JP2002081500A - 免振装置 - Google Patents

免振装置

Info

Publication number
JP2002081500A
JP2002081500A JP2000307175A JP2000307175A JP2002081500A JP 2002081500 A JP2002081500 A JP 2002081500A JP 2000307175 A JP2000307175 A JP 2000307175A JP 2000307175 A JP2000307175 A JP 2000307175A JP 2002081500 A JP2002081500 A JP 2002081500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling sheet
vibration
string
periphery
cable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000307175A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3861581B2 (ja
Inventor
Mitsuru Kageyama
満 蔭山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2000307175A priority Critical patent/JP3861581B2/ja
Publication of JP2002081500A publication Critical patent/JP2002081500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3861581B2 publication Critical patent/JP3861581B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長周期化手段として用いるローリングシート
型空気ばねの空気室の拡充化を図りつつ、ローリングシ
ート部材の折り返し部分に作用する圧力を効果的に逃が
し、もって、上下および水平の三次元免振を円滑に行う
ことができる免振装置を提供する。 【解決手段】 ローリングシート部材15の輪郭に沿っ
て配置され、折り返し部分15cに作用する空気室16
内の圧力を受け止めるケーブル20を設ける。内側部材
13の外周および外側部材14の内周に、ケーブル20
の両端部を収納する溝部23,24が形成されたケーブ
ルガイド21,22を、内側部材13および外側部材1
4に対してスライド自在に設ける。内側部材13に配置
されるケーブルガイド21の突出量を、外側部材14に
配置されるケーブルガイド22の突出量より大きく設定
し、それぞれのケーブルガイド21,22を含めた内側
部材13の外回りの長さと外側部材14の内回りの長さ
とを略等しくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は免振装置にかかり、
とりわけ空気ばねを用いて構造物の効果的な長周期化を
可能とする三次元免振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】免振装置は、地盤や床などの振動が入力
されるベースと、このベース上に設置される建物や精密
機器、その他の振動を嫌う設備や装置、物品などの免振
対象物との間に、いわゆる長周期化手段を設け、この長
周期化手段によって免振対象物側の固有周期をベースに
入力される振動の周期よりも長周期化して、ベースから
免振対象物へと入力される振動を低減するようになって
いる。
【0003】長周期化手段としては、積層ゴムやコイル
ばね、更には空気ばねなどに代表される各種の弾性体が
採用されている。特に空気ばねは空気の圧縮弾性を利用
したばねであるため、他のばねに比べて柔らかく、免振
対象物の長周期化に優れた特性を示す。このため、空気
ばねを免振装置として用いることが好ましく、該空気ば
ねの上下ばね力と水平ばね力(横剛性)を利用すること
により、これを三次元免振装置として用いることができ
る。
【0004】ところで、上記空気ばねとしては一般的に
はベローズ型空気ばねが用いられ、その代表的な構造
は、山および谷が周方向に形成されて蛇腹状となった筒
状のゴムベローズと、その上下を覆う金属製の面板と、
ゴムベローズの谷部分に嵌合される中間リングとを備え
て構成される。そして、該空気ばねの上下ばねは、ゴム
ベローズ内に封入された空気が該ゴムベローズの伸縮を
伴って圧縮されるときの弾性力によって得られる一方、
水平ばねは、封入された空気圧に依存して発生する復元
力とゴムベローズの剛性的性質とによって得られる。
【0005】ところで、上記ベローズ型空気ばねは大荷
重の免振対象物の支持性を高めるためゴムベローズの高
さ、つまり蛇腹の段数を少なくしたものを使用すると、
空気室の容積が小さくなるため、ベースと免振対象物と
の間の相対的な上下振幅に対して空気圧が過剰に上昇
し、ゴムベローズが許容量を超えて膨出するなどして耐
久性に問題が生ずる。そこで、空気圧の過剰な上昇を抑
えるために空気室の容積を増大しようとすると、ゴムベ
ローズの段数を増やして空気ばねを高くすることにな
る。しかし、このように空気ばねを高くするとゴムベロ
ーズは座屈を起こし易くなり、大地震を対象とした大荷
重や大振幅に対処させるのが困難になってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記ゴムベロ
ーズの座屈を回避する方法として、本発明者は上記ベロ
ーズ型空気ばねに代えてローリングシート型空気ばねを
用いることを提案するもので、このローリングシート型
空気ばねは、相互に適宜間隔を設けて同心配置される中
