JPH10264583A - ノック式筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノックのみで筆記先端部の出没が行え、使い
勝手がよく、筆記先端部を突出させたままではクリップ
が胸ポケット等に止着できず、インキで衣服を汚損する
事故を防止可能とする。 【構成】 ノック棒の後端にノック部材が止着され、軸
筒に対しノック部材を後方に附勢する戻しスプリングが
設けられて、ノック部材の一側から軸筒周面の前方に向
かって設けられたクリップ先端の玉部に係止部が形成さ
れ、その玉部に対面する軸筒周面に係止部が形成され
て、又、後端部を回転カム部材の前面に当接した状態で
ボールペン筆記体をリターンスプリングにより後方へ附
勢して、前記ノック部材を前進して筆記体の筆記先端部
が突出した状態で回転カム部材が前進位置に位置決めさ
れた時に、クリップの玉部の係止部が対面する軸筒に設
けた係止部に迎合して係止され、クリップが軸筒に対し
離反しないように固定されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、剪断減粘性を有した水
性又は低粘度の油性インキ等の低粘度インキが充填され
たボールペン筆記体を搭載して成るノック式筆記具に関
する。

【０００２】

【従来の技術】筆記部を軸先端口から突出させたままの
状態で衣服の胸のポケットへ筆記具を止着してその筆記
部のインキにより衣服を汚損してしまわない様に工夫さ
れた筆記具が存在する。又、カム筒とノック棒及び回転
カム部材とから構成されるノック機構を使って筆記先端
部を軸先端口から出没させるようにしたノック式筆記具
も知られている。

【０００３】従来知られている油性ボールペンは、それ
に使用するインキが粘度が数千ｍＰａ・Ｓ以上の高粘度
の為に、ペン先からインキが流出する際にボールが回転
する時の抵抗が大きいため書き味が悪い欠点がある。
又、筆記の際に先端から流出するインキ量は少なく、ボ
テ現象があり、筆記描線のムラがあり筆跡濃度が薄いこ
と、高い筆記圧が必要なことなどの問題がある。この油
性ボールペンの改良として、最近、水性と前記油性との
中間粘度領域（数ｍＰａ・Ｓ〜数千ｍＰａ・Ｓ）のイン
キを用いる中粘度と呼ばれる水性インキ用ボールペンが
開発されている。このものは、先端ボールの回転によっ
て粘度が低下してインキがスムーズに流出する特性、所
謂剪断減粘性を有する相対的に低粘性の水性のインキを
用いたボールペンである。しかしながら、このものはイ
ンキが乾燥しやすい欠点があるために通常は筆記先端部
をシールするキャップが必要である。又、インキの流出
量が多くなり、筆記寿命を延ばすためにインキ収容管の
径を太くしてインキの充填量を多くする必要がある。

【０００４】又、上記油性ボールペンの改良として、耐
乾燥性に優れた低粘度の油性インキを用いたボールペン
が考えられるが、やはりインキの流出量が多くなり、筆
記寿命を延ばすためにインキ収容管の径を太くしてイン
キの充填量を多くする必要がある。又、インキの粘度が
低いために、チップ側を下向きにした場合に先端ボール
とチップ抱持部の隙間が生じるとインキが滲みでる（直
流）が生じたり、筆記時にインキの流出量が多くなる欠
点がある。

