JP2001232990A - 複式筆記具 - Google Patents

複式筆記具

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JP2001232990A
JP2001232990A JP2001012651A JP2001012651A JP2001232990A JP 2001232990 A JP2001232990 A JP 2001232990A JP 2001012651 A JP2001012651 A JP 2001012651A JP 2001012651 A JP2001012651 A JP 2001012651A JP 2001232990 A JP2001232990 A JP 2001232990A
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shaft
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ball
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JP2001012651A
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English (en)
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Seiichi Kobayashi
小林  清一
Hiroyuki Muto
広行 武藤
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Publication date
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  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 消しゴムで消せるボールペン筆記体と消しゴ
ム繰り出し機構を備えた便利な複式筆記具を提供可能と
する。 【解決手段】 先軸3又は中軸1に対する円筒カム5の
回転によって各筆記体の先端を先軸3の先端口から選択
的に出没可能とし、後軸4が円筒カム5とその後方に設
けられた消しゴム繰り出し装置を被覆して中軸1の後方
に回転可能に設けられて、後軸後4端孔から消しゴム4
5が出没可能となる複式筆記具に於いて、少なくとも一
本をボールペン筆記体8として、更にインキ収容管内に
筆記に伴う先端ボールの回転で粘性が低下して流出され
る、所謂剪断減粘性を有した水性ボールペンインキ又は
低粘度の油性インキが充填され、インキ溶媒中に架橋物
質を加えて、筆記に伴う先端ボールの回転でゾル化、描
線状態でゲル化し、紙にしみ込まないことから消しゴム
45で消すことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業状の利用分野】本発明は、複数の筆記体の先端を
先軸先端口に於いて交互に出没自在とした複式筆記具の
提供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複式筆記具の一例としては、同出
願人による実開昭64ー3491号公報に見られるよう
に、2本の筆記体を案内する摺動溝を有して先軸に対し
固着されるガイド筒と、当該ガイド筒に嵌装される二本
の筆記体に取付けられた摺動コマに接するカム斜面を前
端部に有すると共に、後端はノック部となしてキャップ
に対し軸方向に移動自在に、且つ円周方向の回転は一体
となるよう装着された円筒カムを備え、先軸に対するキ
ャップの回転操作により二本の筆記体を先軸先端口に於
いて選択的に出没可能とした複式筆記具が存在する。
又、本願の従来例として、同出願人による実開昭60ー
120889号公報に見られるように、キャップ後端か
ら突出した天冠を回転させて消しゴムを出没させるよう
にした複式筆記具が存在する。
【0003】一方、従来知られている油性ボールペン
は、それに使用するインキが粘度が数千mPa・S以上