実の内側部材および中空筒体状の外側部材と、これら内
側部材の外周と外側部材の内周との水平方向隙間に垂れ
下がるように折り返されて配置される可撓性筒状のロー
リングシート部材とを備えて構成される。ローリングシ
ート部材はその中間部分を折り返し、その内周部分を内
側部材外周に沿わせてその端部を該内側部材の上端部に
気密に取り付けるとともに、外周部分を外側部材内周に
沿わせてその端部を該外側部材の上端部に気密に取り付
け、内側部材と外側部材との間に形成される空気室を密
封する。
【0007】そして、振動入力により内側部材と外側部
材とが上下方向に相対変位すると、ローリングシート部
材は水平方向隙間で折り返し部分が繰り上げられたり、
繰り下げられるようになっている。このとき、該空気室
に作用する圧力はローリングシート部材に作用するので
あるが、該ローリングシート部材の折り返し部分は内側
部材と外側部材との水平方向隙間を閉塞する部分であ
り、この折り返し部分で空気室内圧を受け止めることに
なる。
【0008】そしてこのようなローリングシート型空気
ばねを免振装置の長周期化手段として用いる場合、過大
地震の大きな振動振幅に対応させるためには内側部材と
外側部材との間に形成される空気室の容積を大きくする
ことが望ましい。この場合、空気ばねを高くすることな
く空気室の容積を増大するためには、中実の内側部材と
中空筒体状の外側部材との間の水平方向隙間を大きくす
ることになる。しかしながら、このように内側部材と外
側部材との間の水平方向隙間が大きくなると、次のよう
な各種問題が引き起こされてしまう。
【0009】即ち、水平方向隙間を大きくするために、
内側部材の外周と外側部材の内周とに大きな径差を設定
すると、それぞれに沿わされるローリングシート部材の
内周部分と外周部分との周長が大きく異なることにな
る。これにより、上下振動の入力により内側部材の外周
に沿う内周部分が外側部材の内周に引き寄せられる際、
並びにこれとは逆に外側部材の内周に沿う外周部分が内
側部材の外周に引き寄せられる際のローリングシート部
材の挙動が滑らかに行われなくなってしまう。特に、ロ
ーリングシート部材の外周部分が大径の外側部材に沿っ
ている状態から小径の内側部材に引き寄せられる際に、
周長の相違のために当該外周部分の周方向に余る部分が
シワとなってしまい、このシワの生成が繰り返されるう
ちにローリングシート部材に脆弱な部分が生じて破損の
原因となってしまう。
【0010】また、内側部材と外側部材とに大きな径差
を設定すると、これら内側部材と外側部材との水平方向
隙間を閉塞しているローリングシート部材の折り返し部
分の面積は大きくなる。このため、空気室内の圧力が大
きな面積の当該折り返し部分に作用することになり、こ
の折り返し部分で受け止めるべき圧力が大きくなってし
まい、ひいては内側部材および外側部材とローリングシ
ート部材両端部との取り付け部分に作用する荷重が増大
することとなって、これもローリングシート部材の破損
の要因となる。
【0011】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、長周期化手段として用いるローリン
グシート型空気ばねの空気室の拡充化を図りつつ、ロー
リングシート部材の折り返し部分に作用する圧力を効果
的に逃がし、もって、上下および水平の三次元免振を円
滑に行うことができる免振装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の免振装置は、振動が入力されるベースと該
ベース上方の免振対象物との間に設けられ、これらベー
スまたは免振対象物の一方から他方へ向かって突出され
る内側部材と、上記ベースまたは上記免振対象物の他方
から一方へ向かって突出され、上下方向および水平方向
に適宜間隔を隔てて上記内側部材の外周を囲繞する中空
筒体状の外側部材と、これら外側部材の内周と内側部材
の外周との水平方向隙間に垂れ下がるように折り返され
て配置され、その内周部分を該内側部材外周に沿わせて
その内側端部を当該内側部材に気密に取り付けるととも
に、その外周部分を該外側部材内周に沿わせてその外側
端部を当該外側部材に気密に取り付けて、上記ベースと
上記免振対象物との上下相対変位に伴うこれら内側部材
と外側部材との上下相対変位に応じて該水平方向隙間内
で繰り上げ繰り下げ変位されるとともに、当該水平方向
隙間から該外側部材と該内側部材との間にわたって気体
封入空間を形成する可撓性筒状のローリングシート部材
とを備え、該ローリングシート部材には、上記外側部材
および上記内側部材にその両端をそれぞれ取り付けて、
該ローリングシート部材の輪郭に沿って紐状の補強部材
を配設し、上記外側部材の内周および上記内側部材の外
周にはそれぞれ、上記水平方向隙間に向かって突出させ
て、かつそれらの周方向にスライド自在に、上記補強部
材を係脱自在に収納する凸状ガイドを配設するととも
に、上記ローリングシート部材の内周部分と外周部分の
周長を等しくすべく上記凸状ガイドを含む上記内側部材
の外周の周長と上記外側部材の内周の周長とを等しくす
るために、該内側部材の該凸状ガイドの突出量を、該外
側部材の該凸状ガイドの突出量よりも大きく設定したこ
とを特徴とする。
【0013】この構成によれば、ローリングシート部材
は、当該部分に作用する気体封入空間内の圧力によって
外方に膨出しようとするが、ローリングシート部材の輪
郭に沿って紐状の補強部材が配置されているので、当該
ローリングシート部材に作用する圧力の一部を紐状の補
強部材によって受け止めさせることができる。このと
き、該紐状の補強部材には入力された圧力により引張力
が作用するが、この引張力は一端部を取り付けた内側部
材側と他端部を取り付けた外側部材側とで受け持つこと
ができ、上記ローリングシート部材に作用する圧力を、
