できるよ
うに、破断用切り込みを形成する工程を含むことを特徴
とする上記6)記載の付け爪の製造方法である。
【0010】本発明の付け爪用基材は、前記1)に記載
のとおりフィルムないしはシートの片面が、染料昇華印
刷または熱溶融転写印刷によって色、図形、写真、文字
等の付け爪用表示を施すことができる印刷面とされたこ
とが特徴である。この印刷面に、染料昇華印刷または熱
溶融転写印刷によって色、図形、写真、文字等の付け爪
用表示を施し、次いで当該付け爪用表示に沿って個々の
付け爪形状として湾曲成形することで付け爪が構成され
る。
【0011】これらの印刷方法によって形成された付け
爪用表示の画像は鮮明であり、しかも耐水性にも優れて
いる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施態様につい
て、図面を参照しながら以下に説明する。 〈付け爪用基材〉図1(a)は、付け爪用基材1の斜視図
である。上記付け爪用基材1は、前記のようにフィルム
ないしはシートの片面が、染料昇華印刷または熱溶融転
写印刷によって色、図形、写真、文字等の付け爪用表示
を施すことができる印刷面とされたものである。
【0013】印刷面は、フィルムないしはシートの、湾
曲成形後の付け爪の裏面側に設けられる場合と、表面側
に設けられる場合とがある。裏面側が印刷面とされる場
合、この印刷面に印刷された付け爪用表示を、フィルム
ないしはシートを通して見ることになるので、かかるフ
ィルムないしはシートとしては透明なものが用いられ
る。またこの場合、付け爪用表示の印刷は、フィルムな
いしはシートを通して印刷面と反対側から見た際に正し
く表示されるように、表裏を反転させた状態で行う。
【0014】一方、表面側が印刷面とされる場合には、
透明または着色のフィルムないしはシートが使用でき
る。ただし付け爪にしたときに、表示画像の鮮明度の良
好さからは、透明または白色系であることが好ましい。
上記フィルムないしはシートとしては、個々の付け爪形
状に湾曲成形が容易な可塑性を有し、かつ湾曲成形され
た際に可とう性を有する樹脂、とりわけガラス転移温度
が−30〜200℃である樹脂のフィルムないしはシー
トが好ましい。
【0015】かかるフィルムないしはシートを形成する
樹脂としては、従来公知の種々の樹脂を、特に制限なく
使用することができる。例えばアクリル系樹脂、ポリエ
チレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)樹脂、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、エポキシ樹
脂等が挙げられる。
【0016】特に比較的低温で可塑化し、かつ美麗な外
観を有する点からポリ塩化ビニル樹脂、アクリル系樹
脂、PET樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合樹脂が好ましい。また上記フィルムないしは
シートの厚みは、成形性や強度等を考慮すると、100
〜700μmであるのが好ましい。フィルムないしはシ
ートは、例えば横10cm×縦6cm程度で、図2に示
すように両手あるいは両足の指の数を配慮したり、爪の
大きさに対応した数を配慮したりして、色、図形、写
真、文字等の付け爪用表示20を複数、施すことのでき
る大きさに形成されているのが好ましい。なお下段の表
示20′は、具体的表示を省略して便宜上、外形のみを
図示してある。
【0017】また形成する付け爪用表示20、20′の
数を、上記図2に見るように指の数より多めに設定して
おき、その大きさを1つずつ違えるようにすると、利用
者個々の爪の大きさに柔軟に対応できるという利点があ
る。例えば爪の大きい利用者は、付け爪用表示20、2
0′のうち最も大きいもの(図2中の左端のもの)を含
むサイズの大きい側の5個を選び、一方、爪の小さい利
用者は、最も小さいもの(右端のもの)を含むサイズの
小さい側の5個を選び、その中間の利用者は、中間の任
意の5個を選んで使用するなどの使用方法が可能であ
る。
【0018】フィルムないしはシートの片面を印刷面と
