JP2002075211A - ガス放電パネル及びその製造方法 - Google Patents

ガス放電パネル及びその製造方法

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JP2002075211A
JP2002075211A JP2000253721A JP2000253721A JP2002075211A JP 2002075211 A JP2002075211 A JP 2002075211A JP 2000253721 A JP2000253721 A JP 2000253721A JP 2000253721 A JP2000253721 A JP 2000253721A JP 2002075211 A JP2002075211 A JP 2002075211A
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Japan
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gas
panel
discharge
plate
phosphor layer
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Application number
JP2000253721A
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English (en)
Inventor
Akira Shiokawa
塩川  晃
Kanako Miyashita
加奈子 宮下
Koichi Kodera
宏一 小寺
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なパネルを得るために、排気ベーキング
工程及びエージングをどの程度行うかという目安が無
い。 【解決手段】 ガス放電パネル1中に不純物ガス吸着物
を放電ガスとともに封入、封止し、かつ、その後に不純
物ガス吸着物を取り出して加熱ガス分析を行った場合
に、時間プロファイルとともに同等のピークが2カ所以
上出現しなくなるまで、パネル排気またはパネルエージ
ング時間を長くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス放電パネルと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高品質な表示や大画面化などディ
スプレイのさらなる高性能化が要求されるようになり、
種々のディスプレイの開発がなされている。注目される
代表的なディスプレイとしては、CRTディスプレイ、
液晶ディスプレイ(LCD)、ガス放電パネル(PD
P)などが挙げられる。
【0003】PDPは、一般的には電極と誘電体膜を配
した2枚の薄いガラス板を隔壁を介して対向させ、隔壁
の間に蛍光体層を配し、両ガラス板の間に放電ガスを封
入して気密接着した構成を持ち、放電ガスの放電により
蛍光発光させるものである。したがって大画面化しても
CRTのように奥行き寸法や重量が増大しにくく、また
LCDのように視野角が限定されることがないという点
で優れている。最近では、50インチ以上の大画面のP
DPが商品化されるに至っている。
【0004】ここにおいて通常、上記第一プレートと第
二プレート間を封着し、内部に放電ガスを充填する以前
に一度内部の大気等の放電ガス以外の気体等を一度除去
するために排気ベーキングと呼ばれる工程を経る。通常
上記第二プレート側にチップ管と呼ばれるガスの出入り
口となる細い管が設けられており、その細管を通じてパ
ネル内部のガスを排出したり、放電ガスを充填したりす
る。この排気ベーキング工程では、このチップ管を用い
てパネル内部の気体等を真空ポンプ等で排気しながら、
パネル自身を300℃程度以上の高温状態にして、パネ
ル内部からのガスの排出を補助する工程が含まれてい
る。さらに、高真空状態となったパネル内に放電ガスを
充填し、チップ管を封止する事で、パネル内部と外気と
の接触を遮断しパネルとして完成する。この際に、パネ
ル内部から徐々に発生する不純物ガスが放電ガスを汚染
することを避けるために不純物吸着物、一般にゲッター
と呼ばれるものをパネル内に入れておく場合もある。こ
の後、パネルのガス放電が安定するまでパネルエージン
グと呼ばれる、ただすべての放電セルを点灯させて放電
等の動作を安定化する工程を経て、検査の後、モジュー
ルとしての組立工程に進む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排気ベ
ーキング工程でのパネル内の真空度を十分に上げること
が困難であるために、パネルそのものの特性を劣化させ
ることもあり、また、エージング工程の際に、十分に排
出されなかったパネル中の不純物ガスが徐々にガス中に
拡散し、中に入れられたゲッター等で吸着するまでに時
間がかかり、結果としてエージング工程の時間を長くと
らなければならない場合がある。また、エージング自身
をどの程度行うかという目安となるものも無いため、エ
ージング時間を多めに取る必要があった。
【0006】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あって、その目的は、良好なパネルを得るために必要と
なる排気ベーキング工程及びエージング時間、方法等を
評価する一つの指標であるとともに、最終的に製造され
たガス放電パネルとして十分な特性を得ているかどうか
を判断する指標を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、パネル中に含まれるゲッターの分析を行
って、ゲッター自身が化学吸着で水、炭酸ガス等を内蔵
している量の方が物理吸着でこれらを内蔵している量よ
りも少なくとも多いこと、好ましくは数倍程度以上、具
体的には5倍程度以上吸着しているかどうかを判断指標
とする。この際の物理吸着と化学吸着との差は、ゲッタ
ーを真空中で昇温し、この際に出るガス量と種類を質量
分析装置などで見ることで可能となる。具体的には、そ
のゲッターの活性温度と呼ばれる温度、これはゲッター
の種類等によっても異なるが、通常300℃以上である
ことが多い、300℃を越えなければガスとしてでない
ものについては、化学的に変化にして不純物ガスが内蔵
されていると考えられるが、その温度以下の比較的低い
温度、たとえば水であれば120℃付近や220℃付近
で見られるピークは単純に不純物分子がゲッター表面に
付着しているものが温度エネルギーによって脱離し、表
れると考えられる。この場合に昇温速度を毎分100℃
等というような高速で行うと、ガスのピークは化学吸着
の部分と物理吸着の部分のほぼ二つに分かれ、十分にエ
ージングが出来ていないと化学吸着の量が少なくなる傾
向が見られた。尚、具体的に5倍程度というのは本発明
者が鋭意検討した結果、エージングが十分されている為
に必要な数値として見い出したものである。
【0008】また、これによってエージングの時間が長
くなる問題の解決策として、排気ベーキング時に放電ガ
スまたはその他のガスを一度パネル内に入れて出す、或
いはチップ管を複数本設けて一方からガスを強制的に圧
力をかけて導入し、他方からガスを真空ポンプ等で強制
的に排出する事で、パネル中の不純物を洗い流す効果を
得ることによって解決可能である。尚、どちらの場合に
於いても、パネル環境を300℃以上の状態で行うこと
でその効果はさらに顕著になるし、また、排気ベーキン
グを行う前または後で同様のガス導入・排出の工程を設
け、その際にパネル中のガスを用いて、エージング時に
放電を行うことでもその効果はさらに顕著になる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態1に
係る交流面放電型ガス放電パネル1(以下単に「PDP
1」という)の主要構成を示す部分的な断面斜視図であ
る。図中、z方向がPDP1の厚み方向、xy平面がP
DP1のパネル面に平行な平面に相当する。PDP1
は、ここでは一例として42インチクラスのNTSC仕
様に合わせた仕様にしているが、本発明はもちろんこの
他のサイズや仕様であってもよい。
【0010】図1に示すように、PDP1の構成は互い
に主面を対向させて配設されたフロントパネル10およ
びバックパネル16に大別される。
【0011】フロントパネル10の基板となるフロント
パネルガラス11には、その一方の主面に帯状の透明電
極120、131(厚さ0.1μm、幅150μm)
と、バスライン121、130(厚さ7μm、幅95μ
m)が積層され、複数対の表示電極12、13(X電極
13、Y電極12)が形成されている。
【0012】表示電極12、13を配設したフロントパ
ネルガラス11には、当該ガラス11の主面全体にわた
って厚さ約30μmの誘電体層14と厚さ約1.0μm
の保護層15が順次コートされている。
【0013】バックパネル16の基板となるバックパネ
ルガラス17には、その一方の主面に厚さ5μm、幅6
0μmの複数のアドレス電極18がx方向を長手方向と
してy方向に一定間隔毎(360μm)でストライプ状
に並設され、このアドレス電極18を内包するようにバ
ックパネルガラス17の全面にわたって厚さ30μmの
誘電体膜19がコートされている。誘電体膜19の上に
は、さらに隣接するアドレス電極18の間隙に合わせて
隔壁20(高さ約150μm、幅40μm)が配設さ
れ、そして隣接する2つの隔壁20の側面とその間の誘
電体膜19の面上には、赤色(R)、緑色(G)、青色
(B)のそれぞれに対応する蛍光体層21〜23が形成
されている。
【0014】このような構成を有するフロントパネル1
0とバックパネル16は、アドレス電極18と表示電極
12、13の互いの長手方向が直交するように対向させ
ながら、両パネル10、16の外周縁部をガラスフリッ
トで封着されている。この両パネル10、16間にはH
e、Xe、Neなどの希ガス成分からなる放電ガス(封
入ガス)が所定の圧力(通常50k〜76kPa程度)
で封入されている。また、放電ガス中の不純物ガス等を
吸収するゲッターと呼ばれる不純物吸着物が封入される
こともある。
【0015】隣接する隔壁20間は放電空間24であ
り、隣り合う一対の表示電極12、13と1本のアドレ
ス電極18が放電空間24を挟んで交叉する領域が、画
像表示にかかるセルに対応する。セルピッチはx方向が
1080μm、y方向が360μmである。
【0016】このPDP1を駆動する時には不図示のパ
ネル駆動部によって、アドレス(走査)電極18と表示
電極12にパルスを印加して書き込み放電(アドレス放
電)を行った後、各対の表示電極12、13にパルスを
印加する。これによりアドレス放電がなされると、当該
表示電極12、13の間隙で放電が開始される。そして
放電空間24において維持放電がなされ、画面表示が行
われる。
【0017】次に図2に示すPDPの作製ステップ図を
用い、保護層15と蛍光体層21〜23の製造方法を具
体的に説明する。以降に記すS、S’、およびPの各番
号はそれぞれ作製ステップ図中の工程ステップを示すも
のである。
【0018】まずフロントパネルガラス11として、厚
さ2.8mmのソーダライムガラスからなるガラス板を
用意し、これについて受け入れ検査を行う。本検査は、
ガラス板の厚みばらつきが全体で±30μm以下であっ
て、さらに表面にクラック(ひび割れ)や欠損、キズな
どがないかを検査するものである。この検査で選抜した
ガラス板を用い、溶剤または純水で洗浄する(S1)。
【0019】続いてフロントパネルガラス11の表面上
に、ITO(Indium TinOxide)または
SnO2などの導電体材料により、厚さ20μmの透明
電極120、130をストライプ状に形成する。さら
に、この透明電極120、130の上にAgまたはCr
/Cu/Crの三層からなるバス電極121、131を
積層し、表示電極12、13を形成する(S2)。これ
らの電極の作製方法に関しては、スクリーン印刷法やフ
ォトリソグラフィー法などの公知の作製法が適用でき
る。
【0020】次に表示電極12、13を作製したフロン
トパネルガラス11の面上に、鉛系ガラスのペーストを
全面にわたってコートし、400℃以上の温度で焼成し
て厚さ20〜30μmの誘電体層14を形成する(S
3)。
【0021】バックパネルガラス17として厚さ2.8
mmのソーダライムガラスからなるガラス板の受け入れ
検査と洗浄を行う(S’1)。この工程S’1は、前記
工程のS1と同様である。
【0022】続いてバックパネルガラス17の面上に、
スクリーン印刷法により、Agを主成分とする導電体材
料を一定間隔でストライプ状に塗布し、厚さ5μmのア
ドレス電極18を形成する(S’2)。なおPDPで4
0インチクラスのハイビジョンテレビを作製するには、
隣り合う2つのアドレス電極18と隔壁20の間隔を2
00μm程度以下に設定する必要がある。
【0023】続いてアドレス電極18を形成したバック
パネルガラス17の面全体にわたって、鉛系ガラスのペ
ーストを塗布して焼成し、厚さ20〜30μmの誘電体
膜19を形成する(S’3)。
【0024】次に、誘電体膜19と同じ鉛系ガラス材料
を用いてペーストを作製し、これを誘電体膜19の上に
コートして、厚さ約80μmのガラス層を形成する。そ
してサンドブラスト法により、隣り合う2つのアドレス
電極18の間ごとに高さ80μm、幅30μmの隔壁2
0をパターニングし、焼成して形成する(S’4)。
【0025】なお隔壁20はこの他にも、例えばスクリ
ーン印刷法により上記ガラス材料をはじめから隔壁20
の幅に合わせて複数回重ね印刷し、その後焼成しても形
成できる。
【0026】次に、スクリーン印刷法により、バックパ
ネルガラス17の外周縁部に沿って(後述する図1に図
示されたバックパネル16を参照)封着用のガラスフリ
ットを塗布する(S’5)。このときのガラスフリット
の厚みは20μm程度にする。塗布後は一定時間乾燥さ
せ、ガラスフリット中の有機溶剤を一部揮発させて流動
性を低減する。
【0027】次に隔壁20の壁面と、隣接する隔壁20
間で露出している誘電体膜19の表面に、赤色(R)蛍
光体、緑色(G)蛍光体、青色(B)蛍光体の何れかを
含む蛍光体インクを塗布する(S’6)。
【0028】ここで、PDPに使用されている蛍光体材
料の一例を以下に列挙する。コロンより右側は発光セン
タである。
【0029】 赤色蛍光体;(YxGd1−x)BO3:Eu3+ 緑色蛍光体; Zn2SiO4:Mn 青色蛍光体; BaMgAl1017:Eu3+(或いはB
aMgAl1423:Eu3+) 各蛍光体材料は例えば平均粒径約3μmの粉末が使用で
きる。蛍光体インクの塗布法としてはスクリーン印刷法
なども考えられるが、極細ノズルを用いる方法が、隣り
合う蛍光体インクどうしの干渉とガラスフリットの干渉
を避けるのに好都合と考えられる。
【0030】このように作製したフロントパネル及びバ
ックパネルのどちらか一方または両方に封着用ガラスフ
リットを塗布して封着ガラス層を形成し、ガラスフリッ
ト内の樹脂成分等を除去するために仮焼し、フロントパ
ネル基板の表示電極とバックパネル基板のアドレス電極
とが直交して対向するように重ね合わせ、重ね合わせた
両基板を、加熱して封着ガラス層を軟化させることによ
って封着する。この際に、保護膜MgOの吸湿性のこと
を考慮すると、バックパネル側にガラスフリット塗布、
以下の工程を施すことが望ましい。
【0031】そして、封着したパネル基板の内部空間を
真空排気しながらパネルを焼成する(350℃で3時
間)。その後、上記組成の放電ガスを所定の圧力で封入
することによってPDPが作製される。保護膜の成膜容
器から出された前面基板は、封着工程に入るために、背
面板と重ねあわせる工程を行う。この際に、バックパネ
ル側に小さな鍋状の小室を設けそこにゲッターを封入
し、フリットにより接着し、封着と同時に焼成を行う。
【0032】封着工程を終了したら、約350℃以下で
排気・ベーキングを行い、放電空間24の内部を高真空
(8×10-5Pa)にする。そして、これにNe−Xe
(5%)の組成からなる放電ガスを約50kPaの圧力
で封入する(P2)。なおP2における工程も、PDP
の内部に混入する水分を極力防ぐため、水蒸気分圧の低
いドライガスか、減圧下で行うことが望ましい。
【0033】図3は排気台の概要を示し、パネル内の大
気及び不純物ガス等の気体をチップ管を通して真空ポン
プによって除去し、その際に高真空(10-4Pa以下)
に保つ。この際に、不純物除去の効果をさらに高めるた
めに、パネル全体を一般的に高温(約30℃以上)にし
てさらに排気を行う。本発明では、このパネル温度が3
00℃以上である際にガスボンベから不純物のほとんど
ないガス(少なくとも純度3N以上)及びその混合ガス
を一旦ポンプとマニホールドとの間のバルブを閉じた上
でガスをマニホールド及びパネル内に充填し、少なくと
も1分以上その状態を保持し、ガスボンベとのバルブを
閉めた後に再びポンプとの間のバルブを開いて真空状態
にする。ガス充填時には、パネルが高圧になって破壊す
ることなどを避けるために、パネル内圧力は大気圧の2
/3以下にすることが望ましい。ここで、1分という数
字は、ガスが一般的にガス放電パネルとして製造される
であろう30”(インチ)以上のサイズのパネルの細部
にわたるまでガスが均等に拡散するために必要な時間で
あり、これは発明者の実験結果により得られた数字であ
る。この工程を少なくとも一度以上繰り返すことによっ
て、不純物の量が減少し、エージング時間が短縮する効
果が期待できる。また、図4のように、チップ管を2つ
以上設けて、ガスをフローさせながら加熱しても良い。
この際にはガスボンベ側と真空ポンプ側の2カ所にフロ
ーコントローラー或いは流量調整バルブ等で流量を調整
するとともに、この2カ所の流量を同じ量に設定してお
き、はじめにポンプ側のストップバルブを全閉し、パネ
ル内の圧力が先に述べた大気圧の2/3以下の設定値に
なった際にストップバルブを全開することで、それ以後
は一定の圧力に維持することが可能となる。尚、このよ
うなガスを充填したときには、図3、図4のどちらの場
合に於いても、パネルエージングと同じ波形を同じ電極
から入力することでガス放電を強制的に起こさせて、排
気をするとさらに効果的である。時間的には5分以上す
ることが望ましい。また、エージングのみを行うのであ
れば、排気ベーキングの工程でパネル温度が低下した後
でも問題はないが、図3の構成を取る場合には、エージ
ングの波形はガスが抜けきるまで与え続ける必要があ
る。(表1)は、排気ベーキングを行う排気台で、エー
ジング実験を行った際の排出不純物の相対比較を行った
結果を示す表であり、図3の構成を用いて排出ガスの不
純物の比較をした結果であるが、エージング波形入力を
やめてからガスを排出するとその不純物はガスが排出さ
れる経路の蛍光体等に再付着し、ただガスを出し入れす
るだけの場合と大きな差は見られない。
【0034】
【表1】
【0035】続いて、PDP1内部の各駆動回路および
蛍光体層21〜23を安定化させるために枯化(エージ
ング)を行う(P3)。これには前記接着したPDP1
に250Vの電圧を印加し、画面を白色表示させた状態
で、数〜数十時間かけて駆動させる。PDPサイズが1
3インチなら10時間、42インチなら24時間程度が
目安である。このエージングが終了した後に、封入され
ているゲッターを取り出し、図5のような構成の昇温ガ
ス組成検出装置に入れて炭酸ガスでここでは検定を行っ
た。すると図6のようにエージングが不十分な物につい
ては大きなピークは低温領域で一つだけであるのに対し
て、充分にエージングされた物についてはピークは低温
領域の物とそれよりも高温側にもう一つのピークが見ら
れ、その高さもエージングを行えば行うほど高くなり、
数倍以上の高さになる。これを工程管理の一つの目安と
して、工程中におけるエージング時間等の条件を変える
ことで、必要最小限のエージングで済ませることがで
き、全体としてのタクトアップにつながり生産性向上に
寄与すると考えられる。
【0036】その後、駆動回路(ドライバIC)を取付
け、この他各ハウジング・キャビネット・音響部品等を
組み込み、ネジ締め付けなどの工程を行うことにより、
本PDPが完成する(P4)。この際に、エージングが
不十分であれば、時間とともに製品の性能が極端に変化
するなどの問題点が発生する。この点からも、必要最小
限のエージングを行うことが生産性向上に寄与すると考
えられる。
【0037】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
はエージングが終了した後に、封入されているゲッター
を取り出し昇温ガス組成検出装置に入れて検定を行うこ
とで、エージングが不十分な物については大きなピーク
は低温領域で一つだけであるのに対して、充分にエージ
ングされた物についてはピークは低温領域の物とそれよ
りも高温側にもう一つのピークが見られ、その高さもエ
ージングを行えば行うほど高くなり、数倍以上の高さに
なる。これを工程管理の一つの目安として、工程中にお
けるエージング時間を等の条件を変えることで、必要最
小限のエージングで済ませることができ、全体としての
タクトアップにつながり生産性向上に寄与すると考えら
れる。
【0038】また、駆動回路(ドライバIC)を取付
け、この他各ハウジング・キャビネット・音響部品等を
組み込み、ネジ締め付けなどの工程などを行うことによ
り、本PDPが完成する(P4)。この際に、エージン
グが不十分であれば、時間とともに製品の性能が極端に
変化するなどの問題点が発生する。この点からも、必要
最小限のエージングを行うことが生産性向上に寄与する
と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるPDPの主要構成図
【図2】PDPの製造ステップを示す図
【図3】排気ベーキングを行う排気台の実施の形態を示
す概要図
【図4】排気ベーキングを行う排気台の実施の形態を示
す概要図
【図5】ゲッター検定を行う昇温ガス組成検出装置を示
す概要図
【図6】ゲッター検定を行った結果でエージングの十分
不十分を判断する概念図
【符号の説明】
1 PDP 10 フロントパネル 11 フロントパネルガラス 14 誘電体層 15 保護層 16 バックパネル 17 バックパネルガラス 21〜23 蛍光体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小寺 宏一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA09 PP08 VV01 5C040 FA01 GB03 GB14 HA04 JA24 MA23 MA26

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一プレート上に、酸化マグネシウムか
    らなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第二
    プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼成
    工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、蛍
    光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該二
    枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填するガ
    ス放電パネルであって、 ガス放電パネル中に不純物ガス吸着物を放電ガスと共に
    封入、封止し、かつ、その不純物ガス吸着物を取り出し
    て加熱ガス分析を行った場合に、時間プロファイルとと
    もに同等のピークが2カ所以上出現しないことを特徴と
    するガス放電パネル。
  2. 【請求項2】 第一プレート上に、酸化マグネシウムか
    らなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第二
    プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼成
    工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、蛍
    光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該二
    枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填するガ
    ス放電パネルであって、 ガス放電パネル中に不純物ガス吸着物を放電ガスと共に
    封入、封止し、かつ、その不純物ガス吸着物を取り出し
    て加熱ガス分析を行った場合に、時間プロファイルとと
    もに現れる一つ以上のピークのうち時間的に早い時期に
    現れるピークの高さが少なくともそれ以後に現れるピー
    クの高さよりも高いことを特徴とするガス放電パネル。
  3. 【請求項3】 第一プレート上に、酸化マグネシウムか
    らなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第二
    プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼成
    工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、蛍
    光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該二
    枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填するガ
    ス放電パネルであって、 ガス放電パネル中に不純物ガス吸着物を放電ガスと共に
    封入、封止し、かつ、その不純物ガス吸着物を取り出し
    て加熱ガス分析を行った場合に、時間プロファイルとと
    もに現れる一つ以上のピークのうち時間的に早い時期に
    現れるピークの高さが少なくともそれ以後に現れるピー
    クの高さに比べて5倍以上高いことを特徴とするガス放
    電パネル。
  4. 【請求項4】 第一プレート上に、酸化マグネシウムか
    らなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第二
    プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼成
    工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、蛍
    光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該二
    枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填するガ
    ス放電パネルであって、 ガス放電パネル中に不純物ガス吸着物を放電ガスと共に
    封入、封止し、かつ、その不純物ガス吸着物を取り出し
    て加熱ガス分析を行った場合に、時間プロファイルとと
    もに同等のピークが2カ所以上出現しなくなるまで、パ
    ネル排気またはパネルエージングを行ったことを特徴と
    するガス放電パネル。
  5. 【請求項5】 第一プレート上に、酸化マグネシウムか
    らなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第二
    プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼成
    工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、蛍
    光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該二
    枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填するガ
    ス放電パネルであって、 ガス放電パネル中に不純物ガス吸着物を放電ガスと共に
    封入、封止し、かつ、その不純物ガス吸着物を取り出し
    て加熱ガス分析を行った場合に、時間プロファイルとと
    もに現れる一つ以上のピークのうち時間的に早い時期に
    現れるピークの高さが少なくともそれ以後に現れるピー
    クの高さよりも高くなるまで、パネル排気またはパネル
    エージングを行ったことを特徴とするガス放電パネル。
  6. 【請求項6】 第一プレート上に、酸化マグネシウムか
    らなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第二
    プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼成
    工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、蛍
    光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該二
    枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填するガ
    ス放電パネルであって、 ガス放電パネル中に不純物ガス吸着物を放電ガスと共に
    封入、封止し、かつ、その不純物ガス吸着物を取り出し
    て加熱ガス分析を行った場合に、時間プロファイルとと
    もに現れる一つ以上のピークのうち時間的に早い時期に
    現れるピークの高さが少なくともそれ以後に現れるピー
    クの高さに比べて5倍以上高くなるまで、パネル排気ま
    たはパネルエージングを行ったことを特徴とするガス放
    電パネル。
  7. 【請求項7】 パネル排気の方法として、放電ガス封入
    封止工程以前の排気ベーキング時にパネル中に放電ガス
    またはその他の不活性ガスまたはそれらの混合物をパネ
    ル中に大気圧以下で充填し、これを排出する工程を少な
    くとも一回以上行うことを特徴とする請求項3から6記
    載のガス放電パネル。
  8. 【請求項8】 パネル中に放電ガスまたはその他の不活
    性ガスまたはそれらの混合物をパネル中に大気圧以下で
    充填し、これを排出する工程がすべて排気ベーキングの
    温度設定が最高温度で維持されている期間内に包含され
    ていることを特徴とする請求項7記載のガス放電パネ
    ル。
  9. 【請求項9】 パネル内に放電ガスまたはその他の不活
    性ガスまたはそれらの混合物をパネル中に大気圧以下で
    充填した時点でパネル内のガスを放電させることを特徴
    とする請求項7または8記載のガス放電パネル。
  10. 【請求項10】 パネル排気の方法として、パネルに対
    するガス充填排気のできるポートを少なくとも2カ所以
    上設けておき、放電ガス封入封止工程以前の排気ベーキ
    ング時の工程中でパネル内を真空にした後に、パネル中
    に少なくとも一カ所以上のポートから放電ガスまたはそ
    の他の不活性ガスまたはそれらの混合物を入れ、その他
    の一カ所以上のポートよりパネル内のガス圧を大気以下
    で維持したまま差動排気を行う工程を少なくとも一回以
    上行うことを特徴とする請求項3から6記載のガス放電
    パネル。
  11. 【請求項11】 パネル内の差動排気を行う時点でパネ
    ル内のガスを放電させることを特徴とする請求項10記
    載のガス放電パネル。
  12. 【請求項12】 第一プレート上に、酸化マグネシウム
    からなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第
    二プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼
    成工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、
    蛍光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該
    二枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填する
    ガス放電パネル製造方法であって、ガス放電パネル中に
    不純物ガス吸着物を放電ガスとともに封入、封止し、か
    つ、その後に不純物ガス吸着物を取り出して加熱ガス分
    析を行った場合に、時間プロファイルとともに同等のピ
    ークが2カ所以上出現しなくなるまで、パネル排気また
    はパネルエージング時間を長くすることを特徴とするガ
    ス放電パネル製造方法。
  13. 【請求項13】 第一プレート上に、酸化マグネシウム
    からなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第
    二プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼
    成工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、
    蛍光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該
    二枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填する
    ガス放電パネル製造方法であって、 ガス放電パネル中に不純物ガス吸着物を放電ガスととも
    に封入、封止し、かつ、その不純物ガス吸着物を取り出
    して加熱ガス分析を行った場合に、時間プロファイルと
    ともに現れる一つ以上のピークのうち時間的に早い時期
    に現れるピークの高さが少なくともそれ以後に現れるピ
    ークの高さよりも高くなるまで、パネル排気またはパネ
    ルエージング時間を長くすることを特徴とするガス放電
    パネル製造方法。
  14. 【請求項14】 第一プレート上に、酸化マグネシウム
    からなる誘電体保護層を形成する保護層形成工程と、第
    二プレート上に塗布した蛍光体層を焼成する蛍光体層焼
    成工程と、誘電体保護層を形成した第一プレート面と、
    蛍光体層を焼成した第二プレート面とを対向させて当該
    二枚のプレート間を封着し、内部に放電ガスを充填する
    ガス放電パネル製造方法であって、 ガス放電パネル中に不純物ガス吸着物を放電ガスと共に
    封入、封止し、かつ、その不純物ガス吸着物を取り出し
    て加熱ガス分析を行った場合に、時間プロファイルとと
    もに現れる一つ以上のピークのうち時間的に早い時期に
    現れるピークの高さが少なくともそれ以後に現れるピー
    クの高さに比べて5倍以上高くなるまで、パネル排気ま
    たはパネルエージング時間を長くすることを特徴とする
    ガス放電パネル製造方法。
  15. 【請求項15】 パネル排気の方法として、放電ガス封
    入封止工程以前の排気ベーキング時にパネル中に放電ガ
    スまたはその他の不活性ガスまたはそれらの混合物をパ
    ネル中に大気圧以下で充填し、これを排出する工程を少
    なくとも一回以上行うことを特徴とする請求項12から
    14記載のガス放電パネル製造方法。
  16. 【請求項16】 パネル中に放電ガスまたはその他の不
    活性ガスまたはそれらの混合物をパネル中に大気圧以下
    で充填し、これを排出する工程がすべて排気ベーキング
    の温度設定が最高温度で維持されている期間内に包含さ
    れていることを特徴とする請求項15記載のガス放電パ
    ネル製造方法。
  17. 【請求項17】 パネル内に放電ガスまたはその他の不
    活性ガスまたはそれらの混合物をパネル中に大気圧以下
    で充填した時点でパネル内のガスを放電させることを特
    徴とする請求項15または16記載のガス放電パネル製
    造方法。
  18. 【請求項18】 パネル排気の方法として、パネルに対
    するガス充填排気のできるポートを少なくとも2カ所以
    上設けておき、放電ガス封入封止工程以前の排気ベーキ
    ング時の工程中でパネル内を真空にした後に、パネル中
    に少なくとも一カ所以上のポートから放電ガスまたはそ
    の他の不活性ガスまたはそれらの混合物を入れ、その他
    の一カ所以上のポートよりパネル内のガス圧を大気以下
    で維持したまま差動排気を行う工程を少なくとも一回以
    上行うことを特徴とする請求項12から14記載のガス
    放電パネル製造方法。
  19. 【請求項19】 パネル内の差動排気を行う時点でパネ
    ル内のガスを放電させることを特徴とする請求項18記
    載のガス放電パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007042558A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造装置

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