JP2002079154A - 水性塗料リサイクルシステムにおけるブース循環水管理方法 - Google Patents

水性塗料リサイクルシステムにおけるブース循環水管理方法

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JP2002079154A JP2000266973A JP2000266973A JP2002079154A JP 2002079154 A JP2002079154 A JP 2002079154A JP 2000266973 A JP2000266973 A JP 2000266973A JP 2000266973 A JP2000266973 A JP 2000266973A JP 2002079154 A JP2002079154 A JP 2002079154A
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booth circulating
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Tasuku Yamane
翼 山根
Junichi Sueyoshi
純一 末吉
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澄穂 西岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より安定した水性塗料リサイクルシステムの
稼働が可能な、水性塗料リサイクルシステムにおけるブ
ース循環水の管理方法の提供。 【解決手段】 水性塗料をウォーターカーテン式塗装ブ
ースでスプレー塗装し、被塗物に塗着しなかったオーバ
ースプレー塗料をブース循環水槽に回収した後、限外濾
過装置で分離濃縮することにより濃縮塗料として濃縮槽
に貯蔵し、該濃縮塗料を必要時に取り出して再度調色し
てから再使用する水性塗料のリサイクルシステムにおい
て、塗装ブース内で使用するブース循環水中の塗料固形
分濃度を0〜5重量%とすることを特徴とする、水性塗
料リサイクルシステムにおけるブース循環水の管理方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性塗料を塗装
後、回収して再利用するための水性塗料リサイクルシス
テムにおけるブース循環水管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水性塗料は、工業製品の塗装に多用され
てきている。水性塗料は、塗装時に被塗物に付着しなか
った塗料(オーバースプレー塗料)を水で回収して濾過
・濃縮の上、塗料組成を調整し直した後、再度塗料とし
て用いることができ、塗料廃棄物を出さずに資源を有効
に再利用できることから、特に注目されている。また、
水性塗料は、溶媒が水であるので、取り扱いが容易であ
る上、有機溶剤を用いた場合の大気汚染などの問題がな
い等の利点も有する。
【0003】前記水性塗料は、例えば、図1に示すよう
なリサイクルシステムに適用することで、再利用でき
る。図1において、先ず、水性塗料20を、被塗物50を塗
装するためにウォーターカーテン式塗装ブース1内にお
いて塗装ガン2から噴射する。その際、被塗物50に付着
しなかったオーバースプレー塗料4を、ウォーターカー
テン3により回収して、ブース循環水6としてブース循環
水槽5に一時貯蔵する。ブース循環水6は、繰り返しウォ
ーターカーテン3に利用され、その後、分離・濃縮工程
に付するために濃縮槽7に送られる。濃縮槽7内の捕集液
8は、通常、限外濾過装置9を用いて、濾液11を分離して
濾液槽10に送る。限界濾過装置9により更に分離・濃縮
することにより得られる濃縮塗料13を、塗料タンク12に
移して貯蔵する。そして必要時に取り出されて調整され
た後、塗装ガン2に送られて塗装のために再利用され
る。他方、濾液11は、ブース循環水槽5に移送され、ブ
ース循環水6として再利用される。
【0004】このようなリサイクルシステムにおける従
来の運転管理方法では、通常、塗装ブース1内のブース
循環水6中の塗料固形分濃度は、良好な塗膜性能を得る
ために、通常、10〜15重量%程度に制御されてい
る。塗料固形分濃度がこの範囲であれば、塗料固形分は
ブース循環水6中に安定に分散しているが、この範囲よ
りも低いと、凝集や沈殿物の発生が顕著となり、またこ
の範囲を超える高い塗料固形分濃度では、その後の限界
濾過装置9による濃縮にかかる時間が長くなり、効率が
低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、リサイ
