JP2002252360A - 薄膜太陽電池の製造方法 - Google Patents

薄膜太陽電池の製造方法

Info

Publication number
JP2002252360A
JP2002252360A JP2001050586A JP2001050586A JP2002252360A JP 2002252360 A JP2002252360 A JP 2002252360A JP 2001050586 A JP2001050586 A JP 2001050586A JP 2001050586 A JP2001050586 A JP 2001050586A JP 2002252360 A JP2002252360 A JP 2002252360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film solar
thin
substrate
electrode layer
solar cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001050586A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuya Tabuchi
勝也 田淵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Corporate Research and Development Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Corporate Research and Development Ltd filed Critical Fuji Electric Corporate Research and Development Ltd
Priority to JP2001050586A priority Critical patent/JP2002252360A/ja
Publication of JP2002252360A publication Critical patent/JP2002252360A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マーカー穴を基準点として位置決めを行な
い、各種の薄膜形成や加工等を行なう際のマーカー穴の
誤検出を防止して、各種加工の確実性を向上し、もって
製造歩留まりの向上を図った薄膜太陽電池の製造方法を
提供する。 【解決手段】 基板を長尺基板とし、この長尺基板1
上に直列に接続してなる薄膜太陽電池と電力の取り出し
用の電極層とを有する薄膜太陽電池群2を、基板の長尺
方向に所定の間隔をおいてパターニングして複数形成
し、基板の前記間隔領域に設けた位置決め用のマーカー
穴3aを基準点として、第1電極層,光電変換層,透明
電極層などの各層の形成,各パターニング等の加工を行
なう薄膜太陽電池の製造方法において、前記マーカー穴
3aを薄膜太陽電池群の最外パターニングライン23a
の延長線上よりも所定の寸法だけ外側の基板領域に設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ユニットセルを
複数個直列接続した薄膜太陽電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、環境保護の立場から、クリーンな
エネルギーの研究開発が進められている。中でも、太陽
電池はその資源(太陽光)が無限であること、無公害で
あることから注目を集めている。
【0003】同一基板上に形成された複数の太陽電池素
子が、直列接続されてなる太陽電池(光電変換装置)の
代表例は、薄膜太陽電池である。
【0004】薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コスト
の安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太
陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建
物の屋根や窓などにとりつけて利用される業務用,一般
住宅用にも需要が広がってきている。
【0005】従来の薄膜太陽電池はガラス基板を用い、
その片面に薄膜太陽電池を形成するものが一般的であっ
た。近年、軽量化、施工性、量産性においてプラスチッ
クフィルムを用いたフレキシブルタイプの太陽電池の研