紐状の補強部材を介して逃がすことができる。従って、
内側部材と外側部材との径差を大きくして水平方向隙間
を拡大した場合にも、ローリングシート部材に作用する
圧力を軽減しつつ気体封入空間内の生成圧力を高めるこ
とができる。そして、紐状の補強部材は凸状ガイドに係
脱自在に収納されるため、ローリングシート部材の内周
部分および外周部分を、内側部材の外周および外側部材
の内周に滑らかに圧接させることができる。従って、上
記紐状の補強部材が突起物となってローリングシート部
材に局部的な変形を与えて応力が集中するのが防止さ
れ、該ローリングシート部材の耐久性が低下されるのを
防止することができる。また、上記凸状ガイドが内側部
材および外側部材に対してそれらの周方向にスライド自
在となっているため、水平振動に対して凸状ガイドが移
動して内側部材と外側部材との水平変位を許容すること
ができ、水平免振機能を確保することができる。更に、
内側部材に配置される凸状ガイドと外側部材に配置され
る凸状ガイドの突出量変化で、それぞれの凸状ガイドを
含めた内側部材の外周長と外側部材の内周長とを略等し
くすることができ、ローリングシート部材の内周部分と
外周部分の周長を等しくすることができる。従って、上
下振動の入力により内側部材の外周に沿う内周部分が外
側部材の内周に引き寄せられる際、並びにこれとは逆に
外側部材の内周に沿う外周部分が内側部材の外周に引き
寄せられる際にローリングシート部材がよじれることを
防いで、その挙動を円滑に生じさせることができる。ま
た、ローリングシート部材の外周部分が外側部材に沿う
状態から内側部材に引き寄せられる際にローリングシー
ト部材にシワが寄るのを防止することができる。従っ
て、この点からも内側部材と外側部材との径差を大きく
して気体封入空間の拡大が可能となり、ベースと免振対
象物との上下方向および水平方向の大きな相対変位に対
応できるようになる。これにより、高さを高くすること
なく、上下ばね力および水平ばね力を確実に得ることが
でき、免振対象物の支持安定性を確保しつつ三次元免振
の機能を向上することができる。
【0014】また、上記内側部材の外周および上記外側
部材の内周と、これらにそれぞれ配設される上記凸状ガ
イドとの間に、低摩擦材を設けたことを特徴とする。こ
の構成によれば、内側部材と外側部材とが水平方向に相
対変位する際に、これら内側部材および外側部材にそれ
ぞれ設けた凸状ガイドが低摩擦材を介して容易に移動す
るため、内側部材と外側部材が容易に水平方向に相対変
位して、水平振動に対する免振効果をさらに向上するこ
とができる。
【0015】また、上記ローリングシート部材の周囲
に、上記紐状の補強部材と交差させて第2の紐状の補強
部材を設けたことを特徴とする。この構成によれば、紐
状の補強部材が受け止める圧力を第2の紐状の補強部材
によっても支持させることができ、補強効果を高めてロ
ーリングシート部材の作動を安定化させることが可能に
なる。
【0016】さらに、上記第2の紐状の補強部材は、上
記紐状の補強部材間にゆるみをもたせて設けられるとと
もに、上記内側部材の外周および上記外側部材の内周に
は、第2の紐状の補強部材の移動を案内する窪み面を形
成したことを特徴とする。この構成によれば、第2の紐
状の補強部材にも引張力を導入してローリングシート部
材に作用する圧力の支持を受け持たせる際に、補強構造
としては、外側部材および内側部材に両端が取り付けら
れる紐状の補強部材を主体とし、ローリングシート部材
の周囲に設けられる第2の紐状の補強部材がその助けと
なるようにして、この第2の紐状の補強部材には過剰な
引張力が作用することを防止するとともに、内側部材お
よび外側部材に窪み面を形成することにより、ローリン
グシート部材の繰り上げ繰り下げに伴って、ゆるみをも
たせた第2の紐状の補強部材が内側部材の外周や外側部
材の内周と摩擦接触しつつ移動し、この移動によってロ
ーリングシート部材の表面が第2の紐状の補強部材に擦
られて損傷を受けることを防止する。
【0017】また、上記ローリングシート部材内に、上
記紐状の補強部材の配設方向に沿って補強繊維材を設け
たことを特徴とする。この構成によれば、ローリングシ
ート部材は外側部材および内側部材の間の水平方向隙間
の周方向に沿う変形が可能となり、外側部材と内側部材
の内・外周長に差があっても、これをローリングシート
部材の当該変形によって吸収してシワの発生を防止する
ことが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。図1〜図3は本発明の
免振装置の一実施形態を示し、図1はローリングシート
型空気ばねの縦断面図、図2は図1中のA部拡大断面
図、図3は図1中のB−B線からの拡大断面図である。
【0019】本実施形態の免振装置10は、空気ばね1
1によって三次元免振を行わせるようになっており、特
に本実施形態では該空気ばね11をローリングシート型
空気ばねとして構成したものが用いられる。基本的に
は、振動が入力されるベース12とベース12上方の免
振対象物との間に設けられ、これらベース12または免
振対象物の一方から他方へ向かって突出される内側部材
13と、ベース12または免振対象物の他方から一方へ
向かって突出され、上下方向および水平方向に適宜間隔
を隔てて内側部材13の外周を囲繞する中空筒体状の外
側部材14と、これら外側部材14の内周と内側部材1
3の外周との水平方向隙間Sに垂れ下がるように折り返
されて配置され、その内周部分15bを内側部材13外
周に沿わせてその内側端部を当該内側部材13に気密に
取り付けるとともに、その外周部分15aを外側部材1
4内周に沿わせてその外側端部を当該外側部材14に気
密に取り付けて、ベース12と免振対象物との上下相対
変位に伴うこれら内側部材13と外側部材14との上下
相対変位に応じて水平方向隙間S内で繰り上げ繰り下げ
