JP2002072250A - 表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

表示装置およびその駆動方法

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JP2002072250A
JP2002072250A JP2001124840A JP2001124840A JP2002072250A JP 2002072250 A JP2002072250 A JP 2002072250A JP 2001124840 A JP2001124840 A JP 2001124840A JP 2001124840 A JP2001124840 A JP 2001124840A JP 2002072250 A JP2002072250 A JP 2002072250A
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pixel
capacitance
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gate
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JP2001124840A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Kumakawa
克彦 熊川
Yukio Tanaka
幸生 田中
Masanori Kimura
雅典 木村
Tetsuo Fukami
徹夫 深海
Akio Takimoto
昭雄 滝本
Kazunori Komori
一徳 小森
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量結合駆動を行う液晶表示装置において、
大型化・高解像度化にともなう電圧むら・表示むらを解
消する。 【解決手段】 マトリクス状に配置された複数の画素電極5
と、スイッチンク゛素子3と、走査電極1と、映像信号電極2
と、画素電極5との間に容量を形成する対向電極とを備
えた表示装置において、画素電極5と走査電極1のうち
当段の走査電極1を除くものとの間に蓄積容量7を備
え、スイッチンク゛素子3のケ゛ート・ト゛レイン間容量4および蓄積容
量7のうち少なくとも一方を含む容量成分が、走査電極
1の給電端からの距離に応じて異なった値を有し、画素
電極5に接続される全容量をCtotとした場合に、第1
の容量比αgd=Cgd/Ctotを、走査電極1の給電端か
らの距離に応じて連続的にまたは段階的に増加させた
り、第2の容量比αst=Cst/Ctotが略一定になるよ
うに容量成分を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
などのスイッチング素子を用いたアクティブマトリクス
型の表示装置に関するものである。
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型軽量のフラットデ
ィスプレイとして、各種電子機器の表示装置に広く用い
られている。なかでも、薄膜トランジスタなどのスイッ
チング素子を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示
装置はその優れた画像特性により、パーソナルコンピュ
ータ用のモニターディスプレイや、液晶テレビなどへの
応用がさかんである。このアクティブマトリクス型液晶
表示装置の1つの駆動方法として、特開平2-913号公報
やエーエム・エルシーディー95(AM-LCD95)の59〜62ペ
ージに開示された容量結合駆動法がある。これは蓄積容
量と画素容量の間の容量結合を通じて、画素電極電位に
重畳電圧を加えるものである。通常、蓄積容量は画素電
極と前段または後段の走査電極(ゲート電極、あるいは
ゲート線ともいう)との間に形成され、前段または後段
の走査電圧(ゲート電圧)をステップ状に変化させるこ
とで重畳電圧を与えている。この電圧重畳の効果によ
り、映像信号電圧(ソース電圧)の低電圧化、駆動電力
の低減、応答速度の向上、駆動信頼性の向上などの効果
を得ている。図34は前段走査電極と画素電極の間に蓄
積容量Cstを形成した液晶表示装置の1画素の等価回路
を示すものであり、図35はこれを駆動した場合の各部
の電位を説明するためのものである。図34において、
TFTは薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)、Cg
dはゲート・ドレイン間容量、Clcは画素電極−共通電
極間容量(主に液晶によって形成される容量であるが、
それ以外の媒質が電気的に直列あるいは並列に付加され
ることにより生じる容量成分もある。あるいは意図的に
このような容量を付加することもある。)であり、Vg(n
-1)は前段走査電極の電位、Vg(n)は当段走査電極の電
位、VsまたはVsigは映像信号電位、Vdは画素電極電位、
VcまたはVcomは共通電極の電位を示している。図35を
用いて画素電極電位Vdの変化を説明する。図35は、奇
数フレーム、偶数フレームとも、前段と当段のみの走査
電極電位の変化を模式的に示している。上側が前段Vg(n
-1)、下側が当段Vg(n)の走査電極電位の変化である。図
中、Vcが共通電極電位、Vdが画素電極電位、Vsigが映像
信号電圧、Vgoffが走査電極電位オフレベル、Vgonが走
査電極電位オンレベル、Vge(+)およびVge(-)が補償電圧
である。容量結合駆動法を用いる構成の場合、当段の走
査電極電位Vg(n)の変化を見ると、まず、当段の走査電
極電位Vg(n)がオンレベルVgonになる。次に、当段の走
査電極電位Vg(n)をオフとし、かつ、前段または後段の
偶数フレームの画素電極電位Vdに重畳電圧を加えるた
め、補償電位Vge(-)のレベルとなる。この補償電位Vge
(-)印加期間後、当段の走査電極電位Vg(n)のオフレベル
Vgoffとなる。なお、補償電位Vge(-)印加期間内におい
て、当段と容量結合する前段の偶数フレームの走査電極
電位Vg(n-1)は、Vge(+)からVgoffに変化している。奇数
フレーム当段の画素電極電位Vdの変化を説明する。ま
ず、当段の走査電極電位Vg(n)がオンレベルVgonになる
と、TFTが導通状態(ON状態)となり、画素電極電位Vd
がVsig(-)に充電される。なお、奇数フレームでは映像
信号電圧Vsigは負の値をとり、Vsig(-)である。次に、
当段の走査電極電位Vg(n)が補償電位Vge(-)となり、T
FTはオフレベルとなり、非導通状態になる。この走査
電極電位Vg(n)がオフになる瞬間、TFTに形成された
容量と画素内のトータル容量との容量結合により画素電
圧がΔV1の電圧降下を起こす。この降下電圧ΔV1は
突き抜け電圧と呼ばれ、以下の式(数1)で表される。 (数1) ΔV1=αgd・ΔVg1 ここで、ΔVg1は(数2)に示す走査電極電位Vg(n)の変
化、αgdは(数3)に示す容量比であり、Cgdはゲート
・ドレイン電極間容量、Clcは液晶容量、Cstは蓄積容
量である。 (数2) ΔVg1=Vgon−Vge(-) (数3) αgd=Cgd/(Cst+Cgd+Clc) 次に、前段の偶数フレームの走査電極電位がVge(+)から
Vgoffとなるが、当段の画素電極と前段の走査電極間は
蓄積容量Cstで容量結合しているため、画素電極電位Vd
には、この電圧差に比例した結合電圧ΔV2が下向きに
重畳される。この重畳電圧ΔV2は、以下の式(数4)
で表わされる。 (数4) ΔV2=αst・ΔVge(+) なお、本明細書において、ΔVge(+)は(数5)に示す前
段の走査電極電位Vg(n-1)の変化、αstは(数6)に示
す容量比を示すものとする。 (数5) ΔVge(+)=Vge(+)−Vgoff (数6) αst=Cst/(Cst+Cgd+Clc) 次に、当段の走査電極電位Vg(n)が補償電位Vge(-)から
Vgoffになる。この瞬間にも、TFTに形成された容量
と画素内のトータル容量との容量結合により画素電圧が
ΔV3の電圧変化を起こす。この変化電圧ΔV3は、以
下の式(数7)で表わされる。 (数7) ΔV3=αgd・ΔVge(-) なお、本明細書において、ΔVge(-)は(数8)に示す当
段の走査電極電位Vg(n)の変化、αgdは(数3)に示し
た容量比を示すものとする。 (数8) ΔVge(-)=Vge(-)−Vgoff 以上の電圧変化により画素電極電位Vdは、(数9)に示
すVdo(-)となり、次の走査駆動までVdo(-)を維持する。 (数9) Vdo(-)=Vsig(-)−ΔV1−ΔV2−ΔV3 =Vsig(-)−αgd・ΔVg1−αst・ΔVge(+)−αgd・ΔVge(-) 偶数フレームについても同様に解析することができ、
(数10)に示すVdo(+)となり、次の走査駆動までVdo
(+)を維持する。なお、偶数フレームにおいては、映像
信号電圧Vsigは正の値をとり、Vsig(+)であり、画素電
極電位VdをVsig(+)に充電した後、当段にはVge(+)の補
償電位が加わり、前段の奇数フレームの走査電極には負
の補償電位Vge(-)が重畳されている。 (数10) Vdo(+)=Vsig(+)−αgd・ΔVg2−αst・ΔVge(-)−αgd
・ΔVge(+) 但し、ΔVg2=Vgon−Vge(+) この結果、映像信号電極には小さな振幅(Vsig(+)とVsi
g(-))の電圧を与えながら、画素電極にはこれより大き
な振幅(Vdo(+)とVdo(-))の電圧を印加することができ
る。例えば、出力電圧幅5ボルトの映像信号用ICを用い
て、液晶に印加する電圧幅を10ボルトや15ボルトに拡大
でき、低耐圧ICを用いながら、その耐圧以上の電圧で液
晶を駆動することが可能になる。なお、上記説明では、
ΔV1を突き抜け電圧としたが、Cgdによる容量結合の
ため、当段の走査電極電圧Vgのトータルの変化に伴って
生じる電位変動分をまとめて突き抜け電圧と呼ぶことも
ある。この場合は、上記のΔV1とΔV3の変化を併せ
たものと言える。この場合の突き抜け電圧をΔVaとす
ると(数11)のように表わせる。 (数11) ΔVa=αgd・ΔVgon なお、本明細書において、ΔVgonは、ΔVgon=(Vgon−
Vgoff)を示すものとする。以上が、従来技術における
容量結合駆動法によるアクティブマトリクス型液晶表示
装置の構造および駆動の概略である。次に、容量結合駆
動で水平クロストークを低減するために用いられる信号
電圧の極性反転駆動の方式について説明する。図35で
も述べたように、画素電極には1フレーム毎に極性の反
転した信号電圧が充電される。このときに、画面全体を
同極性として1フレーム毎に反転させてもよいが(フィ
ールド反転方式)、その他にも1行毎に逆極性にして反
転させる方式(ライン反転方式)、1列毎に逆極性にし
て反転させる方式(カラム反転方式)、およびライン反
転方式とカラム反転方式を組み合わせて市松模様パター
ンで反転させる方式(ドット反転方式)などがある。こ
れら各方式での画素の充電パターンを描くと、それぞれ
図36(a)、図36(b)、図36(c)、および図36(d)の
ようになる。そして、それぞれについて隣接する映像信
号電極VSPおよびVSQに印加される電圧波形を描くと各図
の右側の波形のようになる。フィールド反転方式とカラ
ム反転方式の場合は1フレーム内で映像信号電極に印加
される映像信号の極性は一定であるが、ライン反転方式
とドット反転方式の場合は各走査電極が選択される毎に
映像信号の極性が反転される。また、フィールド反転方
式とライン反転方式の場合は隣接する映像信号電極間で
の極性は同じであるが、カラム反転方式とドット反転方
式の場合は逆の極性になる。これらの各方式のうち、フ
ィールド反転方式とライン反転方式においては水平クロ
ストークが発生しやすいことがS. トミタ 他 ジャーナ
ル・オヴ・ズィ・エス・アイ・ディー1/2(1993年)の第211
頁から第218頁(S.Tomita et.al.: Journal of the SI
D, 1/2 (1993) pp211-218)に詳しく説明されている。
これを以下に要約する。フィールド反転方式とライン反
転方式においては、ある走査電極を選択して画素の充電
を行うときにすべての画素が同極性で充電される。すな
わち、当該行の画素電極電位Vdは、偶数フィールドの場
合には負電圧から正電圧へ、奇数フィールドの場合は正
電圧から負電圧へと一斉に変化する。すると、画素電極
−共通電極間の容量(液晶容量も含まれる)を介して共
通電極の電位が変動してしまい(共通電極は有限のシー
ト抵抗を有しているのでたとえ画面端部で電位を固定し
ても画面内部では電位が僅かに変動する)、画素に充電
される電位もその影響を受けて変動し、クロストークが
発生してしまう。これは、共通電極電位の変動のためVc
が走査パルス印加前後で異なった値となり、画素電極の
保持電位Vdo(±)が(数9)や(数10)で表わした値
にならないために生じるクロストークであるともいえ
る。これに対してカラム反転方式とドット反転方式の場
合は、ある行の走査電極が選択されて画素が充電される
ときに、隣接する画素間での充電の極性が逆であるの
で、画素電極−共通電極間容量を介した共通電極の電位
変動は互いに相殺しあって、上述のようなクロストーク
は発生しない。以上の理由から、カラム反転方式または
ドット反転方式が採用されることがある。ところが、図
34の回路をマトリクス状に配列して図37のようなア
レイを構成したときにはカラム反転方式あるいはドット
反転方式を採用するのは困難である。なぜならば、カラ
ム反転方式またはドット反転方式の場合には、図37に
おいて例えば走査電極G1が選択されてこの走査電極に属
する画素(走査電極G0とG1の間の画素)の充電を行うと
きに隣接画素間で逆極性に充電されるが、走査電極G0か
ら与えられる重畳電圧はこの行の画素すべてにわたって
同じ極性であるため、すべての画素に対して画素電極保
持電位の振幅増大効果が得られないからである。以上の
問題を解決するための画素回路構成として図38があ
る。これは、第4回インターナショナル・テ゛ィスフ゜レイ・ワークショッフ゜スの
フ゜ロシーテ゛ィンク゛ス第195頁から198頁で述べられている
構成である。1列毎に画素のレイアウトを上下反転させ
ているのが特徴である。本方式の場合、図38において
走査電極G1を選択したときに○で囲んだ画素が充電され
るが、隣接画素間で蓄積容量の接続先の走査電極が異な
っているので(走査電極G0およびG2)、走査電極G0とG2
を異なる補償電位にしておけばそれぞれの画素で異なっ
た重畳電圧を与えることができる。従って、カラム反転
方式またはドット反転方式を行って例えば映像信号電極
S1(あるいはSn)には正極性の信号、S2(あるいはSn+
1)には負極性の信号を印加する場合、走査電極G0にVge
(-)、走査電極G2はVge(+)という補償電圧を印加してお
けば両方の画素において書き込んだ映像信号と同極性の
重畳電圧を加えることができ、振幅増大効果が得られ
る。ドット反転方式の場合を例にとり、具体的な走査電
極信号駆動波形を図39に示す。奇数フレームにおい
て、走査電極G1が選択されるとき(図中の(B)で示した
期間)、映像信号電極S1が正極性で、S2が負極性である
とすると、上述のようにG0をVge(-)に、G2をVge(+)にす
ればよい。偶数フレームにおいて走査電極G1が選択され
るとき(図中(E)の期間)には逆に映像信号電極S1が負
極性で、S2が正極性であるので、G0をVge(+)に、G2をVg
e(-)にすればよい。(A)や(D)で示した期間は(B)あるい
は(E)の1走査期間(図中の破線の間隔を1走査期間と呼
ぶ)前であり、走査電極G0が選択されて走査電極G1が補
償電位になるが(G0より1行上(図示せず)も補償電位
になる)、ここでも同様に考えればG1の電位をVe(+)、
あるいはVe(-)に設定できる。(C)や(F)の期間について
は、走査電極G2が選択されて走査電極G1が補償電位にな
るが(G2より1行下(図示せず)も補償電位になる)、
ここでも同じでありG1の電位をVe(+)またはVe(-)に設定
できる。このようにして、走査電極に印加すべき電圧波
形として図中のG0、G1、およびG2の波形が得られる。以
上はドット反転方式について述べたが、カラム反転方式
の場合も同様にして考えることができる。図38の構造
と図39の駆動を採用することにより、映像信号電極側
駆動回路の低耐圧化が可能であるという容量結合の長所
と、横クロストークが低減できるというカラム反転方式
/ドット反転方式の長所を同時に活かすことができ、低
コストと高画質を両立させることができる。以上が、信
号電圧の極性反転駆動の方式についての説明である。
【発明が解決しようとする課題】上記に説明した従来技
術には以下に示す課題があった。液晶表示装置の大型化
や高解像度化に伴って、表示むらが問題となっている。
第1の表示むらの原因は、走査線のCR時定数により生
ずる走査電圧波形の歪に起因し、画素位置によって画素
電極電位の充電が不十分となることによるものである。
走査電圧の給電端と配線の終端では波形歪の量が異なる
ので画素電圧に差が生じ、この差が表示むらとして見え
る。画面が大型化して配線抵抗や配線容量が大きくなっ
た場合や、高解像度化のため1走査線当たりの走査時間
が短くなった場合、この表示むらはより顕著になり、こ
れが大型化・高精細化の課題となっている。図40は、
走査線のCR時定数により生ずる走査電圧波形の歪に起
因して充電が不十分となって表示むらが発生する原理を
簡単に説明する図である。左側は上から順に、給電端画
素に接続されたTFTの信号電位Vs、走査電極電位Vg、
および画素電極電位Vdであり、右側は終端画素に接続さ
れたTFTの信号電位Vs、走査電極電位Vg、および画素
電極電位Vdを表わしている。図40の1段目に示すよう
に、各画素の信号電極にはそれぞれの映像信号電極を介
して同一の信号電位Vsが与えられている。給電端の画素
においては、左図の2段目と3段目に示すように、ゲー
ト電位がオンレベル(Vg(ON))になるとTFTがオン状
態になり、画素電極電位Vdが信号電位Vsに向かって充電
される。次に、走査電圧がオフレベル(Vg(OFF))にな
る時、この電位立下りの影響により、容量分配比に応じ
て画素電極電位Vdは(数11)に示す突き抜け電位分Δ
Vaだけ低下する。走査電圧波形は、走査配線時定数の影
響により終端に向かうにつれて徐々に歪んでいく。歪量
が大きい場合、図40右の2段目に示すように終端画素
の走査電圧波形は歪んでVg(ON)に到達しない。この結
果、3段目に示すように、画素充電が不充分になって画
素電極電位VdがVsに到達しなくなる。また、走査電圧波
形の立下り電圧幅が給電端より小さいので、容量結合に
よる画素電極電位Vdの低下量(ΔVb)は給電端(ΔVa)
より小さくなる。このように、走査線のCR時定数によ
り生ずる走査電圧波形の歪に起因して表示むらが生じ
る。第2の表示むらの原因は、走査電圧波形の歪みによ
るトランジスタスイッチングタイミングのずれによる再
充電現象である。薄膜トランジスタを用いた液晶表示装
置で走査電圧に歪が生じると、画素電極電位Vdが信号電
位Vsとなるまで完全に充電が行われた場合でも、次の理
由で再充電現象が起こり、画素位置によって画素電極電
圧Vdに不均一が生じてしまう。図41はこれを簡単に説
明する図である。画面全体に同一の表示を行なう場合、
第1段に示すように、映像信号線から供給される信号電
位Vsは画素位置によらず一定である。走査電極から供給
される走査電圧波形は、第2段に示すように、給電端で
は矩形波であるが、CR時定数の影響により終端では歪
んでいる。次に、走査電極Vgがオン状態となり、画素電
極電位Vdは第3段に示すように、信号電位Vsにまで充電
されたとする。次に、走査電圧がVgonからVgoffへ移行
するときに注目する。走査信号駆動回路に接続される部
分(給電端)に近い画面端部においてはこの電圧変化が
急峻となり迅速に生じるが、給電端から遠い部分(画面
の左右両側から給電する場合は画面中央付近、片側のみ
から給電する場合は画面上で走査信号駆動回路につなが
らないほうの端)においては走査電極自身のもつCR時
定数のために波形に歪みが生じ、電位の推移がなだらか
になる。給電端から近い部分と遠い部分において走査電
極電位波形は第2段のようになる。画素電極電位Vdは、
充電が完了した時点では映像信号電圧Vsigにほぼ等しい
が、図34の回路のCgdによる容量結合のため、Vgの変
化に伴って突き抜け電圧が生じる。突き抜け電圧は給電
端からの距離にかかわらず(数11)のΔVaで表され
る。次に、走査電極Vgが補償電位(例えば、Vge(-))と
なる。走査電極電位が立ち下がるときにTFTはすぐに
オフ状態になるのではなく、スイッチング閾値(映像信
号電極電位より閾値電圧分だけ上の電位)を通過すると
きに初めてオフになる(但しTFTは、遅くとも映像信
号電極電位Vsigが次の走査期間電圧に向かって移行する
までにはオフになる)。いま、終端では、走査電圧波形
の歪みにより、トランジスタのしきい値Vthに至るまで
に、Δtの期間分、スイッチングが遅れたとする。走査
電極電位立ち下がり開始からスイッチング閾値通過まで
のΔtの期間、突き抜けによって発生する映像信号電極
−画素電極間(TFTのソース・ドレイン間)の電位差
を埋め合わせようとしてTFTに電流が流れてしまう。
このため、画素電極電位Vdの実際の変化分の絶対値は|
ΔVa|より小さくなる。TFTに電流が流れることによ
って生じる電圧差をΔVa’で表すと、第3段に示すよう
に、画素電極電位Vdの変化分は給電端に比べてΔVa’小
さくなる。走査信号駆動回路の給電端から遠くなるほど
Vgの波形がなだらかになり、TFTがオフになるまでの
時間が長くなるので、ΔVa’は一般に給電端から遠くな
るに従って大きくなる。なお、このときにTFTに流れる
電流を再充電電流と呼び、これによって生じる電圧差Δ
Va’を再充電電圧と呼ぶことにする。この再充電電圧に
より、図41の第3段に示すように、終端側の画素電極
電位Vdは給電端よりΔVa’だけ高い電位となる。この結
果、画素位置によって、画素電極電位VdのDCレベルが
ずれてしまい、フリッカ現象を初めとする表示むらが生
じることとなる。第3の表示むらの原因は、信号電圧の
極性反転駆動の方式を採用した場合に問題となるもの
で、走査電圧波形の歪みにより、奇数フレーム、偶数フ
レーム両者間でトランジスタスイッチングタイミングが
ずれてしまうことである。上記従来技術でも述べたよう
に、信号電圧の極性反転駆動の方式においては、奇数フ
レーム、偶数フレーム両者間で、走査電圧に重畳する補
償電位が異なる。上記の説明では、奇数フレームでは補
償電位としてVge(-)を重畳し、偶数フレームでは補償電
位としてVge(+)を重畳している。上記第2の原因でも見
たように、CR時定数により走査電圧波形に歪みがある
場合、低い電位Vge(-)に向かうときは電圧波形が急峻に
変化するので早くしきい値に達することとなる。一方、
高い電位Vge(+) に向かうときは電圧波形の変化が鈍る
ので遅くしきい値に達することとなる。トランジスタの
スイッチングのタイミングが異なれば、上記第2の原因
でも述べた再充電期間が異なることとなり、この結果、
画素位置によって、画素電極電位VdのDCレベルがずれ
てしまい、フリッカ現象を初めとする表示むらが生じる
こととなる。また、この表示むらは、液晶表示装置が上
記のカラム反転方式、ドット反転方式のいずれかを採用
している場合において、1列毎の輝度の濃淡パターンで
あるので縦方向のスジ(縞模様)として観察される。液
晶表示装置が上記のカラム反転方式、ドット反転方式に
おいて、図38中の画素Pと画素Qは構造的には鏡面対称
であるが、動作的には必ずしも対称ではない。なぜな
ら、図39のように走査方向を上から下への方向と規定
すると、ある走査電極が選択されるときに補償電位にな
る走査電極は画素Pの場合は走査方向に対して後側、画
素Qの場合は走査方向に対して前側という違いがあるか
らである。この補償電位の違いによって再充電現象によ
る画素電極に印加される電圧実効値が異なり、その結
果、表示輝度の差が発生する。第4の表示むらの原因
は、画素電極へ印加される信号電位が正方向であるか負
方向であるかの違いにより、トランジスタスイッチング
タイミングがずれることである。液晶表示装置が上記の