の高粘度の為に、ペン先からインキが流出する際にボー
ルが回転する時の抵抗が大きいため書き味が悪い欠点が
ある。又、筆記の際に先端から流出するインキ量は少な
く、ボテ現象があり、筆記描線のムラがあり筆跡濃度が
薄いこと、高い筆記圧が必要なことなどの問題がある。
この油性ボールペンの改良として、最近、上記の水性と
油性との中間粘度領域(数mPa・S〜数千mPa・
S)のインキを用いる中粘度と呼ばれる水性インキ用ボ
ールペンが開発されている。このものは、先端ボールの
回転によって粘度が低下してインキがスムーズに流出す
る特性、所謂剪断減粘性を有する相対的に低粘性の水性
のインキを用いたボールペンである。しかしながら、こ
のものはインキが乾燥しやすい欠点があるために通常は
筆記先端部をシールするキャップが必要である。又、イ
ンキの流出量が多くなり、筆記寿命を延ばすためにイン
キ収容管の径を太くしてインキの充填量を多くする必要
がある。
【0004】又、上記油性ボールペンの改良として、耐
乾燥性に優れた低粘度の油性インキを用いたボールペン
が考えられるが、やはりインキの流出量が多くなり、筆
記寿命を延ばすためにインキ収容管の径を太くしてイン
キの充填量を多くする必要がある。又、インキの粘度が
低いために、チップ側を下向きにした場合に先端ボール
とチップ抱持部の隙間が生じるとインキが滲みでる(直
流)が生じたり、筆記時にインキの流出量が多くなる欠
点がある。
【0005】上記、中粘度の水性インキ、低粘度の油性
インキの何れも低粘性であることからインキが逆流や直
流しやすい現象がある。インキが逆流や直流を起こすと
衣類などを汚す危険がある。又、落下やノック衝撃で筆
記掠れが生じやすい欠点がある。又、そのようなボール
ペン筆記体の筆記先端部を先軸先端口から突出したまま
胸ポケット等に差すとインキが吸出されて服を汚す危険
性がある。
【0006】又、中粘度の水性ボールペンは、通常イン
キ収容管後端に、フォロアと称されるグリース状の半透
明不乾性物質が充填されるので、インキ蒸発防止の問題
はペン先、即ちボールとホルダーの間隙からの蒸発低減
化を考えればよい。例えば、油性ボールペンのように蒸
気圧がかなり低い溶剤を主として用いれば、インキの蒸
発は考慮しないですむ。しかし、水性インキの場合は水
が主溶剤なので、低蒸気圧溶剤を選択しただけでは、水
の蒸発を防げない。又、中粘度の水性、低粘度の油性ボ
ールペンはインキ収容管が太くなるために通常の太さの
複式筆記具に搭載した場合、筆記体間の自由度がなく突
出する筆記体の先端部が軸筒の先端孔にスムーズに求心
されず、作動が阻害されて筆記先端部の出没が不可とな
る。従って、作動を可能とするために軸筒が極端に太く
なって、携帯性、使い勝手が悪くなる欠点がある。
【0007】又、インキ溶媒中のゴム成分の溶解度差を
利用し、インキ収容管内でゲル状、筆記に伴う先端ボー
ルの回転でゾル化、描線状態でゲル化し、紙にしみ込ま
ないことから消しゴムで消せるインキが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の複式筆記具は、
多くの部位に金属部品が使用され、構造も複雑で、部品
点数も多くなりコスト高となる問題点がある。又、先軸
に対しキャップ(後軸)が長いのでデザイン上の融通性
に難点があるのと、又、筆記体の出没操作で一方の手で
軸先を、他方の手で軸後端を掴んで回転操作を行うため
使い勝手が悪い欠点があり、本発明の実施例である複式
筆記具はその問題を解決可能とする。又、本発明の実施
例である複式筆記具は、中粘度の水性、低粘度の油性イ
ンキを充填したボールペン筆記体を搭載可能とし、ペン
先の耐乾燥性が維持されてキャップを外して放置するこ
とができ、落下衝撃、上向き筆記によるインキの逆流や
インキの直流を防止可能とし、筆記先端部を先軸先端口
から突出したまま胸ポケット等に差してもインク吸出に
よる服の汚損を防止可能とする。本発明が解決しようと
する課題の要旨は、消しゴムで消せるボールペン筆記体
と消しゴム繰り出し機構を備えた便利な複式筆記具を提
