JP2002082360A - 光書き込み型記録材料 - Google Patents
光書き込み型記録材料Info
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- JP2002082360A JP2002082360A JP2000274350A JP2000274350A JP2002082360A JP 2002082360 A JP2002082360 A JP 2002082360A JP 2000274350 A JP2000274350 A JP 2000274350A JP 2000274350 A JP2000274350 A JP 2000274350A JP 2002082360 A JP2002082360 A JP 2002082360A
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- electrochromic
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- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 記録保存性に優れた、簡易な構成の書き換え
可能な光書き込み型記録材料を提供する。 【解決手段】 支持体(10)上に、少なくともバリア
層(20a、20b)、導電層(30a、30b)、半
導体層(70)、エレクトロクロミック層(60)、電
荷輸送層(50)及び対極層(40)を有することを特
徴とする光書き込み型記録材料(100)である。好ま
しくは、前記バリア層(20a、20b)が、二酸化珪
素、窒素珪素、酸化ゲルマニウム及びフッ素系ポリマー
から選ばれる少なくとも1種の材料を含有する前記光書
き込み型記録材料である。
可能な光書き込み型記録材料を提供する。 【解決手段】 支持体(10)上に、少なくともバリア
層(20a、20b)、導電層(30a、30b)、半
導体層(70)、エレクトロクロミック層(60)、電
荷輸送層(50)及び対極層(40)を有することを特
徴とする光書き込み型記録材料(100)である。好ま
しくは、前記バリア層(20a、20b)が、二酸化珪
素、窒素珪素、酸化ゲルマニウム及びフッ素系ポリマー
から選ばれる少なくとも1種の材料を含有する前記光書
き込み型記録材料である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電気化学的反応
により記録を行い、電気化学的に記録を消去できる、書
き換え可能な光書き込み型記録材料に関する。
により記録を行い、電気化学的に記録を消去できる、書
き換え可能な光書き込み型記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、記録材料としては、紙に代表され
るようなシート上の材料に、種々の方法で画像を形成す
るものがほとんどであり、不用となった記録はシートご
と廃棄される。近年、情報産業の飛躍的な発展に伴い、
取り扱う情報量が大幅に増加し、記録紙の消費も著しく
増加している。一方、情報を一時的に表示する表示素子
に関しても、近年、より簡易な形態を目指して、ペーパ
ーディスプレイなるコンセプトのもとに研究開発が行わ
れている。より視認性の高い表示素子の出現が展望され
ているものの、視認性が高い紙への出力画像に対しては
根強い要求がある。従って、紙と同様に簡易な形態で、
且つ簡易に書き換え可能な材料の出現が要望されてい
る。
るようなシート上の材料に、種々の方法で画像を形成す
るものがほとんどであり、不用となった記録はシートご
と廃棄される。近年、情報産業の飛躍的な発展に伴い、
取り扱う情報量が大幅に増加し、記録紙の消費も著しく
増加している。一方、情報を一時的に表示する表示素子
に関しても、近年、より簡易な形態を目指して、ペーパ
ーディスプレイなるコンセプトのもとに研究開発が行わ
れている。より視認性の高い表示素子の出現が展望され
ているものの、視認性が高い紙への出力画像に対しては
根強い要求がある。従って、紙と同様に簡易な形態で、
且つ簡易に書き換え可能な材料の出現が要望されてい
る。
【0003】こうした要望に応える一つの技術として、
エレクトロクロミズムを利用した記録材料が挙げられ
る。該記録材料は、メモリー性があること、記録が鮮明
で且つ印刷の様に記録画像が見易いこと等の優れた特性
を有していることから注目されている。その一つとし
て、光起電力を利用し、光照射した部分で発生する光電
流により奏されるエレクトロクロミズムを利用した記録
材料が提案されている。例えば、特開平3−10052
4号公報には、WO3等のエレクトロクロミック材料
に、感光性プロテインを付した電極を用いて光電流で画
像を書き込み、逆に電場をかけることで該画像を消去す
る、再使用可能な記録材料が開示されている。また、特
開昭61−211849号公報には、エレクトロクロミ
ック層と光起電力を有する半導体層を積層した素子が、
WO9735227号明細書には、光起電力を生じる多
孔質半導体層にエレクトロクロミック性分子を吸着させ
た光記録材料が各々開示されている。その他の記録材料
としては、高エネルギーの光ビームによる局所的な温度
上昇を利用した記録材料の提案もなされている。特開昭
61−103127号公報には、常温ではイオン伝導性
が低い電解質層を用い、高エネルギー光ビームで書き込
みを行うエレクトロクロミック記録材料が開示されてい
る。その他にも、光照射によるカチオン発生層とエレク
トロクロミック層とからなる記録材料が提案されてい
る。
エレクトロクロミズムを利用した記録材料が挙げられ
る。該記録材料は、メモリー性があること、記録が鮮明
で且つ印刷の様に記録画像が見易いこと等の優れた特性
を有していることから注目されている。その一つとし
て、光起電力を利用し、光照射した部分で発生する光電
流により奏されるエレクトロクロミズムを利用した記録
材料が提案されている。例えば、特開平3−10052
4号公報には、WO3等のエレクトロクロミック材料
に、感光性プロテインを付した電極を用いて光電流で画
像を書き込み、逆に電場をかけることで該画像を消去す
る、再使用可能な記録材料が開示されている。また、特
開昭61−211849号公報には、エレクトロクロミ
ック層と光起電力を有する半導体層を積層した素子が、
WO9735227号明細書には、光起電力を生じる多
孔質半導体層にエレクトロクロミック性分子を吸着させ
た光記録材料が各々開示されている。その他の記録材料
としては、高エネルギーの光ビームによる局所的な温度
上昇を利用した記録材料の提案もなされている。特開昭
61−103127号公報には、常温ではイオン伝導性
が低い電解質層を用い、高エネルギー光ビームで書き込
みを行うエレクトロクロミック記録材料が開示されてい
る。その他にも、光照射によるカチオン発生層とエレク
トロクロミック層とからなる記録材料が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】エレクトロクロミック
材料を用いた記録材料は、液晶を用いた記録材料のよう
に、記録の維持の為に常に電場をかけておく必要がない
点で優れている。しかし、光書き込みした後、画像を所
定の期間保存した場合、湿度や酸素の影響等により、画
像濃度が徐々に低下する場合がある。湿度や酸素等の影
響を軽減するには、例えば、ガラス基板の間に材料を封
止した形態で用いることもできるが、かかる形態では、
紙と比較して、簡易性の点で不充分である。
材料を用いた記録材料は、液晶を用いた記録材料のよう
に、記録の維持の為に常に電場をかけておく必要がない
点で優れている。しかし、光書き込みした後、画像を所
定の期間保存した場合、湿度や酸素の影響等により、画
像濃度が徐々に低下する場合がある。湿度や酸素等の影
響を軽減するには、例えば、ガラス基板の間に材料を封
止した形態で用いることもできるが、かかる形態では、
紙と比較して、簡易性の点で不充分である。
【0005】本発明は、前記問題に鑑みなされたもので
あって、記録保存性に優れた、簡易な構成の書き換え可
能な光書き込み型記録材料を提供することを課題とす
る。
あって、記録保存性に優れた、簡易な構成の書き換え可
能な光書き込み型記録材料を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。 <1> 支持体上に、少なくともバリア層、導電層、半
導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層及び対極
層を有することを特徴とする光書き込み型記録材料。 <2> 前記バリア層が、二酸化珪素、窒素珪素、酸化
ゲルマニウム及びフッ素系ポリマーから選ばれる少なく
とも1種の材料を含有する<1>に記載の光書き込み型
記録材料。 <3> 前記半導体層が、酸化チタン又は酸化ニオブを
含有する<1>又は<2>に記載の光書き込み型記録材
料。 <4> 前記電荷輸送層が、ポリマー固体電荷質又は溶
融電解質を含有する<1>から<3>までのいずれかに
記載の光書き込み型記録材料。 <5> 前記エレクトロクロミック層が、WO3、Ir
(OH)2、Ni(OH) 2、Li2WO4、V2O5、鉄シ
アノ錯体、ビオロゲン、ポリピロール、ポリチオフェン
及びポリアニリンから選ばれる少なくとも1種を含有す
る<1>から<4>までのいずれかに記載の光書き込み
型記録材料。 <6> 前記エレクトロクロミック層が、酸化タングス
テンを含有する<1>から<4>までのいずれかに記載
の光書き込み型記録材料。
の手段は以下の通りである。 <1> 支持体上に、少なくともバリア層、導電層、半
導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層及び対極
層を有することを特徴とする光書き込み型記録材料。 <2> 前記バリア層が、二酸化珪素、窒素珪素、酸化
ゲルマニウム及びフッ素系ポリマーから選ばれる少なく
とも1種の材料を含有する<1>に記載の光書き込み型
記録材料。 <3> 前記半導体層が、酸化チタン又は酸化ニオブを
含有する<1>又は<2>に記載の光書き込み型記録材
料。 <4> 前記電荷輸送層が、ポリマー固体電荷質又は溶
融電解質を含有する<1>から<3>までのいずれかに
記載の光書き込み型記録材料。 <5> 前記エレクトロクロミック層が、WO3、Ir
(OH)2、Ni(OH) 2、Li2WO4、V2O5、鉄シ
アノ錯体、ビオロゲン、ポリピロール、ポリチオフェン
及びポリアニリンから選ばれる少なくとも1種を含有す
る<1>から<4>までのいずれかに記載の光書き込み
型記録材料。 <6> 前記エレクトロクロミック層が、酸化タングス
テンを含有する<1>から<4>までのいずれかに記載
の光書き込み型記録材料。
【0007】<7> 前記対極層が、酸化還元にともな
い水素イオン又はリチウムイオンを挿入放出可能である
<1>から<6>までのいずれかに記載の光書き込み型
記録材料。 <8> 前記エレクトロクロミック層と前記対極層との
間に光反射層を有する<1>から<7>までのいずれか
に記載の光書き込み型記録材料。 <9> 前記支持体がプラスチックフィルムである<1
>から<8>までのいずれかに記載の光書き込み型記録
