JPS629147B2 - - Google Patents

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JPS629147B2
JPS629147B2 JP54112744A JP11274479A JPS629147B2 JP S629147 B2 JPS629147 B2 JP S629147B2 JP 54112744 A JP54112744 A JP 54112744A JP 11274479 A JP11274479 A JP 11274479A JP S629147 B2 JPS629147 B2 JP S629147B2
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JP
Japan
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ink composition
water
dye
ink
article
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JP54112744A
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English (en)
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JPS5636557A (en
Inventor
Eru Gaamonpurezu Reimondo
Jinmaaman Hooru
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Primerica Inc
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American Can Co
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Publication date
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Priority to JP11274479A priority Critical patent/JPS5636557A/ja
Publication of JPS5636557A publication Critical patent/JPS5636557A/ja
Publication of JPS629147B2 publication Critical patent/JPS629147B2/ja
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  • Ink Jet (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、バインダを含まないジエツトプリン
ト用インキ組成物、特に水熱変色性インキ組成物
に関する。
金属缶は非常に雑多な製品の保護包装用に極め
て広汎に用いられている材料であり、毎日無数の
缶が食品、飲料およびその他多くの物品の包装に
用いられている。永い間、普通の金属缶はすずメ
ツキ鋼板から作られ、慣習的には業界ではETP
(electro―tin―plated)缶と称されてきた。この
種の容器は広く一般には「すず缶」と称されてい
る。しかし近年、金属缶業界は金属缶用の有機高
分子樹脂コーテングを開発した。このようなコー
テイングは、伝統的な金属すずの簿いコーテイン
グと実質的に同じ保護力を有する。これらの有機
樹脂ベースのコーテイング(被覆)は、伝統的な
簿いすず被覆の上の表面被覆として、また鋼缶の
胴体および/または蓋材に直接に適用される唯一
の保護被覆としても応用されて、それぞれ樹脂被
覆ETP缶、および樹脂被覆鋼缶(すずメツキな
し)を与えてきた。後者の缶は当業界ではTFS
(tin―free―steel)缶と称されている。本発明
は、TFS缶、ETP缶および樹脂被覆付きアルミ
ニウム缶を含む金属缶ならびに缶部材の樹脂被覆
表面上に識別標識をインキジエツトプリント法で
