JPH11188986A - ボールペン - Google Patents

ボールペン

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JPH11188986A
JPH11188986A JP9366299A JP36629997A JPH11188986A JP H11188986 A JPH11188986 A JP H11188986A JP 9366299 A JP9366299 A JP 9366299A JP 36629997 A JP36629997 A JP 36629997A JP H11188986 A JPH11188986 A JP H11188986A
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JP
Japan
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ink
tip
ball
writing
ballpoint pen
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Withdrawn
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JP9366299A
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English (en)
Inventor
Seiichi Kobayashi
小林  清一
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】筆記先端部の耐乾燥性が維持され、インキの逆
流や直流が生じず、温度や気圧変化でインキが吹き出す
ことのないボールペンを安価に提供可能とする。 【解決手段】チップ内孔にインキ誘導芯16が密装さ
れ、インキ誘導芯の先端が先端ボール13の背面に略当
接状態に固定されてなるチップ12と、継ぎ手2の後方
にインキ収容管17が設けられて、インキ収容管内に低
粘度の水性インキが充填され、更にインキの消耗に追随
して移動するフォロア19が設けられてなるボールペン
に於いて、チップで先端ボールの背面に、筆圧が係った
時に先端ボールの背面を押圧するバネ座14bが所要箇
所に設けられ、更にインキ誘導芯の後端後方に導孔9が
設けられて、弁室内には常時導孔が閉塞されように弁体
がスプリングで後方に附勢され、筆記に伴う負圧で導孔
が適宜開口してインキが供給可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低粘度の水性インキが
直に充填されてなるボールペンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】水性ボールペン等の低粘度インキは、粘
度が数mPa・S〜数十mPa・Sの低粘性であるた
め、軽い筆記圧で書けることが利点であり、書き味が良
好である特徴がある。しかしながら、インキがペン先か
らだらだらと流れ出る直流現象や、反対にボールペンの
先から空気が流入してインキが流出する逆流現象などが
起こり易い欠点がある。これらの現象は中綿と称する繊
維の収束体(インキ吸蔵体)などを用いる方法や一時的
にインキを保溜するインキ保溜体を付設する方法で防止
するものが知られている。しかしながら、従来の方法は
それぞれ問題があり、インキ吸蔵体を用いるものはイン
キの消耗とともにインキ流出量が減少して筆記描線が薄
くなることと、インキ残量が解らない問題がある。又、
インキ保溜体を用いるものは構造が複雑でコスト高とな
ることと、温度や気圧変化でインキが吹き出しやすい為
に設計条件が制約される問題がある。又、いずれも筆記
先端部をシールしないとインキの蒸発に伴う乾燥で筆記
掠れや筆記寿命が短くなる問題がある。
【0003】又、従来知られている油性ボールペンは、
それに使用するインキが粘度が数千mPa・S以上の高
粘度のために、ペン先からインキが流出する際にボール
が回転する時の抵抗が大きいため書き味が悪い欠点があ
る。又、筆記の際に先端から流出するインキ量は少な
く、ボテ現象があり、筆記描線のムラがあり筆跡濃度が
薄いこと、高い筆記圧が必要なことなどの問題がある。
この油性ボールペンの改良として、最近、上記の水性と
油性との中間粘度領域(数mPa・S〜数千mPa・
S)のインキを用いる中粘度と呼ばれる水性インキ用ボ