するには、例えば当該面にコロナ放電処理などの易接着
処理を施して、熱溶融転写印刷のインキなどに対する受
容性を付与するだけでもよいし、またフィルムないしは
シートが、例えば染料昇華印刷によって直接に印刷可能
な樹脂で形成される場合は未処理の状態で、その片面を
そのまま印刷面としてもよいが、好ましくは、図1(b)
に示すようにフィルムないしはシート10の片面に、採
用する印刷方法に適した印刷受容層11を形成するのが
良い。
【0019】(染料昇華印刷用の印刷受容層)染料昇華
印刷用の印刷受容層11は、印刷時の加熱により昇華し
た染料を効率よく捕獲する染着性、色再現性、染料の定
着性に優れるとともに、転写フィルムの染料層に対する
離型性が良好である必要がある。すなわち昇華性染料に
よる画像は、単に染料の転移量を増加して画像濃度を高
めるだけでは、染着が不十分で鮮明な本来の色相が得ら
れなかったり、摩擦によって色落ちしたり、あるいは染
料の経時的な再昇華や紫外線による分解などによって濃
度が低下したりするという問題があり、その解決が求め
られる。
【0020】また印刷時に、印刷受容層11の表面に重
ね合わされた状態で、サーマルヘッドによって加熱、加
圧された転写フィルムの染料層が、当該印刷受容層11
に熱融着するのを防止する必要もある。そこで上記印刷
受容層11を形成する樹脂としては、成膜性、結着性に
加えて、昇華した染料の染着力が強く、しかも染着され
た染料分子をくるんで逃がさない特性を有する樹脂、例
えば熱可塑性ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、
ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアセタール系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂
等が好適に使用される。
【0021】またその他として印刷受容層11に、 ・シリカなどの無機微粒子を分散する、 ・キレート化反応によって染料を層に固定するための、
多価金属イオンを含む金属錯体を添加する、 ・樹脂の一部を、例えば不飽和ポリエステル系樹脂など
の架橋反応性を有する樹脂として、塗工時の加熱などに
よって硬化させる、 ・アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコー
ンオイル等の離型剤を層中に含有させるか、もしくは層
の表面に塗布する、等の対策を施すことも行われる。
【0022】また印刷受容層11には、必要に応じてさ
らに酸化防止剤、紫外線吸収剤などの、従来公知の種々
の添加剤を、昇華性染料の受容性を損なわない範囲で適
宜、配合してもよい。印刷受容層11は、上記の各成分
を含有する塗剤を、フィルムないしはシート10の片面
に、ブレードコータ、ロールコータ、エアーナイフコー
タ、バーコータ、ロッドコータ、ゲートロールコータ、
カーテンコータ、ショートドウェルコータ、グラビアコ
ータ、フレキソグラビアコータ、サイズプレスなどの各
種塗布手段を用いた塗布方法によって塗布し、乾燥させ
ることで形成される。
【0023】塗剤を形成するための溶剤としては、前記
樹脂等を溶解しうる種々の溶剤が使用可能である。塗剤
を乾燥させて印刷受容層11を形成するには、例えば熱
風乾燥機や熱ドラムなどを用いて加熱乾燥するか、ある
いは自然乾燥を行ってもよい。また乾燥後に、印刷受容
層11の表面の平滑度および表面強度を高めるために、
必要に応じて、マシンカレンダー、TGカレンダー、ス
ーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどによるカレン
ダー処理ないしスーパーカレンダー処理を行ってもよ
い。
【0024】印刷受容層11の、乾燥後の厚みは1.0
〜5.0μmであるのが好ましく、2.0〜3.0μm
であるのがさらに好ましい。印刷受容層11の厚みがこ
の範囲未満では、十分な被膜強度が得られないおそれが
あり、逆にこの範囲を超えた場合にはコスト的に高くつ
くだけでなく、印刷時の耐熱性が低下するおそれがあ