カラム反転方式、ドット反転方式のいずれかを採用して
いる場合において、走査電圧波形に歪みがある場合、信
号電位が正方向に印加されて画素電極電位Vdが正充電で
あるか、信号電位が負方向に印加されて画素電極電位Vd
が負充電であるかの違いにより、トランジスタのスイッ
チングタイミングがずれる。トランジスタのスイッチン
グは、映像信号電極電位Vsigよりしきい値電圧分だけ上
の電位を通過するときにオフになる。つまり、映像信号
電極電位Vsigが正であるか負であるかによりトランジス
タのスイッチングのタイミングが異なることとなる。ト
ランジスタのスイッチングのタイミングが異なれば、上
記第2、第3の原因でも述べた再充電期間が異なること
となり、この結果、画素位置によって、画素電極電位Vd
のDCレベルがずれてしまい、フリッカ現象を初めとす
る表示むらが生じることとなる。図42は、上記第3、
第4の原因を模式的に示した図である。走査電圧がVgon
から降下する波形が、偶数フレームで補償電位が正の補
償電位Vge(+)か、奇数フレームで補償電位が負の補償電
位Vge(-)かにより異なり、さらに、トランジスタがオフ
となるしきい値が、画素電極電位Vdの充電が正充電か負
充電かの違いにより異なる結果、トランジスタオフとな
るタイミングがΔt1〜Δt4まで4通りにずれること
が分かる。なお、従来技術において、上記表示むらの第
2の原因を緩和するため、特開平5−232509号公
報の技術が知られている。これは、それぞれの画素容量
に並列に形成する蓄積容量の値を、画素の位置に応じ
て、走査電極の給電端で大きく、終端で小さくすること
により、終端側画素の充電特性を向上させて充電特性を
均一化している。また、終端側画素では(数6)の分母
が小さくなるため、終端側画素における突き抜け電圧を
給電端画素の突き抜け電圧より再充電電圧分だけ大きく
することにより、表示の均一化が行えるとしている。図
43は特開平5−232509号公報の構成を示す回路
図である。図において、201は薄膜トランジスタ(T
FT)、GLは走査電極、DLは映像信号電極、CLCは
画素容量である。CSCA〜CSCCは蓄積容量であり、画素
電極と共通電極の間に形成されている。蓄積容量CSCA
〜CSCCは、走査電極の給電側では容量値が大きく(CS
CA)、終端側では小さく(CSCC)なっている。また、
図には示されていないが、走査電極(TFTのゲート)
と画素(TFTのドレイン)の間にはゲート・ドレイン
間容量CGDが存在する。本公報には、図44に示す画素
レイアウトが開示されている。画素電極220と共通電
極213のオーバーラップ部分の面積が左から右に向か
って小さくされ、画素ごとに蓄積容量の値が変えられて
いる。しかしながら、特開平5−232509号公報の
技術では、走査電極上に形成された蓄積容量を画素位置
に応じて変化させると、(数1)や(数4)で示される
結合電圧やトランジスタのオフリークの影響が画素ごと
に異なるようになり、新たな画素電圧むらが発生すると
いう課題があり、十分な解決手段とはなっていなかっ
た。本発明は、上記課題を解決し、大型液晶表示装置や
高解像度液晶表示装置において表示むらを低減すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の第1の表示装置は、マトリクス状に配置さ
れた複数の画素電極と、これに接続されたスイッチング
素子と、走査電極と、映像信号電極と、前記画素電極と
の間に容量を形成する対向電極とを備えた表示装置であ
って、前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電
極を除くものとの間に蓄積容量を備え、前記スイッチン
グ素子のゲート・ドレイン間容量および前記蓄積容量の
うち少なくとも一方を含む、前記画素電極に接続された
2つ以上の容量成分が、前記走査電極の給電端からの距
離に応じて異なった値を有しており、1つの画素におい
て画素電極に接続される全容量をCtot、前記スイッチ
ング素子のゲート・ドレイン間容量をCgd、前記蓄積容
量をCst、前記画素電極と前記対向電極との間の対向電
極−画素電極間容量をClcとした場合に、(数12)に
示す第1の容量比αgdが、前記走査電極の給電端からの
距離に応じて連続的にまたは段階的に増加していること
を特徴とする。 (数12) αgd=Cgd/Ctot 上記構成により、画素電極電位のDCレベルのずれを補
償してフリッカを低減するとともに、画素電極電位に重
畳される結合電圧のばらつきを減少させて輝度の均一な
表示を行うという効果が得られる。なお、画素電極に接
続される全容量Ctotは、画素電極に接続されている容
量がCgd、Clc、Cstのみであれば、Ctot=Cgd+Cl
c+Cstであるが、それ以外の容量が接続されている場
合は、当該容量も含まれる。また、ゲート・ドレイン間
容量Cgdに対して並列に形成された容量成分がある場
合、かかる容量成分もゲート・ドレイン間容量Cgdに含
ませることができる。次に、上記第1の表示装置の構成
において、前記ゲート・ドレイン間容量および前記蓄積
容量の双方が、前記走査電極の給電端からの距離に応じ
て増加していることが好ましい。上記構成によれば、液
晶容量(対向電極−画素電極間容量)を一定としつつ、
第1の容量比αgdを走査電極の給電端からの距離に応じ
て連続的にまたは段階的に増加させることができるの
で、開口率が画素位置によって変動することがなくな
る。次に、上記第1の表示装置の構成において、前記ゲ
ート・ドレイン間容量および前記蓄積容量の双方が、前
記走査電極の給電端からの距離に応じて減少しているこ
とが好ましい。上記構成によっても、液晶容量(対向電
極−画素電極間容量)を一定としつつ、第1の容量比α
gdを走査電極の給電端からの距離に応じて連続的にまた
は段階的に増加させることができるので、開口率が画素
位置によって変動することがなくなる。次に、上記第1
の表示装置の構成において、前記蓄積容量、および、前
記対向電極と画素電極間に形成される容量の双方が、前
記走査電極の給電端からの距離に応じて減少しているこ
とが好ましい。上記構成によれば、ゲート・ドレイン間
容量Cgdを一定としつつ、第1の容量比αgdを走査電極
の給電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に増
加させることができる。ここで、ゲート・ドレイン間容
量Cgdを一定とし、他のパラメータを制御することの利
点は、Cgdの値が小さい場合などにおいては、Cgdの値
を変化させて第1の容量比αgdを制御するよりも、他の
パラメータを変化させて第1の容量比αgdを制御する方
が制御が容易だからである。なお、開口率を一定とする
ために、遮光部(例えば、ブラックマトリックス)の面
積を、画素構成を変化させても一定としておくことが好
ましい。次に、上記第1の表示装置の構成において、
(数13)に示す第2の容量比αstが、略一定となるよ
うに、各画素における容量成分が設定されていることが
好ましい。 (数13) αst=Cst/Ctot この構成により、画素電極電位に重畳される結合電位の
ばらつきを低減し、輝度の均一な表示を行なうという効
果が得られる。次に、上記第1の表示装置の構成におい
て、第2の容量比αstが、前記走査電極の給電端からの
距離に応じて連続的にまたは段階的に増加するように、
各画素における容量成分が設定されていることが好まし
い。再充電の影響が正負フィールドで等しくないことを
考慮したものであり、画素電極電位に重畳される結合電
位のばらつきを低減し、さらに輝度の均一な表示を行な
うという効果が得られる。次に、上記第1の表示装置の
構成において、表示媒質を液晶とすることにより本発明
の第1の表示装置を液晶表示装置として利用することが
できる。次に、上記第1の表示装置の構成において、前
記走査信号の駆動回路に前記蓄積容量を介して電圧重畳
する手段を備えることが好ましい。上記構成により、走
査電圧信号のレベル切り替えによる容量結合駆動を可能
としている。なお、前記走査信号の駆動回路が4値以上
の出力電圧を備えることが好ましい。正負フィールドで
同一のオフ電圧を用いて容量結合駆動が可能となるから
である。次に、上記第1の表示装置において、前記画素
電極に前記スイッチング素子を介して電位を書き込んだ
後に、前記蓄積容量を介した電圧を重畳することが好ま
しい。上記構成により、容量結合駆動における走査電極
の時定数の影響を低下させて、大型や高解像度の液晶表
示装置を低電圧で駆動することができる。また、上記問
題点を解決するため、本発明の第2の表示装置は、マト
リクス状に配置された複数の画素電極と、これに接続さ
れたスイッチング素子と、走査電極と、映像信号電極
と、前記画素電極との間に容量を形成する対向電極と、
蓄積容量電極とを備えた表示装置であって、前記画素電
極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除くものとの
間に第1の蓄積容量を備え、前記画素電極と前記蓄積容
量電極との間に第2の蓄積容量を備えたことを特徴とす
る。上記構成により、容量結合駆動において問題とな
る、走査線時定数の影響に起因する走査線給電端からの
距離に応じた画素充電時間の減少および再充電時間の増
加を解決できる。つまり、蓄積容量の一部が蓄積容量電
極上にあるので、走査線の時定数が低減され、走査電圧
波形の歪みが低減され、画素充電時間を長く保ち、再充
電時間を短く低減することができ、画素充電不足による
輝度むらや、画素再充電のばらつきによるフリッカを少
なくすることができる。次に、上記第2の表示装置の構
成において、1つの画素において画素電極に接続される
全容量をCtot、前記スイッチング素子のゲート・ドレ
イン間容量をCgd、前記第1の蓄積容量をCst1、前記
第2の蓄積容量をCst2、前記画素電極と前記対向電極
との間の対向電極−画素電極間容量をClcとした場合
に、(数14)に示す第3の容量比αgd1が、走査電極
の給電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に増
加していることが好ましい。 (数14) αgd1=Cgd/Ctot なお、画素電極に接続される全容量Ctotは、画素電極
に接続されている容量がCgd、Clc、Cst1、Cst2のみ
であれば、Ctot=Cgd+Clc+Cst1+Cst2である
が、それ以外の容量が接続されている場合は、当該容量
も含まれる。また、ゲート・ドレイン間容量Cgdに対し
て並列に形成された容量成分がある場合、かかる容量成
分もゲート・ドレイン間容量Cgdに含ませることができ
る。上記構成により、蓄積容量が2分割されており、さ
らに再充電量の差を補償することができ、画素電極電位
のDCレベルのずれを補償してフリッカを低減するとと
もに、画素電極電位に重畳される結合電圧のばらつきを
減少させて輝度の均一な表示を行うという効果が得られ
る。次に、上記第2の表示装置の構成において、前記ゲ
ート・ドレイン間容量が、前記走査電極の給電端からの
距離に応じて増加していることが好ましい。次に、上記
第2の表示装置の構成において、前記ゲート・ドレイン
間容量、前記第1の蓄積容量、および前記第2の蓄積容
量のうち少なくとも一者を含む、前記画素電極に接続さ
れた2つ以上の容量成分が、前記走査電極の給電端から
の距離に応じて異なった値を有していることが好まし
い。上記構成によれば、画素電極電位のDCレベルのず
れを補償してフリッカを低減するとともに、画素電極電
位に重畳される結合電圧のばらつきを減少させて輝度の
均一な表示を行うという効果が得られる。次に、上記第
2の表示装置の構成において、前記ゲート・ドレイン間
容量および前記第1の蓄積容量の双方が、前記走査電極
の給電端からの距離に応じて増加していることが好まし
い。上記構成によれば、液晶容量(対向電極−画素電極
間容量)を一定としつつ、第3の容量比αgd1を走査電
極の給電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に
増加させることができるので、開口率が画素位置によっ
て変動することがなくなる。また、上記第2の表示装置
の構成において、前記ゲート・ドレイン間容量が前記走
査電極の給電端からの距離に応じて増加し、前記第2の
蓄積容量が前記走査電極の給電端からの距離に応じて減
少していることが好ましい。上記構成によっても、液晶
容量(対向電極−画素電極間容量)を一定としつつ、第
3の容量比αgd1を走査電極の給電端からの距離に応じ
て連続的にまたは段階的に増加させることができるの
で、開口率が画素位置によって変動することがなくな
る。次に、上記第2の表示装置の構成において、前記第
1の蓄積容量および前記第2の蓄積容量の双方が、前記
走査電極の給電端からの距離に応じて減少していること
が好ましい。上記構成によれば、液晶容量(対向電極−
画素電極間容量)を一定とすることができ、各画素の開
口率が走査線給電端の距離によって変動することがな
い。また、ゲート・ドレイン間容量Cgdを一定としつ
つ、第3の容量比αgd1を走査電極の給電端からの距離
に応じて連続的にまたは段階的に増加させることができ
る。ここで、ゲート・ドレイン間容量Cgdを一定とし、
他のパラメータを制御することの利点は、Cgdの値が小
さい場合などにおいては、Cgdの値を変化させて第3の
容量比αgd1を制御するよりも、他のパラメータを変化
させて第3の容量比αgd1を制御する方が制御が容易だ
からである。次に、上記第2の表示装置の構成におい
て、容量比Cst1/Cst2が略一定に保たれていることが
好ましい。上記構成によれば、画素電極電位のDCレベ
ルのずれを補償してフリッカを低減するとともに、画素
電極電位に重畳される結合電圧のばらつきを減少させて
輝度の均一な表示を行うという効果が得られる。次に、
上記第2の表示装置の構成において、(数15)に示す
第4の容量比αst1が、略一定となるように、各画素に
おける容量成分が設定されていることが好ましい。 (数15) αst1=Cst1/Ctot この構成により、画素電極電位に重畳される結合電位の
ばらつきを低減し、輝度の均一な表示を行なうという効
果が得られる。次に、上記第2の表示装置の構成におい
て、第4の容量比αst1が、前記走査電極の給電端から
の距離に応じて連続的にまたは段階的に増加するよう
に、各画素における容量成分が設定されていることが好
ましい。再充電の影響が正負フィールドで等しくないこ
とを考慮したものであり、画素電極電位に重畳される結
合電位のばらつきを低減し、さらに輝度の均一な表示を
行なうという効果が得られる。次に、上記第2の表示装
置の構成において、前記画素電極と前記対向電極とが表
示媒質を挟んで平行平板容量を形成しない構造であるこ
と、さらに、前記対向電極が前記画素電極と同一の基板
に形成されていることが好ましい。さらに、前記対向電
極と前記画素電極が互いに異なる基板に形成され、前記
基板に略平行な電界または斜め方向の電界により表示媒
質を制御すること、または、前記画素電極を有する基板
と当該基板に対向する基板の双方に対向電極が形成さ
れ、前記基板に略平行な電界または斜め方向の電界によ
り表示媒質を制御することが好ましい。いずれも、イン
プレーンスイッチング方式(横電界方式)など、表示媒
質容量の小さい表示方式に本発明の構成を適用すること
により、走査電極の電位変動が画素電極電位に及ぼす影
響を緩和し、横筋の発生を防止して高画質の表示が行え
るという効果を得ている。次に、上記第2の表示装置の
構成において、前記走査信号の駆動回路に前記蓄積容量
を介して電圧重畳する手段を備えることが好ましい。上
記構成により、走査電圧信号のレベル切り替えによる容
量結合駆動を可能としている。なお、前記走査信号の駆
動回路が4値以上の出力電圧を備えることが好ましい。
正負フィールドで同一のオフ電圧を用いて容量結合駆動
が可能となるからである。次に、上記第2の表示装置に
おいて、前記画素電極に前記スイッチング素子を介して
電位を書き込んだ後に、前記蓄積容量を介した電圧を重
畳することが好ましい。上記構成により、容量結合駆動
における走査電極の時定数の影響を低下させて、大型や
高解像度の液晶表示装置を低電圧で駆動することができ
る。また、上記問題点を解決するため、本発明の第3の
表示装置は、マトリクス状に配置された複数の画素電極
と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電極
と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示装置であ
って、前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電
極を除くものとの間に蓄積容量を備え、ある1つの前記
走査電極に属する複数の画素の前記画素電極に接続され
る前記蓄積容量の他方の接続先の前記走査電極が複数あ
り、前記画素電極と前記走査電極との間の走査電極−画
素電極間容量をCgdで表わし、前記画素電極と前記対向
電極との間の対向電極−画素電極間容量をClcで表わ
し、前記蓄積容量をCstで表すとき、第1の容量比αgd
=Cgd/Ctotおよび第2の容量比αst=Cst/Ctotが
ともに、前記蓄積容量が接続される先の前記走査電極に
応じて異なった値を有することを特徴とする。次に、上
記第3の表示装置の構成において、複数の映像信号電極
に極性の異なる2種類の映像信号を同時に印加する映像
信号駆動回路を備えていることが好ましい。次に、上記
第3の表示装置の構成において、ある1つの走査電極
(これを走査電極Oと呼ぶ)に属する複数の画素のう
ち、第1の極性の映像信号を印加する映像信号電極に属
する画素の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接続
先の走査電極が共通であり(これを走査電極Aと呼
ぶ)、第2の極性の映像信号を印加する映像信号電極に
属する画素の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接
続先の走査電極も共通であり(これを走査電極Bと呼
ぶ)、前記走査電極Aと前記走査電極Bが異なるものであ
ることが好ましい。次に、上記第3の表示装置の構成に
おいて、前記走査電極Oに対して、前記走査電極Aは前段
であり、前記走査電極Bは後段であることが好ましい。
次に、上記第3の表示装置の構成において、前記蓄積容
量が前段の走査電極に接続される画素のαgdおよびαst
をそれぞれαgd(P)、αst(P)で表わし、前記蓄積容量が
後段の走査電極に接続される画素のαgdおよびαstをそ
れぞれαgd(Q)、αst(Q)で表わしたとき、(数16)を
満たすことが好ましい。 (数16) αst(P)<αst(Q) 次に、上記第3の表示装置の構成において、複数の走査
電極に電圧信号を印加する走査信号駆動回路を備え、前
記走査信号駆動回路は少なくとも4値以上の出力電圧を
備えることが好ましい。正負フィールドで同一のオフ電
圧を用いて容量結合駆動が可能となるからである。次
に、上記第3の表示装置の構成において、前記走査電極
Oが選択されるときには、前記走査電極Oの電位は第1の
電位レベルVgonとなり、前記走査電極Aおよび前記走査
電極Bはそれぞれ第2の電位レベルVge(+)、および第3
の電位レベルVge(-)となり、前記走査電極Oが選択され
ない保持期間中は、前記走査電極Oの電位は概略第4の
電位レベルVgoffとなり、かつ(数17)を満たすこと
が好ましい。 (数17) β(P)<β(Q) ただし、 β(P)=αst(P)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(P) β(Q)=αst(Q)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(Q) ここで、 ΔVgec=(Vge(+)+Vge(-))/2−Vgoff ΔVgon=Vgon−Vgoff また、上記問題点を解決するため、本発明の第3の表示
装置の他の構成は、マトリクス状に配置された複数の画
素電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査
電極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示装置
であって、前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走
査電極を除くものとの間に蓄積容量を備え、前記画素電
極と前記走査電極との間の走査電極−画素電極間容量を
Cgdで表わし、前記画素電極と前記対向電極との間の対
向電極−画素電極間容量をClcで表わし、前記蓄積容量
をCstで表すとき、第2の容量比αst=Cst/Ctot
が、前記走査電極の画面端部からの距離に応じて変化し
ていることを特徴とする。次に、上記第3の表示装置の
構成において、第2の容量比αstが、前記走査電極の画
面端部からの距離に応じて連続的または段階的に増加し
ていることが好ましい。次に、上記第3の表示装置の構
成において、複数の走査電極に電圧信号を印加する走査
信号駆動回路を備え、前記走査信号駆動回路は少なくと
も4値以上の出力電圧を備えることが好ましい。正負フ
ィールドで同一のオフ電圧を用いて容量結合駆動が可能
となるからである。次に、上記第3の表示装置の構成に
おいて、ある走査電極(走査電極Oと呼ぶ)が選択され
るときには、前記走査電極Oの電位は第1の電位レベルV
gonとなり、前記走査電極に属する複数の画素の画素電
極に接続される蓄積容量の他方の接続先の前記走査電極
(走査電極Aと呼ぶ)の電位は表示周期に応じて第2の
電位レベルVge(+)または第3の電位レベルVge(-)とな
り、前記走査電極Oが選択されない保持期間中は、前記
走査電極Oの電位は概略第4の電位レベルVgoffとなり、
かつ(数18)で表されるβが前記走査電極の画面端部
からの距離に応じて連続的または段階的に増加している
ことが好ましい。 (数18) β=αst(ΔVgec/ΔVgon)+αgd ただし、 ΔVgec=(Vge(+)+Vge(-))/2−Vgoff ΔVgon=Vgon−Vgoff 次に、上記第3の表示装置の構成において、αstおよび
βの、前記走査電極の画面端部での値をαst(O)、β(O)
とするとき、αst−αst(O)およびβ−β(O)の値が、前
記走査電極の画面端部からの距離の2乗に概略比例する
ことが好ましい。また、上記問題点を解決するため、本
発明の第3の表示装置の他の構成は、マトリクス状に配
置された複数の画素電極と、これに接続されたスイッチ
ング素子と、走査電極と、映像信号電極と、対向電極と
を備えた表示装置であって、前記画素電極と前記走査電
極のうち当段の走査電極を除くものとの間に蓄積容量を
備え、ある1つの前記走査電極に属する複数の画素の前
記画素電極に接続される前記蓄積容量の他方の接続先の
前記走査電極が複数あり、1つの画素において画素電極
に接続される全容量をCtot、前記スイッチング素子の
ゲート・ドレイン間容量をCgd、前記蓄積容量をCst、
前記画素電極と前記対向電極との間の対向電極−画素電
極間容量をClcとした場合に、第1の容量比αgd=Cgd
/Ctotおよび第2の容量比αst=Cst/Ctotがとも
に、前記蓄積容量が接続される先の前記走査電極に応じ
て異なった値を有し、かつ前記走査電極の画面端部から
の距離に応じて変化していることを特徴とする。次に、
上記第3の表示装置の構成において、複数の映像信号電
極に極性の異なる2種類の映像信号を同時に印加する映
像信号駆動回路を備えていることが好ましい。次に、上
記第3の表示装置の構成において、ある1つの走査電極
(これを走査電極Oと呼ぶ)に属する複数の画素のう
ち、第1の極性の映像信号を印加する映像信号電極に属
する画素の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接続
先の走査電極が共通であり(これを走査電極Aと呼
ぶ)、第2の極性の映像信号を印加する映像信号電極に
属する画素の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接
続先の走査電極も共通であり(これを走査電極Bと呼
ぶ)、前記走査電極Aと前記走査電極Bが異なるものであ
ることが好ましい。次に、上記第3の表示装置の構成に