変位されるとともに、当該水平方向隙間Sから外側部材
14と内側部材13との間にわたって気体封入空間とし
て空気室16を形成する可撓性筒状のローリングシート
部材15とを備え、ローリングシート部材15には、外
側部材14および内側部材13にその両端をそれぞれ取
り付けて、ローリングシート部材15の輪郭に沿って紐
状の補強部材としてケーブル20を配設し、外側部材1
4の内周および内側部材13の外周にはそれぞれ、水平
方向隙間Sに向かって突出させて、かつそれらの周方向
にスライド自在に、ケーブル20を係脱自在に収納する
凸状ガイドとしてのケーブルガイド21,22を配設す
るとともに、ローリングシート部材15の内周部分15
bと外周部分15aの周長を等しくすべくケーブルガイ
ド21,22を含む内側部材13の外周の周長と外側部
材14の内周の周長とを等しくするために、内側部材1
3のケーブルガイド21の突出量を、外側部材14のケ
ーブルガイド22の突出量よりも大きく設定して構成さ
れ、また必要に応じて、内側部材13の外周および外側
部材14の内周と、これらにそれぞれ配設されるケーブ
ルガイド21,22との間には、低摩擦材26,27が
設けられる。
【0020】即ち、図1に示すように本実施形態の免振
装置10は、図外の建物基礎と、この建物基礎の上方に
所定間隔を設けて構築される図外の建物との間に介在さ
れるローリングシート型空気ばね(以下、単に空気ばね
と称する)11を備え、この空気ばね11は、地震など
による振動が建物基礎から入力されるベース12と、免
振対象物としての建物との間に設置され、該ベース12
から上方に突設される内側部材13と、この内側部材1
3の上方端部を適宜間隔をもって覆う外側部材14と、
これら内側部材13と外側部材14との間を両者の相対
移動を許容しつつ密封するシート状物からなるローリン
グシート部材15とを備えて構成される。
【0021】上記内側部材13は、上記外側部材14に
対向する上端部が開口部13aをもって開放されるとと
もに、該開口部13aに連通する中空部13bが形成さ
れて中空円筒状に形成される。そして、該内側部材13
の下端部は上記ベース12に一体に固定されて閉塞され
る。一方、上記外側部材14は内側部材13の上端に適
宜間隔をもって対向される端板14aと、この端板14
aの外周から環状に垂下される周壁14bとによって断
面逆U字状に形成され、周壁14bが上記内側部材13
の上端部外周を同心円状に囲繞するようになっており、
かつ端板14aが図外の建物の下面に固定される。
【0022】上記ローリングシート部材15は補強繊維
材で補強されたゴムを素材として自然状態で円筒状を成
すように成形され、その中間部分を折り返して片側が裏
返される状態で上記内側部材13と上記外側部材14と
に跨って取り付けられる。即ち、上記ローリングシート
部材15は中間部分で折り返されることにより、裏返さ
れる側の一端部が外周部分15aとなり、その反対側の
他端部が内周部分15bとなる。そして、内周部分15
bが上記内側部材13の上端部外周に沿わされるととも
に、外周部分15aが上記外側部材14の周壁14b内
周に沿わされる。このとき、上記内周部分15bおよび
外周部分15aの各端部は、それぞれが内側部材13お
よび外側部材14に気密に固定される。
【0023】この状態で上記ローリングシート部材15
は、その折り返し部分15cが内側部材13の外周と外
側部材14の内周との間に垂れ下がった状態でそれら両
者間を密封し、これら内側部材13と外側部材14とロ
ーリングシート部材15で囲まれた空間部が空気室16
として構成される。従って、このように構成された空気
ばね11は地震などの振動が入力されることにより、ベ
ース12と建物とが相対的に上下変位すると、これに伴
って内側部材13と外側部材14が上下方向に相対変位
して、これら両者間に形成される空気室16内の容積変
化を伴いつつ空気圧が変化される。このように空気室1
6が容積変化される際、ローリングシート部材15は内
周部分15bと外周部分15aが水平方向隙間Sで繰り
上げられたり、繰り下げられることになる。
【0024】ここで、本実施形態は図2に示すように上
記ローリングシート部材15の輪郭に沿って、複数本の
ケーブル20が配置され、これらケーブル20によって
ローリングシート部材15に作用する空気室16内の圧
力を受け止めるようになっている。各ケーブル20は内
側部材13と外側部材14との間でそれらの周方向に等
間隔に配置され、折り返し部分15cから上方に立ち上
がるそれぞれの両端部は、ローリングシート部材15の
取り付け部位と略同位置で内側部材13および外側部材
14にそれぞれ取り付けられる。
【0025】上記ケーブル20は、内側部材13と外側
部材14が上下方向に相対変位して、ローリングシート
部材15の内周部分15bと外周部分15aが水平方向
隙間S内で交互に繰り上げ下げされる際に、これと同期
して繰り上げ繰り下げされるようになっている。
【0026】上記ケーブル20はこれの両端部が内側部
材13の外周および外側部材14の内周に沿って立ち上
がるようになっており、これら両端部と内側部材13お
よび外側部材14との間に、上記ケーブル20に対応し
た数のケーブルガイド21,22がそれぞれ独立して介
在される。これらケーブルガイド21,22は、可撓性
を有するゴムを素材として図3に示すように断面が山形
状に形成され、一方のケーブルガイド21の底面21a
が内側部材13の外周に、かつ他方のケーブルガイド2
2の底面22aが外側部材14の内周にそれぞれスライ
ド自在に配置される。このとき、上記ローリングシート
部材15の内周部分15bおよび外周部分15aが、内
側部材13の外周および外側部材14の内周に圧着され
る際に、それら両者間に上記ケーブルガイド21,22
が介在されることになるが、ローリングシート部材15
