JP2002079791A - 複式筆記具 - Google Patents
複式筆記具Info
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- JP2002079791A JP2002079791A JP2000222424A JP2000222424A JP2002079791A JP 2002079791 A JP2002079791 A JP 2002079791A JP 2000222424 A JP2000222424 A JP 2000222424A JP 2000222424 A JP2000222424 A JP 2000222424A JP 2002079791 A JP2002079791 A JP 2002079791A
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- ink
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- Pending
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- Clips For Writing Implements (AREA)
- Pens And Brushes (AREA)
- Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 各筆記体の種類や筆記描線の色の識別が容易
な複式筆記具を提供可能とする。 【構成】 先軸に対して後軸を接合した軸筒内に複数本
の筆記体を収納して、各筆記体の先端部を先軸の先端口
から選択的に出没可能とした複式筆記具に於いて、先軸
は透明で握り部に略不透明なグリップが被覆され、少な
くともグリップの前方が透視可能となされ、また筆記体
は、筆記先端部の後端に軸継ぎ手を有し、その軸継ぎ手
が筆記体の描線色と同じ色調に設けられて、筆記先端部
が先軸の先端口から突出した時に、その軸継ぎ手部が外
部から視認可能となる。
な複式筆記具を提供可能とする。 【構成】 先軸に対して後軸を接合した軸筒内に複数本
の筆記体を収納して、各筆記体の先端部を先軸の先端口
から選択的に出没可能とした複式筆記具に於いて、先軸
は透明で握り部に略不透明なグリップが被覆され、少な
くともグリップの前方が透視可能となされ、また筆記体
は、筆記先端部の後端に軸継ぎ手を有し、その軸継ぎ手
が筆記体の描線色と同じ色調に設けられて、筆記先端部
が先軸の先端口から突出した時に、その軸継ぎ手部が外
部から視認可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の筆記体の筆記先
端部を選択的に軸先より突出させるようにした複式筆記
具の改良に関する。
端部を選択的に軸先より突出させるようにした複式筆記
具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軸内の複数のノック操作部に固定
された複数の筆記体を、軸内に設けた縦溝に沿って夫々
摺動自在として、選択的にひとつの筆記体の先端を軸先
端孔から突出させて係合し、夫々が突出することにより
他の筆記体の係合を解除してリターンスプリングの作用
により軸内に収納させるようにした多色ボールペン等の
複式筆記具が知られている。又、先軸とガイド筒の先方
を固定し、ガイド筒に設けた複数の案内溝に、摺動コマ
を後端に止着した複数の筆記体をガイド筒と摺動コマと
の間にリターンスプリングを附勢して、夫々軸方向に前
後動自在に嵌装し、軸方向に変位するカム斜面を有した
円筒カムを、ガイド筒に対して回動且つ軸推移可能に設
けて、各摺動コマをカム斜面に当接させることにより円
筒カムの回転によって上記摺動コマを交互に前後動させ
て、各筆記体の先端を先軸の先端口から選択的に出没可
能とした複式筆記具が知られている。
された複数の筆記体を、軸内に設けた縦溝に沿って夫々
摺動自在として、選択的にひとつの筆記体の先端を軸先
端孔から突出させて係合し、夫々が突出することにより
他の筆記体の係合を解除してリターンスプリングの作用
により軸内に収納させるようにした多色ボールペン等の
複式筆記具が知られている。又、先軸とガイド筒の先方
を固定し、ガイド筒に設けた複数の案内溝に、摺動コマ
を後端に止着した複数の筆記体をガイド筒と摺動コマと
の間にリターンスプリングを附勢して、夫々軸方向に前
後動自在に嵌装し、軸方向に変位するカム斜面を有した
円筒カムを、ガイド筒に対して回動且つ軸推移可能に設
けて、各摺動コマをカム斜面に当接させることにより円
筒カムの回転によって上記摺動コマを交互に前後動させ
て、各筆記体の先端を先軸の先端口から選択的に出没可
能とした複式筆記具が知られている。
【0003】又、従来知られる油性ボールペンのインキ
は高粘度で、筆記の際にボテ、筆記描線のムラ、濃度の
薄さ、筆記圧が高い等の問題が存在する。又、従来の油
性ボールペンの改良として相対的に低粘度のインキであ
るが、先端ボールの回転でより粘度が低下してインキが
スムーズに流出する、所謂剪断減粘性を有した水性のイ
ンキを充填したボールペンが知られている。そのような
ボールペンは上向き筆記をした時には先端ボール背面の
インキが無くなると、インキのヘッドが直に加わる為に
顕著な逆流が生じて手や衣服を汚す危険がある。又、イ
ンキの粘度が低く流出量が多いが故に、チップ側を下向
きにした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じ
るとインキが滲みでる(直流)問題が生じる。即ち、チ
ップ先端部が服地に接触しているとインキが吸い出され
て服地を汚損する問題がある。又更に上向き筆記後やノ
ックや落下等の衝撃後で先端ボール背面のインキが逆流
傾向となる為に筆記掠れが起きる問題が存在する。(水
性ボールペンのチップは油性ボールペンのチップに対し
て先端ボールとチップ抱持部の縦ガタが大きく設定され
ている。)その為に、通常はインキの後端に筆記時のイ
ンキの消耗に追随して移動するが、インキの自重や衝撃
に対してインキの逆流を抑制するグリース状のフォロア
が設けられる。又、先端ボールがチップのボール抱持部
に密接するように先端ボールの背面をスプリングで押圧
する手段やチップの後端にボール弁を遊嵌した弁室を設