供可能とすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する為
に本発明の請求項1に記載の複式筆記具は、先軸と中軸
の先方を互いに回転不能且つ抜け止め状態に固定し、中
軸に一体化したガイド部の複数の案内溝に、夫々筆記体
をガイド部と摺動コマとの間にリターンスプリングを附
勢して前後動自在に嵌装し、軸方向に変位するカム斜面
を前端部に円周状に設けた円筒カムを中軸に対し回転可
能に設け、各摺動コマをカム斜面に当接させることによ
り先軸又は中軸に対する円筒カムの回転によって交互に
前後動させて、各筆記体の先端を先軸の先端口から選択
的に出没可能とし、上記円筒カムの後方に消しゴム繰り
出し装置が配設されて、後軸が円筒カム及び消しゴム繰
り出し装置を被覆して上記中軸の後方に回転可能に設け
られて、後軸後端孔から消しゴムが出没可能となる複式
筆記具に於いて、少なくとも一本をボールペン筆記体と
して、そのボールペン筆記体は、先端ボールがチップ先
端のボール抱持部の内縁に常時には押圧して密接し、筆
記時には密接状態が解除されるように設けられたスプリ
ングを有することからなり、更にインキ収容管内に筆記
に伴う先端ボールの回転で粘性が低下して流出される、
所謂剪断減粘性を有した水性ボールペンインキ又は低粘
度の油性インキが充填され、上記インキの後端に筆記に
伴うインキの消耗に追随して移動するグリース状の半透
明不乾性物から成るフォロアが充填されてなり、インキ
溶媒中に架橋物質を加えて、筆記に伴う先端ボールの回
転でゾル化、描線状態でゲル化し、紙にしみ込まないこ
とから消しゴムで消せることを特徴とする。
【0010】また、上記請求項1に記載の複式筆記具に
於いて、ボールペン筆記体は、インキ収容管のインキ収
容部が比較的大きな断面積を有した非変形のものであっ
て、チップとインキ収容部を接続する部位が軸長方向に
対してフレキシブルな状態に形成されて、軸先から選択
的に夫々の筆記体の先端部をスムーズに出没可能とす
る。
【0011】
【実施例】先ず、図1は本発明の複式筆記具の第1の実
施例を示している。又、図2は複式筆記具の第2の実施
例を示している。図3は実施例である複式筆記具の円筒
カムと中軸との回転規制部を説明した図である。図4は
実施例の複式筆記具に搭載されるボールペン筆記体の縦
断面図である。図5はボールペン筆記体を搭載した状態
の先軸部内の状態を示す要部断面図である。以上に示
す、複式筆記具の実施例はシャープペンシル筆記体7と
通常の油性ボールペン筆記体8を搭載したものを示して
いる。又、前部に筆記具機能を備え、後部に消しゴム繰
り出し機構を備えている。本発明の意図する複式筆記具
は、以上に限らず所謂剪断減粘性を有した水性、又は低
粘度の油性ボールペンインキ或いは消しゴムで消せるボ
ールペンインキが充填されたボールペン筆記体を搭載可
能として、用途の必要性に応じて他の筆記体と組み合わ
せて構成される。又、消しゴム繰り出し機構は、組み合
わせる筆記体の種類、必要度に応じて敷設されるもので
ある。又、3本の筆記体を搭載するように構成すること
も可能である。
【0012】図1に示すように、第1の実施例である複
式筆記具は、ガイド筒2を一体に備えた中軸1、先軸
3、円筒カム5、一対の摺動コマ6、6`、シャープペ
ンシル筆記体7、ボールペン筆記体8、後軸4、内筒3
4、消しゴムホルダー40、消しゴム45を主な構成要
素とする。先ず、中軸1は樹脂製で、略中央部から後端
まで側面に開口した軸方向に長い案内溝9とそれと反対
側の側面に同様の案内溝9`を有したガイド筒2が設け
られている。ガイド筒2の前半部には各案内溝9、9`
と連通して孔32、32`を有した仕切り部16を備え
て前端を開口した筒部10が設けられ、筒部10の後端
に段部31を有して段部31の前方外周部には膨出状の
係合部13が形成されている。尚、ガイド筒は中軸と別
体に設けることも、又、中軸1の内周に一体にリブ又は
仕切り部等を形成して摺動コマを案内するガイド部と成
すことも可能である。
【0013】又、中軸1の後方側面には図3に示すよう
に切り窓18が形成されて回転規制部19が構成され
る。切り窓18内に円筒カム5の突起17が位置され、