クルシステムを長期間安定して運転して再生塗料を得る
ためには、ブース内の汚れをできる限り少なくする必要
があることから、ブース循環水中の塗料固形分濃度に着
目し、従来の10〜15重量%という常識的な範囲の見
直しを行ない、塗料固形分濃度を従来よりも低く設定す
ることでメンテナンス頻度を顕著に低減できることを見
出した。すなわち、本発明は、再生塗料からの塗膜の性
能を損なわずにかつブース内の汚れを防止して安定した
リサイクルシステムの稼働を可能にするための、水性塗
料リサイクルシステムにおけるブース循環水の組成およ
び液量を管理する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ブース循
環水中の塗料固形分濃度を従来の濃度範囲よりも低い範
囲に制御することに着目し、本発明を達成するに至っ
た。従って、本発明は、水性塗料をウォーターカーテン
式塗装ブースでスプレー塗装し、被塗物に塗着しなかっ
たオーバースプレー塗料をブース循環水槽に回収した
後、限外濾過装置で分離濃縮することにより濃縮塗料と
して濃縮槽に貯蔵し、該濃縮塗料を必要時に取り出して
再度調色してから再使用する水性塗料のリサイクルシス
テムにおいて、塗装ブース内で使用するブース循環水中
の塗料固形分濃度を0〜5重量%とすることを特徴とす
る、水性塗料リサイクルシステムにおけるブース循環水
の管理方法である。
【0007】また本発明は、前記塗料固形分濃度範囲を
超えたブース循環水を限外濾過装置で分離して得られる
濾液にpH調整剤を添加してpHを調整することも包含
する。
【0008】さらに本発明では、リサイクルシステムに
適用する水性塗料について、好ましい酸価および助溶媒
の含有量の範囲も規定している。これにより、このよう
な水性塗料は、ブース循環水によって回収された後、ブ
ース循環水中により安定に分散され得るため、各槽内で
の貯蔵(静置)時に塗料固形分が沈降することなく、そ
の後の限外濾過装置による分離・濃縮操作をよりスムー
ズに行なうことも可能にする。
【0009】本発明は、異なる塗色の2以上の水性塗料
を同一の塗装ブースで交替して塗装し、それぞれ別個に
回収および分離濃縮して、再使用に付する多色水性塗料
のリサイクルシステムにおけるブース循環水の管理方法
も提供する。これにより、色替え時のブース循環水への
コンタミネーションの混入を効率よく抑制し、ブース内
の汚染をより少なくし、異なる塗料組成の混ざり合いも
防止できる。
【0010】
【実施例】実施例1 以下、図1に示す水性塗料リサイクルシステムを参照
し、単色水性塗料のみを適用して本発明を実施する場合
を例示する。図1において、塗装は、ウォーターカーテ
ン式塗装ブース1内で水性塗料20を塗装ガン2から被塗物
50に向かって噴射すること(いわゆる、スプレー塗装)
により行なわれる。塗装中、被塗物50に付着しなかった
余剰の塗料(オーバースプレー塗料)4は、塗装ブース1
内のウォーターカーテン3で回収され、ブース循環水6中
に分散された状態でブース循環水槽5に一時貯蔵され
る。次いで、ブース循環水6は、通常その全量が、特に
好ましくは塗装作業を停止した後で濃縮槽7に移送さ
れ、一定期間貯蔵(静置)される。濃縮槽7への移送
は、従来、15重量%を超えたときであったが、本発明
では、毎塗装終了後、すなわち0〜5重量%の範囲内の
ときに行なう。具体的には、このブース循環水6の濃縮
槽7への移送は、リサイクルシステムを一定期間稼動さ
せた後であって、かつスプレー塗装を停止した時に行な
う。
【0011】また、移送に関し、必要に応じて、ブース
循環水槽5と濃縮槽7の間にセットリングタンク15を設置
してもよい。濃縮槽7内およびセットリングタンク15内
はそれぞれ、静置するために、攪拌可能な構造を有して
いる。その後、所定時間経過後または所定量のブース循
環水の濃縮槽7もしくはセットリングタンク15への移送
完了後、捕集液8を、通常、限外濾過装置9を用い、その
中に含まれている塗料組成を濃縮塗料とし、残りを濾液
11としてそれぞれ分離する。
【0012】分離された濾液11は随時、濾液槽10へ送ら
れて貯蔵され、塗装停止時の塗装ブースおよびその内部
のウォーターカーテン部などの洗浄に使用でき、更に
は、塗装時のウォーターカーテンとしてのブース循環水
にも使用される。得られる濃縮塗料は、再度濃縮槽7へ
戻された後、繰り返し限外濾過装置9に通される。濃縮
塗料中の塗料固形分濃度が一定レベル(すなわち、その
後の調整されて再生塗料として使用できる程度の塗料固
形分濃度)に達したとき、分離された濃縮塗料13を限外
濾過装置9から塗料タンク12へ移して、必要時まで貯蔵