材料。 <10> 第一のバリア層、第一の導電層、半導体層、
エレクトロクロミック層、電荷輸送層、対極層、第二の
導電層、第二のバリア層及び支持体の順で構成されてい
る<1>から<9>までのいずれかに記載の光書き込み
型記録材料。 <11> 光透過性プラスチック支持体、光透過性バリ
ア層、光透過性導電層、半導体層、エレクトロクロミッ
ク層、電荷輸送層、対極層、金属導電層及び支持体の順
で構成されている<1>から<9>までのいずれかに記
載の光書き込み型記録材料。 <12> 前記エレクトロクロミック層及び前記対極層
の少なくとも一方が空隙を有する多孔性層であり、前記
電荷輸送層は、前記空隙に充填された電荷輸送材料から
構成される<1>から<11>までのいずれかに記載の
光書き込み型記録材料。 <13> 前記半導体層が空隙を有する多孔性層であ
り、前記エレクトロクロミック層は、前記空隙に充填さ
れたエレクトロクロミック材料から構成される<1>か
ら<11>までのいずれかに記載の光書き込み型記録材
料。
い水素イオン又はリチウムイオンを挿入放出可能である
<1>から<6>までのいずれかに記載の光書き込み型
記録材料。 <8> 前記エレクトロクロミック層と前記対極層との
間に光反射層を有する<1>から<7>までのいずれか
に記載の光書き込み型記録材料。 <9> 前記支持体がプラスチックフィルムである<1
>から<8>までのいずれかに記載の光書き込み型記録
材料。 <10> 第一のバリア層、第一の導電層、半導体層、
エレクトロクロミック層、電荷輸送層、対極層、第二の
導電層、第二のバリア層及び支持体の順で構成されてい
る<1>から<9>までのいずれかに記載の光書き込み
型記録材料。 <11> 光透過性プラスチック支持体、光透過性バリ
ア層、光透過性導電層、半導体層、エレクトロクロミッ
ク層、電荷輸送層、対極層、金属導電層及び支持体の順
で構成されている<1>から<9>までのいずれかに記
載の光書き込み型記録材料。 <12> 前記エレクトロクロミック層及び前記対極層
の少なくとも一方が空隙を有する多孔性層であり、前記
電荷輸送層は、前記空隙に充填された電荷輸送材料から
構成される<1>から<11>までのいずれかに記載の
光書き込み型記録材料。 <13> 前記半導体層が空隙を有する多孔性層であ
り、前記エレクトロクロミック層は、前記空隙に充填さ
れたエレクトロクロミック材料から構成される<1>か
ら<11>までのいずれかに記載の光書き込み型記録材
料。
【0008】<14> 光書き込みによって前記エレク
トロクロミック層に形成された画像を表示する表示機能
を有する<1>から<13>までのいずれかに記載の光
書き込み型記録材料。 <15> 波長500nm以下の光を照射することによ
って光書き込みが可能である<1>から<14>までの
いずれかに記載の光書き込み型記録材料。 <16> 波長500nm以下のレーザ光による光書き
込みが可能である<1>から<14>までのいずれかに
記載の光書き込み型記録材料。
トロクロミック層に形成された画像を表示する表示機能
を有する<1>から<13>までのいずれかに記載の光
書き込み型記録材料。 <15> 波長500nm以下の光を照射することによ
って光書き込みが可能である<1>から<14>までの
いずれかに記載の光書き込み型記録材料。 <16> 波長500nm以下のレーザ光による光書き
込みが可能である<1>から<14>までのいずれかに
記載の光書き込み型記録材料。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の光書き込み型記録材料
は、支持体上に、少なくともバリア層、導電層、半導体
層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層及び対極層を
有することを特徴とする。前記バリア層は、記録材料の
内部に水分子及び/又は酸素が侵入するのを防止する機
能を有する。従って、本発明の光書き込み型記録材料に
画像を記録した後、任意の期間画像を保存した場合に
も、水分子や酸素の影響により画像濃度が低下するのを
防止できる。また、前記バリア層を設けることにより、
従来の様に、ガラス基板に種々の材料を封入することも
不要となり、より軽量化、薄層化が図れ、簡易な形態の
記録材料とすることができる。
は、支持体上に、少なくともバリア層、導電層、半導体
層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層及び対極層を
有することを特徴とする。前記バリア層は、記録材料の
内部に水分子及び/又は酸素が侵入するのを防止する機
能を有する。従って、本発明の光書き込み型記録材料に
画像を記録した後、任意の期間画像を保存した場合に
も、水分子や酸素の影響により画像濃度が低下するのを
防止できる。また、前記バリア層を設けることにより、
従来の様に、ガラス基板に種々の材料を封入することも
不要となり、より軽量化、薄層化が図れ、簡易な形態の
記録材料とすることができる。
【0010】本発明の光書き込み型記録材料の好ましい
構成例を図1に示す。図1の記録材料100は、プラス
チック支持体10上に、バリア層20b、導電層30
b、対極層40、電荷輸送層50、エレクトロクロミッ
ク層60、半導体層70、導電層30a、バリア層20
aとから構成されている。尚、前記バリア層は少なくと
も1つあればよい。また、前記機能を発揮するには、前
記バリア層はより外側に配置されるのが好ましく、導電
層30a、30bの外側に配置されるのが好ましい。必
要に応じ、バリア層20aの外側に、保護層、反射防止
層等を設けてもよい。また、バリア層20aの外側にも
支持体(例えば、プラスチック製)を設けてもよい。
構成例を図1に示す。図1の記録材料100は、プラス
チック支持体10上に、バリア層20b、導電層30
b、対極層40、電荷輸送層50、エレクトロクロミッ
ク層60、半導体層70、導電層30a、バリア層20
aとから構成されている。尚、前記バリア層は少なくと
も1つあればよい。また、前記機能を発揮するには、前
記バリア層はより外側に配置されるのが好ましく、導電
層30a、30bの外側に配置されるのが好ましい。必
要に応じ、バリア層20aの外側に、保護層、反射防止
層等を設けてもよい。また、バリア層20aの外側にも
支持体(例えば、プラスチック製)を設けてもよい。
【0011】図1の光書き込み型記録材料100を用い
た記録方法の一例を説明する。導電層30a及び30b
の間に、外部回路により所定の電圧(各層に用いる材料
によって異なるが、半導体からエレクトロクロミック材
料に電子注入される場合は、対極層40側に対して−1
〜+0.5V程度が好ましい)を印加する。印加した状
態で、画像様に光ビームを照射する。照射された光は半
導体層70に到達し、半導体層70を構成している半導
体を励起し、光照射領域に電子及び正孔が生成する。
尚、画像書き込み時の光照射(以下、「光照射」という
ときは画像書き込み時の光照射をいうものとする)はバ
リア層20a側から行っても、支持体10側から行って
もよいが、照射された光が半導体層70に到達する間に
通過する各々の層は、少なくとも照射光に対して透過性
とする。
た記録方法の一例を説明する。導電層30a及び30b
の間に、外部回路により所定の電圧(各層に用いる材料
によって異なるが、半導体からエレクトロクロミック材
料に電子注入される場合は、対極層40側に対して−1
〜+0.5V程度が好ましい)を印加する。印加した状
態で、画像様に光ビームを照射する。照射された光は半
導体層70に到達し、半導体層70を構成している半導
体を励起し、光照射領域に電子及び正孔が生成する。
尚、画像書き込み時の光照射(以下、「光照射」という
ときは画像書き込み時の光照射をいうものとする)はバ
リア層20a側から行っても、支持体10側から行って
もよいが、照射された光が半導体層70に到達する間に
通過する各々の層は、少なくとも照射光に対して透過性
とする。
【0012】半導体層70中に生成した電子(又は正
孔)は、隣接するエレクトロクロミック層60を構成し
ているエレクトロクロミック材料に作用し、光照射領域
のエレクトロクロミック材料を色変化(発色、変色及び
消色を含む)させる。その結果、光照射部と非照射部と
では相互に異なる色相となり、又は相互に異なる発色濃
度を有することになり、これに基づき画像が形成され
る。画像は、光照射の有無によって形成されるのみなら
ず、照射された光強度を変化させることによって、発色
濃度を変化させて形成することもできる。
孔)は、隣接するエレクトロクロミック層60を構成し
ているエレクトロクロミック材料に作用し、光照射領域
のエレクトロクロミック材料を色変化(発色、変色及び
消色を含む)させる。その結果、光照射部と非照射部と
では相互に異なる色相となり、又は相互に異なる発色濃
度を有することになり、これに基づき画像が形成され
る。画像は、光照射の有無によって形成されるのみなら
ず、照射された光強度を変化させることによって、発色
濃度を変化させて形成することもできる。
【0013】一方、生成した正孔(又は電子)は導電層
30aから外部回路を通じて対極層40における電極反
応を通じて、処理される。光書き込み後、外部回路を開
放することで、書き込まれた画像をそのまま保持するこ
とができる。記録材料100に書き込まれた画像は、外
部回路に所定の電圧(上記と同様、対極層40側に対し
て0〜+5V程度が好ましい)をかけることにより消去
することができる。画像が消去された記録材料100
は、書き込み可能な初期の状態に再生される。
30aから外部回路を通じて対極層40における電極反
応を通じて、処理される。光書き込み後、外部回路を開
放することで、書き込まれた画像をそのまま保持するこ
とができる。記録材料100に書き込まれた画像は、外
部回路に所定の電圧(上記と同様、対極層40側に対し
て0〜+5V程度が好ましい)をかけることにより消去
することができる。画像が消去された記録材料100
は、書き込み可能な初期の状態に再生される。
【0014】記録された画像を外部に向けて表示するこ
とにより、本発明の記録材料を表示素子として機能させ
ることができる。本発明の記録材料に書き込まれた画像
を外部から認識可能に表示するためには、表示面となる
記録材料の最表面と、画像が形成されたエレクトロクロ
ミック層との間に配置される層を、少なくとも可視光域
の光に対して光透過性とする。前記表示面には、記録材
料の最も外側に配置された層の表面、例えば、図1にお
いて、バリア層20aの導電層30aが配置されていな
い側の面がなり得る。本発明の記録材料において、画像
表示は、反射モードで表示するのが好ましい。反射モー
ドで表示する場合は、エレクトロクロミック層の裏面側
(表示面とは反対側)、例えば、エレクトロクロミック
層と対極層との間に光反射層を配置する。
とにより、本発明の記録材料を表示素子として機能させ
ることができる。本発明の記録材料に書き込まれた画像
を外部から認識可能に表示するためには、表示面となる
記録材料の最表面と、画像が形成されたエレクトロクロ
ミック層との間に配置される層を、少なくとも可視光域
の光に対して光透過性とする。前記表示面には、記録材
料の最も外側に配置された層の表面、例えば、図1にお
