JP2002083507A - 副光源を備えた灯具 - Google Patents

副光源を備えた灯具

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JP2002083507A JP2000269435A JP2000269435A JP2002083507A JP 2002083507 A JP2002083507 A JP 2002083507A JP 2000269435 A JP2000269435 A JP 2000269435A JP 2000269435 A JP2000269435 A JP 2000269435A JP 2002083507 A JP2002083507 A JP 2002083507A
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堀井正俊
Satoru Sakai
悟 酒井
Katsura Tsukada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、例えばポジション付きヘッドラン
プのように、主光源と副光源とを有する灯具に関するも
ので、副光源の存在を、外観を観視した際に直接に認識
しにくい新規な印象を与えるポジション付きヘッドラン
プを提供することを目的とする。 【解決手段】 自動車の車体前方等に取り付けるヘッド
ランプにおいて、該ヘッドランプ1は灯具前方を照明す
る主光源2と、該主光源より低い輝度で点灯する副光源
10と、主光源から放射された光ビームを灯具前方に照
射する反射面3aを備えた反射鏡3、とを備え、前記副
光源10が、反射性電極と、透光性電極の間に有機化合
物からなる発光層を備えた有機EL表示装置からなり、
非点灯状態においては該反射性電極が反射面として観視
され、点灯した際には該灯具内および灯具周辺を含む前
方を照明するように、反射鏡内に設けられたポジション
付きヘッドランプ1を構成し、有機EL表示装置10の
高反射性電極が照明用光源の光ビームを反射する反射面
としての作用と、有機EL表示装置の電極としての作用
を奏するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のヘ
ッドランプに関するもので、詳細にはヘッドランプ用の
反射鏡内に副光源として点灯するポジション用光源を設
けたポジション付きヘッドランプなどの副光源を備えた
灯具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このようなポジション付きヘッド
ランプは、例えば図7および図8に示すように構成さ
れ、自動車用灯具として用いられている。
【0003】図7および図8において、ポジション付き
ヘッドランプ90は、ヘッドランプ用光源91と、該光
源に焦点を有する反射鏡92と、反射鏡92の開放した
前面を覆うレンズカバー93とを有し、さらに加えて反
射鏡91には、開口部92aを設け該開口部92aに配
設したポジション用光源94と、該ポジション用光源9
4に焦点を有し、且つその反射光が前記反射鏡92の光
軸方向と並行となるように設けたポジション用反射面9
5と、から構成されている。
【0004】上記反射鏡92は、例えばヘッドランプ用
光源91に焦点を有する回転放物面などの反射面を備
え、光源91から放射された光を略平行光線にして車両
前方を照射する。レンズカバー93は、ガラス、ポリカ
ーボネート等からなり、必要に応じて所定の配光特性を
満足するようにレンズカットが内面に施されている。ヘ
ッドランプ用光源91には例えば35Wのハロゲンラン
プが使用され、ポジション用光源94には例えば1Wの
白熱電球が採用される。
【0005】このような構成のポジション付きヘッドラ
ンプ90によれば、ヘッドランプ用光源91が点灯する
ことにより、ヘッドランプ用光源91から出射した光ビ
ームが、反射鏡92により反射した後にレンズカバー9
3を通して、外部に進むことにより、自動車の車両前方
に向かって光ビームを照射して車両前方を照らす。ま
た、ポジション用光源94を点灯したときには、ヘッド
ランプ用光源91は消灯もしくは減光されており、ポジ
ション用光源94から出射した光ビームが、ポジション
用反射面95により反射した後にレンズカバー93を通
して、外部に進むことにより、自動車の車両前方に向か
って光ビームを照射して、車両の位置を他の車両の運転
者等に知らしめる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成のポジション付きヘッドランプ90においては、ポ
ジション用光源94およびポジション用反射面95を反
射鏡92の反射面内に設けなければならず、そのために
