JP4082651B2 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、太陽電池モジュールの製造方法、特に、多数の太陽電池素子を互いに直交する行列方向に電気的に直列接続した、比較的高電圧を必要とする太陽電池モジュールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、環境保護の立場から、クリーンなエネルギーの研究開発が進められている。中でも、太陽電池はその資源(太陽光)が無限であること、無公害であることから注目を集めている。同一基板上に形成された複数の太陽電池素子が、直列接続されてなる光電変換装置の代表例は、薄膜太陽電池である。
【0003】
薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建物の屋根や窓などにとりつけて利用される業務用,一般住宅用にも需要が広がってきている。
【0004】
従来の薄膜太陽電池はガラス基板を用いていたが、軽量化、施工性、量産性においてプラスチックフィルムを用いたフレキシブルタイプの太陽電池の研究開発も進められている。さらに、フレキシブルな金属材料に絶縁被覆したフィルム基板を用いたものも開発されている。このフレキシブル性を生かし、ロールツーロール方式やステッピングロール方式の製造方法により大量生産が可能となった。
【0005】
上記の薄膜太陽電池は、フレキシブルな電気絶縁性フィルム基板上に金属電極層からなる第1電極層、薄膜半導体層からなる光電変換層および透明電極層が積層されてなる光電変換素子(またはセル)が複数形成されている。ある光電変換素子の第1電極層と隣接する透明電極層を電気的に接続することを繰り返すことにより、最初の光電変換素子の第1電極層と最後の光電変換素子の透明電極層とに必要な電圧を出力させることができる。例えば、インバータにより交流化し商用電力源として交流100Vを得るためには、薄膜太陽電池の出力電圧は100V以上が望ましく、実際には数10個以上の素子が直列接続される。
【0006】
このような光電変換素子とその直列接続は、電極層と光電変換層の成膜と各層のパターニングおよびそれらの組み合わせ手順により形成される。上記太陽電池の構成および製造方法の一例は、例えば特開平10−233517号公報や特願平11−19306号に記載されている。
【0007】
図5は、上記公報等に記載された薄膜太陽電池の構成を簡略化して斜視図で示したものである。図5において、基板61の表面に形成した単位光電変換素子62および基板61の裏面に形成した接続電極層(金属電極層)63は、それぞれ複数の単位ユニットに完全に分離され、それぞれの分離位置をずらして形成されている。このため、素子62のアモルファス半導体部分である光電変換層65で発生した電流は、まず透明電極層66に集められ、次に該透明電極層領域に形成された集電孔67を介して背面の接続電極層63に通じ、さらに該接続電極層領域で素子の透明電極層領域の外側に形成された直列接続用の接続孔68を介して上記素子と隣り合う素子の透明電極層領域の外側に延びている下電極層64に達し、両素子の直列接続が行われている。
【0008】
図6は、前記とは異なる従来のガラス基板を使用したタイプの直列接続の薄膜太陽電池を示し、図6(a)は非受光面側の薄膜太陽電池面の平面図、(b)は断面図を示す。
【0009】
ガラス基板1には透明電極層u1,u2,u3・・・、光電変換層s1,s2,s3・・・および金属電極層e1,e2,e3・・・が積層され薄膜太陽電池素子が形成されている。その製造方法の概要を以下に述べる。
【0010】
先ず、基板1に透明電極層uを熱CVD法により製膜し、レーザ加工法を用いて所定の分割数にパターニングする。このとき同時に、薄膜太陽電池とその周縁も電気的に分離する。
【0011】
次に、a−Siからなる光発電層sをプラズマCVD法を用いて製膜し、薄膜太陽電池の直列方向に対し直交する方向で、透明電極層uのパターニングラインと平行にレーザ加工を行う。
【0012】
次いで金属電極層eをスパッタ法により製膜し、光電変換層sのパターニングラインと平行にレーザ加工するとともに、薄膜太陽電池とその周縁の電気的分離を行う。