いて、バリア層20aの導電層30aが配置されていな
い側の面がなり得る。本発明の記録材料において、画像
表示は、反射モードで表示するのが好ましい。反射モー
ドで表示する場合は、エレクトロクロミック層の裏面側
(表示面とは反対側)、例えば、エレクトロクロミック
層と対極層との間に光反射層を配置する。
【0015】以下、本発明の光書き込み型記録材料(以
下、単に「記録材料」という場合がある)を構成する各
層について説明する。 [支持体]本発明の記録材料は、形状を維持するため、
片側または両側に支持体を有する。前記支持体として
は、任意のものを使用することができ、特にポリマーフ
ィルムを用いると、軽量化及び薄層化できるので好まし
い。又、支持体の表面平滑性が高いと、解像度の高い記
録材料となるので好ましい。前記支持体を構成する材料
としては、例えば、テトラアセチルセルロース(TA
C)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエ
チレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポ
リスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(P
PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート
(PAr)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエステル
スルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PE
I)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ等が挙
げられる。前記支持体が、半導体層よりもより光照射側
に位置する場合には、該支持体を少なくとも光照射され
る光に対して光透過性とする。前記支持体が非光照射側
に位置する場合は、該支持体は光透過性及び非光透過性
のいずれであってもよい。前記支持体として非光透過性
支持体を用いる場合は、光反射性を有する白色の支持体
を用いると、より高い明度で画像を表示できるので好ま
しい。光反射性を有する白色支持体としては、例えば、
酸化チタン、酸化亜鉛等の無機顔料を添加したポリマー
フィルムや、微細な空隙を形成したポリマーフィルム等
が挙げられる。尚、前記支持体が表示面を構成する場合
は、少なくとも可視光域の光に対して光透過性を有する
材料で構成する。
下、単に「記録材料」という場合がある)を構成する各
層について説明する。 [支持体]本発明の記録材料は、形状を維持するため、
片側または両側に支持体を有する。前記支持体として
は、任意のものを使用することができ、特にポリマーフ
ィルムを用いると、軽量化及び薄層化できるので好まし
い。又、支持体の表面平滑性が高いと、解像度の高い記
録材料となるので好ましい。前記支持体を構成する材料
としては、例えば、テトラアセチルセルロース(TA
C)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエ
チレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポ
リスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(P
PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート
(PAr)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエステル
スルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PE
I)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ等が挙
げられる。前記支持体が、半導体層よりもより光照射側
に位置する場合には、該支持体を少なくとも光照射され
る光に対して光透過性とする。前記支持体が非光照射側
に位置する場合は、該支持体は光透過性及び非光透過性
のいずれであってもよい。前記支持体として非光透過性
支持体を用いる場合は、光反射性を有する白色の支持体
を用いると、より高い明度で画像を表示できるので好ま
しい。光反射性を有する白色支持体としては、例えば、
酸化チタン、酸化亜鉛等の無機顔料を添加したポリマー
フィルムや、微細な空隙を形成したポリマーフィルム等
が挙げられる。尚、前記支持体が表示面を構成する場合
は、少なくとも可視光域の光に対して光透過性を有する
材料で構成する。
【0016】[バリア層]本発明の記録材料は、記録材
料内部に水分子及び/又は酸素が浸入するのを防止する
ためのバリア層を有する。前記バリア層は一対の導電層
の双方の外側に配置するのが好ましいが、導電層を構成
する材料によっては、片側に形成することによっても効
果を発揮することができる。前記バリア層が、半導体層
よりもより光照射側に位置する場合、前記バリア層を少
なくとも照射される光に対して光透過性とする。また、
前記バリア層が、エレクトロクロミック層よりもより表
示面側に位置する場合は、前記バリア層を少なくとも可
視光域の光に対して光透過性とする。
料内部に水分子及び/又は酸素が浸入するのを防止する
ためのバリア層を有する。前記バリア層は一対の導電層
の双方の外側に配置するのが好ましいが、導電層を構成
する材料によっては、片側に形成することによっても効
果を発揮することができる。前記バリア層が、半導体層
よりもより光照射側に位置する場合、前記バリア層を少
なくとも照射される光に対して光透過性とする。また、
前記バリア層が、エレクトロクロミック層よりもより表
示面側に位置する場合は、前記バリア層を少なくとも可
視光域の光に対して光透過性とする。
【0017】前記バリア層は、無機材料及び有機材料の
いずれから構成されていてもよく、また、2層以上の積
層構造であってもよい。積層構造の好ましい例として
は、無機材料からなるバリア層と有機材料からなるバリ
ア層との積層構造が挙げられる。積層構造とすると、よ
りバリア層としての機能が向上するので好ましい。前記
無機材料としては、二酸化珪素、窒化珪素、酸化ゲルマ
ニウム等が挙げられる。中でも、二酸化珪素が好まし
い。一方、前記有機材料としては、フッ素系ポリマー、
バリレン、シクロテン等のポリマーが挙げられ、より具
体的には、テトラフルオロエチレンと少なくとも一種の
コモノマーとを含むモノマー混合物を共重合して得られ
る共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共
重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリ
フルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、
ポリフッ化ビニリデン及びテトラフルオロエチレンと六
フッ化プロピレンとの共重合体等が挙げられる。
いずれから構成されていてもよく、また、2層以上の積
層構造であってもよい。積層構造の好ましい例として
は、無機材料からなるバリア層と有機材料からなるバリ
ア層との積層構造が挙げられる。積層構造とすると、よ
りバリア層としての機能が向上するので好ましい。前記
無機材料としては、二酸化珪素、窒化珪素、酸化ゲルマ
ニウム等が挙げられる。中でも、二酸化珪素が好まし
い。一方、前記有機材料としては、フッ素系ポリマー、
バリレン、シクロテン等のポリマーが挙げられ、より具
体的には、テトラフルオロエチレンと少なくとも一種の
コモノマーとを含むモノマー混合物を共重合して得られ
る共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共
重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリ
フルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、
ポリフッ化ビニリデン及びテトラフルオロエチレンと六
フッ化プロピレンとの共重合体等が挙げられる。
【0018】前記バリア層の厚みは、使用する材料によ
り適宜決定されるが、一般的には、10nm〜1000
μmが好ましく、50nm〜500μmがより好まし
く、100nm〜100μmがさらに好ましい。
り適宜決定されるが、一般的には、10nm〜1000
μmが好ましく、50nm〜500μmがより好まし
く、100nm〜100μmがさらに好ましい。
【0019】前記バリア層に用いる材料の酸素透過性
は、常温で1×10-16mol/m・・s・Pa(mo
l・m-1・s-1・Pa-1)以下が好ましく、1×10
-17mol/m・s・Pa以下であるのがさらに好まし
い。また、水蒸気の透過性は、常温で1×10-14mo
l/m・s・Pa以下が好ましく、1×10-15mol
/m・s・Pa以下であるのがさらに好ましい。
は、常温で1×10-16mol/m・・s・Pa(mo
l・m-1・s-1・Pa-1)以下が好ましく、1×10
-17mol/m・s・Pa以下であるのがさらに好まし
い。また、水蒸気の透過性は、常温で1×10-14mo
l/m・s・Pa以下が好ましく、1×10-15mol
/m・s・Pa以下であるのがさらに好ましい。
【0020】前記バリア層は、真空蒸着法、(DC)ス
パッター法、イオンプレーティング法、スピンコート
法、LB法、キャスティング法、電子ビーム蒸着法、C
VD法及びゾルゲル法で作製したナノサイズの微粒子を
電気泳動電着する方法等により形成することができる。
特に、前記バリア層を無機材料により形成する場合は、
スパッター法を利用するのが好ましく、有機材料により
形成する場合は、キャスティング法を利用して形成する
のが好ましい。
パッター法、イオンプレーティング法、スピンコート
法、LB法、キャスティング法、電子ビーム蒸着法、C
VD法及びゾルゲル法で作製したナノサイズの微粒子を
電気泳動電着する方法等により形成することができる。
特に、前記バリア層を無機材料により形成する場合は、
スパッター法を利用するのが好ましく、有機材料により
形成する場合は、キャスティング法を利用して形成する
のが好ましい。
【0021】[導電層]本発明の記録材料は、少なくと
も半導体層に隣接する導電層を有する。前記導電層が、
半導体層よりもより光照射側に位置する場合、前記導電
層を少なくとも照射される光に対して光透過性とする。
また、前記導電層が、エレクトロクロミック層よりもよ
り表示面側に位置する場合は、前記導電層を少なくとも
可視光域の光に対して光透過性とする。前記導電層とし
ては、光透過性金属薄膜、導電性の光透過性金属酸化物
薄膜、光透過性導電性高分子膜及びこれらの薄膜を積層
した多層膜が好ましい。前記導電性金属酸化物薄膜とし
ては、インジウム−スズ複合酸化物、フッ素ドープ酸化
錫が挙げられる。前記導電層を非光透過性とする場合
は、例えば、金属箔及びグラファイト等を利用できる。
前記導電層の厚みは、0.02μm〜10μm程度が好
ましい。
も半導体層に隣接する導電層を有する。前記導電層が、
