JP2002081087A - 分割式マンホ―ル躯体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】マンホ―ル躯体を構成する分割体を更に弧状分
割片に分割することにより単位重量が軽量になりその取
扱が容易で組み付けも簡単容易であると共に、運搬の際
コンパクトに積み重ね置きができコストダウンとなり、
しかも破損した場合にもその破損個所の弧状分割片のみ
を交換すれば補修可能な、分割式マンホ―ル躯体を提供
する。 【解決手段】複数の略リング状のコンクリート製分割体
１を上下方向に組付けて成るマンホ―ルにおいて、前記
各リング状の分割体が更に断面弧状の少なくとも三分割
片２，２’，…により構成され、該弧状分割片の両端部
に隣接の分割片と重合する重合部３が形成され、該重合
部にパッキン８が配置されると共に該重合部がボルト９
とナット８により接合された分割式マンホ―ル躯体。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、複数の略リング
状のコンクリート製分割体を上下方向に組付けて成るマ
ンホ―ルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来，複数の略リング状のコンクリート
製分割体を上下方向に組付けて成るマンホ―ルとして、
遠心成形法等で分割成形されたコンクリート筒体を順次
接合して組立てマンホ―ルを構築するものは特開平１０
−３２５１５２号公報に示すように普通に知られてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術では、各分割成形されたコンクリート筒体を運搬，
組立施工する際、分割体がコンクリ―ト製であるので重
くて取扱いが容易でないと共に筒体であるので破損し易
く，場所をとるので１度に沢山の分割体を運搬できずコ
スト高になる問題があり、さらに地震等により分割体が
破損した場合にその補修が容易でない、という問題があ
る。

【０００４】この発明は、従来の技術の有するこのよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、分割体を更に弧状分割片に分割することによ
り単位重量が軽量になりその取扱が容易で組み付けも簡
単容易であると共に、運搬の際コンパクトに積み重ね置
きができコストダウンとなり、しかも破損した場合にも
その破損個所の弧状分割片のみを交換すれば補修可能
な、分割式マンホ―ル躯体を提供しようとするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明における分割式マンホ―ル躯体は、各リン
グ状の分割体を更に断面弧状の少なくとも三分割片によ
り構成し、該弧状分割片の両端部に隣接の分割片と重合
する重合部を形成し、該重合部にパッキンを配置すると
共に該重合部をボルトとナットにより接合したことを特
徴とするものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１ないし図３は本発明に係る分
割式マンホ―ル躯体の一実施例に関するものであり、図
１は弧状分割片を組み付けてリング状の分割体とした平
面図、図２は図１の正面図、図３は分割片を重ね置き状
態にした正面図である。

【０００７】図において、１はコンクリート製のマンホ
―ル躯体の分割体であり、該分割体１は断面弧状の分割
片２，２’，…を組み合わせて略リング状に組み立てら
れるようになっている。

【０００８】前記分割片２の両端部には隣接の分割片
２’，２’’と重合する重合部３，３が形成され、分割
片２の一端部の弧状の内壁を凸部４とし、他端部の弧状
の外壁を凸部５とに形成することで、分割片２の凸部４
と隣接の分割片２’’の凸部５’’とが重合される。ま
た、分割片２の凸部５と隣接の分割片２’の凸部４’と
が重合される。そして、凸部４には縦に一定間隔でボル
ト貫通孔６，６，…が形成され、凸部５の内壁には、該
ボルト貫通孔６，６，…に対応して埋め込みナット７，
７，…が埋設されている。さらに、凸部４と凸部５の重
合面全域にはパッキン８が挿着されている。分割片２’
と２’’との組み付けも同様に行い、リング状の分割体
１が組み立てられる。

【０００９】本実施例においては前記分割片２は三分割
であるが、分割片２を二分割にすると分割片２の単位当
たりの重量が重くて取扱い難いということ、重ね置きし
た場合に横幅，高さが比較的に大きくなるのでコンパク
トに積み重ねられないと共に積み重ねた状態で安定性に
欠けること、等により弧状分割片２は少なくとも三分割
以上とした。

【００１０】図４は前記弧状分割片２を四分割として、
それらを組み付けてリング状の分割体１とした平面図で
あり、分割片２が四分割である以外は上述の構成と同一
であるので実質的に先の実施例と同一部材には同一符号
を付して、その説明は省略する。

【００１１】以上のような構成からなる分割式マンホ―
ル躯体であるので、これを設置する場所に運搬する場合
には、弧状分割片２，２’，…を重ね置き状態にすれば
コンパクトになり、数多くの分割片２，２’，…が安全
・確実に運搬可能となり、運搬コストのダウンを図るこ
とができる。また、運搬中にコンクリートが破損しても
分割式であるので、その損害も少なく抑えることができ
る。

【００１２】そして、マンホ―ル躯体である分割体１の
組み付けも各分割片２の単位重量が軽量であるので取り
扱いが容易であると共に、各分割片２の両端部の重合部
３を重合するのもボルト９で固定するだけでよいので簡
単容易にリング状の分割体１の組み付けが可能となる。
さらに、重合部３にはパッキン８が挿着されているので
水密性の優れた分割体１となる。また、組立施工中にコ
ンクリートが破損した場合も分割式であるので、その損
害も少なく抑えることができる。

【００１３】上述のような手段によって組み付けられた
マンホ―ル躯体である分割体１を順次上下方向に組み付
けて、分割式のマンホ―ルが構築される。そして、この
マンホールの長期使用，地震等の天災によりマンホール
が破損した場合でも、破損した個所のボルト９を外し
て、分割片２を交換すれば簡単にマンホールを補修する
ことができる。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、各リング状の分割体を更に断
面弧状の少なくとも三分割片により構成し、該弧状分割
片の両端部に隣接の分割片と重合する重合部を形成し、
該重合部にパッキンを配置すると共に該重合部をボルト
とナットにより接合したので、軽量でその取扱が容易で
あり、各分割片の組み付けも簡単容易であると共に、運
搬の際コンパクトに積み重ね置きができコストダウンと
なり、しかも破損した場合にもその破損個所の弧状分割
片のみを交換すれば補修可能な分割式マンホ―ル躯体と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１はこの発明に係る分割式マンホ―ル躯体の
弧状分割片を組み付けてリング状の分割体とした平面図
である。

【図２】図２は図１の正面図である。

【図３】図３は分割片を重ね置き状態にした正面図であ
る。

【図４】図４は弧状分割片を四分割として組み付けてリ
ング状の分割体とした平面図である。

【符号の説明】

１ 分割体 ２，２’，… 弧状分割片 ３ 重合部 ７ ナット ８ パッキン ９ ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の略リング状のコンクリート製分割
   体を上下方向に組付けて成るマンホ―ルにおいて、前記
   各リング状の分割体を更に断面弧状の少なくとも三分割
   片により構成し、該弧状分割片の両端部に隣接の分割片
   と重合する重合部を形成し、該重合部にパッキンを配置
   すると共に該重合部をボルトとナットにより接合したこ
   とを特徴とする分割式マンホ―ル躯体。