突起17が切り窓18の一方の周壁50に当接する位置
から他方の周壁51に当接する範囲で円筒カム5は中軸
1に対し回転する。後述するが、円筒カム5が回転して
シャープペンシル筆記体7又はボールペン筆記体8の筆
記先端部が先軸先端口から交互に出没することになる。
又、前記突起17が周壁50に当接する位置でシャープ
ペンシル筆記体7が突出状態となり、その位置の切り窓
18の前端が前壁52となる。その時、突起17の前端
と前壁52との間にはシャープペンシルの芯を繰り出す
為に円筒カム5が前進する適宜間隔が設けられる。又、
突起17が周壁51に当接する位置でボールペン筆記体
8が突出状態となり、筆記体の没入時及びボールペン筆
記体8の突出時に於ける突起17の位置する切り窓18
の前端が前記前壁52に対し適宜後方寄りの前壁53と
成っている。その時、突起17の前端と前壁53は略当
接状態となり、円筒カム5は前進が阻止される。
【0014】先軸3は、前方が先細状で、内孔部先端に
は内段部27を有して先端口が設けられている。又、後
端孔には、前記ガイド筒の筒部10の外周部に設けられ
た係合部13と迎合して筒部10と抜け止め且つ回転止
めされる係合溝12が設けられている。尚、筒部10と
先軸3は適宜な力で着脱可能に固定される。(実開昭6
4ー3491号公報の先軸の構成と同じ)尚、先軸3と
中軸1の接合は螺子接合であってもよい。
【0015】円筒カム5は筒状を成し、前端縁に円周状
に前後に変位するカム斜面14を有し、カム斜面14の
最前端部には切欠15が形成されている。又、円筒カム
5の側面には上記中軸1の回転規制部19に位置して円
筒カムを一定範囲(略180度)で回転可能とする突起
17が形成されている。又、突起17と同軸線上で後方
に係止突起21が形成され、更に後方に延設した筒部2
0を有し、筒部20の内孔には螺旋溝33が形成されて
いる。尚、前記係止突起21は後述する後軸4への取付
けを容易とする為に、必要によって周辺に切り込みを入
れて内方へ弾性変形可能と成される。
【0016】又、摺動コマ6は、外面に突起22を有し
て、突起22の後端面には中央部が突出してその両側が
前述した円筒カム5のカム斜面14と略同勾配のカム斜
面を有している。又、芯パイプ23のフランジ部24に
当接して、芯パイプ23の後方を長く突出して嵌着する
孔が設けられている。又、摺動コマ6`は摺動コマ6と
同様に突起22`とカム斜面を有し、先端にはボールペ
ン等筆記体8の後端を止着する係止部26が設けられて
いる。尚、係止部はパイプ状に成して筆記体の後端を嵌
着することも可能である。
【0017】シャープペンシル筆記体7は、一般的なチ
ャック機構を内蔵し、後端にチャック機構と連結した継
手29を介して芯パイプ23に接合し、芯パイプ23の
後方に設けたフランジ部24に当接して摺動コマ6が嵌
着され、摺動コマ6の後端から突出した芯パイプ23の
後端孔は尾栓25等で閉塞されている。芯の繰り出し
は、シャープペンシル筆記体7の先端の段部28が先軸
3の内段部27に当接した状態で、摺動コマ6の軸推移
によりチャックを移動して行われる。
【0018】ところで、前記中軸1で、回転規制部19
の適宜前方の側面に円周状の鍔部1aが形成され、鍔部
1aの後方近傍に突状の係止部1bが形成されている。
又、後軸4の前端内孔に円周溝状の係止部4bが形成さ
れている。又、外周部側面にクリップ46が一体に形成
されている。(無論、別体で固着して設けてもよい)
又、クリップ46の内側に対応する後軸側面に軸方向に
長い窓部4aが穿設されて、クリップ先端の玉部47に
は係止部となる孔部48が穿設されている。後軸4は前
記筒部20を被覆する状態で嵌装され、上記円筒カム5
の係止突起21が前記窓部4aに弾性的に嵌入し、前記
係止部4bが前記係止部1bに弾性的に係合する。以上
で、中軸1に対し後軸4は回転のみ可能に止着されると
共に、円筒カム5は後軸4に対し前後動のみ可能に回転
止めされる。
【0019】又、内筒34は樹脂製の筒状体で、後端に
鍔状の天冠35を有し、前方に底部37とその先端に係