はこれらケーブルガイド21,22の表面に滑らかな曲
線をもって接するようになっている。
【0027】また、上記山形となった各ケーブルガイド
21,22の頂部には、上記ケーブル20を収納する溝
部23,24が形成される。このとき、各溝部23,2
4の内側はゴム面でその滑りが悪いため、これら溝部2
3,24内にケーブル25を滑らかに収納するために断
面コ字状の金属ガイド25が嵌着される。該金属ガイド
25には、図2に示したようにゴム製のケーブルガイド
21,22に備わった可撓性を拘束しないように、幅方
向に延びる多数のスリット25aが長さ方向に細かい間
隔をもって形成されている。
【0028】更に、上記ケーブルガイド21,22と内
側部材13および外側部材14との間には、これら内側
部材13の外周および外側部材14の内側を取り巻くよ
うに、テフロン(登録商標)シートなどの低摩擦材2
6,27が取付けられ、上記ケーブルガイド21,22
が該低摩擦材26,27によって滑らかに移動できるよ
うになっている。
【0029】ここで、上記ケーブルガイド21,22
は、図2に示したように内側部材13に配置されるケー
ブルガイド21の突出量L1を、外側部材14に配置さ
れるケーブルガイド22の突出量L2より大きく設定
し、それぞれのケーブルガイド21,22を含めた内側
部材13の外回りの長さと外側部材14の内回りの長さ
とが略等しくなるように調整される。
【0030】以上の構成により本実施形態の免振装置1
0にあっては、空気ばね11は入力振動の上下振動成分
により内側部材13と外側部材14とが上下方向に相対
変位されると、これに伴って空気室16内が圧力変化さ
れ、このときの空気の圧縮弾性により上下ばね機能が発
揮されて、建物の上下方向の固有周期を長周期化して効
果的な上下免振性能を発揮する。一方、上記入力振動の
水平振動成分により内側部材13と外側部材14とが水
平方向に相対変位されると、空気室16に封入された空
気圧に依存して発生する復元力とローリングシート部材
15の剛性的性質(本実施形態ではケーブル20の剛性
も含まれる)とによって水平ばね機能が発揮され、建物
の水平方向の固有周期を長周期化して効果的な水平免振
性能を発揮する。従って、上記空気ばね11は上記上下
免振と上記水平免振とによって効果的な三次元免振を達
成することができる。
【0031】ところで、内側部材13と外側部材14と
が上下相対変位して上記空気室16が容積変化される
際、ローリングシート部材15は内周部分15bと外周
部分15aが水平方向隙間S内で交互に繰り上げ繰り下
げされ、内周部分15bと外周部分15aとの間の折り
返し部分15cには空気室16内の圧力が作用する。こ
のとき、当該部分に作用する空気圧によって折り返し部
分15cは外方に膨出しようとするが、この膨出は上記
補強繊維材によって受け止められつつ、さらにケーブル
20によって当該部分に作用する空気圧が受け止めら
れ、該ケーブル20を介してこれが取り付けられた内側
部材13および外側部材14に逃がすことができる。従
って、内側部材13と外側部材14との径差を大きくし
て空気室16を拡大した場合に、上記折り返し部分15
cの面積も増大されて空気圧の作用面積が広がるが、上
記ケーブル20によって折り返し部分15cが過剰に膨
出変形するのを防止して空気ばね11の円滑な作動が可
能となる。
【0032】また、上記ケーブル20の両端部はケーブ
ルガイド21,22の溝部23,24に収納されるた
め、該ケーブル20が突起物となってローリングシート
部材15に局部的な応力が発生するのを防止して、その
耐久性を高めることができる。
【0033】このとき、上記ケーブル20は上記折り返
し部分15cに沿って折り返されて、その両端部が内側
部材13と外側部材14とに跨って配設されており、そ
して、それぞれの端部が上記ケーブルガイド21,22
の溝部23,24に収納されて係止されているため、こ
れらケーブルガイド21,22を内側部材13や外側部
材14に固定すると、該ケーブル20の剛性が内側部材
13と外側部材14との水平方向の相対変位に大きな抵
抗を与えることになる。この抵抗は水平免振に悪影響を
及ぼすが、本実施形態では上記ケーブルガイド21,2
2が内側部材13および外側部材14に対してそれらの
周方向へスライド自在となっているため、水平振動に対
してケーブルガイド21,22が容易に移動して上記ケ
ーブル20の剛性による影響を著しく低減することがで
きる。特に、本実施形態では低摩擦材26,27を介し
てケーブルガイド21,22が容易に移動できるため、
内側部材13と外側部材14の水平変位が十分に許容さ
れることになり、水平振動に対する免振効果をさらに向
上することができる。
【0034】更に、内側部材13に配置したケーブルガ
イド21と外側部材14に配置したケーブルガイド22
のそれぞれの突出量L1,L2を異ならせて、それぞれの
ケーブルガイド21,22を含めた内側部材13の外回
りの長さと外側部材14の内回りの長さとを略等しくし
たので、ローリングシート部材15の内周部分15bの
周囲の長さと外周部分15aの周囲の長さとを略等しく
できる。このため、上下振動の入力により内側部材13
に沿う内周部分15bが外側部材14の内周に引き寄せ
られる際、およびこれとは逆に外側部材14に沿う外周
部分15aが内側部材13の外周に引き寄せられる際
に、その繰り上げ繰り下げの挙動を滑らかに行わせるこ
とができる。特に、上記外周部分15aが外側部材14
に沿っている状態から内側部材13に引き寄せられる際
に、ローリングシート部材15にシワが寄るのを防止す
ることができる。
【0035】従って、このように内側部材13と外側部
材14との径差を大きくした場合にも、ローリングシー
ト部材15の繰り上げ下げの挙動の円滑性を保証できる
ことから、空気室16の拡大が可能となる。このように