る。印刷受容層11は、付け爪全体の構成を簡略化する
ことを考慮すると、フィルムないしはシート10の片面
に直接に積層、形成するのが好ましいが、両者の密着強
度を高めるべく、あらかじめコロナ放電処理などの易接
着処理を施した上に、印刷受容層11を積層、形成して
も良い。
【0025】(熱溶融転写印刷用の印刷受容層)一方、
熱溶融転写印刷用の印刷受容層11は、 ・印刷時の熱によって印刷受容層11を軟化させること
で、インクの転写性を向上する、 ・印刷時に、印刷受容層11の表面に転写フィルムのイ
ンク層を重ね合わせた際に、この両層を、密着不良を生
じることなく完全に密着させるべく、付け爪用基材1の
表面の平滑性を高める、 ・上記表面の反射特性を調整して、印刷の色再現性を向
上する、といった目的のために形成される。
【0026】印刷受容層11を形成する樹脂としては、
上記の各特性に優れるとともに、フィルムないしはシー
ト10との密着性に優れた種々の樹脂がいずれも使用可
能である。例えばフィルムないしはシート10がPET
樹脂で形成される場合は、印刷受容層11を形成する樹
脂として、同系である熱可塑性ポリエステル系樹脂を用
いるのが好ましい。また印刷受容層11には、必要に応
じてさらに充てん剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など
の、従来公知の種々の添加剤を、インクの受容性を損な
わない範囲で適宜、配合してもよい。
【0027】印刷受容層11は、先の場合と同様に、上
記の各成分を含有する塗剤を、フィルムないしはシート
10の片面に、ブレードコータ、ロールコータ、エアー
ナイフコータ、バーコータ、ロッドコータ、ゲートロー
ルコータ、カーテンコータ、ショートドウェルコータ、
グラビアコータ、フレキソグラビアコータ、サイズプレ
スなどの各種塗布手段を用いた塗布方法によって塗布
し、乾燥させることで形成される。
【0028】塗剤を形成するための溶剤としては、前記
樹脂等を溶解しうる種々の溶剤が使用可能である。塗剤
を乾燥させて印刷受容層11を形成するには、例えば熱
風乾燥機や熱ドラムなどを用いて加熱乾燥するか、ある
いは自然乾燥を行ってもよい。また乾燥後に、印刷受容
層11の表面の平滑度および表面強度を高めるために、
必要に応じて、マシンカレンダー、TGカレンダー、ス
ーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどによるカレン
ダー処理ないしスーパーカレンダー処理を行ってもよい
ことも、先の場合と同様である。
【0029】印刷受容層11の、乾燥後の厚みは1〜1
0μmであるのが好ましく、2〜5μmであるのがさら
に好ましい。印刷受容層11の厚みがこの範囲未満では
十分な耐擦過性が得られないおそれがあり、逆にこの範
囲を超えた場合にはコスト的に高くつくだけでなく、印
刷時に表示が流れるいわゆる尾引きが発生するおそれが
ある。印刷受容層11は、先の場合と同じ理由で、フィ
ルムないしはシート10の片面に直接に積層、形成して
もよいし、あらかじめコロナ放電処理などの易接着処理
を施した上に積層、形成しても良い。
【0030】〈付け爪の製造〉次に、本発明の付け爪用
基材を用いて付け爪を製造する工程について説明する。
まず印刷受容層11に印刷をして、前記図2に示すよう
に両手あるいは両足の指の数を配慮したり、爪の大きさ
に対応した数を配慮したりした複数の、色、図形、写
真、文字等の付け爪用表示20、20′を形成する。
【0031】印刷には、染料昇華印刷または熱溶融転写
印刷が採用される。 (染料昇華印刷)このうち前者の染料昇華印刷において
は、(a) 基材フィルムの片面に、昇華性の染料を含む
染料層を形成した転写フィルムを用意し、(b) この転
写フィルムの染料層を、付け爪用基材1の印刷受容層1
1の表面に接触させた状態で、(c) 転写フィルムの背
後から、サーマルヘッドによって加熱、加圧すること
で、染料層中の染料を昇華、拡散させて、印刷受容層1
1に転移させることによって付け爪用表示の印刷が行わ
れる。
【0032】また染料昇華印刷によってフルカラーの印