止部38を有している。又、天冠35と底部37を繋ぐ
筒部の側面には対向する一対のスリット36が穿設され
ている。内筒内には後端に消しゴム45を止着した消し
ゴムホルダー40が装着される。消しゴムホルダー40
は後方に消しゴム45を挟着する一対の弾性片43が形
成され、弾性片43の内面には係止突起44を有してい
る。又、前方の筒部41の外周には突起42が形成され
ている。消しゴムホルダー40は突起42と弾性片43
を内筒部のスリット36に嵌装し、突起42が更に螺旋
溝33に嵌入した状態で内筒34に配設されている。
【0020】以上で、内筒34は消しゴムホルダーの突
起42を筒部20の螺旋溝33に係合するように適宜回
転しながら前記円筒カムの筒部20に嵌装して、天冠3
5が筒部20の後端に当接すると共に、筒部20の内孔
前方に設けた段部39に内筒の係止部38が係止して内
筒34は筒部20に対し回転のみ可能に抜け止めされ
る。以上で、後軸4に対し天冠35を回転すると消しゴ
ムホルダー40が前後動して消しゴム45が天冠の後端
孔35aから出没可能となる。
【0021】次に、組立順序で説明すると、シャープペ
ンシル筆記体7、ボールペン筆記体8は後端に夫々の摺
動コマ6、6`を接続させて、前述の中軸のガイド筒2
の各案内溝9、9`に移動自在に嵌装され、各摺動コマ
6、6`の前端面と案内溝9、9`前面の仕切り部16
との間に介装したリターンスプリング30、30`によ
り後方へ附勢される。続いて円筒カム5を中軸1の後端
孔に挿入して突起17を回転規制部19に位置させ、円
筒カムの外側に後軸4を嵌装して上記係止突起21を窓
部4aに貫出させると共に係止部4bを係止部1bに係
合させて後軸4を中軸1に回転のみ可能に止着する。以
上で、円筒カム5は中軸1に対して円周方向に略180
度で回転可能に位置される。
【0022】又、上記係止突起21を上記クリップ玉部
47の孔部48の後端に係止させ、シャープペンシル筆
記体7が突出した状態で、円筒カム5は中軸1に対して
芯繰り出しに必要なストローク分前後動可能と成され、
筆記体の収納時又はボールペン筆記体8の突出した状態
で前後動不可と成される。各摺動コマ6、6`は常時リ
ターンスプリング30、30`によって後方へ附勢され
ているので、常にその突起22、22`のカム斜面を円
筒カム5のカム斜面14に接触した状態を保っている。
【0023】又、中軸1の段部31の前面に先軸3の後
端面が当接状態で、筒部10の係合部13が先軸3の係
合溝12に弾性的に嵌着して、先軸3と中軸1が回転止
め且つ抜け止め状態に固定される。尚、先軸3は適宜な
力で着脱可能になっている。この状態で、先軸3又は中
軸1に対して後軸4を一方に回転すると、摺動コマ6が
前進して円筒カム5のカム斜面14の最前端の切欠15
がシャープペンシル筆記体7の摺動コマ6の突起22に
係止して筆記先端部が先軸先端口から突出状態になる。
又、先軸3又は中軸1に対して円筒カム5を他方に回転
すると、摺動コマ6が後退してシャープペンシル筆記体
7の筆記先端部が先軸先端口から没入すると共に、摺動
コマ6`が前進して他方のボールペン筆記体8の筆記先
端部が先軸先端口から突出する。
【0024】一方、消しゴム45を止着した消しゴムホ
ルダー40を内筒34内に嵌装した状態で円筒カムの筒
部20の後端から回転を加えながら挿入して、天冠35
の前端を筒部20の後端に当接させた状態で筒部20に
対し回転方向のみ可能に止着する。以上により、後軸4
に対し天冠35を左右に回転すると天冠の後端孔35a
から消しゴム45が出没する。
【0025】又、図2は本発明の第2の実施例を示して
おり、基本的には第1の実施例と同じである。以下、相
違点のみ概説する。先ず、内筒65前方の筒部内孔に螺
旋溝66が形成されている。又、軸部61の後端近傍に
係止部62が形成され、更に後方にスリット63が形成
された筒部が延設されている。又、前記内筒65はスリ
ットを有した円筒カムの筒部に被嵌されて円筒カムの係
止部62に回転方向のみ可能に係止する係止部68が設
けられ、内筒65後端の天冠67が後軸64の後端から
突出状態と成されている。以上により、後軸64に対し