印刷するのに適当なインキ組成物に関する。
金属缶中に種々な物品を包装する製造加工業者
は、缶表面上のある個所に、主として包装業者に
関心がある情報を示す一連のコード化した印を印
刷することは非常に望ましいことを認識してい
る。そのような情報としては、例えば使用した
個々の缶詰機械、製造日時、そして場合によつて
は機械操作員を示す事項等である。このような情
報データは、製造後に特定の缶を追跡する必要が
ある場合に有用である。
金属缶に詰められた多くの製品は、缶に製品を
入れシールする前またはその後に行われる滅菌ま
たは殺菌操作の間に高温、高湿条件に付される。
商業的に満足しうるものであるためには、缶に印
刷されたコード標識はこれらの加工処理条件に耐
えられなければならないと同時に擦過磨耗に抵抗
できなければならない。
当業界の別の関心および必要とされる事項は、
印刷可能な殺菌処理表示剤に関するものである。
そのような表示組成物は、従来顔料の組合せを用
い、接触印刷法により付着され、そして主に医療
関係の処理において適切な殺菌熱が与えられたか
否かを判定するために用いられてきた。前述のよ
うな金属缶中に種々の物品を詰める製造加工業に
おいては、業者に価値のある情報を示すコード標
識を与えること以外に、物品が殺菌および/また
は滅菌された時を視覚で判断するための手段が与
えられることは非常に望ましいことである。
ジエツトプリント法に適し、重合体被覆付き表
面に適用するのに適当であり、耐磨耗性であり、
滅菌または殺菌中に高温高湿に耐え、しかもそれ
と同時にそのような処理条件に付されたときに視
覚的な永久的な変色を受けるインキ組成物を提供
することは本発明の主要な目的である。本発明の
別の目的は、未殺菌包装物と完全殺菌済の包装物
との間に色の明瞭な差異を示す記号、標識を作り
うるジエツトプリント用インキ組成物を提供する
ことである。
本発明のその他の目的は以下の説明によつて明
かとなろう。
本発明の諸目的は、粘着化用の樹脂バインダー
を含まず;溶媒系が水、低級脂肪族アルコール、
酸素化された脂肪族もしくは環式ケトン、エステ
ルもしくはエーテル、そして場合により脂肪族炭
化水素の均質混合物からなり;他の必須成分が可
溶性の着色剤もしくは組合せ着色剤ならびに、均
質化剤および電解質の両機能を果す界面活性剤で
ある;インキ組成物によつて達成される。
溶媒系は、有機重合体基質表面を適切に軟化お
よび膨潤して着色材が基質の表面下の構造体中に
まで滲透するのに充分であるように選択する。か
くして基質表面に印刷された標識は擦過に対し、
また水蒸気滅菌殺菌処理中に遭遇する高温高湿に
対し高度な抵抗性を有するようになる。
着色剤は高温度で水または水蒸気へ曝されたと
きに、下記の機構のうちの一つにより可視変色を
生ずるように選択される。この変色機構は、処理
条件下で反応する着色剤を用いることによる変色
と、一つが抽出性染料である組合せ染料(複数)
を用いることによる変色である。
慣用インキは、揮発性溶媒が蒸発すると基質表
面上に密着性膜が形成されると同時にその基質に
対して着色剤を接合するための、粘着化、膜形成
性樹脂バインダーを含んでいる。本発明のインキ
は、これとは異なり、TFSまたはETP缶の表面
を覆つている重合体被覆の表面上に膜を形成しな
い。本発明のインキは、TFSまたはETP缶の重
合体被覆の表面層中へインキの着色剤成分を滲透
させるのに充分なように缶の重合体被覆を一時的
に軟化し膨潤する溶媒を含んでいる。蒸発により
インキの溶媒が除去されると、インキの着色剤は
缶の樹脂質被覆中に入り込んだ状態(被覆の表面
上ではなく主として被覆内部に)で残留する。
TFS缶また被覆付ETP缶の保護被覆は、かくし
て印刷された標識の担持用基層としてばかりでな
くインキのバインダーとしても機能する。本発明
のインキは、その着色剤が被覆の内部構造中へ滲
透するので被覆と一体構造となり、実質上磨耗を
免れる。これに比較して通常のインキは被覆中へ
ほとんどまたは全く滲透することなく被覆上に表
面膜として残留する。
本発明において効果的であるためには、インキ
溶媒は、缶部材をシートまたはロール原料から打