半導体層よりもより光照射側に位置する場合、前記導電
層を少なくとも照射される光に対して光透過性とする。
また、前記導電層が、エレクトロクロミック層よりもよ
り表示面側に位置する場合は、前記導電層を少なくとも
可視光域の光に対して光透過性とする。前記導電層とし
ては、光透過性金属薄膜、導電性の光透過性金属酸化物
薄膜、光透過性導電性高分子膜及びこれらの薄膜を積層
した多層膜が好ましい。前記導電性金属酸化物薄膜とし
ては、インジウム−スズ複合酸化物、フッ素ドープ酸化
錫が挙げられる。前記導電層を非光透過性とする場合
は、例えば、金属箔及びグラファイト等を利用できる。
前記導電層の厚みは、0.02μm〜10μm程度が好
ましい。
【0022】本発明の記録材料において、対極層に隣接
させてさらに導電層を配置するのが好ましい。前記導電
層は、半導体層よりもより光照射側に位置する場合、前
記導電層を少なくとも照射される光に対して光透過性と
する。また、前記導電層が、エレクトロクロミック層よ
りもより表示面側に位置する場合は、前記導電層を少な
くとも可視光域の光に対して光透過性とする。さらに、
本発明の記録材料が、光反射層を有し、前記導電層が表
示面に対して前記光反射層より内側(エレクトロクロミ
ック層側)に位置する場合は、前記導電層を少なくとも
可視光域の光に対して光透過性とする。
させてさらに導電層を配置するのが好ましい。前記導電
層は、半導体層よりもより光照射側に位置する場合、前
記導電層を少なくとも照射される光に対して光透過性と
する。また、前記導電層が、エレクトロクロミック層よ
りもより表示面側に位置する場合は、前記導電層を少な
くとも可視光域の光に対して光透過性とする。さらに、
本発明の記録材料が、光反射層を有し、前記導電層が表
示面に対して前記光反射層より内側(エレクトロクロミ
ック層側)に位置する場合は、前記導電層を少なくとも
可視光域の光に対して光透過性とする。
【0023】透明導電層を形成した支持体(特にプラス
チック支持体)の面積抵抗を下げる目的で、金属リード
を用いることもできる。金属リードを用いる場合、透明
部分の開口率は90%以上であるのが好ましく、95%
以上であるのがより好ましい。前記金属リードの材質
は、アルミニウム、銅、銀、金、白金及びニッケル等の
金属が好ましく、特にアルミニウム及び銅が好ましい。
前記金属リードは支持体に、蒸着、スパッタリング又は
無電解メッキ等を利用して形成することができる。
チック支持体)の面積抵抗を下げる目的で、金属リード
を用いることもできる。金属リードを用いる場合、透明
部分の開口率は90%以上であるのが好ましく、95%
以上であるのがより好ましい。前記金属リードの材質
は、アルミニウム、銅、銀、金、白金及びニッケル等の
金属が好ましく、特にアルミニウム及び銅が好ましい。
前記金属リードは支持体に、蒸着、スパッタリング又は
無電解メッキ等を利用して形成することができる。
【0024】前記双方の導電層には、短絡あるいは電圧
印加のためのリード部を設置する。
印加のためのリード部を設置する。
【0025】[半導体層]本発明の記録材料において、
前記半導体層は、照射された光を吸収して、電荷分離を
起こし、電子と正孔を生成する場である。発生した電子
又は正孔は、隣接するエレクトロクロミック層に注入さ
れ、エレクトロクロミック層に含有されるエレクトロク
ロミック材料を発色、変色あるいは消色させ、この現象
に基づいて画像が記録される。尚、前記半導体層を、前
記エレクトロクロミック層よりもより表示面側に配置す
る場合は、少なくとも可視光域の光に対して光透過性と
する。
前記半導体層は、照射された光を吸収して、電荷分離を
起こし、電子と正孔を生成する場である。発生した電子
又は正孔は、隣接するエレクトロクロミック層に注入さ
れ、エレクトロクロミック層に含有されるエレクトロク
ロミック材料を発色、変色あるいは消色させ、この現象
に基づいて画像が記録される。尚、前記半導体層を、前
記エレクトロクロミック層よりもより表示面側に配置す
る場合は、少なくとも可視光域の光に対して光透過性と
する。
【0026】前記半導体層は、バンドギャップが2.5
eV以上の半導体から構成されるのが好ましく、3.0
eV以上5.5eV以下の半導体から構成されるのがよ
り好ましい。具体的には、III−V系化合物半導体、
金属のカルコゲナイド(例えば酸化物、硫化物、セレン
化物又はそれらの複合物等)、又はペロブスカイト構造
を有する化合物(例えばチタン酸ストロンチウム、チタ
ン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウ
ム、ニオブ酸カリウム等)等を使用することができる。
eV以上の半導体から構成されるのが好ましく、3.0
eV以上5.5eV以下の半導体から構成されるのがよ
り好ましい。具体的には、III−V系化合物半導体、
金属のカルコゲナイド(例えば酸化物、硫化物、セレン
化物又はそれらの複合物等)、又はペロブスカイト構造
を有する化合物(例えばチタン酸ストロンチウム、チタ
ン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウ
ム、ニオブ酸カリウム等)等を使用することができる。
【0027】好ましい金属のカルコゲナイドとして、チ
タン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、
ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、
イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ又はタン
タルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン
又はビスマスの硫化物、カドミウム又は鉛のセレン化
物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の化合
物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミ
ウム等のリン化物、ガリウム−ヒ素又は銅−インジウム
のセレン化物、銅−インジウムの硫化物等が挙げられ
る。さらには、MxOySz又はM1 xM2 yOz(M、M1及
びM2はそれぞれ金属元素、Oは酸素原子、x、y及び
zは価数が中性になる組み合わせの数)で表される複合
物も好ましく用いることができる。
タン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、
ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、
イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ又はタン
タルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン
又はビスマスの硫化物、カドミウム又は鉛のセレン化
物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の化合
物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミ
ウム等のリン化物、ガリウム−ヒ素又は銅−インジウム
のセレン化物、銅−インジウムの硫化物等が挙げられ
る。さらには、MxOySz又はM1 xM2 yOz(M、M1及
びM2はそれぞれ金属元素、Oは酸素原子、x、y及び
zは価数が中性になる組み合わせの数)で表される複合
物も好ましく用いることができる。
【0028】本発明に用いる半導体の好ましい具体例
は、TiO2、SnO2、ZnO及びNb2O5等であり、
より好ましくはTiO2及びNb2O5である。TiO2は
アナターゼ型結晶を70%以上含むTiO2が好まし
く、特に好ましくは100%アナターゼ型結晶のTiO
2である。また、これらの半導体中の電子電導性を上げ
る目的で金属をドープすることも有効である。
は、TiO2、SnO2、ZnO及びNb2O5等であり、
より好ましくはTiO2及びNb2O5である。TiO2は
アナターゼ型結晶を70%以上含むTiO2が好まし
く、特に好ましくは100%アナターゼ型結晶のTiO
2である。また、これらの半導体中の電子電導性を上げ
る目的で金属をドープすることも有効である。
【0029】前記半導体層は、前記半導体からなる連続
層であっても、また多孔性層であってもよく、前記半導
体層の作製方法も任意の方法を利用できる。例えば、連
続層の半導体層を形成する場合は、真空蒸着、スパッタ
ー、スプレーパイオリシス、電析法等を利用して形成す
ることができる。一方、多孔性の半導体層を形成する場
合は、半導体微粒子を用いた電気泳動電着法、各種塗布
法が利用できる。
層であっても、また多孔性層であってもよく、前記半導
体層の作製方法も任意の方法を利用できる。例えば、連
続層の半導体層を形成する場合は、真空蒸着、スパッタ
ー、スプレーパイオリシス、電析法等を利用して形成す
ることができる。一方、多孔性の半導体層を形成する場
合は、半導体微粒子を用いた電気泳動電着法、各種塗布
法が利用できる。
【0030】前記多孔性の半導体層においては、その比
表面積が1〜150m2/gであるのが好ましく、5〜
120m2/gであるのがより好ましく、20〜100
m2/gであるのが特に好ましい。また、用いる半導体
微粒子の粒径は一般にnm〜μmのオーダーであるが、
投影面積を円に換算したときの直径から求めた一次粒子
の平均粒径は5〜200nmであるのが好ましく、8〜
100nmがより好ましい。また分散液中の半導体微粒
子(二次粒子)の平均粒径は0.01〜100μmが好
ましい。
表面積が1〜150m2/gであるのが好ましく、5〜
120m2/gであるのがより好ましく、20〜100
m2/gであるのが特に好ましい。また、用いる半導体
微粒子の粒径は一般にnm〜μmのオーダーであるが、
投影面積を円に換算したときの直径から求めた一次粒子
の平均粒径は5〜200nmであるのが好ましく、8〜
100nmがより好ましい。また分散液中の半導体微粒
子(二次粒子)の平均粒径は0.01〜100μmが好
ましい。
【0031】前記半導体微粒子の作製法としては、作花
済夫の「ゾル−ゲル法の科学」アグネ承風社(1998
年)、技術情報協会の「ゾル−ゲル法による薄膜コーテ
ィング技術」(1995年)等に記載のゾル−ゲル法、
杉本忠夫の「新合成法ゲル−ゾル法による単分散粒子の
合成とサイズ形態制御」、マテリアル,第35巻,第9
号,1012〜1018頁(1996年)に記載のゲル
−ゾル法が好ましい。またDegussa社が開発した
塩化物を酸水素塩中で高温加水分解により酸化物を作製
する方法も好ましい。
済夫の「ゾル−ゲル法の科学」アグネ承風社(1998
年)、技術情報協会の「ゾル−ゲル法による薄膜コーテ
ィング技術」(1995年)等に記載のゾル−ゲル法、
杉本忠夫の「新合成法ゲル−ゾル法による単分散粒子の
合成とサイズ形態制御」、マテリアル,第35巻,第9
号,1012〜1018頁(1996年)に記載のゲル
−ゾル法が好ましい。またDegussa社が開発した
塩化物を酸水素塩中で高温加水分解により酸化物を作製
する方法も好ましい。