天冠67を左右に回転すると消しゴムは後端孔から出没
可能となる。
【0026】次に、本発明の複式筆記具に搭載されるボ
ールペン筆記体70aに付いて説明する。尚、ボールペ
ン筆記体1aと図5に示すボールペン筆記体70bは同
じ構成であり、例えば、インキ色などが異なるものであ
る。又、ボールペン筆記体に適用されるインキは所謂剪
断減粘性を有した水性、低粘度の油性インキ又はインキ
溶媒中に架橋物質を加えて、筆記に伴う先端ボールの回
転でゾル化、描線状態でゲル化し、紙にしみ込まないこ
とから消しゴムで消せるインキである。
【0027】図4に示すようにチップ80は、インキ流
入可能なチャンネルを有した座に先端ボール81が略当
接した状態で、先端ボール81が回転自在に抱持される
ようカシメられている。又、チップ80の内孔部にスプ
リング83が内挿され、スプリング83の後端が抜出不
能となるようにチップの軸部82の後端を適宜カシメて
いる。又、先端ボール81がチップ抱持部の内面に密接
することは筆記先端の乾燥、インキの直流防止に対し極
めて重要であって、そのために先端ボールを抱持するチ
ップ内面の表面粗さ、カシメによる密接精度を改善する
為に内面の研削仕上げ、カシメ精度を上げる為の二次的
な塑性加工が配慮される。又、先端ボールとの密接面に
表面処理などが配慮される。
【0028】又、スプリング83の先方は直立状の棒軸
部84となり、当該棒軸部84の先端が先端ボール81
の後端に押圧状態で当接する。尚、先端ボール81はそ
の押圧によってチップ80のボール抱持部(カシメなど
で形成)の内縁に密接状態となる。
【0029】又、継ぎ手71は先端にチップ80の軸部
82を圧着する前軸部72とインキ収容管86の前端に
圧着される後軸部74が形成され、前記前軸部72と後
軸部74との間がフレキシブルな、例えば蛇腹73など
で一体に接続された樹脂成形品で形成される。又、前軸
部72の内孔部後方にはボール弁85が遊嵌している弁
室76があり、弁室76の後方にはテーパー状又は球面
状のボール受け座77と軸心に適宜偏心して設けられた
導孔78とが設けられ、前記蛇腹73、後軸部74の内
孔がインキ収容管86の内孔に連通している。又、弁室
76の内壁の一側には軸方向にインキが流れるように溝
部を設けている。(図示せず)この弁室76内の遊嵌し
ているボール弁85は、チップ80を下向きにした状態
では、チップの軸部82の後端に偏った状態に接してイ
ンキ流路を形成し、インキ収容管のインキは導孔78を
通り前記溝部、前記インキ流路をなどを通じてチップ内
孔部に流入する。逆に上向きの状態ではボール弁85が
ボール受け座77に当接してインキの逆流を防止する機
能が得られる。
【0030】又、インキ収容管86内には上記ボールペ
ンのインキ87が充填され、更に、このインキ87の後
端にインキの消耗と共にインキ面に接触して追随して移
動可能なグリース状の半透明不乾性物から成るフォロア
88が充填される。又、落下やノック衝撃等による変形
を防止するために必要に応じてフォロア88内にフォロ
アと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒89が浸
漬される。尚、上記インキ収容管86は一例として透明
PP樹脂成形品等が使用される。又、インキ収容管をク
リアドレン性に優れた材質で選定する。又、インキ収容
管86は継ぎ手71と一体に形成されてもよい。
【0031】又、インキ収容管86のインキ収容部は比
較的大きな断面積を有した非変形のものであって、例え
ば、中軸1内に無駄なく嵌挿する略D形の断面形状を有
して形成される。尚、上記チップ80とインキ収容部を
接続する部位が軸長方向に対して横方向に容易に変移可
能と成される。又、チップ80後端を圧着する継ぎ手と
インキ収容管との間に肉薄、細径でフレキシブルなチュ
ーブを接続して構成することも可能である。又、複式筆
記具にボールペン筆記体70a,70bを搭載する場
合、例えば、摺動コマと連接した連結部90等を介して
ボールペン筆記体が接続される。
【0032】
【作用】先ず、第1の実施例に於いて、先軸3又は中軸