ける手段が用いられている。
は高粘度で、筆記の際にボテ、筆記描線のムラ、濃度の
薄さ、筆記圧が高い等の問題が存在する。又、従来の油
性ボールペンの改良として相対的に低粘度のインキであ
るが、先端ボールの回転でより粘度が低下してインキが
スムーズに流出する、所謂剪断減粘性を有した水性のイ
ンキを充填したボールペンが知られている。そのような
ボールペンは上向き筆記をした時には先端ボール背面の
インキが無くなると、インキのヘッドが直に加わる為に
顕著な逆流が生じて手や衣服を汚す危険がある。又、イ
ンキの粘度が低く流出量が多いが故に、チップ側を下向
きにした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じ
るとインキが滲みでる(直流)問題が生じる。即ち、チ
ップ先端部が服地に接触しているとインキが吸い出され
て服地を汚損する問題がある。又更に上向き筆記後やノ
ックや落下等の衝撃後で先端ボール背面のインキが逆流
傾向となる為に筆記掠れが起きる問題が存在する。(水
性ボールペンのチップは油性ボールペンのチップに対し
て先端ボールとチップ抱持部の縦ガタが大きく設定され
ている。)その為に、通常はインキの後端に筆記時のイ
ンキの消耗に追随して移動するが、インキの自重や衝撃
に対してインキの逆流を抑制するグリース状のフォロア
が設けられる。又、先端ボールがチップのボール抱持部
に密接するように先端ボールの背面をスプリングで押圧
する手段やチップの後端にボール弁を遊嵌した弁室を設
ける手段が用いられている。
【0004】一方、従来の高粘度油性インキのボールペ
ンの改良として低粘度油性インキのボールペンが考えら
れている。低粘度油性インキを用いた場合、チップ先端
部の乾燥の問題がない。又、水性ボールペンに対して先
端ボールとチップ抱持部の縦ガタを小さくできるのでイ
ンキの直流に対して有利である。又、先端ボール径が
0.5mm以下(0.3mm、0.4mmの細字用)の
場合にはインキの流出量が小さくチップ内のインキ流路
が細いのでインキの直流及び逆流防止に有利である。
又、インキ収容管の長さが短いほど(インキの充填長
さ)、インキ収容管の内径が細いほどインキの直流及び
逆流防止に対して有利である。以上のことを基にして、
低粘度油性インキを使用してインキ収容管の外径を3〜
3.5mm、先端ボール径を0.5mm以下とすること
で、特別なインキの直流及び逆流防止機構を設けない場
合でも複式筆記具用のボールペン筆記体の替え芯として
筆記寿命を含めて十分使用満足感のあるものが提供可能
である。
ンの改良として低粘度油性インキのボールペンが考えら
れている。低粘度油性インキを用いた場合、チップ先端
部の乾燥の問題がない。又、水性ボールペンに対して先
端ボールとチップ抱持部の縦ガタを小さくできるのでイ
ンキの直流に対して有利である。又、先端ボール径が
0.5mm以下(0.3mm、0.4mmの細字用)の
場合にはインキの流出量が小さくチップ内のインキ流路
が細いのでインキの直流及び逆流防止に有利である。
又、インキ収容管の長さが短いほど(インキの充填長
さ)、インキ収容管の内径が細いほどインキの直流及び
逆流防止に対して有利である。以上のことを基にして、
低粘度油性インキを使用してインキ収容管の外径を3〜
3.5mm、先端ボール径を0.5mm以下とすること
で、特別なインキの直流及び逆流防止機構を設けない場
合でも複式筆記具用のボールペン筆記体の替え芯として
筆記寿命を含めて十分使用満足感のあるものが提供可能
である。
【0005】また、ワックスなどを使用せず、多孔質の
焼成芯体に染料あるいは顔料インクを含浸させて筆記描
線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャープ芯が
知られている。しかしながら、着色シャープ芯は色によ
っては芯自体の色調と筆記した色調の差異があったり、
又近似した色の差別化などシャープペンシルとして如何
に容易な芯色の識別をするかの問題がある。
焼成芯体に染料あるいは顔料インクを含浸させて筆記描
線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャープ芯が
知られている。しかしながら、着色シャープ芯は色によ
っては芯自体の色調と筆記した色調の差異があったり、
又近似した色の差別化などシャープペンシルとして如何
に容易な芯色の識別をするかの問題がある。
【0006】又、複式筆記具の場合、軸内にどのような
筆記体が収容されているか、軸先から突出した筆記体の
描線の色は何色かなどが確認できるように表示などさま
ざまな工夫がなされている。そのもっとも一般的な手段
が軸体を透明となしたものである。しかしながら、上述
したように着色シャープ芯は色によっては芯自体の色調
と筆記した色調の差異がありすぎる問題や、またボール
ペンも実際の筆記描線の色とインキ収容管を透視してみ
た色とではかなりの差異があることは知られるところで
ある。
筆記体が収容されているか、軸先から突出した筆記体の
描線の色は何色かなどが確認できるように表示などさま
ざまな工夫がなされている。そのもっとも一般的な手段
が軸体を透明となしたものである。しかしながら、上述
したように着色シャープ芯は色によっては芯自体の色調
と筆記した色調の差異がありすぎる問題や、またボール
ペンも実際の筆記描線の色とインキ収容管を透視してみ
た色とではかなりの差異があることは知られるところで
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各筆記体の
種類や筆記描線の色の識別が容易な複式筆記具を提供可
能とし、筆記先端部が突出したままポケットに差されて
も服を汚損する問題がなく、低粘度油性又は剪断減粘性
を有する水性インキを充填したボールペン筆記体や、多
孔質の焼成芯体に染料あるいは顔料インクを含浸させて
筆記描線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャー
プ芯を使用したシャープペンシルなどを種々組み合わせ
て搭載できることを可能とした多機能で安価な複式筆記
具を提供することにある。
種類や筆記描線の色の識別が容易な複式筆記具を提供可
能とし、筆記先端部が突出したままポケットに差されて
も服を汚損する問題がなく、低粘度油性又は剪断減粘性