抜きおよび成形する際の加工処理に原因して被覆
付TFS缶の表面上に残留するワツクスまたは油
潤滑フイルム残渣を滲透しうるものでなければな
らず、そして重合体被覆の膨潤された体内への着
色剤の滲透を許容するのに充分に缶の重合体樹脂
被覆を一時的に軟化し膨潤させ得なければならな
い。しかし、インキ溶媒は缶被覆を溶解ないし破
損してはならず、被覆と金属缶表面との間の接着
を消滅させてはならず、またいずれの場合にも被
覆の保護特性に有害な影響を与えてはならない。
従つて、インキ溶媒の選定に当つては、缶被覆
に対し所望の作用を達成し、それと同時にインキ
の着色剤およびその他の成分に適切な溶解性を得
られ、また、望ましい粘度および蒸発特性を達成
するような考慮を払わなければならない。
缶被覆に対するインキ溶媒の作用に関しては、
TFS缶や被覆付ETP缶に通常使用される保護被
覆、例えばエポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、アク
リル樹脂、ポリアミド・エポキシ樹脂、ポリアミ
ド、メラミン変性アルキド、エーテル化メラミン
ホルムアルデヒド・スチレン樹脂およびブタジエ
ン・スチレン共重合体、の個々のものに使用する
のに満足な溶媒や溶媒混合物を選択できる。ケト
ン、アルデヒドおよびアセタールは、ポリ塩化ビ
ニル、エポキシ、アクリル、およびスチレン・ブ
タジエン共重合体系の被覆に印刷するためのイン
キ用として効果的な溶媒である。エステルおよび
エーテルはエポキシおよびアクリル系被覆に関し
て有効であり、ジメチルアセトアミドおよびハロ
ゲン化アルコールはポリアミド樹脂およびポリア
ミド・エポキシ樹脂被覆に関して有効であり、一
方芳香族溶媒は、変性アルキド樹脂およびメラミ
ンホルムアルデヒド樹脂がTFSまたはETP缶部
材の被覆として用いられる場合に、印刷インキに
含ませると満足すべき結果を与える。一般的に、
好ましい溶媒、特に被覆缶において主として用い
られるエポキシおよびアクリル系樹脂被覆に関し
て使用するのに好ましい溶媒は、脂肪族、複素環
または芳香族のいずれかの有機化合物の酸素化物
であり、ジエツトプリント中に基質被覆を適度に
軟化および膨潤するように個々の場合に応じて選
択される。
溶媒として特に好ましいものは、脂肪族ケトン
(例:2―ブタノン、2―ペンタノン、2―ヘキ
サノン、2―オクタノン、2,4―ペンタンジオ
ン等)、環式エーテル(例:フラン、ジオキサン
等)、脂肪族エステル(例:酢酸エチル、酢酸プ
ロピル、酢酸ブチル)、アミド(例:ジメチルア
セトアミド)である。これらのものの混合物も使
用できる。
溶媒の性質およびその溶媒によつてインキに与
えられる特性は、本発明においては最も重要であ
る。従来からインキ組成物全体の粘度は比較的に
低くなければならないことが指摘されてきた。満
足すべき結果は、20℃(68〓)において約5セン
チポイズ程の粘度のインキで容易に得られ、10セ
ンチポイズ付近の粘度のインキを用いることが可
能であるが、インキの粘度が増すにつれてジエツ
トプリント工程の制御が次第に困難になる約1.90
センチポイズの粘度が最適であると考えられる。
溶媒自体の表面張力およびそれを含むインキ組
成物の表面張力によつて判定される溶媒が基質を
湿潤する性質は、非常に重要であり、従つて注意
深く制御する必要がある。例えば水は、その表面
張力が高すぎるので(標準温度で72ダイン・cm)
TFS缶の表面を適切に濡らすことができない。
従つて水をベースとするインキは金属缶印刷に使
用するのに満足でないが、そのようなインキは板
紙のジエツトプリントには使用されてきた(板紙
は水によつて容易に湿潤されるからである)。他
方、水よりもはるかに小さい表面張力を有する酸
素化された溶媒、例えばケトン、アルコール、エ
ーテルおよびエステルはTFS缶を容易に濡らす
ことができ、被覆付金属表面に一面に拡がる程で
あるので、他のインキ小滴と結び付いて、そのよ
うな溶媒を用いて印刷した標識の境界を不鮮明に
してしまう。TFS缶表面に用いる場合の本発明
のインキは、20℃(68〓)において22〜35ダイ
ン・cmの表面張力を有するように配合される。上
