JP2000062387A - 複式のノック式ボールペン - Google Patents
複式のノック式ボールペンInfo
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- JP2000062387A JP2000062387A JP10253314A JP25331498A JP2000062387A JP 2000062387 A JP2000062387 A JP 2000062387A JP 10253314 A JP10253314 A JP 10253314A JP 25331498 A JP25331498 A JP 25331498A JP 2000062387 A JP2000062387 A JP 2000062387A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 少なくとも一本は低粘度油性インキを充填
したボールペン筆記体であり、筆記先端部が突出したま
まポケットに差されても服を汚損する問題がなく、単純
な構造で安価な複式のノック式ボールペンを提供可能と
する。 【構成】 複数のボールペン筆記体を搭載して、それぞ
れのノック体をノックした時に係止突起がクリップ先端
の係止段部に係止して筆記先端部を突出状態となり、そ
の状態でクリップを胸ポケットに差した時に係止が解除
されて筆記先端部が軸内に没入するように安全機構が設
けられてなる複式のノック式ボールペンに於いて、ボー
ルペン筆記体の内、少なくとも一本はインキ収容管内に
低粘度油性インキを充填したボールペン筆記体であり、
且つそのインキ収容管の外径が３〜３．５〓の範囲に設
定されたことを特徴とする複式のノック式ボールペン。
したボールペン筆記体であり、筆記先端部が突出したま
まポケットに差されても服を汚損する問題がなく、単純
な構造で安価な複式のノック式ボールペンを提供可能と
する。 【構成】 複数のボールペン筆記体を搭載して、それぞ
れのノック体をノックした時に係止突起がクリップ先端
の係止段部に係止して筆記先端部を突出状態となり、そ
の状態でクリップを胸ポケットに差した時に係止が解除
されて筆記先端部が軸内に没入するように安全機構が設
けられてなる複式のノック式ボールペンに於いて、ボー
ルペン筆記体の内、少なくとも一本はインキ収容管内に
低粘度油性インキを充填したボールペン筆記体であり、
且つそのインキ収容管の外径が３〜３．５〓の範囲に設
定されたことを特徴とする複式のノック式ボールペン。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のボールペン筆記
体の筆記先端部を選択的に軸先より突出させるようにし
た複式のノック式ボールペンの改良に関する。
体の筆記先端部を選択的に軸先より突出させるようにし
た複式のノック式ボールペンの改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来知られる油性ボールペンのインキは
高粘度で、筆記の際にボテ、筆記描線のムラ、濃度の薄
さ、筆記圧が高い等の問題が存在する。又、従来の油性
ボールペンの改良として相対的に低粘度のインキである
が、先端ボールの回転でより粘度が低下してインキがス
ムーズに流出する、所謂剪断減粘性を有した水性のイン
キを充填したボールペンが知られている。そのようなボ
ールペンは上向き筆記をした時には先端ボール背面のイ
ンキが無くなると、インキのヘッドが直に加わる為に顕
著な逆流が生じて手や衣服を汚す危険がある。又、イン
キの粘度が低く流出量が多いが故に、チップ側を下向き
にした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じる
とインキが滲みでる（直流）問題が生じる。又更に上向
き筆記後やノックや落下等の衝撃後で先端ボール背面の
インキが逆流傾向となる為に筆記掠れが起きる問題が存
在する。（水性ボールペンのチップは油性ボールペンの
チップに対して先端ボールとチップ抱持部の縦ガタが大
きく設定されている。） その為に、通常はインキの後
端に筆記時のインキの消耗に追随して移動するが、イン
キの自重や衝撃に対してインキの逆流を抑制するグリー