を有する水性インキを充填したボールペン筆記体や、多
孔質の焼成芯体に染料あるいは顔料インクを含浸させて
筆記描線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャー
プ芯を使用したシャープペンシルなどを種々組み合わせ
て搭載できることを可能とした多機能で安価な複式筆記
具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために以下の構成を有する。請求項1に記載の発
明に係る複式筆記具は、先軸に対して後軸を接合した軸
筒内に複数本の筆記体を収納して、各筆記体の先端部を
先軸の先端口から選択的に出没可能とした複式筆記具に
於いて、先軸は透明で握り部に略不透明なグリップが被
覆され、少なくともグリップの前方が透視可能となさ
れ、また筆記体は、筆記先端部の後端に軸継ぎ手を有
し、その軸継ぎ手が筆記体の描線色と同じ色調に設けら
れて、筆記先端部が先軸の先端口から突出した時に、そ
の軸継ぎ手部が外部から視認可能となる。
成するために以下の構成を有する。請求項1に記載の発
明に係る複式筆記具は、先軸に対して後軸を接合した軸
筒内に複数本の筆記体を収納して、各筆記体の先端部を
先軸の先端口から選択的に出没可能とした複式筆記具に
於いて、先軸は透明で握り部に略不透明なグリップが被
覆され、少なくともグリップの前方が透視可能となさ
れ、また筆記体は、筆記先端部の後端に軸継ぎ手を有
し、その軸継ぎ手が筆記体の描線色と同じ色調に設けら
れて、筆記先端部が先軸の先端口から突出した時に、そ
の軸継ぎ手部が外部から視認可能となる。
【0009】請求項2に記載の発明に係る複式筆記具
は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、筆記体と連
接したノック操作部材を後軸後端近傍に至り設けた縦溝
に突出させ、ノック操作部材を軸先方に摺動させて前方
で係止することにより選択的に先軸の先端孔から筆記先
端部を突出可能とした複式筆記具に於いて、筆記体の一
本を先軸の先端口から突出させて、そのノック操作部材
が後軸に対し前進位置に係止された状態でクリップの先
端部を後軸の側面から離反する方向に可動した時に、そ
の可動が前進位置に係止されたノック操作部材の係止状
態が解除されるように伝達されて筆記先端部が先軸の先
端口内に没入可能となる。
は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、筆記体と連
接したノック操作部材を後軸後端近傍に至り設けた縦溝
に突出させ、ノック操作部材を軸先方に摺動させて前方
で係止することにより選択的に先軸の先端孔から筆記先
端部を突出可能とした複式筆記具に於いて、筆記体の一
本を先軸の先端口から突出させて、そのノック操作部材
が後軸に対し前進位置に係止された状態でクリップの先
端部を後軸の側面から離反する方向に可動した時に、そ
の可動が前進位置に係止されたノック操作部材の係止状
態が解除されるように伝達されて筆記先端部が先軸の先
端口内に没入可能となる。
【0010】請求項3に記載の発明に係る複式筆記具
は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、筆記体の
内、少なくとも1本を着色シャープ芯が内蔵されたシャ
ープペンシル筆記体となし、その着色シャープ芯は、多
孔質の焼成芯体に染料あるいは顔料インクを含浸させて
なるものであって、且つその筆記描線が消しゴムで容易
に消去可能であることを特徴とする。
は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、筆記体の
内、少なくとも1本を着色シャープ芯が内蔵されたシャ
ープペンシル筆記体となし、その着色シャープ芯は、多
孔質の焼成芯体に染料あるいは顔料インクを含浸させて
なるものであって、且つその筆記描線が消しゴムで容易
に消去可能であることを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の発明に係る複式筆記具
は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、筆記体の
内、少なくとも1本をボールペン筆記体となし、そのボ
ールペン筆記体は、先端ボールがチップのボール抱持部
の内縁に密接されるようにその先端ボールの背面を押圧
するようにスプリングが配設され、インキ収容管内に低
粘度油性または剪断減粘性を有する水性インキが充填さ
れて、さらにインキの後端にインキの消耗と共にインキ
に追随して移動可能なグリース状のフォロアが配設され
てなる。
は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、筆記体の
内、少なくとも1本をボールペン筆記体となし、そのボ
ールペン筆記体は、先端ボールがチップのボール抱持部
の内縁に密接されるようにその先端ボールの背面を押圧
するようにスプリングが配設され、インキ収容管内に低
粘度油性または剪断減粘性を有する水性インキが充填さ
れて、さらにインキの後端にインキの消耗と共にインキ
に追随して移動可能なグリース状のフォロアが配設され
てなる。
【0012】請求項5に記載の発明に係る複式筆記具
は、請求項4に記載の複式筆記具に於いて、軸継ぎ手が
透明な樹脂成形品で形成されたことを特徴とする。
は、請求項4に記載の複式筆記具に於いて、軸継ぎ手が
透明な樹脂成形品で形成されたことを特徴とする。
【0013】
【実施例】先ず、図1乃至図6は本発明の実施例を示し
ており、図1は複式筆記具の外観を示す斜視図である。
図2乃至図4に示すように、後軸1の後方側面には、ク
リップ9を嵌装する窓孔3と複数箇所で後端部近傍に至
り縦溝2が穿設されて内孔部後方には筒状でその側面に
スリット4aを有した軸部4が形成されている。又、後
軸の窓孔3と同軸上の前方に孔部10と更に前方に適宜
長さの略矩形状の窓部22が穿設されている。
ており、図1は複式筆記具の外観を示す斜視図である。
図2乃至図4に示すように、後軸1の後方側面には、ク
リップ9を嵌装する窓孔3と複数箇所で後端部近傍に至
り縦溝2が穿設されて内孔部後方には筒状でその側面に
スリット4aを有した軸部4が形成されている。又、後
軸の窓孔3と同軸上の前方に孔部10と更に前方に適宜