【0032】前記半導体層の厚みは、厚い程、光書き込
みの際の光に対する感度が向上するので好ましいが、一
方で、光透過性を保持するためには、薄い程好ましい。
一般的には、0.1μm以上5μm以下であると感度及
び光透過性を維持できるので好ましく、より好ましくは
0.2μm以上3μm以下である。
みの際の光に対する感度が向上するので好ましいが、一
方で、光透過性を保持するためには、薄い程好ましい。
一般的には、0.1μm以上5μm以下であると感度及
び光透過性を維持できるので好ましく、より好ましくは
0.2μm以上3μm以下である。
【0033】[エレクトロクロミック層]本発明の記録
材料は、前記半導体層に隣接するエレクトロクロミック
層を有する。前記エレクトロクロミック層は、半導体層
の光照射部に発生した電子あるいは正孔が注入されるこ
とによって、電気化学的に酸化あるいは還元され、これ
に伴い発色、変色あるいは消色するエレクトロクロミッ
ク材料を含有する。
材料は、前記半導体層に隣接するエレクトロクロミック
層を有する。前記エレクトロクロミック層は、半導体層
の光照射部に発生した電子あるいは正孔が注入されるこ
とによって、電気化学的に酸化あるいは還元され、これ
に伴い発色、変色あるいは消色するエレクトロクロミッ
ク材料を含有する。
【0034】前記エレクトロクロミック材料としては、
従来公知のエレクトロクロミック材料から広く選択して
使用できる。具体的には、WO3、Ir(OH)2、Ni
(OH)2、Li2WO4、V2O5、鉄シアノ錯体等の無
機化合物、及び、ビオロゲン、ポリピロール、ポリチオ
フェン、ポリアニリン等の有機化合物等が挙げられる。
前記エレクトロクロミック材料としては、還元発色型の
材料及び酸化発色型の材料いずれも使用することができ
るが、一般的には、還元発色型の材料が好ましく、中で
も、WO3が好ましい。
従来公知のエレクトロクロミック材料から広く選択して
使用できる。具体的には、WO3、Ir(OH)2、Ni
(OH)2、Li2WO4、V2O5、鉄シアノ錯体等の無
機化合物、及び、ビオロゲン、ポリピロール、ポリチオ
フェン、ポリアニリン等の有機化合物等が挙げられる。
前記エレクトロクロミック材料としては、還元発色型の
材料及び酸化発色型の材料いずれも使用することができ
るが、一般的には、還元発色型の材料が好ましく、中で
も、WO3が好ましい。
【0035】前記エレクトロクロミック層は、前記エレ
クトロクロミック材料の前駆体溶液からの電解析出法、
エレクトロクロミック材料微粒子分散物の電気泳動電着
法、DCスパッター法等を利用して形成することができ
る。
クトロクロミック材料の前駆体溶液からの電解析出法、
エレクトロクロミック材料微粒子分散物の電気泳動電着
法、DCスパッター法等を利用して形成することができ
る。
【0036】前記エレクトロクロミック層は緻密層であ
っても多孔性層であっても、また独立した層ではなく、
前記半導体層が多孔性である場合は、その空隙に充填さ
れたエレクトロクロミック材料からなる形態であっても
よい。
っても多孔性層であっても、また独立した層ではなく、
前記半導体層が多孔性である場合は、その空隙に充填さ
れたエレクトロクロミック材料からなる形態であっても
よい。
【0037】[電荷輸送層]本発明の記録材料は、前記
半導体層からエレクトロクロミック層への電子又は正孔
の注入に伴い発生する荷電を中和するために、エレクト
ロクロミック層と対極層との間でイオンを輸送する機能
を有する。前記機能は、電荷輸送層が含有する電解質に
よって発現される。前記電解質は移動度の大きいイオン
を含んでいるのが好ましい。イオンの移動度が大きい
と、記録材料の書き込み速度を上げることができる。ま
た、エレクトロクロミック層と対極層に可逆的に挿入・
放出し得るイオンであることが好ましい。例えば、この
様なイオンとしては、水素イオン及びリチウムイオンが
挙げられる。中でも、書き込み及び消去の繰り返し使用
での耐久性から、リチウムイオンが特に好ましい。前記
電解質としては、固体電解質が好ましい。前記固体電解
質としては、無機固体電解質及び有機固体電解質のいす
れも使用することができ、中でも、ポリマー有機固体電
解質が好ましい。
半導体層からエレクトロクロミック層への電子又は正孔
の注入に伴い発生する荷電を中和するために、エレクト
ロクロミック層と対極層との間でイオンを輸送する機能
を有する。前記機能は、電荷輸送層が含有する電解質に
よって発現される。前記電解質は移動度の大きいイオン
を含んでいるのが好ましい。イオンの移動度が大きい
と、記録材料の書き込み速度を上げることができる。ま
た、エレクトロクロミック層と対極層に可逆的に挿入・
放出し得るイオンであることが好ましい。例えば、この
様なイオンとしては、水素イオン及びリチウムイオンが
挙げられる。中でも、書き込み及び消去の繰り返し使用
での耐久性から、リチウムイオンが特に好ましい。前記
電解質としては、固体電解質が好ましい。前記固体電解
質としては、無機固体電解質及び有機固体電解質のいす
れも使用することができ、中でも、ポリマー有機固体電
解質が好ましい。
【0038】リチウムイオンを輸送する前記無機固体電
解質としては、例えば、リチウムの窒化物、ハロゲン化
物及び酸素酸塩等が挙げられる。より具体的には、Li
N3、LiI、Li5N3、Li3N−LiI−LiOH、
Li4SiO4−LiI−LiOH、Li2SiS3等が挙
げられる。
解質としては、例えば、リチウムの窒化物、ハロゲン化
物及び酸素酸塩等が挙げられる。より具体的には、Li
N3、LiI、Li5N3、Li3N−LiI−LiOH、
Li4SiO4−LiI−LiOH、Li2SiS3等が挙
げられる。
【0039】リチウムイオンを輸送する前記有機固体電
解質としては、ポリエチレンオキサイド誘導体、該誘導
体を含むポリマー、ポリプロピオンオキサイド誘導体、
ポリエチレンオキサイド誘導体を含むポリマー、イオン
性解離基を含むポリマー及びイオン性解離基を含むポリ
マー等のいずれかのマトリックスにリチウム塩を固溶し
てなるものが挙げられる。前記リチウム塩としては、L
iClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3CO2、
LiAsF6、LiSbF6、LiB10Cl10、LiOS
O2CnF2n+1で表されるフルオロスルホン酸塩(nは6
以下の自然数)、LiN(SO2CnF2n+1)(SO2Cm
F2m+1)で表されるイミド塩(n,mはそれぞれ6以下
の自然数)、低級脂肪族カルボン酸のLi塩、LiAl
Cl4、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリ
チウム、四フェニルホウ酸リチウム等が挙げられる。こ
れらは単独で使用しても、また2種以上を併用してもよ
い。中でも、LiBF4、LiPF6、LiOSO2C
F3、LiN(SO2CF3)2が好ましい。
解質としては、ポリエチレンオキサイド誘導体、該誘導
体を含むポリマー、ポリプロピオンオキサイド誘導体、
ポリエチレンオキサイド誘導体を含むポリマー、イオン
性解離基を含むポリマー及びイオン性解離基を含むポリ
マー等のいずれかのマトリックスにリチウム塩を固溶し
てなるものが挙げられる。前記リチウム塩としては、L
iClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3CO2、
LiAsF6、LiSbF6、LiB10Cl10、LiOS
O2CnF2n+1で表されるフルオロスルホン酸塩(nは6
以下の自然数)、LiN(SO2CnF2n+1)(SO2Cm
F2m+1)で表されるイミド塩(n,mはそれぞれ6以下
の自然数)、低級脂肪族カルボン酸のLi塩、LiAl
Cl4、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリ
チウム、四フェニルホウ酸リチウム等が挙げられる。こ
れらは単独で使用しても、また2種以上を併用してもよ
い。中でも、LiBF4、LiPF6、LiOSO2C
F3、LiN(SO2CF3)2が好ましい。
【0040】前記電解質として、ゲル電解質を用いるこ
ともできる。リチウムイオンを輸送するゲル電解質とし
ては、ポリマーマトリックス中に、リチウム塩を非プロ
トン性溶媒に溶解させた溶液を含浸させゲル化したもの
が挙げられる。前記非プロトン性溶媒としては、プロピ
レンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカ
ーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクト
ン、蟻酸メチル、酢酸メチル、1,2−ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が用いられ
る。前記ポリマーマトリックスとしては、前記ポリエチ
レンオキサイド等のアルキレンオキサイド系ポリマーが
挙げられる。その他、PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)系ポリマー、ポリメチルメタクリレート系ポリマ
ー、ポリアクリロニトリル系ポリマーが好ましく用いら
れ、それらの共重合体も好ましい。
ともできる。リチウムイオンを輸送するゲル電解質とし
ては、ポリマーマトリックス中に、リチウム塩を非プロ
トン性溶媒に溶解させた溶液を含浸させゲル化したもの
が挙げられる。前記非プロトン性溶媒としては、プロピ
レンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカ
ーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクト
ン、蟻酸メチル、酢酸メチル、1,2−ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が用いられ
る。前記ポリマーマトリックスとしては、前記ポリエチ
レンオキサイド等のアルキレンオキサイド系ポリマーが
挙げられる。その他、PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)系ポリマー、ポリメチルメタクリレート系ポリマ
ー、ポリアクリロニトリル系ポリマーが好ましく用いら
れ、それらの共重合体も好ましい。
【0041】前記電解質は固体電解質が好ましいが、形
態によっては、液体の電解質であってもよい。液体の電
解質はリチウムイオンを輸送する場合には、前記非プロ
トン溶媒に、前記リチウム塩を溶解した溶液を用いるこ
とができる。
態によっては、液体の電解質であってもよい。液体の電
解質はリチウムイオンを輸送する場合には、前記非プロ
トン溶媒に、前記リチウム塩を溶解した溶液を用いるこ
とができる。
【0042】前記電解質として、溶融塩を用いることも
できる。前記溶融塩は、液状であるが揮発性が極めて低
く、耐久性が高いので好ましい。前記溶融塩としては、
WO95/18456号、特開平8−259543号、
電気化学,第65巻,11号,923頁(1997年)
等に記載のピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリア
ゾリウム塩等の既知の電解質を挙げることができる。1