記範囲内の低い領域の表面張力が一般に好まし
い。
金属缶用のジエツトプリントインキ組成物で効
果的であるためには、溶媒は、インキ組成物の望
ましい水準の電導性および視覚効果を達成するた
めの充分な量の染料、電解質および所望の任意成
分を容易に溶解しなければならない。さらには、
溶媒のある程度の蒸発がインキ供給系およびイン
キ返還系で生じ、これらの部分における組成物の
固形分含量が高くなるので、溶媒はかかる場合に
沈澱を防止するために充分な保留溶媒力を有しな
ければならない。
インキ供給系およびインキ返還系における溶媒
の蒸発は一般には望ましくないが、溶媒が印刷さ
れた像部分から充分に迅速に蒸発して、印刷作業
後に即座に汚れ付着防止性および耐水性をもつ印
刷標識が得られるようにすることは重要である。
溶媒混合物は、このような相反する要求の間で蒸
発特性における満足すべき均衡を達成しなければ
ならない。
前述のように、インキジエツトプリント装置に
おいてインキが満足に機能するためには、インキ
は高度の電導度(換言すれば低い比抵抗値)を有
しなければならない。ほとんどの有機溶媒はこの
点に関して適当でないので、本発明のインキ組成
物は中程度の量の水および電解質をその成分とし
て含み、それによりインキの電導性、および印刷
されるべき基質ターゲツトに射出されるときの小
滴に電荷を収受する能力を、著しく増大させる。
基本的に有機溶媒系のインキに水を添加するとそ
の系の溶液安定性を低減させる傾向があり、そこ
でインキ組成物の安定性を保留維持するためにイ
ンキ組成物に有機界面活性剤を含ませるのが望ま
しいことが判明した。これに関して、ラウリル硫
酸ナトリウムのような高度にイオン化する界面活
性剤を、電解質として使用するのが最も好適であ
り、そのような界面活性剤は、インキに電導性を
与えると同時にインキの全体の系(これは水と、
水に対しいく分か制限された相溶性をもつ有機溶
媒と、の両者を含む)の溶液安定性を付与する二
重の効能を果すものである。これらの個々の役割
を果すために別々の成分を用いうることは明かで
あり、界面活性剤を非イオン系のものとし、そし
て電解質を溶媒系において比較的高い溶解度を有
する塩化リチウムのような塩とすることができ
る。しかし、好ましい組成物においては、界面活
性を示すと共に強度にイオン化される単一の成分
を用いる。ラウリル硫酸ナトリウム、アルフアメ
チル・ラウリル硫酸ナトリウムのようなアニオン
系界面活性剤が最も望ましく、そして種々のカチ
オン系界面活性剤を用いることもできるが、カチ
オン系界面活性剤の湿潤特性はアニオン系界面活
性剤のそれよりも本発明のインキ組成物において
いく分か低い満足度を与える。
本発明のインキ組成物で使用するのに適当な着
色剤または染料には、以下に述べる(a)反応性のも
のおよび(b)抽出性/非抽出性の対組合せ、があ
る。
A 反応性染料 この種の染料のうちで好ましいものは、水蒸気
の存在下で約215〓(101.7℃)以上の温度に曝さ
れたときに視覚的かつ永久的な変色を受け、また
インキの液体ベースに可溶性でありインキの成分
と相溶性(融和性)である染料である。
好ましい種類の染料は、置換フエナジン類、お
よびサフラニン(例:3,7―ジアミノ―2,8
―ジメチル―5―フエニル―フエナジニウムクロ
ライド)と、ナフトール類、フエノール類、アミ
ノベンゼン類等との反応生成物のジアゾ化により
誘導されるジアゾ化物である。代表的な染料は下
記の一般式で表わすことができる。
上記一般式において、R1およびR2は低級アル
キルラジカルまたは水素であり;Xはアニオン、
例えばC1 -,Br-であり;R3は芳香族炭化水素ラ
ジカル、例えばフエニル、トリル、キシリル等で
あり;Yは芳香族炭化水素ラジカルまたは置換芳
香族炭化水素ラジカル、例えば3―ヒドロキシナ
フチル、p―ジメチルアミノフエニル、p―ヒド
ロキシフエニル、2―ヒドロキシ―4―エチルア
ミノ―5―メチルフエニル、1,2―ジヒドロキ
プロピル―4―アミノフエニル等である。
このような染料の例は、ジエイナス(Janus)
グリーンB(C.I.ブルー11050)、ジエイナスブル
ーまたはインドイン(Indoine)ブルー(C.
