JPH10287082A - ボールペンのリフィール - Google Patents

ボールペンのリフィール

Info

Publication number
JPH10287082A
JPH10287082A JP9111789A JP11178997A JPH10287082A JP H10287082 A JPH10287082 A JP H10287082A JP 9111789 A JP9111789 A JP 9111789A JP 11178997 A JP11178997 A JP 11178997A JP H10287082 A JPH10287082 A JP H10287082A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
tip
ball
shaft
writing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9111789A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3853020B2 (ja
Inventor
Seiichi Kobayashi
小林  清一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Pencil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority to JP11178997A priority Critical patent/JP3853020B2/ja
Publication of JPH10287082A publication Critical patent/JPH10287082A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3853020B2 publication Critical patent/JP3853020B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低粘度インキが充填されてインキの逆流、直
流現象が生じず筆記先端部の耐乾燥性が維持されて、シ
ールキャップ不要の単式又は複式筆記具に搭載可能とす
るボールペンのリフィールを提供可能とする。 【構成】 先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内
縁に密接し、筆記時に密接状態が解除されるように先端
ボールの背面を押圧する先端に弾発体を備えたインキ誘
導芯がチップ内孔に密装されて、チップ後方にインキ収
容部が比較的大きな横断面積を有した非変形のインキ収
容管を有し、該インキ収容管内に低粘度のインキが充填
され、更にインキの後端に筆記に伴うインキの消耗に追
随して移動するフォロアが設けられてなるボールペンの
リフィール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低粘度のインキが充填
されて、チップ先端がシール不要で筆記具に搭載可能と
なるボールペンのリフィールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来知られている油性ボールペンは、そ
れに使用するインキが粘度が数千mPa・S以上の高粘
度のために、ペン先からインキが流出する際にボールが
回転する時の抵抗が大きいため書き味が悪い欠点があ
る。又、筆記の際に先端から流出するインキ量は少な
く、ボテ現象があり、筆記描線のムラがあり筆跡濃度が
薄いこと、高い筆記圧が必要なことなどの問題がある。
この油性ボールペンに対して、低粘性の水性のインキを
用いたボールペンが知られている。しかしながら、この
ものはインキが乾燥しやすい欠点があるために通常は筆
記先端部をシールするキャップが必要である。又、イン
キの流出量が多くなり、筆記寿命を延ばすためにインキ
収容管の径を太くしてインキの充填量を多くする必要が
ある。
【0003】又、耐乾燥性に優れた低粘度の油性インキ
を用いたボールペンが考えられるが、やはりインキの流
出量が多くなり、筆記寿命を延ばすためにインキ収容管
の径を太くしてインキの充填量を多くする必要がある。
又、インキの粘度が低いために、チップ側を下向きにし