00℃以下、特に、室温付近において液状になる溶融塩
が好ましい。前記例示した溶融塩に前記リチウム塩を溶
解することによって、リチウムイオンを輸送する溶融塩
とすることができる。
できる。前記溶融塩は、液状であるが揮発性が極めて低
く、耐久性が高いので好ましい。前記溶融塩としては、
WO95/18456号、特開平8−259543号、
電気化学,第65巻,11号,923頁(1997年)
等に記載のピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリア
ゾリウム塩等の既知の電解質を挙げることができる。1
00℃以下、特に、室温付近において液状になる溶融塩
が好ましい。前記例示した溶融塩に前記リチウム塩を溶
解することによって、リチウムイオンを輸送する溶融塩
とすることができる。
【0043】好ましく用いられる溶融塩としては、下記
一般式(Y−a)、(Y−b)及び(Y−c)のいずれ
かで表される溶融塩が好ましい。
一般式(Y−a)、(Y−b)及び(Y−c)のいずれ
かで表される溶融塩が好ましい。
【0044】
【化1】
【0045】前記一般式(Y−a)、(Y−b)及び
(Y−c)中、X-は、ハロゲン化物イオン(Cl-、B
r-、I-等)、SCN-、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、
(CF 3SO2)2N-、(CF3CF2SO2)2N-、CH3
SO3 -、CF3SO3 -、CF3COO-、Ph4B-、(C
F3SO2)3C-等であるのが好ましく、SCN-、CF3
SO3 -、CF3COO-、(CF3SO2)2N-又はBF4 -
であるのがより好ましい。
(Y−c)中、X-は、ハロゲン化物イオン(Cl-、B
r-、I-等)、SCN-、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、
(CF 3SO2)2N-、(CF3CF2SO2)2N-、CH3
SO3 -、CF3SO3 -、CF3COO-、Ph4B-、(C
F3SO2)3C-等であるのが好ましく、SCN-、CF3
SO3 -、CF3COO-、(CF3SO2)2N-又はBF4 -
であるのがより好ましい。
【0046】前記式(Y−a)中、Qy1は窒素原子と共
に5又は6員環の芳香族カチオンを形成し得る原子団を
表す。Ry1は置換若しくは無置換のアルキル基又はアル
ケニル基を表す。
に5又は6員環の芳香族カチオンを形成し得る原子団を
表す。Ry1は置換若しくは無置換のアルキル基又はアル
ケニル基を表す。
【0047】前記式(Y−b)中、Ay1は窒素原子又は
リン原子を表し、Ry1、Ry2、Ry3及びRy4は各々置換
若しくは無置換のアルキル基又はアルケニル基を表す。
Ry1、Ry2、Ry3及びRy4のうち2つ以上が互いに結合
してAy1を含む非芳香族環を形成していてもよい。
リン原子を表し、Ry1、Ry2、Ry3及びRy4は各々置換
若しくは無置換のアルキル基又はアルケニル基を表す。
Ry1、Ry2、Ry3及びRy4のうち2つ以上が互いに結合
してAy1を含む非芳香族環を形成していてもよい。
【0048】前記式(Y−c)中、Ry1、Ry2、Ry3、
Ry4、Ry5及びRy6は各々、置換若しくは無置換のアル
キル基又はアルケニル基を表す。Ry1、Ry2、Ry3、R
y4、Ry5及びRy6のうち2つ以上が互いに結合して環構
造を形成していてもよい。
Ry4、Ry5及びRy6は各々、置換若しくは無置換のアル
キル基又はアルケニル基を表す。Ry1、Ry2、Ry3、R
y4、Ry5及びRy6のうち2つ以上が互いに結合して環構
造を形成していてもよい。
【0049】前記式(Y−a)、式(Y−b)及び式
(Y−c)で表される溶融塩は、Qy1、Ry1、Ry2、R
y3、Ry4、Ry5又はRy6を中心として多量体を形成して
いてもよい。
(Y−c)で表される溶融塩は、Qy1、Ry1、Ry2、R
y3、Ry4、Ry5又はRy6を中心として多量体を形成して
いてもよい。
【0050】前記式(Y−a)中、Qy1で表される原子
団の構成原子は、炭素原子、水素原子、窒素原子、酸素
原子及び硫黄原子から選択される原子であるのが好まし
い。Qy1と窒素原子とで完成される芳香族5員環として
は、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、
ピラゾール環、イソオキサゾール環、チアジアゾール
環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、インドール
環及びピロール環が好ましく、オキサゾール環、チアゾ
ール環及びイミダゾール環がより好ましく、オキサゾー
ル環及びイミダゾール環が特に好ましい。Qy1と窒素原
子とで完成される芳香族6員環としては、ピリジン環、
ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環及びトリアジ
ン環が好ましく、より好ましくはピリジン環である。
団の構成原子は、炭素原子、水素原子、窒素原子、酸素
原子及び硫黄原子から選択される原子であるのが好まし
い。Qy1と窒素原子とで完成される芳香族5員環として
は、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、
ピラゾール環、イソオキサゾール環、チアジアゾール
環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、インドール
環及びピロール環が好ましく、オキサゾール環、チアゾ
ール環及びイミダゾール環がより好ましく、オキサゾー
ル環及びイミダゾール環が特に好ましい。Qy1と窒素原
子とで完成される芳香族6員環としては、ピリジン環、
ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環及びトリアジ
ン環が好ましく、より好ましくはピリジン環である。
【0051】前記式(Y−a)、(Y−b)及び(Y−
c)中のRy1〜Ry6の置換若しくは無置換のアルキル基
としては、炭素原子数(以下C数)が1〜24のアルキ
ル基が好ましい。前記アルキル基は、直鎖状であっても
分岐鎖状であっても、また環式であってもよい。例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシ
ル基、t−オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、2−ヘキシルデシル基、オクタデシル基、シ
クロヘキシル基、シクロペンチル基等が挙げられる。前
記置換若しくは無置換のアルケニル基としては、C数が
2〜24のアルケニル基が好ましい。前記アルケニル基
は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。例えばビ
ニル基、アリル基等が挙げられる。Ry1〜Ry6として
は、好ましくはC数2〜18のアルキル基及びC数2〜
18のアルケニル基であり、より好ましくはC数2〜6
のアルキル基である。
c)中のRy1〜Ry6の置換若しくは無置換のアルキル基
としては、炭素原子数(以下C数)が1〜24のアルキ
ル基が好ましい。前記アルキル基は、直鎖状であっても
分岐鎖状であっても、また環式であってもよい。例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシ
ル基、t−オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、2−ヘキシルデシル基、オクタデシル基、シ
クロヘキシル基、シクロペンチル基等が挙げられる。前
記置換若しくは無置換のアルケニル基としては、C数が
2〜24のアルケニル基が好ましい。前記アルケニル基
は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。例えばビ
ニル基、アリル基等が挙げられる。Ry1〜Ry6として
は、好ましくはC数2〜18のアルキル基及びC数2〜
18のアルケニル基であり、より好ましくはC数2〜6
のアルキル基である。
【0052】Qy1で表される原子団の構成原子及びRy1
〜Ry6が置換可能な場合、これらは置換基を有していて
もよい。前記置換基の好ましい例としては、ハロゲン原
子(F、Cl、Br、I)、シアノ基、アルコキシ基
(メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等)、
アリーロキシ基(フェノキシ基等)、アルキルチオ基
(メチルチオ基、エチルチオ基等)、アルコキシカルボ
ニル基(エトキシカルボニル基等)、炭酸エステル基
(エトキシカルボニルオキシ基等)、アシル基(アセチ
ル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等)、スルホニル
基(メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基等)、
アシルオキシ基(アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基
等)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ
基、トルエンスルホニルオキシ基等)、ホスホニル基
(ジエチルホスホニル基等)、アミド基(アセチルアミ
ノ基、ベンゾイルアミド基等)、カルバモイル基(N,
N−ジメチルカルバモイル基等)、アルキル基(メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプ
ロピル基、ブチル基、2−カルボキシエチル基、ベンジ
ル基等)、アリール基(フェニル基、トルイル基等)、
複素環基(ピリジル基、イミダゾリル基、フラニル基
等)、アルケニル基(ビニル基、1−プロペニル基
等)、シリル基、シリルオキシ基等が挙げられる。
〜Ry6が置換可能な場合、これらは置換基を有していて
もよい。前記置換基の好ましい例としては、ハロゲン原
子(F、Cl、Br、I)、シアノ基、アルコキシ基
(メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等)、
アリーロキシ基(フェノキシ基等)、アルキルチオ基
(メチルチオ基、エチルチオ基等)、アルコキシカルボ
ニル基(エトキシカルボニル基等)、炭酸エステル基
(エトキシカルボニルオキシ基等)、アシル基(アセチ
ル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等)、スルホニル
基(メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基等)、
アシルオキシ基(アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基
等)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ
基、トルエンスルホニルオキシ基等)、ホスホニル基
(ジエチルホスホニル基等)、アミド基(アセチルアミ
ノ基、ベンゾイルアミド基等)、カルバモイル基(N,