1に対して後軸4を一方に回転すると、図1に示すよう
に円筒カム5のカム斜面14の先端に設けた切欠15が
一方のシャープペンシル筆記体7の摺動コマ6と係合し
てその筆記先端部を先軸先端口から突出する。この状態
で天冠35の後端をノックして円筒カム5を軸推移する
と、その動作が摺動コマ6、芯パイプ23、シャープペ
ンシル筆記体7に伝達され、筆記先端部の段部28が先
軸3の内段部27に当接した状態から継手29と共にチ
ャックが軸推移して芯が繰り出される。又、先軸3又は
中軸1に対して後軸4を他方に回転すると、シャープペ
ンシル筆記体7が後退し、代わりにボールペン筆記体8
の筆記先端部が先軸先端口から突出する。次に、後軸4
に対して天冠35を左右に回転すると、消しゴムホルダ
ー40が前後動して後端孔35aから消しゴム45が出
没する。又、第2の実施例は第1の実施例と同じであ
り、その説明は省略する。
【0033】ボールペン筆記体70aは、チップ80を
上向きにした状態に於いて、そのボール弁85が弁室7
6のボール受け座77に位置して導孔78を密閉するの
で、上向き筆記されてチップの先端ボール81直下のイ
ンキがなくなっても、インキにヘッドが掛かり逆流する
ことがない。従って、チップ80を下向きにした時には
インキがすぐに流出可能となり、筆記で掠れが防止され
る。(因みにボール弁を有しない構造では、上向き筆記
でインキが逆流方向に作用するのでチップ内に空気を巻
き込み、下向き筆記で即インキが追随せず掠れが生じ
る)
【0034】チップ80を下向きにした筆記状態に於い
ては、ボール弁85がチップ80後端の一方に偏った状
態に当接し、他方にはチップ80内にインキが流入可能
な流路が構成され、インキ収容管86から導孔78を経
て弁室76に入ったインキ87は先端ボール81の後端
まで誘導される。この状態で、棒軸部84の押圧で先端
ボール81がチップ抱持部の内縁に密接されるのでイン
キの直流が防止される。又、筆圧により先端ボール81
が微小に後退するので隙間を生じてインキが流出可能と
なり、筆記により先端ボール81の回転でインキがスム
ーズに流出され、ボテが無く、筆跡濃度の高い筆記が可
能となる。
【0035】先端ボール81の直下にはチャンネル(チ
ップ内孔に向かって貫通したインキ流入溝を複数箇所に
有した先端ボールの受け座)がありチャンネルの中心孔
には棒軸部84が貫通する。チップ内のインキはインキ
流入溝および中心孔と棒軸部84との間の隙間を通じて
先端ボール81直下に誘導される。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上のように、消しゴムで消せ
るボールペン筆記体と消しゴム繰り出し機構を備えた便
利な複式筆記具が携帯性、使い勝手を満足した軸体の太
さで提供可能となる。また従来例に対し金属が樹脂に代
替えされ、部品点数が省略されて構造が単純化され、且
つ、組立てが容易となりコスト低減が達成可能となる。
また後軸(キャップ)が適宜長さに設定できるので、デ
ザイン上の融通性があり、また回転操作がし易くなる。
また所謂剪断減粘性を有した水性、低粘度の油性インキ
を使用したボールペン筆記体を搭載して、ボテの無い、
描線の濃い、筆記掠れの無い、且つ、キャップを不要と
して筆記先端部を出没可能とし、且つ、インキの直流や
上向き筆記、ノック及び落下衝撃に対するインキの逆流
で軸筒内や手や衣服等を汚す事故が防止できる。また消
しゴムで消せるインキを使用したボールペン筆記体やシ
ャープペンシル筆記体など用途の必要性に応じて他の筆
記体と組み合わせて便利な複式筆記具が提供可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である複式筆記具の全体
を示す縦断面図で、一部非断面で示されている。
【図2】本発明の第2の実施例である複式筆記具の全体
を示す縦断面図で、一部非断面で示されている。
【図3】円筒カムの突起と中軸の回転規制部との係合状
態を示す説明図である。
【図4】実施例であるボールペン筆記体の縦断面図であ
る。
【図5】実施例であるボールペン筆記体を搭載した場合