【０００５】上記、中粘度の水性インキ、低粘度の油性
インキの何れも低粘度インキであることからインキが逆
流や直流しやすい現象がある。インキが逆流や直流を起
こすと衣類などを汚す危険がある。又、落下やノック衝
撃で筆記掠れが生じやすい欠点がある。又、中粘度の水
性ボールペンは、通常インキ収容管後端に、フォロアと
称されるグリース状の半透明不乾性物質が充填されるの
で、インキ蒸発防止の問題はペン先、即ちボールとホル
ダーの間隙からの蒸発低減化を考えればよい。例えば、
油性ボールペンのように蒸気圧がかなり低い溶剤を主と
して用いれば、インキの蒸発は考慮しないですむ。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は以下の課題を
解決可能とする。低粘度のインキを使用したボールペン
筆記体を搭載して、軸筒の先端口から筆記先端部を出没
可能とするノック式筆記具に於いて、 （１）単純な構造で安価に提供可能な構造であること。 （２）ノック操作のみで筆記先端部が先端口から出没可
能であること。 （３）筆記先端部を突出したままでは胸ポケット等に差
せない安全機構を備えて成ること。 （４）インキの直流やノックや落下衝撃、上向き筆記に
対してのインキの逆流を防止して軸内や手、衣服等の汚
損が防止可能であること。 （５）上向き筆記、衝撃が加わった時の先端ボール背面
の空気巻き込みに伴うインキ切れで起きる筆記掠れや、
先端ボールとチップ抱持部の内縁とのシール不完全に伴
う乾燥で起きる筆記掠れが防止可能であること。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の構成を有する。請求項１に記載の発
明に係るノック式筆記具は、軸筒後方内部に設けられた
カム溝と迎合するカム部を有したノック棒と回転カム部
材が軸推移自在に嵌装されて、ノック棒の前後退で回転
カム部材が回転しながら進退位置に位置決めされる所謂
ノック機構部が設けられて成る筆記具要素と、その筆記
具要素に搭載される、先端ボールを抱持するチップと後
方にインキ収容管を有し、先端ボールがチップ先端のボ
ール抱持部の内縁に常時は押圧して密接し、筆記時には
密接状態が解除されるように設けられたスプリングを有
することから成り、インキ収容管内に低粘度インキが充
填され、そのインキの後端に筆記に伴うインキの消耗に
追随して移動するグリース状のフォロアが充填されて成
るボールペン筆記体とで構成されるノック式筆記具に於
いて、ノック棒の後端にノック部材が止着され、軸筒に
対しノック部材を後方に附勢する戻しスプリングが設け
られて、ノック部材の一側から軸筒周面の前方に向かっ
て設けられたクリップ先端の玉部に係止部が形成され、
その玉部に対面する軸筒周面に係止部が形成されて、
又、後端部を回転カム部材の前面に当接した状態でボー
ルペン筆記体をリターンスプリングにより後方へ附勢し
て、前記ノック部材を前進して筆記体の筆記先端部が突
出した状態で回転カム部材が前進位置に位置決めされた
時に、クリップの玉部の係止部が対面する軸筒に設けた
係止部に迎合して係止され、クリップが軸筒に対し離反
しないように固定されてなる。

【０００８】請求項２に記載の発明に係るノック式筆記
具は、請求項１に記載のノック式筆記具に於いて、クリ
ップと対向する軸筒の側面にスリットを形成し、軸筒内
には内径部にカム溝を有し外周部に鍔状の突起と成した
係止部を有するカム筒がその係止部をスリットに嵌装し
て軸筒面より突出状に位置決めされ、又、クリップの玉
部には前記鍔状の係止部に係止する縁状の係止部が形成
されてなる。

【０００９】請求項３に記載の発明に係るノック式筆記
具は、請求項１に記載のノック式筆記具に於いて、その
ボールペン筆記体は、チップ後端に対峙してボール弁が
遊嵌された弁室が設けられ、該弁室後部にボール弁が密
接してインキの逆流を防ぐボール受け座及び該ボール受
け座からインキ収容部内に通ずる導孔が設けられてな
る。

【００１０】

【実施例】図１乃至図４は本発明の実施例を示してい
る。先ず図１に示すように軸筒２０は樹脂製でその側面
に後端開口縁から所要距離前方位置まで軸方向のスリッ
ト２３が設けられている。又、スリット２３の前方には
両側壁より適宜傾斜面２８を備えた段部２７が形成され
ている。又、ノック部材２５は外周部の一側に軸方向の
リブ２５ａが形成され、その同軸線上に基部２９ａで接
続され前方に延出されたクリップ２９が設けられ、又、
クリップ２９先端の玉部３０には図３に示すようにクリ
ップの外面より窓部３１が穿設されて、玉部の頂部に縁
状の係止部３２が形成されている。