N−ジメチルカルバモイル基等)、アルキル基(メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプ
ロピル基、ブチル基、2−カルボキシエチル基、ベンジ
ル基等)、アリール基(フェニル基、トルイル基等)、
複素環基(ピリジル基、イミダゾリル基、フラニル基
等)、アルケニル基(ビニル基、1−プロペニル基
等)、シリル基、シリルオキシ基等が挙げられる。
【0053】本発明に好ましく用いられる溶融塩の具体
例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0054】
【化2】
【0055】[対極層]本発明の記録材料において、対
極層は、光照射によって半導体層中に生成し、エレクト
ロクロミック層に注入されずに半導体層中に残った正孔
又は電子に対して、外部回路を通じて電子を供給あるい
は除去することで、光書き込みの効率を向上させる機能
を有する。該機能は、前記対極層に含有される酸化還元
性を有する化合物によって発現される。特に、前記対極
層は、酸化還元に伴い、イオンを挿入放出(ドーピング
脱ドーピング)する化合物からなるのが好ましい。酸化
還元に伴い挿入放出されるイオンとしては、水素イオン
又はリチウムイオンが好ましい。前記対極層の材料とし
ては、有機化合物及び無機化合物のいずれも使用するこ
とができる。前記有機化合物としては、例えば、ポリア
ニリン、ポリピロール及びポリチオフェン等、前記無機
化合物としては、LiCoO2、LiMnO2、LiWO
3、Li2Nb2O3、LiNiO2、LiV2O5、プルシ
アンブルー等を用いることができ、これらは酸化還元に
伴い水素イオン又はリチウムイオンを挿入放出し得る。
極層は、光照射によって半導体層中に生成し、エレクト
ロクロミック層に注入されずに半導体層中に残った正孔
又は電子に対して、外部回路を通じて電子を供給あるい
は除去することで、光書き込みの効率を向上させる機能
を有する。該機能は、前記対極層に含有される酸化還元
性を有する化合物によって発現される。特に、前記対極
層は、酸化還元に伴い、イオンを挿入放出(ドーピング
脱ドーピング)する化合物からなるのが好ましい。酸化
還元に伴い挿入放出されるイオンとしては、水素イオン
又はリチウムイオンが好ましい。前記対極層の材料とし
ては、有機化合物及び無機化合物のいずれも使用するこ
とができる。前記有機化合物としては、例えば、ポリア
ニリン、ポリピロール及びポリチオフェン等、前記無機
化合物としては、LiCoO2、LiMnO2、LiWO
3、Li2Nb2O3、LiNiO2、LiV2O5、プルシ
アンブルー等を用いることができ、これらは酸化還元に
伴い水素イオン又はリチウムイオンを挿入放出し得る。
【0056】また、前記エレクトロクロミック材料を対
極層の材料として用いることもできる。この場合には、
前記エレクトロクロミック層の色変化と、対極層におけ
る色変化を重ね合わせることができ、より高いコントラ
ストの画像を記録することができる。尚、本発明の記録
材料を表示素子としても機能させる場合は、光反射層を
配置して表示させるのが好ましいが、該光反射層はエレ
クトロクロミック材料を含有する対極層側に配置された
導電層のさらに外側に配置する。
極層の材料として用いることもできる。この場合には、
前記エレクトロクロミック層の色変化と、対極層におけ
る色変化を重ね合わせることができ、より高いコントラ
ストの画像を記録することができる。尚、本発明の記録
材料を表示素子としても機能させる場合は、光反射層を
配置して表示させるのが好ましいが、該光反射層はエレ
クトロクロミック材料を含有する対極層側に配置された
導電層のさらに外側に配置する。
【0057】前記対極層は必要に応じて、導電剤又は結
着剤を添加して層を形成することができる。
着剤を添加して層を形成することができる。
【0058】[光反射層]本発明の記録材料に表示機能
を付加し、表示素子とする場合は、本発明の記録材料は
記録された画像を表示する表示面を有する。特に、光反
射層を設け、反射モードで表示させるのが好ましい。該
光反射層は、反射率の高い反射材料の他、白色顔料を含
有する白色光反射層であるのが好ましい。図1の記録材
料100において、表示面をバリア層20aの表面(導
電層30aが形成されていない側の面)とした場合、光
反射層は、(1)エレクトロクロミック層60と対極層
40との間に配置、(2)対極層40側の導電層30b
とバリア層20bとの間に配置、(3)バリア層20b
と支持体10との間に配置、及び(4)支持体10その
ものを光反射層とする(例えば、プラスチック支持体に
白色顔料等を分散させる)態様が挙げられる。中でも、
(1)エレクトロクロミック層60と対極層40との間
に光反射層を配置する態様が好ましい。(1)に加え
て、(2)〜(4)の態様で光反射層をさらに設ける
と、白地部分の白色度が上がるのでより好ましい。前記
光反射層をエレクトロクロミック層と対極層との間に配
置する場合、前記光反射層と前記電荷輸送層とが一体と
なった態様がさらに好ましい。例えば、固体電解質中に
酸化チタン等からなる白色顔料を分散した材料を用いて
層を形成することによって、電荷輸送層と光反射層とを
兼ねた層を形成することができる。また、エレクトロク
ロミック層と対極層との間に多孔性の白色顔料層を配置
し、これに液状電解質を浸透させることによっても電荷
輸送層と光反射層とを兼ねた層を形成することができ
る。
を付加し、表示素子とする場合は、本発明の記録材料は
記録された画像を表示する表示面を有する。特に、光反
射層を設け、反射モードで表示させるのが好ましい。該
光反射層は、反射率の高い反射材料の他、白色顔料を含
有する白色光反射層であるのが好ましい。図1の記録材
料100において、表示面をバリア層20aの表面(導
電層30aが形成されていない側の面)とした場合、光
反射層は、(1)エレクトロクロミック層60と対極層
40との間に配置、(2)対極層40側の導電層30b
とバリア層20bとの間に配置、(3)バリア層20b
と支持体10との間に配置、及び(4)支持体10その
ものを光反射層とする(例えば、プラスチック支持体に
白色顔料等を分散させる)態様が挙げられる。中でも、
(1)エレクトロクロミック層60と対極層40との間
に光反射層を配置する態様が好ましい。(1)に加え
て、(2)〜(4)の態様で光反射層をさらに設ける
と、白地部分の白色度が上がるのでより好ましい。前記
光反射層をエレクトロクロミック層と対極層との間に配
置する場合、前記光反射層と前記電荷輸送層とが一体と
なった態様がさらに好ましい。例えば、固体電解質中に
酸化チタン等からなる白色顔料を分散した材料を用いて
層を形成することによって、電荷輸送層と光反射層とを
兼ねた層を形成することができる。また、エレクトロク
ロミック層と対極層との間に多孔性の白色顔料層を配置
し、これに液状電解質を浸透させることによっても電荷
輸送層と光反射層とを兼ねた層を形成することができ
る。
【0059】[その他の機能性層]本発明の記録材料
は、上記の層以外にも、記録材料の表面に保護層や反射
防止層等、種々の機能性層を配置することができる。前
記種々の機能性層は、その材質に応じて、蒸着法及び貼
り付け法等を利用して形成することができる。前記機能
性層を多層とする場合は、同時多層塗布法や逐次塗布法
を利用することができる。
は、上記の層以外にも、記録材料の表面に保護層や反射
防止層等、種々の機能性層を配置することができる。前
記種々の機能性層は、その材質に応じて、蒸着法及び貼
り付け法等を利用して形成することができる。前記機能
性層を多層とする場合は、同時多層塗布法や逐次塗布法
を利用することができる。
【0060】[記録材料の構成例]本発明の記録材料の
構成例1)〜6)を以下に示す。 1) 透明バリア層、透明導電層、半導体層、エレクト
ロクロミック層、電荷輸送層(白色光反射層を兼ね
る)、対極層、導電層、バリア層及び支持体の順で構成
された記録材料。 2) 透明バリア層、透明導電層、半導体層、エレクト
ロクロミック層、電荷輸送層、対極層、反射性導電層及
び支持体の順で構成された記録材料。 3) 透明バリア層、透明導電層、半導体層、エレクト
ロクロミック層、電荷輸送層、対極層、導電層、バリア
層及び白色支持体の順で構成された記録材料。 4) 透明プラスチック支持体、透明バリア層、透明導
電層、半導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層
(白色光反射層を兼ねる)、対極層、金属導電層及び支
持体の順で構成された記録材料。 5) 透明プラスチック支持体、透明バリア層、透明導
電層、半導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層
(白色光反射層を兼ねる)、対極層、導電層、バリア層
及び支持体の順で構成された記録材料。 6) 透明プラスチック支持体、透明バリア層、透明導
電層、半導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層
(白色光反射層を兼ねる)、対極層、導電層及び白色支
持体の順で構成された記録材料。
構成例1)〜6)を以下に示す。 1) 透明バリア層、透明導電層、半導体層、エレクト
ロクロミック層、電荷輸送層(白色光反射層を兼ね
る)、対極層、導電層、バリア層及び支持体の順で構成
された記録材料。 2) 透明バリア層、透明導電層、半導体層、エレクト
ロクロミック層、電荷輸送層、対極層、反射性導電層及
び支持体の順で構成された記録材料。 3) 透明バリア層、透明導電層、半導体層、エレクト
ロクロミック層、電荷輸送層、対極層、導電層、バリア
層及び白色支持体の順で構成された記録材料。 4) 透明プラスチック支持体、透明バリア層、透明導
電層、半導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層
(白色光反射層を兼ねる)、対極層、金属導電層及び支
持体の順で構成された記録材料。 5) 透明プラスチック支持体、透明バリア層、透明導
電層、半導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層
(白色光反射層を兼ねる)、対極層、導電層、バリア層
及び支持体の順で構成された記録材料。 6) 透明プラスチック支持体、透明バリア層、透明導
電層、半導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層
(白色光反射層を兼ねる)、対極層、導電層及び白色支
持体の順で構成された記録材料。
【0061】[書き込み用光源]本発明の記録材料に画
像を書き込む手段として、レーザ光源を用いるのが好ま
しい。光書き込み時に記録材料に照射される光は、主に
前記半導体層に吸収される。従って、前記レーザ光源の
波長は、前記半導体層に用いられる半導体が吸収を有す
る領域の波長とすればよい。本発明の記録材料を表示素
子としても機能させる場合は、前記半導体層には可視部
に大きな吸収を有しない半導体を用いるのが好ましい。
該半導体を用いて前記半導体層を形成した場合は、画像
書き込み時に照射する光は、青色光よりも高いエネルギ
ーの光を用いるのが好ましい。具体的には、500nm