長さの略矩形状の窓部22が穿設されている。
【0014】一方、継ぎ手12は、筒部21の後端面の
中心に小孔19を有した軸部13と該軸部13の廻りに
縦溝2と対応した複数の孔14が穿設され、筒部21の
外周部に突状の係合部15が設けられ、その前方の鍔部
16の前方にネジ状の接合部17が形成されている。そ
の継ぎ手12が後軸1の先端側より挿入され、係合部1
7が窓部22に弾性的に貫出されると共に窓部22前端
の段部23に当接して抜け止め係止され、後軸1は継ぎ
手12に対して回転方向で一体に、軸方向に適宜ストロ
ークで軸推移するように設けられる。
中心に小孔19を有した軸部13と該軸部13の廻りに
縦溝2と対応した複数の孔14が穿設され、筒部21の
外周部に突状の係合部15が設けられ、その前方の鍔部
16の前方にネジ状の接合部17が形成されている。そ
の継ぎ手12が後軸1の先端側より挿入され、係合部1
7が窓部22に弾性的に貫出されると共に窓部22前端
の段部23に当接して抜け止め係止され、後軸1は継ぎ
手12に対して回転方向で一体に、軸方向に適宜ストロ
ークで軸推移するように設けられる。
【0015】一方、先方より小径部24、中径部40、
大径部39より成る係止ピン6の大径部39の側面には
溝8が穿設されてその溝の前面に傾斜状のカム面37が
形成され、大径部39と中径部40の接続部に傾斜状の
段部7が、中径部40と小径部24の接続部に段部38
が形成されて、前記継ぎ手12の軸部13の端面と段部
38との間にスプリング11が附勢された状態に係止ピ
ン6が後軸1の後端から軸部4の内孔に挿通して取付け
られ、小径部24の先端が軸部13の小孔19に嵌入
し、大径部39が軸部4に位置して軸支されると共に、
大径部39の溝8には前記クリップ9の基部に形成した
脚部9aが窓孔3と軸部4のスリット4aを挿通して嵌
入され、脚部9aの前端に形成された突出状のカム部9
cが上記カム面37に対接した状態でクリップ9が後軸
1の窓孔3に適宜回動可能に軸支される。
大径部39より成る係止ピン6の大径部39の側面には
溝8が穿設されてその溝の前面に傾斜状のカム面37が
形成され、大径部39と中径部40の接続部に傾斜状の
段部7が、中径部40と小径部24の接続部に段部38
が形成されて、前記継ぎ手12の軸部13の端面と段部
38との間にスプリング11が附勢された状態に係止ピ
ン6が後軸1の後端から軸部4の内孔に挿通して取付け
られ、小径部24の先端が軸部13の小孔19に嵌入
し、大径部39が軸部4に位置して軸支されると共に、
大径部39の溝8には前記クリップ9の基部に形成した
脚部9aが窓孔3と軸部4のスリット4aを挿通して嵌
入され、脚部9aの前端に形成された突出状のカム部9
cが上記カム面37に対接した状態でクリップ9が後軸
1の窓孔3に適宜回動可能に軸支される。
【0016】又、クリップ9の先端部内側に設けられた
玉部9dが後軸1の孔部10に没入した状態となる。こ
の状態から、クリップ9の先端部を後軸1の側面から離
反する方向に可動した時に、カム部9cがカム面37を
押圧して係止ピン6が前進する。尚、クリップ9の軸支
手段は種々考えられるが、その一手段として脚部9aの
両側面に設けた突状の軸支部9bを後軸の窓孔3の側壁
に設けた溝部3aに回動可能且つ抜け止め係止させてい
る。
玉部9dが後軸1の孔部10に没入した状態となる。こ
の状態から、クリップ9の先端部を後軸1の側面から離
反する方向に可動した時に、カム部9cがカム面37を
押圧して係止ピン6が前進する。尚、クリップ9の軸支
手段は種々考えられるが、その一手段として脚部9aの
両側面に設けた突状の軸支部9bを後軸の窓孔3の側壁
に設けた溝部3aに回動可能且つ抜け止め係止させてい
る。
【0017】又、ノック操作部材26は板状で後方で外
側に膨出した後端部27と内側に適宜突起28が形成さ
れ、先方に軸部29とその先端に筆記体の後端部を着脱
可能に止着する係止部30が形成されている。ノック操
作部26は複数個用意されて夫々の係止部30にはシャ
ープペンシル筆記体32、ボールペン筆記体33、消し
ゴム繰り出し体34の後端が止着されて夫々後軸1に穿
設されたそれぞれの縦溝2に嵌装され、夫々の筆記体は
継ぎ手12のそれぞれの孔14を貫通してリターンスプ
リング31がノック操作部26の段部42と継ぎ手12
の後端面との間に附勢されて夫々の筆記体は後軸1の後
方に常時引き込まれるよう配設されている。
側に膨出した後端部27と内側に適宜突起28が形成さ
れ、先方に軸部29とその先端に筆記体の後端部を着脱
可能に止着する係止部30が形成されている。ノック操
作部26は複数個用意されて夫々の係止部30にはシャ
ープペンシル筆記体32、ボールペン筆記体33、消し
ゴム繰り出し体34の後端が止着されて夫々後軸1に穿
設されたそれぞれの縦溝2に嵌装され、夫々の筆記体は
継ぎ手12のそれぞれの孔14を貫通してリターンスプ
リング31がノック操作部26の段部42と継ぎ手12
の後端面との間に附勢されて夫々の筆記体は後軸1の後
方に常時引き込まれるよう配設されている。
【0018】ところで、上述したように後軸1の前方外
周部に窓部22が穿設され、継ぎ手12の筒部21の外
周部に突状の係合部15が設けられて、前記スプリング
11とリターンスプリング31の前端が継ぎ手12の後
端に当接されると共に窓部22に係合部15が貫出する
よう係止されて、継ぎ手12が後軸1に対して適宜スト
ロークで軸推移のみ可能に接合されると共に継ぎ手12
の前方に先軸25が着脱可能に止着されている。又、継
ぎ手12の鍔部16と後軸1の前端との間に隙間Sが形
成されて、後軸1は先軸25に対して軸推移する。尚、
隙間Sは芯や消しゴムの繰り出しの為のノックストロー
クに十分な寸法を有している。
周部に窓部22が穿設され、継ぎ手12の筒部21の外
周部に突状の係合部15が設けられて、前記スプリング
11とリターンスプリング31の前端が継ぎ手12の後
端に当接されると共に窓部22に係合部15が貫出する
よう係止されて、継ぎ手12が後軸1に対して適宜スト
ロークで軸推移のみ可能に接合されると共に継ぎ手12
の前方に先軸25が着脱可能に止着されている。又、継
ぎ手12の鍔部16と後軸1の前端との間に隙間Sが形
成されて、後軸1は先軸25に対して軸推移する。尚、
隙間Sは芯や消しゴムの繰り出しの為のノックストロー