おいて、前記走査電極Oに対して、前記走査電極Aは前段
であり、前記走査電極Bは後段であることが好ましい。
次に、上記第3の表示装置の構成において、前記蓄積容
量が前段の走査電極に接続される画素のαgdおよびαst
をそれぞれαgd(P)、αst(P)で表わし、前記蓄積容量が
後段の前記走査電極に接続される画素のαgdおよびαst
をそれぞれαgd(Q)、αst(Q)で表わしたとき、(数1
9)を満たすことが好ましい。 (数19) αst(P)<αst(Q) 次に、上記第3の表示装置の構成において、複数の走査
電極に電圧信号を印加する走査信号駆動回路を備え、前
記走査信号駆動回路は少なくとも4値以上の出力電圧を
備えることが好ましい。正負フィールドで同一のオフ電
圧を用いて容量結合駆動が可能となるからである。次
に、上記第3の表示装置の構成において、前記走査電極
Oが選択されるときには、前記走査電極Oの電位は第1の
電位レベルVgonとなり、前記走査電極Aおよび前記走査
電極Bはそれぞれ第2の電位レベルVge(+)、および第3
の電位レベルVge(-)となり、前記走査電極Oが選択され
ない保持期間中は、前記走査電極Oの電位は概略第4の
電位レベルVgoffとなり、かつ(数20)を満たすこと
が好ましい。 (数20) β(P)<β(Q) ただし、 β(P)=αst(P)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(P) β(Q)=αst(Q)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(Q) ΔVgec=(Vge(+)+Vge(-))/2−Vgoff ΔVgon=Vgon−Vgoff 次に、上記第3の表示装置の構成において、[αst(P)
+αst(Q)]/2は前記走査電極の画面端部からの距離に
応じて連続的または段階的に増加していることが好まし
い。次に、上記第3の表示装置の構成において、(数2
1)で表されるβ(P)およびβ(Q)に対して、[β(P)+
β(Q)]/2が前記走査電極の画面端部からの距離に応じ
て連続的または段階的に増加していることが好ましい。 (数21) β=αst(ΔVgec/ΔVgon)+αgd ただし、ΔVgec=(Vge(+)+Vge(-))/2−Vgoff ΔVgon=Vgon−Vgoff 次に、上記第3の表示装置の構成において、αst(P)、
αst(Q)およびβ(P)、β(Q)の、前記走査電極の画面端
部での値をαst(P,O)、αst(Q,O)およびβ(P,O)、β(Q,
O)とするとき、[αst(P)−αst(P,O)+αst(Q)−αst
(Q,O)]/2および[β(P)−β(P,O)+β(Q)−β(Q,O)]
/2の値は、前記走査電極の画面端部からの距離の2乗に
概略比例することが好ましい。次に、上記第3の表示装
置の構成において、前記画素電極に前記スイッチング素
子を介して電位を書き込んだ後に、前記蓄積容量を介し
た電圧を重畳することが好ましい。上記構成により、容
量結合駆動における走査電極の時定数の影響を低下させ
て、大型や高解像度の液晶表示装置を低電圧で駆動する
ことができる。次に、上記第3の表示装置の構成におい
て、前記画素電極と前記対向電極の間にある媒質を液晶
とすれば、本発明の表示装置を液晶表示装置に適用する
ことができる。また、上記問題点を解決するため、本発
明の第4の表示装置は、対向する2枚の基板のうち、一
方の基板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線
及びゲート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差
点に対応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜ト
ランジスタに接続された画素電極、前記画素電極との間
で蓄積容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは
他方の基板上に前記画素電極と対向するように形成され
た対向電極と、前記ゲート配線に順次ゲートパルスを供
給するゲート駆動回路と前記ソース配線に映像信号を供
給するソース駆動回路とを備え、前記蓄積容量がゲート
信号の供給側から離れるに従って小さくなるように形成
され、前記蓄積容量の減少に伴って前記薄膜トランジス
タが小さくなるよう構成されたことを特徴とする。この
構成によって、蓄積容量の減少により画素容量が低下し
ても、それに合わせてTFTサイズも小さくしているの
で、TFTのオフリークによる画素電極電位の変動を画
面全体で同じになるように出来、しかもTFTサイズを
小さくしていくことによって、ゲート配線やソース配線
の寄生容量を低下させ、信号の鈍りを緩和することが出
来るのでクロストークやフリッカの発生を抑制した液晶
パネルを得ることが出来る。また、上記問題点を解決す
るため、本発明の第4の表示装置の他の構成は、対向す
る2枚の基板のうち、一方の基板の対向面側に、行列状
に配置されたソース配線及びゲート配線、前記ソース配
線とゲート配線の各交差点に対応して設けられた薄膜ト
ランジスタ、前記薄膜トランジスタに接続された画素電
極、前記画素電極との間で蓄積容量を形成する蓄積容量
電極、前記基板あるいは他方の基板上に前記画素電極と
対向するように形成された対向電極と、前記ゲート配線
に順次ゲートパルスを供給するゲート駆動回路と前記ソ
ース配線に映像信号を供給するソース駆動回路とを備
え、前記薄膜トランジスタはゲート配線に接続されたゲ
ート電極、ソース配線に接続されたソース電極、及び画
素電極に接続されたドレイン電極から構成され、前記ソ
ース電極とドレイン電極はチャネル幅Wでチャネル長L
を隔てて対向しており、前記蓄積容量電極がゲート信号
の供給側から離れるに従って小さくなるように形成さ
れ、前記蓄積容量電極の面積の減少に伴って前記薄膜ト
ランジスタのドレイン電極のチャネル幅Wを小さくする
とともに、前記ゲートと前記ドレイン電極の重なりによ
って形成される静電容量が一定となるよう構成されたこ
とを特徴とする。この構成によって蓄積容量を減少させ
ることによる画素電圧の一定化の効果は維持しつつ、T
FTのチャネル幅を小さくすることによって、ゲートパ
ルスのオフ期間におけるTFTからのリーク電流を蓄積
容量の減少に従って小さくすることが出来る。従って画
素電極電位の変動を画面全体で同じになるように出来、
クロストークやフリッカの発生を抑制した表示装置を得
ることが出来る。次に、上記第4の表示装置の構成にお
いて、2配線以上のゲート配線に同時にゲートパルスを
印加することが好ましい。この構成によって第4の表示
装置の構成においてTFTが小さくなった場合でも、実
効的な充電期間を2倍以上に出来るので、画素への信号
供給能力の低下を抑制出来る。また、上記問題点を解決
するため、本発明の第4の表示装置の他の構成は、対向
する2枚の基板のうち、一方の基板の対向面側に、行列
状に配置されたソース配線及びゲート配線、前記ソース
配線とゲート配線の各交差点に対応して設けられた薄膜
トランジスタ、前記薄膜トランジスタに接続された画素
電極、前記画素電極との間で蓄積容量を形成する蓄積容
量電極、前記基板あるいは他方の基板上に前記画素電極
と対向するように形成された対向電極を備え、前記薄膜
トランジスタはゲート配線に接続されたゲート電極、ソ
ース配線に接続されたソース電極、及び画素電極に接続
されたドレイン電極から構成され、前記ソース電極とド
レイン電極はチャネル幅Wでチャネル長Lを隔てて対向
しており、前記蓄積容量がゲート信号の供給側から離れ
るに従って小さくなるように形成され、前記蓄積容量の
減少に従って、前記ゲート電極とドレイン電極間の静電
容量が大きくなるよう構成されたことを特徴とする。こ
の構成によって、Cstの減少幅を小さくすることが出
来、TFTのオフリークによる画素電極電位の変動を抑
制出来る。次に、上記第4の表示装置の構成において、
蓄積容量をCst、ゲート電極とドレイン電極間の静電容
量をCgd、ドレイン電極と対向電極間の静電容量をClc
としたとき、Cst+Cgd+Clcが略一定となるよう構成
することが好ましい。この構成によって、Cstが減少し
ても画素容量全体は一定となるため、TFTのオフリー
クによる画素電極電位の変動を画面全体で同じにするこ
とが出来、クロストークやフリッカの発生を抑制した液
晶パネルを得ることが出来る。なお、上記第1から第4
の表示装置において、第2のスイッチング素子を備え、
前記画素電極が前記第2のスイッチング素子のゲート電
極を兼ねている、または、前記画素電極が前記第2のス
イッチング素子のゲート電極に接続されている構成とす
ることも好ましい。上記構成によれば、有機EL表示装
置など、スイッチング素子を2つ備えた表示装置に対し
ても本発明を適用することができる。
【実施の形態】以下、本発明の表示装置の実施形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。。なお、以下特に
断りの無い限り、走査信号は両側から給電する場合を想
定するが、片側から給電する場合も同様に考えればよ
い。以下、実施形態1から6に本発明の第1の表示装置
の実施形態を示し、実施形態7から11に本発明の第2
の表示装置の実施形態を示し、実施形態12から実施形
態16に本発明の第3の表示装置の実施形態を示し、実
施形態17から実施形態20に本発明の第4の表示装置
の実施形態を示す。以下の実施形態において、画素電極
電位をVdで表わし、映像信号をVsまたはVsigで表わ
し、共通電位をVcまたはVcomで表わすこととする。 (実施形態1)図1は、本発明の実施形態1における液
晶表示装置の基本構成を示す図である。図1において、
1は走査電極、2は映像信号電極であり、その交点には
スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)
3が形成されている。TFT3のゲート電極は走査電極
1に、ソース電極は映像信号配線2に、ドレイン電極は
画素電極5に、それぞれ接続されている。画素は、2つ
の容量6・7から構成されている。液晶容量6(Clc)
は画素電極5と対向電極の間に形成され、この両端に印
加された電圧により液晶が動作する。対向電極には対向
電極電位Vcが与えられている。液晶容量6には、蓄積
容量7(Cst)が並列に形成されている。この並列容量
は、液晶容量6からの電荷が漏れた場合にこれを補償し
て、液晶の動作を安定化させる。蓄積容量7は画素電極
5と前段の走査電極1の間に形成されている。また、T
FTのゲートとドレインの間には、ゲート・ドレイン間
容量10(Cgd)が形成されている。液晶表示装置はマ
トリクス状に配置された画素を持っているが、図1には
n行目の画素と周辺の電極配線を示し、他の部分は省略
している。G(n-1)はn−1行目の走査電極、G(n)はn
行目の走査電極である。またS(1)は1列目の映像信号
配線、S(p)はp列目(最終列)の映像信号配線であ
る。蓄積容量(Cst)とゲート・ドレイン間容量(Cg
d)の双方は、走査電極の給電端(図1では左側)から
終端(図1の右側)に向けて徐々に大きくされている。
両者の値は、(数22)に示す第1の容量比αgdが、走
査電極の給電端から終端に向けて徐々に大きくなるよう
に調整され、かつ、(数23)に示す第2の容量比αst
が同一走査電極上にある画素でほぼ一定となるように調
整されている。 (数22) αgd=Cgd/(Ctot) (数23) αst=Cst/(Ctot) ここで、Ctotは画素電極に接続される全容量 なお、Ctotは通常、Cst+Cgd+Clcとなるが、画素
電極にそれ以外の容量がある場合には、当該容量も含む
ものである。また、ゲート・ドレイン間容量(Cgd)に
並列に形成された容量成分もCgdに含めることとする。
この液晶表示装置は、次に示すように駆動される。各電
極に与えられる駆動波形の形状は、従来の容量結合駆動
と同様、図35に示すものである。即ち、まずn行目の
走査電極G(n)にオン電圧を印加してTFTを導通させ
て画素を充電し、次いで走査電圧をオフレベルにしてT
FTを非導通とし、その後に前段の走査電極G(n-1)に
ステップ電圧を印加して蓄積容量7を介した結合電圧を
重畳する。図2と図3は、前段走査電極上の蓄積容量を
介して容量結合駆動を行なう場合のゲート電位(走査電
極電位)と画素電極電位の時間変化を示したものであ
る。ゲート電位は当画素に接続されたTFTのもの(当
段)と、容量結合に関するもの(前段)の両者が記され
ている。画素電圧は上下に隣接する画素でその極性が反
転されているものとし、当段の画素が正電位に充電され
る奇数フレームの電位変化を図2に、これとは電圧極性
が反転された偶数フレームの電位変化を図3に示してい
る。図2および図3において、画素は正の充電期間には
Vs(+)に、負の充電期間にはVs(-)に一旦充電される。
次いで当段ゲート電圧が立下る時に、画素電極電位は下
向きの結合電圧(図2の△V1や図3の△V1’)によ
り変化する。第1の容量比αgdを走査電極の給電端から
終端に向けて徐々に大きくなるように調整することは、
△V1や△V1’の面内分布を均一化するという効果が
ある。その後に、前段ゲート電位をステップ状に変化さ
せているので、蓄積容量を介して結合電圧△V2または
△V2’が画素電極電位に重畳される。同一走査電極上
にある画素でαstをほぼ一定とすることは、△V2また
は△V2’を面内で一定とする効果がある。その結果、
走査電極給電端から近い画素も遠い画素も、画素電極電
位が落ち着く値は均一となり、表示むらを抑えることが
できる。以下、これらの作用について、詳しく説明す
る。まず、(数22)に示した第1の容量比αgdを走査
電極の給電端から終端に向けて徐々に大きくなるように
することの効果は、次のようなものである。薄膜トラン
ジスタを用いた液晶表示装置で走査電圧に歪が生じる
と、充電が完全に行われた場合でも次の理由で画素電圧
に不均一が生じる。図4はこれを説明するためのもので
ある。画面全体に同一の表示を行なう場合、映像信号線
から供給されるソース電位は画素によらず一定である。
走査電極から供給されるゲート電位波形は、給電端では
矩形波であるが、配線時定数の影響により終端では図4
のように歪んでいる。ゲート電位をオン状態にして画素
を電位Vsに充電した後、ゲート電圧の立下り時の容量
カップリングの影響により、画素電極電位は(数24)
で示される突き抜け電位△Vaだけ低下する。 (数24) ΔVa=αgd・ΔVgon なお、本明細書においてΔVgonは、Vgon−Vgoffを示
している。また、ΔVaは、ΔV1とΔV3の和を表わ
している。ゲート電位波形に歪のない給電端では、すぐ
に薄膜トランジスタがオフ状態となり画素電極電位Vd
はVs−ΔV1に落ち着く。一方、終端側の画素ではゲー
ト電位波形に歪みがあるので、図4に示すように薄膜ト
ランジスタがオフ状態になるまでにΔtの時間が必要で
ある。この間に画素電極電位VdはVsに向かって再び充
電される。第1の容量比αgdが一定の場合、終端側の画
素電極電位は図4に41で示すような時間変化をし、給
電端より図4のΔV’だけ高い電位となる。この結果、
画素電極電位のDCレベルが給電端と終端でずれる。本
構成の液晶表示装置では第1の容量比αgdを走査電極の
終端側で大きくしているので、ΔV1も終端で大きくな
る。ゲート電圧立下り時の容量カップリングによる電位
の低下が終端側でΔV’だけ大きくなるように第1の容
量比αgdを変化させておけば、画素電極電位の時間変化
は図4の41のラインから42のラインへと移り、最終
到達レベルが給電端と終端で等しくなって、フリッカを
初めとするむらが生じず、均一な表示を行なうことがで
きる。第1の容量比αgdを変化させる度合いは、各部電
圧波形のコンピュータシミュレーションなどにより求め
ることができる。次に、第2の容量比αstを同一走査電
極上にある画素でほぼ一定とすることの効果について説
明する。図2と図3に示すように、前段ゲート電位がス
テップ状に変化すると、蓄積容量を介して結合電圧ΔV
2またはΔV2’が画素電極電位に重畳される。これ
は、前段ゲート電位の変化量に第2の容量比αstを掛け
たものになる。前段ゲート電位の変化量は、(数25)
第1式または第2式のいずれかの値をとるが、同一タイ
ミングに同一走査線上にある画素では等しいものとなっ
ている。 (数25) Vgoff−Vg(+) Vgoff−Vg(-) ここで、Vg(+)は重畳される正の変調電位、Vg(-)は重
畳される負の変調電位を示している。従って、第2の容
量比αstを同一走査電極上にある画素でほぼ一定とすれ
ば、重畳電圧ΔV2あるいはΔV2’を画素によらず一
定とすることができる。なお、Vg(high)、Vg(OFF)、
Vg(low)の各電圧は、前段画素電極電位が変動しないよ
うに、前段走査線のトランジスタがオン状態とならない
範囲に設定する必要がある。このように、本実施形態1
の液晶表示装置は、以下の3つの条件を満足するように
構成したものである。 (1)蓄積容量(Cst)とゲート・ドレイン間容量(C
gd)の双方を、走査電極の給電端からの距離に応じて異
なった値とする。その一例として、双方を走査電極の給
電端から終端に向けて連続的または段階的に大きくす
る。 (2)第1の容量比αgdが走査電極の給電端からの距離
に応じて連続的にまたは段階的に大きくなるように構成
する。 (3)同一走査電極上にある画素で第2の容量比αstが
ほぼ一定となるように構成する。これらの条件を満足す
るように構成し、当段ゲート電圧が立下る時の結合電圧
による電位変化(図2の△V1や図3の△V1’)、お
よび、容量結合駆動による重畳電圧(図2の△V2や図
3の△V2’)の双方を表示面内で均一にする。この結
果、以下の効果を得ることができる。 (1)画素電圧に結合電圧を重畳することによる映像信
号電圧の低電圧化、および駆動電力の低減 (2)画素電圧均一化によるフリッカや輝度むらの解消 (3)液晶容量を一定にできるので、開口率が画素位置
によって異なることがない。 (実施形態2)実施形態1には、本発明の理想的な実施
形態を説明した。しかしながら、設計上の制約などがあ
る場合には、実施形態1に示した容量に関する3つの条
件のうち、(3)「同一走査電極上にある画素で第2の
容量比αstがほぼ一定となるように構成する」という条
件を除いた残りの2条件のみでも、実用的にはある程度
の効果を得ることができる。本実施形態2は、蓄積容量
とゲート・ドレイン間容量とが、残りの2条件を満たす
構成をとるものである。従来例の構成では、ゲート・ド
レイン間容量(Cgd)を走査電極の給電端から終端に向
けて徐々に大きくする構成、あるいは、これを蓄積容量
(Cst)を徐々に小さくする構成と併用することにより
(2)の条件を満たしていた。一方、本実施形態2で
は、蓄積容量(Cst)とゲート・ドレイン間容量(Cg
d)の双方を、走査電極の給電端から終端に向けて徐々
に大きくすることにより、(2)の条件を満たしてい
る。αstは、(数23)により定まるものである。(数
23)より明らかなように、蓄積容量(Cst)をも増加
させている本実施形態2の構成は、従来構成に比べてα
stの変動が少なくなり、画素電圧の変動が抑えられる。
この結果、フリッカや輝度むらを大幅に低減することが
できる。 (実施の形態3)実施形態1および実施形態2では、蓄
積容量(Cst)とゲート・ドレイン間容量(Cgd)の双
方を、走査電極の給電端から終端に向けて徐々に大きく
した。この方法は、ゲート・ドレイン間容量の変化によ
り、第1の容量比αgdを走査電極の給電端から終端に向
けて徐々に大きくし、これに伴う第2の容量比αstの変
化を蓄積容量の変化により解消あるいは低減するもので
ある。本実施形態3は、それとは逆に、蓄積容量の変化
により、第1の容量比αgdを走査電極の給電端から終端
に向けて徐々に大きくし、これに伴う第2の容量比αst
の変化をゲート・ドレイン間容量の変化により解消する
ものである。このため、本実施形態の液晶表示装置で
は、図1に示す画素構成において、次の3つの条件を満
たす構成となっている。 (1)蓄積容量(Cst)とゲート・ドレイン間容量(C
gd)の双方を、走査電極の給電端からの距離に応じて異
なった値とする。その一例として、双方を走査電極の給
電端から終端に向けて連続的または段階的に小さくす
る。 (2)第1の容量比αgdが走査電極の給電端からの距離
に応じて連続的にまたは段階的に大きくなるように構成
する。 (3)同一走査電極上にある画素で第2の容量比αstが
ほぼ一定となるように構成する。 本実施形態3の液晶表示装置は、実施形態1に示したも
のと同様に駆動される。実施形態1の説明と同様の理由
により、当段ゲート電圧が立下る時の結合電圧による電
位変化(図2の△V1や図3の△V1’)、および、容
量結合駆動による重畳電圧(図2の△V2や図3の△V
2’)の双方を表示面内で均一にすることができる。こ
の結果、以下の効果を得ることができる。 (1)画素電圧に結合電圧を重畳することによる映像信
号電圧の低電圧化、および駆動電力の低減 (2)画素電圧均一化によるフリッカや輝度むらの解消 (3)液晶容量を一定にできるので、開口率が画素位置
によって異なることがない。 (実施の形態4)実施形態3には、本発明の理想的な実
施形態を説明した。しかしながら、設計上の制約などが
ある場合には、実施形態3に示した容量に関する3つの
条件のうち、(3)「同一走査電極上にある画素で第2
の容量比αstがほぼ一定となるように構成する」という
条件を除いた残りの2条件のみでも、実用的にはある程
度の効果を得ることができる。本実施形態4は、蓄積容
量とゲート・ドレイン間容量とが、残りの2条件を満た
す構成をとるものである。 (1)蓄積容量(Cst)とゲート・ドレイン間容量(C
gd)の双方を走査電極の給電端から終端に向けて連続的
または段階的に小さくする。 (2)第1の容量比αgdが走査電極の給電端からの距離
に応じて連続的にまたは段階的に大きくなるように構成
する。従来例の構成では、蓄積容量(Cst)を走査電極
の給電端から終端に向けて徐々に小さくする構成、ある
いは、これをゲート・ドレイン間容量(Cgd)を徐々に
大きくする構成と併用することにより(2)の条件を満
たしていた。一方、本実施形態4では、蓄積容量(Cs
t)とゲート・ドレイン間容量(Cgd)の双方を、走査
電極の給電端から終端に向けて徐々に小さくすることに
より、(2)の条件を満たしている。αstは、(数2
3)により定まるものである。(数23)より明らかな
ように、ゲート・ドレイン間容量(Cgd)をも変化させ
ている本実施形態4の構成は、従来構成に比べてαstの
変動が少なくなり、画素電圧の変動が抑えられる。この
結果、フリッカや輝度むらを大幅に低減することができ
る。 (実施の形態5)本実施形態5には、実施形態1から実
施形態4の表示装置をイン・プレイン・スイッチング
(IPS)モードの液晶表示装置に応用した例を示す。
まず、IPSモードの液晶表示装置の基本構成を図31
および図32を用いて説明する。図31はIPSモード
の液晶表示装置の断面図であり、図32は1画素の平面
構成を示すものである。図31の中央部は、図32のA
−A’線に沿った断面構造を示している。図31におい
て、11と12はガラスなどからなる基板であり、11
は薄膜トランジスタやそれに接続された電極が形成され
たアレイ基板、12はそれに対向する対向基板である。
2つの基板の間には液晶13が挟持され、その両端はシ
ール17により封止されている。14と15は偏光表示
を行うための偏光板、19はカラー表示を行うためのカ
ラーフィルターである。カラーフィルターは対向基板1
2の側に形成されているが、アレイ基板11の側に形成
してもかまわない。アレイ基板11の上には、第1の導
電層により走査電極1と共通電極4が形成され、その上
を絶縁膜18が覆っている。絶縁膜18の上にある第2
の導電層により画素電極5が形成されている。図32に
示すように、画素電極5は前段の走査電極1とオーバー
ラップしている。前段の走査電極1とのオーバーラップ
部分が蓄積容量7(Cst)を構成する。また、画素電極
5と当段の走査電極1のオーバーラップする部分が走査
電極−画素電極間容量Cgdを構成する。図32に示すよ
うに、共通電極4には分枝部分4Aが形成されている。
これは画素電極5と平行に対峙し、液晶層に電界を印加
するための対向電極として働く。画素電極5と共通電極
4の間の容量が、共通電極−画素電極間容量Clcを構成
するが、ここには液晶層を介した容量と、両電極が幾何
学的にオーバーラップすることにより形成される容量の
両方が含まれる。液晶層を介した容量は公式を用いて計
算するのは困難であるが、実測で求めてもよいし、シミ
ュレーションにより求めてもよい。TFT3は半導体部
分9と3つの電極から構成されており、ゲート電極は走
査電極1に、ソース電極は映像信号配線2に、ドレイン
電極は画素電極5に、それぞれ接続されている。図38
の回路構成の場合、隣接画素は図32のパターンが上下
逆転したレイアウトになっている。次に、本発明の第1
の表示装置を以上のIPSモード液晶の表示装置に適用
する場合の具体例について述べる。図5は、本実施形態
5の液晶表示装置の画素構成例を示す平面図、図6はT
FT部分の拡大図である。図5において、1は走査電
極、2は映像信号電極であり、3は薄膜トランジスタ
(TFT)、5は画素電極である。51は対向電極であ
り、画素電極5との間に発生する電界によって液晶の配
列が制御されて表示が行われる。対向電極51は共通電
極52によって相互に接続されている。画素電極5とT
FTのゲート部53とがオーバーラップする部分がゲー
ト・ドレイン間容量10を構成し、画素電極5と前段の
走査電極1がオーバーラップする部分が蓄積容量7を形
成している。図5および図6は、実施形態1と2で説明
した液晶表示装置に対応するもので、ゲート・ドレイン
間容量と蓄積容量の双方が、給電側より終端側で大きく
されている。ゲート・ドレイン間容量の増減は、TFT
のチャネル幅wとチャネル長lを各画素で等しく保ちな
がら行うのが望ましい。こうすれば、各画素におけるT
FTの特性を揃えて、さらに均一な表示を行うことがで
きる。具体的には、図5や図6に示すように薄膜トラン
ジスタにおけるゲート部分の形状を変え、オーバーラッ
プ部分の幅を給電側で小さく(幅a)、終端側で大きく
(幅b)とすればよい。こうすれば、所望のゲート・ド
レイン間容量を得るためのパターンを容易に設計でき
る。 (実施の形態6)本実施形態6には、実施形態1から実
施形態4の液晶表示装置をツイスト・ネマティック(T
N)モードの表示に応用した例を示す。図7は、本実施
形態6の液晶表示装置の画素構成例を示す平面図であ
る。図5との違いは、画素電極5が画素領域のほぼ全体
を覆い、図示していないが対向基板上には対向電極があ
り、これと画素電極5との間に発生する電界によって液
晶の配列が制御されて表示が行われることである。な
お、TFT部分の拡大図は上記実施形態と同じく図6に
示すものである。本実施形態6においても実施形態5と
同様に、画素電極5とTFTのゲート部73とがオーバ
ーラップする部分がゲート・ドレイン間容量10を構成
し、画素電極5と前段の走査電極1がオーバーラップす
る部分が蓄積容量7を形成している。実施形態1と2で
説明した液晶表示装置に対応するようにゲート・ドレイ
ン間容量と蓄積容量の双方が、給電側より終端側で大き
くされている。図7の構成においても、ゲート・ドレイ
ン間容量の増減は、TFTのチャネル幅wとチャネル長
lを各画素で等しく保ちながら行うのが望ましい。こう
すれば、各画素におけるTFTの特性を揃えて、さらに
均一な表示を行うことができる。具体的には第5の実施
形態と同じく、図7や図6に示すように薄膜トランジス
タにおけるゲート部分の形状を変え、オーバーラップ部
分の幅を給電側で小さく(幅a)、終端側で大きく(幅
b)とすればよい。こうすれば、所望のゲート・ドレイ
ン間容量を得るためのパターンを容易に設計できる。な
お、実施形態5および実施形態6では、実施形態1およ
び実施形態2の液晶表示装置に対応する画素の具体的構
成について説明したが、これは実施形態3および実施形
態4の液晶表示装置にも適用できる。即ち、実施形態3
あるいは実施形態4の液晶表示装置では、ゲート・ドレ
イン間容量と蓄積容量の双方を給電側より終端側で小さ
くする必要があるので、図5、図6、図7の給電側と終
端側の構成を逆転させて考えればよい。但し、それぞれ
の容量値については、これらの実施形態で説明したよう
にして定める必要がある。 (実施の形態7)本発明の第2の表示装置の実施形態を
示す。本実施形態7の表示装置は、画素電極と走査電極
のうち当段の走査電極を除くものとの間に第1の蓄積容
量を有し、画素電極と蓄積容量電極との間に第2の蓄積
容量を有するものである。図8は本発明の実施形態7に
おける液晶表示装置の基本構成を示す図である。図にお
いて、1は走査電極、2は映像信号電極であり、その交
点にはスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(T
FT)3が形成されている。TFT3のゲート電極は走
査電極1に、ソース電極は映像信号配線2に、ドレイン
電極は画素電極5に、それぞれ接続されている。画素の
容量は、3つの容量6・7・8から構成されている。液
晶容量6は液晶を介在して画素電極5と対向電極の間に
形成され、この両端に印加された電圧により液晶が動作
する。対向電極には対向電極電位Vcntが与えられてい
る。液晶容量6には、2つの蓄積容量が並列に形成され
ている。これらの並列容量は、液晶容量6からの電荷が
漏れた場合にこれを補償して、液晶の動作を安定化させ
る。第1の蓄積容量7は画素電極5と前段の走査電極1
の間に形成され、第2の蓄積容量8は画素電極5と共通
電極4の間に形成されている。また、図示されていない
がTFTのゲートとドレインの間には、ゲート・ドレイ
ン間容量Cgdが存在する。液晶表示装置はマトリクス状
に配置された画素を持っているが、図8にはn行目の画
素と周辺の電極配線を示し、他の部分は省略している。
G(n-1)はn−1行目の走査電極、G(n)はn行目の走査
電極であり、COM(n-1)はn−1行目の共通電極、C
OM(n)はn行目の共通電極である。またS(1)は1列目
の映像信号配線、S(p)はp列目(最終列)の映像信号
配線である。図8では対向電極と共通電極4とは別々に
示されているが、IPSの場合は、対向電極と共通電極
4とは同一に構成される。そして、画素電極5と共通電
極4が液晶を介して対向している部分が液晶容量6とな
り、画素電極5と共通電極4が絶縁層などをはさんで対
向している部分が第2の蓄積容量8となる。この液晶表
示装置は、次に示すように駆動される。各電極に与えら
れる駆動波形の形状は、従来の容量結合駆動と同様、図
35に示すものである。即ち、まずn行目の走査電極G
(n)にオン電圧を印加してTFTを導通させて画素を充
電し、次いで走査電圧をオフレベルにしてTFTを非導
通とし、その後に前段の走査電極G(n-1)にステップ電
圧を印加して第1の蓄積容量7を介した結合電圧を重畳
する。本実施形態7の液晶表示装置では、結合電圧を重
畳するときに第2の蓄積容量8が液晶容量6の並列容量
となるため、下向きの結合電圧が(数26)、上向きの
結合電圧が(数27)で表される。これを考慮して各部
の電圧を設定した。 (数26) αst1・Vg(+) (数27) αst1・Vg(-) ここで、αst1は第4の容量比であり、αst1=(Cst1
/Ctot)である。なお、Ctotは画素電極に接続された
全容量であり、通常、Cst1+Cst2+Cgd+Clcとなる
が、画素電極にそれ以外の容量がある場合には、当該容
量も含むものである。また、ゲート・ドレイン間容量
(Cgd)に並列に形成された容量成分もCgdに含めるこ
ととする。本実施形態7の液晶表示装置の特徴は、従来
は各画素に1つずつ配置されていた蓄積容量を2つに分
けて、その一方を共通配線上に、他方を前段走査配線上
に形成したことと、前段走査配線上の蓄積容量を用いた
容量結合駆動を行っていることにある。この結果、以下
の効果を得ることができる。 (1)画素電圧に結合電圧を重畳することによる映像信
号電圧の低電圧化、および駆動電力の低減 (2)走査線時定数の影響に起因する走査線給電端から
の距離に応じた画素充電時間の減少および再充電時間の
増加の低減。 つまり、画素充電時間を長く保ち、再充電時間を短く低
減することができ、画素充電不足による輝度むらや、画
素再充電のばらつきによるフリッカを少なくすることが
できる。図9は、パネルサイズの増大に伴う終端画素の
輝度低下の度合いを示した図である。パネル全面に白表
示を行った場合に給電端画素の輝度を100%として、
終端画素の輝度をシミュレ−ションした結果を示してい
る。画素数は、720(縦)×1280(横)であり、
従来構成の液晶表示装置を容量結合駆動した場合と、本
発明の液晶表示装置を容量結合した場合が比較されてい
る。蓄積容量(の和)は両者で等しいものとした。ま
た、本発明の液晶表示装置のデータは一例として、蓄積
容量を半分に分けて、一方を共通配線上に、他方を前段
走査配線上に形成した場合を示している。従来の液晶表
示装置では、対角15型(381mm)付近で終端画素
の輝度が95%になって表示むらが目立ち始めるが、本
発明の液晶表示装置を用いることにより、対角27型
(686mm)まで均一な表示を行うことができる。ま
た、走査波形歪の低減により、容量カップリング現象に
よるフリッカの発生も抑制される。本実施形態7の液晶
表示装置は高解像度の液晶表示装置に対しても有効であ
る。液晶表示装置の解像度が増すと1走査線当たりの充
電時間が減少する。この場合にも走査電極の終端側で充
電不足となり、大型化と同様の表示むらが発生する。本
実施形態7の液晶表示装置は、上記と同様の原理により
走査配線の時定数を低減し、終端画素の実効的な充電時
間を延ばして画素充電時間を長く保ち、画素充電不足に
よる輝度むらを低減できる。さらに、本実施形態7の液
晶表示装置は再充電時間を短く低減することができるの
で、画素再充電のばらつきによるフリッカも低減するこ
とができる。 (実施の形態8)実施形態7で説明した本発明の第2の
表示装置の構成は、特にイン・プレーン・スイッチング
モードなど、液晶容量の小さい表示方式に適用するのが
好適である。以下、図面を用いて実施形態8について説
明する。図10は本実施形態8に係る液晶表示装置の断
面図であり、図11は1画素の平面構成を示すものであ
る。図10の中央部は、図11のA−A’線に沿った断
面構造を示している。図10において、11と12はガ
ラスなどからなる基板であり、11は薄膜トランジスタ
やそれに接続された電極が形成されたアレイ基板、12
はそれに対向する対向基板である。2つの基板の間には
液晶13が挟持され、その両端はシール17により封止
されている。14と15は偏光表示を行うための偏光
板、19はカラー表示を行うためのカラーフィルターで
ある。カラーフィルターは対向基板12の側に形成され
ているが、アレイ基板11の側に形成してもかまわな
い。アレイ基板11の上には、第1の導電層により走査
電極1と共通電極4が形成され、その上を絶縁膜18が
覆っている。絶縁膜18の上にある第2の導電層により
画素電極5が形成されている。図11に示すように、画
素電極5は共通電極4および前段の走査電極1とオーバ
ーラップしている。前段の走査電極1とのオーバーラッ
プ部分が第1の蓄積容量7を、共通電極4とのオーバー
ラップ部分が第2の蓄積容量8を構成する。図11に示
すように、共通電極4には分枝部分4Aが形成されてい
る。これは画素電極5と平行に対峙し、液晶層に電界を
印加するための対向電極として働く。すなわち、図8に
おける共通電極4と対向電極は同一のものである。ま
た、TFT3は半導体部分9と3つの電極から構成され
ており、ゲート電極は走査電極1に、ソース電極は映像
信号配線2に、ドレイン電極は画素電極5に、それぞれ
接続されている。液晶容量が小さい場合に従来の構成を
用いて容量結合駆動を行うと、前段の走査電極の電位変
動が画素電極電位に影響し、これが横筋となって表示品
位が損なわれることがある。即ち、従来の蓄積容量を分
割しない場合の第2の容量比αstである、Cst/(Cst
+Cgd+Clc)が1に近づいているので、駆動ICの出
力偏差などによるVg(+)やVg(-)のバラツキが、そのま
ま画素電極電位のバラツキとなってしまう。また、電源
変動などにより走査電位のオフレベルが変動すると、そ
れが直接に画素電極電位に影響する。しかし、本実施形
態8の構成を用いれば、第2の蓄積容量Cst2が液晶容
量Clcの並列容量として働くので、(数26)や(数2
7)における、第4の容量比αst1の値を適度なものに
調整することができ、前段の走査電極の電位変動が画素
電極電位に及ぼす影響を緩和して横筋の発生を抑えるこ
とができる。IPSモードの液晶の電気−光学特性は、
2.5ボルト程度の電圧幅で暗状態から明状態に変化す
る。階調表示は、8ビット即ち256階調で行われるの
が通常であり、1階調当たりの電圧幅は10mV程度で
ある。一方、走査側駆動ICのオンオフ出力電圧幅は2
0から30ボルト程度であり、0.1パーセントの偏差
が20〜30mVに相当する。そこで、Cst1/(Cst1
+Cst2+Cgd+Clc)の値を0.5以下、望ましくは
0.3以下にすれば、走査側駆動ICの0.1パーセン
トの出力偏差を1階調の電圧幅より小さくすることがで
き、横筋として見えなくすることができる。本発明の構
成をIPSモードに用いる場合、さらに次のような効果
もある。IPSモードは、現在広く用いられているツイ
ストネマティックモードに比べて液晶容量が10分の1
程度である。このため、画素電極電位の安定化のために
は、TN型より大きな蓄積容量が必要となる。これを走
査電極上あるいは共通電極上のいずれか一方にのみ形成
しようとすると、場合によっては面積が不足して線幅を
広げる必要が生じ、開口率の低下を招く。本実施形態8
の構成を用いれば、開口率の低下を招くことなく、十分
な蓄積容量を形成して画素電極電位変動を防止できるの
で、明るく高品位な表示を行うことができる。なお、本
実施形態8で説明した効果は、TN型より大幅に液晶容
量が小さい方式であればどのような方式でも発揮され
る。例えば、図12の(a)のように画素電極21と対
向電極22が同一基板23上にある構成、(b)や
(c)のように対向電極22を対向基板24に形成して
基板に平行な電界あるいは斜め方向の電界で液晶を動作
させる構成である。これらは、液晶25に電界を印加す
るための画素電極21と対向電極22が平行平板容量を
形成しておらず、図12(d)のTN型に比べて液晶容
量が小さい。このようなものであれば、対向電極がアレ
イ基板23の側にある場合でも、対向基板24の側にあ
る場合でも、実施形態7で説明した効果に加えて、実施
形態8で説明した効果を得ることができる。 (実施の形態9)実施形態9にかかる本発明の第2の表
示装置は、実施形態7の表示装置において、(数28)
で定義される第3の容量比αgd1=Cgd/Ctotが、走査
電極の給電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的
に増加するように構成したものである。一例として、図
8に示す液晶表示装置において、第3の容量比αgd1を
走査電極の給電端から終端に向かって徐々に大きくして
いったものである。 (数28) αgd1=Cgd/Ctot ここで、Ctotは画素電極に接続される全容量であり、
通常、Cst1+Cst2+Cgd+Clcとなるが、画素電極に
それ以外の容量がある場合には、当該容量も含むもので
ある。また、ゲート・ドレイン間容量(Cgd)に並列に
形成された容量成分もCgdに含めることとする。図13
は、その構成の一例を示すものであり、画素電極5の形
状を変えることにより、第1の蓄積容量7(Cst1)と
第2の蓄積容量8(Cst2)の大きさが給電側で大き
く、終端側で小さくされている。Cst1とCst2は(数2
8)の分母にあるので、第3の容量比αgd1は給電端で
小さく、終端で大きくなる。従来技術の課題として説明
した図41のように、薄膜トランジスタを用いた液晶表
示装置で走査電圧に歪が生じると、充電が完全に行われ
た場合でも、再充電現象により画素電圧に不均一が生じ
る。つまり、図41下段左に示すように、ゲート電位を
オン状態にして画素を電位Vsに充電した後、ゲート電
圧の立下り時の容量カップリングの影響により、突き抜
け電位が発生し、画素電極電位は(数29)で示される
△Va1だけ低下する。 (数29) ΔVa1=αgd1・ΔVgon ここで、ΔVgon=(Vgon−Vgoff) ゲート電位波形に歪のない給電端では、すぐに薄膜トラ
ンジスタがオフ状態となり画素電極電位VdはVs−△V
1に落ち着く。しかし、走査電極から供給されるゲート
電位波形が、終端では配線時定数の影響により歪んでい
るので、図41中段に示すように薄膜トランジスタがオ
フ状態になるまでにΔtの時間が必要となり、このΔt
の間に画素電極電位VdはVsに向かって再び充電され、
突き抜け電位△Va1が一部打ち消され、図41下段右の
ようにΔVa1’だけ高い電位となる。この結果、画素電
極電位VdのDCレベルが給電端と終端でずれ、フリッ
カ現象を初めとする表示むらが生じる。これに対し本実
施形態9の液晶表示装置によれば、(数28)で定義さ
れる第3の容量比αgd1を走査電極の終端側で大きくす
ることによって、(数29)のΔVa1が終端で大きくな
るように設定している。具体的には図14に示すよう
に、終端でのゲート電圧立下り時の容量カップリングに
よる電位の低下(図14の下段右において点線で示した
曲線a)が給電端よりも丁度ΔVa1’だけ大きくなるよ
うに設定する。従って、図14下段右に示すように、終
端におけるΔt間の再充電による画素の電位変化ΔV’
を差し引くと終端での画素電極電位は給電端での画素電
極電位と等しくなるところで落ち着く。このように、画
素電極電位が最終的に到達するレベルが給電端と終端で
等しくなって、フリッカを初めとするむらが生じず、均
一な表示を行なうことができる。第3の容量比αgd1を
変化させる度合いは、各部電圧波形のコンピュータシミ
ュレーションなどにより求めることができる。なお、上
記の説明では、第1の蓄積容量(Cst1)と第2の蓄積
容量(Cst2)の双方を給電側で大きく終端側で小さく
したが、これはいずれか一方でも構わない。また、ゲー
ト・ドレイン間容量(Cgd)を給電側で小さく終端側で
大きくしても同様の効果が得られるし、これを上記に説
明した蓄積容量の変化と組み合せることもできる。ゲー
ト・ドレイン間容量(Cgd)を変化させるには、例え
ば、図13においてTFTのゲートとドレインの重なり
部分31の面積を変えればよい。要は、(数28)中に
ある、第1の蓄積容量(Cst1)、第2の蓄積容量(Cs
t2)、ゲート・ドレイン間容量(Cgd)、液晶容量(C
lc)の少なくとも1つを、終端側のαgd1が大きくなる
ように変化させればよい。 (実施の形態10)本実施形態10にかかる本発明の第
2の表示装置は、実施形態9で説明した液晶表示装置に
おいて、さらに(数30)で定義される第4の容量比α
st1が同一走査電極上にある画素で一定となるように、
各画素の容量値を設定したものである。 (数30) αst1=Cst1/Ctot ここで、Ctotは画素電極に接続される全容量であり、
通常、Cst1+Cst2+Cgd+Clcとなるが、画素電極に
それ以外の容量がある場合には、当該容量も含むもので
ある。また、ゲート・ドレイン間容量(Cgd)に並列に
形成された容量成分もCgdに含めることとする。図15
と図16は、前段走査電極上の蓄積容量を介して容量結
合駆動を行なう場合のゲート電位(走査電極電位)と画
素電極電位の時間変化を示したものである。ゲート電位
は当画素に接続されたTFTのもの(当段)と、容量結
合に関するもの(前段)の両者が記されている。画素電
圧は上下に隣接する画素でその極性が反転されているも
のとし、当段の画素が正電位に充電される奇数フレーム
の電位変化を図15に、これとは電圧極性が反転された
偶数フレームの電位変化を図16に示している。これら
の図において、画素は正の充電期間にはVs(+)に、負の
充電期間にはVs(-)に一旦充電される。次いで当段ゲー
ト電圧が立下る時に、画素電極電位は下向きの結合電圧
(図15のΔV1や図16の△V1’)により変化する
が、この変化量は実施形態9で説明した構成により、走
査電圧の給電側と終端側で最終的には同一レベルにな
る。前段ゲート電位がステップ状に変化すると、第1の
蓄積容量を介して結合電圧V2またはV2’が画素電極
電位に重畳される。これは、前段ゲート電位の変化量に
(数30)に示す第4の容量比αst1を掛けたものにな
る。実施形態9に示した構成では、(数28)を構成す
る4つの容量を終端側のαgd1が大きくなるように変化
させている。例えば、4つの容量のうち1つだけを変化
させてこのようにすると、給電端側画素と終端側画素で
(数30)の第4の容量比αst1が異なり、画素電極電
位に重畳される結合電圧V2やV2’に差が生じて、新
たな表示むらが引き起こされてしまう。本実施形態10
では、上記の4つの容量のうち少なくとも2つを、給電
端側画素から終端画素に向けて変化させ、(数28)の
αgd1が給電端から終端に向かって徐々に大きくなるよ
うにし、かつ(数30)のαst1が一定となるようにし
ている。これにより、画素電極電位に重畳される結合電
圧V2やV2’を画素の位置によらず一定とし、実施形
態9の液晶表示装置に比べて、さらに均一な表示を行う
ことができる。一例として、第1の蓄積容量(Cst1)
と第2の蓄積容量(Cst2)の双方を、給電側で大き
く、終端側で小さくする図13の構成を考える。まず、
実施形態9で説明したように、Cst1とCst2の和を終端
側に向かって小さくしていく。ゲート・ドレイン間容量
(Cgd)と液晶容量(Clc)が蓄積容量に比べて十分に
小さく(数30)においてCgdとClcが無視できる場
合、Cst1とCst2の比が一定であるようにこの和を配分
すれば、(数30)のαst1の値を一定に保ちながら
(数28)のαgd1を終端側に向かって徐々に大きくす
ることができる。また、CgdやClcが無視できない場合
には、これらを考慮してCst1とCst2の配分比を決めれ
ばよい。なお、このような構成はCst1とCst2の組に限
るわけではない。例えば、CgdとCst1の組を用いるこ
ともでき、両者の和が一定になるようにしながら、給電
端から終端に向かってCgdを小さく、Cst2を大きくし
ていっても同様の効果を得ることができる。さらに3つ
あるいは4つの容量を画素ごとに変化させてもよい。 (実施の形態11)実施形態11にかかる本発明の第2
の表示装置では、実施形態9で述べた、第3の容量比α
gd1=Cgd/Ctotが、走査電極の給電端からの距離に応
じて連続的にまたは段階的に増加する構成、、実施形態
10で述べた、第4の容量比αst1が同一走査電極上に
ある画素で一定となるように各画素の容量値を設定した
構成のさらなるバリエーションについて述べる。第1の
バリエーションは、第1の蓄積容量Cst1と第2の蓄積
容量Cst2を、両者の比を一定に保って、走査電極の給
電端からの距離に応じて減少させた例である。これは、
(数28)の第3の容量比αgd1を給電端からの距離に
応じて増加させる構成である。この構成によれば、どち
らか一方のみを増加させる場合に比べて、(数30)の
αst1の値が変化しにくく、結合電圧のむらが生じにく
いという利点がある。第2のバリエーションは、ゲート
・ドレイン間容量Cgdを走査電極の給電端からの距離に
応じて増加させるものである。これも(数28)の第3
の容量比αgd1を給電端からの距離に応じて増加させる
構成である。ゲート・ドレイン間容量Cgdは他の容量に
比べて小さいので、この構成も(数30)の第4の容量
比αst1の値が変化しにくく、結合電圧のむらが生じに
くいという利点がある。第3のバリエーションは、第1
の蓄積容量Cst1と第2の蓄積容量Cst2の双方を、(数
30)の第4の容量比αst1の値を一定に保つように、
走査電極の給電端からの距離に応じて減少させるもので
ある。(数28)の第3の容量比αgd1は自動的に給電
端からの距離に応じて増加する。この構成は変化させる
容量が2つであるため簡便であり、かつ、第2の実施形
態で説明したように、比較的分かりやすい方法で各容量
の値を定めることができる。第4のバリエーションは、
ゲート・ドレイン間容量Cgdおよび第1の蓄積容量Cst
1を、走査電極の給電端からの距離に応じて増加させる
ものである。容量の値は(数30)の第4の容量比αst
1の値を一定に保つように定めた。(数28)の第3の
容量比αgd1は自動的に給電端からの距離に応じて増加
する。この構成も、変化させる容量が2つであるため簡
便である。第5のバリエーションは、ゲート・ドレイン
間容量Cgdを走査電極の給電端からの距離に応じて増加
させ、第2の蓄積容量Cst2を走査電極の給電端からの
距離に応じて減少させた。容量の値は(数30)の第4
の容量比αst1の値を一定に保つように定めた。この構
成も、変化させる容量が2つであるため簡便である。ま
た、ゲート・ドレイン間容量Cgdと第2の蓄積容量Cst
2の和を一定に保てば(数30)の第4の容量比αst1の
値が一定に保たれるので、容量の決定が簡単であるとい
う特長もある。 (実施形態12)本発明の第3の表示装置の実施形態を
示す。本発明の第3の表示装置は、信号電圧の極性反転
駆動の方式を採用した構成において、奇数フレーム、偶
数フレーム両者間でトランジスタスイッチングタイミン
グがずれることに起因する表示むらを低減し、また、カ
ラム反転、ドット反転方式を採用し、画素電極へ印加さ
れる信号電位が正方向であるか負方向であるかの違いに
より、トランジスタスイッチングタイミングがずれるこ
とに起因する表示むらを低減したものである。図38お
よび図39に示したようなカラム反転、ドット反転方式
による構成を検討すると、次の[1]と[2]の問題が
あることが分かった。 [1]図38中の画素Pと画素Qは構造的には鏡面対称
であるが、動作的には必ずしも対称ではない。なぜな
ら、図39のように走査方向を上から下への方向と規定
すると、ある走査電極が選択されるときに補償電位にな
る走査電極は画素Pの場合は走査方向に対して後側、画
素Qの場合は走査方向に対して前側という違いがあるか
らである。この差によって両画素での画素電極保持電位
が僅かに異なり、液晶に印加される電圧実効値が異な
り、その結果表示輝度の差が発生する。これは1列毎の
輝度の濃淡パターンであるので縦方向のスジ(縞模様)
として観察される。 [2]図38の画素構造をもつ液晶表示装置と、図37
の画素構造をもつそれを実際に駆動させて比較観察した
場合、前者のほうがフリッカや面内での輝度ムラが顕著
に発生することが結果明らかになった。まず、上記
[1]の原因を解析する。図38において、走査電極G
1が選択されるときに、奇数フレームにおいては画素P
は正に、画素Qは負に充電される。一方、偶数フレーム
では画素Pが負に、画素Qが正に充電される。そして、
図39の波形で走査電極G1のVgonからの立ち下がりの
部分に注目し、奇数フレームおよび偶数フレームでの走
査電極電位波形を重ねて描くと図42のようになる。偶
奇フレームで波形の立ち下がり先が異なる(Vge(+)およ
びVge(-))ことにより、仮に変化の時定数が同じであっ
ても波形自体が異なったものになる。また、スイッチン
グ閾値電圧は正に充電された場合と負に充電された場合
とで異なり、同図で示したレベルで表される。これらを
基にして、画素Pおよび画素Qでの奇数フレームおよび
偶数フレームでの再充電電流発生期間を示すと同図のよ
うに表される。4通りの再充電発生期間がすべて異なる
ので、再充電電圧ΔVbもすべて異なることになる。い
ま、画素Pおよび画素Qの正充電時および負充電時の再
充電電圧をΔVb(P,+)、ΔVb(P,-)、およびΔVb(Q,+)、
ΔVb(Q,-)とすると、同図からわかるように、(数3
1)のような大小関係があることがわかる。 (数31) ΔVb(P,+)>ΔVb(Q,+) ΔVb(Q,-)>ΔVb(P,-) ΔVb(Q,-)−ΔVb(P,-)>ΔVb(P,+)−ΔVb(Q,+) これは、走査電極波形の立ち下がり曲線の違いによって
発生する関係式である。さて、画素Pおよび画素Qの正
充電時および負充電時の画素電極保持電位をVdo(P,+)、
Vdo(P,-)、およびVdo(Q,+)、Vdo(Q,-)画素電極保持電位
とすると、上述の再充電の効果を加えて、(数32)の
ように表せる。 (数32) Vdo(P,+)=Vsig(+)−αstΔVge(-)−αgdΔVgon+ΔVb
(P,+) Vdo(P,-)=Vsig(-)−αstΔVge(+)−αgdΔVgon+ΔVb
(P,-) Vdo(Q,+)=Vsig(+)−αstΔVge(-)−αgdΔVgon+ΔVb
(Q,+) Vdo(Q,-)=Vsig(-)−αstΔVge(+)−αgdΔVgon+ΔVb
(Q,-) 正充電と負充電での画素電極保持電位の差の半分が液晶
に印加される電圧の実効値であり、画素Pと画素Qのそ
れぞれについてVeff(P)、Veff(Q)で表すと、(数33)
のようになる。 (数33) Veff(P) =[[Vsig(+)-Vsig(-)]+αstVgep+[ΔVb(P,+)-ΔVb(P,-)]]/2 Veff(Q) =[[Vsig(+)-Vsig(-)]+αstVgep+[ΔVb(Q,+)-ΔVb(Q,-)]]/2 但し、Vgepは(数34)で表される。 (数34) Vgep=ΔVge(+)−ΔVge(-)=Vge(+)−Vge(-) (数33)の両式を比較したときに、違う値になるのは
再充電電圧に関する項のみであり、(数31)の第1
式、第2式を考えると(数35)の関係式があることが
わかる。 (数35) Veff(P)>Veff(Q) このように、両画素で液晶印加電圧の実効値が異なるこ
とになり、画素の輝度が異なって、縦スジとして観測さ
れることになる。次に、上記[2]の原因を解析する。
この原因を解明するためには、共通電極電位の変動を考
慮しなければならないことがわかった。いま、隣接する
2画素の構造を抜き出して描くと図17のようになる。
充電が完了して走査電極電位が立ち下がるときに、画素
Pの画素電極電位は突き抜けにより低下する。しかし、
同時に画素QのCstおよびClcによって作られる走査電
極(G1)−対向電極(COM)間の容量結合(矢印で示
す)により、対向電極の電位が低下する(G-COM間の容
量パスとして、画素PのCgd-Clcも考えられるが、Cgd
はCstおよびClcに比べれば十分小さいので、大きな寄
与にはならない)。この電位低下は共通電極の電位固定
端に近い画面周辺部では小さいが、電位固定端から遠い
部分では大きくなる。対向電極電位が低下するとそれに
引っ張られて画素Pの画素電極電位もさらに低下する。
すると、対向電極電位が全く変化しない場合に比べて大
きい再充電電流が画素Pの画素電極に向けて流れる。従
って、画面中央での画素電極保持電位が端部に比べて非
常に大きくなり、フリッカや輝度傾斜が発生する原因と
なる。これは図17の回路的な構成そのものに起因して
発生するものであり、従来例の図37のようなパターン
ではそれほど顕著に発生しないものである(図37のパ
ターンでは走査電極と共通電極の間にCst-Clcのよう
な大きな容量による結合はない)。フリッカと輝度傾斜
について数式的に説明すると次のようになる。いま、
(数32)で画素Pと画素QのDC平均レベルVdcと平均実
効値Veffを計算すると(数36)のようになる。 (数36) Vdc=[Vdo(P,+)+Vdo(P,-)+Vdo(Q,+)+Vdo(Q,-)]/4 =[Vsig(+)+Vsig(-)]/2−αstΔVgec−αgdΔVgon +[ΔVb(P,+)+ΔVb(P,-)+ΔVb(Q,+)+ΔVb(Q,-)]/4 Veff=[Vdo(P,+)−Vdo(P,-)+Vdo(Q,+)−Vdo(Q,-)]/4 =[Vsig(+)−Vsig(-)]/2+αstVgep/2 +[ΔVb(P,+)−ΔVb(P,-)+ΔVb(Q,+)−ΔVb(Q,-)]/4 但し、ΔVgecは(数37)で表される。 (数37) ΔVgec=[ΔVge(+)+ΔVge(-)]/2=[Vge(+)+Vge(-)]
/2−Vgoff (数36)の第1式は、画素電極電位の実効的な平均値
がVdcであり、共通電極の電位をこれと同じ電位にすれ
ば液晶に印加される電圧の時間平均値が0になり、フリ
ッカが見えなくなるということを示している。しかし、
今のように、ΔVb(P,+)、ΔVb(P,-)、およびΔVb(Q,
+)、ΔVb(Q,-)が画面端部と中央で異なり、従ってVdcの
値も異なる場合、画面端部と中央で同時にフリッカをな
くすことは不可能である。すなわち、全面でフリッカを
なくすことができず、画面上のどこかではフリッカが残
ることが理解できる。(数36)の第2式はΔVb(P,
+)、ΔVb(P,-)、およびΔVb(Q,+)、ΔVb(Q,-)が画面端
部と中央で異なることにより、Veffも異なり、輝度傾斜
が発生するということを示している。以上の分析を行っ
た上で、これらの縦スジ、輝度傾斜、およびフリッカを
なくすための手段を見いだした。これが本発明の第3の
表示装置の基本的な考えであり、画素Pと画素Qの間で
αstおよびαgdの値に差をつけ、かつこれらに画面内で
傾斜をもたせるというものである。以下、実施形態12
の表示装置の構成例および動作例について説明する。い
ま、αstおよびαgdが画素Pと画素Qで異なるとし、か
つ画面内でもその値が一定でない(すなわち、Cgd、C
st、およびClcが一定でない)とする。そして、画面端
部と中央での画素Pおよび画素Qにおけるαstおよびα
gdを代表させてそれぞれαst(P,O)、αst(P,E)、αst
(Q,O)、αst(Q,E)、およびαgd(P,O)、αgd(P,E)、αgd
(Q,O)、αgd(Q,E)で表すとする。ここでOは画面端部、
Eは画面中央であることを示している。端部(0)と中
央(E)の間では、αstおよびαgdは0とEで示した値
の間で徐々に変化しているとする。画素Pおよび画素Q
それぞれの画面端部および中央で、正および負に充電さ
れる場合について、(数32)を適用すると(数38)
の8個の式が得られる。 (数38) Vdo(P,0,+)=Vsig(+)-αst(P,0)ΔVge(-)-αgd(P,0)ΔV
gon+ΔVb(P,0,+) Vdo(P,0,-)=Vsig(-)-αst(P,0)ΔVge(+)-αgd(P,0)ΔV
gon+ΔVb(P,0,-) Vdo(P,E,+)=Vsig(+)-αst(P,E)ΔVge(-)-αgd(P,E)ΔV
gon+ΔVb(P,E,+) Vdo(P,E,-)=Vsig(-)-αst(P,E)ΔVge(+)-αgd(P,E)ΔV
gon+ΔVb(P,E,-) Vdo(Q,0,+)=Vsig(+)-αst(Q,0)ΔVge(-)-αgd(Q,0)ΔV
gon+ΔVb(Q,0,+) Vdo(Q,0,-)=Vsig(-)-αst(Q,0)ΔVge(+)-αgd(Q,0)ΔV
gon+ΔVb(Q,0,-) Vdo(Q,E,+)=Vsig(+)-αst(Q,E)ΔVge(-)-αgd(Q,E)ΔV
gon+ΔVb(Q,E,+) Vdo(Q,E,-)=Vsig(-)-αst(Q,E)ΔVge(+)-αgd(Q,E)ΔV
gon+ΔVb(Q,E,-) なお、ここで、例えばVdo(i, j,±)(i=PまたはQ、j=O
またはE)という表記は、画素iにおける位置j( j=O
→画面両端、 j=E→画面中央)での正充電時(+)また
は負充電時(−)に関する量であるという意味である。
Vsig(±)、ΔVb(i, j,±)に関しても同様である。従来
例の場合はΔVbの値が画素Pと画素Q、あるいは画面中
央と端部で異なっていたことにより、Vdoも同じように
異なり、縦スジ、フリッカ、および輝度傾斜が発生して
いた。本発明では各4つずつのαstおよびαgdの値を独
立に変化させることによりΔVbの値の違いを補正しよう
とするものである。いま、画面端部と中央における、画
素Pと画素Qの実効値差ΔVeff(O)およびΔVeff(E)を
(数38)により計算すると、(数39)になる。 (数39) ΔVeff(0)=[Vdo(P,0,+)-Vdo(P,0,-)]/2−[Vdo(Q,0,+)-Vdo(Q,0,-)]/2 =[αst(P,0)-αst(Q,0)]Vgep +[ΔVb(P,0,+)-ΔVb(P,0,-)−ΔVb(Q,0,+)+ΔVb(Q,0,-)]/2 ΔVeff(E)=[Vdo(P,E,+)-Vdo(P,E,-)]/2−[Vdo(Q,E,+)-Vdo(Q,E,-)]/2 =[αst(P,E)-αst(Q,E)]Vgep +[ΔVb(P,E,+)-ΔVb(P,E,-)−ΔVb(Q,E,+)+ΔVb(Q,E,-)]/2 また、同様に画素Pと画素QのDC平均レベルの差ΔVdc
(O)、およびΔVdc(E)を計算すると(数40)のように
なる。 (数40) ΔVdc(O) =[Vdo(P,0,+)+Vdo(P,0,-)]/2−[Vdo(Q,0,+)+Vdo(Q,0,-)]/2 =−[αst(P,0)−αst(Q,0)]ΔVgec−[αgd(P,0)−αgd(Q,0)]ΔVgon +[ΔVb(P,0,+)+ΔVb(P,0,-)−ΔVb(Q,0,+)−ΔVb(Q,0,-)]/2 ΔVdc(E) =[Vdo(P,E,+)+Vdo(P,E,-)]/2−[Vdo(Q,E,+)+Vdo(Q,E,-)]/2 =−[αst(P,E)−αst(Q,E)]ΔVgec−[αgd(P,E)−αgd(Q,E)]ΔVgon +[ΔVb(P,E,+)+ΔVb(P,E,-)−ΔVb(Q,E,+)−ΔVb(Q,E,-)]/2 ここで、画面端部、および画面中央で縦スジをなくすた
めには(数39)においてΔVeff(O)=0およびΔVeff
(E)=0とすればよく、(数41)を満たすように4つの
αstを選べばよい。 (数41) [αst(P,0)−αst(Q,0)]Vgep =−[ΔVb(P,0,+)−ΔVb(P,0,-)−ΔVb(Q,0,+)+ΔVb(Q,0,-)]/2 [αst(P,E)−αst(Q,E)]Vgep =−[ΔVb(P,E,+)−ΔVb(P,E,-)−ΔVb(Q,E,+)+ΔVb(Q,E,-)]/2 (数31)の第1式、第2式で示したのと全く同様に考え
れば(数42)の関係が得られるので、(数41)の右
辺の{ }内は正の値になる。Vgepは正なので、4つのα
stは、(数43)のようにすればよい。 (数42) ΔVb(P,0,+)>ΔVb(Q,0,+) ΔVb(Q,0,-)>ΔVb(P,0,-) ΔVb(P,E,+)>ΔVb(Q,E,+) ΔVb(Q,E,-)>ΔVb(P,E,-) (数43) αst(P,0)<αst(Q,0) αst(P,E)<αst(Q,E) ところで、以上では液晶印加電圧の実効値についての条
件を述べたが、つぎにDC平均レベルについて考えてみ
る。いま、両画素でのDC平均レベルが異なっている場
合、共通電極電位を両者のDC平均レベルの平均値付近に
設定すれば、仮に画素Pと画素Qのそれぞれでフリッカが
あっても、両者は互いに逆相となるので互いにうち消し
あい、巨視的に見ればフリッカは観測されない。しか
し、さらに高画質化するためには微視的に見てもフリッ
カがないことが望ましい。すなわち、画素Pと画素QのDC
平均レベルを一致させ、そこに共通電極電位をあわせる
ことが望ましい。このためには(数40)でΔVdc(O)=
0、ΔVdc(E)=0であればよく、(数44)を満たせばよ
い。 (数44) [αst(P,0)−αst(Q,0)]ΔVgec+[αgd(P,0)−αgd(Q,0)]ΔVgon =[ΔVb(P,0,+)+ΔVb(P,0,-)−ΔVb(Q,0,+)−ΔVb(Q,0,-)]/2 [αst(P,E)−αst(Q,E)]ΔVgec+[αgd(P,E)−αgd(Q,E)]ΔVgon =[ΔVb(P,E,+)+ΔVb(P,E,-)−ΔVb(Q,E,+)−ΔVb(Q,E,-)]/2 ところで、(数31)の第3式を考慮すれば両式の右辺
の{ }内は負の値であることがわかる。よって、(数
45)および(数46)で表されるようなβ(P,O)、β
(Q,O)およびβ(P,E)、β(Q,E)を定義すれば、(数4
7)を満たすようにすればよい。 (数45) β(P,O)=αst(P,0)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(P,0) β(Q,O)=αst(Q,0)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(Q,0) (数46) β(P,E)=αst(P,E)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(P,E) β(Q,E)=αst(Q,E)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(Q,E) (数47) β(P,O)<β(Q,O)、β(P,E)<β(Q,E) 次に、(数36)で示した画素Pと画素QのDC平均レベル
Vdcおよび平均実効値Veffの、画面端部と中央での差ΔV
dcおよびΔVeffを計算すると、(数48)になる。 (数48) ΔVdc=[Vdo(P,E,+)+Vdo(P,E,-)+Vdo(Q,E,+)+Vdo(Q,E,-)]/4 −[Vdo(P,0,+)+Vdo(P,0,-)+Vdo(Q,0,+)+Vdo(Q,0,-)]/4 =−[(αst(P,E)+αst(Q,E))−(αst(P,0)+αst(Q,0)]ΔVgec/2 −[(αgd(P,E)+αgd(Q,E))−(αgd(P,0)+αgd(Q,0)]ΔVgon/2 +[ΔVb(P,E,+)+ΔVb(P,E,-)+ΔVb(Q,E,+)+ΔVb(Q,E,-) −ΔVb(P,0,+)−ΔVb(P,0,-)−ΔVb(Q,0,+)−ΔVb(Q,0,-)]/4 ΔVeff=[Vdo(P,E,+)−Vdo(P,E,-)+Vdo(Q,E,+)−Vdo(Q,E,-)]/4 −[Vdo(P,0,+)−Vdo(P,0,-)+Vdo(Q,0,+)−Vdo(Q,0,-)]/4 =−[(αst(P,E)+αst(Q,E))−(αst(P,0)+αst(Q,0)]ΔVgep/4 +[ΔVb(P,E,+)−ΔVb(P,E,-)+ΔVb(Q,E,+)−ΔVb(Q,E,-) −ΔVb(P,0,+)+ΔVb(P,0,-)−ΔVb(Q,0,+)+ΔVb(Q,0,-)]/4 輝度傾斜をなくすためにはΔVeff=0であればよく、
(数49)を満たせばよい。 (数49) [(αst(P,E)+αst(Q,E))−(αst(P,0)+αst(Q,0)]ΔV
gep=−[ΔVb(P,E,+)−ΔVb(P,E,-)+ΔVb(Q,E,+)−ΔV
b(Q,E,-)−ΔVb(P,0,+)+ΔVb(P,0,-)−ΔVb(Q,0,+)+
ΔVb(Q,0,-)] ここで、図42に示した関係を考慮し、かつ画面中央の
ほうが端部に比べて再充電の発生のしかたが顕著である
ことを考慮すれば、右辺の{ }の中は負の値になるこ
とがわかる。従って、(数50)のようにすればよいこ
とがわかる。 (数50) [αst(P,E)+αst(Q,E)]/2>[αst(P,0)+αst(Q,0)]/2 フリッカをなくすためにはΔVdc=0であればよく、(数
51)を満たせばよい。 (数51) [(αst(P,E)+αst(Q,E))−(αst(P,0)+αst(Q,0)]ΔV
gec+[(αgd(P,E)+αgd(Q,E)−(αgd(P,0)+αgd(Q,
0)]ΔVgon=[ΔVb(P,E,+)+ΔVb(P,E,-)+ΔVb(Q,E,+)
+ΔVb(Q,E,-)−ΔVb(P,0,+)−ΔVb(P,0,-)−ΔVb(Q,0,
+)−ΔVb(Q,0,-)]/2 ここで、再充電電圧は画面端部よりも中央で大きいこと
を考慮すれば、右辺の{ }内は正であることがわか
る。よって、(数46)を考慮し、(数52)を満たす
ようにすればよい。 (数52) [β(P,E)+β(Q,E)]/2>[β(P,0)+β(Q,0)]/2 以上のようにして、うまくαst、およびβを選ぶことに
より、縦スジ、フリッカ、および輝度傾斜をなくすこと
ができる。以上をまとめると、図17の構造のアレイ構
成で縦スジ、輝度傾斜、およびフリッカをなくすための
条件は次のように表せる。 [1]縦スジをなくすための必要条件:(数53) (数53) αst(P)<αst(Q) [2]微視的に見てフリッカをなくすための必要条件:
(数54) (数54) β(P)<β(Q) 但し、β(P)、β(Q)は(数55)で表される。 (数55) β(P)=αst(P)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(P) β(Q)=αst(Q)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(Q) [3]輝度傾斜をなくすための必要条件:(αst(P)+
αst(Q))/2の値が、画面端部より画面中央のほうが大
きいこと [4](巨視的に見て)フリッカをなくすための必要条
件:(β(P)+β(Q))/2の値が、画面端部より画面中
央のほうが大きいこと。なお、以上においては添字Oお
よびEを省略した形で表記している。ところで、以上で
は画面端部と画面中央を代表点として扱ってきたが、画
面端部と中央の間での、各位置でのαst=(αst(P)+
αst(Q))/2およびβ=(β(P)+β(Q))/2の変化の
パターンとしては、様々なものが考えられる。その一例
を図18に示す。各グラフは、横軸に画面上での水平位
置をとり、縦軸にαstの値を示している(αstを例にと
って描いているが、βについても同様)。最も考えやす
いのは(a)のように直線的に変化するパターンである。
また、(b)のように非線形な変化のしかたも考えられる
し、あるいは(c)のように段階的に変化するというのも
あり得る。あるいは(d)のように、一定の部分とある傾
斜を有する部分が混在するというのも考え得る。いずれ
も、画面端部から離れるに従って連続的に、または段階
的に増加するという点では共通である。いずれのパター
ンであっても本発明の効果は得られる。中でも、(b)の
ように曲線的に変化し、かつαst−αst(O)が、画面端
からの距離の概略2乗に比例する場合が最も望ましい
(αst(O)は、画面端部でのαst)。なぜならば、再充
電電圧は走査電極電圧波形の変化の時定数、すなわち走
査電極のCR時定数に比例し、ある位置を基準にみたとき
の配線容量、および配線抵抗は共に画面端部からの距離
の2乗に概略比例し、従って再充電電圧も画面端からの
距離の概略2乗に比例するからである。αst−αst(O)を
画面端からの距離の概略2乗に比例させることにより、
画面上のすべての点において再充電電圧を補正すること
ができ、輝度傾斜をなくすことができる。βに関しても
同様で、β−β(O)を画面端部からの距離の2乗に概略比
例させることにより、フリッカをすべての点で激減させ
ることができる。正確に2乗でなくても、1.2〜2.8乗程
度であれば十分な効果は得られる。なお、以上では走査
電極は両側給電であるとして述べてきたが、片側給電の
場合は、「画面中央」を「画面において、給電しない方
の端部」と置き換えて読めばよい。以上の方法を、イン
・プレーン・スイッチング(IPS)モードの液晶につ
いて実施する場合の例について述べる。次に、IPSモ
ード液晶の表示装置で本発明を適用する場合の具体例に
ついて述べる。図19にIPSモードの液晶を用いた本
発明の表示装置の回路構成を示す。図38の画素構造が
アレイ状に配列されていて、走査電極は画面左右端部で
走査信号駆動回路から、映像信号電極は画面上部で映像
信号駆動回路から給電される(図では、走査電極が両側
給電の場合の例を示している。また、映像信号電極が両
側給電であったり、1列毎に上側/下側交互に給電され
ていてもよい)。図19で、画面の左端と中央部分の画
素を抜き出してレイアウトを描いたものが図20であ
る。それぞれでの、画素Pおよび画素QのCstおよびCgd
をCst(P,O)、Cgd(P,O)、Cst(Q,O)、Cgd(Q,O)、ある
いはCst(P,E)、Cgd(P,E)、Cst(Q,E)、Cgd(Q,E)で表
わしてあるが、レイアウト上、以下の特徴がある。 [1]画面端部、および画面中央いずれにおいても、画
素Pと画素QのCgdおよびCstの形状が同一でなく、容量
値自体が異なったものになっている。特に、(数23)
で定義されるαstおよび(数55)で定義されるβは、
画素Pに比べて画素Qの方が大きくなるようなレイアウト
にしてある。 [2]画面端部と画面中央を比べても、CstおよびCgd
の形状が同一でなく、容量値自体も異なったものになっ
ている。特に、(数23)で定義されるαst、および
(数55)で定義されるβ(P)およびβ(Q)から計算され
る{β(P)+β(Q)}/2は、画素端部よりも画素中央の
ほうが大きな値になっている。画素端部と画素中央の間
ではCstあるいはCgdの形状が連続的に、あるいは段階
的に変化し、αst、および{β(P)+β(Q)}/2も連続
的に、あるいは段階的に変化するようにしてある。これ
らの特徴により、先に述べた原理に従って、縦スジ、フ
リッカ、および輝度傾斜が著しく低減される。なお、本
発明の表示装置においては、容量結合駆動をすることに
よって縦スジ、輝度傾斜、およびフリッカを同時になく
すことができる。なぜならば、容量結合駆動のような補
償期間を持たない駆動(すなわち、走査電極電位がVgon
とVgoffの2値しか持たないような駆動。これは、図35
や図39においてVge(+)=Vge(-)=0、すなわちΔVgec
=0、およびVgep=0になる場合であるとも考えられる)
の場合、(数41)、(数44)、(数49)、あるい
は(数51)において、ΔVgec=Vgep=0であることに
よってαstを含む項の係数が0になり、αstをどのよう
に変化させても画素電極保持電位を補正することができ
ないからである。 (実施形態13)実施形態13にかかる本発明の第3の
表示装置について述べる。回路構成は図19と同じであ
るが、レイアウトは図21に示すとおりである。この図
においては、画素Pと画素Qの違いはあるが、(本発明の
実施の形態1)のような画面内の位置によるCst、Cgd
の違いはなく、均一なレイアウトになっている。このレ
イアウトの場合先に述べた原理によれば、輝度傾斜、フ
リッカは改善されないものの、縦スジは十分低減され
る。 (実施形態14)本発明の第3の表示装置のさらに別の
実施形態について述べる。回路構成は図19と同じであ
るが、レイアウトは図22に示すとおりである。この図
においては、画素Pと画素Qの違いは無いが、(本発明の
実施の形態1)と同様画面内の位置によってCst、Cgd
の違いがある。このレイアウトの場合先に述べた原理に
よれば、縦スジは改善されないものの、輝度傾斜および
フリッカは十分低減される。 (実施形態15)本発明の第3の表示装置のさらに別の
実施形態について述べる。回路構成は、従来例で述べた
図37に相当するものであり、図23のようなレイアウ
トで表される。この構成の場合、ライン反転またはフィ
ールド反転駆動となる。また、列毎にレイアウトが反転
しているわけではないので、縦スジは発生しない。Cst
とCgdの傾斜がなく画面内で容量値が均一な場合(従来
の構成)では、画面中央へ行くに従って走査電極波形の
なまりは顕著になるので、輝度傾斜とフリッカは少ない
ながらも発生する。しかし、この場合もこれらの容量値
を画面内で変化させれば、原理説明のところで述べたこ
とと同様のことがいえて、フリッカおよび輝度傾斜を低
減させることができる。なお、数式的にいえば、(本発
明の原理説明)のところで画素Pと画素Qの区別がなくな
ると考えればよく、単にαst(P)=αst(Q)→αst、ある
いはβ(P)=β(Q)→βと置き換えて考えればよい。輝度
傾斜およびフリッカに関する[3]および[4]の条件
は、以下の[3’]および[4’]と言い換えればよい
ことになる。 [3’]輝度傾斜をなくすための必要条件:αstの値
が、画面端部より画面中央のほうが大きいこと [4’](巨視的に見て)フリッカをなくすための必要
条件:βの値が、画面端部より画面中央のほうが大きい
こと図23のレイアウトはこの条件に従ったものになっ
ている。 (実施形態16)本発明の第3の表示装置のさらに別の
実施形態について述べる。以上までに述べてきたIPS
モードの構成とは異なり、TN(ツイステッド・ネマテ
ィック)液晶を用いた構成である。この構成を図24に
示す。IPSモードのと大きく異なるのは、共通電極が
アレイ基板上ではなく対向基板上にあり(従って、共通
電極のことを対向電極と呼ぶこともある)、基板面にほ
ぼ垂直な方向に液晶に電界が印加されるという点であ
る。従って、図24にあるように画素電極5はTFT3
や配線以外の大半の領域を占め、この画素電極5と対向
する基板の間で共通電極−画素電極間容量Clcが構成さ
れる(この場合も主に液晶によって形成される容量であ
るが、それ以外の媒質が電気的に直列あるいは並列に付
加されることにより生じる容量成分もある。あるいは意
図的にこのような容量を付加することもありうる)。こ
の場合も、等価回路的にはほぼ図19と同じであるが、
厳密にいえば、共通電極(対向電極)が画面ほぼ全体に
わたって2次元的な広がりをもっている点が異なってい
る。しかし、本発明の第3の表示装置の基本的な考え方
で述べたことは、上記構成の場合でも同じように成立
し、CstやCgdを画面内で変化させたり、画素Pと画素Q
とで値を変えたりすることにより、縦スジ、輝度傾斜、
およびフリッカを大幅に低減することができる。なお、
容量部分に関していえば、本発明の第3の表示装置の実
施形態12から実施形態15に相当する構成のすべてが
実現可能であることはいうまでもない。 (実施形態17)本発明の第4の表示装置の実施形態を
示す。図25(a)は本発明の実施形態17における液
晶表示装置の画素構成を示す図である。図25(a)に
おいて1はゲート配線、2はソース配線で、各々配線端
でゲート駆動回路、ソース駆動回路に接続されている。
ゲート配線1とソース配線2の交点付近にはスイッチン
グ素子としてTFT3が形成されており、ゲート駆動回
路からゲート配線1に加えられたゲートパルスによりこ
のTFT3がスイッチングされ、ソース駆動回路より供
給される映像信号がソース配線2より各画素へ選択的に
充電される。98はTFT3のドレイン電極に接続され
た画素電極、99a、99b、99cは共通配線100
に接続された蓄積容量電極で、画素電極98との間で蓄
積容量を形成している。この蓄積容量がゲートパルスの
入力側から遠くなるに従って小さくなるように、蓄積容
量電極99a、99b、99cの面積が狭くなるように
構成されている。各画素に形成されたTFT3は、ゲー
ト配線1に接続されたゲート電極94、ソース配線2に
接続されたソース電極95、画素電極98に接続された
ドレイン電極96、アモルファスシリコン等の半導体層
97により構成されており、TFT3はゲートパルスの
入力側から遠くなり、蓄積容量電極99が小さくなるに
従って3a、3b、3cと小さくなるように形成されて
いる。上記のように構成された液晶表示装置において
は、蓄積容量の減少により画素容量が低下しても、それ
に合わせてTFTサイズも小さくしているので、TFT
のオフリークによる画素電極電位の変動を画面全体で同
じになるように出来、しかもTFTサイズを小さくして
いくことによって、ゲート配線やソース配線の寄生容量
を低下させ、信号の鈍りを緩和することが出来るのでク
ロストークやフリッカの発生を抑制した液晶パネルを得
ることが出来る。なお、図25(a)ではTNモードの
液晶パネルを例にして説明を行ったが、本発明は本実施
の形態に限定されるものではなく、他のモード例えば図
25(b)に示すように、液晶パネルに沿った電界によ
り液晶を制御するIPSモードの液晶表示装置でも同様
な効果を得ることが出来る。 (実施形態18)図26は本発明の実施形態18にかか
る第4の表示装置の画素構成を示す図である。図26に
おいて実施形態17で説明した構成と異なっているの
は、TFT3の小型化にともなってチャネル幅Wも小さ
くなるが、ゲート電極、及びドレイン電極が各々94
a、94b、94c、96a、96b、96cのように
幅が拡大し、ゲート電極94とドレイン電極96の重な
りによって形成されるゲート・ドレイン間容量(Cgd)
の値がほぼ一定となるように構成されている点である。
上記のように構成された表示装置においては、ゲートパ
ルスの入力側から離れるに従って、TFTサイズが小型
化しても、Cgd容量は常にほぼ一定となり、(1)式に
よる画素電圧の一定化の効果を維持しながら、TFTの
チャネル幅を小さくすることによって、ゲートパルスの
オフ期間におけるTFTからのリーク電流を蓄積容量の
減少に従って小さくすることが出来る。従って画素電極
電位の変動を画面全体で同じになるように出来、クロス
トークやフリッカの発生を抑制した液晶パネルを得るこ
とが出来る。 (実施形態19)図27(a)は実施形態19にかかる
本発明の第4の表示装置のゲート駆動回路から供給され
る、ゲートパルスのタイミング図である。図27(a)
に示す通り、例えば、n番目のゲート配線とn+2番目
のゲート配線のように、2本のゲート配線でゲートパル
スが同時ONになるようになっており、この駆動方法に
よって1つの画素に1フレーム期間内に2回信号の書き
込みが行われることになる。従って、実質的な充電期間
を長くすることが可能となり、実施の形態1、2におい
て、ゲートパルスの入力側から離れる従って、TFTサ
イズが小さくなり、結果画素への充電能力が低下した場
合でも、図27(a)に示す駆動方法を用いることによ
って充電能力の低下を抑制出来る。なお、ゲートパルス
のタイミングは3本以上のゲート配線が同時にONにな
っても良く、また図27(b)にように、ON期間が連
続したゲートパルスでも良い。この場合は更にゲートパ
ルスが立ち上がるときの波形の鈍りの影響を受けにくく
なり、更に充電能力を向上出来る。 (実施形態20)図28(a)は実施形態20にかかる
本発明の第4の表示装置の画素構成を示す図である。図
28(a)において実施形態17と異なっているのは、
ゲートパルスの入力側から離れるにがって従って、蓄積
容量(Cst)が小さくなるとともに、ゲート電極94と
ドレイン電極98の重なり面積が大きくなるように構成
されている点である。上記のように構成された液晶表示
装置においては、(数24)よりCgdを大きくしていく
ことにより、Cstの傾斜を小さくすることが出来、従っ
て画面全体で画素容量ほぼ一定とすることが出来るの
で、画素電極電位の変動を画面全体で同じになるように
出来、クロストークやフリッカの発生を抑制した液晶パ
ネルを得ることが出来る。また、Ctot(例えば、Ctot
=Cst+Cgd+Clc)を一定の値となるようにすること
で、更に画面表示の均一化を図ることが出来る。なお、
図28(a)ではTNモードの液晶パネルを例にして説
明を行ったが、本発明は本実施の形態に限定されるもの
ではなく、他のモード例えば図28(b)に示すよう
に、液晶パネルに沿った電界により液晶を制御するIP
Sモードの液晶表示装置でも同様な効果を得ることが出
来る。また、図28(a)ではCstを共通配線(蓄積容
量電極)と画素電極の重なりによって形成しているが、
図28(b)に示すように隣接するゲート配線と画素電
極の重なりによってCstを形成しても良い。 (補足)以上の実施形態1〜20の構成例は、走査電極
片側給電方式であっても、走査電極両側給電方式であっ
ても適用することができることは言うまでもない。図2
9(a)が走査電極片側給電方式を模式的に示した図で
あり、液晶パネル部に走査信号駆動回路と映像信号駆動
回路が接続されており、走査信号駆動回路は液晶パネル
の走査電極に走査電位を与え、映像信号駆動回路は映像
信号電極に映像信号電位を与える。これらの駆動回路を
コントローラ部が制御している。走査信号駆動回路に
は、通常用いられるオン・オフの2つの電圧レベルを発
生する2値駆動ICではなく、容量結合駆動のステップ
電圧を与えるためにさらに2つの電位レベルを持った4
値の駆動ICが用いられている。図29(b)が走査電
極両側給電方式を模式的に示した図であり、液晶パネル
の左右両端から走査信号電圧を与える構成となり、図の
液晶パネルの中央にある1点鎖線の部分が走査信号の電
圧供給端からの最遠点となる。そこで、上記の各実施形
態で終端と記載した部分をこの最遠点に置き換えて考え
れば、同様の効果を得ることができる。ここで、第1の
容量比αgd、第2の容量比αst、第3の容量比αgd1、
第4の容量比αst1、βが走査電極給電端からの距離に
応じて連続的にまたは段階的に変化する場合、その傾斜
の付け方を調整する。例えば、走査電極給電端からの距
離に応じて連続的にまたは段階的に大きくする場合を一
例に説明すると、走査電極両側給電方式であれば図18
のように傾斜をつければ良いことを説明したが、走査電
極片側給電方式であれば図30のように傾斜をつければ
よい。但し、ここでは画面左端から給電する場合を示し
ている。画面右端から給電する場合は、画面中央を軸と
して反転させたグラフになると考えればよい。なお、上
記説明においては、図18は左右対称な変化の付け方を
している。しかし、必ずしも左右対称である必要はな
い。例えば、走査電極が両側給電でも共通電極の電位が
片側だけで固定されていたり、あるいは逆に走査電極が
片側給電で共通電極の電位が両側で固定されている場合
などは、再充電電圧の発生のしかたは画面上で必ずしも
左右対称ではない。そこで、このような場合も(従来例
で構成した場合の)再充電電圧の発生のしかたに対応さ
せて、画素に形成される容量、容量比の変化のパターン
を左右非対称にしてもよい。なお、走査信号駆動回路か
ら画面端部までの配線部の距離が各行毎に異なっている
ことによる各行毎の再充電電圧の発生ムラ、あるいは特
にTN型の構成の場合などで共通電極の上端や下端で電位
固定しているために生じる中央部と上下とでの再充電電
圧差などを補正するために、各行毎に容量や容量比を変
えてもよい。上記の実施形態の説明では、容量結合駆動
を行うための蓄積容量は前段走査電極上にあるものとし
た。しかしながら、これは別の走査電極上にあってもよ
く、例えば1つ下の走査線上の後段走査電極上に蓄積容
量を形成しても、重畳電圧を印加するタイミングを調整
すれば、本発明の効果は十分に発揮される。ただし、当
画素のスイッチングに関わる当段走査電極上に蓄積容量
を形成すると、当段の走査信号の立下り部が重畳電圧の
印加タイミングと重なって、相互の干渉が生じるので好
ましくない。なお、本発明において各画素において形成
される容量を異なる値にしたり、あるいは画面内で値を
変化させたりする方法は、意図的にそのようなレイアウ
トにすることにより(すなわち、設計マスク図面を意図
的にそのようにすることにより)実現するものでも良
く、また、設計マスク図面を従来例のように(すなわ
ち、画素Pと画素Qのレイアウトに差を与えず、かつ画面
内で均一に)作成しても、例えば製造時のマスク合わせ
を意図的にずらすことでも良い。あるいはレイアウトは
従来例のままで、容量絶縁膜媒質の誘電率を意図的に変
えることによる容量の変化ということでも良い。なお、
製造プロセス上の誤差(合わせ、抜き、残し等の寸法の
ずれや不均一性)は一般に非常に微細なものであるの
で、この程度の誤差によっては本発明の効果はほとんど
期待できない。それゆえ、本発明は、従来技術において
実現されなかったものである。なお、上記説明において
は、CstとCgdを変えることについて述べてきたが、液
晶容量Clcも変化させることでもかまわない。例えばC
stとCgdを固定しておいて、Clcのみを変化させても第
1の容量比αgd、第2の容量比αst、第3の容量比αgd
1、第4の容量比αst1などの容量比がともに変化し、本
発明の効果が得られる。Clcを変化させる場合、液晶の
容量は変えずに、液晶に対して直列または並列に挿入す
る容量を変化させるという手段もありうる。なお、上記
説明においては、電圧制御型の表示装置、つまり、画素
電極と対向電極の間に印加される電圧で、液晶などの表
示媒質の状態を制御する表示装置を例に説明した。しか
し、電流制御型の表示装置、つまり、画素電極と対向電
極の間に印加される画素電圧で、電流制御用トランジス
タのゲート電位を制御することにより、各画素の電流
(すなわち輝度)を制御する表示装置についても適用が
可能である。電圧制御型駆動と電流制御型駆動では、画
素に与えられた電圧により直接に媒質の状態を制御する
か、トランジスタに導通する電流を決めるかという差は
あるが、画素に電圧に与えるまでのプロセスは両者に共
通しており、走査パルスの歪みによるゲート遅延や再充
電現象などによる画素電極電位の変動という課題は両者
に共通である。以下、一例として、本発明をアクティブ
マトリックス型の有機エレクトロルミネッセンス(有機
EL)表示装置に適用したものについて説明する。図3
3はその基本構成を示すものであり、第1の実施形態に
おける図1に相当するものである。図1との違いは、各
画素が表示のための有機EL層82を持つことと、有機
EL層に流れる電流を制御するために第2のTFT81
が形成されていることである。図33の表示装置の動作
を簡単に説明すると、まず、信号電圧がTFT3を通じ
て電極5に充電された後、前段のゲート線G(n-1)の電
位変化により重畳電圧が与えられる。6はこの充電の負
荷となる画素容量である。図1では画素容量(液晶容
量)6の両端の電圧により各画素の表示特性が直接定め
られていたが、図33の構成では電極5が第2のTFT
のゲート電極を兼ねており、画素容量6の両端の電圧が
第2のTFTのゲート電圧を定めている。第2のTFT
の一端には有機EL層が接続されているが、他端は電流
供給回路に接続されており、一定の電位Vsplが供給さ
れている。従って第2のTFTを流れる電流はそのゲー
ト電圧によって制御される。この結果、有機EL層82
に流れる電流の大小を信号電圧で制御することにより表
示輝度を定めている。従来の有機EL表示装置の場合、
画面の大型化や高解像度化により各部の電圧が歪み、画
素容量6に印加される電圧が変動すると、有機EL層を
流れる電流が変動して表示むらとなる問題が発生する。
本発明を適用した有機EL表示装置の場合、上記各実施
形態と同様に、第1のTFTのゲート−ドレイン間容量
10、画素容量6、蓄積容量7の値を画素位置に応じて
調整することにより、均一な表示を行うことができる。
なお、上記説明では第1の実施形態の図1を例にとって
本発明を適用した有機EL表示装置を説明したが、他の
実施形態の他の図の構成をもとに本発明を適用した有機
EL表示装置を構成することも可能である。また、上記
説明では、電極5が第2のTFTのゲート電極を兼ねて
いるものとしたが、電極5が第2のTFTのゲート電極
に接続された構成でも構わない。なお、電流制御型駆動
では、電流制御用のトランジスタに特別な工夫を加えな
い限り、画素電圧は直流信号である。また、電流制御型
駆動においても、電気泳動型表示装置やエレクトロクロ
ミック型表示装置など、直流信号で動作するタイプのも
のもある。このように画素電極に直流を印加して動作さ
せる表示装置には、本発明の正負フィールドに関する議
論は直接関係しないが、それ以外の議論は適用すること
ができる。なお、上記説明においては表示装置について
述べたが、これは、走査信号駆動回路および映像信号駆
動回路を含んだ全体を指す。これに対して、駆動回路を
含まずに、アレイ基板、対向基板、および液晶を最低限
含んだ構成からなる部分を特に表示素子と呼ぶ。本発明
の効果は、表示装置、および表示素子のいずれに対して
も得られる。なお、液晶としては、上述のTN液晶やIPS
液晶以外でもよい。応答速度が比較的速くかつ高コント
ラストが得られるVA(垂直配向)液晶を用いてもよい
し、MVA(マルチドメインVA)液晶であっても良いし、
他の液晶であってもよい。例えば、TN(ツイステッド・
ネマチック)液晶、STN(スーパー・ツイステッド・ネ
マチック)液晶、VA液晶(垂直配向液晶、またはホメオ
トロピック液晶)やホモジニアス配向液晶等を含むECB
(電界制御複屈折)型液晶、ベント液晶、IPS(面内ス
イッチング)液晶、GH(ゲスト・ホスト)液晶、高分子
分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、OCB液
晶、ディスコテック液晶、およびその他のさまざまなモ
ードが使用しうる。また、液晶以外でも印加電圧によっ
て光学的特性が変化する材料であれば用いることができ
る。例えばBSO(ビスマスシリコンオキサイド)等の電
気光学結晶が挙げられる。さらには、エレクトロクロミ
ック材料や、自発光型のダイオード、レーザー、エレク
トロルミネッセンス材料などであってもよい。あるい
は、DMD(Deformable Mirror Device)などでもよい。
ただ、液晶が最も安価であり、これを使用するのが望ま
しい。なお、本発明では直視型の液晶ディスプレイパネ
ルを中心に述べてきたが、液晶プロジェクタなどに用い
られる液晶素子(多結晶Si型、単結晶Si型、あるいはSO
I(シリコン・オン・インシュレータ)型なども含む)な
どにも当然応用することができる。
【発明の効果】本発明の表示装置によれば、走査線のC
R時定数により生ずる走査電圧波形の歪に起因して生じ
る、画素電極電位の充電が不十分となることによる表示
むらや再充電現象による表示むら、信号電圧の極性反転
駆動における奇数フレーム−偶数フレームの違いで生じ
る表示むら、画素電極へ印加される信号電位が正方向で
あるか負方向であるかの違いで生じる表示むらという課
題を解決し、大型液晶表示装置や高解像度液晶表示装置
において表示むらを低減する効果が得られる。本発明の
第1の表示装置によれば、低電圧・低電力の容量結合駆
動を行いながら、画素電極への充電を確保せしめ、再充
電現象による電位変動を考慮して画素電極電位のDCレ
ベルのずれを補償し、フリッカをなくすとともに、画素
電極電位に重畳される結合電圧のばらつきを減少させて
輝度の均一な表示を行なうという効果を得ている。本発
明の第2の表示装置によれば、アクティブマトリクス型
の液晶表示装置において、画素電極と当段を除く走査電
極の間に第1の蓄積容量を形成し、画素電極と共通電極
の間に第2の蓄積容量を形成することにより、容量結合
駆動における走査電極の時定数の影響を低下させて、大
型や高解像度の液晶表示装置を低電圧で駆動し、消費電
力を低減できるという効果を得ている。また、これらの
蓄積容量や、ゲート・ドレイン間容量、液晶容量の間の
関係を画素位置に応じて変化させることにより、再充電
現象による電位変動を考慮して走査電位の立下り部分に
起因する電圧むらを補償して、均一な表示を可能にして
いる。さらに、これらの容量間の比が特定の関係を保つ
ようにすることにより、重畳される結合電圧を等しくし
て、さらに均一性の良好な表示を行うという効果を得て
いる。本発明の第3の表示装置によれば、アクティブマ
トリクス型の液晶表示装置において、低コストでクロス
トークが少ない容量結合ドット反転/カラム反転対応の
画素構成を採用したときに現れる、信号電圧の極性反転
駆動における奇数フレーム−偶数フレームの違いで生じ
る表示むら、画素電極へ印加される信号電位が正方向で
あるか負方向であるかの違いで生じる表示むら、フリッ
カ、輝度傾斜を抑制することができる。本発明の第4の
表示装置によれば、ゲートパルスの入力側から離れるに
従って蓄積容量が小さくなるよう構成された液晶表示装
置において、蓄積容量の小型化に合わせて、TFTサイ
ズを小さくする構成、あるいはゲート電極・ドレイン電
極間容量を大きくする構成によって、画面全体での画素
容量をほぼ一定にし、画素電極電位の変動を画面全体で
同じにすることが出来るので、クロストークやフリッカ
の発生を抑制した液晶パネルを得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の構
成を示す回路図である。
【図2】 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の奇
数フレームのときの各部の電位を示す波形図である。
【図3】 本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の偶
数フレームのときの各部の電位を示す波形図である。
【図4】 走査電圧波形に歪みがあれば、充電が完全に
行われた場合でも画素電圧が不均一となる理由を説明す
る図である。
【図5】 本発明の実施形態5の液晶表示装置の画素構
成例を示す平面図である。
【図6】 図5に示した液晶表示装置の薄膜トランジス
タ部分の拡大図である。
【図7】 本発明の実施形態6の液晶表示装置の画素構
成例を示す図である。
【図8】 本発明の実施形態7における液晶表示装置の
基本構成を示す図である。
【図9】 パネルサイズの増大に伴う終端画素の輝度低
下の度合いを示した図である。
【図10】 本実施形態8に係る液晶表示装置の断面図
である。
【図11】 図10に示した液晶表示装置の1画素の構
成を示す図である。
【図12】 本発明の実施形態9に係る液晶表示装置の
画素部分の電極構成を示す断面図である。
【図13】 図12に示した液晶表示装置の1画素の構
成を示す図である。
【図14】 本発明の液晶表示装置において、走査電極
給電端と終端において画素電圧が均一とすることを説明
する図である。
【図15】 本発明の実施形態10に係る液晶表示装置
において、当段の画素が正電位に充電される奇数フレー
ムのときの各部の電位を示す波形図である。
【図16】 本発明の実施形態10に係る液晶表示装置
において、当段の画素が負電位に充電される偶数フレー
ムのときの各部の電位を示す波形図である。
【図17】 共通電極電位変動に基づく再充電電圧発生
メカニズムを説明する図である。
【図18】 実施形態12にかかる液晶表示装置の両側
給電の場合における、αst、あるいはβの分布の付け方
を説明する図である。
【図19】 実施形態12にかかる、本発明の液晶表示
装置をIPSモードの液晶表示装置に適用した回路構成
を示す図である。
【図20】 図19の構成図のうちの、画面の左端と中
央部分の画素を抜き出した図である。
【図21】 実施形態13にかかる液晶表示装置の画面
の左端と中央部分の画素を抜き出した図である。
【図22】 実施形態14にかかる液晶表示装置の画面
の左端と中央部分の画素を抜き出した図である。
【図23】 実施形態15にかかる液晶表示装置の画面
の左端と中央部分の画素を抜き出した図である。
【図24】 実施形態16にかかる、本発明の液晶表示
装置をTNモードの液晶表示装置に適用した回路構成を
示す図である。
【図25】 (a)は、実施形態17の液晶表示装置の
TNモードの画素構成を示す平面模式図である。(b)
は、実施形態17のIPSモードの液晶表示装置の画素
構成を示す平面模式図である。
【図26】 実施形態18の液晶表示装置のTNモード
の画素構成を示す平面模式図である。
【図27】 (a)および(b)は、実施形態19の液
晶表示装置のゲートパルスのタイミングを表す図であ
る。
【図28】 (a)は、実施形態20のTNモードの液
晶表示装置の画素構成を示す平面模式図である。(b)
は、実施形態20のIPSモードの液晶表示装置の画素
構成を示す平面模式図である。
【図29】 (a)は、本発明の表示装置を片側給電す
る場合の駆動回路を模式的に示した図である。(b)
は、本発明の表示装置を両側給電する場合の駆動回路を
模式的に示した図である。
【図30】 本発明の表示装置の片側給電の場合におけ
る、αst、あるいはβの分布の付け方を説明する図であ
る。
【図31】 IPSモードの液晶表示装置の断面図であ
る。
【図32】 IPSモードの液晶表示装置の1画素の平
面構成を示す図である。
【図33】 本発明の表示装置を有機EL型表示装置に
適用した場合の構成を示す回路図である。
【図34】 従来技術における、前段走査電極と画素電
極の間に蓄積容量Cstを形成した液晶表示装置の1画素
の等価回路を示す図である。
【図35】 図34に示した従来技術における液晶表示
装置を駆動した場合の各部の電位を説明する図である。
【図36】 各種反転駆動パターンとそのときの映像信
号入力波形を示す図である。
【図37】 従来技術における表示装置の画素パターン
の一例を示す回路図である。
【図38】 従来技術における表示装置の画素パターン
の別の例を示す回路図である。
【図39】 従来技術におけるドット反転方式の場合の
具体的な走査電極信号駆動波形を示す図である。
【図40】 従来技術の液晶表示装置における各部の電
位を示す波形図である。
【図41】 従来の液晶表示装置において、再充電現象
の結果、画素電圧が不均一となる理由を説明する図であ
る。
【図42】 従来の液晶表示装置において、再充電電圧
の発生メカニズムを示す詳細な説明図である。
【図43】 従来の液晶表示装置の構成を示す平面図で
ある。
【図44】 従来の液晶表示装置における各部の電位を
示す波形図である。
【符号の説明】
1 走査電極 2 映像信号電極 3,3a,3b,3c 薄膜トランジスタ(TFT) 5 画素電極 6 液晶容量 7 蓄積容量(第1の蓄積容量) 8 第2の蓄積容量 10 TFT3のゲート・ドレイン間容量(Cgd) 41,42 画素電極電位の時間変化 51 対向電極 52 共通電極 53,73 TFT3のゲート部 94 ゲート電極 95 ソース電極 96 ドレイン電極 97 アモルファスシリコン等の半導体層 98 画素電極 99a、99b、99c 蓄積容量電極 100 共通配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 611 G09G 3/20 611J 5F110 621 621M 622 622C 623 623Y 642 642A 3/36 3/36 H01L 21/336 H01L 29/78 612Z 29/786 (31)優先権主張番号 特願2000−181099(P2000−181099) (32)優先日 平成12年6月16日(2000.6.16) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 木村 雅典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 深海 徹夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 滝本 昭雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小森 一徳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H092 GA14 JA24 JA26 JB64 JB68 JB69 NA01 PA06 2H093 NA16 NA43 NA47 NB13 NB25 NC34 NC35 ND09 ND43 NE03 5C006 AC11 AC24 AC26 AF50 BB16 BC03 BC06 BC12 BC20 EB05 FA22 FA23 FA26 GA02 5C080 AA10 BB05 DD05 DD06 DD10 FF11 JJ02 JJ03 JJ04 JJ05 5C094 AA03 AA14 BA03 BA43 CA19 EA04 EA07 FB19 5F110 AA30 BB02 DD02 NN73

Claims (79)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクス状に配置された複数の画素電
    極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電極
    と、映像信号電極と、前記画素電極との間に容量を形成
    する対向電極とを備えた表示装置であって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量および
    前記蓄積容量のうち少なくとも一方を含む、前記画素電
    極に接続された2つ以上の容量成分が、前記走査電極の
    給電端からの距離に応じて異なった値を有しており、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数56)に示す第1の容量比αgdが、前記走査電極の
    給電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に増加
    していることを特徴とする表示装置。 (数56) αgd=Cgd/Ctot
  2. 【請求項2】 前記ゲート・ドレイン間容量および前記
    蓄積容量の双方が、前記走査電極の給電端からの距離に
    応じて増加していることを特徴とする請求項1に記載の
    表示装置。
  3. 【請求項3】 前記ゲート・ドレイン間容量および前記
    蓄積容量の双方が、前記走査電極の給電端からの距離に
    応じて減少していることを特徴とする請求項1に記載の
    表示装置。
  4. 【請求項4】 前記蓄積容量、および、前記対向電極と
    画素電極間に形成される容量の双方が、前記走査電極の
    給電端からの距離に応じて減少していることを特徴とす
    る請求項1に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 (数57)に示す第2の容量比αstが、
    略一定となるように、各画素における容量成分が設定さ
    れていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1
    項に記載の表示装置。 (数57) αst=Cst/Ctot
  6. 【請求項6】 (数58)に示す第2の容量比αstが、
    前記走査電極の給電端からの距離に応じて連続的にまた
    は段階的に増加するように、各画素における容量成分が
    設定されていることを特徴とする請求項1から4のいず
    れか1項に記載の表示装置。 (数58) αst=Cst/Ctot
  7. 【請求項7】 表示媒質が液晶であることを特徴とする
    請求項1から4のいずれか1項に記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記走査信号の駆動回路に前記蓄積容量
    を介して電圧重畳する手段を備えたことを特徴とする請
    求項1から4のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記走査信号の駆動回路が4値以上の出
    力電圧を備えていることを特徴とする請求項8に記載の
    表示装置。
  10. 【請求項10】 前記画素電極に前記スイッチング素子
    を介して電位を書き込んだ後に、前記蓄積容量を介した
    電圧を重畳することを特徴とする請求項8に記載の表示
    装置。
  11. 【請求項11】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、前記画素電極との間に容量を形
    成する対向電極と、蓄積容量電極とを備えた表示装置で
    あって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に第1の蓄積容量を備え、 前記画素電極と前記蓄積容量電極との間に第2の蓄積容
    量を備えたことを特徴とする表示装置。
  12. 【請求項12】 1つの画素において画素電極に接続さ
    れる全容量をCtot、前記スイッチング素子のゲート・
    ドレイン間容量をCgd、前記第1の蓄積容量をCst1、
    前記第2の蓄積容量をCst2とした場合に、 (数59)に示す第3の容量比αgd1が、走査電極の給
    電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に増加し
    ていることを特徴とする請求項11に記載の表示装置。 (数59) αgd1=Cgd/Ctot
  13. 【請求項13】 前記ゲート・ドレイン間容量が、前記
    走査電極の給電端からの距離に応じて増加していること
    を特徴とする請求項12に記載の表示装置。
  14. 【請求項14】 前記ゲート・ドレイン間容量、前記第
    1の蓄積容量、および前記第2の蓄積容量のうち少なく
    とも一者を含む、前記画素電極に接続された2つ以上の
    容量成分が、前記走査電極の給電端からの距離に応じて
    異なった値を有していることを特徴とする請求項12に
    記載の表示装置。
  15. 【請求項15】 前記ゲート・ドレイン間容量および前
    記第1の蓄積容量の双方が、前記走査電極の給電端から
    の距離に応じて増加していることを特徴とする請求項1
    4に記載の表示装置。
  16. 【請求項16】 前記ゲート・ドレイン間容量が前記走
    査電極の給電端からの距離に応じて増加し、前記第2の
    蓄積容量が前記走査電極の給電端からの距離に応じて減
    少していることを特徴とする請求項14に記載の表示装
    置。
  17. 【請求項17】 前記第1の蓄積容量および前記第2の
    蓄積容量の双方が、前記走査電極の給電端からの距離に
    応じて減少していることを特徴とする請求項14に記載
    の表示装置。
  18. 【請求項18】 容量比Cst1/Cst2が略一定に保たれ
    ている請求項17に記載の表示装置。
  19. 【請求項19】 (数60)に示す第4の容量比αst1
    が、略一定となるように、各画素における容量成分が設
    定されていることを特徴とする請求項11から17のい
    ずれか1項に記載の表示装置。 (数60) αst1=Cst1/Ctot
  20. 【請求項20】 (数61)に示す第4の容量比αst1
    が、前記走査電極の給電端からの距離に応じて連続的に
    または段階的に増加するように、各画素における容量成
    分が設定されていることを特徴とする請求項11から1
    7のいずれか1項に記載の表示装置。 (数61) αst1=Cst1/Ctot
  21. 【請求項21】 前記画素電極と前記対向電極とが表示
    媒質を挟んで平行平板容量を形成しない構造である請求
    項11から17のいずれか1項に記載の表示装置。
  22. 【請求項22】 前記対向電極が前記画素電極と同一の
    基板に形成されている請求項21に記載の表示装置。
  23. 【請求項23】 前記対向電極と前記画素電極が互いに
    異なる基板に形成され、前記基板に略平行な電界または
    斜め方向の電界により表示媒質を制御する請求項21に
    記載の表示装置。
  24. 【請求項24】 前記画素電極を有する基板と当該基板
    に対向する基板の双方に対向電極が形成され、前記基板
    に略平行な電界または斜め方向の電界により表示媒質を
    制御する請求項21に記載の表示装置。
  25. 【請求項25】 前記表示媒質が液晶である請求項23
    に記載の表示装置。
  26. 【請求項26】 前記表示媒質が液晶である請求項24
    に記載の表示装置。
  27. 【請求項27】 前記走査信号の駆動回路に前記蓄積容
    量を介して電圧重畳する手段を備えたことを特徴とする
    請求項11から17のいずれか1項に記載の表示装置。
  28. 【請求項28】 前記走査信号の駆動回路が4値以上の
    出力電圧を備えていることを特徴とする請求項27に記
    載の表示装置。
  29. 【請求項29】 前記画素電極に前記スイッチング素子
    を介して電位を書き込んだ後に、前記蓄積容量を介した
    電圧を重畳することを特徴とする請求項27に記載の表
    示装置。
  30. 【請求項30】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示装置で
    あって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 ある1つの前記走査電極に属する複数の画素の画素電極
    に接続される前記蓄積容量の他方の接続先の前記走査電
    極が複数あり、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数62)に示す第1の容量比αgdと(数63)に示す
    第2の容量比αstが、前記蓄積容量が接続される先の前
    記走査電極に応じて異なった値を有することを特徴とす
    る表示装置。 (数62) αgd=Cgd/Ctot (数63)αst=Cst/Ctot
  31. 【請求項31】 複数の映像信号電極に極性の異なる2
    種類の映像信号を同時に印加する映像信号駆動回路を備
    えていることを特徴とする、請求項30に記載の表示装
    置。
  32. 【請求項32】 ある1つの走査電極(これを走査電極O
    と呼ぶ)に属する複数の画素のうち、 第1の極性の映像信号を印加する映像信号電極に属する
    画素の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接続先の
    走査電極が共通であり(これを走査電極Aと呼ぶ)、 第2の極性の映像信号を印加する映像信号電極に属する
    画素の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接続先の
    走査電極も共通であり(これを走査電極Bと呼ぶ)、 前記走査電極Aと前記走査電極Bが異なるものである請求
    項31に記載の表示装置。
  33. 【請求項33】 前記走査電極Oに対して、前記走査電
    極Aは前段であり、前記走査電極Bは後段である請求項3
    2に記載の表示装置。
  34. 【請求項34】 前記蓄積容量が前段の走査電極に接続
    される画素のαgdおよびαstをそれぞれαgd(P)、αst
    (P)で表わし、前記蓄積容量が後段の走査電極に接続さ
    れる画素のαgdおよびαstをそれぞれαgd(Q)、αst(Q)
    で表わしたとき、(数64)を満たす請求項33に記載
    の表示装置。 (数64) αst(P)<αst(Q)
  35. 【請求項35】 複数の走査電極に電圧信号を印加する
    走査信号駆動回路を備え、前記走査信号駆動回路は少な
    くとも4値の出力電位レベルを備えている請求項34に
    記載の表示装置。
  36. 【請求項36】 前記走査電極Oが選択されるときに
    は、前記走査電極Oの電位は第1の電位レベルVgonとな
    り、前記走査電極Aおよび前記走査電極Bはそれぞれ第2
    の電位レベルVge(+)、および第3の電位レベルVge(-)と
    なり、前記走査電極Oが選択されない保持期間中は、前
    記走査電極Oの電位は概略第4の電位レベルVgoffとな
    り、 かつ(数65)を満たす請求項35に記載の表示装置。 (数65) β(P)<β(Q) ただし、 β(P)=αst(P)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(P) β(Q)=αst(Q)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(Q) ΔVgec=(Vge(+)+Vge(-))/2−Vgoff ΔVgon=Vgon−Vgoff
  37. 【請求項37】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示装置で
    あって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数66)に示す第2の容量比αst=Cst/Ctotが、
    前記走査電極の画面端部からの距離に応じて変化してい
    ることを特徴とする表示装置。 (数66) αst=Cst/Ctot
  38. 【請求項38】 前記第2の容量比αstが、前記走査電
    極の画面端部からの距離に応じて連続的または段階的に
    増加している請求項37に記載の表示装置。
  39. 【請求項39】 複数の走査電極に電圧信号を印加する
    走査信号駆動回路を備え、前記走査信号駆動回路は少な
    くとも4値の出力電位レベルを備えている請求項38に
    記載の表示装置。
  40. 【請求項40】 ある走査電極(走査電極Oと呼ぶ)が
    選択されるときには、前記走査電極Oの電位は第1の電
    位レベルVgonとなり、前記走査電極に属する複数の画素
    の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接続先の前記
    走査電極(走査電極Aと呼ぶ)の電位は表示周期に応じ
    て第2の電位レベルVge(+)または第3の電位レベルVge
    (-)となり、前記走査電極Oが選択されない保持期間中
    は、前記走査電極Oの電位は概略第4の電位レベルVgoff
    となり、かつ(数67)で表されるβが前記走査電極の
    画面端部からの距離に応じて連続的または段階的に増加
    している請求項39に記載の表示装置。 (数67) β=αst(ΔVgec/ΔVgon)+αgd ただし、 ΔVgec=(Vge(+)+Vge(-))/2−Vgoff ΔVgon=Vgon−Vgoff
  41. 【請求項41】 αstおよびβの、前記走査電極の画面
    端部での値をαst(O)、β(O)とするとき、αst−αst
    (O)およびβ−β(O)の値が、前記走査電極の画面端部か
    らの距離の2乗に概略比例する請求項40に記載の表示
    装置。
  42. 【請求項42】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示装置で
    あって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 ある1つの前記走査電極に属する複数の画素の前記画素
    電極に接続される前記蓄積容量の他方の接続先の前記走
    査電極が複数あり、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数68)で示す第1の容量比αgdおよび(数69)で
    示す第2の容量比αstがともに、前記蓄積容量が接続さ
    れる先の前記走査電極に応じて異なった値を有し、 かつ前記走査電極の画面端部からの距離に応じて変化し
    ていることを特徴とする表示装置。 (数68) αgd=Cgd/Ctot (数69) αst=Cst/Ctot
  43. 【請求項43】 複数の映像信号電極に極性の異なる2
    種類の映像信号を同時に印加する映像信号駆動回路を備
    えている請求項42に記載の表示装置。
  44. 【請求項44】 ある1つの走査電極(これを走査電極O
    と呼ぶ)に属する複数の画素のうち、 第1の極性の映像信号を印加する映像信号電極に属する
    画素の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接続先の
    走査電極が共通であり(これを走査電極Aと呼ぶ)、 第2の極性の映像信号を印加する映像信号電極に属する
    画素の画素電極に接続される蓄積容量の他方の接続先の
    走査電極も共通であり(これを走査電極Bと呼ぶ)、 前記走査電極Aと前記走査電極Bが異なるものである請求
    項42に記載の表示装置。
  45. 【請求項45】 前記走査電極Oに対して、前記走査電
    極Aは前段であり、前記走査電極Bは後段である請求項4
    4に記載の表示装置。
  46. 【請求項46】 前記蓄積容量が前段の走査電極に接続
    される画素のαgdおよびαstをそれぞれαgd(P)、αst
    (P)で表わし、前記蓄積容量が後段の前記走査電極に接
    続される画素のαgdおよびαstをそれぞれαgd(Q)、αs
    t(Q)で表わしたとき、(数70)を満たすことを特徴と
    する、請求項45に記載の表示装置。 (数70) αst(P)<αst(Q)
  47. 【請求項47】 複数の走査電極に電圧信号を印加する
    走査信号駆動回路を備え、前記走査信号駆動回路は少な
    くとも4値の出力電位レベルを備えている請求項46に
    記載の表示装置。
  48. 【請求項48】 前記走査電極Oが選択されるときに
    は、前記走査電極Oの電位は第1の電位レベルVgonとな
    り、前記走査電極Aおよび前記走査電極Bはそれぞれ第2
    の電位レベルVge(+)、および第3の電位レベルVge(-)と
    なり、前記走査電極Oが選択されない保持期間中は、前
    記走査電極Oの電位は概略第4の電位レベルVgoffとな
    り、かつ(数71)を満たす請求項47に記載の表示装
    置。 (数71) β(P)<β(Q) ただし、 β(P)=αst(P)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(P) β(Q)=αst(Q)(ΔVgec/ΔVgon)+αgd(Q) ΔVgec=(Vge(+)+Vge(-))/2−Vgoff ΔVgon=Vgon−Vgoff
  49. 【請求項49】 [αst(P)+αst(Q)]/2は前記走査
    電極の画面端部からの距離に応じて連続的または段階的
    に増加している請求項48に記載の表示装置。
  50. 【請求項50】 (数72)で表されるβ(P)およびβ
    (Q)に対して、[β(P)+β(Q)]/2が前記走査電極の画
    面端部からの距離に応じて連続的または段階的に増加し
    ている請求項49に記載の表示装置。 (数72) β=αst(ΔVgec/ΔVgon)+αgd ただし、 ΔVgec=(Vge(+)+Vge(-))/2−Vgoff ΔVgon=Vgon−Vgoff
  51. 【請求項51】 αst(P)、αst(Q)およびβ(P)、β(Q)
    の、前記走査電極の画面端部での値をαst(P,O)、αst
    (Q,O)およびβ(P,O)、β(Q,O)とするとき、[αst(P)−
    αst(P,O)+αst(Q)−αst(Q,O)]/2および[β(P)−
    β(P,O)+β(Q)−β(Q,O)]/2の値は、前記走査電極の
    画面端部からの距離の2乗に概略比例する請求項50に
    記載の表示装置。
  52. 【請求項52】 前記画素電極に前記スイッチング素子
    を介して電位を書き込んだ後に、前記蓄積容量を介した
    電圧を重畳することを特徴とする請求項47に記載の表
    示装置。
  53. 【請求項53】 前記画素電極と前記対向電極の間にあ
    る媒質は液晶である請求項30から52のいずれか1項
    に記載の表示装置。
  54. 【請求項54】 対向する2枚の基板のうち、一方の基
    板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線及びゲ
    ート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差点に対
    応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジ
    スタに接続された画素電極、前記画素電極との間で蓄積
    容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは他方の
    基板上に前記画素電極と対向するように形成された対向
    電極と、前記ゲート配線に順次ゲートパルスを供給する
    ゲート駆動回路と前記ソース配線に映像信号を供給する
    ソース駆動回路とを備え、 前記蓄積容量がゲート信号の供給側から離れるに従って
    小さくなるように形成され、前記蓄積容量の減少に伴っ
    て前記薄膜トランジスタが小さくなるよう構成されたこ
    とを特徴とする表示装置。
  55. 【請求項55】 対向する2枚の基板のうち、一方の基
    板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線及びゲ
    ート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差点に対
    応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジ
    スタに接続された画素電極、前記画素電極との間で蓄積
    容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは他方の
    基板上に前記画素電極と対向するように形成された対向
    電極と、前記ゲート配線に順次ゲートパルスを供給する
    ゲート駆動回路と前記ソース配線に映像信号を供給する
    ソース駆動回路とを備え、 前記薄膜トランジスタはゲート配線に接続されたゲート
    電極、ソース配線に接続されたソース電極、及び画素電
    極に接続されたドレイン電極から構成され、前記ソース
    電極とドレイン電極はチャネル幅Wでチャネル長Lを隔
    てて対向しており、前記蓄積容量電極がゲート信号の供
    給側から離れるに従って小さくなるように形成され、 前記蓄積容量電極の面積の減少に伴って前記薄膜トラン
    ジスタのドレイン電極のチャネル幅Wを小さくするとと
    もに、前記ゲートと前記ドレイン電極の重なりによって
    形成される静電容量が一定となるよう構成されたことを
    特徴とする表示装置。
  56. 【請求項56】 2配線以上のゲート配線に同時にゲー
    トパルスを印加する請求項54または55に記載の表示
    装置。
  57. 【請求項57】 連続した2配線以上のゲート配線に同
    時にゲートパルスを印加する請求項56記載の表示装
    置。
  58. 【請求項58】 対向する2枚の基板のうち、一方の基
    板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線及びゲ
    ート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差点に対
    応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジ
    スタに接続された画素電極、前記画素電極との間で蓄積
    容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは他方の
    基板上に前記画素電極と対向するように形成された対向
    電極を備え、 前記薄膜トランジスタはゲート配線に接続されたゲート
    電極、ソース配線に接続されたソース電極、及び画素電
    極に接続されたドレイン電極から構成され、前記ソース
    電極とドレイン電極はチャネル幅Wでチャネル長Lを隔
    てて対向しており、前記蓄積容量電極がゲート信号の供
    給側から離れるに従って小さくなるように形成され、 前記蓄積容量の減少に従って、前記ゲート電極とドレイ
    ン電極間の静電容量が大きくなるよう構成されたことを
    特徴とする表示装置。
  59. 【請求項59】 蓄積容量をCst、ゲート電極とドレイ
    ン電極間の静電容量をCgd、ドレイン電極と対向電極間
    の静電容量をClcとしたとき、Cst+Cgd+Clcが略一
    定となるよう構成された請求項58記載の表示装置。
  60. 【請求項60】 第2のスイッチング素子を備え、前記
    画素電極が前記第2のスイッチング素子のゲート電極を
    兼ねている、または、前記画素電極が前記第2のスイッ
    チング素子のゲート電極に接続されていることを特徴と
    する請求項1から59のいずれか1項に記載の表示装
    置。
  61. 【請求項61】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、前記画素電極との間に容量を形
    成する対向電極とを備えた表示素子であって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量および
    前記蓄積容量のうち少なくとも一方を含む、前記画素電
    極に接続された2つ以上の容量成分が、前記走査電極の
    給電端からの距離に応じて異なった値を有しており、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数73)に示す第1の容量比αgdが、前記走査電極の
    給電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に増加
    していることを特徴とする表示素子。 (数73) αgd=Cgd/Ctot
  62. 【請求項62】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、前記画素電極との間に容量を形
    成する対向電極と、蓄積容量電極とを備えた表示素子で
    あって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に第1の蓄積容量を備え、 前記画素電極と前記蓄積容量電極との間に第2の蓄積容
    量を備えたことを特徴とする表示素子。
  63. 【請求項63】 1つの画素において画素電極に接続さ
    れる全容量をCtot、前記スイッチング素子のゲート・
    ドレイン間容量をCgd、前記第1の蓄積容量をCst1、
    前記第2の蓄積容量をCst2とした場合に、 (数74)に示す第3の容量比αgd1が、走査電極の給
    電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に増加し
    ていることを特徴とする請求項62に記載の表示素子。 (数74) αgd1=Cgd/Ctot
  64. 【請求項64】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示素子で
    あって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 ある1つの前記走査電極に属する複数の画素の画素電極
    に接続される前記蓄積容量の他方の接続先の前記走査電
    極が複数あり、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数75)に示す第1の容量比αgdと(数76)に示す
    第2の容量比αstが、前記蓄積容量が接続される先の前
    記走査電極に応じて異なった値を有することを特徴とす
    る表示素子。 (数75) αgd=Cgd/Ctot (数76) αst=Cst/Ctot
  65. 【請求項65】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示素子で
    あって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数77)に示す第2の容量比αst=Cst/Ctotが、
    前記走査電極の画面端部からの距離に応じて変化してい
    ることを特徴とする表示素子。 (数77) αst=Cst/Ctot
  66. 【請求項66】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示素子で
    あって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 ある1つの前記走査電極に属する複数の画素の前記画素
    電極に接続される前記蓄積容量の他方の接続先の前記走
    査電極が複数あり、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数78)で示す第1の容量比αgdおよび(数79)で
    示す第2の容量比αstがともに、前記蓄積容量が接続さ
    れる先の前記走査電極に応じて異なった値を有し、 かつ前記走査電極の画面端部からの距離に応じて変化し
    ていることを特徴とする表示素子。 (数78) αgd=Cgd/Ctot (数79) αst=Cst/Ctot
  67. 【請求項67】 対向する2枚の基板のうち、一方の基
    板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線及びゲ
    ート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差点に対
    応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジ
    スタに接続された画素電極、前記画素電極との間で蓄積
    容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは他方の
    基板上に前記画素電極と対向するように形成された対向
    電極と、前記ゲート配線に順次ゲートパルスを供給する
    ゲート駆動回路と前記ソース配線に映像信号を供給する
    ソース駆動回路とを備え、 前記蓄積容量がゲート信号の供給側から離れるに従って
    小さくなるように形成され、前記蓄積容量の減少に伴っ
    て前記薄膜トランジスタが小さくなるよう構成されたこ
    とを特徴とする表示素子。
  68. 【請求項68】 対向する2枚の基板のうち、一方の基
    板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線及びゲ
    ート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差点に対
    応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジ
    スタに接続された画素電極、前記画素電極との間で蓄積
    容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは他方の
    基板上に前記画素電極と対向するように形成された対向
    電極と、前記ゲート配線に順次ゲートパルスを供給する
    ゲート駆動回路と前記ソース配線に映像信号を供給する
    ソース駆動回路とを備え、 前記薄膜トランジスタはゲート配線に接続されたゲート
    電極、ソース配線に接続されたソース電極、及び画素電
    極に接続されたドレイン電極から構成され、前記ソース
    電極とドレイン電極はチャネル幅Wでチャネル長Lを隔
    てて対向しており、前記蓄積容量電極がゲート信号の供
    給側から離れるに従って小さくなるように形成され、 前記蓄積容量電極の面積の減少に伴って前記薄膜トラン
    ジスタのドレイン電極のチャネル幅Wを小さくするとと
    もに、前記ゲートと前記ドレイン電極の重なりによって
    形成される静電容量が一定となるよう構成されたことを
    特徴とする表示素子。
  69. 【請求項69】 対向する2枚の基板のうち、一方の基
    板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線及びゲ
    ート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差点に対
    応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジ
    スタに接続された画素電極、前記画素電極との間で蓄積
    容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは他方の
    基板上に前記画素電極と対向するように形成された対向
    電極を備え、 前記薄膜トランジスタはゲート配線に接続されたゲート
    電極、ソース配線に接続されたソース電極、及び画素電
    極に接続されたドレイン電極から構成され、前記ソース
    電極とドレイン電極はチャネル幅Wでチャネル長Lを隔
    てて対向しており、前記蓄積容量電極がゲート信号の供
    給側から離れるに従って小さくなるように形成され、 前記蓄積容量の減少に従って、前記ゲート電極とドレイ
    ン電極間の静電容量が大きくなるよう構成されたことを
    特徴とする表示素子。
  70. 【請求項70】 第2のスイッチング素子を備え、前記
    画素電極が前記第2のスイッチング素子のゲート電極を
    兼ねている、または、前記画素電極が前記第2のスイッ
    チング素子のゲート電極に接続されていることを特徴と
    する請求項61から69のいずれか1項に記載の表示素
    子。
  71. 【請求項71】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、前記画素電極との間に容量を形
    成する対向電極とを備えた表示装置を駆動する方法であ
    って、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量および
    前記蓄積容量のうち少なくとも一方を含む、前記画素電
    極に接続された2つ以上の容量成分が、前記走査電極の
    給電端からの距離に応じて異なった値を有しており、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数80)に示す第1の容量比αgdが、前記走査電極の
    給電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に増加
    している表示装置を、 前記画素にスイッチング素子を介して電位を書き込んだ
    後に、前記蓄積容量を介した電圧を重畳するように駆動
    することを特徴とする表示装置の駆動方法。 (数80) αgd=Cgd/Ctot
  72. 【請求項72】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、前記画素電極との間に容量を形
    成する対向電極と、蓄積容量電極とを備えた表示装置を
    駆動する方法であって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に第1の蓄積容量を備え、 前記画素電極と前記蓄積容量電極との間に第2の蓄積容
    量を備えた表示装置を、 前記画素にスイッチング素子を介して電位を書き込んだ
    後に、前記第1の蓄積容量を介した電圧を重畳するよう
    に駆動することを特徴とする表示装置の駆動方法。
  73. 【請求項73】 1つの画素において画素電極に接続さ
    れる全容量をCtot、前記スイッチング素子のゲート・
    ドレイン間容量をCgd、前記第1の蓄積容量をCst1、
    前記第2の蓄積容量をCst2とした場合に、 (数81)に示す第3の容量比αgd1が、走査電極の給
    電端からの距離に応じて連続的にまたは段階的に増加し
    ていることを特徴とする請求項72に記載の表示装置の
    駆動方法。 (数81) αgd1=Cgd/Ctot
  74. 【請求項74】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示装置を
    駆動する方法であって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 ある1つの前記走査電極に属する複数の画素の画素電極
    に接続される前記蓄積容量の他方の接続先の前記走査電
    極が複数あり、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数82)に示す第1の容量比αgdと(数83)に示す
    第2の容量比αstが、前記蓄積容量が接続される先の前
    記走査電極に応じて異なった値を有する表示装置を、 前記画素にスイッチング素子を介して電位を書き込んだ
    後に、前記蓄積容量を介した電圧を重畳するように駆動
    することを特徴とする表示装置の駆動方法。 (数82) αgd=Cgd/Ctot (数83) αst=Cst/Ctot
  75. 【請求項75】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示装置を
    駆動する方法であって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数84)に示す第2の容量比αst=Cst/Ctotが、
    前記走査電極の画面端部からの距離に応じて変化してい
    る表示装置を、 前記画素にスイッチング素子を介して電位を書き込んだ
    後に、前記蓄積容量を介した電圧を重畳するように駆動
    することを特徴とする表示装置の駆動方法。 (数84) αst=Cst/Ctot
  76. 【請求項76】 マトリクス状に配置された複数の画素
    電極と、これに接続されたスイッチング素子と、走査電
    極と、映像信号電極と、対向電極とを備えた表示装置を
    駆動する方法であって、 前記画素電極と前記走査電極のうち当段の走査電極を除
    くものとの間に蓄積容量を備え、 ある1つの前記走査電極に属する複数の画素の前記画素
    電極に接続される前記蓄積容量の他方の接続先の前記走
    査電極が複数あり、 1つの画素において画素電極に接続される全容量をCto
    t、前記スイッチング素子のゲート・ドレイン間容量を
    Cgd、前記蓄積容量をCstとした場合に、 (数85)で示す第1の容量比αgdおよび(数86)で
    示す第2の容量比αstがともに、前記蓄積容量が接続さ
    れる先の前記走査電極に応じて異なった値を有し、 かつ前記走査電極の画面端部からの距離に応じて変化し
    ている表示装置を、前記画素にスイッチング素子を介し
    て電位を書き込んだ後に、前記蓄積容量を介した電圧を
    重畳するように駆動することを特徴とする表示装置の駆
    動方法。 (数85) αgd=Cgd/Ctot (数86) αst=Cst/Ctot
  77. 【請求項77】 対向する2枚の基板のうち、一方の基
    板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線及びゲ
    ート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差点に対
    応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジ
    スタに接続された画素電極、前記画素電極との間で蓄積
    容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは他方の
    基板上に前記画素電極と対向するように形成された対向
    電極と、前記ゲート配線に順次ゲートパルスを供給する
    ゲート駆動回路と前記ソース配線に映像信号を供給する
    ソース駆動回路とを備え、前記蓄積容量がゲート信号の
    供給側から離れるに従って小さくなるように形成され、
    前記蓄積容量の減少に伴って前記薄膜トランジスタが小
    さくなるよう構成した表示装置において、 2配線以上のゲート配線に同時にゲートパルスを印加す
    る表示装置の駆動方法。
  78. 【請求項78】 対向する2枚の基板のうち、一方の基
    板の対向面側に、行列状に配置されたソース配線及びゲ
    ート配線、前記ソース配線とゲート配線の各交差点に対
    応して設けられた薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジ
    スタに接続された画素電極、前記画素電極との間で蓄積
    容量を形成する蓄積容量電極、前記基板あるいは他方の
    基板上に前記画素電極と対向するように形成された対向
    電極と、前記ゲート配線に順次ゲートパルスを供給する
    ゲート駆動回路と前記ソース配線に映像信号を供給する
    ソース駆動回路とを備え、前記薄膜トランジスタはゲー
    ト配線に接続されたゲート電極、ソース配線に接続され
    たソース電極、及び画素電極に接続されたドレイン電極
    から構成され、前記ソース電極とドレイン電極はチャネ
    ル幅Wでチャネル長Lを隔てて対向しており、前記蓄積
    容量電極がゲート信号の供給側から離れるに従って小さ
    くなるように形成され、前記蓄積容量電極の面積の減少
    に伴って前記薄膜トランジスタのドレイン電極のチャネ
    ル幅Wを小さくするとともに、前記ゲートと前記ドレイ
    ン電極の重なりによって形成される静電容量が一定とな
    るよう構成した表示装置において、 2配線以上のゲート配線に同時にゲートパルスを印加す
    る表示装置の駆動方法。
  79. 【請求項79】 第2のスイッチング素子を備え、前記
    画素電極が前記第2のスイッチング素子のゲート電極を
    兼ねている、または、前記画素電極が前記第2のスイッ
    チング素子のゲート電極に接続されていることを特徴と
    する請求項71から78のいずれか1項に記載の表示装
    置の駆動方法。
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