究開発が進められ実用化されている。さらに、フレキシ
ブルな金属材料に絶縁被覆したフィルム基板を用いたも
のも開発されている。このフレキシブル性を生かし、ロ
ールツーロール方式やステッピングロール方式の製造方
法により大量生産が可能となった。
【0006】上記の薄膜太陽電池は、電気絶縁性フィル
ム基板上に第1電極(以下、下電極ともいう)、薄膜半
導体層からなる光電変換層および第2電極(以下、透明
電極ともいう)が積層されてなる光電変換素子(または
セル)が複数形成されている。ある光電変換素子の第1
電極と隣接する光電変換素子の第2電極を電気的に接続
することを繰り返すことにより、最初の光電変換素子の
第1電極と最後の光電変換素子の第2電極とに必要な電
圧を出力させることができる。例えば、インバータによ
り交流化し商用電力源として交流100Vを得るために
は、薄膜太陽電池の出力電圧は100V以上が望まし
く、実際には数10個以上の素子が直列接続される。
【0007】このような光電変換素子とその直列接続
は、電極層と光電変換層の成膜と各層のパターニングお
よびそれらの組み合わせ手順により形成される。上記太
陽電池の構成および製造方法の一例として、本願出願人
により、いわゆるSCAF(Series Connection throug
h Apertures on Film )型の薄膜太陽電池が提案されて
おり、例えば特開平10−233517号公報や特願平
11−19306号に記載されている。
【0008】図3は、上記特開平10−233517号
公報に記載された薄膜太陽電池の一例を示し、(a)は
平面図、(b)は(a)における線ABCDおよびBQ
Cに沿っての断面図であり、(c)は(a)におけるE
E断面図を示す。
【0009】電気絶縁性でフレキシブルな樹脂からなる
長尺のフィルム基板上に、順次、第1電極層、光電変換
層、第2電極層が積層され、フィルム基板の反対側(裏
面)には第3電極層、第4電極層が積層され、裏面電極
が形成されている。光電変換層は例えばアモルファスシ
リコンのpin接合である。フィルム基板用材料として
は、ポリイミドのフィルム、例えば厚さ50μmのフィ
ルムが用いられている。
【0010】フィルムの材質としては、他に、ポリエチ
レンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(P
ES)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、またはア
ラミド系のフィルムなどを用いることができる。
【0011】次に、製造工程の概要につき以下に説明す
る。
【0012】先ず、フィルム基板にパンチを用いて、接
続孔h1を開け、基板の片側(表側とする)に第1電極
層として、スパッタにより銀を、例えば100nmの厚
さに成膜し、これと反対の面(裏側とする)には、第3
電極層として、同じく銀電極を成膜する。接続孔h1の
内壁で第1電極層と第3電極層とは重なり、導通する。
【0013】電極層としては、銀(Ag)以外に、Al,C
u,Ti等の金属をスパッタまたは電子ビーム蒸着等によ
り成膜しても良く、金属酸化膜と金属の多層膜を電極層
としても良い。成膜後、表側では、第1電極層を所定の
形状にレーザ加工して、下電極l1〜l6をパターニン
グする。下電極l1〜l6の隣接部は一本の分離線g2
を、二列の直列接続の光電変換素子間および周縁導電部
fとの分離のためには二本の分離線g2を形成し、下電
極l1〜l6は分離線により囲まれるようにする。再度
パンチを用いて、集電孔h2を開けた後、表側に、光電
変換層pとしてa-Si層をプラズマCVDにより成膜す
る。マスクを用いて幅W2の成膜とし、レーザ加工によ
り二列素子の間だけに第1電極層と同じ分離線を形成す
る。なお、前記幅W2は、接続孔h1にまたがってもよ
い。
【0014】さらに第2電極層として表側に透明電極層
(ITO層)を成膜する。但し、二つの素子列の間とこ
れに平行な基板の両側端部にはマスクを掛け接続孔h1
には成膜しないようにし、素子部のみに成膜する。透明
電極層としては、ITO(インシ゛ウムスス゛オキサイト゛)以外に、Sn
O2、ZnOなどの酸化物導電層を用いることができる。
【0015】次いで裏面全面に第4電極層として金属膜
などの低抵抗導電膜からなる層を成膜する。第4電極の
成膜により、集電孔h2の内壁で第2電極と第4電極と
が重なり、導通する。表側では、レーザ加工により下電