た場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じるとイ
ンキが滲みでる(直流)が生じたり、筆記時にインキの
流出量が多くなる欠点がある。
【0004】上記、低粘度の水性インキ、低粘度の油性
インキの何れも低粘性であることからインキが逆流や直
流しやすい現象がある。インキが逆流や直流を起こすと
衣類などを汚す危険がある。又、落下やノック衝撃で筆
記掠れが生じやすい欠点がある。又、通常インキ収容管
後端に、フォロアと称されるグリース状の半透明不乾性
物質が充填されるので、インキ蒸発防止の問題はペン
先、即ちボールとホルダーの間隙からの蒸発低減化を考
えればよい。例えば、油性ボールペンのように蒸気圧が
かなり低い溶剤を主として用いれば、インキの蒸発は考
慮しないですむ。
【0005】又、ボールペン等の筆記体を搭載して、軸
先から選択的にその筆記先端部を出没可能とした単式及
び複式の筆記具が知られている。又、複式筆記具の筆記
先端部の出没機構としては、ノック式のもの、筆記具の
軸筒側面から貫出したスライダーを交互に摺動させるス
ライダー式のもの、傾斜面を備えたカム筒を回転させて
行うカム式のもの等種々知られている。又、従来の出没
機構は、筆記体を軸筒内に戻すためのリターンスプリン
グを内蔵しているため、構造が複雑で、部品点数も多
く、コスト高となる問題がある。又、筆記体の先端部を
突出したままポケット等に差すとインキを吸い出して服
を汚してしまう危険がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低粘
度インキが充填されてインキの逆流、直流現象が生じ
ず、筆記先端部の耐乾燥性が維持されてキャップを外し
て放置することができ、又、落下衝撃、上向き筆記によ
るインキの逆流やインキの直流を防止する機構を備え
て、シールキャップ不要の単式又は複式筆記具に搭載可
能とするボールペンのリフィールを高品質で提供可能と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るボールペンのリフィールは、チップ先端がシール不
要で筆記具に搭載される低粘度インキが充填されたボー
ルペンのリフィールに於いて、先端ボールがチップ先端
のボール抱持部の内縁に密接し、筆記時に密接状態が解
除されるように先端ボールの背面を押圧する先端に弾発
体を備えたインキ誘導芯がチップ内孔に密装されて、チ
ップ後方にインキ収容部が比較的大きな横断面積を有し
た非変形のインキ収容管を有し、該インキ収容管内に低
粘度のインキが充填され、更にインキの後端に筆記に伴
うインキの消耗に追随して移動するフォロアが設けられ
てなる。
【0008】請求項2に記載の発明に係るボールペンの
リフィールは、請求項1に記載のボールペンのリフィー
ルに於いて、先端ボールの背面にインキ誘導芯が略当接
状態に設けられ、そのインキ誘導芯の軸心に貫通孔が設
けられて、貫通孔にスプリング先端の棒軸部が嵌挿され
ると共に棒軸部の先端がインキ誘導芯の先端から貫出し
て、棒軸部の先端が先端ボールの背面を押圧し、スプリ
ングの捲線部がインキ誘導芯の後方に位置してその後端
がチップ後端で抜出不能に保持されてなる。
【0009】請求項3に記載の発明に係るボールペンの
リフィールは、請求項1及び2に記載のボールペンのリ
フィールに於いて、チップとインキ収容部を接続する継
ぎ手部位の軸心に、チップの後端に連通して後方に弁室
が設けられ、弁室の後部にテーパー状又は球面状のボー
ル弁受け座が設けられて弁室内にボール弁が遊嵌され、
チップ側が上向きの時にボール弁がボール弁受け座に密
接して導孔が密閉されインクの逆流が阻止されると共
に、チップ側が下向きの時に密閉状態が解除されてチッ
プ内にインキが流入するように構成されてなる。
【0010】請求項4に記載の発明に係るボールペンの
リフィールは、請求項1〜3に記載のボールペンのリフ
ィールに於いて、先軸と中軸により構成される軸筒が長
円筒状と成され、長円筒状の長手方向に対向して軸筒内
周に略内接状態に配設された一対の摺動体と、摺動体を
交互に前後動させるカム機構部とを有して成る複式筆記
具と、その複式筆記具に搭載されてそれぞれの摺動体の
前方に接続され、摺動体と連動してそれぞれの筆記先端
部が軸筒の先端口から出没可能となる。
【0011】
【実施例】先ず、図1及び図2は本発明のボールペンの