ス状のフォロアが設けられる。又、先端ボールがチップ
のボール抱持部に密接するように先端ボールの背面をス
プリングで押圧する手段やチップの後端にボール弁を遊
嵌した弁室を設ける手段が用いられている。又、この種
のボールペンは、チップ先端部が服地に接触していると
インキが吸い出されて服地を汚損する問題がある。
高粘度で、筆記の際にボテ、筆記描線のムラ、濃度の薄
さ、筆記圧が高い等の問題が存在する。又、従来の油性
ボールペンの改良として相対的に低粘度のインキである
が、先端ボールの回転でより粘度が低下してインキがス
ムーズに流出する、所謂剪断減粘性を有した水性のイン
キを充填したボールペンが知られている。そのようなボ
ールペンは上向き筆記をした時には先端ボール背面のイ
ンキが無くなると、インキのヘッドが直に加わる為に顕
著な逆流が生じて手や衣服を汚す危険がある。又、イン
キの粘度が低く流出量が多いが故に、チップ側を下向き
にした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じる
とインキが滲みでる（直流）問題が生じる。又更に上向
き筆記後やノックや落下等の衝撃後で先端ボール背面の
インキが逆流傾向となる為に筆記掠れが起きる問題が存
在する。（水性ボールペンのチップは油性ボールペンの
チップに対して先端ボールとチップ抱持部の縦ガタが大
きく設定されている。） その為に、通常はインキの後
端に筆記時のインキの消耗に追随して移動するが、イン
キの自重や衝撃に対してインキの逆流を抑制するグリー
ス状のフォロアが設けられる。又、先端ボールがチップ
のボール抱持部に密接するように先端ボールの背面をス
プリングで押圧する手段やチップの後端にボール弁を遊
嵌した弁室を設ける手段が用いられている。又、この種
のボールペンは、チップ先端部が服地に接触していると
インキが吸い出されて服地を汚損する問題がある。
【０００３】一方、従来の高粘度油性インキのボールペ
ンの改良として低粘度油性インキのボールペンが考えら
れている。低粘度油性インキを用いた場合、チップ先端
部の乾燥の問題がない。又、水性ボールペンに対して先
端ボールとチップ抱持部の縦ガタを小さくできるのでイ
ンキの直流に対して有利である。又、先端ボール径が
０．５〓以下（０．３〓、０．４〓の細字用）の場合に
はインキの流出量が小さくチップ内のインキ流路が細い
のでインキの直流及び逆流防止に有利である。又、イン
キ収容管の長さが短いほど（インキの充填長さ）、イン
キ収容管の内径が細いほどインキの直流及び逆流防止に
対して有利である。以上のことを基にして、低粘度油性
インキを使用してインキ収容管の外径を３〜３．５〓、
先端ボール径を０．５〓以下とすることで、特別なイン
キの直流及び逆流防止機構を設けない場合でも複式筆記
具用のボールペン筆記体の替え芯として筆記寿命を含め
て十分使用満足感のあるものが提供可能となった。
ンの改良として低粘度油性インキのボールペンが考えら
れている。低粘度油性インキを用いた場合、チップ先端
部の乾燥の問題がない。又、水性ボールペンに対して先
端ボールとチップ抱持部の縦ガタを小さくできるのでイ
ンキの直流に対して有利である。又、先端ボール径が
０．５〓以下（０．３〓、０．４〓の細字用）の場合に
はインキの流出量が小さくチップ内のインキ流路が細い
のでインキの直流及び逆流防止に有利である。又、イン
キ収容管の長さが短いほど（インキの充填長さ）、イン
キ収容管の内径が細いほどインキの直流及び逆流防止に
対して有利である。以上のことを基にして、低粘度油性
インキを使用してインキ収容管の外径を３〜３．５〓、
先端ボール径を０．５〓以下とすることで、特別なイン
キの直流及び逆流防止機構を設けない場合でも複式筆記
具用のボールペン筆記体の替え芯として筆記寿命を含め
て十分使用満足感のあるものが提供可能となった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】少なくとも一本は低粘
度油性インキを充填したボールペン筆記体であり、筆記
先端部が突出したままポケットに差されても服を汚損す
る問題がなく、単純な構造で安価な複式のノック式ボー
ルペンを提供可能とする。又、手帳等の小文字の筆記に
適した複式のノック式ボールペンを提供可能とする。