ヘッドランプとして用いている反射鏡92の有効反射面
領域が減少してしまい、ヘッドランプの明るさが不足す
ることがあった。
【0007】また、ポジション用光源94およびポジシ
ョン用反射面95が上記反射鏡92内、特に有効反射面
領域(例えば光源より上方の反射面領域)内に存在した
とすると、ヘッドランプ用光源91からの照射光の一部
は、ポジション用光源94やポジション用反射面95が
存在するため、これらの表面反射などにより迷光を生じ
る。
【0008】そこで、ヘッドランプ用光源91のフィラ
メント91aの下方にシェード91bを設けたヘッドラ
ンプ用光源91を採用して、シェードにより隠れた影部
分となるために実効的な反射面として使用されない反射
鏡領域、即ち反射鏡92の下半分の領域に、ポジション
用光源94およびポジション用反射面95を設けたポジ
ション付きヘッドランプ90が実用化されている。かか
るランプにおいては、非実効的反射面領域にポジション
用光源94およびポジション用反射面95を形成してい
るので、ポジション用光源94による表面反射や、ポジ
ション用反射面95と反射鏡93との接続部95aなど
による迷光の問題を回避している。
【0009】また、近年メタルハライドランプと称す放
電灯などがヘッドランプ用光源として採用されており、
かかる放電灯のようなダブルエンド型の光源の光源内に
シェードを有さない光源を採用する場合においては、上
記した理由により別体に形成したシェードを設け、その
シェードにより遮られた反射面領域にポジション用光源
およびポジション用反射面を形成することが提案されて
いる。
【0010】しかしながら、このようなシェードを設け
たポジション付きヘッドランプは、シェードにより光源
の光ビームを遮らなければならないため、光ビームの使
用効率が悪くなる。また、シェードを設けないポジショ
ン付きヘッドランプの場合には、上記した理由により迷
光を生じないようにしてポジション用光源を設けること
が難しい。さらに、白熱電球からなるポジション用光源
を反射鏡92内に設ける場合には、ヘッドランプの外側
からポジションランプが観視されるため外観上好ましく
ない。
【0011】本発明は、以上の点から、ランプ反射面と
して実効的に作用している反射面領域内に配設しても迷
光を生じにくいポジション付きランプを提供することを
目的としている。また、例えばメタルハライド放電灯の
ようにシェードを用いない光源を用いた際においても、
所望の方向に反射して配光特性を満足するとともにポジ
ションランプも備えた迷光を生じにくいポジション付き
ヘッドランプを提供することを他の目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明の態
様によれば、(1)灯具の前方を照明する主光源と、該
主光源より低い輝度で点灯する副光源と、主光源から放
射された光ビームを灯具前方に照射する反射面を備えた
反射鏡を有する灯具において、前記副光源が、反射性電
極と、透光性電極の間に有機化合物からなる発光層を備
えた有機EL表示装置からなり、非点灯状態においては
該反射性電極が反射面として作用し、点灯した際には該
灯具内および灯具周辺を含む前方を照明する、ことを特
徴とする副光源を備えた灯具により、達成される。
【0013】この態様では、有機EL表示装置からなる
副光源を備え、該有機EL表示装置は副光源として点灯
するとともに、非点灯時においては反射面として観視さ
れ、作用する。これにより、灯具反射面として機能する
と共に当該灯具周辺をも照射するものとなるり、意匠性
に優れた副光源を備えた灯具を提供することができ得
る。
【0014】また、上記目的は、本発明の他の態様、す
なわち(2)前記反射鏡が複数の反射面もしくは複数の
反射鏡からなる車両用灯具であって、該反射鏡内に副光
源が設けてあることを特徴とする(1)に記載の灯具。
(3)前記副光源の有機EL表示装置の表面が、反射鏡
の反射面表面と略面一になるように設けてある、ことを
特徴とする(2)に記載の灯具、などによっても達成さ
れる。
【0015】これらの態様によれば、迷光を生じにく
く、光束の利用効率の高い車両用灯具が提供され得る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1から図6を参照しながら、詳細に説明する。
【0017】図1および図2は、本発明による副光源を
備えた灯具の一例として、車両用灯具として用いられて
いるポジション付きヘッドランプに適用した場合の一実
施形態の構成を示している。 図1、2において、ポジ
ション付きヘッドランプ1は、主光源となるヘッドラン
プ用光源2と、該光源に焦点を有する反射鏡3と、反射
鏡3の開放した前面を覆うカバー4と、から構成されて