ールペンが開発されている。このものは、先端ボールの
回転によって粘度が低下してインキがスムーズに流出す
る特性、所謂剪断減粘性を有する相対的に低粘性の水性
のインキを用いたボールペンである。しかしながら、こ
のものもインキが乾燥しやすい欠点があるために通常は
筆記先端部をシールするキャップが必要である。又、イ
ンキの流出量が多く筆記寿命を延ばすためにインキ収容
管の径を太くしてインキの充填量を多くする必要があ
り、粘度の低下とあいまってインキは逆流しやすい。
又、インキの直流(インキが滲みでる)もしやすい。イ
ンキが逆流や直流を起こすと衣類などを汚す危険があ
る。又、落下やノック衝撃で筆記掠れが生じる問題があ
る。従って、防止策としてインキの後端にインキ追従体
(フォロア)を設け、且つ先端ボールがチップのボール
抱持部の内面に密接するように先端ボールの背面を押圧
するスプリングを設けたり、あるいはチップ後端とイン
キ収容部の前方との間に弁機構を設けてインキの直流や
逆流を防止する方法がとられている。
【0004】一方、リフィール形態のボールペンを搭載
して、軸先から選択的にその筆記先端部を出没可能とし
た単式あるいは複式の筆記具が知られている。又、筆記
先端部の出没機構としては、ノック式のもの、筆記具の
軸筒側面から貫出した釦を摺動させるスライダー式のも
の、傾斜面を備えたカム筒を回転させて行うカム式のも
の等種々知られている。又、従来の複式筆記具は、筆記
体を軸筒内に戻すためのリターンスプリングを内蔵して
いるため、構造が複雑で部品点数も多く、コスト高とな
る問題がある。又、筆記体の先端部を突出したままポケ
ット等に差すとインキを吸い出して服を汚してしまう危
険がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、粘度が数m
Pa・S〜数十mPa・Sの水性インキを使用したボー
ルペンであって、従来のインキ吸蔵体や一時的にインキ
を保溜するインキ保溜体を使用したボールペンに存在す
る問題点の解決を第1の課題とする。又、第2の課題と
して、インキの逆流、直流現象が生じず、筆記先端部の
耐乾燥性が維持されてキャップを外して放置することが
でき、シールキャップ不要の単式又は複式筆記具に搭載
可能とするリフィール形態のボールペンを提供可能とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成する為に以下の構成を有する。請求項1に記載の発明
に係るボールペンは、チップ内孔にインキ誘導芯が密装
され、インキ誘導芯の先端が先端ボールの背面に略当接
状態に固定されてなるチップと、そのチップが継ぎ手の
先端に止着されると共に継ぎ手の後方にインキ収容管が
設けられて、インキ収容管内に粘度領域が数mPa・S
〜数十mPa・Sの低粘度の水性インキが充填され、更
にインキの後端にインキの蒸発を防止すると共に筆記に
伴うインキの消耗に追随して移動するフォロアが設けら
れてなるボールペンに於いて、チップで先端ボールの背
面に、中心孔とその中心孔の周面に筆圧が係った時に先
端ボールが当接するボール受け座と先端ボールがボール
抱持部の内縁に密接するように先端ボールの背面を押圧
するバネ座が所要箇所に設けられ、更にインキ誘導芯の
後端後方で軸継ぎ手の軸心に弁室とインキ収容管に連通
する導孔が設けられて、弁室内には常時導孔が閉塞され
ように弁体がスプリングで後方に附勢され、筆記に伴う
負圧で導孔が適宜開口してインキが供給可能となる。
【0007】又、請求項2に記載の発明に係るボールペ
ンは、請求項1に記載のボールペンに於いて、ノックや
回転操作で、筆記先端部が先端口から出没可能となる単
式あるいは複式の筆記具に搭載可能とするリフィール形
態で設けられてなる。
【0008】
【実施例】先ず、図1乃至図3は本発明のボールペンの
実施例を示している。又、ボールペン1に適用されるイ
ンキは粘度領域が数mPa・S〜数十mPa・Sの低粘
度の水性インキである。
【0009】図に示すようにチップ12は、インキ流入
可能なチャンネル部14を有した座に先端ボール13が
略当接した状態で、先端ボール13が回転自在に抱持さ
れるようカシメられている。(ボール抱持部12a) チャンネル部14に付いて詳説すると、チップ12で先
端ボール13の背面に、中心孔14dとその中心孔14
dの周面に筆圧が係った時に当接するボール受け座14
aと先端ボール13がボール抱持部12aの内縁に密接
するように先端ボール13の背面を押圧するバネ座14