クに十分な寸法を有している。
【0019】又、シャープペンシル筆記体は通常の複合
筆記具に使用されるシャープペンシル要素と同じ構成を
有するものでノックにより芯を繰り出す。又、消しゴム
繰り出し体はシャープペンシル筆記体と基本的には同じ
もので芯針を介在させて消しゴムを繰り出すように構成
されている。
筆記具に使用されるシャープペンシル要素と同じ構成を
有するものでノックにより芯を繰り出す。又、消しゴム
繰り出し体はシャープペンシル筆記体と基本的には同じ
もので芯針を介在させて消しゴムを繰り出すように構成
されている。
【0020】又、ボールペン筆記体33は、通常知られ
る高粘度域の油性インキが充填されてなる油性ボールペ
ンを使用してもよいが、本発明の主目的としては、低粘
度油性或いは剪断減粘性を有した水性インキが充填され
てなるボールペン筆記体である。又、ボールペン筆記体
33は上述したようにチップ先端部の耐乾燥性、インキ
の直流及び逆流防止の対策が重要である。図6は先端ボ
ール径が0.5mm以上のチップを有したボールペン筆
記体の一実施形態を示しており、上記の対策が完璧に加
えられたものである。
る高粘度域の油性インキが充填されてなる油性ボールペ
ンを使用してもよいが、本発明の主目的としては、低粘
度油性或いは剪断減粘性を有した水性インキが充填され
てなるボールペン筆記体である。又、ボールペン筆記体
33は上述したようにチップ先端部の耐乾燥性、インキ
の直流及び逆流防止の対策が重要である。図6は先端ボ
ール径が0.5mm以上のチップを有したボールペン筆
記体の一実施形態を示しており、上記の対策が完璧に加
えられたものである。
【0021】このボールペン筆記体33の構造について
説明すると、先ずチップ52はインキ流入可能なチャン
ネルを有した座に先端ボール53が略当接した状態で、
先端ボールが回転自在に抱持されるようカシメられてい
る。又、チップ52の内孔部にスプリング56が内挿さ
れ、チップの軸部54の後端が適宜カシメられてスプリ
ング56の後端が抜出不能に設けられている。又、スプ
リング56の先方には直立状の棒軸部57が形成され、
この棒軸部の先端が先端ボール53の後端に押圧状に当
接する。尚、先端ボールはその押圧でチップ52のボー
ル抱持部の内縁に密接状態と成されている。
説明すると、先ずチップ52はインキ流入可能なチャン
ネルを有した座に先端ボール53が略当接した状態で、
先端ボールが回転自在に抱持されるようカシメられてい
る。又、チップ52の内孔部にスプリング56が内挿さ
れ、チップの軸部54の後端が適宜カシメられてスプリ
ング56の後端が抜出不能に設けられている。又、スプ
リング56の先方には直立状の棒軸部57が形成され、
この棒軸部の先端が先端ボール53の後端に押圧状に当
接する。尚、先端ボールはその押圧でチップ52のボー
ル抱持部の内縁に密接状態と成されている。
【0022】又、継ぎ手43の内孔部51の後方にチッ
プ52の軸心と適宜偏心した弁室46が設けられ、この
弁室の後部には導孔49に連通してテーパー状又は球面
状のボール受け座47が形成されている。又、弁室46
の内壁の一側にはインキが流入可能な溝部48が形成さ
れている。又、弁室内にはボール弁50が遊嵌されて、
チップ52を下向きにした状態でボール弁50がチップ
の軸部54の後端に偏った状態に当接して、上記溝部4
8等を通じて導孔49から流入したインキがチップ内孔
部に流入するように構成されている。
プ52の軸心と適宜偏心した弁室46が設けられ、この
弁室の後部には導孔49に連通してテーパー状又は球面
状のボール受け座47が形成されている。又、弁室46
の内壁の一側にはインキが流入可能な溝部48が形成さ
れている。又、弁室内にはボール弁50が遊嵌されて、
チップ52を下向きにした状態でボール弁50がチップ
の軸部54の後端に偏った状態に当接して、上記溝部4
8等を通じて導孔49から流入したインキがチップ内孔
部に流入するように構成されている。
【0023】又、軸継ぎ手43の前軸部44の後方には
後軸部45が延設されている。後軸部45の外周には筒
状のインキ収容管58が固着され、インキ収容管58の
内孔部が継ぎ手43の導孔49に導通している。又、イ
ンキ収容管58内には耐乾燥性に優れた低粘度油性また
は剪断減粘性を有する水性インキ59が充填され、更に
インキ59の後端にインキの消耗と共にインキ面に接触
して追随して移動可能なグリース状のフォロア60が配
設されている。尚、上記インキ収容管58は一例として
透明のPP樹脂成形品等が使用される。又、ボール弁5
0を備えないで済む場合には軸継ぎ手43は必ずしも必
要とせず、チップ52を直接インキ収容管58に固着す
ることができる。
後軸部45が延設されている。後軸部45の外周には筒
状のインキ収容管58が固着され、インキ収容管58の
内孔部が継ぎ手43の導孔49に導通している。又、イ
ンキ収容管58内には耐乾燥性に優れた低粘度油性また
は剪断減粘性を有する水性インキ59が充填され、更に
インキ59の後端にインキの消耗と共にインキ面に接触
して追随して移動可能なグリース状のフォロア60が配
設されている。尚、上記インキ収容管58は一例として
透明のPP樹脂成形品等が使用される。又、ボール弁5
0を備えないで済む場合には軸継ぎ手43は必ずしも必
要とせず、チップ52を直接インキ収容管58に固着す
ることができる。
【0024】ところで本発明に使用されるボールペン筆
記体は、低粘度油性インキが用いられた場合にはチップ
先端部の乾燥の問題がない。又、先端ボール径が0.5
mm以下(0.3mm、0.4mmの細字用)の場合に
は、先端ボールとチップ抱持部の縦ガタを小さく、且つ
チップ内のインキ流路が細く、更にインキ収容管の外径
を3〜3.5mmとすることで、上記図6の実施例で示
したような特別なインキの直流及び逆流防止機構を設け
ない場合でもインキの直流及び逆流が防止可能であり、
複式筆記具用のボールペン筆記体の替え芯として筆記寿
命を含めて十分使用満足感のあるものが提供可能であ
る。又、先端ボール径が0.5mm以上、インキ収容管
を長くしたりインキ収容管を薄肉の金属管と成して内孔
を拡げてインキの充填量を大きくした場合、又、インキ
を更に低粘度とした場合などには図6の実施例で示した
インキの直流及び逆流防止機構が必要に応じた選択で組
み込まれる。
