JP2002076532A - セラミック回路基板 - Google Patents
セラミック回路基板Info
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Abstract
ミック基板に微小な部分的クラックが生じて、セラミッ
ク回路基板の機械的強度が低下してしまう。 【解決手段】 下面に分割溝2が形成されたセラミック
基板1の少なくとも分割溝2に対向する上面に金属回路
板3を、下面に分割溝2に重ならないように金属板4を
それぞれロウ材5を介して接合して成り、セラミック基
板1と金属回路板3との間の分割溝2と対向した部位
に、分割溝2方向に沿ってその両側にそれぞれ金属回路
板3の厚みの5倍以上の領域で非接合部分6を設けたセ
ラミック回路基板である。分割溝2からセラミック基板
1が良好に分割できるとともに、金属回路板3を上方向
に折り曲げて信号端子を形成することができるため、セ
ラミック基板1にクラックを生じない。
Description
金属回路板をロウ材によって接合したセラミック回路基
板に関するものである。
チングモジュール用基板等の回路基板として、セラミッ
ク基板上に活性金属ロウ材を介して銅等から成る金属回
路板を直接接合させたセラミック回路基板が用いられて
いる。
ニウム質焼結体から成るセラミック基板の場合には、具
体的には以下の方法によって製作される。
・ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種
を添加した活性金属粉末に有機溶剤・溶媒を添加混合し
てロウ材ペーストを作製する。
マグネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有
機バインダ・可塑剤・溶剤等を添加混合して泥漿状と成
すとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカレ
ンダーロール法等のテープ成形技術を採用して複数のセ
ラミックグリーンシートを得た後、所定寸法に形成し、
次にセラミックグリーンシートを必要に応じて上下に積
層するとともに還元雰囲気中にて約1600℃の温度で焼成
し、セラミックグリーンシートを焼結一体化させて酸化
アルミニウム質焼結体から成るセラミック基板を形成す
る。
間にはさんで銅等から成る金属回路板を載置する。
との間に配されているロウ材ペーストを非酸化性雰囲気
中にて約900℃の温度に加熱してロウ材を溶融させ、こ
のロウ材でセラミック基板と金属回路板とを接合するこ
とによって製作される。
は、ICやLSI等の半導体素子等の電子部品を半田な
どの接着剤を介して実装した後、外部入出力用の信号端
子が一体成型された樹脂ケースに組み立てられ、半導体
モジュールとなる。
ケースの作製には成型用金型が必要であり製造コストが
高いことから、半導体モジュールの製造コストが増加す
る難点があった。また、信号端子一体成型樹脂ケースに
セラミック回路基板を組み立てた後、信号端子とセラミ
ック回路基板をボンディングワイヤなどで電気的に接続
する必要があった。
接合法等で直接接合したセラミック回路基板が採用され
ている。例えば、超音波接合法による金属回路板と信号
端子の接合は、金属回路板に接触させた信号端子接合部
の表面に超音波発振ホーンを押圧しながら超音波振動さ
せ、金属回路板と信号端子接合部との間に相互拡散によ
る固相互接合を起こすことによって行なわれる。
ような従来のセラミック回路基板は、金属回路板に信号
端子を超音波接合する時に、例えば、金属回路板に接触
させた信号端子接合部の表面に約100〜500MPaの圧力
で超音波発振ホーンを押圧した場合、この高圧力が部分
的に信号端子接合部分の直下のセラミック基板に直接付
加されることになる。また、超音波振動により発生する
約500℃以上の熱が瞬間的に信号端子接合部分の直下の
セラミック基板に直接付加されることになる。このため
信号端子接合部分の直下のセラミック基板に微小な部分
的クラックを生じることがあり、その結果、セラミック
回路基板の機械的強度が低下することから信頼性が著し
く劣化するという問題点を有していた。
で、その目的は、セラミック回路基板への信号端子形成
時にセラミック基板へのクラック発生を防止することに
より機械強度が低下せずに、搭載される半導体素子等の
電子部品を安定して作動させることができるセラミック
回路基板を提供することにある。
が形成されたセラミック基板の少なくとも前記分割溝に
対向する上面に金属回路板を、下面に前記分割溝に重な
らないように金属板をそれぞれロウ材を介して接合して
成り、前記セラミック基板と前記金属回路板との間の前
記分割溝と対向した部位に、前記分割溝方向に沿ってそ
の両側にそれぞれ前記金属回路板の厚みの5倍以上の領
域で非接合部分を設けたことを特徴とするものである。