いる。
【0018】上記ヘッドランプ用光源2は、例えば35
W以下としたメタルハライドランプを用いる。メタルハ
ライドランプは、例えば図3に示すように、放電室21
aを有する内管21と、この内管21を覆う外管22
と、ソケット23を主たる部品とし、内管21の両端側
から一対の電極端子24a、24bが放電室21a内に
て対向するように配設されている。電極端子24a,2
4b間においては発光源となる図示しない放電アークが
発生する。そして外管22の外面には遮光膜25が形成
されている。遮光膜25は上記外管22のソケット23
よりの位置に設けられたソケット側遮光膜25a、メタ
ルハライドランプ2の軸方向に沿ってソケット側遮光膜
25aより前方に向かい直線状に設けられた配光形成用
遮光膜25bとからなる。ソケット側遮光膜25aは、
放電室21aからの光がソケット23に到達し迷光を発
生するのを防止する役目を奏し、配光形成用遮光膜25
bはすれ違い配光を得るために路面側方側への光および
対向車への光を遮る役目を奏している。
【0019】上記反射鏡3は、中央にヘッドランプ用光
源2を設けるための光源取付用開口部3bを有し、複数
の反射面からなる複合反射面3aにより形成される。各
複合反射面3aは例えばヘッドランプ用光源2に焦点を
有する回転放物柱面により形成されており、ヘッドラン
プ用光源2からの光を反射して自動車の前方に導くよう
に構成されている。また、上記反射鏡3は例えばPET
(ポリエチレンテフタレート)、ABS、PP等の樹脂
にアルミニウム蒸着等を施すことにより構成されてい
る。
【0020】上記カバー4は、レンズカットを有さない
か若しくは一部の領域のみにレンズカットを形成した例
えばポリカーボネイト等の透光性樹脂やガラスにより構
成されている。
【0021】以上の構成は、図7に示した従来のポジシ
ョン付きヘッドランプ90とほぼ同様の構成であるが、
本発明実施形態によるポジション付きヘッドランプ1に
おいては、以下の点で異なる構成になっている。即ち、
上記反射鏡3の一部、図1及び図2に示すようにヘッド
ランプ用光源2の下方に、高反射性電極を備えた副光源
となる有機EL表示装置10を配設した構成になってい
る。
【0022】有機EL表示装置10は、本発明実施形態
においては光源取付用開口部3bの下方の領域におい
て、複合反射面3aと意匠的に整合する形状としてい
る。例えば複合反射面と同じ幅として形成して、2個の
有機EL表示装置10を所望のヘッドランプの配光特性
を満足するようにして配設している。有機EL表示装置
10は、透光性の電極と高反射性電極との間に有機発光
層を備えた構成とされ、高反射性電極が背面側となるよ
うにして配設する。これによりヘッドランプ用光源2が
点灯した際においては、ヘッドランプ用光源2からの光
が有機EL表示装置10の高反射性電極により反射して
前方を照射するものとなり、有機EL表示装置10が点
灯する際には、有機EL表示装置による発光が外部より
視認されるものとなりポジションランプとして作用する
ようになっている。
【0023】ここで、有機EL表示装置10について図
4を参照しながら説明を実施する。有機EL表示装置1
0は、有機化合物を発光材料とする有機EL素子(有機
エレクトロルミネッセント素子)を含む発光装置で、例
えば、有機EL素子16を設けた透光性基板11と、有
機EL素子16を外部雰囲気から隔離するために設けた
封止基板12および両基板間を接着固定するシール剤1
7とからなり、封止された空隙19内には乾燥手段18
を含む。なお、符号42は封止層、符号41は紫外線吸
収層である。
【0024】有機EL素子16は、陽極層として透光性
電極13と、有機EL層14と、陰極層として高反射性
電極15を、例えば蒸着法により順次積層して構成され
る。陽極層としては、ニッケル、金、白金、パラジウム
やこれらの合金或いは酸化錫、沃化銅などの仕事関数の
大きな金属やそれらの合金、化合物、更にはポリピロー
ル等の導電性ポリマーなども用いることができるが、透
明、且つ仕事関数の大きなITO透光性電極13が好適
には用いられる。陰極層としては、電子注入に有効な材
料とするため電子注入効率の向上が図れる仕事関数の小
さな金属材料(低仕事関数金属材料)を用いることが好
ましく、アルミニウム、マグネシウム、マグネシウムイ
ンジウム合金、マグネシウムアルミニウム合金、マグネ
シウム銀合金や、アルミニウムリチウム合金や、Liも
しくはLiF等の薄層上にアルミニウム層を設けた積層
構造の電極等を用いることができ、高い反射率と電子注
入効率に優れたアルミニウム金属を主成分として高反射
性電極15が好適には用いられる。有機EL層14は、
両電極間に通電することにより有機EL層14から所望
