JP2002080756A - 高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物 - Google Patents

高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】内容物を充填した缶、パウチ等の包装体の表面
に、IJP等で印刷したインキ被膜が、高圧蒸気による
殺菌処理前には温水あるいはスライダー等に触れても変
色することなく本来の色調を保持しており、所定の殺菌
処理後にはインキ被膜が変色あるいは消色することによ
って、殺菌処理が行われたことを明確に表示することが
できる高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物を提供する。 【解決手段】全組成物を基準として0.2〜7重量%の
メチルイエロー又は0.3〜10重量%のクリスタルバ
イオレットラクトンを含む呈色剤、0.3〜10重量%
のフェノール性水酸基及び芳香核置換ハロゲンを有する
トリフェニルメタン系スルフォラクトン化合物から選択
された発色助剤、及び15〜35重量%のバインダー樹
脂を含有させることによって高圧蒸気殺菌表示用インキ
組成物を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品分野や医療分
野等における高圧蒸気殺菌処理の工程管理において、殺
菌処理状態の確認に用いられる高圧蒸気殺菌表示用イン
キ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、缶飲料、レトルト食品や医療器具
等を缶、パウチ等の包装体に充填後、高圧蒸気で一定時
間加熱することにより殺菌処理することは、広く行われ
ている。そして、これらの殺菌処理工程において、内容
物を充填した容器表面に、熱履歴により変色するインキ
組成物をインクジェットプリンタ等で印刷し、印刷され
た文字や模様の色の変化により殺菌状態を確認すること
が提案されている。
【0003】例えば、特開平4−1280号公報には、
メチルイエロー(染料)と有機酸あるいはその塩類を含
有する、インクジェットプリンタ(IJP)用湿熱変色
性インキ組成物が開示されている。このインキ組成物
は、メチルイエローが水に比較的溶けにくく、有機酸あ
るいはその塩の存在下では、可逆的に本来の黄色から赤
色に変色することを利用するものである。すなわち、高
圧蒸気殺菌処理条件下では、まず有機酸あるいはその塩
がインキ被膜から溶出し、メチルイエローは赤色から黄
色に戻るとともに、次いで水には難溶性のメチルイエロ
ー自体が高温水には溶出するために、インキ被膜がさら
に不可逆的に淡色化するものである。しかしながら、有
機酸あるいはその塩は温水にも容易に溶出するので、こ
のインキ組成物により印刷されたインキ被膜は、生産ラ
イン中で殺菌処理前の工程で使用される40〜50℃の
温水や、潤滑水(スライダー)に触れただけで不可逆的
に変色してしまうので、高圧蒸気殺菌処理表示用インキ
としては実用に適うものではなかった。
【0004】また、特開平8−3494号公報には、熱
により昇華又は分解する染料を含有し、温度履歴により
変色するインクジェットプリンタ用インキ組成物が開示
されている。このインキ組成物は、熱あるいは高圧水蒸
気によって染料が昇華揮散または分解することにより、
色の変化として記録されることを利用するものである。
しかしながら、このインキ組成物を例えば缶に印字して
高圧蒸気で加熱殺菌した場合に、染料が昇華せずにイン
キ被膜が変色しないことがあり、また変色が不明瞭であ
ったり一様でなく、殺菌処理されたことをインキ被膜の
変色により明確に表示することができるものではなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
これら従来技術の問題点を解消し、内容物を充填した
缶、パウチ等の包装体の表面に、IJP等で印刷したイ
ンキ被膜が、高圧蒸気による殺菌処理前には温水あるい
はスライダー等に触れても変色することなく本来の色調
を保持しており、所定の殺菌処理後にはインキ被膜が変
色あるいは消色することによって、殺菌処理が行われた
ことを明確に表示することができる高圧蒸気殺菌表示用
インキ組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の高圧蒸気殺菌表