リフィールの実施形態を示している。又、ボールペンの
リフィール1に適用されるインキは低粘度の水性又は油
性インキである。
【0012】図に示すようにチップ12は、インキ流入
可能なチャンネル部15を有したボール受け座15aに
先端ボール13が略当接した状態で、先端ボール13が
回転自在に抱持されるようカシメられている。(ボール
抱持部12a) 又、先端ボール13の背面にインキ誘導芯16が略当接
状態に密装され、そのインキ誘導芯16の軸心に貫通孔
16aが設けられて、貫通孔にスプリング14先端の棒
軸部14aが嵌挿されると共に棒軸部の先端がインキ誘
導芯16の先端から貫出して、棒軸部14aの先端が先
端ボール13の背面を押圧するように構成されている。
インキ誘導芯16は、上述したように軸心に貫通孔を有
して、軸方向に連続した微細な気孔を有する芯体で、押
し出し成形、樹脂、金属、セラミック等の焼結体、繊維
束をバインダー等で固化して得られる。
【0013】先端ボール13がボール抱持部12aの内
面に密接することは筆記先端の乾燥、インキの直流防止
に対し極めて重要である。従って、先端ボール13を抱
持するチップ内面の表面粗さ、カシメによる密接精度を
改善する為に内面の研削仕上げ、カシメ精度を上げる為
の二次的な塑性加工が配慮される。又、先端ボールとの
密接面に表面処理などが配慮される。
【0014】又、継ぎ手2は先端にチップ12の軸部1
2bを圧着する前軸部3とインキ収容管18の前端に圧
着される後軸部4が形成されている。又、前軸部3の内
孔部10の後方にはボール弁17が遊嵌している弁室7
があり、弁室7の後方にはテーパー状又は球面状のボー
ル弁受け座8と軸心に対し適宜偏心して設けられた導孔
9とが設けられ、後軸部4の内孔がインキ収容管18の
内孔に連通している。又、弁室7の内壁の一側には軸方
向にインキ19が流れるように溝部11を設けている。
この弁室7内に遊嵌しているボール弁17は、チップ1
2を下向きにした状態では、チップの軸部12bの後端
に偏った状態に接してインキ流路を形成し、インキ収容
管18のインキは導孔9を通り前記溝部、前記インキ流
路をなどを通じてチップ内孔部に流入する。逆に上向き
の状態ではボール弁17がボール弁受け座8に密接して
インキの逆流を防止する機能が得られる。
【0015】又、インキ収容管18内には前記ボールペ
ンのインキ19が充填され、更に、このインキ19の後
端にインキの消耗と共にインキ面に接触して追随して移
動可能なグリース状の半透明不乾性物から成るフォロア
20が充填される。又、落下やノック衝撃等による変形
を防止するために必要に応じてフォロア20内にフォロ
アと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒21が浸
漬される。尚、上記インキ収容管18は一例として透明
PP樹脂成形品等が使用される。又、インキ収容管18
をクリアドレン性に優れた材質で選定する。又、インキ
収容管は継ぎ手2と一体に形成することも可能である。
【0016】一方、図3乃至図8は本発明のボールペン
のリフィールを搭載する複式筆記具の一実施例を示して
いる。ボールペンのリフィール1aと1bは、低粘度イ
ンキ(水性又は油性の低粘度インキ)が充填されたイン
キ色や筆記描線巾の異なるもので、その構造は上述した
ボールペンのリフィール1で示されるものである。
【0017】図3の複式筆記具は、筆記具機構を収納す
る先軸58及び中軸30と中軸の後端に配設された後軸
39とからなる。又、中軸30の前端と先軸58の後端
にそれぞれ係合部32と59が設けられ、相互が係合し
て中軸と先軸が一体化され、必要に応じて取り外されて
筆記体の交換などを行う。尚、軸筒とは、先軸と後軸で
構成され、筆記体の交換が不要の場合等では先軸と後軸
は一体の軸筒となる。
【0018】先軸58の後方部と中軸30の大部分は長
円筒状に成されている。又、中軸の長円筒部30dの短
径方向の両側面は略平である平坦部30fと成ってい
る。又、長円筒部30dの後方に円筒部30cが設けら
れ、長円筒部30d後端の長径部側縁に縁部30eが形
成されている。又、円筒部30cの内孔後端の内周に後
述する回転軸33の回転範囲を規制する回り止め用のリ
ブ30aが形成されると共に段部30bを有し、又、円
筒部30cの前方内周部に90度間隔にあいて軸方向に