度油性インキを充填したボールペン筆記体であり、筆記
先端部が突出したままポケットに差されても服を汚損す
る問題がなく、単純な構造で安価な複式のノック式ボー
ルペンを提供可能とする。又、手帳等の小文字の筆記に
適した複式のノック式ボールペンを提供可能とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために以下の構成を有する。請求項１に記載の発
明に係る複式のノック式ボールペンは、複数のボールペ
ン筆記体を搭載して、それぞれのノック体をノックした
時に係止突起がクリップ先端の係止段部に係止して筆記
先端部を突出状態となり、その状態でクリップを胸ポケ
ットに差した時に係止が解除されて筆記先端部が軸内に
没入するように安全機構が設けられてなる複式のノック
式ボールペンに於いて、ボールペン筆記体の内、少なく
とも一本はインキ収容管内に低粘度油性インキを充填し
たボールペン筆記体であり、且つそのインキ収容管の外
径が３〜３．５〓の範囲に設定されてなる。
成するために以下の構成を有する。請求項１に記載の発
明に係る複式のノック式ボールペンは、複数のボールペ
ン筆記体を搭載して、それぞれのノック体をノックした
時に係止突起がクリップ先端の係止段部に係止して筆記
先端部を突出状態となり、その状態でクリップを胸ポケ
ットに差した時に係止が解除されて筆記先端部が軸内に
没入するように安全機構が設けられてなる複式のノック
式ボールペンに於いて、ボールペン筆記体の内、少なく
とも一本はインキ収容管内に低粘度油性インキを充填し
たボールペン筆記体であり、且つそのインキ収容管の外
径が３〜３．５〓の範囲に設定されてなる。
【０００６】請求項２に記載の発明に係る複式のノック
式ボールペンは、請求項１に記載の複式のノック式ボー
ルペンに用いられるボールペン筆記体に於いて、チップ
先端部に回転自在に抱持される先端ボール径が０．５〓
以下である。
式ボールペンは、請求項１に記載の複式のノック式ボー
ルペンに用いられるボールペン筆記体に於いて、チップ
先端部に回転自在に抱持される先端ボール径が０．５〓
以下である。
【０００７】請求項３に記載の発明に係る複式のノック
式ボールペンは、請求項１に記載の複式のノック式ボー
ルペンに用いられるボールペン筆記体に於いて、先端ボ
ール径が０．５〓以上であって、先端ボールがチップの
ボール抱持部の内縁に密接されるようにその先端ボール
の背面を押圧するようにスプリングが配設されて成る。
式ボールペンは、請求項１に記載の複式のノック式ボー
ルペンに用いられるボールペン筆記体に於いて、先端ボ
ール径が０．５〓以上であって、先端ボールがチップの
ボール抱持部の内縁に密接されるようにその先端ボール
の背面を押圧するようにスプリングが配設されて成る。
【０００８】請求項４に記載の発明に係る複式のノック
式ボールペンは、請求項１に記載の複式のノック式ボー
ルペンに用いられるボールペン筆記体に於いて、継ぎ手
の先端に先端ボール径が０．５〓以上であるボールペン
のチップと後方にインキ収容管が設けられ、その継ぎ手
の軸心に後部にテーパー状又は球面状のボール受け座を
有した弁室が形成されると共に弁室内にボール弁が遊嵌
された所謂インキの逆流防止機構が設けられて成る。
式ボールペンは、請求項１に記載の複式のノック式ボー
ルペンに用いられるボールペン筆記体に於いて、継ぎ手
の先端に先端ボール径が０．５〓以上であるボールペン
のチップと後方にインキ収容管が設けられ、その継ぎ手
の軸心に後部にテーパー状又は球面状のボール受け座を
有した弁室が形成されると共に弁室内にボール弁が遊嵌
された所謂インキの逆流防止機構が設けられて成る。
【０００９】請求項５に記載の発明に係る複式のノック
式ボールペンは、請求項１〜４に記載の複式のノック式
ボールペンに用いられるボールペン筆記体に於いて、イ
ンキ収容管内に充填された低粘度油性インキの後端にイ
ンキの消耗と共にインキ面に追随して移動可能なグリー
ス状のフォロアが配設されてなる。
式ボールペンは、請求項１〜４に記載の複式のノック式
ボールペンに用いられるボールペン筆記体に於いて、イ
ンキ収容管内に充填された低粘度油性インキの後端にイ
ンキの消耗と共にインキ面に追随して移動可能なグリー