空気室16の拡大によりベース12と建物との上下方向
および水平方向の大きな相対変位に対応できるようにな
る。また、このことは空気ばね11を高くすることな
く、上下ばね力および水平ばね力を確実に得ることがで
き、建物の支持安定性を確保しつつ三次元免振の機能を
向上することができる。
【0036】図4から図6には、上記実施形態の変形例
が示されている。上記実施形態にあっては、ローリング
シート部材15に作用する空気室16内の圧力支持を主
にケーブル20のみによって行う場合を開示したが、当
該ケーブル20に加えて副ケーブル30を採用するよう
にしてもよい。図示するように副ケーブル30は、ロー
リングシート部材15の周囲に、ケーブル20の内側部
材13への取付端から外側部材14への取付端との間に
複数本、ケーブル20と直交するように交差させて設け
られる。すなわち、ケーブル20は内側部材13と外側
部材14との間でそれらの周方向に等間隔に配置される
のに対し、副ケーブル30はローリングシート部材15
の折り返し方向に等間隔に配置され、これによりケーブ
ル20と副ケーブル30とでネット状の補強構造が形成
される。副ケーブル30は、ケーブル20とローリング
シート部材15との間に挟み込む配置で設けられ、ケー
ブル20との交差部分で番線などにより、引張力の相互
伝達が可能で、かつ両者の角度変位が自在な、いわゆる
ピン結合状態で互いに位置ずれしないように結合され
る。また副ケーブル30は、ケーブル20との結合部分
間でゆるみをもたせて配設される。
【0037】内側部材13の外周および外側部材14の
内周は、上記山形のケーブルガイド21,22によって
ケーブル20間に窪み面32が形成されていて、この窪
み面32は、ゆるみをもたせた副ケーブル30がローリ
ングシート部材15の繰り上げ繰り下げに応じて移動さ
れるのを案内できるようになっている。
【0038】このような構成によれば、ローリングシー
ト部材15に作用する空気室16内の圧力はまず当該ロ
ーリングシート部材15内の補強繊維材の引張力で受け
止められ、この補強繊維材の引張力は副ケーブル30の
引張力で受け止められ、さらに副ケーブル30の引張力
が最終的にケーブル20の引張力で受け止められること
となって、ローリングシート部材15に対してきわめて
強固な補強を施すことができ、ローリングシート部材1
5の挙動を安定化することができる。
【0039】そしてこのように副ケーブル30を設ける
にあたり、これがローリングシート部材15の繰り上げ
繰り下げに伴って移動する経路となる外側部材14およ
び内側部材13の内・外周に窪み部32を設けたので、
副ケーブル30にゆるみをもたせてこれに過度な張力が
作用するのを防止しながら、このゆるみをもたせた副ケ
ーブル30の移動でローリングシート部材15が擦られ
て損傷されるのを防止できる。
【0040】さらに図示例にあっては副ケーブル30を
設けたことに応じて、ローリングシート部材15内に埋
め込まれる補強繊維材34が、ケーブル20の配設方向
に沿ってのみ設けられている。このように構成すること
により、ローリングシート部材15の周方向の拘束を弱
めることができて、ローリングシート部材15は、外側
部材14と内側部材13との間の水平方向隙間Sで周方
向に沿う伸縮変形が可能となり、外側部材14と内側部
材13の内・外周長に差があっても、これをローリング
シート部材15の当該伸縮変形によって吸収してシワが
発生することを防止することができる。
【0041】図7および図8には上記実施形態の他の変
形例が示されていて、上記実施形態では窪み面32をケ
ーブルガイド21,22によって形成したが、これに代
えて内側部材13の外周および外側部材14の内周に直
接形成するようにしてもよい。このような変形例にあっ
ても上記実施形態と同様な作用・効果を奏することはも
ちろんである。
【0042】ところで、上記空気ばね11は内側部材1
3をベース12側、外側部材14を建物側に設けたが、
これら内側部材13と外側部材14を逆にして配置して
も同様の機能を得ることができる。
【0043】また、上記各実施形態にあっては、免振対
象物を建物として説明したが、これに限ることなく精密
機器およびその他の振動を嫌う設備や装置、物品を対象
としてもよいことはもちろんである。
【0044】更に、上記実施形態にあっては、入力振動
として地震を例示して説明したが、交通振動や日常振動
であっても三次元免振できることはもちろんである。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の免振装置
は、ローリングシート型空気ばねを用いて三次元免振を
行うようになっており、ローリングシート部材の輪郭に
沿って配置した紐状の補強部材によって、ローリングシ
ート部材の折り返し部分に作用する気体封入空間内の圧
力を一部逃がすようにしたので、内側部材と外側部材と
の径差を大きくして気体封入空間を拡大した場合にも、
ローリングシート部材の折り返し部分が過剰に膨出する
のを防止して円滑な作動を保証することができる。ま
た、上記紐状の補強部材の両端部は凸状ガイドに収納さ
れるため、該紐状の補強部材が突起物となってローリン
グシート部材に局部的な応力が発生するのを防止するこ
とができる。更に、内側部材に配置される凸状ガイドの
突出量を、外側部材に配置される凸状ガイドの突出量よ
り大きく設定して、それぞれの凸状ガイドを含めた内側
部材の外回りの長さと外側部材の内回りの長さとを略等
しくしたので、ローリングシート部材の内周部分の周長
と外周部分の周長とを等しくすることができ、これら内
周部分および外周部分の繰り上げ繰り下げの挙動を滑ら
かに行わせることができるとともに、内側部材に引き寄
せられる際にローリングシート部材にシワが寄るのを防
止することができる。そして、上記凸状ガイドを内側部