bが放射状で交互に設けられ、チップ内孔にインキ誘導
芯16が密装されて、そのインキ誘導芯16の先端が先
端ボール13の背面に略当接状態となるようにチップ1
2に固定されている。
【0010】又、先端ボール13がボール抱持部12a
の内面に密接することは筆記先端の乾燥、インキの直流
防止に対し極めて重要である。当該実施例の形態は、チ
ップ12がバネ性、耐磨耗性やインキのシール性能に優
れた樹脂成型品を想定して示しているが、チップ12を
金属製とした場合には特に先端ボール13を抱持するチ
ップ内面の表面粗さ、カシメによる密接精度を改善する
為に内面の研削仕上げ、カシメ精度を上げる為の二次的
な塑性加工が配慮される。又、先端ボールとの密接面に
表面処理などが配慮される。
【0011】又、継ぎ手2は先端にチップ12の軸部1
2bを圧着する前軸部3とインキ収容管17の前端に圧
着される後軸部4が形成されている。又、前軸部3の内
孔部10の後方にはボール状の弁体15が遊嵌する弁室
7があり、弁室7の後方にはテーパー状又は球面状の弁
体受け座8と導孔9が設けられ、導孔9はインキ収容管
17の内孔に連通している。又、弁体15とチップ12
の後端との間には弱いスプリング11が附勢されており
常時は弁体15が弁体受け座8に密接して導孔9が閉塞
され、筆記に伴う負圧で弁体15が微動して導孔9が開
口しインキが供給可能となる。
【0012】又、インキ誘導芯16にインキがとぎれる
ことなく供給される為に弁室7の空間を極力小さくする
ことが望ましい。その意味では弁体15を短寸軸状のコ
マとなすことが有利といえる。又、弁体15に対するス
プリング11の附勢力は極めて弱いものでチップ12を
下向きにした状態に於いてインキ収容管17内のインキ
のヘッドを支える程度のものである。そのように設けた
弁機構はインキヘッドが懸かりインキ誘導芯16に過度
にインキが供給されるのを防止する。又、後述するフォ
ロア19と協同して上向き筆記やノック衝撃等でインキ
が逆流するのを防止する機能が得られる。
【0013】又、インキ収容管17内には前記粘度領域
が数mPa・S〜数十mPa・Sの低粘度の水性インキ
18が充填され、更に、このインキ18の後端にインキ
の蒸発を防止し、且つインキの消耗と共にインキ面に接
触した状態で追随して移動可能なグリース状の半透明不
乾性物から成るフォロア19が充填される。又、落下や
ノック衝撃等による変形を防止するために必要に応じて
フォロア19内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂
製のフォロア棒20が浸漬される。尚、インキ収容管1
7は一例として透明PP樹脂成形品等が使用される。
又、インキ収容管17をクリアドレン性に優れた材質で
選定する。又、インキ収容管17は継ぎ手2と一体に形
成することも可能である。
【0014】一方、図4乃至図9は本発明のボールペン
をリフィール形態として搭載した一実施例である複式筆
記具を示している。ボールペンのリフィール1aと1b
は、粘度領域が数mPa・S〜数十mPa・Sの低粘度
の水性インキが充填されたインキ色や筆記描線巾の異な
るもので、その構造は上述したボールペン1で示される
ものである。
【0015】図4の複式筆記具は、筆記具機構を収納す
る先軸58及び中軸30と中軸の後端に配設された後軸
39とからなる。又、中軸30の前端と先軸58の後端
にそれぞれ係合部32と59が設けられ、相互が係合し
て中軸と先軸が一体化され、必要に応じて取り外されて
筆記体の交換などを行う。尚、軸筒とは、先軸と後軸で
構成され、筆記体の交換が不要の場合等では先軸と後軸
は一体の軸筒となる。
【0016】先軸58の後方部と中軸30の大部分は長
円筒状に成されている。又、中軸の長円筒部30dの短
径方向の両側面は略平である平坦部30fと成ってい
る。又、長円筒部30dの後方に円筒部30cが設けら
れ、長円筒部30d後端の長径部側縁に縁部30eが形
成されている。又、円筒部30cの内孔後端の内周に後
述する回転軸33の回転範囲を規制する回り止め用のリ
ブ30aが形成されると共に段部30bを有し、又、円
筒部30cの前方内周部に90度間隔にあいて軸方向に
形成された4本のガイド用の溝57が形成されている。
又、前記長円筒部30dの内周部にも後端から前端に向
かって90度間隔にあいて軸方向に形成された4本のガ
イド用の溝56が形成されている。
【0017】回転軸33は大径部36の前方に小径部3