【００１１】又、カム筒３３はその内孔部に円周状で複
数の溝とリブで構成されその先端にカム部を備えた通称
カム溝が形成され、外周部には軸筒２０の後方より設け
たスリット２３に嵌装するリブ３４と鍔部３６を有した
突起状の係止部３５が形成され、嵌装された状態で係止
部３５の前端がスリット前端の段部２４に当接し、リブ
３４の後端が段部２７の前端に係止して、軸筒２０に対
しカム筒３３は固定される。又、カム筒３３内には前記
カム溝と迎合するカム部を有したノック棒４１と回転カ
ム部材３７がカム筒内で軸推移自在に嵌装されて、ノッ
ク棒４１の前後退ごとに回転カム部材３７がカム溝の割
り出し角度分づつ回転しながらカム溝３８ａの先端カム
部に係合して進退位置に位置決めされる。又、ノック棒
４１の軸部４２の側面には２箇所で窓部４２ａが穿設さ
れ、又、回転カム部材３７の軸部３９外周の所要位置に
鍔状の係止部４０が形成されていて、図２に示すように
回転カム部材３７が前進位置決めされた時に前記係止部
４０の前端が窓部４２ａ前端の段部４２ｂに当接状態で
係止されてノック棒４１及びノック部材２５は前進位置
に保持されることになる。

【００１２】カム筒３３とノック棒４１及び回転カム部
材３７で構成されるノック機構部はよく知られるカーン
式ノック機構と同等の構成を成すものである。又、ノッ
ク棒４１と回転カム部材３７はカム筒３３に進退位置に
位置決めされるよう嵌装され、ノック棒４１の後端に
は、軸筒２０の後端より適宜突出してノック部材２５が
止着されると共に、カム筒３３の後端とノック部材２５
の前端との間に戻しスプリング４４が附勢される。又、
その時、ノック部材２５のリブ２５ａが軸筒のスリット
２３に嵌装し、クリップの玉部３０がカム筒３３の係止
部３５に対面状態と成される。

【００１３】一方、ボールペン筆記体１は、軸筒２０の
内孔部２６にリターンスプリング４５を介装して挿入さ
れ、その後端が回転カム部材３７の前面に当接されてい
る。又、ノック部材２５の後端をノックして前進させる
と、リターンスプリング４５の附勢力によりノック棒４
１が前進して回転カム部材３７が前進位置に位置決めさ
れた時にボールペン筆記体１の筆記先端部が軸筒２０の
先端口２１から突出状態となる。又、その時、クリップ
の玉部３０がカム筒３３の係止部３５に係止される。

【００１４】図４はボールペン筆記体１を示している。
ボールペン筆記体１は、所謂剪断減粘性を有した中粘度
の水性、又は低粘度の油性インキ等の低粘度インキが充
填されて成るものである。

【００１５】チップ９はインキ流入可能なチャンネルを
有した座に先端ボール１０が略当接した状態で先端ボー
ル１０が回転自在に抱持されるようカシメられている。
又、チップ９の内孔部にスプリング１２が内挿され、ス
プリング１２の後端が抜出不能となるようにチップの後
端を適宜カシメている。又、先端ボール１０がチップ抱
持部の内面に密接することは筆記先端の乾燥、インキの
直流防止に対し極めて重要であって、そのために先端ボ
ールを抱持するチップ内面の表面粗さ、カシメによる密
接精度を改善する為に内面の研削仕上げ、カシメ精度を
上げる為の二次的な塑性加工が配慮される。又、先端ボ
ールとの密接面に表面処理などが配慮される。又、スプ
リング１２の先方は直線状の棒軸部１３となり、その先
端が先端ボール１０の背面に押圧状態で当接する。尚、
先端ボール１０はその押圧によってチップ９のボール抱
持部（カシメなどで形成）の内縁に密接状態となる。