極と同じパターンの分離線を入れ、個別の第2電極u1
〜u6を形成し、裏側では第3電極と第4電極とを同時
にレーザ加工し、接続電極e12〜e56、および電力
取り出し電極o1,o2を個別化し、基板の周縁部では
表側の分離線g3と重なるように分離線g2を形成し、
隣接電極間には一本の分離線を形成する。
【0016】全ての薄膜太陽電池素子を一括して囲う周
縁、および二列の直列接続太陽電池素子の隣接する境界
には(周縁導電部fの内側)分離線g3がある。分離線
g3の中にはどの層も無い。裏側では、全ての電極を一
括して囲う周縁、および二列の直列接続電極の隣接する
境界には(周縁導電部fの内側)分離線g2がある。分
離線g2の中にはどの層も無い。
【0017】こうして、電力取り出し電極o1−集電孔
h2−上電極u1、光電変換層、下電極l1−接続孔h
1−接続電極e12−上電極u2、光電変換層、下電極
l2−接続電極e23−・・・−上電極u6、光電変換
層、下電極l6−接続孔h1−電力取出し電極o2の順
の光電変換素子の直列接続が完成する。
【0018】なお、第3電極層と第4電極層は電気的に
は同一の電位であるので、以下の説明においては説明の
便宜上、併せて一層の接続電極層として扱うこともあ
る。
【0019】図4は、構造の理解の容易化のために、薄
膜太陽電池の構成を簡略化して斜視図で示したものであ
る。図4において、基板61の表面に形成した単位光電
変換素子62および基板61の裏面に形成した接続電極
層63は、それぞれ複数の単位ユニットに完全に分離さ
れ、それぞれの分離位置をずらして形成されている。こ
のため、素子62のアモルファス半導体部分である光電
変換層65で発生した電流は、まず透明電極層66に集
められ、次に該透明電極層領域に形成された集電孔67
(h2)を介して背面の接続電極層63に通じ、さらに
該接続電極層領域で素子の透明電極層領域の外側に形成
された直列接続用の接続孔68(h1)を介して上記素
子と隣り合う素子の透明電極層領域の外側に延びている
下電極層64に達し、両素子の直列接続が行われてい
る。
【0020】上記薄膜太陽電池の簡略化した製造工程を
図5(a)から(g)に示す。プラスチックフィルム71
を基板として(工程(a))、これに接続孔78を形成
し(工程(b))、基板の両面に第1電極層(下電極)
74および第3電極層(接続電極の一部)73を形成
(工程(c))した後、接続孔78と所定の距離離れた
位置に集電孔77を形成する(工程(d))。工程(c)
と工程(d)との間に、第1電極層(下電極)74を所
定の形状にレーザ加工して、下電極をパターニングする
工程があるが、ここではこの工程の図を省略している。
【0021】次に、第1電極層74の上に、光電変換層
となる半導体層75および第2電極層である透明電極層
76を順次形成するとともに(工程(e)および工程
(f))、第3電極層73の上に第4電極層(接続電極
層)79を形成する(工程(g))。この後、レーザビ
ームを用いて、基板71の両側の薄膜を分離加工して図
3に示すような直列接続構造を形成する。
【0022】なお、図5においては、集電孔h2内にお
ける透明電極層76と第4電極層79との接続をそれぞ
れの層を重ねて2層で図示しているが、前記図3におい
ては、電気的に一層として扱い、1層で図示している。
また、前記レーザ加工法によるパターニングの少なくと
も一部のパターニングをサンドブラスト法によって行な
うこともある。
【0023】ところで、前記薄膜太陽電池を量産する場
合に、基板は長尺基板とし、この長尺基板上に前記直列
に接続してなる薄膜太陽電池と、電力を外部に取り出す
ための電力の取り出し用の電極層とを有する薄膜太陽電
池群を、基板の長尺方向に所定の間隔をおいてパターニ
ングして複数形成し、基板の前記間隔領域に設けた位置
決め用のマーカー穴を基準点として、前記第1電極層,
光電変換層,透明電極層,接続電極層などの各層の形成
ならびに各パターニング等の加工、さらには、マーカー
穴を基準点として素子の特性評価や薄膜太陽電池群毎に
裁断を行なう等の製造方法が採用されている。
【0024】図2は、上記製造方法に関わり、長尺基板
上に複数個の薄膜太陽電池群が形成された薄膜太陽電池
の概略構成を示す模式的平面図である。図2において
は、主に、レーザ加工により基板上で分離された薄膜太
陽電池と位置決め用のマーカー穴の位置関係を示し、1
は長尺基板、2は薄膜太陽電池群、3はマーカー穴を示