ス状のフォロアが配設されてなる。
【００１０】
【実施例】先ず、図１乃至図５は本発明の実施例を示し
ている。又、２本のボールペン筆記体１ａ、１ｂを搭載
した構造で示されている。本発明の意図する複式のノッ
ク式ボールペンは、少なくとも一本が低粘度油性インキ
が充填されたボールペン筆記体であることを特徴とする
ものである。
ている。又、２本のボールペン筆記体１ａ、１ｂを搭載
した構造で示されている。本発明の意図する複式のノッ
ク式ボールペンは、少なくとも一本が低粘度油性インキ
が充填されたボールペン筆記体であることを特徴とする
ものである。
【００１１】先ず、本発明の複式のノック式ボールペン
に搭載されるボールペン筆記体に付いて説明する。尚、
ボールペン筆記体１ａと１ｂは同じ構成であり、例え
ば、インキ色や描線巾などが異なるものである。
に搭載されるボールペン筆記体に付いて説明する。尚、
ボールペン筆記体１ａと１ｂは同じ構成であり、例え
ば、インキ色や描線巾などが異なるものである。
【００１２】ボールペン筆記体は、通常知られる高粘度
域の油性インキが充填されてなる油性ボールペンを使用
してもよいが、本発明の目的としては少なくとも一本が
低粘度油性インキが充填されてなるボールペン筆記体で
ある。又、ボールペン筆記体は上述したようにチップ先
端部の耐乾燥性、インキの直流及び逆流防止の対策が重
要である。図５は先端ボール径が０．５〓以上のチップ
を有したボールペン筆記体の一実施形態を示しており、
上記の対策が完璧に加えられたものである。
域の油性インキが充填されてなる油性ボールペンを使用
してもよいが、本発明の目的としては少なくとも一本が
低粘度油性インキが充填されてなるボールペン筆記体で
ある。又、ボールペン筆記体は上述したようにチップ先
端部の耐乾燥性、インキの直流及び逆流防止の対策が重
要である。図５は先端ボール径が０．５〓以上のチップ
を有したボールペン筆記体の一実施形態を示しており、
上記の対策が完璧に加えられたものである。
【００１３】このボールペン筆記体１ａの構造について
説明すると、先ずチップ１１はインキ流入可能なチャン
ネルを有した座に先端ボール１２が略当接した状態で、
先端ボールが回転自在に抱持されるようカシメられてい
る。又、チップ１１の内孔部にスプリング１５が内挿さ
れ、チップの軸部１３の後端が適宜カシメられてスプリ
ング１５の後端が抜出不能に設けられている。又、スプ
リング１５の先方には直立状の棒軸部１６が形成され、
この棒軸部の先端が先端ボール１２の後端に押圧状に当
接する。尚、先端ボールはその押圧でチップ１１のボー
ル抱持部の内縁に密接状態と成されている。
説明すると、先ずチップ１１はインキ流入可能なチャン
ネルを有した座に先端ボール１２が略当接した状態で、
先端ボールが回転自在に抱持されるようカシメられてい
る。又、チップ１１の内孔部にスプリング１５が内挿さ
れ、チップの軸部１３の後端が適宜カシメられてスプリ
ング１５の後端が抜出不能に設けられている。又、スプ
リング１５の先方には直立状の棒軸部１６が形成され、
この棒軸部の先端が先端ボール１２の後端に押圧状に当
接する。尚、先端ボールはその押圧でチップ１１のボー
ル抱持部の内縁に密接状態と成されている。
【００１４】又、継ぎ手２の内孔部１０の後方にチップ
１１の軸心と適宜偏心した弁室５が設けられ、この弁室
の後部には導孔８に連通してテーパー状又は球面状のボ
ール受け座６が形成されている。又、弁室５の内壁の一
側にはインキが流入可能な溝部７が形成されている。
又、弁室内にはボール弁９が遊嵌されて、チップ１１を
下向きにした状態でボール弁９がチップの軸部１３の後
端に偏った状態に当接して、上記溝部７等を通じて導孔
８から流入したインキがチップ内孔部に流入するように
構成されている。
１１の軸心と適宜偏心した弁室５が設けられ、この弁室
の後部には導孔８に連通してテーパー状又は球面状のボ
ール受け座６が形成されている。又、弁室５の内壁の一
側にはインキが流入可能な溝部７が形成されている。
又、弁室内にはボール弁９が遊嵌されて、チップ１１を
下向きにした状態でボール弁９がチップの軸部１３の後
端に偏った状態に当接して、上記溝部７等を通じて導孔
８から流入したインキがチップ内孔部に流入するように
構成されている。
【００１５】又、継ぎ手２の前軸部３の後方には後軸部
４が延設されている。後軸部４の外周には筒状のインキ
収容管１７が固着され、インキ収容管１７の内孔部が継
ぎ手２の導孔８に導通している。又、インキ収容管１７
内には耐乾燥性に優れた低粘度油性インキ１８が充填さ
れ、更にインキ１８の後端にインキの消耗と共にインキ
面に接触して追随するグリース状のフォロア１９が配設
されている。尚、上記インキ収容管１７は一例として透
明のＰＰ樹脂成形品等が使用される。
４が延設されている。後軸部４の外周には筒状のインキ
収容管１７が固着され、インキ収容管１７の内孔部が継
ぎ手２の導孔８に導通している。又、インキ収容管１７
内には耐乾燥性に優れた低粘度油性インキ１８が充填さ
れ、更にインキ１８の後端にインキの消耗と共にインキ
面に接触して追随するグリース状のフォロア１９が配設
されている。尚、上記インキ収容管１７は一例として透
明のＰＰ樹脂成形品等が使用される。
【００１６】ところで、本発明に使用されるボールペン
筆記体は低粘度油性インキが用いられ、チップ先端部の
乾燥の問題がない。又、先端ボール径が０．５〓以下
（０．３〓、０．４〓の細字用）の場合には、先端ボー
ルとチップ抱持部の縦ガタを小さく、且つチップ内のイ
ンキ流路が細く、更にインキ収容管の外径を３〜３．５
〓とすることで、上記図５の実施例で示したような特別
なインキの直流及び逆流防止機構を設けない場合でもイ
ンキの直流及び逆流が防止可能であり、複式筆記具用の
ボールペン筆記体の替え芯として筆記寿命を含めて十分
使用満足感のあるものが提供可能である。又、先端ボー
ル径が０．５〓以上、インキ収容管を長くしたりインキ
収容管を薄肉の金属管と成して内孔を拡げてインキの充
填量を大きくした場合、又、インキを更に低粘度とした
場合などには図５の実施例で示したインキの直流及び逆
流防止機構が必要に応じた選択で組み込まれる。
筆記体は低粘度油性インキが用いられ、チップ先端部の
乾燥の問題がない。又、先端ボール径が０．５〓以下
（０．３〓、０．４〓の細字用）の場合には、先端ボー
ルとチップ抱持部の縦ガタを小さく、且つチップ内のイ
ンキ流路が細く、更にインキ収容管の外径を３〜３．５
〓とすることで、上記図５の実施例で示したような特別
なインキの直流及び逆流防止機構を設けない場合でもイ
ンキの直流及び逆流が防止可能であり、複式筆記具用の
ボールペン筆記体の替え芯として筆記寿命を含めて十分
使用満足感のあるものが提供可能である。又、先端ボー
ル径が０．５〓以上、インキ収容管を長くしたりインキ
収容管を薄肉の金属管と成して内孔を拡げてインキの充
填量を大きくした場合、又、インキを更に低粘度とした
場合などには図５の実施例で示したインキの直流及び逆
流防止機構が必要に応じた選択で組み込まれる。
【００１７】次に、ボールペン筆記体を収容する筆記具
の軸筒構造について説明する。軸筒は、後軸２０の前端
に雄螺子２２が設けられ、先軸２６の後端孔に雌螺子２
７が設けられて、相互間が着脱自在に螺合して構成され
る。又、雄螺子２２後端の後軸２０内孔前端に仕切り部
２１が設けられており、その仕切り部２１にはボールペ
ン筆記体１ａ，１ｂが挿通する孔と後述するリターンス
プリング３８ａ，３８ｂの前端が当接する座部が設けら
れている。又、後軸２０の後方軸側面にクリップ３４が
形成され、そのクリップ３４が対面する軸側面には軸方
向の窓部２５が穿設されている。又、クリップ３４に対
して直角方向となる後軸２０の軸側面両側にスリット２
３ａ，２３ｂが穿設されている。又、クリップ３４の先
端部には玉部３５が形成され、その玉部３５の前方側に
は鉤状に係止段部３６が設けられ、又、玉部３５の後端
には適宜傾斜面を有した後端部３７が設けられている。
の軸筒構造について説明する。軸筒は、後軸２０の前端
に雄螺子２２が設けられ、先軸２６の後端孔に雌螺子２
７が設けられて、相互間が着脱自在に螺合して構成され
る。又、雄螺子２２後端の後軸２０内孔前端に仕切り部
２１が設けられており、その仕切り部２１にはボールペ
ン筆記体１ａ，１ｂが挿通する孔と後述するリターンス
プリング３８ａ，３８ｂの前端が当接する座部が設けら
れている。又、後軸２０の後方軸側面にクリップ３４が
形成され、そのクリップ３４が対面する軸側面には軸方