刷を行うには、リボン状に形成される基材フィルム上
に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン
(C)の3色、もしくはこの3色にさらに黒(K)を加
えた4色の染料層を、それぞれサーマルヘッドによる1
回の記録サイズより少し大きめのピッチで面順次に塗り
分けた転写フィルムを使用して、印刷受容層11の同一
の位置に1色ずつ、染料を転移させて色を重ねて行く方
法が一般的に行われる。
【0033】またこの際、サーマルヘッドへの通電量を
調整することで、染料の、印刷受容層11への転移量を
変化させて、各色の濃度階調を調整することができる。
また上記3色もしくは4色の染料層に、さらに透明樹脂
からなる熱転写保護層を加えた転写フィルムを使用し
て、色を重ねた後の印刷受容層11の表面に、上記透明
樹脂からなる表面保護層を転写、形成することもでき
る。転写フィルムの元になる基材フィルムとしては、例
えばPET樹脂などからなる、厚み10μm以下程度の
フィルムが使用される。
【0034】また染料層は、例えばポリビニルブチラー
ル樹脂等の、昇華性染料の保持性に優れた樹脂と、所定
の色の昇華性染料とを含む塗剤を、上記基材フィルムの
片面に塗布し、乾燥させることで形成される。染料層に
含有させる昇華性染料としては、昇華性が高く、かつ室
温での保存安定性が良い上、耐熱性に優れるためサーマ
ルヘッドによる加熱条件で熱分解せず、しかも染料層を
形成する、前記ポリビニルブチラール樹脂等の樹脂中へ
の相溶性もしくは微粒子分散性が高い種々の染料が、い
ずれも使用可能である。
【0035】なお染料層形成前の基材フィルムの片面に
は、当該染料層のはく離を防止すべくPET樹脂、およ
びポリビニルブチラール樹脂の両方との接着性に優れた
ウレタン樹脂などを予め塗布して、易接着処理層を形成
しておくのが好ましい。基材フィルムの、染料層が形成
される側と反対側の面には、サーマルヘッドの熱に対す
る耐熱性を付与するために、シリコーン樹脂からなる耐
熱処理層を形成してもよい。
【0036】(熱溶融転写印刷)一方の熱溶融転写印刷
においては、(A) 基材フィルムの片面に、常温で固体
である熱溶融性のインク層を形成した転写フィルムを用
意し、(B) この転写フィルムのインク層を、付け爪用
基材1の印刷受容層11の表面に接触させた状態で、
(C) 転写フィルムの背後から、サーマルヘッドによっ
て加熱、加圧することで、インク層を溶融させて印刷受
容層11上に転写することによって付け爪用表示の印刷
が行われる。
【0037】また熱溶融転写印刷によってフルカラーの
印刷を行うには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およ
びシアン(C)の3色、もしくはこの3色にさらに黒
(K)を加えた4色のインク層をそれぞれ有する3種ま
たは4種の単色の転写フィルム(通常はそれぞれリボン
状に形成される)を使用して、印刷受容層11の同一の
位置に1色ずつ、インクを転写して色を重ねて行く方法
が一般的に行われる。またリボン状に形成された1つの
基材フィルム上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)お
よびシアン(C)の3色、もしくはこの3色にさらに黒
(K)を加えた4色のインク層を、それぞれ線順次もし
くは面順次に塗り分けた転写フィルムを使用して、印刷
受容層11の同一の位置に1色ずつ、インクを転写して
色を重ねて行く方法もある。
【0038】また熱溶融転写印刷では、上記YMCの3
色、もしくはYMCKの4色によるフルカラー印刷の他
に、例えば金、銀などのメタリック印刷や白色印刷など
の、他の印刷方法では印刷できない色の印刷を行うこと
もできる。色の濃度階調を調整する方法としては、網点
の大きさを調整する網点階調法が一般的に行われる。ま
た透明樹脂からなる熱転写保護層を備えた転写フィルム
を使用して、色を重ねた後の印刷受容層11の表面に、
上記透明樹脂からなる表面保護層を転写、形成すること
もできる。
【0039】転写フィルムの元になる基材フィルムとし