する。リサイクルシステム内にセットリングタンク15が
設けられている場合は、セットリングタンク15〜限外濾
過装置9〜セットリングタンク15までの系において、固
形分濃度5〜30%、好ましくは10〜20%に濃縮した後
で、濃縮液を濃縮タンクへ移送し、前述と同様に再生塗
料として使用できる濃度まで濃縮する。塗料タンク12内
の濃縮塗料13は、必要時に取り出され、塗料組成やpH
などが適宜調整された後、再生された水性塗料として塗
装に再利用され得る。
【0013】このリサイクルシステムにおいて、ウォー
ターカーテン3は、水性塗料20を塗装中、ブース循環水6
を複数の吹き出し口から噴射された流れによって形成さ
れるが、オーバーフローしたブース循環水6によっても
形成され得る。そのため、回収されたオーバースプレー
塗料をその中に分散しているブース循環水6は、ウォー
ターカーテン3として繰り返し使用されることによっ
て、その塗料固形分濃度が徐々に上昇する。
【0014】本発明では、ブース循環水6中の塗料固形
分濃度を、従来の濃度範囲よりも低い範囲、好ましくは
0〜5重量%、より好ましくは0〜3重量%、特に好ま
しくは0〜1重量%に制御する。
【0015】前記範囲の塗料固形分濃度を有するブース
循環水6は、その粘度も低下することから、ウォーター
カーテン3として使用した場合に、オーバースプレー塗
料4を回収するのに十分な流れを確保することもでき
る。
【0016】ブース循環水6中の塗料固形分濃度を低下
させると、ブース循環水の分散安定性は悪くなり得る。
しかしながら、本発明では、ブース循環水の組成および
液量を管理しかつブース循環水のpHを適宜コントロー
ルすること、および塗装に使用される水性塗料中の助溶
媒含有量を増加させることにより、ブース循環水中での
塗料固形分の分散安定性を向上できる。
【0017】ブース循環水6は、pHを随時測定して、
好ましいpH、特にpH8.0〜10.0、好ましくは
8.5〜9.0となるように制御する。本発明において、
このブース循環水6のpH制御は、後述する濾液の添加
により行ない、これにより、濾液を調整することも、ま
たブース循環水を調整することも可能である。ここで、
例えば、高濃度のアルカリ水溶液を添加してpH制御を
行なう必要がある、強制乾燥型塗料を再利用に付すると
き等の場合には、ブース循環水に間欠的にアルカリ水溶
液を添加し続けることによって、より安定にリサイクル
システムを稼働することができる。
【0018】本発明では、回収された塗料組成を分離・
濃縮して再利用するために、塗装停止後、ブース循環水
6中の塗料固形分濃度が0〜5重量%までの間に(塗料
固形分濃度は、低いほど好ましい。)、ブース循環水6
の一定量もしくは全量を濃縮槽7へ移送し、捕集液8とし
て貯蔵される。ここで、「一定量」とは、リサイクルシ
ステム内の総液量の収支の調整に基づいて決定される量
であり、好ましくは、その後の分離濃縮工程によって得
られる濾液11がブース1内を洗浄するのに十分な量で確
保され得る液量に相当する。
【0019】その後、限外濾過装置9などによって繰り
返し分離・濃縮された濃縮塗料13は、所望の塗料固形分
濃度となった時点で、塗料タンク12に送られ、必要時ま
で貯蔵されるが、他方、この分離により得られる濾液11
は、濾液槽10に送られて、必要時まで貯蔵される。本発
明では、その後、必要時に、濾液11にpH調整剤を添加
してpHを調整した後、ブース循環水槽5へ移送する。
これにより、ブース循環水槽5内のブース循環水6のpH
を前記の好ましい範囲に制御することができる。
【0020】あるいは本発明において、pHが調整され
た濾液11は、ブース循環水槽5内のブース循環水と混合
せずに単独で、塗装ブース1内のウォーターカーテン部
(すなわち、前記吹き出し口を含むブース循環水噴射に
関する部分)を洗浄するのに使用されてもよい。その場
合、洗浄後、ウォーターカーテンとしてオーバースプレ
ー塗料を回収した濾液は、ブース循環水槽5内に回収さ
れる。次いで、裏面を濾液11で洗浄する前にブース循環
水6で洗浄することにより、少量の濾液でも十分に裏面
を洗浄することができる。更にその後、pH調整された
濾液11のみを用いて塗装ブース1裏面を洗浄し、それら
を併せてブース循環水槽5に回収する。pH調整された
濾液11を、上記手順で塗装ブース1の洗浄に使用するこ
とにより、塗装ブース1内部の洗浄をより確実に行なう
ことができ、強いてはブース循環水6へのコンタミネー
ションの混入を防止することも可能となる。そのため、
本発明に依れば、従来よりもブース1内の汚染が少なく
なるため、結果としてメンテナンス頻度が軽減される。
【0021】また本発明では、ブース循環水6中の塗料