の発光が得られる有機材料が用いられる。例えば、陽極
層13側から順に、正孔注入輸送層14aと有機発光層
14bの2層構造として形成したり、有機発光層14b
の上に陰極層15から電子を注入され易くする機能を有
する電子輸送層を更に設けた3層構造としたり、正孔注
入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層、正孔注入層/
正孔輸送層/発光層、正孔輸送層/発光層/電子輸送層
とした多層構成や、単層構成の有機EL層としたもの、
PEDOT(Poly (3,4) ethylenedioxythiophene)バ
ッファー層を介して単層構成の有機層としたものなど様
々な構成のものを用いることもできる。正孔輸送層14
aとしては例えばN,N'−ジフェニル−N,N'―ビス
(3−メチルフェニル)1,1'−ビフェニル−4,4'
−ジアミン(Triphenyldiamine、以下TPDと略記す
る)を、有機発光層14bとしてはトリス(8−ヒドロ
キシキノリン)アルミニウム(Tris-(8-hydroxyquinoli
ne)aluminium complex、以下Alq3と略記する)等を
用いることができる。
【0025】透光性基板11および封止基板12は、ガ
ラスに限らず、金属、樹脂、セラミックなどの様々な材
料を用いることができる。両基板は紫外線硬化樹脂、熱
硬化樹脂などの接着作用を有するシール剤17により接
着固定される。なお、有機EL層14が大気雰囲気中で
駆動しても殆ど劣化しない有機EL素子16の場合には
封止基板12を省略しても構わないし、封止層42のみ
で封止するものとしても良い。
【0026】乾燥手段18は、例えば乾燥剤18aとそ
れを押さえるテープや結着樹脂からなる固定片18bか
らなり、封止基板12内面に設けている。乾燥剤18a
には、例えば、活性炭、ゼオライト、活性アルミナ、シ
リカゲルなどの水分を物理的に吸着する乾燥剤や、水分
を化学的に吸着する五酸化二燐(P)、酸化バリ
ウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグ
ネシウム(MgO)、酸化ナトリウム(NaO)など
のアルカリ金属酸化物、硫酸リチウム(Li
)、硫酸ナトリウム(NaSO)、硫酸カルシ
ウム(CaSo)などの硫酸塩、塩化カルシウム(C
aCl)、塩化ストロンチウム(SrCl)、弗化
タンタル(TaF)、臭化マグネシウム(MgB
)、沃化バリウム(BaI)などの金属ハロゲン
化物、過塩素酸バリウム(Ba(ClO)などの
過塩素酸塩などを用いることができる。また、特開20
00−3783号に記載されている水素化カルシウム
(CaH)、水素化アルミニウムリチウム(AlLi
)や、特開2000−113976号に記載されて
いる水素化ストロンチウム(SrH)、水素化バリウ
ム(BaH)などの化合物も用いることもできる。こ
れらは、粒径を1〜100μm、好適には約10μm程
度としたものが好ましい。粒径が大きすぎると空隙19
を大きく設けなければならなくなるからである。
【0027】有機EL表示装置10を取り付けるには、
例えば図2に示すように反射鏡3に設けた有機EL表示
装置取付用開口部3cに反射鏡背面側より嵌合して固定
する。該開口部3cには透光性基板11表面が複合反射
面3aの面と面一となるように段差部5および固定溝6
を設けておき、固定溝6に嵌入するとともに段差部5に
有機EL表示装置10を固定して嵌合と位置決めを行
う。その後に図示しない押え片にて固定する。ここで
は、反射鏡3の背面側より固定する例を示したが、反射
鏡内に凹部を設けておき、該凹部内に反射鏡内面側から
貼付するなどとすることもできる。
【0028】図5は、ITO透光性電極13を設けたガ
ラス基板11上に、有機EL層14として銅フタロシア
ニンからなる正孔注入層、α−NPDからなるホール輸
送層、蛍光色素をドープしたAlq3発光層、Alq3
からなる電子輸送層を順に積層し、アルミニウム−Li
合金からなる高反射性の陰極15を形成した有機EL素
子16の分光反射特性を示すグラフである。この素子の
場合、可視光領域で平均して50%以上の反射率を示す
が青色領域においては銅フタロシアニンによる吸収があ
るため反射率が低い。よって、薄く青色に着色した反射
面として観察される。
【0029】本発明実施形態によるポジション付きヘッ
ドランプ10は、以上のように構成されており、ヘッド
ランプ用光源2が点灯することにより、該光源2の放電
室21aから出射した光ビームのうち、一部は外管22
に形成した遮光膜25により吸収される。遮光膜25よ
り上方に出射した光ビームは、反射鏡3の上方の複合反
射面3aにより反射して、車両前方に照射する。遮光膜