以下の波長光が好ましく、迅速記録のために必要な光強
度や高密度記録のために必要な微細ビーム化の観点か
ら、青色又は青紫色レーザを光源とすることが好まし
い。この様な微細ビームの場合には、変調された光の走
査によって記録が可能である。また、本発明の記録材料
に、書き込みパターンを投影することによっても画像を
記録することができる。
像を書き込む手段として、レーザ光源を用いるのが好ま
しい。光書き込み時に記録材料に照射される光は、主に
前記半導体層に吸収される。従って、前記レーザ光源の
波長は、前記半導体層に用いられる半導体が吸収を有す
る領域の波長とすればよい。本発明の記録材料を表示素
子としても機能させる場合は、前記半導体層には可視部
に大きな吸収を有しない半導体を用いるのが好ましい。
該半導体を用いて前記半導体層を形成した場合は、画像
書き込み時に照射する光は、青色光よりも高いエネルギ
ーの光を用いるのが好ましい。具体的には、500nm
以下の波長光が好ましく、迅速記録のために必要な光強
度や高密度記録のために必要な微細ビーム化の観点か
ら、青色又は青紫色レーザを光源とすることが好まし
い。この様な微細ビームの場合には、変調された光の走
査によって記録が可能である。また、本発明の記録材料
に、書き込みパターンを投影することによっても画像を
記録することができる。
【0062】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例によってなんら限定され
るものではない。 [実施例1] 1.背面シート(対極層側シート)の作製 250μmの厚みのポリエチレンテレフタレートフィル
ムに、10μmのアルミ箔をラミネートしたシートを作
製した。一方、LiMn2O4粉末(82質量%)/アセ
チレンブラック(4質量%)/テトラフルオロエチレン
(6質量%)をN−メチルピロリドンに分散して塗布液
を調製した。この塗布液を、前記アルミ箔上に、LiM
n2O4が3g/m2となる様に塗布し、対極層を形成し
た。さらに形成した対極層上に、表面処理により表面活
性を無くした酸化チタンからなる白色顔料を、5質量%
のカルボキシセルロースとともに分散して調製した塗布
液を塗布し、白色光反射層を形成し、シートを作製し
た。このシートを150℃で15分間熱処理し、背面シ
ートとした。
するが、本発明は以下の実施例によってなんら限定され
るものではない。 [実施例1] 1.背面シート(対極層側シート)の作製 250μmの厚みのポリエチレンテレフタレートフィル
ムに、10μmのアルミ箔をラミネートしたシートを作
製した。一方、LiMn2O4粉末(82質量%)/アセ
チレンブラック(4質量%)/テトラフルオロエチレン
(6質量%)をN−メチルピロリドンに分散して塗布液
を調製した。この塗布液を、前記アルミ箔上に、LiM
n2O4が3g/m2となる様に塗布し、対極層を形成し
た。さらに形成した対極層上に、表面処理により表面活
性を無くした酸化チタンからなる白色顔料を、5質量%
のカルボキシセルロースとともに分散して調製した塗布
液を塗布し、白色光反射層を形成し、シートを作製し
た。このシートを150℃で15分間熱処理し、背面シ
ートとした。
【0063】2.前面シート(半導体側シート)の作製 100μmの厚みのポリカーボネートフィルムに、DC
スパッタ法により二酸化珪素を約0.5μmの厚みで形
成し、バリア層を形成した。次に、DCスパッタ法によ
りITO(導電層)を0.05μmの厚みで製膜した。
さらにこの上に、二酸化チタン(半導体層)を0.5μ
mの厚さに製膜し、この上に電析法でエレクトロクロミ
ックな酸化タングステン層を形成した。酸化タングステ
ンの電解析出は、過酸化タングステン酸溶液中でカーボ
ン対極を用い、銀/塩化銀電極を参照電極として定電位
電解することによって行った。こうして作製したシート
を更に120℃で1時間加熱処理し、前面シートとし
た。
スパッタ法により二酸化珪素を約0.5μmの厚みで形
成し、バリア層を形成した。次に、DCスパッタ法によ
りITO(導電層)を0.05μmの厚みで製膜した。
さらにこの上に、二酸化チタン(半導体層)を0.5μ
mの厚さに製膜し、この上に電析法でエレクトロクロミ
ックな酸化タングステン層を形成した。酸化タングステ
ンの電解析出は、過酸化タングステン酸溶液中でカーボ
ン対極を用い、銀/塩化銀電極を参照電極として定電位
電解することによって行った。こうして作製したシート
を更に120℃で1時間加熱処理し、前面シートとし
た。
【0064】3.記録表示シートの作製 作製した背面シート及び前面シートを電極が対向する様
に重ね合わせ、120℃で加圧ローラを用いてラミネー
トし積層シートとした。次に、この積層シートの一端か
ら、例示化合物Y−4−3とLiN(SO2CF3)2の
1:1(モル比)の組成物を加温状態で両シート間の間
隙に浸透させ、最後に積層シートの外周部を加熱して、
完全に封止することで、10cm角の記録表示シートを
作製した。
に重ね合わせ、120℃で加圧ローラを用いてラミネー
トし積層シートとした。次に、この積層シートの一端か
ら、例示化合物Y−4−3とLiN(SO2CF3)2の
1:1(モル比)の組成物を加温状態で両シート間の間
隙に浸透させ、最後に積層シートの外周部を加熱して、
完全に封止することで、10cm角の記録表示シートを
作製した。
【0065】4.記録表示シートへの画像書き込みと消
去 対極層側の導電層及び半導体層側の導電層から取り出し
たリード部を短絡した状態で、406nmのブルーレー
ザを用い、直径0.5mmの光ビームとして、作製した
記録表示シート上に半導体層側から(即ち、前面シート
のポリカーボネートフィルムの表面から)掃引した。光
照射部には濃青色の線画が記録された。書き込みが終了
した後、リード部の接続回路を開き、ミクロ濃度計で測
定したところ、非照射部の濃度が0.3であるのに対し
て照射部の濃度は2.5であり、充分識別可能な画像濃
度が得られた。照射部の濃度は、記録表示シートを3週
間放置した後でも2.3であり、この記録表示シートは
高い記録保存性を有することがわかった。
去 対極層側の導電層及び半導体層側の導電層から取り出し
たリード部を短絡した状態で、406nmのブルーレー
ザを用い、直径0.5mmの光ビームとして、作製した
記録表示シート上に半導体層側から(即ち、前面シート
のポリカーボネートフィルムの表面から)掃引した。光
照射部には濃青色の線画が記録された。書き込みが終了
した後、リード部の接続回路を開き、ミクロ濃度計で測
定したところ、非照射部の濃度が0.3であるのに対し
て照射部の濃度は2.5であり、充分識別可能な画像濃
度が得られた。照射部の濃度は、記録表示シートを3週
間放置した後でも2.3であり、この記録表示シートは
高い記録保存性を有することがわかった。
【0066】次に、前記の操作で画像を記録した前記記
録表示シートの導電層リード間に、対極が負、半導体層
側が正となる様に1.5Vの電圧を印加したところ、線
画は全て消去されたことが確認できた。
録表示シートの導電層リード間に、対極が負、半導体層
側が正となる様に1.5Vの電圧を印加したところ、線
画は全て消去されたことが確認できた。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録保存性に優れ、且つ簡易な構成の書き換え可能な光書
き込み型記録材料を提供することができる。
録保存性に優れ、且つ簡易な構成の書き換え可能な光書
き込み型記録材料を提供することができる。
【図1】 本発明の記録材料の一例を示す断面模式図で
ある。
ある。
10 プラスチック支持体 20a、20b バリア層 30a、30b 導電層 40 対極層 50 電荷輸送層 60 エレクトロクロミック層 70 半導体層 100 記録材料
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 522 G11B 7/24 522A 522F 572 572Z 9/00 9/00 11/12 11/12
Claims (8)
- 【請求項1】 支持体上に、少なくともバリア層、導電
層、半導体層、エレクトロクロミック層、電荷輸送層及
び対極層を有することを特徴とする光書き込み型記録材
料。 - 【請求項2】 前記バリア層が、二酸化珪素、窒素珪
素、酸化ゲルマニウム及びフッ素系ポリマーから選ばれ
る少なくとも1種の材料を含有する請求項1に記載の光
書き込み型記録材料。 - 【請求項3】 前記半導体層が、酸化チタン又は酸化ニ
オブを含有する請求項1又は2に記載の光書き込み型記
録材料。 - 【請求項4】 前記電荷輸送層が、ポリマー固体電荷質
又は溶融電解質を含有する請求項1から3までのいずれ
か1項に記載の光書き込み型記録材料。 - 【請求項5】 前記エレクトロクロミック層が、酸化タ
ングステンを含有する請求項1から4までのいずれか1
項に記載の光書き込み型記録材料。 - 【請求項6】 前記対極層が、酸化還元にともない水素
イオン又はリチウムイオンを挿入放出可能である請求項
1から5までのいずれか1項に記載の光書き込み型記録
材料。 - 【請求項7】 前記エレクトロクロミック層と前記対極
層との間に光反射層を有する請求項1から6までのいず
れか1項に記載の光書き込み型記録材料。 - 【請求項8】 光書き込みによって前記エレクトロクロ
ミック層に形成された画像を表示する表示機能を有する
請求項1から7までのいずれか1項に記載の光書き込み
型記録材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000274350A JP2002082360A (ja) | 2000-09-11 | 2000-09-11 | 光書き込み型記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000274350A JP2002082360A (ja) | 2000-09-11 | 2000-09-11 | 光書き込み型記録材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002082360A true JP2002082360A (ja) | 2002-03-22 |
Family
ID=18760120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000274350A Abandoned JP2002082360A (ja) | 2000-09-11 | 2000-09-11 | 光書き込み型記録材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002082360A (ja) |
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-
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- 2000-09-11 JP JP2000274350A patent/JP2002082360A/ja not_active Abandoned
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