固形分濃度が従来よりも低いことからも、塗装停止時の
洗浄によって塗装ブース1に従来生じていた汚れを低減
することができる。
【0022】本発明では、酸価や助溶媒含量が好ましい
範囲に制御された水性塗料20をリサイクルシステムに適
用することで、前述のブース循環水6中への回収された
オーバースプレー塗料の分散性を向上させることも可能
である。すなわち、本発明では、酸価が25〜100、
より好ましくは30〜50でかつ助溶媒の含有量0〜1
0重量%、より好ましくは2〜5重量%、最も好ましく
は3〜5重量%の水性塗料20を前記リサイクルシステム
に好ましく適用する。このような水性塗料20は、塗装中
にオーバースプレー塗料4として回収されたときに、前
記塗料固形分濃度範囲でも安定してブース循環水6中に
分散され得る。
【0023】実施例2 本実施例では、異なる塗色を有する2以上の水性塗料を
同一リサイクルシステムに適用する場合について記載す
る。実施例2では、特に記載している作業や特性の規定
以外は全て、実施例1と同様であってよい。
【0024】リサイクルシステムは、例えば図2に示す
ように、通常、一つの塗装ブース100と、それに連結す
る複数の貯蔵槽および装置を含んでいる。多色の水性塗
料を同一リサイクルシステムにおいて塗装する場合、セ
ットリングタンク122および122'が、図1では必要に応
じて設置されているが、ここでは必須として設置され
る。前記貯蔵槽(124、125、134、124'、125'および13
4')および装置(126および126')は、より好ましく
は、塗色の数あるいは決められた塗色グループ数に対応
する数だけ装備されている。
【0025】異なる塗色の2以上の水性塗料を同一リサ
イクルシステム内で交替して塗装し、それぞれ回収して
再利用する場合、先に使用していた塗料と次に使用する
塗料の塗色が互いに異なる、いわゆる「色替え」を行な
う必要が生じることがある。
【0026】色替えする際には、異なる塗色または予め
決められた塗色グループ間の異なる塗料成分が混ざり合
うのを防止するために、塗装ブース100およびブース循
環水槽108などの共通して使用される部分を洗浄する必
要があるが、この洗浄時に、先に使用していた塗料組成
の固化物などがコンタミネーションとしてブース循環水
110に残存したり、汚れを発生することがあった。
【0027】このコンタミネーションの混入や汚れの発
生を予防するために、本実施例では、上記実施例1にお
いて記載した通り、ブース循環水槽108内のブース循環
水110中の塗料固形分濃度を0〜5重量%と、従来法よ
りも低く抑えることを特徴とする。
【0028】色替え時のブース循環水110へのコンタミ
ネーションの混入は、実施例1の記載と同様にして、濾
液132および132'とブース循環水110を併用して塗装ブー
ス100内各部の洗浄を行なうことによっても、より確実
に防止できる。
【0029】ブース循環水110は、塗料固形分濃度が0
〜5%の間に、上記実施例1と同様に、セットリングタ
ンク122および122'を介して濃縮槽124および124'へ移送
する。しかし、この移送は、塗装停止後であってかつ色
替え時の洗浄後に行なわれることが特に好ましい。こう
することで、各セットリングタンク122および122'およ
び濃縮槽124および124'には、異なる塗色または塗色グ
ループに属する塗料組成が互いに混ざり合うのを有効に
防止できる。
【0030】
【発明の効果】− 本発明に依れば、ブース循環水中の
塗料固形分濃度を従来適用されている濃度よりも低い範
囲に制御することにより、塗装ブース内部の汚れを防止
できるため、従来よりも少ないメンテナンス頻度でシス
テムを稼働することできる。すなわち、結果として、メ
ンテナンス時に発生し得る廃棄物の量が減少し、環境に
対する負荷を低減することも可能となる。 − 本発明では、濾液のpHを調整した後、ブース循環
水として利用するため、ブース循環水にかかるpH制御
などのメンテナンス作業を大幅に低減できる。 − さらに、本発明では、好ましい範囲の酸価や助溶媒
含量を有する水性塗料20をリサイクルシステムに適用す
ることで、ブース循環水6中への回収されたオーバース
プレー塗料の分散性を向上できる。
【0031】− 本発明では、2色以上の水性塗料を適
用するリサイクルシステムにおいても、色替えの際に、
濾液とブース循環水を併用して十分に洗浄作業を行なう
ため、異なる塗色の塗料組成に起因するコンタミネーシ
ョンの混入や汚れの発生を有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水性塗料リサイクルシステムを模式的に表す