向の窓部２５が穿設されている。又、クリップ３４に対
して直角方向となる後軸２０の軸側面両側にスリット２
３ａ，２３ｂが穿設されている。又、クリップ３４の先
端部には玉部３５が形成され、その玉部３５の前方側に
は鉤状に係止段部３６が設けられ、又、玉部３５の後端
には適宜傾斜面を有した後端部３７が設けられている。
【００１８】一方、ノック体２９ａ，２９ｂはボールペ
ン筆記体１ａ，１ｂを着脱可能に嵌着する孔部を軸心部
に有し、一側面にそれぞれ切り溝を設けて変異可能な弾
性片３０ａ，３０ｂが設けられ、その弾性片の後部にガ
イド突部３１ａ，３１ｂが形成されている。又更に、ガ
イド突部３１ａ，３１ｂと直角方向となる側面に係止突
起３３ａ，３３ｂが設けられている。
ン筆記体１ａ，１ｂを着脱可能に嵌着する孔部を軸心部
に有し、一側面にそれぞれ切り溝を設けて変異可能な弾
性片３０ａ，３０ｂが設けられ、その弾性片の後部にガ
イド突部３１ａ，３１ｂが形成されている。又更に、ガ
イド突部３１ａ，３１ｂと直角方向となる側面に係止突
起３３ａ，３３ｂが設けられている。
【００１９】以上で、それぞれのボールペン筆記体１
ａ，１ｂの後端部が上記ノック体２９ａ，２９ｂに嵌着
されると共にボールペン筆記体を挿通してそれぞれリタ
ーンスプリング３８ａ，３８ｂが取り付けられた状態で
ノック体が後軸２０の後端から挿入され、ボールペン筆
記体１ａ，１ｂを仕切り部２１に設けた孔に挿通させる
と共にリターンスプリングの前端が仕切り部２１に設け
た座部に当接する。又、その際、ノック体２９ａ，２９
ｂに設けたガイド突部３１ａ，３１ｂが後軸のスリット
２３ａ，２３ｂに弾性変形によって嵌装しノック体２９
ａ，２９ｂはそれぞれ後軸２０に取り付けられる。又、
係止突起３３ａ，３３ｂが後軸の窓部２５に嵌挿され
る。
ａ，１ｂの後端部が上記ノック体２９ａ，２９ｂに嵌着
されると共にボールペン筆記体を挿通してそれぞれリタ
ーンスプリング３８ａ，３８ｂが取り付けられた状態で
ノック体が後軸２０の後端から挿入され、ボールペン筆
記体１ａ，１ｂを仕切り部２１に設けた孔に挿通させる
と共にリターンスプリングの前端が仕切り部２１に設け
た座部に当接する。又、その際、ノック体２９ａ，２９
ｂに設けたガイド突部３１ａ，３１ｂが後軸のスリット
２３ａ，２３ｂに弾性変形によって嵌装しノック体２９
ａ，２９ｂはそれぞれ後軸２０に取り付けられる。又、
係止突起３３ａ，３３ｂが後軸の窓部２５に嵌挿され
る。
【００２０】
【作用】先ず、図４はボールペン筆記体１ａ，１ｂの筆
記先端部を先軸２６内に収納した状態を示している。こ
の状態から一方のノック体の後端をノックした状態が図
１乃至図３に示されている。ノック体２９ａをノックす
ると、図に示すようにボールペン筆記体１ａの係止突起
３３ａがクリップの玉部３５の係止段部３６に係止して
ボールペン筆記体１ａの筆記先端部が先軸２６の先端口
２８から突出される。（この状態で玉部３５の側面を押
圧してクリップを横変形させると係止状態が解除されて
筆記先端部が軸筒内に収容することができる）次に、他
方のノック体２９ｂの後端をノックすると、係止突起３
３ｂが玉部の後端部３７を適宜押し上げて係止突起３３
ａと係止段部３６の係止が解除されてボールペン筆記体
１ａが後退する。更に、ノック体２９ｂが前進すると係
止突起３３ｂが係止段部３６に係止してボールペン筆記
体１ｂの筆記先端部が先軸２６の先端口２８から突出す
る。
記先端部を先軸２６内に収納した状態を示している。こ
の状態から一方のノック体の後端をノックした状態が図
１乃至図３に示されている。ノック体２９ａをノックす
ると、図に示すようにボールペン筆記体１ａの係止突起
３３ａがクリップの玉部３５の係止段部３６に係止して
ボールペン筆記体１ａの筆記先端部が先軸２６の先端口
２８から突出される。（この状態で玉部３５の側面を押
圧してクリップを横変形させると係止状態が解除されて
筆記先端部が軸筒内に収容することができる）次に、他
方のノック体２９ｂの後端をノックすると、係止突起３
３ｂが玉部の後端部３７を適宜押し上げて係止突起３３
ａと係止段部３６の係止が解除されてボールペン筆記体
１ａが後退する。更に、ノック体２９ｂが前進すると係
止突起３３ｂが係止段部３６に係止してボールペン筆記