ては、前記と同様に、例えばPET樹脂などからなる、
厚み10μm以下程度のフィルムが使用される。インク
層は、例えば熱可塑性ポリエステル系樹脂等の、熱溶融
転写性に優れた樹脂と、所定の色の着色剤とを含む塗剤
を、上記基材フィルムの片面に、例えばポリエチレン系
ワックス等のはく離層を介して塗布し、乾燥させること
で形成される。
【0040】着色剤としては、耐候性に優れた顔料が好
適に使用される。基材フィルムの、インク層が形成され
る側と反対側の面には、サーマルヘッドの熱に対する耐
熱性を付与するために、シリコーン樹脂からなる耐熱処
理層を形成してもよい。 (湾曲成形および破断用切り込み形成)次に、上記のよ
うにして印刷受容層11に付け爪用表示20、20′が
形成された付け爪用基材1を、図3に示すように上下型
30、31を用いて湾曲成形することにより、図4に示
したように、上記付け爪用表示20、20′の形状に沿
って、個々の付け爪の湾曲形状21、21′が形成され
る。成形は、付け爪用基材1を加熱、軟化させて行って
もよいし、常温のまま行ってもよい。
【0041】またこの成形と同時に、あるいは成形前後
の任意の時点で、付け爪用基材1に、図5に示したよう
に個々の付け爪の湾曲形状21、21′に沿って破断で
きるような、破断用切り込み22、22′を形成しても
よい。この場合には、利用者が個々の付け爪を分離し易
くなるという利点がある。あるいは図6に示したように
付け爪用基材1の一部を、個々の付け爪の湾曲形状2
1、21′をつなぐ連結材10として残して、他の部分
を除去してもよい。また図示していないが、個々の付け
爪の湾曲形状21、21′を完全にばらばらに切り離し
てもよい。これらの場合には、利用者が、付け爪を直ち
に使用できることになる。
【0042】付け爪用表示20、20′が付け爪の表面
側に形成される場合はその上側に、また付け爪の裏面側
に形成される場合はその下側に、付け爪用表示20、2
0′を保護するための保護フィルムを積層しても良い。
付け爪の表面側に積層される保護フィルムは、付け爪用
表示20、20′を、この保護フィルムを通して見るこ
とになるので透明である必要がある。一方、付け爪の裏
面側に積層される保護フィルムとしては、透明または着
色のフィルムが使用できる。ただし付け爪にしたとき
に、表示画像の鮮明度の良好さからは、透明または白色
系であることが好ましい。
【0043】保護フィルムの積層は、付け爪用基材1を
湾曲成形し、破断用切り込みを形成して付け爪を製造す
る任意の時点で行うことができる。このうち湾曲成形す
る前の、シート状の付け爪用基材1に積層される保護フ
ィルムは、少なくとも形成された付け爪用表示20、2
0′を覆う大きさに形成されていればよいが、取り扱い
性等を考慮すると、付け爪用基材1と同じ大きさに形成
されているのが好ましい。
【0044】上記保護フィルムは、その片面に、感熱性
もしくは感圧性の接着剤の層を形成しておき、接着剤層
が感熱性の場合は卓上型ラミネート機などを使用して、
また感圧性の場合は加圧ローラなどを使用して、印刷
後、湾曲成形前の、シート状の付け爪用基材1の、付け
爪用表示20、20′の上に積層される。また感熱性の
接着剤層を有する保護フィルムは、加熱、加圧による付
け爪用基材1の湾曲成形と同時に、当該付け爪用基材1
に積層することもできる。
【0045】また図5に示す破断用切り込み22、2
2′の形成後や、図6に示す付け爪の湾曲形状21、2
1′を連結材10で連結した状態、さらには個々の付け
爪の湾曲形状21、21′を完全にばらばらに切り離し
た状態に対応した保護フィルムとしては、付け爪の形状
に対応した外形に切り出された、感圧性の接着剤層を有
するフィルム(ステッカー)が好適に使用される。また
保護フィルムに代えて、透明樹脂を含む塗剤を付け爪用
表示20、20′の上に塗布し、乾燥させて保護層を形
成することもできる。
【0046】塗剤としては、例えばウレタンエマルショ
ン、酢酸ビニルエマルションなどをそのままで、あるい
は必要に応じて水性溶剤で希釈したものなどの水性の塗
剤が好適に使用される。かかる保護層用の塗剤や、ある
いは前記ステッカータイプの保護フィルムなどは、付け
爪の利用者が任意に積層できるように、付け爪に添付し
て、もしくは付け爪と別売で供給しても良い。
【0047】フィルムもしくはシートの裏面側が、付け
爪用表示20、20′が施される印刷面とされた付け爪
用基材1の、付け爪の裏面側に積層される保護フィルム
のさらに内側や、あるいはフィルムもしくはシートの表
面側が付け爪用表示20、20′が施される印刷面とさ
れた付け爪用基材1の、付け爪の裏面側などの、利用者
の爪と接触する面に、再はく離可能な感圧性接着剤層な
どを積層コートした上にはく離紙を仮着すると、個々の
付け爪に形成したあとで何らかの接着手段を施すことの
面倒さを予め解消することができる。
【0048】また別形態として、上記のような接着剤層
やはく離紙を設けずに、利用者が、でき上がった付け爪
をその使用ごとに両面テープなどを用いて爪に貼付して
もよい。上記付け爪の製造方法は、例えば図7に示すよ
うな製造装置Bを用いて実施される。かかる製造装置B
の前面の操作部には、あらかじめ装置に用意された、任
意の色、図形、写真、文字等の付け爪表示のための画像
データを表示するとともに、付け爪の利用者が、この画
像データの中から選択した画像を装置に入力するための
ポインティングデバイスB1と、選択した表示を確認す
るためのディスプレイB2とが配置されている。
【0049】また製造装置Bの内部には、図示していな
いが、前述した、フィルムまたはシート10からなる付
け爪用基材1の印刷面、すなわち印刷受容層11の表面
に対して、上記の入力結果に基づいて印刷する工程、印
刷後の付け爪用基材1を成型加工する工程[単に湾曲形
状に成形する工程だけでなく、前述したように破断用切
り込みを形成する工程や、連結材を残して他の部分を除
去する工程、あるいは個々の付け爪をばらばらに切り離
す工程を含んでもよい]の各工程を順次、自動的に実施
するための手段と、所定の大きさにカットされた多数枚
の付け爪用基材1、あるいは多数枚分を1巻のロール状
に巻きつけた付け爪用基材1や保護フィルムなどを、そ
れぞれ上記各手段に順次、搬送したのち、できあがった
付け爪を製造装置Bの下部の取出し口B3に排出する搬
送手段とが配置されている。
【0050】かかる装置によれば付け爪の利用者は、希
望する色、図形、写真、文字等の付け爪用表示の画像を
選択してポインティングデバイスB1により入力し、そ
れをディスプレイB2上で確認、決定するだけで、自動
的に、できあがった付け爪を得ることができる。付け爪
のできあがりの状態は、上述した成形加工工程でどこま
で加工するかによって、(a) 単に湾曲形状に成形した状
態、(b) 湾曲形状に成形した周囲に破断用切り込みを形
成した状態、(c) 連結材を残して他の部分を除去した状
態(d) 個々にばらばらに切り離した状態のいずれかであ
り、利用者は、上記(a)〜(c)の場合には個々の付け爪を
切り離したのち、また(d)の場合はそのままで、自身の
爪の上に貼り合わせればよい。
【0051】この際、付け爪用基材1は、先に述べたよ
うにフィルムないしはシート10からなるゆえ、その可
撓性を利用して個人の爪形状への接合対応が容易であ
る。なお製造装置Bに、個々の利用者の爪形状をCCD
カメラ等で画像として取り込み、あらかじめ用意された
爪形状のデータとマッチングさせて、印刷形状や成形形
状を変更するような手段を組み込むことも可能である。
また利用者の顔などをCCDカメラ等で画像として取り
込み、あらかじめ用意された画像などと合成して、付け
爪用表示として利用する手段を組み込んでも良い。
【0052】また上記例の製造装置Bは、成形加工工程
までを自動的に行うものであったが、製造装置では付け
爪用基材1への印刷までを行い、成形以降の工程は、利
用者が、別個に用意した装置(図示せず)にセッティン
グして、任意に行うようにしてもよい。
【0053】
【実施例】以下に本発明を、実施例に基づいて説明す
る。 実施例1 〈染料昇華印刷用転写フィルムの作製〉厚み6μmの、
リボン状のPET樹脂フィルムの片面にシリコーン樹脂
を塗布して、乾燥後の塗布量0.3g/m2の耐熱処理
層を形成した。
【0054】また上記PET樹脂フィルムの反対面にウ
レタン樹脂を塗布して、乾燥後の塗布量0.1g/m2
の易接着層を形成した。次にこの易接着層の上に、下記
3色の染料層用の塗剤を塗布し、乾燥させて、それぞれ
乾燥後の塗布量が1.0g/m2の3色の染料層(Y、
M、C)をY−M−Cの順に交互に、面順次に塗り分け
て形成し、さらに各染料層の境界部に、印刷時の位置合
わせのためのマークを、市販のグラビア印刷用黒インキ
を用いて印刷してリボン状の転写フィルムを作製した。
【0055】(イエロー染料層用塗剤) 成 分 重量部 ・Foron Brilliant Yellow S-6GL 5.5 〔クラリアント社製の昇華性染料〕 ・ポリビニルブチラール樹脂 4.0 ・溶剤 メチルエチルケトン 48.0 トルエン 42.0 (マゼンタ染料層用塗剤) 成 分 重量部 ・MS Red G 2.6 〔三井化学(株)製の昇華性染料〕 ・Macrolex Red Violet R 1.4 〔バイエル社製の昇華性染料〕 ・ポリビニルブチラール樹脂 4.0 ・溶剤 メチルエチルケトン 43.5 トルエン 43.5 n−プロパノール 5.0 (シアン染料層用塗剤) 成 分 重量部 ・Kayaset Blue 714 5.0 〔日本化薬(株)製の昇華性染料〕 ・ポリビニルブチラール樹脂 4.0 ・溶剤 メチルエチルケトン 23.0 トルエン 50.0 メチルイソブチルケトン 13.0 キシレン 5.0 〈付け爪用基材の作製〉厚み200μmのPET樹脂フ
ィルムの片面に、下記の各成分を含有する印刷受容層用
の塗工液を塗布し、乾燥させて、乾燥後の塗布量3.0
g/m2、厚み3.5μmの印刷受容層を有する付け爪
用基材を作製した。
【0056】 〈付け爪用表示の印刷〉ソニー(株)製の染料昇華型プリ
ンタDDP−M55を用いて、上記付け爪用基材の印刷
受容層に、前記染料昇華印刷用転写フィルムによって付
け爪用表示を形成した。
【0057】その結果、印刷された付け爪用表示は鮮明
で細部も微細に表されていた。また耐水性も良好であっ
た。さらに前記図3の上下型30、30′を用いて湾曲
形状に成形した後、個々の付け爪の形状に抜き出して
も、表示に変化は見られなかった。 実施例2 〈染料昇華印刷用転写フィルムの作製〉厚み6μmの、
リボン状のPET樹脂フィルムの片面にシリコーン樹脂
を塗布して、乾燥後の塗布量0.3g/m2の耐熱処理
層を形成した。
【0058】また上記PET樹脂フィルムの反対面にウ
レタン樹脂を塗布して、乾燥後の塗布量0.1g/m2
の易接着層を形成した。次にこの易接着層の上に、実施
例1で使用したのと同じ3色の染料層用の塗剤と、下記
の各成分からなる熱転写保護層用の塗剤とを塗布し、乾
燥させて、それぞれ乾燥後の塗布量が1.0g/m2
3色の染料層(Y、M、C)と、乾燥後の塗布量が2.
5g/m2の熱転写保護層(OP)とをY−M−C−O
Pの順に交互に、面順次に塗り分けて形成し、さらに各
層の境界部に、印刷時の位置合わせのためのマークを、
市販のグラビア印刷用黒インキを用いて印刷してリボン
状の転写フィルムを作製した。
【0059】 成 分 重量部 ・アクリル樹脂 30.0 ・溶剤 メチルエチルケトン 35.0 トルエン 35.0 〈付け爪用表示の印刷〉松下電器産業(株)製の染料昇華
型プリンタNV−MPX5を用いて、実施例1で作製し
たのと同じ付け爪用基材の印刷受容層に、上記染料昇華
印刷用転写フィルムによって付け爪用表示を形成した。
【0060】その結果、印刷された付け爪用表示は鮮明
で細部も微細に表されていた。また耐水性も良好であっ
た。さらに前記図3の上下型30、30′を用いて湾曲
形状に成形した後、個々の付け爪の形状に抜き出して
も、表示に変化は見られなかった。 実施例3 〈熱溶融転写印刷用転写フィルムの作製〉厚み6μm
の、リボン状のPET樹脂フィルムの片面にシリコーン
樹脂を塗布して、乾燥後の塗布量0.3g/m2の耐熱
処理層を形成した。
【0061】また上記PET樹脂フィルムの反対面にポ
リエチレン系ワックスを塗布して、乾燥後の塗布量0.
4g/m2のはく離層を形成した。次にこのはく離層の
上に、下記の各成分からなるイエローインク層用の塗剤
を塗布し、乾燥させて、乾燥後の塗布量1.5g/m2
のイエローインク層を形成して、リボン状の転写フィル
ムを作製した。 成 分 重量部 ・ベンジジンイエローG 13.0 ・熱可塑性ポリエステル系樹脂 12.0 ・エポキシ樹脂 6.0 ・軽質炭酸カルシウム 5.0 ・イソシアネート 9.0 ・メチルエチルケトン 55.0 また上記と同じはく離層の上に、下記の各成分からなる
マゼンタインク層用の塗剤を塗布し、乾燥させて、乾燥
後の塗布量1.5g/m2のマゼンタインク層を形成し
て、リボン状の転写フィルムを作製した。
【0062】(マゼンタインク層用塗剤) 成 分 重量部 ・キナクリドンレッド 13.0 ・熱可塑性ポリエステル系樹脂 12.0 ・エポキシ樹脂 6.0 ・軽質炭酸カルシウム 5.0 ・イソシアネート 9.0 ・メチルエチルケトン 55.0 さらに前記と同じはく離層の上に、下記の各成分からな
るシアンインク層用の塗剤を塗布し、乾燥させて、乾燥
後の塗布量1.5g/m2のシアンインク層を形成し
て、リボン状の転写フィルムを作製した。
【0063】(シアンインク層用塗剤) 成 分 重量部 ・フタロシアニンブルー 13.0 ・熱可塑性ポリエステル系樹脂 12.0 ・エポキシ樹脂 6.0 ・軽質炭酸カルシウム 5.0 ・イソシアネート 9.0 ・メチルエチルケトン 55.0 〈付け爪用基材の作製〉厚み200μmのPET樹脂フ
ィルムの片面に、下記の各成分を含有する印刷受容層用
の塗工液を塗布し、乾燥させて、乾燥後の塗布量2.5
g/m2、厚み3.0μmの印刷受容層を有する付け爪
用基材を作製した。
【0064】 成 分 重量部 ・熱可塑性ポリエステル系樹脂 20.0 ・溶剤 メチルエチルケトン 20.0 トルエン 60.0 〈付け爪用表示の印刷〉TEC社製の熱溶融転写型プリ
ンタCB−418を用いて、上記付け爪用基材の印刷受
容層に、前記3色の熱溶融転写印刷用転写フィルムによ
って付け爪用表示を形成した。
【0065】その結果、印刷された付け爪用表示は鮮明
で細部も微細に表されていた。また耐水性も良好であっ
た。さらに前記図3の上下型30、30′を用いて湾曲
形状に成形した後、個々の付け爪の形状に抜き出して
も、表示に変化は見られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は、本発明の付け爪用基材の一例を示
す斜視図、同図(b)は、上記付け爪用基材の層構成を示
す拡大断面図である。
【図2】付け爪用表示後の平面図である。
【図3】湾曲形状への成型断面図である。
【図4】成型後の断面図である。
【図5】付け爪の平面図である。
【図6】変更例の平面図である。
【図7】製造装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 付け爪用基材 10 フィルムないしはシート 11 印刷受容層 20、20′ 付け爪用表示 21、21′ 湾曲形状 22、22′ 破断用切り込み

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルムないしはシートの片面が、染料昇
    華印刷または熱溶融転写印刷によって色、図形、写真、
    文字等の付け爪用表示を施すことができる印刷面とされ
    たことを特徴とする付け爪用基材。
  2. 【請求項2】フィルムないしはシートのガラス転移温度
    が−30〜200℃であることを特徴とする請求項1記
    載の付け爪用基材。
  3. 【請求項3】フィルムないしはシートの厚みが100〜
    700μmであることを特徴とする請求項1記載の付け
    爪用基材。
  4. 【請求項4】請求項1記載の付け爪用基材の印刷面に、
    染料昇華印刷または熱溶融転写印刷によって、色、図
    形、写真、文字等の付け爪用表示を施した後、当該付け
    爪用表示に沿って個々の付け爪形状として湾曲成形した
    ことを特徴とする付け爪。
  5. 【請求項5】個々の付け爪用表示に沿って基材から破断
    できるように、破断用切り込みを形成したことを特徴と
    する請求項4記載の付け爪。
  6. 【請求項6】請求項1記載の付け爪用基材の印刷面に、
    染料昇華印刷または熱溶融転写印刷によって、色、図
    形、写真、文字等の付け爪用表示を施す工程と、当該付
    け爪用表示に沿って個々の付け爪形状として湾曲成形す
    る工程とを含むことを特徴とする付け爪の製造方法。
  7. 【請求項7】個々の付け爪用表示に沿って基材から破断
    できるように、破断用切り込みを形成する工程を含むこ
    とを特徴とする請求項6記載の付け爪の製造方法。
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