I.12211)、ジエイナスブラツク(C.I.11825)、コ
ピイングブラツクSK(C.I.11957)およびコピイ
ングブラツク1059/1427(C.I.11090)のような
市販品である。
反応性汚料が変色を受ける機構は明確には知ら
れていないが、反応性染料は滅菌または殺菌条件
下でそのアゾ結合の化学的還元を受け、かくして
サフアリンO(3,7―ジアミノ―2,8―ジメ
チル―5―フエニル―フエナジニウム)の発色体
部分と類似の残留発色体部分を生ずるものと考え
られる。このような反応は金属表面で生ずる還元
をも引き起こす。
上記に特定して挙げなかつたが、相溶性、溶解
性および前記の条件下で変色を受けるに充分な反
応性を有する他の反応性染料も使用しうる。
一般に反応性染料はインキ組成物の重量の0.1
〜5%の量で存在させる。
好ましい染料は前述のジアゾフエナジン類であ
り、これらは基質に適用するときに暗青色を示
し、そして水蒸気の存在下に約5〜30分間約215
〓(101.7℃)以上の温度に付された後は桃色〜
赤色へ変色することが判明した。
B 抽出性/非抽出性染料対 この種の染料のうちで適当なものは、水または
水蒸気の存在下で約120〓(48.9℃)の温度に曝
されたときに視覚的および永久的変色を受けるよ
うに協同で機能する染料対である。
このような変色特性に加うるに、かかる染料対
はインキの液体ベースに可溶性であると共に他の
成分と相溶性(融和性)であることが必要であ
る。
本発明では水中における異なる溶解度または抽
出性を有する染料の対(組合せ)を用いることを
意図している。例えば、ある特定の組合せは、水
で抽出可能な赤色染料と、相対的に水で抽出され
ない青色染料を含むことができる。その抽出性染
料は、その抽出の際に識別しうる変色を与えるの
に足る量(好ましくは抽出性染料:非抽出性染料
の少なくとも約2:1の比率)で使用される。約
58.9℃(120〓)またはそれ以上の水に曝される
と赤色染料は浸出または抽出され、かくして基質
の色は紫色から永久的かつ可視の青色に変色す
る。この浸出(抽出)は、本発明の実施に重要な
ものであり、約120〓以下の温度の水を用いた場
合には、浸出(抽出)が起こらなかつた。さらに
は、滲透される有機被覆が完全に硬化または交又
結合しているときには変色または浸出(抽出)は
起こらない。
非抽出性青色染料としてビクトリアブルおよび
高溶解性の抽出性赤色染料としてメチルレツドを
用いたときに特に良好な結果が得られた。他の適
当な抽出性/非抽出性染料の組合せの例は、ビク
トリアブルー/パリスト(Palacet)イエローで
あり、この場合にはパリストイエローの抽出によ
つて色は緑から青に変わる。
約120〓(58.9℃)程度の低い温度で変色する
ような抽出性/非抽出性染料対を用いるのが好ま
しい。所望ならば、いく分か高い温度で変色する
ものも使用できる。染料が抽出可能となる温度
は、染料の溶解度および染料の分子構造の複雑度
によつて左右されるものと考えられ、従つて個々
の使用染料によつて変化する。
上には特に挙げなかつたものの所期の目的を果
すのに充分なインキ組成物との相溶性、溶解性等
を有する他の同じまたは異なる色の組合せの抽出
性/非抽出性染料対を使用できることは明らかで
ある。
一般にこのような染料対は、インキ組成物の重
量の約0.1〜約5%の量で、しかも、抽出性染料
が抽出されるときに判別しうる変色を与えるに充
分な濃度で抽出性染料が存在するようにする。換
言すれば、抽出性/非抽出性染料の相対的な割合
は、染料ブレンドが中間色となるような割合、ま
たはブレンド中で抽出性染料を著しく多くしてそ
の染料の色のみがブレンドに表れるような割合と
することができる。抽出の際に視覚的な変色が生
ずる限り、上記のような組合せは有用である。
下記の実施例は、効果的な水熱変色性のジエツ
トプリント用インキである本発明のインキ組成物
を例示説明するためのものである。
実施例 1 下記組成物を調合した。
重量% 2―ヘプタノン 57 メチルアルコール 12 1―デセン 3 ラウリル硫酸ナトリウム 13 水 14 ジエイナスブルー 1 エポキシ樹脂被覆付のTFS缶を、公知のイン
キジエツトプリント法により、上記組成のインキ
で印刷した。印刷標識の判別性、および印刷標識
が食品および飲料品缶詰工業において慣習的に使
用される水蒸気殺菌処理を受けたときの耐久性、
ならびに磨耗試験での耐久性において秀れた結果
が得られた。この磨耗試験では標準的な市販ジエ
ツトプリント用インキで印刷された標識は消滅す
るような条件であつた。缶を240〓(115.6℃)の
水蒸気の存在下で約20分同殺菌処理に付したとこ
ろ、青から赤への変色が認められた。
上記の組成物において2―ヘプタノンの代りに
2―ブタノンから2―オクタノンに至る分子構造
範囲の他の脂肪族ケトンを用いても実質的に同等
の匹適しうる結果が得られるが、2―ヘプタノン
は蒸発特性および湿潤特性の最適の組合せを有す
るので好ましい。ケトンの分子量が高くなると蒸
発が遅くなり、かくして印刷工程の速度が制限さ
れ、またケトンの分子量が低くなると金属缶表面
上の重合体樹脂被覆の内部構造中へのインキの最
適の滲透が達成されない程に迅速に蒸発してしま
う。同様な分子量のアミドまたはアセタールも使
用できる。上記の組成物中の2―ヘプタノンの全
部または一部を置換しう他の酸素化した脂肪族ま
たは環式溶媒としては、プロピルエーテルおよび
ブチルエーテルのようなエーテル類;フラン類;
ジオキサン類;および酢酸エチル、酢酸プロピル
および酢酸ブチルのようなエステル類がある。
上記組成におけるデセンの機能は、缶製造工程
において缶部材の樹脂被覆付金属表面上の潤滑剤
として作用する油性物質の簿層を切り開きまたは
貫通することにある。所望により、8〜12個の炭
素原子の炭素鎖を有する他の効果的なグリース切
除性脂肪族炭化水素溶媒、例えばデカン、ドデセ
ン、ノナン、オクタンまたはイソオクタンを、代
りに用いることができるけれども、デセンは最適
な蒸発特性を有するので好ましい。この種の溶媒
は、印刷されるべき基質が油状物簿膜(滑潤油
等)を有しない場合は、必要でない。成形プラス
チツク製品および多くのプラスチツク樹脂被覆付
の基質は、そのような油状物残渣を有しないの
で、そのような基質上に印刷するインキ組成物に
はデセン型の溶媒は不要である。
メチルアルコール成分は組成物に均質性を与
え、そして電導性を高めうる。メチルアルコール
は組成物中の約6〜25重量%を占めうるが、その
下限値は染料および2―ヘプタノンを溶液状に維
持する必要性により決定され、そしてその上限値
は界面活性剤の分離を防止する必要性により決定
される。上記組成で使用されたメチルアルコール
の全部または一部の代りに、エチルアルコール、
n―プロピルアルコールまたはイソプロピルアル
コールを置換しうる。メチルアルコールの濃度変
化がインキの電導度に与える影響は小さいので、
メチルアルコールが好ましい。エチルアルコール
またはプロピルアルコールを用いたインキは、こ
の点に関して(電導度)、比較的敏感であり、そ
れらのアルコール成分の濃度が比較的わずかに増
えても、高い比抵抗値(低い電導度)を示すこと
がしばしばある。
インキ組成物中に水が存在することによつて充
分な電解質濃度が確保され、かくしてインキ組成
物はジエツトプリント工程において良好に使用さ
れうる。しかし水の量は約35%を超えるべきでな
く、さもないとインキ組成物は所望程度のインキ
滴の拡張および滲透を可能にするに充分な程度に
基質を湿潤しえなくなる。
実施例 2 下記の組成物を調合した。
重量% 2―ヘプタノン 57 メチルアルコール 12 1―デセン 3 ラウリル硫酸ナトリウム 13 水 14 ビクトリアブルー 0.6 パリストイエロー 0.4 実施例1の操作を繰返えし、比較しうる良好な
結果を得た。印刷された標識は青緑色から青色へ
の変色を受けた。
上記から、本発明の組成物は、ジエツト印刷用
インキとして使用うるだけでなく、包装業果にお
いて多機能を与えうる有用な殺菌指示剤としても
使用しうることが明かであろう。例えば金属缶に
標識を印刷するのにこの組成物を用いると、缶詰
業者は所与のバツチの缶を視覚検査することによ
つて、缶が食品加工処理中に受けるべき最低限の
加熱殺菌条件に曝されたことを確認可能にする。
さらには、そのような視覚的な標識があると、適
切に殺菌処理されなかつた缶を容易に除去するこ
とができ、また缶またはその内容物のいずれかに
欠陥があつた場合にはその缶の出所を追跡するこ
とが可能となる。さらにはジエツトプリントに使
用しうる水熱変色性インキを使用すると、上記の
機能が一層容易に得られ、コードおよび文字の変
化を迅速に行うことができ、そして多くの先行の
接触印刷法で引き起こされた缶の破損を防止しう
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 バインダーを含まず合成重合体樹脂表面に対
    してその重合体表面層を軟化および膨潤してイン
    キを滲透させることにより接合可能なジエツトプ
    リント用インキ組成物であつて、 (i) (a)101.7℃(215〓)以上の温度の水蒸気へ曝
    されたときに肉眼で認めうる変色を示しうる反
    応性水熱変色染料および(b)48.9℃(120〓)以
    上の温度の水または水蒸気へ曝されたときに肉
    眼で認めうる変色を示しうる異なつた色の複数
    の染料を組合せたもの、のいずれかから選択さ
    れる着色剤; (ii) 10〜35%の水、6〜25%の1〜3個の炭素原
    子を有する脂肪族アルコールまたはその混合
    物、ならびに25〜75%の脂肪族および環式ケト
    ン、アミド、アセタール、エーテルおよびエス
    テルから選択される有機化合物から主としてな
    る溶媒; (iii) 8〜17%の界面活性剤; ならびに (iv) 0〜10%の8〜12個の炭素原子を有する脂肪
    族炭化水素; を合計で100%となるようにした溶液からなるイ
    ンキ組成物。 2 着色剤は反応性水熱変色染料である特許請求
    の範囲第1項記載のインキ組成物。 3 着色剤は異なる色の複数の染料を組合せたも
    のである特許請求の範囲第1項記載のインキ組成
    物。 4 有機化合物は2―ヘプタノンであり、脂肪族
    アルコールはメタノール、またはエタノールとメ
    タノールの混合物であり、界面活性剤はラウリル
    硫酸ナトリウムでありそして脂肪族炭化水素は1
    ―デセンである特許請求の範囲第2または3項記
    載のインキ組成物。 5 水熱変色染料は、フエナジン染料である特許
    請求の範囲第4項記載のインキ組成物。 6 組合せ染料は抽出性/非抽性染料の対である
    特許請求の範囲第4項記載のインキ組成物。 7 バインダーを含まず合成重合体樹脂表面に対
    してその重合体表面層を軟化および膨潤してイン
    キを滲透させることにより接合可能なジエツトプ
    リント用インキ組成物であつて、101.7℃(215
    〓)以上の温度の水蒸気へ曝されたときに変色を
    示しうる反応性フエナジン染料1%、2―ヘプタ
    ノン57%、メタノール12%、1―デセン3%、ラ
    ウリル硫酸ナトリウム13%、および水14%の溶液
    よりなる特許請求の範囲第1項記載のインキ組成
    物。 8 染料はジエイナスブルーである特許請求の範
    囲第7項記載のインキ組成物。 9 バインダーを含まず合成重合体表面に対して
    その重合体表面層を軟化および膨潤してインキを
    滲透させることにより接合可能なジエツトプリン
    ト用インキ組成物であつて、一つの染料が48.9℃
    (120〓)以上の温度の水または水蒸気へ曝された
    ときに抽出可能である異なつた色の複数の染料を
    組合せたもの1%、2―ヘプタノン57%、メタノ
    ール12%、1―デセン3%、ラウリル硫酸ナトリ
    ウム13%および水14%の溶液よりなる特許請求の
    範囲第1項記載のインキ組成物。 10 染料の組合は、0.6%のビクトリアブルー
    および0.4%のパリストイエローである特許請求
    の範囲第9項記載のインキ組成物。 11 (A) 合成重合体樹脂表面を有する物品の表
    面に対して下記の成分(i)〜(iv)の溶液からなるバ
    インダーを含まないインキ組成物を用いて標識
    を付け、 (i) (a)101.7℃(215〓)以上の温度の水蒸気へ
    曝されたときに肉眼で認めうる変色を示しう
    る反応性熱変色染料および(b)48.9℃(120
    〓)以上の温度の水または水蒸気へ曝された
    ときに肉眼で認めうる変色を示しうる異なつ
    た色の複数の染料を組合せたもの、のいずれ
    かから選択される着色剤、 (ii) 10〜35%の水、6〜25%の1〜3個の炭素
    原子を有する脂肪族アルコールまたはその混
    合物、ならびに25〜75%の脂肪族および環式
    ケトン、アミド、アセタール、エーテルおよ
    びエステルから選択される有機化合物、から
    主としてなる溶媒、 (iii) 8〜17%の界面活性剤、 (iv) 0〜10%の8〜12個の炭素原子を有する脂