形成された4本のガイド用の溝57が形成されている。
又、前記長円筒部30dの内周部にも後端から前端に向
かって90度間隔にあいて軸方向に形成された4本のガ
イド用の溝56が形成されている。
【0019】回転軸33は大径部36の前方に小径部3
4を有し、小径部34の周面に螺旋状のカム溝35が形
成されている。又、前記大径部36の後方に縮径した軸
部を有し、その軸部の前方外周に突状の係止部37が、
後端に所要箇所で回転止め溝38が設けられている。
又、前記大径部36の周面に、上記リブ30aが係合し
て中軸30との間において通常は120〜180度の範
囲で回転軸33を回転規制する溝36aが設けられてい
る。(図5参照) 尚、回転軸33の回転角度を大きくすれば回転抵抗が小
さくなって操作し易くなる利点があるが、回転角度が大
きくなることでアクションが大きくなる点は操作上の欠
点となる。従って、回転角度は軸筒の径が小さい場合は
180度寄りに、径が大きい場合は120度寄りに設計
都合で選択される。
【0020】又、摺動体48a,48bは先部49a,
49bと後部50a,50bで形成され、先部49a,
49b前端の軸心に挿入孔が設けられ、それぞれの挿入
孔内にボス54a,54bが形成されており、そのボス
の外周に後述するボールペン筆記体1a,1bの後端内
孔部が止着されている。又、ボス54a,54bの外周
には通気溝55a,55bが形成されており、ボールペ
ン筆記体1a,1bの後端内孔部に通気が可能と成され
ている又、後部50a,50bの後方の内面側には回転
軸33の回転に伴うカム溝35の押圧で夫々の摺動体が
前後動するための突起部51a,51bが形成されてい
る。又、摺動体の先部49a,49bの外周には、上記
中軸の長円筒部30dの内周に形成されたガイド用の溝
56に回転止め係合するリブ53a,53bが設けられ
ている。(尚、相互間の溝とリブは入れ替えで形成する
ことも可能である) 又、摺動体の後部50a,50bの外周にも、上記中軸
の円筒部30cの内周に形成されたガイド用の溝57に
回転止め係合するリブ52a,52bが設けられてい
る。(尚、相互間の溝とリブは入れ替えで形成すること
も可能である) 従って、摺動体48a,48bの外周に設けたリブが中
軸30の内周に設けたガイド用の溝と夫々噛み合うこと
により、摺動体48a,48bを円滑に前後動させる。
又、従来例でよく示される、相対向する2つのガイド溝
を有したガイド筒を取付ける複雑な構成を必要としない
利点がある。
【0021】そして、回転軸33は上記摺動体48a,
48bの突起部51a,51bをカム溝35に係合させ
た状態で中軸30の内孔に挿入され、大径部36の後端
が中軸の段部30bに当接されると共に回転軸33の後
端軸部に後軸39が一体となるように止着される。即
ち、上記回転軸の係止部37が後軸39内孔の係止溝4
4に係合し、回転止め溝38が後軸内孔後端の回転止め
リブ40に係合して回転軸33と後軸39は一体に固定
されて、中軸30に対し後軸39を回転することで回転
軸33が回転し、それと共に一方の摺動体が前進し、他
方の摺動体が後退する。又、摺動体48a,48bの挿
入孔内に形成されたボス54a,54bにボールペン筆
記体1a,1bの後端部が止着され、中軸30の前方に
先軸58が固定される。又、必要によって、摺動体のボ
スと筆記体後端部の止着状態において、筆記体が適宜揺
動するように寸法設定することで、非変形の筆記体であ
っても容易に求心方向に変位可能となる。
【0022】又、中軸の長円筒部30dと後軸39の前
方が略同形の長円筒状と成され、上述したように長円筒
部30d後端の長径部側縁に縁部30eが設けられ、後
軸39の短径部である平坦部47の一側面にクリップ4
4が設けられて、筆記体の先端部が軸筒の先端口から突
出した状態で、クリップの長手方向前端に設けた先端部
46が前記中軸後端の縁部30eに係合してクリップの
ポケット等への装着が不可と成り、筆記体の先端部が軸
筒内に収納された状態で、中軸後端の短径部である平坦
部30fにクリップ45の先端部が位置してポケット等
への装着が可能と成るように構成される。
【0023】
【作用】先ず、ボールペンのリフィールの実施形態に付
いて説明する。ボールペンのリフィール1は、スプリン
グ14の棒軸部14a先端の押圧で先端ボール13がチ