【００１６】筒体２は先端にチップ９を圧着する長い前
軸部３とインキ収容管４で形成されている。又、前軸部
３の前端内孔にはチップ９の後端に対峙してボール弁１
４が遊嵌される弁室５が設けられており、チップ９が下
向きの時には導孔７が開放されてインキ１５がチップ側
に導通され、逆に上向きの状態ではボール弁１４が導孔
７を密閉してインキの逆流を防止するよう構成されてい
る。

【００１７】又、インキ収容管４内には中粘度の水性又
は低粘度の油性インキが充填され、更に、このインキの
後端にインキの消耗と共にインキ面に接触して追随して
移動可能なグリース状の半透明不乾性物から成るフォロ
ア１６が充填されている。又、フォロア１６内にはフォ
ロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒１７が
浸漬されている。

【００１８】

【作用】上記の実施例に基づき作用を以下に説明する。
先ず、図１の状態より、ノック部材２５の後端をノック
してノック棒４１を前進させると、ノック棒４１によっ
て回転カム部材３７が前進して回転し、前進位置に位置
決めされてボールペン筆記体１の筆記先端部が先端口２
１から適宜突出して筆記状態となる。その状態は図２に
示される。この状態でノック部材２５のノックを繰り返
すと筆記先端部は先端口２１から出没を繰り返すことに
なる。

【００１９】図２に示す示すように筆記先端部が先端口
２１から突出した状態では筆記具を胸ポケット等に止着
しようとするとクリップの玉部３０の縁状の係止部３２
とカム筒３３の鍔状の係止部３５が係止しているのでク
リップの使用が妨げられ胸ポケット等への止着が阻止さ
れる。従って筆記先端部を突出させたままの状態で胸の
ポケット等へ止着して衣服を汚損するのを未然に防止す
る。

【００２０】ところで、ボールペン筆記体１は、チップ
９を上向きにした状態に於いて、そのボール弁１４が弁
室５のボール受け座６に位置して導孔７を密閉するの
で、上向き筆記されてチップの先端ボール１０背面のイ
ンキがなくなっても、インキにヘッドが掛かり逆流する
ことがない。従って、チップ９を下向きにした時にはイ
ンキがすぐに流出可能となり、筆記で掠れが防止され
る。（因みにボール弁を有しない構造では、上向き筆記
でインキが逆流方向に作用するのでチップ内に空気を巻
き込み、下向き筆記で即インキが追随せず掠れが生じ
る）

【００２１】チップ９を下向きにした筆記状態に於いて
は、ボール弁１４がチップ９後端の一方に偏った状態に
当接し、他方にはチップ９内にインキが流入可能な流路
が構成され、インキ収容管４から導孔７を経て弁室５に
入ったインキ１５は先端ボール１０の背面まで誘導され
る。この状態で、スプリング１２の棒軸部１３の押圧で
先端ボール１０がチップ抱持部の内縁に密接されるので
インキの直流が防止される。又、筆圧により先端ボール
１０が微小に後退するので隙間を生じてインキが流出可
能となり、筆記により先端ボール１０の回転でインキが
スムーズに流出され、ボテが無く、筆跡濃度の高い筆記
が可能となる。

【００２２】先端ボール１０の背面にはチャンネル（チ
ップ内孔に向かって貫通したインキ流入溝を複数箇所に
有した先端ボールの受け座）がありチャンネルの中心孔
には棒軸部１３が貫通する。チップ内のインキはインキ
流入溝および中心孔と棒軸部１３との間の隙間を通じて
先端ボール１０背面に誘導される。

【００２３】

【発明の効果】本発明は以上の通りであり、所謂剪断減
粘性を有した水性、低粘度の油性インキ等の低粘度イン
キを使用したボールペン筆記体を搭載して、ボテの無
い、描線の濃い、筆記時以外は先端ボールがチップ抱持
部の内縁に密接するので、経時下の乾燥による筆記掠れ
の筆記掠れの無く、キャップを不要として筆記先端部を
出没可能とし、且つ、インキの直流や上向き筆記、ノッ
ク及び落下衝撃に対するインキの逆流で軸筒内や手や衣
服等を汚す事故が防止される。又、ノックのみで筆記先
端部の出没が行えるので、使い勝手がよく、構造が簡単
なので安価に提供可能となる。又更に、筆記先端部を突
出させたままでは胸ポケット等に止着できないのでイン
キで衣服を汚損する事故が防止可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例であるノック式筆記具の縦断面
図で筆記体を軸内に収納した状態を示している。