体１ｂの筆記先端部が先軸２６の先端口２８から突出す
る。
【００２１】又、何れかのボールペン筆記体の筆記先端
部を突出したままの状態で胸ポケット等に差した場合、
服地でクリップ３４の玉部３５が押し上げられるので係
止が解除され筆記先端部が先軸２６内に収納されて、イ
ンキで服を汚損する事故が回避される。尚、実施例では
上記係止解除の使い勝手を良くする為にクリップ先端部
を横変形して係止解除できるように設けているが、一方
のボールペン筆記体の筆記先端部が突出状態で他方のノ
ック体の後端をノックすれば入れ違いに突出状態のボー
ルペン筆記体の筆記先端部が先端口内に収容されるので
必ずしもクリップが横変形可能とする必然性はない。
部を突出したままの状態で胸ポケット等に差した場合、
服地でクリップ３４の玉部３５が押し上げられるので係
止が解除され筆記先端部が先軸２６内に収納されて、イ
ンキで服を汚損する事故が回避される。尚、実施例では
上記係止解除の使い勝手を良くする為にクリップ先端部
を横変形して係止解除できるように設けているが、一方
のボールペン筆記体の筆記先端部が突出状態で他方のノ
ック体の後端をノックすれば入れ違いに突出状態のボー
ルペン筆記体の筆記先端部が先端口内に収容されるので
必ずしもクリップが横変形可能とする必然性はない。
【００２２】
【発明の効果】本発明の構成及び作用は以上の通りであ
り、筆記先端部を突出したままポケットに差しても自動
的に筆記先端部が軸筒内に没入するので服を汚損する問
題が無く、且つ単純な構造なので便利な複式のノック式
ボールペンが安価に提供可能となる。又、耐乾燥性に優
れた低粘度の油性インクを使用することでボテやムラの
無い筆記を可能とするボールペン筆記体が提供できる。
又更に、先端ボールの径をφ０．３、φ０．４とした細
書き用のボールペンとして手帳等の筆記に適し、携帯に
便利な複式筆記具への対応を可能とする。
り、筆記先端部を突出したままポケットに差しても自動
的に筆記先端部が軸筒内に没入するので服を汚損する問
題が無く、且つ単純な構造なので便利な複式のノック式
ボールペンが安価に提供可能となる。又、耐乾燥性に優
れた低粘度の油性インクを使用することでボテやムラの
無い筆記を可能とするボールペン筆記体が提供できる。
又更に、先端ボールの径をφ０．３、φ０．４とした細
書き用のボールペンとして手帳等の筆記に適し、携帯に
便利な複式筆記具への対応を可能とする。
【図１】本発明の実施例である複式のノック式ボールペ
ンの要部断面の全体正面図で、一方のボールペン筆記体
の筆記先端部を軸筒の先端口から突出した状態を示して
いる。
ンの要部断面の全体正面図で、一方のボールペン筆記体
の筆記先端部を軸筒の先端口から突出した状態を示して
いる。
【図２】図１に対応する、上面から見込んだ一部非断面
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図３】図２と同じ状態で、上面から見込んだ一部非断
面の縦断面図である。
面の縦断面図である。
【図４】実施例である複式のノック式ボールペンの一部
非断面の縦断面図で、ボールペン筆記体の筆記先端部を
収納した状態を示している。
非断面の縦断面図で、ボールペン筆記体の筆記先端部を
収納した状態を示している。
【図５】ボールペン筆記体の一実施形態の全体を示す縦
断面図である。
断面図である。
１ａ ボールペン筆記体
１ｂ ボールペン筆記体
２ 継ぎ手
３ 前軸部
４ 後軸部
５ 弁室
６ ボール受け座
７ 溝部
８ 導孔
９ ボール弁
１０ 内孔部
１１ チップ
１２ 先端ボール
１３ 軸部
１４ カシメ部
１５ スプリング
１６ 棒軸部
１７ インキ収容管
１８ インキ
１９ フォロア
２０ 後軸
２１ 仕切り部
２２ 雄螺子
２３ａ スリット
２３ｂ スリット
２４ スリット
２５ 窓部
２６ 先軸
２７ 雌螺子
２８ 先端口
２９ａ ノック体
２９ｂ ノック体
３０ａ 弾性片
３０ｂ 弾性片
３１ａ ガイド突部
３１ｂ ガイド突部
３２ｂ 切り溝
３３ａ 係止突起
３３ｂ 係止突起
３４ クリップ
３５ 玉部
３６ 係止段部
３７ 後端部
３８ａ リターンスプリング
３８ｂ リターンスプリング
Claims (5)
- 【請求項１】 複数のボールペン筆記体を搭載して、そ