す。薄膜太陽電池群2は、パターニングライン23によ
り複数個のユニットセル21と電力取り出し用の電極層
22とに、用途に応じて適宜分割されている。
【0025】マーカー穴3は、薄膜太陽電池群の間隔領
域に設けられ、この位置決め用のマーカー穴を、光透過
型または光反射型のセンサーにより検出し、この穴を基
準点として位置決めを行なった上で、薄膜太陽電池群の
各層の形成や各パターニング加工等が行なわれる。
【0026】ここで、前記間隔領域に設けるマーカー穴
3は、太陽電池の非発電領域、すなわち無効領域をでき
る限り少なくするために、長尺基板1の内方であって、
少なくとも基板長尺方向の薄膜太陽電池群の最外周延長
線上より内方に設けられている。
【0027】なお、図2において、部番30で示す部分
は、パターニングラインのオーバーラン部分を示す。レ
ーザ加工の場合、ラインの終点部で走査スピードが遅く
なるので、ラインの交点で走査を停止すると、レーザ光
の集中により、基板や薄膜が損傷する危険があるので、
これを防止するために、オーバーランさせている。
【0028】また、図2における製造方法における薄膜
太陽電池群は、前記図3ないし4に示したSCAF型の
薄膜太陽電池に限らず、基板の片面のみに第1電極層,
光電変換層,透明電極層を順次積層し、単位部分にパタ
ーニングして複数個の単位光電変換部分(ユニットセ
ル)に分割し、このユニットセル相互を電気的に直列に
接続してなる片面型の薄膜太陽電池群であってもよく、
その製造方法は前述の方法と同様である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記量産の
場合の薄膜太陽電池の製造方法においては、下記のよう
な問題があった。
【0030】前述のように、位置決め用のマーカー穴
を、光透過型または光反射型のセンサーにより検出し、
この穴を基準点として位置決めを行なう際、マーカー穴
の誤検出が生じることがあり、各種加工の確実性を十分
に確保できない問題があった。
【0031】加工プロセスが正常に進行している際に
は、誤検出されることはないが、レーザ加工が不安定と
なり、例えば、加工出力が増大した際には、基板のダメ
ージが大きくなる。例えば、光透過型センサーを使用し
ている場合に、この基板のダメージが大きい部分から位
置決めセンサーで使用している波長の光が透過してマー
カー穴と誤検出し、基板の位置決めが正しくできないこ
とがある。また、光反射型のセンサーを使用している場
合にも基板のダメージ部では正常に光が反射せず、その
部分でマーカー穴と誤検出し、基板の位置決めが正しく
できないことがある。
【0032】さらに、レーザ加工以外、例えばサンドブ
ラストにおいても、製造工程の途中で基板に傷がつき、
この部分が位置決めマーカー穴と基板の短尺方向でほぼ
同じ走査ライン位置にあると、マーカー穴と誤認識され
ることがある。
【0033】さらにまた、金属電極層の膜厚が薄くなっ
た場合にも、基板のダメージが大きくなり、マーカー穴
の誤認識の原因となることがあった。
【0034】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、この発明の課題は、マーカー
穴を基準点として位置決めを行ない、各種の薄膜形成や
加工等を行なう際のマーカー穴の誤検出を防止して、各
種加工の確実性を向上し、もって製造歩留まりの向上を
図った薄膜太陽電池の製造方法を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、この発明によれば、電気絶縁性を有する基板の表面
に、第1電極層,光電変換層,透明電極層を順次積層
し、単位部分にパターニングして複数個の単位光電変換
部分(ユニットセル)に分割し、このユニットセル相互
を電気的に直列に接続してなる薄膜太陽電池の製造方法
において、前記基板は長尺基板とし、この長尺基板上に
前記直列に接続してなる薄膜太陽電池と電力の取り出し
用の電極層とを有する薄膜太陽電池群を、基板の長尺方
向に所定の間隔をおいてパターニングして複数形成し、
基板の前記間隔領域に設けた位置決め用のマーカー穴を
基準点として、前記各層の形成,各パターニング等の加
工を行なう薄膜太陽電池の製造方法であって、前記マー
カー穴を前記薄膜太陽電池群の最外パターニングライン
の延長線上よりも所定の寸法だけ外側の基板領域に設け
る(請求項1の発明)。
【0036】上記製造方法によれば、マーカー穴を最外
パターニングラインよりも外側に配置することにより、