【0013】
以上の工程の結果、透明電極層u1、光電変換層s1、金属電極層e1−透明電極層u2、光電変換層s2、金属電極層e2−透明電極層u3、光電変換層s3、金属電極層e3の順の薄膜太陽電池素子(ユニットセル)の直列接続が完成する。
【0014】
前記のように複数のユニットセルを直列に接続したものをさらに複数個パネル状に構成して薄膜太陽電池モジュールとし、建物の屋根や壁もしくは地上に設けた架台上に設置する。
【0015】
上記薄膜太陽電池モジュールとしては、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設けたものが知られている。
【0016】
図7は、従来の太陽電池モジュールの模式的構造の一例を示す。
【0017】
図7において、太陽電池21は、複数個の太陽電池素子が直列または並列接続されており、その受光面側にガラス板(例えば、厚さ3mm)などの表面保護部材22、非受光面側に、一弗化エチレン(商品名:テドラー、デュポン社製)を両面に接着したアルミニウム箔からなる裏面保護部材30が設けられ、接着封止性に優れかつ安価なEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)などの接着性樹脂封止材40により熱融着封止されている。EVAとしては、例えば厚さ0.4〜0.8mmのシート状EVAが使用される。このEVAは、前記各部材が積層された後、真空ラミネータを用いて、約120℃〜160℃の温度で加熱加圧し、接着固定を行った後、130℃〜160℃の乾燥機中で、加熱硬化される。ガラス板の周囲にはみ出したEVAは切断除去される。
【0018】
また太陽電池21は、そのプラス(+)極とマイナス(−)極に、内部リード線50、60が電気的に接続され、この内部リード線50、60は、裏面保護部材30に接着固定された接続端子ボックス70に、裏面保護部材30を貫通して導かれ、接続端子ボックス70の内部で外部リード線としてのケーブル80の芯線90、100と電気接続され、これら全体として太陽電池モジュール110を形成している。
【0019】
なお、前記表面保護部材22としては、ガラス板などの無機系材料の外に、透明アクリル板などの有機系材料を用いることもある。また、裏面保護部材30としては、上記以外に、フッ素系フィルムなどの有機系フィルム単体、有機系フィルムと金属箔を貼り合せた複合材料、もしくは金属板やガラス板などの金属・無機系材料を用いることもある。
【0020】
ところで、比較的高電圧を必要とする太陽電池モジュールの場合には、前述のように、多数の太陽電池素子が電気的に直列接続される。この直列接続の構成としては、図5または図6に示すように、単数列で一方向のみに接続する場合と、互いに直交する行列方向に繰り返して接続する場合とがあり、電圧が高い場合には、後者の構成が一般的である。
【0021】
図4は、比較的高電圧を必要とする従来の太陽電池モジュールの構成の一例を示す平面図である。図4に示す太陽電池モジュールは、16個の太陽電池素子3を列方向に電気的に直列接続した太陽電池アレイを、4個行方向に配設し、この4個の太陽電池アレイ(1) 〜 (4)を、(4) , (3) , (2) , (1)の順序に、例えば、導電性テープtにより電気的に直列接続することにより、全ての太陽電池素子4を電気的に直列接続したものである。この場合、全ての太陽電池素子4を含む4個の太陽電池アレイは、1つの基板(図5の61または図6の1)上に形成されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の太陽電池モジュールにおいては、下記のような問題があった。
【0023】
前述の単数列で、必要とする高い電圧の薄膜太陽電池を構成する場合には、直列接続方向の太陽電池素子の分割数を、電圧に応じて増加させる必要がある。この場合は、分割のパターニング幅の部分は非発電領域であるので、太陽電池モジュールの実効面積が減少する問題がある。
【0024】
また、互いに直交する行列方向に繰り返して接続する場合、隣接する列の太陽電池間に電位差が発生し、同一基板上にすべての太陽電池を形成した場合、マイグレーション等による短絡の発生が問題となる。この短絡を防止するためには、隣接する列の太陽電池アレイ間の間隔寸法(沿面距離)を大きくする必要がある。この場合には、やはり非発電領域が増大して、実効面積が減少する問題がある。
【0025】
マイグレーションの発生は、湿気を介在して金属電極層の金属が一部溶出し、沿面絶縁性能を低下させることに起因すると考えられる。
【0026】
前記図4に示す太陽電池モジュールは、同一基板上にすべての太陽電池が形成されているので、隣接する列の太陽電池アレイ間の間隔寸法が小さい場合、マイグレーション等による短絡の発生が起こりやすい。
【0027】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、本発明の課題は、マイグレーション等による短絡の発生を防止し、発電の実効面積比率の高い太陽電池モジュールの製造方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、この発明においては、複数個の太陽電池素子を列方向に電気的に直列接続した太陽電池アレイを、複数個行方向に配設し、前記複数個の太陽電池アレイを電気的に直列接続することにより全ての太陽電池素子を電気的に直列接続し、前記複数個の太陽電池アレイを、透光性表面保護部材と裏面保護部材との間に、接着性樹脂封止材により封止してなる太陽電池モジュールの製造方法において、
隣接する前記太陽電池アレイは、予め互いに個別に製作し、接着性樹脂封止材を介挿して段差を設けて配設し、太陽電池アレイ間の電気的接続後に、隣接する太陽電池アレイの隙間および太陽電池アレイ間を電気的に直列接続する部材の周囲を、前記接着性樹脂封止材により電気的に絶縁することとする(請求項1の発明)。
【0029】
上記製造方法によれば、隣接する列の太陽電池アレイ間の隙間は、接着性樹脂封止材により絶縁されるので、従来の沿面絶縁において発生するマイグレーションの問題が解消できる。前記隙間の絶縁距離は、必要最小限とすることができるので、発電の実効面積が減少する問題も解消する。
【0030】
また、前記請求項1の発明の実施態様としては、下記請求項2ないし5の発明が好ましい。即ち、請求項1に記載の製造方法において、前記接着性樹脂封止材は、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)とする(請求項2の発明)。EVAは、接着封止性に優れ安価であるので、製造コスト上好ましい。
【0031】
さらに、請求項1または2に記載の製造方法において、前記太陽電池アレイ間を電気的に直列接続する部材は、導電性テープもしくは導電ペーストとする(請求項3の発明)。これにより、電気的接続が容易となり、作業性が向上する。
【0032】
また、太陽電池アレイとその接続方法としては、製作を容易にする観点から、詳細は後述するように、下記請求項4または5の発明が好ましい。即ち、請求項1ないし3のいずれかに記載の製造方法において、4個の太陽電池アレイを1単位として電気的に直列接続し、太陽電池素子の列方向の電気的直列接続方向を、1列目および4列目の太陽電池アレイは同一方向とし、2列目および3列目の太陽電池アレイは、1列目および4列目とは逆方向とし、太陽電池アレイ間直列接続は、1列目,3列目,4列目,2列目の順序となるように各アレイの正負の電極を接続し、さらに、1列目および3列目の太陽電池アレイと、2列目および4列目の太陽電池アレイとは、接着性樹脂封止材を介挿して段差を設けて配設する(請求項4の発明)。
【0033】
また、請求項1ないし3のいずれかに記載の製造方法において、4個の太陽電池アレイを1単位として電気的に直列接続し、太陽電池素子の列方向の電気的直列接続方向を、4列目および2列目の太陽電池アレイは夫々逆方向とし、かつ前記2つのアレイは、同一基板上の一端部において電気的に接続して一体的に形成し、また、3列目および1列目の太陽電池アレイは夫々逆方向とし、かつ同一基板上の一端部において電気的に接続して一体的に形成し、さらに、1列目および4列目の太陽電池アレイの電気的直列接続方向は同一方向とし、2列目および3列目の太陽電池アレイは、1列目および4列目とは逆方向とし、太陽電池アレイ間直列接続は、4列目,2列目,3列目,1列目の順序とし、さらに、4列目および2列目の太陽電池アレイと、3列目および1列目の太陽電池アレイとは、接着性樹脂封止材を介挿して段差を設けて配設する(請求項5の発明)。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1ないし3に基づき、太陽電池モジュールの製造方法の実施例について以下に述べる。
【0035】
(実施例1)
図1は、例えばガラス基板を用いて、4列の太陽電池アレイにより、請求項4に関わる太陽電池モジュールを構成した第1の実施例を示し、図1(a)は太陽電池モジュールの模式的平面図、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿う模式的側断面図、図1(c)は図1(a)のB−B線に沿う模式的側断面図を示す。
【0036】
本実施例では、厚さ1.1mmのガラス基板上に、酸化錫からなる透明電極層、アモルファスシリコンおよびアモルファスシリコンゲルマニウムのpin接合を3層重ねてなる光電変換層、酸化亜鉛と銀からなる金属電極層を積層して構成した薄膜太陽電池3が、16個直列に接続された太陽電池アレイを、4個作製した。4個作製に当っては、1つのガラス基板上に64個の薄膜太陽電池3を形成し、ガラス切りを用いて4分割することもできる。
【0037】
左から2列目と4列目の太陽電池アレイ(2) と (4)を、モジュールの基板としての厚さ3mmの表面保護ガラス基板10上に配置された厚さ0.4mmのEVA2aのフィルム上に載置した。このとき、2列目と4列目のアレイ間隙間は、少なくとも、1つの太陽電池アレイの幅と隣接するアレイとの間の絶縁隙間が確保できる寸法が必要である。
【0038】
本実施例では、全ての太陽電池アレイの幅を100mm、EVAによる絶縁隙間を最小0.1mmとし、安全をみて、2列目と4列目のアレイ間隙間は、100.5mmとした。
【0039】
ここで、2列目と4列目の太陽電池アレイの太陽電池素子の直列接続方向(電極配置)は逆方向とした。また、2列目の+(プラス)電極と4列目の−(マイナス)電極とを、図1(b)に示すように、導電性テープt1により電気的に接続し、2列目と4列目の太陽電池アレイを1つの直列接続太陽電池とした。
【0040】
その後、この上に厚さ0.1mmのEVA2bのフィルムを載置した。このEVAフィルムは、太陽電池アレイの電極領域を完全に覆うことが重要である。図1(c)に示すように、EVA2bには、2列目の−(マイナス)電極と4列目の+(プラス)電極の部分に、直径5mmの導電性ペーストt4充填用の孔を開けている。続いて、1列目と3列目の太陽電池アレイ(1) と (3)を載置した。3列目は2列目と4列目の間に配置される。1列目の−(マイナス)電極と3列目の+(プラス)電極とを、図1(b)に示すように、導電性テープt2により電気的に接続し、1列目と3列目を1つの直列接続太陽電池とした。
【0041】
上記のように作製した2つの直列接続太陽電池を直列に接続するために、3列目の−(マイナス)電極と4列目の+(プラス)電極とを、図1(c)に示すように、導電性テープt3で接続した。この時4列目の+(プラス)電極と導電性テープt3とは、前記したEVA2bの孔を介して、導電性ペーストt4により電気的に接続する。この接続により全てのセルの直列接続を完了した。太陽電池アレイの接続順序は、(1) , (3) , (4) , (2)の順である。
【0042】
最後に、厚さ0.4mmのEVA2cのフィルムおよび0.2mmの耐候性フィルム5を太陽電池アレイ上に載置し、ラミネート工程で融着固定した。耐候性フィルム5は、前記一弗化エチレンを両面に接着したアルミニウム箔からなる。
【0043】
ラミネート工程前の1列目の+(プラス)電極と2列目の−(マイナス)電極上のEVAフィルムおよび耐候性フイルムには、予め直径5mmの電極取り出し用の孔を形成している。この取り出し孔を介して、耐候性フィルム上に取付けた端子ボックス6のプラスおよびマイナス端子と各電極とをリード線で接続し、電極取り出しを行った。
【0044】
上記太陽電池モジュールの動作電圧は約100Vであり、発電実効面積率が高く信頼性の高い高電圧太陽電池モジュールを作製することができた。
【0045】
(実施例2)
図2および図3は、例えばポリイミドなどの樹脂フィルム基板を用いて、4列の太陽電池アレイにより、請求項5に関わる太陽電池モジュールを構成した第2の実施例を示し、図3(a)は太陽電池モジュールの模式的平面図、図3(b)は図1(a)のA−A線に沿う模式的側断面図、図3(c)は図3(a)のB−B線に沿う模式的側断面図を示す。また、図2は、図3の前段階としての太陽電池アレイの模式的平面図で、図2(a)はアレイの組立て図、図2(b)は2個のコの字状アレイに分割した図を示す。
【0046】
先に図2について説明する。図2の実施例においては、厚さ50μmの透光性フィルム基板上に、酸化錫からなる透明電極層、アモルファスシリコンおよびアモルファスシリコンゲルマニウムのpin接合を3層重ねてなる光電変換層、酸化亜鉛と銀からなる金属電極層を積層して構成した直列接続太陽電池アレイを作製した。
【0047】
この実施例における太陽電池アレイは、図2(b)に示すように、1列目と3列目、2列目と4列目が、それぞれ同一基板上の片側の端部で、t6およびt5で示すように接続され、合計で34(16+1+17=34)直列の太陽電池素子を1つの基板上に形成してコの字状太陽電池アレイ8および9を形成し、これを組み合わせて、図2(a)に示すような4個のアレイを構成している。
【0048】
本実施例では、図3に示すように、前述のように分割した太陽電池アレイを用いて、まず、2列目と4列目のコの字状太陽電池アレイ8を、厚さ3mmの表面保護ガラス基板10上に配設された厚さ0.4mmのEVA2aのフィルム上に載置した。
【0049】
この上に、厚さ0.1mmの図示しないEVAフィルムを載置した。このEVAフィルムは、両端の電極領域を除いた太陽電池アレイの金属電極層を完全に覆うことが重要である。このEVAには、2列目の−(マイナス)電極の部分に直径5mmの孔を開けている。
【0050】
その後、1列目と3列目のコの字状太陽電池アレイ9を配置した。こうして、作製した2つの直列接続太陽電池を直列に接続するために、2列目の−(マイナス)電極と3列目の+(プラス)電極とを導電性テープt7で接続した。この時2列目の−(マイナス)電極は前記したEVAフィルムの孔を介して接続する。
【0051】
この接続により、図3(a)の右下に示す+電極から始まって、左上の−電極に至る全てのセルの直列接続を完了した。太陽電池アレイの接続順は、(4) , (2) , (3) , (1)の順となる。
【0052】
最後に、厚さ0.4mmのEVA2cのフィルムおよび0.2mmの耐候性フィルム5を太陽電池アレイ上に載置し、ラミネート工程で融着固定した。なお、図3においては、EVA2bは図示を省略している。また、端子ボックス6への電極取り出しも図1と同様であり、説明を省略する。
【0053】
図2および図3の実施例によれば、1列目と3列目、および2列目と4列目がそれぞれ、予めt5およびt6により電気的に接続されているので、太陽電池アレイを配置した後に行う配線を省略でき、且つ、太陽電池アレイの位置決め作業が簡略となって作業性が向上する。
【0054】
【発明の効果】
この発明によれば、前述のように、複数個の太陽電池素子を列方向に電気的に直列接続した太陽電池アレイを、複数個行方向に配設し、前記複数個の太陽電池アレイを電気的に直列接続することにより全ての太陽電池素子を電気的に直列接続し、前記複数個の太陽電池アレイを、透光性表面保護部材と裏面保護部材との間に、接着性樹脂封止材により封止してなる太陽電池モジュールの製造方法において、隣接する前記太陽電池アレイは、予め互いに個別に製作し、接着性樹脂封止材を介挿して段差を設けて配設し、太陽電池アレイ間の電気的接続後に、隣接する太陽電池アレイの隙間および太陽電池アレイ間を電気的に直列接続する部材の周囲を、前記接着性樹脂封止材により電気的に絶縁することとしたので、
隣接する列の太陽電池アレイ間の隙間が接着性樹脂封止材により絶縁され、マイグレーションの問題が解消でき、また、前記隙間の絶縁距離は必要最小限とすることができるので、発電の実効面積の減少を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に関わる太陽電池モジュールの模式的構成図
【図2】 本発明の異なる実施例(図3)に関わる太陽電池モジュールの前段階としての太陽電池アレイの模式的平面図
【図3】 本発明の異なる実施例に関わる太陽電池モジュールの模式的構成図
【図4】 従来の高電圧太陽電池モジュールの一例の模式的構成図
【図5】 薄膜太陽電池の構成の一例を簡略化して示す斜視図
【図6】 図5とは異なる薄膜太陽電池の構成例を示す図
【図7】 従来の太陽電池モジュールの模式的構造の一例を示す図
【符号の説明】
2a,2b,2c:EVA、3:薄膜太陽電池、4:金属電極層、5:耐候性フィルム、6:端子ボックス、8,9:コの字状太陽電池アレイ、t1,t2,t3,t7:導電性テープ、t4:導電性ペースト、10:ガラス基板。
Claims (5)
- 複数個の太陽電池素子を列方向に電気的に直列接続した太陽電池アレイを、複数個行方向に配設し、前記複数個の太陽電池アレイを電気的に直列接続することにより全ての太陽電池素子を電気的に直列接続し、前記複数個の太陽電池アレイを、透光性表面保護部材と裏面保護部材との間に、接着性樹脂封止材により封止してなる太陽電池モジュールの製造方法において、
隣接する前記太陽電池アレイは、予め互いに個別に製作し、接着性樹脂封止材を介挿して段差を設けて配設し、太陽電池アレイ間の電気的接続後に、隣接する太陽電池アレイの隙間および太陽電池アレイ間を電気的に直列接続する部材の周囲を、前記接着性樹脂封止材により電気的に絶縁することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。 - 請求項1に記載の製造方法において、前記接着性樹脂封止材は、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)とすることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法において、前記太陽電池アレイ間を電気的に直列接続する部材は、導電性テープもしくは導電ペーストとすることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の製造方法において、4個の太陽電池アレイを1単位として電気的に直列接続し、
太陽電池素子の列方向の電気的直列接続方向を、1列目および4列目の太陽電池アレイは同一方向とし、2列目および3列目の太陽電池アレイは、1列目および4列目とは逆方向とし、太陽電池アレイ間直列接続は、1列目,3列目,4列目,2列目の順序となるように各アレイの正負の電極を接続し、
さらに、1列目および3列目の太陽電池アレイと、2列目および4列目の太陽電池アレイとは、接着性樹脂封止材を介挿して段差を設けて配設することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の製造方法において、4個の太陽電池アレイを1単位として電気的に直列接続し、
太陽電池素子の列方向の電気的直列接続方向を、4列目および2列目の太陽電池アレイは夫々逆方向とし、かつ前記2つのアレイは、同一基板上の一端部において電気的に接続して一体的に形成し、また、3列目および1列目の太陽電池アレイは夫々逆方向とし、かつ同一基板上の一端部において電気的に接続して一体的に形成し、
さらに、1列目および4列目の太陽電池アレイの電気的直列接続方向は同一方向とし、2列目および3列目の太陽電池アレイは、1列目および4列目とは逆方向とし、太陽電池アレイ間直列接続は、4列目,2列目,3列目,1列目の順序とし、
さらに、4列目および2列目の太陽電池アレイと、3列目および1列目の太陽電池アレイとは、接着性樹脂封止材を介挿して段差を設けて配設することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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