4を有し、小径部34の周面に螺旋状のカム溝35が形
成されている。又、前記大径部36の後方に縮径した軸
部を有し、その軸部の前方外周に突状の係止部37が、
後端に所要箇所で回転止め溝38が設けられている。
又、前記大径部36の周面に、上記リブ30aが係合し
て中軸30との間において通常は120〜180度の範
囲で回転軸33を回転規制する溝36aが設けられてい
る。(図6参照) 尚、回転軸33の回転角度を大きくすれば回転抵抗が小
さくなって操作し易くなる利点があるが、回転角度が大
きくなることでアクションが大きくなる点は操作上の欠
点となる。従って、回転角度は軸筒の径が小さい場合は
180度寄りに、径が大きい場合は120度寄りに設計
都合で選択される。
【0018】又、摺動体48a,48bは先部49a,
49bと後部50a,50bで形成され、先部49a,
49b前端の軸心に挿入孔が設けられ、それぞれの挿入
孔内にボス54a,54bが形成されており、そのボス
の外周にボールペンのリフィール1a,1bの後端内孔
部が止着されている。又、ボス54a,54bの外周に
は通気溝55a,55bが形成されており、ボールペン
のリフィール1a,1bの後端内孔部に通気が可能と成
されている。又、後部50a,50bの後方の内面側に
は回転軸33の回転に伴うカム溝35の押圧で夫々の摺
動体が前後動するための突起部51a,51bが形成さ
れている。又、摺動体の先部49a,49bの外周に
は、上記中軸の長円筒部30dの内周に形成されたガイ
ド用の溝56に回転止め係合するリブ53a,53bが
設けられている。(尚、相互間の溝とリブは入れ替えで
形成することも可能である) 又、摺動体の後部50a,50bの外周にも、上記中軸
の円筒部30cの内周に形成されたガイド用の溝57に
回転止め係合するリブ52a,52bが設けられてい
る。(尚、相互間の溝とリブは入れ替えで形成すること
も可能である) 従って、摺動体48a,48bの外周に設けたリブが中
軸30の内周に設けたガイド用の溝と夫々噛み合うこと
により、摺動体48a,48bを円滑に前後動させる。
又、従来例でよく示される、相対向する2つのガイド溝
を有したガイド筒を取付ける複雑な構成を必要としない
利点がある。
【0019】そして、回転軸33は上記摺動体48a,
48bの突起部51a,51bをカム溝35に係合させ
た状態で中軸30の内孔に挿入され、大径部36の後端
が中軸の段部30bに当接されると共に回転軸33の後
端軸部に後軸39が一体となるように止着される。即
ち、上記回転軸の係止部37が後軸39内孔の係止溝4
4に係合し、回転止め溝38が後軸内孔後端の回転止め
リブ40に係合して回転軸33と後軸39は一体に固定
されて、中軸30に対し後軸39を回転することで回転
軸33が回転し、それと共に一方の摺動体が前進し、他
方の摺動体が後退する。又、摺動体48a,48bの挿
入孔内に形成されたボス54a,54bにボールペンの
リフィール1a,1bの後端部が止着され、中軸30の
前方に先軸58が固定される。又、必要によって、摺動
体のボスと筆記体後端部の止着状態において、筆記体が
適宜揺動するように寸法設定することで、非変形の筆記
体であっても容易に求心方向に変位可能となる。
【0020】又、中軸の長円筒部30dと後軸39の前
方が略同形の長円筒状と成され、上述したように長円筒
部30d後端の長径部側縁に縁部30eが設けられ、後
軸39の短径部である平坦部47の一側面にクリップ4
4が設けられて、筆記体の先端部が軸筒の先端口から突
出した状態で、クリップの長手方向前端に設けた先端部
46が前記中軸後端の縁部30eに係合してクリップの
ポケット等への装着が不可と成り、筆記体の先端部が軸
筒内に収納された状態で、中軸後端の短径部である平坦
部30fにクリップ45の先端部が位置してポケット等
への装着が可能と成るように構成される。
【0021】図10及び図11はチップの他の実施形態
を示している。図に示すようにチップ21は、インキ流
入可能なチャンネル部材22を固定して、その座に先端
ボール23が略当接した状態で先端ボール23が回転自
在に抱持されるようカシメられている。(ボール抱持部
21a) チャンネル部材22に付いて詳説すると、チップ21で
先端ボール23の背面に位置して固定されたチャンネル
部材22には、中心孔22dとその中心孔22dの周面
に筆圧が係った時に当接するボール受け座22aと先端
ボール23がボール抱持部21aの内縁に密接するよう