材および外側部材に対してそれらの周方向に沿ってスラ
イド自在としたので、水平振動に対して凸状ガイドが移
動して内側部材と外側部材との水平変位を許容すること
ができ、これによって空気ばねによる水平免振機能を十
分に確保することができる。
【0046】また、上記内側部材の外周および上記外側
部材の内周と、それぞれに配置される上記凸状ガイドと
の間に、該凸状ガイドの移動を容易にする低摩擦材を設
けたので、水平振動に対する免振効果をさらに向上する
ことができる。
【0047】また、上記ローリングシート部材の周囲
に、上記紐状の補強部材と交差させて第2の紐状の補強
部材を設けたので、紐状の補強部材が受け止める圧力を
第2の紐状の補強部材によっても支持させることがで
き、補強効果を高めてローリングシート部材の作動を安
定化させることができる。
【0048】さらに、上記第2の紐状の補強部材は、上
記紐状の補強部材間にゆるみをもたせて設けられるとと
もに、上記内側部材の外周および上記外側部材の内周に
は、第2の紐状の補強部材の移動を案内する窪み面を形
成したので、第2の紐状の補強部材にも引張力を導入し
てローリングシート部材に作用する圧力の支持を受け持
たせる際に、補強構造としては、外側部材および内側部
材に両端が取り付けられる紐状の補強部材を主体とし、
ローリングシート部材の周囲に設けられる第2の紐状の
補強部材がその助けとなるようにして、この第2の紐状
の補強部材に過剰な引張力が作用することを防止できる
とともに、内側部材および外側部材に窪み面を形成する
ことにより、ローリングシート部材の繰り上げ繰り下げ
に伴って、ゆるみをもたせた第2の紐状の補強部材が内
側部材の外周や外側部材の内周と摩擦接触しつつ移動
し、この移動によってローリングシート部材の表面が第
2の紐状の補強部材に擦られて損傷を受けることを防止
することができる。
【0049】また、上記ローリングシート部材内に、上
記紐状の補強部材の配設方向に沿って補強繊維材を設け
たので、ローリングシート部材は外側部材および内側部
材の間の水平方向隙間の周方向に沿う変形が可能とな
り、外側部材と内側部材の内・外周長に差があっても、
これをローリングシート部材の当該変形によって吸収し
てシワの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す図1中のA部拡大断
面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す図1中のB−B線か
らの拡大断面図である。
【図4】本発明の一実施形態の変形例を示す、図3に対
応する拡大断面図である。
【図5】図4の変形例におけるローリングシート部材周
辺の側断面図である。
【図6】図4の変形例におけるケーブル等の補強構造を
示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態の他の変形例を示す、図3
に対応する拡大断面図である。
【図8】図7の変形例におけるケーブル等の配設状態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 免振装置 11 空気ばね 12 ベース 13 内側部材 14 外側部材 15 ローリングシート部材 15a 外周部分 15b 内周部分 15c 折り返し部分 16 空気室 20 ケーブル 21,22 ケーブルガイド 23,24 溝部 26,27 低摩擦材 30 副ケーブル 32 窪み面 34 補強繊維材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動が入力されるベースと該ベース上方
    の免振対象物との間に設けられ、これらベースまたは免
    振対象物の一方から他方へ向かって突出される内側部材
    と、 上記ベースまたは上記免振対象物の他方から一方へ向か
    って突出され、上下方向および水平方向に適宜間隔を隔
    てて上記内側部材の外周を囲繞する中空筒体状の外側部
    材と、 これら外側部材の内周と内側部材の外周との水平方向隙
    間に垂れ下がるように折り返されて配置され、その内周
    部分を該内側部材外周に沿わせてその内側端部を当該内
    側部材に気密に取り付けるとともに、その外周部分を該
    外側部材内周に沿わせてその外側端部を当該外側部材に
    気密に取り付けて、上記ベースと上記免振対象物との上
    下相対変位に伴うこれら内側部材と外側部材との上下相
    対変位に応じて該水平方向隙間内で繰り上げ繰り下げ変
    位されるとともに、当該水平方向隙間から該外側部材と
    該内側部材との間にわたって気体封入空間を形成する可
    撓性筒状のローリングシート部材とを備え、 該ローリングシート部材には、上記外側部材および上記
    内側部材にその両端をそれぞれ取り付けて、該ローリン
    グシート部材の輪郭に沿って紐状の補強部材を配設し、 上記外側部材の内周および上記内側部材の外周にはそれ
    ぞれ、上記水平方向隙間に向かって突出させて、かつそ
    れらの周方向にスライド自在に、上記補強部材を係脱自
    在に収納する凸状ガイドを配設するとともに、 上記ローリングシート部材の内周部分と外周部分の周長
    を等しくすべく上記凸状ガイドを含む上記内側部材の外
    周の周長と上記外側部材の内周の周長とを等しくするた
    めに、該内側部材の該凸状ガイドの突出量を、該外側部
    材の該凸状ガイドの突出量よりも大きく設定したことを
    特徴とする免振装置。
  2. 【請求項2】 上記内側部材の外周および上記外側部材
    の内周と、これらにそれぞれ配設される上記凸状ガイド
    との間に、低摩擦材を設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の免振装置。