ップのボール抱持部12aの内縁に密接されるのでイン
キの直流が防止される。又、筆圧により先端ボール13
が微小に後退するので隙間を生じてインキが流出可能と
なり、筆記により先端ボール13の回転でインキがスム
ーズに流出され、筆跡濃度の高い筆記が可能となる。
【0024】チップ12を上向きにした状態に於いて、
そのボール弁17が弁室7のボール弁受け座8に位置し
て導孔9を密閉するので、上向き筆記されてチップの先
端ボール13背面のインキがなくなっても、インキにヘ
ッドが掛かり逆流することがない。従って、チップ12
を下向きにした時にはインキがすぐに流出可能となり、
筆記で掠れが防止される。(因みにボール弁を有しない
構造では、上向き筆記でインキが逆流方向に作用するの
でチップ内に空気を巻き込み、下向き筆記で即インキが
追随せず掠れが生じる)
【0025】チップ12を下向きにした筆記状態に於い
ては、ボール弁17がチップ12後端の一方に偏った状
態に当接し、他方にはチップ12内にインキが流入可能
な流路が構成され、インキ収容管18から導孔9を経て
弁室7に入ったインキ19はインキ誘導芯16を通じて
先端ボール13の背面まで誘導される。ところで、スプ
リング14の作用で通常はインキの直流と逆流は防止可
能となるが、衝撃や上向き筆記で空気が巻き込まれた
り、先端ボールとボール抱持部の密接不完全(加工ばら
つきやゴミの巻き込み等が原因)な場合に筆記掠れやイ
ンキの逆流を生じる問題がある。そこで導孔9を密閉す
るボール弁17を併用することで確実にその問題が解決
可能となる。又、落下、ノック衝撃や過酷な筆記状態で
万一先端ボール13がチップ12から脱落してしまった
場合、インキ誘導芯16の毛管によりインキのボタ落ち
が保持されるのでインキがたれて周囲を汚すなどの危険
が回避される。
【0026】次に、ボールペンのリフィール1を搭載し
た複式筆記具の作用に付いて説明する。中軸30に対し
て後軸39を一方に回転すると、摺動体48a,48b
の突起部51a,51bが回転軸33の回転に伴いカム
溝35に沿って摺動して、何れか一方の摺動コマが前
進、他方が後退して、前進側の筆記体の筆記先端部を先
軸58の先端口から突出させることが可能となる。又、
ボールペン筆記体のインキ収容部が非変形であっても、
筆記先方部位が先端口に対し求心方向に変移可能であ
り、又、先軸が先端口に至るまで長円筒状に変化してい
るので作動が阻害されずに先軸58の先端口からスムー
ズに筆記先端部が出没する。
【0027】又、一方のボールペンのリフィール1aが
突出した状態に於いては、図3に示すようにクリップ4
4の先端部が中軸の縁部30eに係合されて、クリップ
がポケット等に差せない状態を作る。次に、回転軸33
を回転すると摺動体48aが後退してボールペンのリフ
ィール1aの筆記先端部が先軸58内に没入すると共
に、摺動体48bが前進する。その時、筆記先端部が先
軸58内に収容された携帯状態となり、その状態に対す
るクリップが図7及び図8に示す位置となってポケット
等に容易に差すことが可能となる。更に回転軸33を回
転すると摺動体48aが更に後退し、摺動体48bが更
に前進してボールペン筆記体1bの筆記先端部が先軸5
8の先端口から突出する。その時、クリップ44の先端
部が中軸の縁部30eに再び係合されてクリップがポケ
ット等に差せない状態を作る。又、図5に示す回転軸の
大径部36の溝36aの当接部36cが後軸のリブ30
aに当接して他方の回転規制がなされる。
【0028】
【発明の効果】本発明の複式筆記具の構成及び作用は以
上の如くであり、低粘度インキが充填されてインキの逆
流、直流現象が生じず、ペン先の耐乾燥性が維持されて
キャップを外して放置することができ、又、落下衝撃、
上向き筆記によるインキの逆流やインキの直流を防止す
る機構を備えて、シールキャップ不要の単式又は複式筆
記具に搭載可能とするボールペンのリフィールが高品質
で提供可能となる。又、落下、ノック衝撃や過酷な筆記
状態で万一先端ボールがチップから脱落してしまった場
合でも、インキのボタ落ちが保持されるのでインキがた
れて周囲を汚すなどの危険が回避される。又、低粘度の
インキを使用したボールペン筆記体を2種軸筒内に搭載
して、軸筒の先端口から夫々の筆記体の筆記先端部を選
択的に出没可能とした複式筆記具が使い勝手性を満足し
た軸体の太さで提供可能となる。又、この種の机上用ボ