示用インキ組成物では、上記課題を解決するために、つ
ぎのような構成をとる。 1.全組成物を基準として0.2〜7重量%のメチルイ
エロー又は0.3〜10重量%のクリスタルバイオレッ
トラクトンを含む呈色剤、0.3〜10重量%のフェノ
ール性水酸基及び芳香核置換ハロゲンを有するトリフェ
ニルメタン系スルフォラクトン化合物から選択された発
色助剤、及び15〜35重量%のバインダー樹脂を含有
することを特徴とする高圧蒸気殺菌表示用インキ組成
物。 2.バインダー樹脂の軟化温度が、50℃以上であるこ
とを特徴とする1に記載の高圧蒸気殺菌表示用インキ組
成物。 3.さらに、全組成物を基準として0.1〜5重量%の
導電剤を含有することを特徴とする1又は2に記載の高
圧蒸気殺菌表示用インキ組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の高圧蒸気殺菌表示用イン
キ組成物では、呈色剤としてメチルイエロー又はクリス
タルバイオレットラクトンを使用する。これらの呈色剤
は単独で使用することができ、あるいは両者を混合して
使用してもよい。さらに、これらの呈色剤に補助的に他
の染料を混合して使用することもできる。呈色剤として
メチルイエローを使用した場合には、包装体等の表面に
印刷されたインキ被膜は、高圧蒸気による殺菌処理前は
発色助剤との作用により赤色に発色し、殺菌処理後には
淡黄色〜無色に退色する。インキ組成物中のメチルイエ
ローの含有量は、全組成物を基準として0.2〜7重量
%、特に0.3〜2重量%とすることが好ましい。メチ
ルイエローの含有量が0.2重量%未満であると、殺菌
処理前のインキ被膜の発色が充分でなく、殺菌処理前後
のインキ被膜の変色を確認することが困難になる。ま
た、含有量が7重量%を超えると、殺菌処理後にもイン
キ被膜中にメチルイエローが染着残留することがあり、
殺菌処理が施されたにもかかわらず未殺菌品として誤認
されるおそれがある。
【0008】また、呈色剤としてクリスタルバイオレッ
トラクトンを使用した場合には、インキ被膜は殺菌処理
前は発色助剤との作用により緑〜濃青緑色に発色し、殺
菌処理後には消色し無色になる。インキ組成物中のクリ
スタルバイオレットラクトンの含有量は、全組成物を基
準として0.3〜10重量%、特に1〜6重量%とする
ことが好ましい。クリスタルバイオレットラクトンの含
有量が0.3重量%未満であると、殺菌処理前のインキ
被膜の発色が充分でなく、殺菌処理前後のインキ被膜の
変色を確認することが困難になる。また、含有量が10
重量%を超えると、溶剤に溶解し難くなりインキ作製が
困難となる。これらの呈色剤は、高圧蒸気による殺菌条
件下には熱水に溶出するので、インキ被膜が淡黄色〜無
色に退色するものと思われる。
【0009】本発明のインキ組成物では、発色助剤とし
てフェノール性水酸基及び芳香核置換ハロゲンを有する
トリフェニルメタン系スルフォラクトン化合物を使用す
る。このようなトリフェニルメタン系スルフォラクトン
化合物は染料として公知であり、例えばブロモフェノー
ルブルー、ブロモクレゾールグリーン、クロロフェノー
ルレッド、ブロモクロロフェノールブルー、ブロモフェ
ノールレッド、ブロモチモールブルー、ブロモクレゾー
ルパープル等が挙げられる。これらの化合物は、単独で
又は2種類以上を組合せて使用することができ、呈色剤
であるメチルイエローを黄色から赤色に、またクリスタ
ルバイオレットラクトンを無色から青色に発色させる。
これらの発色助剤は、水には難溶性の物質であり、熱水
にさらされた場合にも、従来のインキ組成物で使用され
る有機酸あるいはその塩や、フェノール系発色剤に比較
して溶出しにくいので、殺菌処理前に温水やスライダー
等によりインキ被膜が変色するのを防止することができ
る。
【0010】本発明のインキ組成物では、上記した特定
の呈色剤と特定の発色助剤を組み合わせて使用すること
によって、包装体の表面に印刷したインキ被膜が、高圧
蒸気による殺菌処理前には安定な色調を維持し、所定の
殺菌処理後には淡黄色〜無色に退色し、殺菌処理が行わ
れたことを明確に表示することが可能となる。インキ被
膜の色が、殺菌処理の前後で有色から有色に変化する場
合には、生産ラインで例えば印字検査機等により殺菌状
態を自動的に監視することは一般には困難であり、人間
による目視判定が必要となる。本発明のインキ組成物で
は、殺菌処理の前後でインキ被膜の色が有色から無色な