  3. 【請求項3】 上記ローリングシート部材の周囲に、上
    記紐状の補強部材と交差させて第2の紐状の補強部材を
    設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の免振
    装置。
  4. 【請求項4】 上記第2の紐状の補強部材は、上記紐状
    の補強部材間にゆるみをもたせて設けられるとともに、
    上記内側部材の外周および上記外側部材の内周には、第
    2の紐状の補強部材の移動を案内する窪み面を形成した
    ことを特徴とする請求項3に記載の免振装置。
  5. 【請求項5】 上記ローリングシート部材内に、上記紐
    状の補強部材の配設方向に沿って補強繊維材を設けたこ
    とを特徴とする請求項1〜4いずれかの項に記載の免振
    装置。
JP2000307175A 2000-06-23 2000-10-06 免振装置 Expired - Fee Related JP3861581B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000307175A JP3861581B2 (ja) 2000-06-23 2000-10-06 免振装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-189684 2000-06-23
JP2000189684 2000-06-23
JP2000307175A JP3861581B2 (ja) 2000-06-23 2000-10-06 免振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002081500A true JP2002081500A (ja) 2002-03-22
JP3861581B2 JP3861581B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=26594562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000307175A Expired - Fee Related JP3861581B2 (ja) 2000-06-23 2000-10-06 免振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3861581B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112461748A (zh) * 2020-11-25 2021-03-09 西南科技大学 一种超低摩擦的轮-阜结构摩擦副

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112461748A (zh) * 2020-11-25 2021-03-09 西南科技大学 一种超低摩擦的轮-阜结构摩擦副

Also Published As

Publication number Publication date
JP3861581B2 (ja) 2006-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7419144B2 (en) Fluid filled vibration damping device
KR100473826B1 (ko) 유압방진용지지장치
JPH08210427A (ja) 液圧耐振動支持体
GB2480695A (en) A hydraulically damped mounting device
KR100947389B1 (ko) 진폭 감응형 댐퍼 장치
WO2019008836A1 (ja) 流体封入式防振装置
JP4192923B2 (ja) 免振装置
JP2002081500A (ja) 免振装置
JP2006242278A (ja) ベローズユニットと、それを用いた気体ばねおよび懸架装置
JP3740956B2 (ja) 免振装置
JP3758473B2 (ja) 免振装置
JPS63280943A (ja) 流体封入防振装置
JP2007321932A (ja) 気体ばね式除振装置
JP3829592B2 (ja) 免振装置
KR100254526B1 (ko) 모노 튜브식 쇽 업소버
JP3829593B2 (ja) 免振装置
JP2002227901A (ja) 免振装置
WO2014174642A1 (ja) 流体収容構造物の免震構造及びこの免震構造を用いた流体収容構造物
JP2002021926A (ja) 免振装置
JP2015532409A (ja) 空気式支持体
JP4706312B2 (ja) 免震装置、免震システム
JPS6340670Y2 (ja)
JP2008309191A (ja) 防振装置
JP2008002606A (ja) 3次元免震装置、免震方法、ローリングシール部材及びシール方法
JPH02245531A (ja) 粘性ダンパ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040428

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040428

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060501

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060918

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141006

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees