JP2002076379A - 薄膜太陽電池とその製造方法 - Google Patents

薄膜太陽電池とその製造方法

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JP2002076379A
JP2002076379A JP2000251990A JP2000251990A JP2002076379A JP 2002076379 A JP2002076379 A JP 2002076379A JP 2000251990 A JP2000251990 A JP 2000251990A JP 2000251990 A JP2000251990 A JP 2000251990A JP 2002076379 A JP2002076379 A JP 2002076379A
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film solar
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thin
solar cell
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Heishiro Goto
平四郎 後藤
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色した特殊仕様の高価な基板フィルムを使
用せず、複数回のレーザ加工によるユニットセル内の局
所的ダメージに伴う薄膜太陽電池の性能低下の防止を図
った薄膜太陽電池とその製造方法を提供する。 【解決手段】 電気絶縁性を有する基板表面に第1電極
層64,光電変換層65,透明電極層66を積層してな
る光電変換部と、基板裏面に形成した接続電極層とを備
え、光電変換部および接続電極層を互いに位置をずらし
て単位部分にパターニングしてなり、透明電極層形成領
域外に形成した接続孔及び透明電極層形成領域内に形成
した集電孔を介して、表面上の互いにパターニングされ
て隣合う単位光電変換部分を電気的に直列に接続してな
る薄膜太陽電池において、前記基板は、金属材支持板1
00の片側表面にプラズマ溶射法によって、YSZの絶
縁層88をパターン形成したものとし、金属材支持板を
接続電極層とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ユニットセルを
複数個直列接続した薄膜太陽電池とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、環境保護の立場から、クリーンな
エネルギーの研究開発が進められている。中でも、太陽
電池はその資源(太陽光)が無限であること、無公害で
あることから注目を集めている。同一基板上に形成され
た複数の太陽電池素子が、直列接続されてなる太陽電池
(光電変換装置)の代表例は、薄膜太陽電池である。
【0003】薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コスト
の安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太
陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建
物の屋根や窓などにとりつけて利用される業務用,一般
住宅用にも需要が広がってきている。
【0004】従来の薄膜太陽電池はガラス基板を用いて
いるものが一般的であった。近年、軽量化、施工性、量
産性においてプラスチックフィルムを用いたフレキシブ
ルタイプの太陽電池の研究開発が進められ実用化されて
いる。さらに、フレキシブルな金属材料に絶縁被覆した
フィルム基板を用いたものも開発されている。このフレ
キシブル性を生かし、ロールツーロール方式やステッピ
ングロール方式の製造方法により大量生産が可能となっ
た。
【0005】上記の薄膜太陽電池は、電気絶縁性フィル
ム基板上に第1電極(以下、下電極ともいう)、薄膜半
導体層からなる光電変換層および第2電極(以下、透明
電極ともいう)が積層されてなる光電変換素子(または
セル)が複数形成されている。ある光電変換素子の第1
電極と隣接する光電変換素子の第2電極を電気的に接続
することを繰り返すことにより、最初の光電変換素子の
第1電極と最後の光電変換素子の第2電極とに必要な電
圧を出力させることができる。例えば、インバータによ
り交流化し商用電力源として交流100Vを得るために
は、薄膜太陽電池の出力電圧は100V以上が望まし
く、実際には数10個以上の素子が直列接続される。
【0006】このような光電変換素子とその直列接続
は、電極層と光電変換層の成膜と各層のパターニングお
よびそれらの組み合わせ手順により形成される。上記太
陽電池の構成および製造方法の一例は、例えば特開平1
0−233517号公報や特願平11−19306号に
記載されている。
【0007】図3は、上記特開平10−233517号
公報に記載された薄膜太陽電池の一例を示し、(a)は
平面図、(b)は(a)における線ABCDおよびBQ
Cに沿っての断面図であり、(c)は(a)におけるE
E断面図を示す。
【0008】電気絶縁性でフレキシブルな樹脂からなる
長尺のフィルム基板上に、順次、第1電極層、光電変換
層、第2電極層が積層され、フィルム基板の反対側(裏
面)には第3電極層、第4電極層が積層され、裏面電極
が形成されている。光電変換層は例えばアモルファスシ
リコンのpin接合である。フィルム基板用材料として
は、ポリイミドのフィルム、例えば厚さ50μmのフィ
ルムが用いられている。
【0009】フィルムの材質としては、他に、ポリエチ
レンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(P
ES)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、またはア
ラミド系のフィルムなどを用いることができる。
【0010】次に、製造工程の概要につき以下に説明す
る。
【0011】先ず、フィルム基板にパンチを用いて、接
続孔h1を開け、基板の片側(表側とする)に第1電極
層として、スパッタにより銀を、例えば100nmの厚
さに成膜し、これと反対の面(裏側とする)には、第3
電極層として、同じく銀電極を成膜する。接続孔h1の
内壁で第1電極層と第3電極層とは重なり、導通する。
【0012】電極層としては、銀(Ag)以外に、Al,C
u,Ti等の金属をスパッタまたは電子ビーム蒸着等によ
り成膜しても良く、金属酸化膜と金属の多層膜を電極層
としても良い。成膜後、表側では、第1電極層を所定の
形状にレーザ加工して、下電極l1〜l6をパターニン
グする。下電極l1〜l6の隣接部は一本の分離線g2
を、二列の直列接続の光電変換素子間および周縁導電部
fとの分離のためには二本の分離線g2を形成し、下電
極l1〜l6は分離線により囲まれるようにする。再度
パンチを用いて、集電孔h2を開けた後、表側に、光電
変換層pとしてa-Si層をプラズマCVDにより成膜す
る。マスクを用いて幅W2の成膜とし、レーザ加工によ
り二列素子の間だけに第1電極層と同じ分離線を形成す
る。なお、前記幅W2は、接続孔h1にまたがってもよ
い。
【0013】さらに第2電極層として表側にプラズマス
パッタにより透明電極層(ITO層)を成膜する。但
し、二つの素子列の間とこれに平行な基板の両側端部に
はマスクを掛け接続孔h1には成膜しないようにし、素
子部のみに成膜する。透明電極層としては、ITO(インシ゛ウ
ムスス゛オキサイト゛)以外に、SnO2、ZnOなどの酸化物導電層を
用いることができる。
【0014】次いで裏面全面に第4電極層として金属膜
などの低抵抗導電膜からなる層を成膜する。第4電極の
成膜により、集電孔h2の内壁で第2電極と第4電極と
が重なり、導通する。表側では、レーザ加工により下電
極と同じパターンの分離線を入れ、個別の第2電極u1
〜u6を形成し、裏側では第3電極と第4電極とを同時
にレーザ加工し、接続電極e12〜e56、および電力
取り出し電極o1,o2を個別化し、基板の周縁部では
表側の分離線g3と重なるように分離線g2を形成し、
隣接電極間には一本の分離線を形成する。
【0015】全ての薄膜太陽電池素子を一括して囲う周
縁、および二列の直列接続太陽電池素子の隣接する境界
には(周縁導電部fの内側)分離線g3がある。分離線
g3の中にはどの層も無い。裏側では、全ての電極を一
括して囲う周縁、および二列の直列接続電極の隣接する
境界には(周縁導電部fの内側)分離線g2がある。分
離線g2の中にはどの層も無い。
【0016】こうして、電力取り出し電極o1−集電孔
h2−上電極u1、光電変換層、下電極l1−接続孔h
1−接続電極e12−上電極u2、光電変換層、下電極
l2−接続電極e23−・・・−上電極u6、光電変換
層、下電極l6−接続孔h1−電力取出し電極o2の順
の光電変換素子の直列接続が完成する。
【0017】なお、第3電極層と第4電極層は電気的に
は同一の電位であるので、以下の説明においては説明の
便宜上、併せて一層の接続電極層として扱うこともあ
る。
【0018】図4は、構造の理解の容易化のために、薄
膜太陽電池の構成を簡略化して斜視図で示したものであ
る。図4において、基板61の表面に形成した単位光電
変換素子62および基板61の裏面に形成した接続電極
層63は、それぞれ複数の単位ユニットに完全に分離さ
れ、それぞれの分離位置をずらして形成されている。こ
のため、素子62のアモルファス半導体部分である光電
変換層65で発生した電流は、まず透明電極層66に集
められ、次に該透明電極層領域に形成された集電孔67
(h2)を介して背面の接続電極層63に通じ、さらに
該接続電極層領域で素子の透明電極層領域の外側に形成
された直列接続用の接続孔68(h1)を介して上記素
子と隣り合う素子の透明電極層領域の外側に延びている
下電極層64に達し、両素子の直列接続が行われてい
る。
【0019】上記薄膜太陽電池の簡略化した製造工程を
図5(a)から(g)に示す。プラスチックフィルム71
を基板として(工程(a))、これに接続孔78を形成
し(工程(b))、基板の両面に第1電極層(下電極)
74および第3電極層(接続電極の一部)73を形成
(工程(c))した後、接続孔78と所定の距離離れた
位置に集電孔77を形成する(工程(d))。工程(c)
と工程(d)との間に、第1電極層(下電極)74を所
定の形状にレーザ加工して、下電極をパターニングする
工程があるが、ここではこの工程の図を省略している。
【0020】次に、第1電極層74の上に、光電変換層
となる半導体層75および第2電極層である透明電極層
76を順次形成するとともに(工程(e)および工程
(f))、第3電極層73の上に第4電極層(接続電極
層)79を形成する(工程(g))。この後、レーザビ
ームを用いて、基板71の両側の薄膜を分離加工して図
4に示すような直列接続構造を形成する。
【0021】なお、図5においては、集電孔h2内にお
ける透明電極層76と第4電極層79との接続をそれぞ
れの層を重ねて2層で図示しているが、前記図3におい
ては、電気的に一層として扱い、1層で図示している。
【0022】上記において、プラズマ放電によって形成
する薄膜は、例えば下記のような装置により形成され
る。図6は、a-Si 薄膜太陽電池をプラズマ放電によっ
て形成する場合の成膜室の概略構造の一例を示し、特開
平8−250431号公報に記載された構造の一例を示
す。図6(a)、(b)はそれぞれ、成膜室の開放時お
よび封止時の概略断面図を示す。
【0023】図6(a)に示すように、断続的に搬送さ
れてくる可撓性基板10の上下に函状の下部成膜部室壁
体21と上部成膜部室壁体22とを対向配置し、成膜室
の封止時には、下部成膜部室と上部成膜部室からなる独
立した処理空間を構成するようになっている。この例に
おいては、下部成膜部室は電源40に接続された高周波
電極31を備え、上部成膜部室は、ヒータ33を内蔵し
た接地電極32を備える。
【0024】成膜時には、図6(b)に示すように、上
部成膜部室壁体22が下降し、接地電極32が基板10
を抑えて下部成膜部室壁体21の開口側端面に取付けら
れたシール部材50に接触させる。これにより、下部成
膜部室壁体21と基板10とから、排気管81に連通す
る気密に密閉された成膜空間60を形成する。上記のよ
うな成膜室において、高周波電極31へ高周波電圧を印
加することにより、プラズマを成膜空間60に発生さ
せ、図示しない導入管から導入された原料ガスを分解し
て基板10上に膜を形成することができる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
薄膜太陽電池の製造方法においては、下記のような問題
があった。
【0026】前述のように、各薄膜形成毎に、レーザ加
工によるパターニング工程があるので、製造工数が増大
する。また、複数回のレーザ加工により、絶縁層の熱損
傷に基づく絶縁不良や電極剥離が発生し、ユニットセル
内の局所的ダメージに基づく薄膜太陽電池の性能低下の
問題がある。
【0027】さらに、基板フィルムは400℃の耐熱温