【図２】後端をノックして筆記先端部を軸先端口から突
出させた状態を示した縦断面図である。

【図３】図２の状態で、クリップが係止された状態を示
す要部断面図である。

【図４】ボールペン筆記体の縦断面図である。

【符号の説明】

１ ボールペン筆記体 ２ 筒体 ２ａ 前端 ３ 前軸部 ４ インキ収容管 ５ 弁室 ６ ボール受け座 ７ 導孔 ８ 内孔部 ９ チップ １０ 先端ボール １１ 軸部 １２ スプリング １３ 棒軸部 １４ ボール弁 １５ インキ １６ フォロア １７ フォロア棒 ２０ 軸筒 ２１ 先端口 ２２ 内段部 ２３ スリット ２４ 段部 ２５ ノック部材 ２５ａ リブ ２６ 内孔部 ２７ 段部 ２８ 傾斜面 ２９ クリップ ２９ａ 基部 ３０ 玉部 ３１ 窓部 ３２ 係止部 ３３ カム筒 ３４ リブ ３５ 係止部 ３６ 鍔部 ３７ 回転カム部材 ３８ カム部 ３８ａ カム溝 ３９ 軸部 ４０ 係止部 ４１ ノック棒 ４２ 軸部 ４２ａ 窓部 ４２ｂ 段部 ４３ 後端部 ４４ 戻しスプリング ４５ リターンスプリング

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸筒後方内部に設けられたカム溝と迎合
   するカム部を有したノック棒と回転カム部材が軸推移自
   在に嵌装されて、ノック棒の前後退で回転カム部材が回
   転しながら進退位置に位置決めされる所謂ノック機構部
   が設けられて成る筆記具要素と、その筆記具要素に搭載
   される、先端ボールを抱持するチップと後方にインキ収
   容管を有し、先端ボールがチップ先端のボール抱持部の
   内縁に常時は押圧して密接し、筆記時には密接状態が解
   除されるように設けられたスプリングを有することから
   成り、インキ収容管内に低粘度インキが充填され、その
   インキの後端に筆記に伴うインキの消耗に追随して移動
   するグリース状のフォロアが充填されて成るボールペン
   筆記体とで構成されるノック式筆記具に於いて、 ノック棒の後端にノック部材が止着され、軸筒に対しノ
   ック部材を後方に附勢する戻しスプリングが設けられ
   て、ノック部材の一側から軸筒周面の前方に向かって設
   けられたクリップ先端の玉部に係止部が形成され、その
   玉部に対面する軸筒周面に係止部が形成されて、又、後
   端部を回転カム部材の前面に当接した状態でボールペン
   筆記体をリターンスプリングにより後方へ附勢して、前
   記ノック部材を前進して筆記体の筆記先端部が突出した
   状態で回転カム部材が前進位置に位置決めされた時に、
   クリップの玉部の係止部が対面する軸筒に設けた係止部
   に迎合して係止され、クリップが軸筒に対し離反しない
   ように固定されてなるノック式筆記具。
2. 【請求項２】 クリップと対向する軸筒の側面にスリッ
   トを形成し、軸筒内には内径部にカム溝を有し外周部に
   鍔状の突起と成した係止部を有するカム筒がその係止部
   をスリットに嵌装して軸筒面より突出状に位置決めさ
   れ、又、クリップの玉部には前記鍔状の係止部に係止す
   る縁状の係止部が形成されてなる請求項１に記載のノッ
   ク式筆記具。
3. 【請求項３】 ボールペン筆記体は、チップ後端に対峙
   してボール弁が遊嵌された弁室が設けられ、該弁室後部
   にボール弁が密接してインキの逆流を防ぐボール受け座
   及び該ボール受け座からインキ収容部内に通ずる導孔が
   設けられて成る請求項１に記載のノック式筆記具。