例えば、加工出力が増大して基板のダメージが大きくな
った場合でも、パターニングラインとマーカー穴検出の
走査ラインが異なるので、パターニングラインをマーカ
ー穴と誤認識することがなくなり、薄膜太陽電池の製造
過程におけるパターニング装置、製膜装置、特性評価装
置、裁断装置等での基板の位置決め不良が減少し、歩留
まりが向上する。
【0037】また、前記請求項1の発明は、所謂、片面
型の薄膜太陽電池の製造方法に関わるが、下記請求項2
の発明のように、前記SCAF型の薄膜太陽電池におい
ても同様に適用できる。即ち、電気絶縁性を有する基板
の表面に下電極層としての第1電極層,光電変換層,透
明電極層(第2電極層)を順次積層してなる光電変換部
と、前記基板の裏面に形成した接続電極層としての第3
電極層および第4電極層とを備え、前記光電変換部およ
び接続電極層を互いに位置をずらして単位部分にパター
ニングしてなり、前記光電変換層形成領域内に形成した
接続孔ならびに集電孔を介して、前記表面上の互いにパ
ターニングされて隣合う単位光電変換部分(ユニットセ
ル)を電気的に直列に接続してなる薄膜太陽電池の製造
方法において、前記基板は長尺基板とし、この長尺基板
上に前記直列に接続してなる薄膜太陽電池と電力の取り
出し用の電極層とを有する薄膜太陽電池群を、基板の長
尺方向に所定の間隔をおいてパターニングして複数形成
し、基板の前記間隔領域に設けた位置決め用のマーカー
穴を基準点として加工位置を設定し、前記各層の形成,
各パターニング等の加工を行なう薄膜太陽電池の製造方
法であって、前記マーカー穴を前記薄膜太陽電池群の最
外パターニングラインの延長線上よりも所定の寸法だけ
外側の基板領域に設ける。
【0038】前記請求項1または2の発明の実施態様と
しては、下記請求項3ないし4の発明が好ましい。即
ち、請求項1または2記載の薄膜太陽電池の製造方法に
おいて、前記パターニングは、レーザ加工法またはサン
ドブラスト法による(請求項3の発明)。また、請求項
1ないし3のいずれかに記載の薄膜太陽電池の製造方法
において、前記マーカー穴を基準点として加工位置を設
定する際のマーカー穴の位置検出は、光透過型または光
反射型のセンサーの出力信号により行なう(請求項4の
発明)。
【0039】
【発明の実施の形態】図面に基づき、本発明の実施の形
態について以下に述べる。
【0040】図1は、本発明の実施例の製造方法に関わ
り、長尺基板上に複数個の薄膜太陽電池群が形成された
薄膜太陽電池の概略構成を示す図2と同様の模式的平面
図である。図1において、図2に示す部材と同一の部材
には、同一番号を付して説明を省略する。図1と図2と
の相違は、図1においては、マーカー穴3aを薄膜太陽
電池群2の最外パターニングライン23aの延長線上よ
りも所定の寸法だけ外側の基板領域に設ける点のみが異
なる。
【0041】SCAF型の薄膜太陽電池に関する具体的
な実施例の製造プロセスに関し、以下に述べる。
【0042】薄膜太陽電池を形成する基板には耐熱性に
優れる可撓性絶縁性高分子基板を用いた。本実施例では
ポリイミド基板を用いた。基板の幅は約510mm、厚さ
約50μm、長さ約200mである。この基板に直径1.5mm
の貫通孔を開けた。貫通孔の開け方は、エネルギービー
ム照射による方法、パンチ等により機械的に開ける方法
があるが、本実施例では、パンチにより機械的に開け
た。
【0043】貫通孔としては、ステッピングロール方式
の装置で位置決めを行うための位置決め用マーカー穴
と、ユニットセルを直列接続するための接続孔である。
位置決め用マーカー穴は、1050mm間隔で開けた。基板
の短尺方向には、基板端部から20mmの位置にマーカー
穴を開けた(工程a)。
【0044】次に、ロールツーロール方式成膜装置によ
り、基板の両面にDCスパッタリング法により第1電極
層および第3電極層として、金属電極層(Ag層)を10
0nm形成した。形成法はDCスパッタリング法の他
に、RFスパッタリング法、蒸着法、スクリーン印刷法
などでもよい。金属電極層はAg、A1、Ni、Cr、
Ti、Cu等の単体層や、これらのいくつかの合金、あ
るいは積層膜でもよい。金属電極層の厚さは、50nmから
1000nmが適当である。本工程により、基板のそれぞれの
面の金属電極層が、貫通孔を通して電気的に接続される
(工程b)。
【0045】次に、ステッピングロール方式の穴あけ装
置により、両面に金属電極層が形成された基板に直径1.