いしはきわめて淡い黄色に退色するので、印字検査機等
による自動監視が可能となり、生産効率を向上させるこ
とが可能となる。すなわち、本発明のインキ組成物によ
るインキ被膜の着色が、殺菌不足又は未殺菌で包装体の
表面に残っている場合には、印字検査機は印字不良ある
いは印字汚れと認識して警報を発するので、自動監視が
可能となる。
【0011】本発明のインキ組成物に使用するバインダ
ー樹脂としては、通常のインキ組成物に使用されるバイ
ンダー樹脂を使用することができる。インキ組成物をI
JPで塗布する場合には、組成物の粘度に制約があり、
また得られるインキ被膜の耐温水性や呈色剤、発色助剤
の浸出性を考慮すれば、樹脂の軟化温度が50℃以上、
特に60℃以上の樹脂を使用することが好ましい。この
ようなバインダー樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、
ノボラック樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化
ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、ロジン変性樹脂等が挙げられる。これらの
樹脂は単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用す
ることができる。
【0012】バインダー樹脂の配合量は、全組成物を基
準として15〜35重量%とすることが好ましい。樹脂
の配合量が15重量%未満では、得られるインキ被膜の
耐温水性が劣り、また35重量%を超えた場合にはイン
キ組成物の粘度が高くなり、塗布性が悪くなって例えば
IJPによる塗布が困難になる。バインダー樹脂中に
は、インキ組成物の耐温水性を損なわない範囲で、軟化
温度が50℃未満の樹脂を添加することができるが、こ
のような樹脂の配合量は、全バインダー樹脂を基準とし
て40重量%以下にとどめることが好ましい。また、イ
ンキ被膜の特性、塗布適性を補うため、シリコーン、あ
るいは変性シリコーン、ワックス等のレベリング剤、界
面活性剤、滑剤等の添加剤や、ロジン酸、脂肪酸、天然
油脂等の変性剤等を添加してもよい。また、本インキ組
成物の特性を損なわない範囲で、有機酸あるいはその
塩、または二価フェノール類を補助的な発色助剤として
使用しても差し支えない。
【0013】本発明の熱履歴表示インキ組成物には、電
荷方式のIJPによる印字を安定的に行うため導電性物
質を配合することが好ましい。導電性物質としては、リ
チウム塩類、カリウム塩類、ナトリウム塩類などのアル
カリ金属塩類、チオシアン酸塩類、有機酸及びその塩類
等、通常のIJP用インキに用いられるものはいずれも
使用することができるが、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナト
リウム等のアルカリ金属ヨウ化物を使用することが好ま
しい。これらは単独で又は2種以上混合して使用しても
よい。導電性物質の熱履歴表示インキ組成物への配合量
は、全組成物を基準として0.1〜5重量%とすること
が好ましい。
【0014】本発明の高圧蒸気殺菌表示インキ組成物
は、通常は上記の各成分や必要に応じ添加される他の成
分を各種の溶剤に溶解又は分散させた溶液又は分散液と
して調製される。得られた組成物は、飲料やレトルト食
品、医療機器、薬品等を収納した缶やプラスチックボト
ル、プラスチック製パウチ等の容器等の表面に、先に示
したインクジェットプリンターによる方法以外に、スタ
ンプ、コーター等通常のマーキングあるいは塗布方法に
よって適用することもできる。また、本発明のインキ組
成物は、これを印刷又は塗付したラベルの形で食品ある
いは包装体に貼着使用することもできる。これらの場合
には、特に導電剤は配合しなくてもよい。また、本イン
キ組成物は、個々の包装体に適用して殺菌の有無の判定
表示手段として利用する以外に、例えば本インキ組成物
を塗布したインジケータを、殺菌対象物とともに殺菌釜
内に入れて殺菌することにより、バッチ単位での殺菌状
態を確認する手段として適用することもできる。溶剤と
しては、例えば、アルコール類、エステル類、ケトン
類、アルキレングリコールエーテル類、エーテル類、フ
ラン類、芳香族炭化水素、塩素系、水等通常のものが使
用される。これらは単独または混合して用いることがで
きる。本発明の高圧蒸気殺菌表示インキ組成物には、上
記各成分のほかに、可塑剤、有機酸或いはその塩類等の