ラミック基板と金属回路板との間の分割溝と対向した部
位に、分割溝方向に沿ってその両側にそれぞれ金属回路
板の厚みの5倍以上の領域で非接合部分を設けたことか
ら、分割溝からセラミック基板が良好に分割できるとと
もに、その部位において金属回路板を上方向に折り曲げ
て、その金属回路板を用いて信号端子を形成することが
可能になる。その結果、金属回路板とは別個に信号端子
を接合する必要がないので、セラミック基板に部分的ク
ラックの発生が防止され、機械強度が低下しないセラミ
ック回路基板とすることができる。
ば、金属回路板の一部分を信号端子として利用できるこ
とから、高価な信号端子一体成型樹脂ケースを用いる必
要がなく、安価で生産性に優れた半導体素子モジュール
用のセラミック回路基板を得ることができる。
詳細に説明する。
施の形態の一例を示す断面図であり、1はセラミック基
板、2は分割溝、3は金属回路板、4は金属板、5はロ
ウ材、6はセラミック基板1と金属回路板3との間の非
接合部分である。
に分割溝2が形成され、その上下両面に金属回路板3お
よび金属板4がそれぞれロウ材5を介して接合されてい
る。
属板4を支持する支持部材として機能し、酸化アルミニ
ウム(Al2O3)質焼結体・ムライト(3Al2O3・2
SiO2)質焼結体・炭化珪素(SiC)質焼結体・窒
化アルミニウム(AlN)質焼結体・窒化珪素(Si3
N4)質焼結体等の電気絶縁材料で形成されている。
ウム質焼結体で形成されている場合であれば、酸化アル
ミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウ
ム等の原料粉末に適当な有機バインダ・可塑剤・溶剤を
添加混合して泥漿状となすとともに、その泥漿物を従来
周知のドクターブレード法やカレンダーロール法を採用
することによってセラミックグリーンシート(セラミッ
ク生シート)を形成し、しかる後、このセラミックグリ
ーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに、これ
を複数枚積層し、セラミックグリーンシートの一方の表
面に金型やカッター刃を押圧することにより分割溝2を
形成し、約1600℃の高温で焼成することによって製作さ
れる。
板3や金属板4がロウ材5を介して接合されている。
〜1.0mmとすることが、金属回路板3および金属板4
を接合した時のセラミック基板1の割れ抑制や、半導体
素子から発生する熱の伝達性の点で好ましい。0.2mm
未満では、セラミック基板1と金属回路板3や金属板4
を接合した時に発生する応力により、セラミック基板1
に割れ等が発生しやすくなる傾向がある。他方、1.0m
mを超えると、半導体素子から発生する熱を良好に放熱
することが困難となる傾向がある。
の厚みの20〜70%の深さにすることが分割性の点で好ま
しい。深さが20%未満では、セラミック基板1を分割溝
2から分割した時にバリが発生しやすくなる傾向があ
る。他方、70%を超えると、セラミック基板1に金属回
路板3・金属板4をロウ材5を介して接合する時に割れ
が発生しやすくなる傾向がある。
ニウム等の金属材料から成り、また、セラミック基板1
の上下面に金属回路板3および金属板4はロウ材5を介
して以下のようにして接合される。
粉末や、アルミニウム−シリコン合金粉末等から成るア
ルミニウムロウ粉末に、チタン・ジルコニウム・ハフニ
ウム等の活性金属やその水素化物の少なくとも1種から
成る活性金属粉末を2〜5重量%添加した活性金属ロウ
材に、適当な有機溶剤・溶媒を添加混合して得た活性金
属ロウ材ペーストを、セラミック基板1の上下面に従来
周知のスクリーン印刷技術を用いて金属回路板3および
金属板4に対応した所定パターンに印刷する。
のロウ材パターン上に載置し、これを真空中、または中
性雰囲気中もしくは還元雰囲気中で、所定温度(銀ロウ
材の場合は約900℃、アルミニウムロウ材の場合は約600
℃)で加熱処理し、活性金属ロウ材を溶融させてセラミ
ック基板1の上下面と金属回路板3・金属板4とを接合
させる。これにより、セラミック基板1の上下面に金属
回路板3・金属板4がロウ材5を介して接合されること
となる。
板1の分割溝2と対向した部位に、分割溝2の方向に沿
ってその両側に、金属回路板3の厚みの5倍以上の領域
で、ロウ材5で接合されていない非接合部分6を設け
て、セラミック基板1に接合される。
の領域が、分割溝2の方向に沿ってその両側でそれぞれ
金属回路板3の厚みの5倍未満では、セラミック基板1
を分割溝2から分割し、金属回路板3の一部分を折り曲
げたときに、金属回路板3の折り曲げ部分が通常は金属
回路板3の厚みの5倍程度の曲率半径の曲面で曲がるた
め、この部分にロウ材5で強固に接合したセラミック基
板1にクラックが生じやすくなる傾向がある。
ク基板1が分割溝2から分割されると同時に上方向に折
り曲げられて、外部入出力用の信号端子となる。