概念図である。
【図2】 2以上の異なる塗色の水性塗料を適用でき
る、多色水性塗料リサイクルシステムを模式的に表す概
念図である。
【符号の説明】
1、100…塗装ブース、2、104…塗装ガン、3、114…ウォ
ーターカーテン、4…オーバースプレー塗料、5、108…
ブース循環水槽、6、110…ブース循環水、7、124、124'
…濃縮槽、8…捕集液、9、126、126'…限外濾過装置、1
0、134、134'…濾液槽、11、132、132'…濾液、12、125
…塗料タンク、13、136…濃縮塗料、14…洗浄タンク、1
5、122、122'…セットリングタンク、20、107…水性塗
料、50、106…被塗物、102…塗装チャンバー、105…塗
料槽、112…循環経路、113…分岐経路、116…仕切板、1
20…フィルター、121…バイパスバルブ、128…プレフィ
ルター、140…ウォーターカーテン裏側、150、152、154
…濾液戻り経路、160…三方弁、250…塗料ミスト飛散防
止フィルター。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 澄穂 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4D073 AA01 BB06 DC04 DC19 DC22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性塗料をウォーターカーテン式塗装ブ
    ースでスプレー塗装し、被塗物に塗着しなかったオーバ
    ースプレー塗料をブース循環水槽に回収した後、限外濾
    過装置で分離濃縮することにより濃縮塗料として濃縮槽
    に貯蔵し、該濃縮塗料を必要時に取り出して再度調色し
    てから再使用する水性塗料のリサイクルシステムにおい
    て、塗装ブース内で使用するブース循環水中の塗料固形
    分濃度を0〜5重量%とすることを特徴とする、水性塗
    料リサイクルシステムにおけるブース循環水の管理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記水性塗料リサイクルシステムを一定
    期間稼動させた後であって、かつスプレー塗装を停止し
    た時に、所定量のブース循環水を濃縮槽へ移送すること
    を更に含む請求項1記載の水性塗料リサイクルシステム
    におけるブース循環水の管理方法。
  3. 【請求項3】 ブース循環水のpHを8.0〜10.0に
    制御する請求項1記載の水性塗料リサイクルシステムに
    おけるブース循環水の管理方法。
  4. 【請求項4】 濾液にpH調整剤を添加することにより
    ブース循環水のpHを制御することを特徴とする請求項
    1記載の水性塗料リサイクルシステムにおけるブース循
    環水の管理方法。
  5. 【請求項5】 水性塗料の酸価が25〜100および助
    溶媒の含有量が2〜10重量%である請求項1記載の水
    性塗料リサイクルシステムにおけるブース循環水の管理
    方法。
  6. 【請求項6】 異なる塗色の2以上の水性塗料をウォー
    ターカーテン式塗装ブースで交替して塗装し、被塗物に
    塗着しなかった各オーバースプレー塗料をそれぞれ同一
    のブース循環水槽に回収し、別個の限外濾過装置で分離
    濃縮することにより濃縮塗料としてそれぞれ別個の濃縮
    槽に貯蔵した後、濃縮塗料をそれぞれ必要時に取り出し
    て再度調色してから再使用する多色水性塗料のリサイク
    ルシステムにおいて、先に塗装に使用していた水性塗料
    とは異なる塗色の水性塗料を使用する前に、塗装ブース
    およびブース循環水槽をブース循環水と濾液とを用いて
    洗浄すること、および塗装ブース内で使用するブース循
    環水中の塗料固形分濃度を0〜5重量%とすることを特
    徴とする、多色水性塗料リサイクルシステムにおけるブ
    ース循環水の管理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005034744A (ja) * 2003-07-15 2005-02-10 Taikisha Ltd 液滴捕集装置、及び、それを用いた塗装ブース
JP2012245473A (ja) * 2011-05-27 2012-12-13 Toyota Motor East Japan Inc 未塗着塗料回収システム及び未塗着塗料回収方法

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