25より下方に出射した光ビームは、反射鏡3の下方の
複合反射面3aと、有機EL表示装置10により反射さ
れ、車両前方に照射する。車両前方に照射する光は複合
反射面3aを適宜形状とすることにより、各国の法規に
よる規格範囲を満足するように照射する。このとき、有
機EL表示装置10に入射したヘッドランプ用光源2の
光ビームは有機EL素子16の陰極層が高反射性電極1
5となって背面側に形成されているので、有機EL層1
4を通して高反射性電極15に入射し、これが反射され
て前方を照射するものとなる。
【0030】また、有機EL表示装置10が点灯した際
には、有機EL層14から発光する光は面発光され拡散
性の光を照射し、該灯具内および灯具前方を照射してポ
ジションランプとして機能する。
【0031】また、遮光膜25を形成したメタルハライ
ド放電灯をヘッドランプ用光源2として用いる場合に
は、遮光膜25の下方に照射される光を別途設けるシェ
ードにより遮光し、この遮光された領域内の反射面に白
熱電球からなるポジションランプを設けるのが従来の手
法であったが、その場合には、遮光膜やシェードにより
遮光されるため、光ビームの使用効率が悪かった。しか
し、上述した実施形態においては遮光膜の下方に照射さ
れる光ビームも有効に照射光として利用でき得るものと
なり、光ビームの使用効率が向上する。
【0032】さらに、銅フタロシアニンのように青色領
域で相対的に高い吸収を示す層を設けた有機EL素子1
6を用いた場合には、有機EL表示装置10の反射色も
図5に示すように薄く青味がかった反射特性を示す。よ
ってヘッドランプ用光源2およびポジションランプとな
る有機EL表示装置10の何れも点灯しない状態におい
ては、太陽光等の外光がポジション付きヘッドランプ内
に入射し、これにより有機EL素子16の反射色が灯具
内に反射して灯具全体に薄い青色の着色を施したような
錯覚を生じさせるものとなり、斬新な印象を与えるもの
となる。
【0033】また、有機EL表示装置の透光性基板11
の表面やメタルハライドランプの外管22などに、紫外
線吸収層41を設けておくことが好ましい。紫外線吸収
層41を設けると有機EL表示装置10の有機化合物へ
の紫外線照射量が低減され、劣化を抑止することができ
る。紫外線吸収層41の代わりに外管22やガラス基板
11自体に紫外線吸収効果を持たせた材料を用いても良
い。
【0034】図6は、本発明の他の実施形態のポジショ
ン付きヘッドランプ30の構成を示している。先の実施
形態においては、反射鏡3として複合反射面3aからな
る単一反射鏡の例を示したが、この実施形態において
は、ヘッドランプ用光源2の後方に設けた第1反射鏡3
1と、第1反射鏡31の前方に設けた第2反射鏡とを備
えた複合反射鏡からなるヘッドランプ30としている。
【0035】第1反射鏡31は、ヘッドランプ用光源2
の光ビームの一部を第2反射鏡に向かって照射する中央
反射面31aと、第2反射鏡によって反射してきた光ビ
ームを灯具前方に照射する側方反射面31b,31c
と、前記中央反射面31aと側方反射面31b,31c
を繋ぐ連結反射面31dとからなる。第2反射鏡32
は、ヘッドランプ用光源2の前方に配設し、該光源から
照射され前記反射面31aにより反射した後に入射する
光ビームを反射して側方反射面31b,31cに反射す
る。このとき、第2反射鏡32は、副光源である有機E
L表示装置10により形成されており、有機EL表示装
置10の透光性電極側がヘッドランプ用光源2側に位置
し反射性電極側が灯具前方側に位置するように配設して
いる。
【0036】これにより、有機EL表示装置10からな
る第2反射鏡32は、通常は反射鏡として作用するが、
有機EL表示装置10が点灯した際には、ポジションラ
ンプとして作用するものとなり、副光源の存在を感じさ
せない斬新な印象を与える意匠の灯具が得られる。
【0037】尚、上記した実施形態は、本発明の好適な
具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付さ
れているが、本発明の範囲は、これらの態様に限られる
ものではない。例えば有機EL表示装置10を別体に形
成し、それを反射鏡3に固定するものとしたが、反射鏡
3の複合反射面3aに有機EL素子を直接形成するもの
とすれば複雑な形状の反射曲面をポジションランプとし
て機能する反射面とすることもできるし、フィルムのよ
うなフレキシブルな基板上に有機EL素子を形成して2
次曲面形状の反射面に貼付した灯具や、薄い青色以外の
様々な色の有機EL素子を用いる等の応用例も本願発明
に包含される。また、有機EL表示装置を設ける位置も
前記した実施形態で例示した領域に限られるものではな