や金属板4は、銅やアルミニウム等のインゴット(塊)
に圧延加工法や打ち抜き加工法等の従来周知の金属加工
法を施すことによって、例えば、厚さが0.5mmで、所
望の回路配線パターン形状に製作される。金属回路板3
や金属板4の厚さは、高電流信号を伝達するための電気
抵抗や、セラミック基板1と接合した時のセラミック基
板1の割れ防止の点で0.1〜1.0mmが好ましい。0.1m
m未満では、電気抵抗が大きくなるため高電流信号が流
れにくくなる傾向がある。他方、1.0mmを超えると、
セラミック基板1と金属回路板3や金属板4とを接合し
た時に発生する応力により、セラミック基板1に割れ等
が発生しやすくなる傾向がある。
属ロウ付け時や半導体素子搭載のための半田リフロー時
の加熱による反りを抑制するため同じ材質にし、また金
属回路板3と金属板4の厚み関係は、金属板4の厚みを
金属回路板3より薄くすることが好ましい。これは、金
属回路板3は回路配線形成のためにパターニングされて
いるため、金属板4と同じ厚みでは反り等の抑制効果が
小さくなりやすいためである。
から成る場合であれば、金属回路板3および金属板4を
無酸素銅で形成しておくと、無酸素銅はロウ付けの際に
活性金属ロウ材が銅中に存在する酸素により酸化される
ことなく濡れ性が良好となることから、セラミック基板
1へ強固に接合できる。従って、金属回路板3および金
属板4はこれを無酸素銅で形成しておくことが好まし
い。
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
であれば種々の変更は可能である。
ック基板1に活性金属ロウ材を介して直接に金属回路板
3および金属板4をロウ付けしてセラミック回路基板と
なしたが、これをセラミック基板1の表面に予めタング
ステンまたはモリブデン等のメタライズ金属層を被着さ
せておき、メタライズ金属層に金属回路板3および金属
板4をロウ材を介して接合させてセラミック回路基板を
形成してもよい。
カッター刃により分割溝を形成したセラミックグリーン
シートを焼成しセラミック基板1としたが、予め焼成し
たセラミック焼結体にレーザー加工やダイヤモンドカッ
ターで分割溝2を形成しセラミック基板1としてもよ
い。
セラミック基板と金属回路板との間の分割溝と対向した
部位に、分割溝方向に沿ってその両側にそれぞれ金属回
路板の厚みの5倍以上の領域で非接合部分を設けたこと
から、分割溝からセラミック基板が良好に分割できると
ともに、その部位において金属回路板を上方向に折り曲
げて、その金属回路板を用いて信号端子を形成すること
が可能になる。その結果、金属回路板とは別個に信号端
子を接合する必要がないので、セラミック基板に部分的
クラックの発生が防止されることから、機械強度が低下
しないセラミック回路基板とすることができる。
例を示す断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】下面に分割溝が形成されたセラミック基板
の少なくとも前記分割溝に対向する上面に金属回路板
を、下面に前記分割溝に重ならないように金属板をそれ
ぞれロウ材を介して接合して成り、前記セラミック基板
と前記金属回路板との間の前記分割溝と対向した部位
に、前記分割溝方向に沿ってその両側にそれぞれ前記金
属回路板の厚みの5倍以上の領域で非接合部分を設けた
ことを特徴とするセラミック回路基板。
Priority Applications (1)
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JP2000258015A JP3971554B2 (ja) | 2000-08-28 | 2000-08-28 | セラミック回路基板およびこれを用いた半導体モジュール |
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JP2009110989A (ja) * | 2007-10-26 | 2009-05-21 | Kyocera Corp | 金具付き回路基板の製造方法 |
WO2019146639A1 (ja) * | 2018-01-24 | 2019-08-01 | 三菱マテリアル株式会社 | セラミックス-金属接合体の製造方法、製造装置及びセラミックス-金属接合体 |
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WO2022131273A1 (ja) * | 2020-12-16 | 2022-06-23 | 株式会社 東芝 | セラミックススクライブ基板、セラミックス基板、セラミックススクライブ基板の製造方法、セラミックス基板の製造方法、セラミックス回路基板の製造方法、及び、半導体素子の製造方法 |
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