ールペンのリフィールが複式筆記具の筆記体として互換
性を持たせることが可能となるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるボールペンのリフィー
ル全体の縦断面図である。
【図2】チップ先端の要部拡大断面図である。
【図3】一実施例である複式筆記具の全体を示す縦断面
図で、一部非断面で示されている。又、2種のボールペ
ン筆記体が搭載されている。
【図4】図3に於けるA−A断面図を示している。
【図5】図3に於けるB−B断面図を示している。
【図6】図3に於けるC−C断面図を示している。
【図7】一実施例である複式筆記具の筆記先端部を軸筒
内に収納した状態に於ける要部の外観を示す正面図であ
る。
【図8】図7に対応する上面図である。
【符号の説明】
1 ボールペンのリフィール 1a ボールペンのリフィール 1b ボールペンのリフィール 2 継ぎ手 3 前軸部 4 後軸部 5 鍔部 6 通気溝 7 弁室 8 ボール弁受け座 9 導孔 10 内孔部 11 溝部 12 チップ 12a ボール抱持部 12b 軸部 13 先端ボール 14 スプリング 14a 棒軸部 15 チャンネル部 15a ボール受け座 16 インキ誘導芯 16a 貫通孔 17 ボール弁 18 インキ収容管 19 インキ 20 フォロア 21 フォロア棒 30 中軸 30a リブ 30b 段部 30c 円筒部 30d 長円筒部 30e 縁部 30f 平坦部 32 係合部 33 回転軸 34 小径部 35 カム溝 36 太径部 36a 溝 36b 当接部 36c 当接部 37 係止部 38 回り止め溝 39 後軸 40 回転止めリブ 41 孔部 42 係止溝 43 基部 44 クリップ 45 玉部 46 先端部 47 平坦部 48a 摺動体 48b 摺動体 49a 先部 49b 先部 50a 後部 50b 後部 51a 突起部 51b 突起部 52a リブ 52b リブ 53a リブ 53b リブ 54a ボス 54b ボス 55a 通気溝 55b 通気溝 56 ガイド用の溝 57 ガイド用の溝 58 先軸 59 係止部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ先端がシール不要で筆記具に搭載
    される低粘度インキが充填されたボールペンのリフィー
    ルに於いて、 先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内縁に密接
    し、筆記時に密接状態が解除されるように先端ボールの
    背面を押圧する先端に弾発体を備えたインキ誘導芯がチ
    ップ内孔に密装されて、チップ後方にインキ収容部が比
    較的大きな横断面積を有した非変形のインキ収容管を有
    し、該インキ収容管内に低粘度のインキが充填され、更
    にインキの後端に筆記に伴うインキの消耗に追随して移
    動するフォロアが設けられてなるボールペンのリフィー
    ル。
  2. 【請求項2】 先端ボールの背面にインキ誘導芯が略当
    接状態に設けられ、そのインキ誘導芯の軸心に貫通孔が
    設けられて、貫通孔にスプリング先端の棒軸部が嵌挿さ
    れると共に棒軸部の先端がインキ誘導芯の先端から貫出
    して、棒軸部の先端が先端ボールの背面を押圧し、スプ
    リングの捲線部がインキ誘導芯の後方に位置してその後
    端がチップ後端で抜出不能に保持されてなる請求項1に
    記載のボールペンのリフィール。
  3. 【請求項3】 チップとインキ収容部を接続する継ぎ手
    部位の軸心に、チップの後端に連通して後方に弁室が設
    けられ、弁室の後部にテーパー状又は球面状のボール弁
    受け座が設けられて弁室内にボール弁が遊嵌され、チッ
    プ側が上向きの時にボール弁がボール弁受け座に密接し
    て導孔が密閉されインクの逆流が阻止されると共に、チ
    ップ側が下向きの時に密閉状態が解除されてチップ内に
    インキが流入するように構成されたことを特徴とする請
    求項1及び2に記載のボールペンのリフィール。
  4. 【請求項4】 先軸と中軸により構成される軸筒が長円
    筒状と成され、長円筒状の長手方向に対向して軸筒内周
    に略内接状態に配設された一対の摺動体と、摺動体を交