助色剤等他の配合剤を適宜配合することも可能である。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、こ
れらの実施例は本発明を限定するものではない。また、
以下の実施例及び比較例においてインキ組成物を構成す
る成分の配合量は、全組成物を基準として重量%で表示
したものであり、インキ組成物の残量は溶剤である。 (実施例1)メタノール:メチルエチルケトン(ME
K)が3:7の混合溶剤に、呈色剤としてメチルイエロ
ー(MY)0.5%、発色助剤としてブロモチモールブ
ルー(BTB)3%、バインダー樹脂としてロジン変性
マレイン酸樹脂25%を溶解し、ついで導電剤としてヨ
ウ化ナトリウム(NaI)1%を溶解して高圧蒸気殺菌
表示用インキ組成物を得た。このインキ組成物を1ミク
ロンのフィルターで濾過後、インクジェットプリンター
(IJP)を使用して金属缶の缶底に印字したところ、
乾燥したインキ被膜は赤色に発色し、印字状態はきわめ
て良好であった。
【0016】(実施例2〜6)実施例1で使用した混合
溶剤に、表1に記載した処方で呈色剤、発色助剤、バイ
ンダー樹脂、導電剤(NaI)及びシリコーン界面活性
剤を溶解し、実施例1と同様にして高圧蒸気殺菌表示用
インキ組成物を得、IJPを使用して金属缶の缶底に印
字した。
【0017】[評価]上記各実施例で得られた高圧蒸気
殺菌表示インキ組成物によるIJPでの印字品を、以下
に記載した方法で評価し、その結果を表1に記載した。 (発色状態)乾燥したインキ被膜の発色状態を目視によ
り判定した。 良好:十分に発色しており印字検査機にて無塗布品ある
いは殺菌済み消色品と容易に識別できる。 やや良:発色がやや薄目ではあるが、印字検査機にて無
塗布品あるいは殺菌済み消色品と識別できる。 不良:発色状態が弱いかあるいは発色しない。印字検査
機にて無塗布品あるいは殺菌済み消色品と識別できな
い。 (耐温水性)70℃の温水に浸漬し、1時間後色の変化
をみた。 良好:色の退色は見られない。 やや退色:やや退色傾向あるも印字検査機にて未殺菌品
として識別可能。 不良:退色が見られ、印字検査機にて未殺菌品として識
別せずそのまま通過してしまう。 (スライダー耐性)スライダー(弱アルカリ性の潤滑
水)に浸漬し、1時間後色の変化をみた。 良好:色の退色は見られない。 やや退色:やや退色傾向あるも印字検査機にて未殺菌品
として識別可能。 不良:退色が見られ、印字検査機にて未殺菌品として識
別せずそのまま通過してしまう。 (高圧蒸気殺菌消色性)所定の高圧蒸気殺菌装置にてピ
ーク温度115℃で20分間の殺菌処理を行った後、イ
ンキ皮膜の色の変化をみた。 良好:色が無色に消色しており、印字検査機にて殺菌済
み品として識別する。 やや良:やや色残りがあるが、印字検査機にて殺菌済み
品として識別する。 不良:発色状態の色が残っており、印字検査機にて未殺
菌品として識別する。
【0018】以下の、表1〜4において、インキ組成物
を構成する各成分は次の略号により表記した。 (呈色剤) MY:メチルイエロー CVL:クリスタルバイオレットラクトン (発色助剤) BTB:ブロモチモールブルー CPR:クロロフェノールレッド BPB:ブロモフェノールブルー BCG:ブロモクレゾールグリーン SA:サリチル酸 SAZn:サリチル酸亜鉛 TB:チモールブルー NP:ナフトールフタレン (バインダー樹脂) 末端封鎖1001:末端基封鎖エポキシ樹脂1001(エピコー
ト1001相当) 末端封鎖1004:末端基封鎖エポキシ樹脂1004(エピコー
ト1004相当) 変性フェノール:ロジン変性フェノール樹脂テスポール
1305 変性マレイン:ロジン変性マレイン酸樹脂テスポール11
05 1001 :エピコート1001 アクリル:アクリル樹脂(アクリロイドB60) PVC:塩化ビニール樹脂(VAGH) 尚、上記バインダー樹脂のうち、エピコート1001は樹脂
の軟化温度が50℃より低く、末端基封鎖エポキシ樹脂
1001、同1004、その他の樹脂は軟化温度が50℃以上で
ある。
【0019】
【表1】
【0020】上記表1にみられるように、実施例1〜6
のインキ組成物による印字品は、70℃の温水に1時間
漬浸した場合、赤味がわずかに薄くなる傾向を示したも
のがあるものの、殺菌表示用印字として利用するには差
し支えない程度であり、印字検査機にて十分未殺菌品と
して識別できた。それ以外の工程では、特に色の褪色も