の先軸内要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 中軸 1a 鍔部 1b 係止部 2 ガイド筒 3 先軸 4 後軸 4a 窓部 4b 係止部 5 円筒カム 6 摺動コマ 6` 摺動コマ 7 シャープペンシル筆記体 8 ボールペン筆記体 9 案内溝 9` 案内溝 10 筒部 11 ノックスプリング 12 係合溝 13 係合部 14 カム斜面 15 切欠 16 仕切り部 17 突起 18 切り窓 19 回転規制部 20 筒部 21 係止突起 22 突起 22` 突起 23 芯パイプ 24 フランジ部 25 尾栓 26 係止部 27 内段部 28 段部 29 継ぎ手 30 リターンスプリング 30` リターンスプリング 31 段部 32 孔 32` 孔 33 螺旋溝 34 内筒 35 天冠 35a 後端孔 36 スリット 37 底部 38 係止部 39 段部 40 消しゴムホルダー 41 筒部 42 突起 43 弾性片 44 係止突起 45 消しゴム 50 周壁 51 周壁 52 前壁 53 前壁 60 円筒カム 61 軸部 62 係止部 63 スリット 64 後軸 65 内筒 66 螺旋溝 67 天冠 68 係止部 70a ボールペン筆記体 70b ボールペン筆記体 71 継ぎ手 72 前軸部 73 蛇腹 74 後軸部 75 鍔部 76 弁室 77 ボール受け座 78 導孔 79 内孔部 80 チップ 81 先端ボール 82 軸部 83 スプリング 84 棒軸部 85 ボール弁 86 インキ収容管 87 インキ 88 フォロア 89 フォロア棒 90 連結部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先軸と中軸の先方を互いに回転不能且つ
    抜け止め状態に固定し、中軸に一体化したガイド部の複
    数の案内溝に、夫々筆記体をガイド部と摺動コマとの間
    にリターンスプリングを附勢して前後動自在に嵌装し、
    軸方向に変位するカム斜面を前端部に円周状に設けた円
    筒カムを中軸に対し回転可能に設け、各摺動コマをカム
    斜面に当接させることにより先軸又は中軸に対する円筒
    カムの回転によって交互に前後動させて、各筆記体の先
    端を先軸の先端口から選択的に出没可能とし、上記円筒
    カムの後方に消しゴム繰り出し装置が配設されて、後軸
    が円筒カム及び消しゴム繰り出し装置を被覆して上記中
    軸の後方に回転可能に設けられて、後軸後端孔から消し
    ゴムが出没可能となる複式筆記具に於いて、 少なくとも一本をボールペン筆記体として、そのボール
    ペン筆記体は、先端ボールがチップ先端のボール抱持部
    の内縁に常時には押圧して密接し、筆記時には密接状態
    が解除されるように設けられたスプリングを有すること
    からなり、更にインキ収容管内に筆記に伴う先端ボール
    の回転で粘性が低下して流出される、所謂剪断減粘性を
    有した水性ボールペンインキ又は低粘度の油性インキが
    充填され、上記インキの後端に筆記に伴うインキの消耗
    に追随して移動するグリース状の半透明不乾性物から成
    るフォロアが充填されてなり、インキ溶媒中に架橋物質
    を加えて、筆記に伴う先端ボールの回転でゾル化、描線
    状態でゲル化し、紙にしみ込まないことから消しゴムで
    消せることを特徴とする複式筆記具。
  2. 【請求項2】 ボールペン筆記体は、インキ収容管のイ
    ンキ収容部が比較的大きな断面積を有した非変形のもの
    であって、チップとインキ収容部を接続する部位が軸長
    方向に対してフレキシブルな状態に形成されて、軸先か
    ら選択的に夫々の筆記体の先端部を出没可能とした請求
    項1に記載の複式筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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