    互に前後動させるカム機構部とを有して成る複式筆記具
    と、その複式筆記具に搭載されてそれぞれの摺動体の前
    方に接続され、摺動体と連動してそれぞれの筆記先端部
    が軸筒の先端口から出没可能となる請求項1〜3に記載
    のボールペンのリフィール。
JP11178997A 1997-04-15 1997-04-15 ボールペンのリフィール Expired - Fee Related JP3853020B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11178997A JP3853020B2 (ja) 1997-04-15 1997-04-15 ボールペンのリフィール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11178997A JP3853020B2 (ja) 1997-04-15 1997-04-15 ボールペンのリフィール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10287082A true JPH10287082A (ja) 1998-10-27
JP3853020B2 JP3853020B2 (ja) 2006-12-06

Family

ID=14570205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11178997A Expired - Fee Related JP3853020B2 (ja) 1997-04-15 1997-04-15 ボールペンのリフィール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3853020B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013006273A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Pilot Corporation ボールペンレフィル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013006273A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Pilot Corporation ボールペンレフィル

Also Published As

Publication number Publication date
JP3853020B2 (ja) 2006-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3502522B2 (ja) 複式筆記具
JPH10287082A (ja) ボールペンのリフィール
JPH1134573A (ja) ボールペンのリフィール
JP3602273B2 (ja) 複式筆記具
JP3643155B2 (ja) ノック式のボールペン
JP3698807B2 (ja) ボールペンのリフィール
JP3494492B2 (ja) ノック式ボールペン
JPH10264576A (ja) ボールペンのリフィール
JPH11188986A (ja) ボールペン
JP3583219B2 (ja) 複式筆記具
JPH07251593A (ja) ボールペンのリフィール
JP3758796B2 (ja) 複式筆記具
JPH09156292A (ja) 複式筆記具
JPH10217679A (ja) 複式筆記具
JP3375567B2 (ja) 複式筆記具
JPH10278482A (ja) ノック式筆記具
JP3698789B2 (ja) 複式筆記具
JP3643186B2 (ja) ボールペンのリフィール
JPH10217678A (ja) 回転出没式の筆記具
JPH0999693A (ja) 複式筆記具
JP2001353996A (ja) 複式筆記具
JPH10138685A (ja) 複式筆記具
JPH09118097A (ja) 複式筆記具
JPH0999692A (ja) 複式筆記具
JPH09156291A (ja) 印鑑付筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees