JP2002074495A - 粉末原料供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】粉末原料の排出に伴う排出通路内の圧力上昇を
抑えて粉末原料の吹き出しを防止することができる粉末
原料供給装置を提供する。 【解決手段】キャニスター４内に収容された粉末原料を
排出体１８によりそのキャニスター４の排出口４ａから
押し出すとともに、この粉末原料を前記排出口４ａから
その下方に延びる排出口体１３および排出筒１４を通し
て落下させて原料シュート２７内に一時的に保留させる
粉末原料供給装置において、前記排出口体１３の壁面の
一部に空気抜き孔１７を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、カップ内に飲料
の粉末原料を導入して各種のホット飲料やコールド飲料
を調合し、この調合した飲料を利用者に提供するカップ
式飲料自動販売機等に用いられる粉末原料供給装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】店頭や街頭等に設置されるカップ式飲料
自動販売機においては、その機体内に複数のキャニスタ
ーが配設され、これらキャニスター内に各種の飲料の粉
末原料が収容されている。また機体内には、カップ保持
ユニットおよびこのカップ保持ユニットを水平なＸ―Ｙ
方向に移動させてそのカップ保持ユニットで保持したカ
ップを選択指定された所定の各ポジションに搬送する搬
送機構が設けられている。

【０００３】そして、搬送した各ポジションにおいてカ
ップ内に飲料の粉末原料や湯、水等を順次供給し、かつ
撹拌してホット飲料やコールド飲料を調合し、この調合
した飲料を自動販売機の利用者に提供するようになって
いる。

【０００４】各キャニスターは排出口を有し、この排出
口に排出通路を構成する排出口体および排出筒が順次接
続され、排出筒がその下方に設けられた原料シュート内
に挿入されている。そして原料シュートの下方のポジシ
ョンにカップが配置したときに、キャニスター内の粉末
原料が排出口体および排出筒から原料シュートを通して
カップ内に放出される。

【０００５】このような原料シュートの構造は特開平６
−２５１２３６号公報に開示されている。この原料シュ
ートは駆動機構を介して上下動可能に支持され、内部の
途中にはシャッタ弁が設けられている。そしてこの原料
シュートの上端の開口縁が排出筒に接続されており、ま
たこの原料シュート内が前記シャッタ弁により閉じられ
ている。

【０００６】この状態において、所定の販売信号が投入
されると、カップが搬送機構を介して所定のポジション
に搬送されてくるまでの間に、まずキャニスタ−の排出
口から排出口体および排出筒を通して原料シュート内に
粉末原料が排出され、この粉末原料が前記シャッタ弁の
上に一時保留されて待機状態となる。

【０００７】この待機状態において、原料シュートの下
端の下方のポジションにカップが搬送されて配置する
と、このタイミングに合せて原料シュートが駆動機構を
介して駆動されて下降し、その下端が前記カップ内に進
入する。原料シュートが下降するときには、この下降動
作に応じて前記シャッタ弁が徐々に開放し、この開放に
より原料シュート内の粉末原料がカップ内に落下する。
そしてこの後、原料シュートが上昇して当初の位置に戻
り、またカップが他のポジションに搬送される。

【０００８】このようにカップ搬送の途上で、予め所定
量の粉末原料を原料シュート内に一時保留させ、この状
態でカップの到着を待つようにしている。一時保留のな
いものでは粉末原料の放出開始動作が遅れることになる
が、所定量の粉末原料を一時保留させてカップの到着を
待つようにした構成によれば、販売動作開始からカップ
内に粉末原料が導入されるまでの行程が短時間で達成さ
れ、自動販売機の利用者に対して速やかに飲料を提供す
ることができる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、キャニスタ
ーの排出口から排出口体および排出筒を通して原料シュ
ート内に粉末原料を排出したときには、その粉末原料と
共に排出口から空気が排出され、この空気により排出口
体から排出筒に亘る内部の圧力が高まり、この結果、そ
の内部の空気がキャニスターの排出口と排出口体との接
続部分、排出口体と排出筒との接続部分、あるいは原料
シュートの途中の継合わせ部分等に生じている僅かな隙
間から粉末原料と共に吹き出し、この吹き出した原料粉
末によりその周辺が汚れてしまうという問題がある。

【００１０】この発明はこのような点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、粉末原料の排出に
伴う排出通路内の圧力上昇を抑えて粉末原料の吹き出し
を防止することができる粉末原料供給装置を提供するこ
とにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明はこのような目
的を達成するために、キャニスター内に収容された粉末
原料を排出機構によりそのキャニスターの排出口から押
し出すとともに、この粉末原料を前記排出口からその下
方に延びる排出通路を通して落下させて一時的に保留さ
せる粉末原料供給装置において、前記排出通路の上部の
壁面の一部に空気抜き孔を設けるようにしたものであ
る。

【００１２】そして、請求項２の発明においては、排出
通路がキャニスターの排出口からＬ状に屈曲してその下
方に延び、その屈曲部分の壁面に空気抜き孔が設けられ
ていることを特徴としている。

【００１３】請求項３の発明においては、排出通路がキ
ャニスターの排出口に接続されたＬ状に屈曲する排出口
体と、この排出口体に接続されてその下方に延びる排出
筒とで構成され、前記排出口体の屈曲部分の壁面に空気
抜き孔が設けられていることを特徴としている。

【００１４】請求項４の発明においては、空気抜き孔が
排出通路の壁面からその上方に一定の高さで延びるパイ
プ状をなしていることを特徴としている。

【００１５】請求項５の発明においては、キャニスター
から排出通路を通して落下させた粉末原料は、上下動可
能な原料シュート内に一時的に保留させ、その保留後に
おける原料シュートの下降動作でその粉末原料をその下
方のポジションに配置するカップ内に落下させ、この落
下後に原料シュートを上昇させて元位置に復帰させるこ
とを特徴としている。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。

【００１７】図１にはカップ式飲料自動販売機の内部構
造を示してあり、１がその機体である。この機体１は前
面が開放する箱形状をなし、この機体１の前面に開閉扉
２が回動自在に枢着され、この開閉扉２に販売口３が形
成されている。

【００１８】機体１内の奥方上部には、複数のキャニス
ター４が横に並列して設けられ、これらキャニスター４
内に別々にコーヒー、ココア、クリーム、砂糖等の飲料
生成用の粉末原料がそれぞれ収容されている。

【００１９】さらに機体１内には製氷機５、温水器６等
の各種の装置や機器類が密集して配設されているととも
に、前記販売口３に対向してベンドステージ７が設けら
れ、このベンドステージ７に撹拌装置８が取り付けられ
ている。

【００２０】キャニスター４の前方側の下方の空間部に
は、カップ保持ユニット１０およびこのカップ保持ユニ
ット１０を水平なＸ−Ｙ方向に移動させてカップＣを所
定の各ポジションに搬送する搬送機構１１が設けられて
いる。

【００２１】そして自動販売機の利用者が所望の飲料に
対応するセレクションボタンを操作すると、搬送機構１
１を介してカップ保持ユニット１０がカップ受け入れポ
ジションに搬送され、このポジションにおいてカップ供
給装置（図示せず）から所定のサイズのカップＣがカッ
プ保持ユニット１０に供給されるとともに、引き続いて
カップＣが搬送機構１１を介して所定の粉末原料が収容
されているキャニスター４の下方のポジションに搬送さ
れるようになっている。

【００２２】各キャニスター４は、図１および図２に示
すように、水平な棚板１２の上に設置されている。そし
てこれらキャニスター４の前面の下部には図１ないし図
３に示すように排出口４ａが一体に突出形成され、この
排出口４ａにＬ形に屈曲する排出口体１３を介してその
下方にほぼ垂直に延びる排出筒１４が接続され、これら
排出口体１３および排出筒１４とでキャニスター４内の
粉末原料を排出させる排出通路が構成されている。

【００２３】排出口体１３は化粧ねじ１５を介してキャ
ニスター４の排出口４ａに取り付けられている。そして
この排出口体１３の内側の屈曲部分には斜め上方に突出
する仕切舌片１６が一体に形成され、またこの排出口体
１３の屈曲部分の壁面にはその上方に一定の高さでパイ
プ状にほぼ垂直に延びる気抜き孔１７が設けられてい
る。

【００２４】キャニスター４の内底部には螺旋状をなす
排出体１８が設けられ、この排出体１８はモータ（図示
せず）により駆動されて回転し、この回転によりキャニ
スター４内の粉末原料が所定量ずつ前記排出口４ａから
押し出されるようになっている。

【００２５】棚板１２の下部には、各キャニスター４の
配置区間に跨がって配置するように、左右方向に長いフ
レーム１９が取り付けられている。このフレーム１９は
断面コ字状をなし、その両端部には上下方向に延びるガ
イドシャフト２０が取り付けられ、これらガイドシャフ
ト２０を介して摩擦係数の小さな合成樹脂等で形成され
た横長状の可動体２１が上下動可能に支持されている。

【００２６】フレーム１９の背部には駆動源としてギア
ードモータ２２が取り付けられ、このギアードモータ２
２の出力軸２２ａはフレーム１９の背部の壁面を貫通し
てその内側に突出し、その突出端部にクランク体２３が
取り付けられている。

【００２７】前記可動体２１の背面には図４に示すよう
に横長の凹溝２４が形成され、この凹溝２４内に前記ク
ランク体２３に設けられたクランクピン２３ａが挿入さ
れ、これによりギアードモータ２２が起動してクランク
体２３が回転したときに、前記可動体２１がガイドシャ
フト２０に沿って上下に移動するようになっている。

【００２８】可動体２１の前面側には、各キャニスター
４に対応する複数の原料シュート２７が並列して取り付
けられている。これら原料シュート２７は図２および図
４に示すように、上部筒２８と下部筒２９とに分割さ
れ、これら上部筒２８と下部筒２９とが複数のねじ３０
を介して接合されて一体的な筒状に構成されている。

【００２９】各原料シュート２７の背面側の側面には一
対の取付突起３１が突出形成され、これら取付突起３１
を介して原料シュート２７が可動体２１に着脱可能に取
り付けられている。

【００３０】可動体２１に並列して取り付けられた各原
料シュート２７は、それぞれ可動体２１と一体にギアー
ドモータ２２の起動に応じて上死点と下死点との間を上
下に移動し、その上下動のストローク幅がＳとなってい
る。

【００３１】各原料シュート２７の内部にはシャッタ弁
３２が設けられ、このシャッタ弁３２は楕円形をなし、
その両側部には直列状に支軸３２ａ，３２ｂが一体に形
成され、これら支軸３２ａ，３２ｂが原料シュート２７
を構成する上部筒２８と下部筒２９との接合部分に形成
された軸受３３を介して回動自在に支持されている。そ
してこのシャッタ弁３２の周縁が原料シュート２７の内
周面に当接するほぼ水平な状態のときに原料シュート２
７内が上下に仕切られ、この状態からシャッタ弁３２が
支軸３２ａ，３２ｂを支点に回動かしてほぼ起立するこ
とにより、原料シュート２７内が開放されて連通するよ
うになっている。

【００３２】シャッタ弁３２の一方の支軸３２ａの端部
にはその軸方向と直角にアーム３６が一体に形成され、
また原料シュート２７の外側部にはばね収容筒３７が形
成され、このばね収容筒３７内にコイルばね３８が収納
され、このコイルばね３８の下端部が前記アーム３６に
弾性的に当接し、この当接によりシャッタ弁３２が支軸
３２ａ，３２ｂを支軸とする一回動方向に弾性的に付勢
されている。そしてこの付勢力により、シャッタ弁３２
の周縁が原料シュート２７の内周面に当接し、この当接
でシャッタ弁３２がほぼ水平な状態に保持されて原料シ
ュート２７内が上下に仕切られている。

【００３３】フレーム１９の下部には、各原料シュート
２７に対応して複数の係止片３９が設けられ、各原料シ
ュート２７が上死点の位置から下死点の位置に下降する
ときに、その下死点に達する直前において、各原料シュ
ート２７のシャッタ弁３２のアーム３６がその対応する
係止片３９に当接し、この当接でシャッタ弁３２が前記
コイルばね３８の弾性力に抗してほぼ水平な状態から起
立する状態に回動し、これにより原料シュート２７内が
その上部から下部に亘って連通する開放状態に変化す
る。

【００３４】各原料シュート２７の上端側の開口部内に
は、その対応するキャニスター４における排出筒１４が
挿入されている。これら排出筒１４は各原料シュート２
７が上死点に位置しているときに、その原料シュート２
７の周壁とＬの長さの幅でラップし、このラップ幅Ｌと
原料シュート２７の上下動のストローク幅Ｓとの関係
が、Ｌ＞Ｓとなっている。したがって原料シュート２７
が上死点から下死点にまで下降しても、原料シュート２
７は排出筒１４から離脱せず、排出筒１４と原料シュー
ト２７との接続状態が保持される。

【００３５】原料シュート２７の下方には原料受入れの
ポジションＰが設定されており、このポジションＰにカ
ップ保持ユニット１０を介して所定のカップＣが搬送さ
れてくる。カップ保持ユニット１０はカップＣの底部を
支持する上下に昇降可能なカップステージ４１と、その
カップＣの両側面を挾持する一対のカップフラッパー４
２とを備えている。

【００３６】カップ式飲料自動販売機に用いられるカッ
プＣとしては、その飲料の種類等に応じて各種のサイズ
のものが用いられるが、カップ保持ユニット１０にカッ
プＣが供給されたときには、そのサイズに応じて前記カ
ップステージ４１が昇降し、この昇降動作によりいずれ
のサイズのカップＣが供給された場合にもその上端がほ
ぼ同一のレベルに位置するように調整され、これにより
いずれのサイズのカップＣの場合であっても、そのカッ
プＣがポジションＰに搬送され、かつ原料シュート２７
が下死点に下降したときに、その下端がそのカップＣ内
に進入するようになっている。

【００３７】次に作用について説明する。

【００３８】飲料の販売待機時には、図１および図２に
示すように各原料シュート２７が上死点の位置に配置
し、各原料シュート２７の内部が図５（Ａ）に示すよう
にほぼ水平に配置するシャッタ弁３２により閉止されて
いる。

【００３９】この状態において、自動販売機の利用者が
例えば飲料としてコーヒーを所望してそれに対応するセ
レクションボタンを操作すると、これに応じて搬送機構
１１を介してカップ保持ユニット１０がカップ受け入れ
ポジションに搬送され、このカップ保持ユニット１０に
所定のサイズのカップＣが供給されるとともに、このカ
ップＣが搬送機構１１を介してコーヒー用のキャニスタ
ー４の下方のポジションＰ１に搬送される。

【００４０】この搬送中には、コーヒー用のキャニスタ
ー４内の排出体１８が駆動され、この排出体１８の回転
動作でキャニスター４内のコーヒーの粉末原料が排出口
４ａから所定量押し出される。

【００４１】押し出された粉末原料は、排出口体１３の
仕切舌片１６の上を乗り越えてその下方に自重で落下
し、排出筒１４を通して原料シュート２７内に供給され
る。

【００４２】原料シュート２７内はシャッタ弁３２によ
り閉止されており、したがってこの原料シュート２７内
に供給された粉末原料は前記シャッタ弁３２の上に一時
的に保留される。

【００４３】カップＣがポジションＰ１に配置すると、
ギアードモータ２２が起動し、このギアードモータ２２
の起動で各原料シュート２７が上死点から下降し、この
下降に伴い図２に鎖線で示すように、コーヒー用のキャ
ニスター４に対応した原料シュート２７の下端が前記カ
ップＣ内に進入する。

【００４４】原料シュート２７が下死点に達する直前に
は、図５（Ｂ）に示すようにシャッタ弁３２のアーム３
６が係止片３９に当接し、この当接に応じてシャッタ弁
３２が回動して起立し、これにより原料シュート２７内
に保留されていたコーヒーの粉末原料がこの原料シュー
ト２７を通してカップＣ内に放出される。

【００４５】原料シュート２７はシャッタ弁３２の開放
後に下死点に達する。そして原料シュート２７が下死点
に達した後に上昇し、これに応じてシャッタ弁３２のア
ーム３６が係止片３９から離間し、この離間でシャッタ
弁３２がコイルばね３８の弾性力により回動してほぼ水
平状態に復帰し、この後、原料シュート２７が上死点に
達して停止する。

【００４６】原料シュート２７が上昇してその下端がカ
ップＣ内から離脱した後には、必要に応じてカップＣが
搬送機構１１を介してクリーム用のキャニスター４の下
方のポジションＰ２に搬送される。

【００４７】この搬送中には、前記と同様にクリーム用
のキャニスター４から排出体１８を介してクリームの粉
末原料が所定量排出され、この粉末原料が排出筒１４を
通して原料シュート２７内に先行して供給される。原料
シュート２７内はシャッタ弁３２により閉止されてお
り、したがってこの原料シュート２７内に供給された粉
末原料は前記シャッタ弁３２の上に一時的に保留されて
待機する。

【００４８】そしてカップＣがクリーム用のキャニスタ
ー４に対応するポジションＰ２に配置したときに、再び
ギアードモータ２２が起動して前記と同様の工程が繰り
返されて原料シュート２７内のクリームの粉末原料がカ
ップＣ内に落下し、この落下後に原料シュート２７が下
死点から上死点に上昇して停止する。

【００４９】さらにこの後、必要に応じてカップＣが搬
送機構１１を介して砂糖用のキャニスター４の下方のポ
ジションＰ３に搬送され、この搬送中に砂糖用のキャニ
スター４から排出体１８を介して砂糖（粉末原料）が所
定量排出され、この砂糖が原料シュート２７内に供給さ
れ、シャッタ弁３２の上に保留される。そしてカップＣ
が砂糖用のキャニスター４に対応するポジションＰ３に
配置したときに、再びギアードモータ２２が起動して前
記と同じ工程の繰り返しにより、原料シュート２７内の
砂糖がカップＣ内に放出され、この放出後に原料シュー
ト２７が下死点から上死点に上昇して停止する。

【００５０】原料シュート２７が上死点から下死点に向
かって下降する際には、原料シュート２７がキャニスタ
ー４の排出筒１４に対して摺動するが、原料シュート２
７が下死点に達した時点でも原料シュート２７の上端の
開口部は排出筒１４とラップして原料シュート２７と排
出筒１４との接続状態が保持される。したがって原料シ
ュート２７内に一時保留した原料量を上回る量の粉末原
料をカップＣ内へ供給する場合、例えば大きなサイズの
カップＣが選択され、この大きなサイズのカップＣ内に
多量の粉末原料を供給するような場合に、シャッタ弁３
２が開放した時点において、キャニスター４内からその
追加分の粉末原料を排出筒１４から原料シュート２７を
通してカップＣ内に補給することができる。すなわち、
原料シュート２７を特に長尺に形成することなく、カッ
プＣ内に所望量の粉末原料を供給することができる。

【００５１】原料シュート２７内に保留された粉末原料
は、原料シュート２７が下死点に達する直前、すなわち
原料シュート２７の下端がカップＣ内に完全に進入した
ときにシャッタ弁３２が開放してカップＣ内に放出され
る。

【００５２】このようにしてカップＣ内にコーヒー生成
用の各粉末原料が供給された後には、カップＣが搬送機
構１１を介してベンドステージ７内のポジションに搬送
され、このポジションにおいてカップＣ内に温水器６か
らノズル（図示せず）を通して所定量の熱湯が注入され
るとともに、撹拌装置８のインペラ８ａがカップＣ内に
挿入され、このインペラ８ａの回転でカップＣ内の内容
物が撹拌され、コーヒーが調合される。そしてこのコー
ヒー入りのカップＣが開閉扉２の販売口３を通して自動
販売機の利用者に提供される。

【００５３】ところで、キャニスター４の排出口４ａか
ら粉末原料が排出体１８により押し出されたときには、
その粉末原料と共に空気が排出口４ａから排出口体１３
内に排出されて流入する。

【００５４】しかし、排出口体１３内に流入した空気
は、排出口体１３の内天面の内側を流通して空気抜き孔
１７から外部に流出し、このため排出口体１３から排出
筒１４に亘る部分の内部圧力が高まるようなことがな
く、したがってキャニスター４の排出口４ａと排出口体
１３との接続部分、排出口体１３と排出筒１４との接続
部分、あるいは原料シュート２７における上部筒２８と
下部筒２９との継合わせ部分等に僅かな隙間が生じてい
たとしてもその隙間から空気と共に粉末原料が吹き出す
ようなことがなく、よってその周辺の汚れを防止するこ
とができる。

【００５５】また、排出筒１４の下端部の開口が粉末原
料で塞がれ、この状態のまま引き続いてキャニスター４
の排出口４ａから排出筒１４内に粉末原料が排出された
ような場合、その粉末原料の増量分に応じた空気が空気
抜き孔１７から流出し、したがってこのような場合にお
いても粉末原料の外部への吹き出しが防止される。

【００５６】なお、前記実施形態においては、キャニス
ター４の排出口４ａに排出口体１３および排出筒１４を
順次接続して排出通路を構成するようにしたが、排出口
４ａに一連の筒体を接続して排出通路を構成するような
場合であってもよい。

【００５７】また、前記実施形態においては、並列して
設けられた複数の原料シュート２７を単一のギアードモ
ータ２２で同時に駆動するようにしたが、各原料シュー
ト２７に個々に駆動源を設けてその各原料シュート２７
を個別に駆動するようにしても何ら差し支えない。

【００５８】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
粉末原料の排出に伴う排出通路内の圧力上昇を抑えて粉
末原料の吹き出しを防止することができ、したがってそ
の周辺を常時汚れのない良好な環境に保つことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態を示す正面図。

【図２】その実施形態における原料シュートの駆動機構
部分の側面図。

【図３】その実施形態におけるキャニスターの排出口部
分の拡大断面図。

【図４】その実施形態における原料シュートの分解状態
の斜視図。

【図５】その原料シュートが上死点から下死点に移動す
る際の動作状態を示す説明図。

【符号の説明】

４…キャニスター ４ａ…排出口 １３…排出口体 １４…排出筒 １７…空気抜き孔 １８…排出体 ２７…原料シュート

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】キャニスター内に収容された粉末原料を排
   出機構によりそのキャニスターの排出口から押し出すと
   ともに、この粉末原料を前記排出口からその下方に延び
   る排出通路を通して落下させて一時的に保留させる粉末
   原料供給装置において、 前記排出通路の上部の壁面の一部に空気抜き孔を設けた
   ことを特徴とする粉末原料供給装置。
2. 【請求項２】排出通路は、キャニスターの排出口からＬ
   状に屈曲してその下方に延び、その屈曲部分の壁面に空
   気抜き孔が設けられていることを特徴とする請求項１に
   記載の粉末原料供給装置。
3. 【請求項３】排出通路は、キャニスターの排出口に接続
   されたＬ状に屈曲する排出口体と、この排出口体に接続
   されてその下方に延びる排出筒とで構成され、前記排出
   口体の屈曲部分の壁面に空気抜き孔が設けられているこ
   とを特徴とする請求項１に記載の粉末原料供給装置。
4. 【請求項４】空気抜き孔は排出通路の壁面からその上方
   に一定の高さで延びるパイプ状をなしていることを特徴
   とする請求項１、２または３に記載の粉末原料供給装
   置。
5. 【請求項５】キャニスターから排出通路を通して落下さ
   せた粉末原料は、上下動可能な原料シュート内に一時的
   に保留させ、その保留後における原料シュートの下降動
   作でその粉末原料をその下方のポジションに配置するカ
   ップ内に落下させ、この落下後に原料シュートを上昇さ
   せて元位置に復帰させることを特徴とする請求項１、
   ２、３または４に記載の粉末原料供給装置。