に先端ボール23の背面を押圧するバネ座22bが放射
状で交互に設けられ、チップ内孔にインキ誘導芯24が
密装されて、そのインキ誘導芯24の先端が先端ボール
23の背面に略当接状態となるようにチップ21に固定
されている。又、当該ボールペンに使用されるチップ2
1は、金属製を想定しており、そのチャンネル部材22
は樹脂製又は金属製で想定している。
【0022】
【作用】先ず、ボールペンの実施例に付いて説明する。
ボールペン1は、バネ座14bの押圧で先端ボール13
がチップのボール抱持部12aの内縁に密接されるので
先端部の乾燥とインキの直流(ボタ落ち)が防止され
る。又、筆圧により先端ボール13が微小に後退するの
で隙間を生じてインキが流出し筆記可能となる。又、イ
ンキの粘度領域が上述した中粘度のインキに比較して更
に低粘度である為にインキが直流(過剰流出)しやす
い。その為のインキ流出量の調整をインキ誘導芯16が
担っている。
【0023】又、上向き筆記やノック衝撃が懸かった状
態に於いて、弁体15が弁室7の弁体受け座8に密接し
て導孔9を閉塞し、フォロア19と協同してインキが逆
流しない。又、上向き筆記されてチップの先端ボール1
3背面のインキがなくなってもインキが逆流せずチップ
12を下向きにした時にはインキがすぐに流出し筆記可
能となる。因みに弁体を有しない構造では上向き筆記で
インキが逆流方向に作用するのでチップ内に空気を巻き
込み、下向き筆記で即インキが追随せず筆記掠れを生じ
る。又、弁体15が常時は導孔9を閉塞するのでインキ
ヘッドが懸かりインキ誘導芯16に過度なインキが供給
されてインキが直流(過剰流出)するのを防止する。
【0024】次に、ボールペンのリフィール1a、1b
を搭載した複式筆記具の作用に付いて説明する。中軸3
0に対して後軸39を一方に回転すると、摺動体48
a,48bの突起部51a,51bが回転軸33の回転
に伴いカム溝35に沿って摺動して、何れか一方の摺動
コマが前進、他方が後退して、前進側の筆記体の筆記先
端部を先軸58の先端口から突出させることが可能とな
る。又、ボールペン筆記体のインキ収容部が非変形であ
っても、筆記先方部位が先端口に対し求心方向に変移可
能であり、又、先軸が先端口に至るまで長円筒状に変化
しているので作動が阻害されずに先軸58の先端口から
スムーズに筆記先端部が出没する。
【0025】又、一方のボールペンのリフィール1aが
突出した状態に於いては、図4に示すようにクリップ4
4の先端部が中軸の縁部30eに係合されて、クリップ
がポケット等に差せない状態を作る。次に、回転軸33
を回転すると摺動体48aが後退してボールペンのリフ
ィール1aの筆記先端部が先軸58内に没入すると共に
摺動体48bが前進する。その時、筆記先端部が先軸5
8内に収容された携帯状態となり、その状態に対するク
リップが図8及び図9に示す位置となってポケット等に
容易に差すことが可能となる。更に回転軸33を回転す
ると摺動体48aが更に後退し、摺動体48bが更に前
進してボールペンのリフィール1bの筆記先端部が先軸
58の先端口から突出する。その時、クリップ44の先
端部が中軸の縁部30eに再び係合されてクリップがポ
ケット等に差せない状態を作る。又、図6に示す回転軸
の大径部36の溝36aの当接部36cが後軸のリブ3
0aに当接して他方の回転規制がなされる。
【0026】
【発明の効果】本発明のボールペンは、粘度が数mPa
・S〜数十mPa・Sの水性インキを使用したボールペ
ンであって、従来のインキ吸蔵体やインキ保溜体を使用
したボールペンに存在する問題点が解決可能となり、筆
記描線が終筆まで変わらず、インキ残量が解り、温度や
気圧変化でインキが吹き出すことのないボールペンが安
価に提供可能となる。又、インキの逆流、直流現象が生
じず、筆記先端部の耐乾燥性が維持されてキャップを外
して放置することができ、シールキャップ不要の単式又
は複式筆記具に搭載可能とするリフィール形態のボール
ペンが提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるボールペンの全体を示す
縦断面図である。
【図2】チップ先端の要部拡大断面図である。
【図3】チップのチャンネル部のやや上方位置に於ける
横断面図である。
【図4】本発明のボールペンをリフィール形態となして
搭載した一実施例である複式筆記具の全体を示す縦断面
図で、一部非断面で示されている。
【図5】図4に於けるA−A断面図を示している。