記体は、低粘度油性インキが用いられた場合にはチップ
先端部の乾燥の問題がない。又、先端ボール径が0.5
mm以下(0.3mm、0.4mmの細字用)の場合に
は、先端ボールとチップ抱持部の縦ガタを小さく、且つ
チップ内のインキ流路が細く、更にインキ収容管の外径
を3〜3.5mmとすることで、上記図6の実施例で示
したような特別なインキの直流及び逆流防止機構を設け
ない場合でもインキの直流及び逆流が防止可能であり、
複式筆記具用のボールペン筆記体の替え芯として筆記寿
命を含めて十分使用満足感のあるものが提供可能であ
る。又、先端ボール径が0.5mm以上、インキ収容管
を長くしたりインキ収容管を薄肉の金属管と成して内孔
を拡げてインキの充填量を大きくした場合、又、インキ
を更に低粘度とした場合などには図6の実施例で示した
インキの直流及び逆流防止機構が必要に応じた選択で組
み込まれる。
【0025】ところで、先軸25は、透明で握り部に略
不透明(不透明または軸継ぎ手の形状や色が不明瞭に見
える程度)なグリップ25bが被覆され、少なくともグ
リップの前方とグリップの後方が透視可能となされてい
る。グリップ25bは先軸に別部材として被嵌あるいは
先軸の成形時に於いて2色成形などで形成される。従っ
て、各筆記体の後方部位が先軸のグリップ後方の透明部
から視認可能となる。またボールペン筆記体33の軸継
ぎ手43は、そのインキの描線色と同じ色調の色になさ
れており、図4に示すように筆記先端部が先軸の先端口
36から突出した状態に於いて、軸継ぎ手43が先軸先
方の透明部から視認可能となる。またこのことは、他の
筆記体に於いても同様となされる。また筆記体のインキ
収容管や芯収容管の外面を描線色と同じ色調の色になし
たり、さらにその後端のノック操作部材を同様に描線色
と同じ色調の色になしたりすることで、一層ディスプレ
イ性や操作性がよくなる。
不透明(不透明または軸継ぎ手の形状や色が不明瞭に見
える程度)なグリップ25bが被覆され、少なくともグ
リップの前方とグリップの後方が透視可能となされてい
る。グリップ25bは先軸に別部材として被嵌あるいは
先軸の成形時に於いて2色成形などで形成される。従っ
て、各筆記体の後方部位が先軸のグリップ後方の透明部
から視認可能となる。またボールペン筆記体33の軸継
ぎ手43は、そのインキの描線色と同じ色調の色になさ
れており、図4に示すように筆記先端部が先軸の先端口
36から突出した状態に於いて、軸継ぎ手43が先軸先
方の透明部から視認可能となる。またこのことは、他の
筆記体に於いても同様となされる。また筆記体のインキ
収容管や芯収容管の外面を描線色と同じ色調の色になし
たり、さらにその後端のノック操作部材を同様に描線色
と同じ色調の色になしたりすることで、一層ディスプレ
イ性や操作性がよくなる。
【0026】又、ボールペン筆記体の場合には、インキ
の色とインキ残量をより正確に見切る為に軸継ぎ手を略
透明(透明又はインキの色が視認可能な半透明)の樹脂
成形品で形成することができる。又、略透明とした軸継
ぎ手の後方にステンレス等の薄肉筒状のインキ収容管を
固着すれば、インキの充填量を増やすことができ筆記寿
命を延ばすことが可能となる。尚、金属製のインキ収容
管はPP樹脂成形品に対して、より細く、インキ充填量
をより多く、インキの揮発減量を確実に防止する点で優
れている。
の色とインキ残量をより正確に見切る為に軸継ぎ手を略
透明(透明又はインキの色が視認可能な半透明)の樹脂
成形品で形成することができる。又、略透明とした軸継
ぎ手の後方にステンレス等の薄肉筒状のインキ収容管を
固着すれば、インキの充填量を増やすことができ筆記寿
命を延ばすことが可能となる。尚、金属製のインキ収容
管はPP樹脂成形品に対して、より細く、インキ充填量
をより多く、インキの揮発減量を確実に防止する点で優
れている。
【0027】また図7は上記複式筆記具に於いて、先軸
の別の実施形態を示すものである。この先軸61は、透
明な先部62の先端に不透明な先端部62aが形成され
ており、金属製の先端部を接着、圧着などで固着、ある
いは塗装、2色成形などで形成可能である。このこと
は、先軸の先端口からボールペンの筆記先端部が出没す
る際に、先端ボール及びチップのボール抱持部が口先部
の先細状内面に接触し、内面がインキで汚損されて外観
が悪くなる問題を解決可能とするものである。
の別の実施形態を示すものである。この先軸61は、透
明な先部62の先端に不透明な先端部62aが形成され
ており、金属製の先端部を接着、圧着などで固着、ある
いは塗装、2色成形などで形成可能である。このこと
は、先軸の先端口からボールペンの筆記先端部が出没す
る際に、先端ボール及びチップのボール抱持部が口先部
の先細状内面に接触し、内面がインキで汚損されて外観
が悪くなる問題を解決可能とするものである。
【0028】また図8は、先軸のさらに別の実施形態を
示すもので、先軸のほぼ後端までグリップが被覆されて
おり、グリップの使い勝手を重視したものである。
示すもので、先軸のほぼ後端までグリップが被覆されて
おり、グリップの使い勝手を重視したものである。
【0029】
【作用】本発明の構成は以上の通りであり、図3は筆記
部の収納状態を示している。本発明の複式筆記具は複数
本の筆記体を有するものであるが、図示が複雑となるた
め一本の筆記体を搭載した状態で他を省略して示してい
る。次に、図4に示すようにノック操作部材26の後端
部27をノックして軸先方に摺動させ、後端部27を後
軸1の軸部4先端の端部20に係合させるとボールペン
筆記体33の筆記先端部が先軸先端口36から突出す
る。この状態から図5に示すようにクリップ9の先端部
を後軸側面から離反する方向に可動させると、それと連
動して脚部のカム部9cが係止ピン6のカム面37を押
圧して前進させ、傾斜状の段部7がノック操作部材26
の突起28に当接し、後端部27と軸部4前端の端部2
0との係止状態を解除して筆記先端部は軸先端口36よ
り先軸25内に没入する。又、他のシャープペンシル筆
記体32や消しゴム繰り出し体34の場合も同様に作用
する。尚、シャープペンシル筆記体32や消しゴム筆記
体34の筆記先端部を先軸の先端孔36から突出させた
場合には先軸25に対して後軸1を軸推移させることで
芯や消しゴム35を繰り出すことが可能である。
部の収納状態を示している。本発明の複式筆記具は複数
本の筆記体を有するものであるが、図示が複雑となるた
め一本の筆記体を搭載した状態で他を省略して示してい
る。次に、図4に示すようにノック操作部材26の後端
部27をノックして軸先方に摺動させ、後端部27を後
軸1の軸部4先端の端部20に係合させるとボールペン
筆記体33の筆記先端部が先軸先端口36から突出す
る。この状態から図5に示すようにクリップ9の先端部
を後軸側面から離反する方向に可動させると、それと連
動して脚部のカム部9cが係止ピン6のカム面37を押
圧して前進させ、傾斜状の段部7がノック操作部材26
の突起28に当接し、後端部27と軸部4前端の端部2
0との係止状態を解除して筆記先端部は軸先端口36よ
り先軸25内に没入する。又、他のシャープペンシル筆
記体32や消しゴム繰り出し体34の場合も同様に作用
する。尚、シャープペンシル筆記体32や消しゴム筆記
体34の筆記先端部を先軸の先端孔36から突出させた
場合には先軸25に対して後軸1を軸推移させることで
芯や消しゴム35を繰り出すことが可能である。
【0030】又、筆記先端部が先軸の先端口36から突
出した状態でクリップ9をポケット等に差した場合、上
述したように筆記先端部が先端口内に没入するので筆記
先端部で服を汚す心配がない。尚、クリップの玉部9d
が軸筒の孔部10に深く没入しているので、例え薄地の
服であってもクリップ先端部の離反ストロークは十分確
保され、従ってノック操作部材の係止を確実に解除可能
とする。
出した状態でクリップ9をポケット等に差した場合、上
述したように筆記先端部が先端口内に没入するので筆記
先端部で服を汚す心配がない。尚、クリップの玉部9d
が軸筒の孔部10に深く没入しているので、例え薄地の
服であってもクリップ先端部の離反ストロークは十分確
保され、従ってノック操作部材の係止を確実に解除可能
とする。
【0031】ところで、筆記体の収納本数が少ない場合
には突出した筆記先端部を没入させるのに他のノック操
作部を軸推移させて相互のノック操作部の干渉により係
止状態を解除する方法を行っているが、筆記体の収納本
数が多くなるとノック操作部どうしの干渉による係止の
解除方法は設計的に困難になる。又、突出した筆記体に
対して解除側の筆記体が前進するため筆記体どうしが干
渉しあって筆記体の切り替え操作に支障をきたす。本発
明ではクリップと連動する係止ピンを設けたことにより
筆記体どうしの干渉がないので切り替え操作はスムーズ
である。
には突出した筆記先端部を没入させるのに他のノック操
作部を軸推移させて相互のノック操作部の干渉により係
止状態を解除する方法を行っているが、筆記体の収納本
数が多くなるとノック操作部どうしの干渉による係止の
解除方法は設計的に困難になる。又、突出した筆記体に
対して解除側の筆記体が前進するため筆記体どうしが干
渉しあって筆記体の切り替え操作に支障をきたす。本発
明ではクリップと連動する係止ピンを設けたことにより
筆記体どうしの干渉がないので切り替え操作はスムーズ
である。
【0032】また各筆記体の軸継ぎ手は、その筆記体の
筆記描線の色と同じ色調の色になされて、夫々の筆記先
端部が先軸の先端口36から突出した状態に於いて、軸
継ぎ手が先軸先方の透明部から視認され、目下突出した
筆記体の描線色が何色か明瞭に表示される。
筆記描線の色と同じ色調の色になされて、夫々の筆記先
端部が先軸の先端口36から突出した状態に於いて、軸
継ぎ手が先軸先方の透明部から視認され、目下突出した
筆記体の描線色が何色か明瞭に表示される。
【0033】
【発明の効果】本発明の構成及び作用は以上の通りであ
り、各筆記体の種類や筆記描線の色の識別が容易な複式
筆記具が提供可能であり、筆記先端部が突出したままポ
ケットに差されても服を汚損する問題がなく、低粘度油
性又は剪断減粘性を有する水性インキを充填したボール
ペン筆記体や、多孔質の焼成芯体に染料あるいは顔料イ
ンクを含浸させて筆記描線が消しゴムで容易に消去可能
となる着色シャープ芯を使用したシャープペンシルなど
を種々組み合わせて搭載できることを可能とした多機能
で安価な複式筆記具が提供可能となる。
り、各筆記体の種類や筆記描線の色の識別が容易な複式
筆記具が提供可能であり、筆記先端部が突出したままポ
ケットに差されても服を汚損する問題がなく、低粘度油
性又は剪断減粘性を有する水性インキを充填したボール
ペン筆記体や、多孔質の焼成芯体に染料あるいは顔料イ
ンクを含浸させて筆記描線が消しゴムで容易に消去可能
となる着色シャープ芯を使用したシャープペンシルなど
を種々組み合わせて搭載できることを可能とした多機能
で安価な複式筆記具が提供可能となる。
【図1】本発明の実施例である複式筆記具の筆記部の収
納状態を示した外観斜視図である。
納状態を示した外観斜視図である。
【図2】本発明の複式筆記具の部品の展開状態を示した
斜視図である。
斜視図である。
【図3】筆記体の収納状態に於ける要部縦断面図であ
る。
る。
【図4】筆記先端部を先軸の先端口から突出させた状態
を示した要部縦断面図である。
を示した要部縦断面図である。
【図5】クリップを後軸側面から離反させて、突出した
筆記先端部を先軸内に没入させる瞬間を示した要部縦断
面図である。
筆記先端部を先軸内に没入させる瞬間を示した要部縦断
面図である。
【図6】低粘度油性又は剪断減粘性を有するインキを使
用したボールペン筆記体の縦断面図である。
用したボールペン筆記体の縦断面図である。
【図7】先軸の別の実施形態を示した複式筆記具の要部
縦断面図である。
縦断面図である。
【図8】先軸のさらに別の実施形態を示した複式筆記具
の要部縦断面図である。
の要部縦断面図である。
1 後軸 2 縦溝 3 窓孔 4 軸部 4a スリット 5 天冠 6 係止ピン 7 段部 8 溝 9 クリップ 9a 脚部 9b 軸支部 9c カム部 9d 玉部 10 孔部 11 スプリング 12 継ぎ手 13 軸部 14 孔 15 係合部 16 鍔部 17 接合部 18 後端孔 19 小孔 20 端部 21 筒部 22 窓部 23 段部 24 小径部 25 先軸 25a 接合部 25b グリップ 25c 先部 26 ノック操作部材 27 後端部 28 突起 29 軸部 30 係止部 31 リターンスプリング 32 シャープペンシル筆記体 33 ボールペン筆記体 34 消しゴム繰り出し体 35 消しゴム 36 先端口 37 カム面 38 段部 39 大径部 40 中径部 41 軸継ぎ手 42 軸継ぎ手 43 軸継ぎ手 44 前軸部 45 後軸部 46 弁室 47 ボール受け座 48 溝部 49 導孔 50 ボール弁 51 内孔部 52 チップ 53 先端ボール 54 軸部 55 カシメ部 56 スプリング 57 棒軸部 58 インキ収容管 59 インキ 60 フォロア 61 先軸 62 先部 62a 先端部 63 先軸 63a 先部 64 グリップ