    肪炭化水素〔ただし(i)〜(iv)の合計は100%〕、 (B) 標識付きの物品を、その標識に肉眼で認めう
    る変色を生じさせるに充分な温度の水または水
    蒸気へ充分な時間曝す。 ことからなる合成重合体樹脂表面を有する物品
    の殺菌処理を表示する方法。 12 物品は重合体樹脂被覆付き金属容器である
    特許請求の範囲第11項記載の方法。 13 有機化合物は1―ヘプタノンであり、脂肪
    族アルコールはメタノール、またはエタノールと
    メタノールの混合物であり、界面活性剤はラウリ
    ル硫酸ナトリウムであり、そして脂肪族炭化水素
    は1―デセンである、特許請求の範囲第11また
    は12項記載の方法。 14 標識はインキ組成物のジエツトプリントに
    よつて付す特許請求の範囲第11,12または1
    3項記載の方法。 15 重合体樹脂表面を有する物品の水蒸気殺菌
    処理を表示する方法であつて、 (A) (i)反応性フエナジン染料、(ii)10〜25%の水、
    6〜25%の1〜3個の炭素原子を有する脂肪族
    アルコールまたはその混合物、および25〜75%
    の2―ブタノン、2―ペンタノン、2―ヘキサ
    ノン、2―オクタノン、2,4―ペンタンジオ
    ン、フラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸プ
    ロピル、酢酸ブチル、ジメチルアセトアミドお
    よびそれらの混合物から選択される有機化合物
    から主としてなる溶媒、(iii)8〜17%の界面活性
    剤および、(iv)0〜10%の8〜12個の炭素原子を
    有する脂肪族炭化水素、の溶液からなり、該重
    合体樹脂を膨潤し、軟化してインキを滲透せし
    める、バインダー不含有インキ組成物を用い
    て、物品の少なくとも一つの表面にジエツトプ
    リント標識を付け、 (B) 標識付きの物品を、その標識に肉眼で認めう
    る変色を生じさせるに充分な時間101.7℃(215
    〓)以上の温度の水蒸気に曝す、ことからなる
    特許請求の範囲第11項記載の方法。 16 インキ組成物は1%のジヤナスブルー、57
    %の2―ヘプタノン、12%のメタノール、3%の
    ラウリル硫酸ナトリウムおよび14%の水よりなる
    特許請求の範囲第15項記載の方法。 17 重合体樹脂表面を有する物品の殺菌処理を
    表示する方法であつて、 (A) (i)異なる色の抽出性染料/非抽出性染料の
    対、(ii)10〜25%の水、6〜25%の1〜3個の炭
    素原子を有する脂肪族アルコール、またはその
    混合物、および25〜75%の2―ブタノン、2―
    ペンタノン、2―ヘキサノン、2―オキタノ
    ン、2,4―ペンタンジオン、フラン、ジオキ
    サン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
    ル、ジメチルアセトアミドおよびこれらの混合
    物から選択される有機化合物、から主としてな
    る溶媒、(iii)8〜17%界面活性剤、および、(iv)0
    〜10%の8〜12個の炭素原子を有する脂肪族炭
    化水素、の溶液からなり、該重合体樹脂を膨潤
    し、軟化してインキを滲透せしめる、バインダ
    ー不含有インキ組成物を用いて物品の少なくと
    も一つの表面にジエツトプリント標識を付け、 (B) 抽出性染料をプリント標識から抽出してそれ
    により標識に肉眼で認められる変色を生じさせ
    るに充分な時間、標識付き物品を48.9℃(120
    〓)以上の温度の水に曝す、 ことからなる特許請求の範囲第11項記載の方
    法。 18 インキ組成物は0.6%のビクトリアブルー
    0.4%のパリストイエロー、57%の2―ヘプタノ
    ン、12%のメタノール、3%の1―デセン、13%
    のラウリル硫酸ナトリウムおよび14%の水よりな
    る特許請求の範囲第17項記載の方法。 19 物品は重合体樹脂被覆付き金属容器である
    特許請求の範囲第11,15または17項記載の
    方法。
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