5mmの集電孔を開けた。開け方は、工程(a)の方法
と同様である。この時の可撓性基板の位置決めは、工程
(a)で開けた位置決め用マーカー穴を用いた。この詳
細な方法については、後述する(工程c)。
【0046】次に、光電変換層を形成する面の金属電極
層を、接続孔と工程cで開けた集電孔を含み、かつ、接
続孔が両端にくるようにパターニングにより分割した。
パターニングによる加工ラインの長さは、基板の短尺方
向には460mmとした。パターニングラインの始点と終
点の位置は、基板の両端から25mmであり、マーカー穴
の位置よりも基板の内側とした。パターニングラインの
加工にはステッピングロール方式のレーザ装置、あるい
は、ブラスト装置を用いた(工程d)。
【0047】次に、ステッピングロール方式のプラズマ
CVDならびにスパッタリングを含む薄膜製造装置で、
a−Siを主構成材料とする薄膜光電変換層、透明電極
層、ならびに、背面の接続電極層を形成した。この時の
可撓性基板の位置決めは、工程aで開けた位置決め用マ
ーカー穴を用いた。この詳細な方法については、後述す
る(工程e)。
【0048】次に、成膜工程終了後、ステッピングロー
ル方式のパターニング装置にて、基板の両面の積層を適
宜分割し、ユニットセルの直列接続からなる太陽電池を
形成した。この際の可撓性基板の位置決め方法は、他の
ステッピングロール方式の装置と同様である。上記によ
り、前記図4に示すような薄膜太陽電池を作成した。な
お、パターニングラインの加工には、前記電力の取り出
し用の電極層を含み、その加工には、レーザ加工装置、
あるいはサンドブラスト装置を用いた(工程f)。
【0049】次に、ステッピングロール方式の特性評価
装置により、長尺の可撓性基板上に作製した薄膜光電変
換素子のI−V特性を評価した。この際の可撓性基板の
位置決め方法は、他のステッピングロール方式の装置と
同様である(工程g)。
【0050】次に、ステッピングロール方式の裁断装置
により、長尺の可撓性基板上に作製された薄膜太陽電池
群を裁断して個別化した。この際の可撓性基板の位置決
め方法は、他のステッピングロール方式の装置と同様で
ある(工程h)。
【0051】次に前記各種工程における基板位置決め方
法に関する実施例の詳細について、以下に述べる。
【0052】(実施例1)まず、工程cにおける基板位
置決め方法の実施例について述べる。
【0053】マーカー穴を検出する光透過型センサー
は、光発信器と光検出器とから構成されており、基板を
挟んでその両側に位置する。センサーは、工程cのステ
ッピングロール方式装置では処理対象セルの直前に設置
した。
【0054】基板が搬送され、マーカー穴が光透過型セ
ンサーの間を通過すると、光発信器から光検出器へ光が
到達し、光検出器で光が検出される。これによりマーカ
ー穴を検出し、一定の距離だけ搬送してから停止させる
ことにより、ステッピングロール方式搬送の基板位置決
めを行った。本実施例では、マーカー穴検出器に光透過
型センサーを用いたが、光反射型センサーを用いても良
い。
【0055】(実施例2)工程eのステッピングロール
方式装置の基板位置決め方法を以下に述べる。マーカー
穴を検出する光透過型センサーは、工程eのステッピン
グロール方式装置では透明導電膜を形成するスパッタ室
の直前に設置し、実施例1と同様に基板位置決めを行な
った。
【0056】センサーは基板の短尺方向の端部から20m
mの位置を中心にして配置され、センサーのマーカー穴
検出範囲は基板の短尺方向に±4mmであった。このた
め、基板の短尺方向のパターニングラインについて、例
えばレーザ加工装置の場合には、レーザ出力が増大して
基板のダメージが大きくなった場合でも、レーザ加工の
始点、終点の位置はセンサーの検出範囲外であるため、
パターニングラインをマーカー穴と誤認識することはな
かった。また、ブラスト装置の場合では、投射材の投射
圧力が増大して基板のダメージが大きくなった場合で
も、ブラスト加工の始点、終点の位置はセンサーの検出
範囲外であるため、パターニングラインをマーカー穴と
誤認識することはなかった。
【0057】(実施例3)工程fのステッピングロール
方式のレーザーパターニング装置で、実施例1と同様な
マーカー穴検出器を、処理対象セルの直前の位置に設置
し、基板の位置決めを行った。その結果、パターニング
ラインをマーカー穴と誤認識することはなく、基板の位
置決め不良は発生しなかった。また、正規の位置にパタ
ーニングすることができ、歩留まりが向上した。パター
ニング装置にブラスト装置を用いた場合でも同様であっ
た。
【0058】(実施例4)工程gのステッピングロール
方式の特性評価装置で、実施例1と同様なマーカー穴検
出器を、処理対象セルの直前の位置に設置し、基板の位
置決めを行った。その結果、パターニングラインをマー
カー穴と誤認識することはなく、基板の位置決め不良は
発生せず、全セルの特性評価がロスタイムなく出来た。
【0059】(実施例5)工程hのステッピングロール
方式の裁断装置で、実施例1と同様なマーカー穴検出器
を、処理対象セルの直前の位置に設置し、基板の位置決
めを行った。その結果、パターニングラインをマーカー
穴と誤認識することはなく、基板の位置決め不良は発生
しなかった。また、正規の位置でセルを裁断でき、歩留
まりが向上した。
【0060】
【発明の効果】この発明によれば前述のように、基板を
長尺基板とし、この長尺基板上に直列に接続してなる薄
膜太陽電池と電力の取り出し用の電極層とを有する薄膜
太陽電池群を、基板の長尺方向に所定の間隔をおいてパ
ターニングして複数形成し、基板の前記間隔領域に設け
た位置決め用のマーカー穴を基準点として加工位置を設
定し、前記各層の形成,各パターニング等の加工を行な
う片面型薄膜太陽電池やSCAF型薄膜太陽電池の製造
方法において、前記マーカー穴を前記薄膜太陽電池群の
最外パターニングラインの延長線上よりも所定の寸法だ
け外側の基板領域に設けることにより、マーカー穴の誤
認識がなくなり、薄膜太陽電池の製造過程におけるパタ
ーニング装置、製膜装置、特性評価装置、裁断装置等で
の基板の位置決め不良が減少し、歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に関わる薄膜太陽電池の概略
構成を示す模式的平面図
【図2】従来の製造方法に関わる薄膜太陽電池の概略構
成を示す模式的平面図
【図3】SCAF型薄膜太陽電池の構成図
【図4】SCAF型薄膜太陽電池の概略構成を示す斜視
【図5】SCAF型薄膜太陽電池の製造工程の概略を示
す図
【符号の説明】 1:長尺基板、2:薄膜太陽電池群、3,3a:マーカ
ー穴、21:ユニットセル、22:電力取り出し用の電
極層、23:パターニングライン、23a:最外パター
ニングライン。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性を有する基板の表面に、第1
    電極層,光電変換層,透明電極層を順次積層し、単位部
    分にパターニングして複数個の単位光電変換部分(ユニ
    ットセル)に分割し、このユニットセル相互を電気的に
    直列に接続してなる薄膜太陽電池の製造方法において、 前記基板は長尺基板とし、この長尺基板上に前記直列に
    接続してなる薄膜太陽電池と電力の取り出し用の電極層
    とを有する薄膜太陽電池群を、基板の長尺方向に所定の
    間隔をおいてパターニングして複数形成し、基板の前記
    間隔領域に設けた位置決め用のマーカー穴を基準点とし
    て、前記各層の形成,各パターニング等の加工を行なう
    薄膜太陽電池の製造方法であって、 前記マーカー穴を前記薄膜太陽電池群の最外パターニン
    グラインの延長線上よりも所定の寸法だけ外側の基板領
    域に設けることを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  2. 【請求項2】 電気絶縁性を有する基板の表面に下電極
    層としての第1電極層,光電変換層,透明電極層(第2
    電極層)を順次積層してなる光電変換部と、前記基板の
    裏面に形成した接続電極層としての第3電極層および第
    4電極層とを備え、前記光電変換部および接続電極層を
    互いに位置をずらして単位部分にパターニングしてな
    り、前記光電変換層形成領域内に形成した接続孔ならび
    に集電孔を介して、前記表面上の互いにパターニングさ
    れて隣合う単位光電変換部分(ユニットセル)を電気的
    に直列に接続してなる薄膜太陽電池の製造方法におい
    て、 前記基板は長尺基板とし、この長尺基板上に前記直列に
    接続してなる薄膜太陽電池と電力の取り出し用の電極層
    とを有する薄膜太陽電池群を、基板の長尺方向に所定の
    間隔をおいてパターニングして複数形成し、基板の前記
    間隔領域に設けた位置決め用のマーカー穴を基準点とし
    て加工位置を設定し、前記各層の形成,各パターニング
    等の加工を行なう薄膜太陽電池の製造方法であって、 前記マーカー穴を前記薄膜太陽電池群の最外パターニン
    グラインの延長線上よりも所定の寸法だけ外側の基板領
    域に設けることを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の薄膜太陽電池の
    製造方法において、前記パターニングは、レーザー加工
    法またはサンドブラスト法によることを特徴とする薄膜
    太陽電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の薄
    膜太陽電池の製造方法において、前記マーカー穴を基準
    点として加工位置を設定する際のマーカー穴の位置検出
    は、光透過型または光反射型のセンサーの出力信号によ
    り行なうことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
JP2001050586A 2001-02-26 2001-02-26 薄膜太陽電池の製造方法 Pending JP2002252360A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001050586A JP2002252360A (ja) 2001-02-26 2001-02-26 薄膜太陽電池の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001050586A JP2002252360A (ja) 2001-02-26 2001-02-26 薄膜太陽電池の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002252360A true JP2002252360A (ja) 2002-09-06

Family

ID=18911519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001050586A Pending JP2002252360A (ja) 2001-02-26 2001-02-26 薄膜太陽電池の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002252360A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049552A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Fuji Electric Holdings Co Ltd 太陽電池モジュールおよび太陽電池素子
JP2009076690A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Fuji Electric Systems Co Ltd 薄膜製造装置及び薄膜製造方法
JP2010171233A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Fuji Electric Systems Co Ltd 薄膜太陽電池のレーザ加工装置および加工方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049552A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Fuji Electric Holdings Co Ltd 太陽電池モジュールおよび太陽電池素子
JP4599930B2 (ja) * 2004-08-04 2010-12-15 富士電機システムズ株式会社 太陽電池モジュールおよび太陽電池素子
JP2009076690A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Fuji Electric Systems Co Ltd 薄膜製造装置及び薄膜製造方法
JP2010171233A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Fuji Electric Systems Co Ltd 薄膜太陽電池のレーザ加工装置および加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2755281B2 (ja) 薄膜太陽電池およびその製造方法
US5928439A (en) Thin-film solar cell and method for the manufacture thereof
US5626686A (en) Thin-film solar cell and method of manufacturing the same
WO2006087951A1 (ja) 太陽電池およびその製造方法
WO2004064167A1 (ja) 透光性薄膜太陽電池モジュールおよびその製造方法
JP2002057357A (ja) 薄膜太陽電池とその製造方法
JP3449155B2 (ja) 光電変換装置およびその製造方法
WO2012014549A1 (ja) 薄膜太陽電池およびその製造方法
JP4171959B2 (ja) 薄膜太陽電池の製造方法
JP4379560B2 (ja) 薄膜太陽電池とその製造方法
WO2014057697A1 (ja) 集積型薄膜太陽電池モジュール
JP2000223727A (ja) 薄膜太陽電池とその製造方法
JP2002252360A (ja) 薄膜太陽電池の製造方法
JP4403654B2 (ja) 薄膜太陽電池
JP2000340816A (ja) 薄膜太陽電池の製造方法及び薄膜基板貫通孔加工装置
JP4534331B2 (ja) 薄膜太陽電池の製造方法
JP2001352084A (ja) 薄膜太陽電池とその製造方法
JPH0779004A (ja) 薄膜太陽電池
JP2000323732A (ja) 薄膜太陽電池とその製造方法
JP3972233B2 (ja) 太陽電池モジュール
JPH07321355A (ja) 薄膜太陽電池およびその製造方法
JP4379557B2 (ja) 薄膜太陽電池の製造方法および製造装置
JPH06268241A (ja) 薄膜太陽電池およびその製造方法
JP4432236B2 (ja) 薄膜太陽電池
JP2003060219A (ja) 薄膜太陽電池とその製造方法