れぞれのノック体をノックした時に係止突起がクリップ
先端の係止段部に係止して筆記先端部を突出状態とな
り、その状態でクリップを胸ポケットに差した時に係止
が解除されて筆記先端部が軸内に没入するように安全機
構が設けられてなる複式のノック式ボールペンに於い
て、ボールペン筆記体の内、少なくとも一本はインキ収
容管内に低粘度油性インキを充填したボールペン筆記体
であり、且つそのインキ収容管の外径が３〜３．５〓の
範囲に設定されたことを特徴とする複式のノック式ボー
ルペン。 - 【請求項２】 ボールペン筆記体に於いて、チップ先端
部に回転自在に抱持される先端ボール径が０．５〓以下
である請求項１に記載の複式のノック式ボールペン。 - 【請求項３】 ボールペン筆記体に於いて、先端ボール
径が０．５〓以上であって、先端ボールがチップのボー
ル抱持部の内縁に密接されるようにその先端ボールの背
面を押圧するようにスプリングが配設されて成る請求項
１に記載の複式のノック式ボールペン。 - 【請求項４】 ボールペン筆記体に於いて、継ぎ手の先
端に先端ボール径が０．５〓以上であるボールペンのチ
ップと後方にインキ収容管が設けられ、その継ぎ手の軸
心に後部にテーパー状又は球面状のボール受け座を有し
た弁室が形成されると共に弁室内にボール弁が遊嵌され
た所謂インキの逆流防止機構が設けられて成る請求項１
に記載の複式のノック式ボールペン。 - 【請求項５】 ボールペン筆記体に於いて、インキ収容
管内に充填された低粘度油性インキの後端にインキの消
耗と共にインキ面に追随して移動可能なグリース状のフ
ォロアが配設されてなる請求項１〜４に記載の複式のノ
ック式ボールペン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10253314A JP2000062387A (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 複式のノック式ボールペン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10253314A JP2000062387A (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 複式のノック式ボールペン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000062387A true JP2000062387A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=17249583
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10253314A Withdrawn JP2000062387A (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 複式のノック式ボールペン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000062387A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7128491B2 (en) | 2003-09-24 | 2006-10-31 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | Composite writing instrument |
-
1998
- 1998-08-25 JP JP10253314A patent/JP2000062387A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7128491B2 (en) | 2003-09-24 | 2006-10-31 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | Composite writing instrument |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051101 |