JP2002081138A - ユニット式建物 - Google Patents

ユニット式建物

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JP2002081138A JP2000274914A JP2000274914A JP2002081138A JP 2002081138 A JP2002081138 A JP 2002081138A JP 2000274914 A JP2000274914 A JP 2000274914A JP 2000274914 A JP2000274914 A JP 2000274914A JP 2002081138 A JP2002081138 A JP 2002081138A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大空間の天井高を確保しつつ、その天井裏の
スペースに配管類を各ユニット間に跨って設置できる補
強梁を備えたユニット式建物を提供すること。 【解決手段】 箱状の建物ユニットから柱41が一本省
略された角隅部20Dを寄せ合わせて配置された下側建
物ユニット20Bと、この下側建物ユニット20Bの上
に積層された上側建物ユニット30Aと、前記角隅部2
0Dを補強する補強梁70とを備えたユニット式建物で
あって、前記補強梁70は、前記角隅部20Dの両側に
配置される柱41の間に架け渡される梁本体71と、こ
の梁本体71に設けられて前記梁本体71の両側に隣接
する前記上側建物ユニット30Aおよび下側建物ユニッ
ト20Bのうち少なくとも一方に接続される接続部72
とを備え、前記梁本体71には配管等が挿通可能な挿通
部85が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柱のない大空間を
形成するために、四本の柱のうちの一本が省略された箱
状の建物ユニットを複数備え、これらのうち隣接する建
物ユニット間に補強梁が設けられたユニット式建物に関
する。
【0002】
【背景技術】従来より、工場で製造した箱状の建物ユニ
ットを、建築現場で複数連結させて建築されるユニット
式建物が利用されている。このユニット式建物を形成す
る建物ユニットとしては、四隅の柱の上下端を天井梁お
よび床梁で連結した箱状のフレームを有するものが一般
的である。フレームには、天井梁に支持される天井面
材、床梁に支持される床面材および部屋を仕切る間仕切
壁等の内装材や、軽量気泡コンクリート等で形成された
外壁等の外装材が工場で組付けられている。このような
ユニット式建物によれば、工場において箱状のフレーム
に内装材や外壁材の取り付け作業まで行って建物ユニッ
トを製造した後、その建物ユニットを現場に運搬して連
結作業を行うだけで建物が完成するから、建築現場での
作業が大幅に削減され、建築工事を短期間で完了できる
というメリットが得られる。
【0003】一方、建物ユニットを上下積層して形成し
たユニット式建物(以降、積層ユニット式建物と呼ぶ)
において、下側建物ユニットの内部に、広い居間等のよ
うな柱のない大空間を形成する場合がある。この場合、
例えば、通常の建物ユニットのフレームに設けられた四
本の柱のうちの一つを省略して大空間用建物ユニットと
し、この大空間用建物ユニットの柱が省略された角隅部
を四つ寄せ合わせて大空間を形成する。
【0004】この際、一の柱が省略されるので、大空間
用建物ユニットの剛性が低下するため、柱が省略された
角隅部を挟んでその両側に配置される柱の間に、通常の
2スパン分の長さを有する補強梁を設けて剛性を補う構
造が提案されている(特開平8−277580号公報参
照)。この構造は、補強梁を隣接する建物ユニットの天
井梁間および床梁間に設けて、下側建物ユニット、ある
いは、下側建物ユニットと上側建物ユニットとの両方に
補強梁を接続することによって柱が省略された角隅部を
補強する構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、建物ユニッ
ト内の配管類(例えば、上下水道配管、電源、通信用ケ
ーブル等)は、各階床下または天井裏のスペースを利用
して設置される。しかし、大空間を有するユニット式建
物では、前述した補強梁が隣接する建物ユニットの天井
梁間および床梁間に配置されるため、例えば、天井裏の
スペースを利用して配管類を設置しようとする場合、補
強梁の下端から建物ユニットの天井面までの間に配管類
を配設するためのスペースを確保しなければならないた
め、その分天井高が低く、つまり天井高を十分に確保で
きないという課題があった。
【0006】本発明の目的は、内部に大空間を有し、こ
の大空間の天井高を確保しつつ、大空間の天井裏やその
上階床下のスペースに配管類を各ユニット間に跨って設
置できる補強梁を備えたユニット式建物を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のユニット式建物は、次の構成を採用する。
本発明を図面を参照して説明すると、請求項1に記載の
ユニット式建物は、四隅の柱41の上下端を天井梁42
および床梁43で連結して箱状に形成されたフレーム4
0を有する通常の建物ユニット20A、30Aから前記
柱41が一本省略された大空間用建物ユニット20Bを
複数有し、これら大空間用建物ユニットの前記柱が省略
された角隅部20Dを寄せ合わせて配置された複数の下
側建物ユニット20Bと、この下側建物ユニットの上に
積層された上側建物ユニット30Aとを備え、前記角隅
部を補強する補強梁70が設けられたユニット式建物で
あって、前記補強梁は、前記角隅部の両側に配置される
柱の間に架け渡される梁本体71と、この梁本体に設け
られて前記梁本体の両側に隣接する前記上側建物ユニッ
トおよび下側建物ユニットのうち少なくとも一方に接続
される接続部72とを備え、前記梁本体には配管類87
が挿通可能な挿通部85が設けられていることを特徴と
する。
【0008】この発明によれば、隣接する上側建物ユニ
ットの床梁間および下側建物ユニットの天井梁間のうち
少なくとも一方に補強梁の梁本体を配置し、この梁本体
に挿通部を設けたので、この挿通部を通して配管類を隣
接する建物ユニットに跨って設置できる。よって、内部
に大空間を有し、この大空間の天井高を確保しつつ、大
空間の天井裏やその上階床下のスペースに配管類を各ユ
ニット間に跨って設置できる。
【0009】請求項2に記載のユニット式建物は、請求
項1に記載のユニット式建物において、前記挿通部は、
前記梁本体に形成された貫通孔であることを特徴とす
る。この発明によれば、梁本体の高さ方向中間部に形成
した貫通孔を挿通部としたので、梁本体の上下端部に断
面欠損がないから、例えば、梁本体の上下端部の辺縁を
切り欠いて挿通部を形成した場合に比べ、上側建物ユニ
ットの荷重による曲げ力に対する剛性を容易に確保でき
る。
【0010】請求項3に記載のユニット式建物は、請求
項1に記載のユニット式建物において、前記挿通部は、
前記梁本体の辺縁に形成された切り欠きであることを特
徴とする。この発明によれば、梁本体の上下端部の辺縁
を切り欠くのみで挿通部を形成するから、請求項2に比
べ、孔明け加工機等を必要とせず、手工具で加工できる
ので、加工容易である。
【0011】請求項4に記載のユニット式建物は、請求
項1から3のいずれかに記載のユニット式建物におい
て、前記挿通部は、所定間隔で複数配列されていること
を特徴とする。この発明によれば、挿通部を複数配列し
たので、これらの挿通部の中から任意に選択して使用で
きる上に補強梁を軽量化できる。また、配管類の位置を
自由に決定できるから、配管の構造別に挿通部を分けて
使用したり、配管位置から最も近い挿通部を用いること
ができる。
【0012】請求項5に記載のユニット式建物は、請求
項1から4のいずれかに記載のユニット式建物におい
て、前記挿通部は、前記接続部が設けられた領域を避け
て設けられていることを特徴とする。この発明によれ
ば、補強梁に発生する曲げ力は接続部が設けられた領域
で最大になるから、この領域を避けて挿通部を設けるこ
とにより、曲げ力に対する剛性にほとんど影響を与えず
に挿通部を形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係るユニ
ット式建物10が示されている。このユニット式建物1
0は、基礎11と、この基礎11の上に形成される建物
本体12と、この建物本体12の上に形成される屋根1
3とを備えている。このうち、建物本体12は、箱状に
形成された建物ユニットが複数組合わせて形成され、下
側建物ユニットとしての1階建物ユニット20と、上側
建物ユニットとしての2階建物ユニット30とを備えて
いる。
【0014】1階建物ユニット20は、図2に示すよう
に、建物本体12の外周縁に沿ってL字形状に配置され
た5個の通常の建物ユニット20Aと、一点鎖線のハッ
チングで示すように、通常の建物ユニット20Aが形成
するL字の入隅部分に配置された4個の大空間用建物ユ
ニット20Bとで構成されている。2階建物ユニット3
0は、通常の建物ユニット20Aと同一形状である9個
の通常の建物ユニット30Aで構成されている。
【0015】通常の建物ユニット20A、30Aは、図
3に示すように、四隅の柱41の上下端を連結する天井
梁42および床梁43を有する箱状のフレーム40を備
えている。このうち、柱41と天井梁42とは、柱41
の柱頭側に配置される柱頭接合部材45を介して連結さ
れ、柱41と床梁43とは、柱41の柱脚側に配置され
る柱脚接合部材46を介して連結されている。天井梁4
2としては、長さの異なる短辺天井梁42Aおよび長辺
天井梁42Bの二種類が設けられ、床梁43としては、
長さの異なる短辺床梁43Aおよび長辺床梁43Bの二
種類が設けられている。また、対向する長辺天井梁42
Bの間には、天井面材を支持するための天井小梁が架け
渡され(図示省略)、また、対向する長辺床梁43Bの
間には、床を形成するパーチクルボード等の床面材を支
持するための複数の根太が架け渡されている(図示省
略)。
【0016】図4には、通常の建物ユニット20A、3
0Aの連結部分の分解斜視図が示されている。柱頭接合
部材45の上面には、位置決めピン45Aと、挿通孔4
5Bとが設けられ、柱脚接合部材46の下面には、図示
しない位置決め孔と、挿通孔46Bとが設けられてい
る。また、通常の建物ユニット20A、30A同士の連
結には、平板状の通常のシアプレート60が用いられ
る。通常のシアプレート60が、1階建物ユニット20
Aの隣接する複数の柱頭接合部材45と、これらの柱頭
接合部材45の上に配置される2階建物ユニット30A
の柱脚接合部材46との間に介在されることにより、上
下方向および水平方向に隣接する建物ユニット20A、
30A同士が連結される。建物ユニット20A、30A
同士の連結には、緊締具81としてのボルト81Aとナ
ット81Bが用いられている。
【0017】具体的には、通常のシアプレート60に
は、位置決め孔60Aと挿通孔60Bとが設けられてい
る。1階建物ユニット20Aの柱頭接合部材45の位置
決めピン45Aが、通常のシアプレート60の位置決め
孔60Aに挿通されて、2階建物ユニット30Aの柱脚
接合部材46の位置決め孔に嵌合されることにより、建
物ユニット20A、30A同士の位置が決定される。そ
して、1階建物ユニット20Aの柱頭接合部材45の挿
通孔45B、通常のシアプレート60の挿通孔60Bお
よび2階建物ユニット30Aの柱脚接合部材46の挿通
孔46Bにボルト81Aが挿通され、このボルト81A
にナット81Bが螺合されて緊締されることにより、建
物ユニット20A、30A同士が連結される。
【0018】図5には、大空間用建物ユニット20Bの
分解斜視図が示されている。大空間用建物ユニット20
Bは、通常の建物ユニット20Aのフレーム40の1本
の柱41が省略された角隅部20Dを備えた箱状の大空
間用フレーム50を備え、各々の1つの角隅部20D同
士が寄せ合わされた状態で隣接配置されている。これに
より、4個の建物ユニット20Bの内部には、天井と床
との間に柱41等の突出物が何ら存在しない広い大空間
が形成される。また、大空間用建物ユニット20Bは、
柱41が省略されかつ寄せ合わされた角隅部20Dを間
において、その短辺方向両側に角隅部20Cを備えてお
り、この角隅部20Cに配置される柱41の間には補強
梁70が架け渡されている。
【0019】図6には、補強梁70の全体斜視図が示さ
れている。補強梁70は、断面縦長の長方形であって、
継目なく一体成形された直線状の筒状部材である梁本体
71と、この梁本体71の高さ方向中間の所定位置に設
けられた平板状の接続部72とを備えている。接続部7
2は、角隅部20Dに対応した位置であって梁本体71
の中央に設けられた中央接続部73と、角隅部20Dの
両側の角隅部20Cに対応した位置であって梁本体71
の端部に設けられた端部接続部74とを含んで構成され
ている。
【0020】中央接続部73は、通常のシアプレート6
0が、梁本体71の所定高さに設けられたスリットに挿
通されて溶接固定されることによって形成されている。
また、中央接続部73は、梁本体71に接続される梁本
体接続部分731と、この梁本体接続部分731の両端
部であって、1階建物ユニット20Bおよび2階建物ユ
ニット30Aに接続されるユニット接続部分732とを
備えている。ユニット接続部分732には、複数の位置
決め孔73Aおよび挿通孔73Bが設けられている。
【0021】端部接続部74は、通常のシアプレート6
0が、梁本体71の所定高さに設けられたスリットに挿
通されて溶接固定されることによって形成され、中央接
続部73と同じ高さ位置になっている。また、端部接続
部74は、梁本体71に接続される梁本体接続部分74
1と、この梁本体接続部分741の両端部であって、1
階建物ユニット20Bおよび2階建物ユニット30Aに
接続されるユニット接続部分742とを備えている。ユ
ニット接続部分742には、複数の位置決め孔74Aお
よび挿通孔74Bが設けられている。
【0022】梁本体71の中央接続部73と端部接続部
74との間の略中央には、これら接続部73,74が設
けられた領域を避けて、挿通部85が所定間隔Sで4箇
所ずつ設けられている。ここで、挿通部85は、梁本体
71に形成された円形の貫通孔であって、梁本体71の
下端と接続部72との高さ方向略中央に設けられてい
る。
【0023】図7には、補強梁70と大空間用建物ユニ
ット20Bとの連結部分の分解斜視図が示され、図8に
は、補強梁70の中央接続部73の拡大断面図が示され
ている。中央接続部73のユニット接続部分732は、
通常のシアプレート60と同様に、1階建物ユニット2
0Bの隣接する複数の柱頭接合部材45と、これらの柱
頭接合部材45の上に配置される2階建物ユニット30
Aの隣接する複数の柱脚接合部材46との間に介在され
て連結されている。具体的には、1階建物ユニット20
Bの柱頭接合部材45の位置決めピン45Aが、中央接
続部73の位置決め孔73Aに挿通されて、2階建物ユ
ニット30Aの柱脚接合部材46の位置決め孔に嵌合さ
れている。また、1階建物ユニット20Bの柱頭接合部
材45の挿通孔45B、中央接続部73の挿通孔73B
および2階建物ユニット30Aの柱脚接合部材46の挿
通孔46Bにボルト81Aが挿通されてナット81Bで
緊締されている。
【0024】端部接続部74のユニット接続部分742
は、中央接続部73のユニット接続部分732と同様
に、1階建物ユニット20Bおよび2階建物ユニット3
0Aと連結されている。具体的には、1階建物ユニット
20Bの柱頭接合部材45の位置決めピン45Aが、端
部接続部74の位置決め孔74Aに挿通されて、2階建
物ユニット30Aの柱脚接合部材46の位置決め孔に嵌
合されている。また、1階建物ユニット20Bの柱頭接
合部材45の挿通孔45B、端部接続部74の挿通孔7
4Bおよび2階建物ユニット30Aの柱脚接合部材46
の挿通孔46Bにボルト81Aが挿通されてナット81
Bで緊締されている。
【0025】大空間用建物ユニット20Bの短辺天井梁
42Aには、挿通部85に対応した位置に挿通部86が
設けられている。挿通部86と挿通部85には、配管8
7が挿通されている。梁本体71の梁幅Wは、隣接する
2階建物ユニット30Aの間に形成される隙間より僅か
に狭いが、梁本体71の側面は、隣接する2階建物ユニ
ット30Aの短辺床梁43Aの側面にほぼ当接してい
る。また、梁本体71の梁背Hは、2階建物ユニット3
0Aの短辺床梁43Aの上端から大空間用建物ユニット
20Bの短辺天井梁42Aの下端までの寸法となってい
る。なお、梁本体71の梁背Hは補強梁70に必要な剛
性や、挿通部85および挿通部86の位置等によって適
宜決められてよい。
【0026】次に、大空間を組み立てて、かつこの大空
間の天井裏やその上階床下のスペースに配管類を各ユニ
ット間に跨って設置する手順を説明する。まず、大空間
用建物ユニット20Bを、建物ユニット20A、30A
および補強梁70と同様に工場で製作した後、建築現場
に運搬する。運搬の際、建物ユニット20Bの大空間用
フレーム50の変形を防止するために、角隅部20Dに
図示しない仮柱を設けておく。仮柱は、柱脚接合部材4
6と、柱頭接合部材45とに着脱可能に連結されてい
る。そして、図9に示すように、4つの大空間用建物ユ
ニット20Bを角隅部20Dを寄せ合わせて隣接配置す
る。
【0027】そして、角隅部20Cに配置される柱41
間に補強梁70を配置し、大空間用建物ユニット20B
の柱頭接合部材45の位置決めピン45Aを端部接続部
74の位置決め孔74Aおよび中央接続部73の位置決
め孔73Aに挿通して、補強梁70の位置を決定する。
【0028】その後、2階建物ユニット30Aを大空間
用建物ユニット20Bの上に載置する。この状態で、2
階建物ユニット30A、大空間用建物ユニット20Bお
よび補強梁70を緊締具81で連結して一体化させる。
この後、仮柱を取外し、8箇所の挿通部85および挿通
部86のうちのいずれかに配管87を挿通する。
【0029】したがって、本実施形態によれば以下の効
果がある。 (1)隣接する2階建物ユニット30Aの床梁43A間
および1階建物ユニット20Bの天井梁42A間のうち
少なくとも一方に補強梁70の梁本体71を配置し、こ
の梁本体71に挿通部85を設けたので、この挿通部8
5を通して配管87を隣接する建物ユニットに跨って設
置できる。よって、内部に大空間を有し、この大空間の
天井高を確保しつつ、大空間の天井裏やその上階床下の
スペースに配管類87を各ユニット間に跨って設置でき
る。
【0030】(2)梁本体71の高さ方向中間部に形成
した貫通孔を挿通部85としたので、梁本体71の上下
端部に断面欠損がないから、例えば、梁本体71の上下
端部の辺縁を切り欠いて挿通部85を形成した場合に比
べ、2階建物ユニット30Aの荷重による曲げ力に対す
る剛性を容易に確保できる。
【0031】(3)梁本体71の中央接続部73と端部
接続部74との間の略中央に挿通部85を4箇所ずつ配
列したので、これらの挿通部85の中から任意に選択し
て使用できる上に補強梁70を軽量化できる。また、配
管87の位置を自由に決定できるから、配管87の構造
別に挿通部85を分けて使用したり、配管位置から最も
近い挿通部85を用いることができる。
【0032】(4)補強梁70に発生する曲げ力は中央
接続部73、端部接続部74が設けられた領域で最大に
なるから、この領域を避けて挿通部85を設けることに
より、曲げ力に対する剛性にほとんど影響を与えずに挿
通部85を形成することができる。
【0033】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、前
記実施形態では、挿通部85を梁本体71に形成された
貫通孔としたが、梁本体71の辺縁に形成された切り欠
きとしてもよい。このようにすると、前記実施形態で述
べた(1)、(3)、(4)の効果に加え、以下のような効果
がある。 (5)梁本体71の上下端部の辺縁を切り欠くのみで挿
通部85を形成するから、例えば、梁本体71に形成し
た貫通孔を挿通部85とした場合に比べ、孔明け加工機
等を必要とせず、手工具で加工できるので、加工容易で
ある。
【0034】また、前記実施形態では、梁本体71に筒
状部材を用いたが、板状部材を用いて、この板状部材と
接続部72との接続部分をスチフナ等で適宜補強しても
よい。
【0035】また、前記実施形態では、挿通部85を梁
本体71の下端と接続部72との高さ方向略中央に設け
て、大空間用建物ユニット20Bの短辺天井梁42Aに
挿通部86が設けたが、挿通部85を梁本体71の上端
と接続部72との高さ方向略中央に設けて、2階建物ユ
ニット30Aの短辺床梁43Aに挿通部86を設けても
よい。
【0036】また、前記実施形態では、梁本体71の接
続部72を、1階建物ユニット20Bおよび2階建物ユ
ニット30Aの両方に接続したが、1階建物ユニット2
0Bおよび2階建物ユニット30Aのうち一方にのみ接
続してもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明のユニット式建物によれば、次の
ような効果が得られる。請求項1に記載のユニット式建
物によれば、隣接する上側建物ユニットの床梁間および
下側建物ユニットの天井梁間のうち少なくとも一方に補
強梁の梁本体を配置し、この梁本体に挿通部を設けたの
で、この挿通部を通して配管類を隣接する建物ユニット
に跨って設置できる。よって、内部に大空間を有し、こ
の大空間の天井高を確保しつつ、大空間の天井裏やその
上階床下のスペースに配管類を各ユニット間に跨って設
置できる。
【0038】請求項2に記載のユニット式建物によれ
ば、梁本体の高さ方向中間部に形成した貫通孔を挿通部
としたので、梁本体の上下端部に断面欠損がないから、
例えば、梁本体の上下端部の辺縁を切り欠いて挿通部を
形成した場合に比べ、上側建物ユニットの荷重による曲
げ力に対する剛性を容易に確保できる。
【0039】請求項3に記載のユニット式建物によれ
ば、梁本体の上下端部の辺縁を切り欠くのみで挿通部を
形成するから、請求項2に比べ、孔明け加工機等を必要
とせず、手工具で加工できるので、加工容易である。
【0040】請求項4に記載のユニット式建物によれ
ば、挿通部を複数配列したので、これらの挿通部の中か
ら任意に選択して使用できる上に補強梁を軽量化でき
る。また、配管類の位置を自由に決定できるから、配管
の構造別に挿通部を分けて使用したり、配管位置から最
も近い挿通部を用いることができる。
【0041】請求項5に記載のユニット式建物によれ
ば、補強梁に発生する曲げ力は接続部が設けられた領域
で最大になるから、この領域を避けて挿通部を設けるこ
とにより、曲げ力に対する剛性にほとんど影響を与えず
に挿通部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニット式建物を示
す全体斜視図である。
【図2】前記実施形態に係る一階概略平面図である。
【図3】前記実施形態に係る通常の建物ユニットのフレ
ームを示す斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る通常の建物ユニットの連結
部分を示す分解斜視図である。
【図5】前記実施形態に係る大空間用建物ユニットを示
す分解斜視図である。
【図6】前記実施形態に係る補強梁を示す全体斜視図で
ある。
【図7】前記実施形態に係る補強梁と大空間用建物ユニ
ットとの連結部分を示す分解斜視図である。
【図8】前記実施形態に係る補強梁と大空間用建物ユニ
ットとの連結部分を示す断面図である。
【図9】前記実施形態に係る大空間用建物ユニットの連
結方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10 ユニット式建物 20 下側建物ユニットとしての1階建物ユニット 20A、30A 通常の建物ユニット 20B 大空間用建物ユニット 20D 柱が省略された角隅部 30 上側建物ユニットとしての2階建物ユニット 40 フレーム 41 柱 42 天井梁 43 床梁 70 補強梁 71 梁本体 72 接続部 73 中央接続部 74 端部接続部 81 緊締具 85 挿通部 87 配管類としての配管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で
    連結して箱状に形成されたフレームを有する通常の建物
    ユニットから前記柱が一本省略された大空間用建物ユニ
    ットを複数有し、これら大空間用建物ユニットの前記柱
    が省略された角隅部を寄せ合わせて配置された複数の下
    側建物ユニットと、この下側建物ユニットの上に積層さ
    れた上側建物ユニットとを備え、前記角隅部を補強する
    補強梁が設けられたユニット式建物であって、 前記補強梁は、前記角隅部の両側に配置される柱の間に
    架け渡される梁本体と、この梁本体に設けられて前記梁
    本体の両側に隣接する前記上側建物ユニットおよび下側
    建物ユニットのうち少なくとも一方に接続される接続部
    とを備え、前記梁本体には配管類が挿通可能な挿通部が
    設けられていることを特徴とするユニット式建物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のユニット式建物におい
    て、前記挿通部は、前記梁本体に形成された貫通孔であ
    ることを特徴とするユニット式建物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のユニット式建物におい
    て、前記挿通部は、前記梁本体の辺縁に形成された切り
    欠きであることを特徴とするユニット式建物。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のユニ
    ット式建物において、前記挿通部は、所定間隔で複数配
    列されていることを特徴とするユニット式建物。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のユニ
    ット式建物において、前記挿通部は、前記接続部が設け
    られた領域を避けて設けられていることを特徴とするユ
    ニット式建物。
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