く、例えば図1の平面部3dのようにヘッドランプとし
ての所望の配光特性を得る為に用いない領域などに設け
る場合も本願発明に包含される。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、反
射面として作用でき得る高反射性電極を備えた有機EL
表示装置を副光源として設けたので、該電極を反射面と
して利用した際には、光ビームの有効利用を図ることが
でき得る。また、白熱電球のように灯具内に著しく突出
しないものとなるので、迷光の発生を著しく低減した灯
具を提供することができ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてポジション付きヘッ
ドランプとした場合の斜視図である。
【図2】図1のポジション付きヘッドランプのA−A線
縦断面図である。
【図3】主光源として用いるメタルハライド放電灯を説
明する側面図である。
【図4】副光源として用いる有機EL表示装置を示す説
明図である。(a)は概略平面図、 (b)は概略断面
図。
【図5】図4の有機EL表示装置の反射特性を示すグラ
フである。
【図6】本発明の他の実施形態の要部を示す概略平面図
である。
【図7】従来のポジション付きヘッドランプを示す斜視
図である。
【図8】図7のポジション付きヘッドランプのA−A線
断面図である。
【符号の説明】
1,30,90 ポジション付きヘッドランプ 2,91 ヘッドランプ用光源 3,92 反射鏡 3a 複合反射面 3b 光源取付用開口部 3c 有機EL表示装置取付用開口部 4,93 カバー 10 有機EL表示装置 11 透光性基板 12 封止基板 13 透光性電極(陽極) 14 有機EL層 15 高反射性電極(陰極) 16 有機EL素子 17 シール剤 18 乾燥手段 19 空隙 21 内管 22 外管 23 ソケット 24 電極端子 25 遮光膜 31 第1反射鏡 32 第2反射鏡 90 ポジション付きヘッドランプ 94 ポジション用光源 95 ポジション用反射面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚田 桂 東京都目黒区中目黒2−9−13 スタンレ ー電気株式会社内 Fターム(参考) 3K042 AA08 AC06 AC07 BB06 BC08 3K080 AA01 BA01 BA08 BB01 BC01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 灯具の前方を照明する主光源と、該主光
    源より低い輝度で点灯する副光源と、主光源から放射さ
    れた光ビームを灯具前方に照射する反射面を備えた反射
    鏡を有する灯具において、 前記副光源が、反射性電極と、透光性電極の間に有機化
    合物からなる発光層を備えた有機EL表示装置からな
    り、非点灯状態においては該反射性電極が反射面として
    作用し、点灯した際には該灯具内および灯具周辺を含む
    前方を照明する、ことを特徴とする副光源を備えた灯
    具。
  2. 【請求項2】 前記反射鏡が複数の反射面もしくは複数
    の反射鏡からなる車両用灯具であって、該反射鏡内に副
    光源が設けてあることを特徴とする請求項1に記載の灯
    具。
  3. 【請求項3】 前記副光源の有機EL表示装置の表面
    が、反射鏡の反射面表面と略面一になるように設けてあ
    る、ことを特徴とする請求項2に記載の灯具。
  4. 【請求項4】 前記副光源の反射性電極に主光源から放
    射された光ビームが入射した際には該ビームを反射して
    灯具前方を照明するとともに、有機EL表示装置が点灯
    した場合には、前記反射鏡および灯具周辺を照らす車両
    用灯具である、ことを特徴とする請求項1から請求項3
    の何れかに記載の灯具。
  5. 【請求項5】 前記有機EL表示装置は着色した反射特
    性を示し、灯具の非点灯状態において、有機EL表示装
    置以外の領域の反射鏡に反射して前記着色が観視され
    る、ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに
    記載の灯具。
  6. 【請求項6】 前記有機EL表示装置が、別体に形成し
    た透光性基板上に形成してある、ことを特徴とする請求
    項1から請求項5の何れかに記載の灯具。
  7. 【請求項7】 前記有機EL表示装置が、反射鏡の表面
    に形成してある、ことを特徴とする請求項1から請求項
    6の何れかに記載の灯具。
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