なく異常はみとめられず、十分耐性のある印字被膜であ
った。ちなみに殺菌処理前の缶、あるいは上記の各液に
接触処理した缶を印字検査機を通したところ、ラインは
ストップしこれらが殺菌処理されていない不良缶である
と判定した。また、115℃−20分間の殺菌処理後に
は印字は消色しており、印字検査機にて全て通過し、殺
菌処理が行われたことを示した。
【0021】(比較例1〜6)実施例1で使用した混合
溶剤に、表2に記載した処方で呈色剤、発色助剤、バイ
ンダー樹脂及び導電剤(NaI)を溶解し、実施例1と
同様にして高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物を得、IJ
Pを使用して金属缶の缶底に印字した。これらの印字品
について、実施例1と同様にして評価した結果を表2に
示す。
【0022】
【表2】
【0023】比較例1及び2の印字品は、初期の発色状
態は良好であるが、耐温水性に劣り70℃の温水に触れ
た直後に黄色に変化した。また、スライダー耐性も悪
く、殺菌前のライン搬送時の条件下での耐性を有さない
ものであり、殺菌前でも印字検査機で殺菌済と判定され
た。比較例3〜6の印字品は、初期の発色状態が不良で
あり、高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物としては、不適
当なものであった。
【0024】(実施例7〜12) メタノール:MEKが3:7の混合溶剤を使用し、表3
に記載した処方で呈色剤、発色助剤、バインダー樹脂及
び導電剤(NaI)を溶解し、実施例1と同様にして高
圧蒸気殺菌表示用インキ組成物を得、IJPを使用して
金属缶の缶底に印字した。これらの印字品について、実
施例1と同様にして評価した結果を表3に示す。また、
印字状態の評価は次のとおりである。 良好:数字あるいはアルファベットを印字したとき、印
字の乱れもなく良好な印字状態である。 やや良:印字の乱れ等ないが、IJP励振電圧条件幅が
やや狭い。 不良:IJP励振電圧条件幅が狭く印字乱れが出やす
い。
【0025】
【表3】
【0026】表3によれば、上記実施例7〜12で得ら
れたインキ組成物は、高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物
として充分実用に適するものであった。
【0027】(実施例13及び比較例7〜10)実施例
7で使用した混合溶剤に、表4に記載した処方で呈色
剤、発色助剤、バインダー樹脂及び導電剤(NaI)を
溶解し、実施例7と同様にして高圧蒸気殺菌表示用イン
キ組成物を得、IJPを使用して金属缶の缶底に印字し
た。これらの印字品について、実施例7と同様にして評
価した結果を表4に示す。
【0028】
【表4】
【0029】表4によれば、上記実施例13で得られた
インキ組成物は、バインダー樹脂として用いたエピコー
ト1001の軟化温度が50℃より低いため、耐温水性、耐
スライダー性の点でやや退色傾向がみられたものの、高
圧蒸気殺菌表示用インキとして使用可能な範囲であっ
た。一方、上記比較例7〜10で得られたインキ組成物
は、高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物としては不適切な
ものであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全組成物を基準として0.2〜7重量%の
    メチルイエロー又は0.3〜10重量%のクリスタルバ
    イオレットラクトンを含む呈色剤、0.3〜10重量%
    のフェノール性水酸基及び芳香核置換ハロゲンを有する
    トリフェニルメタン系スルフォラクトン化合物から選択
    された発色助剤、及び15〜35重量%のバインダー樹
    脂を含有することを特徴とする高圧蒸気殺菌表示用イン
    キ組成物。
  2. 【請求項2】バインダー樹脂の軟化温度が、50℃以上
    であることを特徴とする請求項1に記載の高圧蒸気殺菌
    表示用インキ組成物。
  3. 【請求項3】さらに、全組成物を基準として0.1〜5
    重量%の導電剤を含有することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物。
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