度が要求され、レーザ加工の際に、加工面と反対の面に
レーザ光が透過しにくいように着色した基板が必要で、
そのために、特殊仕様の高価な基板フィルムとなってい
る。
【0028】また、上記着色した基板の場合、高真空お
よび高温度において、着色材が蒸発して、光電変換部に
ダメージを与える問題もある。
【0029】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、この発明の課題は、特殊仕様
の高価な基板フィルムを使用せず、また、複数回のレー
ザ加工によるユニットセル内の局所的ダメージに伴う薄
膜太陽電池の性能低下の防止を図った薄膜太陽電池とそ
の製造方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、この発明においては、電気絶縁性を有する基板の表
面に下電極層としての第1電極層,光電変換層,透明電
極層(第2電極層)を順次積層してなる光電変換部と、
前記基板の裏面に形成した接続電極層とを備え、前記光
電変換部および接続電極層を互いに位置をずらして単位
部分にパターニングしてなり、前記透明電極層形成領域
外に形成した電気的直列接続用の接続孔および前記透明
電極層形成領域内に形成した集電孔を介して、前記表面
上の互いにパターニングされて隣合う単位光電変換部分
(ユニットセル)を電気的に直列に接続してなる薄膜太
陽電池において、前記基板は、金属材支持板の片側表面
にプラズマ溶射法によって絶縁層をパターン形成したも
のとし、前記金属材支持板を前記接続電極層としたもの
とする(請求項1の発明)。
【0031】前記請求項1の発明の実施態様としては、
下記の発明が好適である。即ち、前記請求項1記載の薄
膜太陽電池において、前記プラズマ溶射法によって形成
された絶縁層は、イットリア安定化ジルコニア(YS
Z)の層とする(請求項2の発明)。また、請求項1記
載の薄膜太陽電池において、前記金属材支持板は、ニッ
ケルと銀との合金フェルトを圧延したシートとする(請
求項3の発明)。
【0032】上記によれば、前記特殊仕様の着色基板を
使用することなく、また耐熱温度が高い基板の上に薄膜
太陽電池の各薄膜が形成されるので、ユニットセル内の
局所的ダメージに基づく薄膜太陽電池の性能低下を防止
することができる。また、前記イットリア安定化ジルコ
ニア(YSZ:Y23ZrO2)は、700℃以内で、緻
密堅固な層形成が可能で、自動ロボット機能を備えた溶
射装置により、量産的に形成できる。さらに前記金属材
支持板の材料は、ニッケルが膜保護材として機能するた
め、従来から好んで使用されている材料であり、接続電
極層材料として好適である。
【0033】前記薄膜太陽電池の製造方法としては、請
求項4の発明が好適である。即ち、請求項2または3記
載の薄膜太陽電池の製造方法において、以下の1)ない
し5)の工程を含むこととする。 1)金属材支持板の片側表面に、プラズマ溶射法によ
り、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)の層をパタ
ーン形成する工程 2)YSZ層の所定の表面に、プラズマ溶射法により、
第1電極層を形成する工程 3)金属材支持板を、レーザ加工法により、パターニン
グする工程 4)第1電極層の上に、プラズマCVD法により、リフ
トオフマスクによりパターニングして光電変換層を形成
する工程 5)光電変換層の上に、プラズマスパッタ法により、リ
フトオフマスクによりパターニングして透明電極層を形
成する工程 前記製造方法によれば、レーザパターニングの回数が接
続電極層1回のみとなるので、工数の低減と薄膜の信頼
性向上を図ることができる。
【0034】また、プラズマ溶射法による工程を簡略化
する観点から、前記製造方法の実施態様として、下記請
求項5の発明が好ましい。即ち、請求項4記載の薄膜太
陽電池の製造方法において、前記プラズマ溶射法による
パターン形成は、所定のパターン穴を有するパターン格
子板を用いて行うこととする。
【0035】
【発明の実施の形態】図面に基づき、本発明の実施の形
態について以下に述べる。
【0036】図1は、この発明の薄膜太陽電池の製造方
法に関わるプラズマ溶射法によりパターンを形成する工
程の装置と製法の概念図を示す。また、図2は、この発
明の薄膜太陽電池の部分断面斜視図を示し、図4に示す
薄膜太陽電池の一部の断面を拡大したものに相当する。
図1および図2に基づいて、この発明の薄膜太陽電池と
その製造方法の実施形態について以下に述べる。
【0037】薄膜太陽電池の製造工程は、以下のとおり
である。まず、金属材支持板100の片側表面に、プラ
ズマ溶射法により、イットリア安定化ジルコニア(YS
Z)の層88をパターン形成する。金属材支持板100
には、ニッケルと銀との合金フェルトを0.5mmの厚
さに冷間圧延したシートを用いる。プラズマ溶射法によ
るパターン形成は、図1に示す溶射ロボット80によ
り、パターン格子板85を用いて行い、10分程度の溶
射で、凸部の厚さが100μmとなるように一括パター
ニングする。
【0038】パターン格子板85は、図2のパターン分
離溝92に相当する複数の所定のパターン穴86を有す
る。このパターン形成の際、図1には図示しないが、図
5に示した接続孔78および集電孔77に相当する部分
も形成する。
【0039】溶射ロボット80は、YSZ粉末や後工程
に使用する銀粉末を空気混合して、溶射放射口82へ搬
送する紛体調整装置や搬送用の配管等を備える。また、
溶射ロボット80は、コンピュータ83を備え、3次元
の位置を決定して、溶射の自動制御ができるように構成
される。
【0040】次に、上記のようにして形成されたYSZ
層の所定の表面に、プラズマ溶射法により、前記図1の
装置を用い、YSZ用のパターン格子板85とは異なる
格子板によりパターニングして、第1電極層65を形成
する。YSZの層88の凸の部分にのみ、第1電極層6
5を形成し、パターン分離溝92の部分には、形成しな
い。またこの際、図示しないYSZの層88内の接続孔
を介して、第1電極層65と接続電極層としての金属材
支持板100とが電気的に接続される。ここで、第1電
極層65は、銀薄膜を溶射により形成した上に、透明電
極材である酸化亜鉛粉末を溶射して形成する。
【0041】次に、接続電極層としての金属材支持板1
00を、レーザ加工法により、パターニングする。図の
91は、そのパターン分離溝である。
【0042】続いて、第1電極層64の上に、プラズマ
CVD法により、リフトオフマスクによりパターニング
して光電変換層65を形成する。パターン分離溝92の
部分にリフトオフマスクを行い、この部分には、光電変
換層を形成しない。この際、図示しないYSZの層88
における集電孔にも光電変換層が形成される。
【0043】次に、光電変換層65の上に、プラズマス
パッタ法により、リフトオフマスクによりパターニング
して透明電極層66を形成する。この際、集電孔の光電
変換層上にも透明電極層を形成して、透明電極層66と
接続電極層としての金属材支持板100とを電気的に接
続する。
【0044】以上により、複数個の光電変換部が直列に
接続され、ユニットセル内の局所的ダメージの抑制を図
った薄膜太陽電池が形成される。
【0045】
【発明の効果】この発明によれば前述のように、電気絶
縁性を有する基板の表面に下電極層としての第1電極
層,光電変換層,透明電極層(第2電極層)を順次積層
してなる光電変換部と、前記基板の裏面に形成した接続
電極層とを備え、前記光電変換部および接続電極層を互
いに位置をずらして単位部分にパターニングしてなり、
前記透明電極層形成領域外に形成した電気的直列接続用
の接続孔および前記透明電極層形成領域内に形成した集
電孔を介して、前記表面上の互いにパターニングされて
隣合う単位光電変換部分(ユニットセル)を電気的に直
列に接続してなる薄膜太陽電池において、前記基板は、
金属材支持板の片側表面にプラズマ溶射法によって絶縁
層をパターン形成したものとし、前記金属材支持板を前
記接続電極層としたことにより、また、上記薄膜太陽電
池の製造方法を、以下の1)ないし5)の工程、即ち、 1)金属材支持板の片側表面に、プラズマ溶射法によ
り、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)の層をパタ
ーン形成する工程 2)YSZ層の所定の表面に、プラズマ溶射法により、
第1電極層を形成する工程 3)金属材支持板を、レーザ加工法により、パターニン
グする工程 4)第1電極層の上に、プラズマCVD法により、リフ
トオフマスクによりパターニングして光電変換層を形成
する工程 5)光電変換層の上に、プラズマスパッタ法により、リ
フトオフマスクによりパターニングして透明電極層を形
成する工程 を含むこととすることにより、特殊仕様の着色基板を使
用することなく、耐熱温度が高い基板の上に薄膜太陽電
池の各薄膜が形成され、ユニットセル内の局所的ダメー
ジに基づく薄膜太陽電池の性能低下を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に関わるプラズマ溶射法によりパター
ンを形成する装置の概念図
【図2】この発明の実施例に関わる薄膜太陽電池の部分
拡大断面斜視図
【図3】従来の薄膜太陽電池の構成の一例を示す図
【図4】従来の薄膜太陽電池の概略構成を示す斜視図
【図5】従来の薄膜太陽電池の製造工程の概略を示す図
【図6】プラズマ放電による成膜室の概略構造の一例を
示す図
【符号の説明】
64:第1電極層、65:光電変換層、66:透明電極
層、80:プラズマ溶射ロボット、82:溶射放射口、
83:コンピュータ、85:パターン格子板、86:パ
ターン穴、88:YSZの層、91,92:パターン分
離溝、100:金属材支持板。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性を有する基板の表面に下電極
    層としての第1電極層,光電変換層,透明電極層(第2
    電極層)を順次積層してなる光電変換部と、前記基板の
    裏面に形成した接続電極層とを備え、前記光電変換部お
    よび接続電極層を互いに位置をずらして単位部分にパタ
    ーニングしてなり、前記透明電極層形成領域外に形成し
    た電気的直列接続用の接続孔および前記透明電極層形成
    領域内に形成した集電孔を介して、前記表面上の互いに
    パターニングされて隣合う単位光電変換部分(ユニット
    セル)を電気的に直列に接続してなる薄膜太陽電池にお
    いて、前記基板は、金属材支持板の片側表面にプラズマ
    溶射法によって絶縁層をパターン形成したものとし、前
    記金属材支持板を前記接続電極層としたことを特徴とす
    る薄膜太陽電池。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の薄膜太陽電池において、
    前記プラズマ溶射法によって形成された絶縁層は、イッ
    トリア安定化ジルコニア(YSZ)の層としたことを特
    徴とする薄膜太陽電池。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の薄膜太陽電池において、
    前記金属材支持板は、ニッケルと銀との合金フェルトを
    圧延したシートとしたことを特徴とする薄膜太陽電池。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の薄膜太陽電池の
    製造方法において、以下の1)ないし5)の工程を含む
    ことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。 1)金属材支持板の片側表面に、プラズマ溶射法によ
    り、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)の層をパタ
    ーン形成する工程 2)YSZ層の所定の表面に、プラズマ溶射法により、
    第1電極層を形成する工程 3)金属材支持板を、レーザ加工法により、パターニン
    グする工程 4)第1電極層の上に、プラズマCVD法により、リフ
    トオフマスクによりパターニングして光電変換層を形成
    する工程 5)光電変換層の上に、プラズマスパッタ法により、リ
    フトオフマスクによりパターニングして透明電極層を形
    成する工程
  5. 【請求項5】 請求項4記載の薄膜太陽電池の製造方法
    において、前記プラズマ溶射法によるパターン形成は、
    所定のパターン穴を有するパターン格子板を用いて行う
    ことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
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JP2006253417A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 太陽電池パネル及び太陽電池パネルの製造方法

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