Claims (5)
- 【請求項1】 先軸に対して後軸を接合した軸筒内に複
数本の筆記体を収納して、各筆記体の先端部を先軸の先
端口から選択的に出没可能とした複式筆記具に於いて、 先軸は透明で握り部に略不透明なグリップが被覆され、
少なくともグリップの前方が透視可能となされ、また筆
記体は、筆記先端部の後端に軸継ぎ手を有し、その軸継
ぎ手が筆記体の描線色と同じ色調に設けられて、筆記先
端部が先軸の先端口から突出した時に、その軸継ぎ手部
が外部から視認可能となされたことを特徴とする複式筆
記具。 - 【請求項2】 筆記体と連接したノック操作部材を後軸
後端近傍に至り設けた縦溝に突出させ、ノック操作部材
を軸先方に摺動させて前方で係止することにより選択的
に先軸の先端孔から筆記先端部を突出可能とした複式筆
記具に於いて、筆記体の一本を先軸の先端口から突出さ
せて、そのノック操作部材が後軸に対し前進位置に係止
された状態でクリップの先端部を後軸の側面から離反す
る方向に可動した時に、その可動が前進位置に係止され
たノック操作部材の係止状態が解除されるように伝達さ
れて筆記先端部が先軸の先端口内に没入可能となる請求
項1に記載の複式筆記具。 - 【請求項3】 筆記体の内、少なくとも1本を着色シャ
ープ芯が内蔵されたシャープペンシル筆記体となし、そ
の着色シャープ芯は、多孔質の焼成芯体に染料あるいは
顔料インクを含浸させてなるものであって、且つその筆
記描線が消しゴムで容易に消去可能であることを特徴と
する請求項1に記載の複式筆記具。 - 【請求項4】 筆記体の内、少なくとも1本をボールペ
ン筆記体となし、そのボールペン筆記体は、先端ボール
がチップのボール抱持部の内縁に密接されるようにその
先端ボールの背面を押圧するようにスプリングが配設さ
れ、インキ収容管内に低粘度油性または剪断減粘性を有
する水性インキが充填されて、さらにインキの後端にイ
ンキの消耗と共にインキに追随して移動可能なグリース
状のフォロアが配設されてなる請求項1に記載の複式筆
記具。 - 【請求項5】軸継ぎ手が透明な樹脂成形品で形成された
ことを特徴とする請求項4に記載の複式筆記具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000222424A JP2002079791A (ja) | 2000-06-26 | 2000-07-24 | 複式筆記具 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000191177 | 2000-06-26 | ||
JP2000-191177 | 2000-06-26 | ||
JP2000222424A JP2002079791A (ja) | 2000-06-26 | 2000-07-24 | 複式筆記具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002079791A true JP2002079791A (ja) | 2002-03-19 |
Family
ID=26594674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000222424A Pending JP2002079791A (ja) | 2000-06-26 | 2000-07-24 | 複式筆記具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002079791A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007045139A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-22 | Pilot Ink Co Ltd | 多芯筆記具用レフィル |
JP2011178174A (ja) * | 2005-07-13 | 2011-09-15 | Pilot Ink Co Ltd | 多芯筆記具用レフィル |
KR101351433B1 (ko) | 2012-02-09 | 2014-01-20 | 김주영 | 다색 보드마커 |
JP2015536843A (ja) * | 2013-03-14 | 2015-12-24 | ヨム ソンヨンYEUM, SunYoung | 2色ボールペン |
KR102545490B1 (ko) * | 2023-02-03 | 2023-06-20 | 천광주 | 자동 리턴기능을 갖는 다색 필기구 |
-
2000
- 2000-07-24 JP JP2000222424A patent/JP2002079791A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007045139A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-22 | Pilot Ink Co Ltd | 多芯筆記具用レフィル |
JP2011178174A (ja) * | 2005-07-13 | 2011-09-15 | Pilot Ink Co Ltd | 多芯筆記具用レフィル |
KR101351433B1 (ko) | 2012-02-09 | 2014-01-20 | 김주영 | 다색 보드마커 |
JP2015536843A (ja) * | 2013-03-14 | 2015-12-24 | ヨム ソンヨンYEUM, SunYoung | 2色ボールペン |
KR102545490B1 (ko) * | 2023-02-03 | 2023-06-20 | 천광주 | 자동 리턴기능을 갖는 다색 필기구 |
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