【図6】図4に於けるB−B断面図を示している。
【図7】図4に於けるC−C断面図を示している。
【図8】一実施例である複式筆記具の筆記先端部を軸筒
内に収納した状態に於ける要部の外観を示す正面図であ
る。
【図9】図8に対応する上面図である。
【図10】本発明のボールペンの他の実施形態であるチ
ップ先端の要部拡大断面図を示している。
【図11】他の実施形態であるチップのチャンネル部の
やや上方位置に於ける横断面図である。
【符号の説明】
1 ボールペン 1a ボールペンのリフィール 1b ボールペンのリフィール 2 継ぎ手 3 前軸部 4 後軸部 5 鍔部 6 通気溝 7 弁室 8 弁体受け座 9 導孔 10 内孔部 11 スプリング 12 チップ 12a ボール抱持部 12b 軸部 13 先端ボール 14 チャンネル部 14a ボール受け座 14b バネ座 14c 溝 14d 中心孔 15 弁体 16 インキ誘導芯 17 インキ収容管 18 インキ 19 フォロア 20 フォロア棒 21 チップ 22 チャンネル部材 22a ボール受け座 22b バネ座 22c 溝 22d 中心孔 23 先端ボール 24 インキ誘導芯 30 中軸 30a リブ 30b 段部 30c 円筒部 30d 長円筒部 30e 縁部 30f 平坦部 32 係合部 33 回転軸 34 小径部 35 カム溝 36 太径部 36a 溝 36b 当接部 36c 当接部 37 係止部 38 回り止め溝 39 後軸 40 回転止めリブ 41 孔部 42 係止溝 43 基部 44 クリップ 45 玉部 46 先端部 47 平坦部 48a 摺動体 48b 摺動体 49a 先部 49b 先部 50a 後部 50b 後部 51a 突起部 51b 突起部 52a リブ 52b リブ 53a リブ 53b リブ 54a ボス 54b ボス 55a 通気溝 55b 通気溝 56 ガイド用の溝 57 ガイド用の溝 58 先軸 59 係止部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ内孔にインキ誘導芯が密装され、
    インキ誘導芯の先端が先端ボールの背面に略当接状態に
    固定されてなるチップと、そのチップが継ぎ手の先端に
    止着されると共に継ぎ手の後方にインキ収容管が設けら
    れて、インキ収容管内に粘度領域が数mPa・S〜数十
    mPa・Sの低粘度の水性インキが充填され、更にイン
    キの後端にインキの蒸発を防止すると共に筆記に伴うイ
    ンキの消耗に追随して移動するフォロアが設けられてな
    るボールペンに於いて、 チップで先端ボールの背面に、中心孔とその中心孔の周
    面に筆圧が係った時に先端ボールが当接するボール受け
    座と先端ボールがボール抱持部の内縁に密接するように
    先端ボールの背面を押圧するバネ座が所要箇所に設けら
    れ、更にインキ誘導芯の後端後方で軸継ぎ手の軸心に弁
    室とインキ収容管に連通する導孔が設けられて、弁室内
    には常時導孔が閉塞されように弁体がスプリングで後方
    に附勢され、筆記に伴う負圧で導孔が適宜開口してイン
    キが供給可能となるように構成されたことを特徴とする
    ボールペン。
  2. 【請求項2】 ノックや回転操作で、筆記先端部が先端
    口から出没可能となる単式あるいは複式の筆記具に搭載
    可能とするリフィール形態で設けられた請求項1に記載
    のボールペン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008049527A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Mitsubishi Pencil Co Ltd ボールペン
JP2016163935A (ja) * 2015-03-06 2016-09-08 ゼブラ株式会社 ボールペンチップ及び該ボールペンチップを具備した筆記具

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JP2008049527A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Mitsubishi Pencil Co Ltd ボールペン
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