JP2002071930A - カラーフィルター用フォトレジスト - Google Patents

カラーフィルター用フォトレジスト

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JP2002071930A
JP2002071930A JP2000257571A JP2000257571A JP2002071930A JP 2002071930 A JP2002071930 A JP 2002071930A JP 2000257571 A JP2000257571 A JP 2000257571A JP 2000257571 A JP2000257571 A JP 2000257571A JP 2002071930 A JP2002071930 A JP 2002071930A
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photoresist
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JP2000257571A
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English (en)
Inventor
Norishige Shichiri
徳重 七里
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、色の鮮やかさに優れ、解像度が高い
カラーフィルター用フォトレジストを提供する。 【解決手段】 着色樹脂微粒子、水溶性共重合体、及
び、水溶性ジアゾ樹脂からなるカラーフィルター用フォ
トレジスト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子用の
カラーフィルター用フォトレジストに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターは、一般に、液晶表示
素子用のカラーフィルター、印刷の色分解フィルター等
として使用されている。カラーフィルターは種々の方法
で製造されるが、代表的な製造法としては、電着法の
他、顔料分散法、染料法、印刷法、インクジェット法等
が挙げられる。印刷法、インクジェット法は微細なパタ
ーンを高精度に形成するために高度な技術を要するの
で、精度上課題がある。電着法は、電極のパターン形成
又は絶縁樹脂を用いたフォトリソグラフによる電極パタ
ーン形成を必要とする。カラーフィルターの製造方法の
なかでは、顔料分散法が最も広く用いられている。
【0003】顔料分散法は、ゼラチン、カゼイン、グリ
ュー、ポリビニルアルコール等の親水性高分子物質の溶
液に、顔料と光硬化剤とを加えた着色フォトレジストを
基板上に塗布して着色透明塗膜を形成し、光によって着
色透明塗膜を所定のパターンに架橋し現像することによ
ってカラーフィルターを形成する方法である。
【0004】上記着色フォトレジストとしては、溶剤系
又は水系のフォトレジストが考案されているが、いずれ
の場合も、顔料を使用するために透明性及び色の鮮やか
さに問題がある。一方、水溶性染料を使用する方法は染
料の耐光性が乏しいために、カラーフィルターの製造工
程で、加熱の制約を受けたり、表示体使用時の紫外線か
らの保護が必要となる。
【0005】また、油溶性染料を有機系樹脂バインダー
に溶解させたカラーフィルター用フォトレジストは、染
料が光を吸収するために、光硬化を行う際に光量を高く
する必要があり、感度が低くなるという問題がある。一
般に溶剤系のフォトレジストは作業環境上好ましくない
が、水系では油溶性染料を使用することが溶解度の問題
から困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、透明性、色の鮮やかさに優れ、解像度が高いカラー
フィルター用フォトレジストを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、着色樹脂微粒
子、水溶性共重合体、及び、水溶性ジアゾ樹脂からなる
カラーフィルター用フォトレジスト(以下、フォトレジ
ストともいう)である。以下に本発明を詳述する。
【0008】本発明のフォトレジストは、着色樹脂微粒
子を含有するものである。上記着色樹脂微粒子は、油溶
性染料を内包し、かつ、表面にアニオン性基又はカチオ
ン性基を有するものであることが好ましい。上記樹脂微
粒子を構成する樹脂成分としては、例えば、ラジカル重
合によるビニル系樹脂、重付加によるウレタン樹脂、重
縮合によるポリエステル樹脂等が挙げられる。なかで
も、ラジカル重合によるビニル系樹脂が好ましい。
【0009】上記着色樹脂微粒子を構成する樹脂成分が
ビニル系樹脂である場合、着色樹脂微粒子は、油溶性染
料の存在下で、下記一般式(I)で表される単量体(以
下、重合性単量体(I)という)を全単量体の10重量
%以上含有する単量体組成物を重合させてなることが好
ましい。
【0010】
【化2】
【0011】式中、R1 は、水素原子又はメチル基を表
すので、上記重合性単量体(I)は、アクリル酸アミド
誘導体又はメタクリル酸アミド誘導体である。また、R
2 は、炭素数3〜6のアルキル基を表す。R2 として
は、例えば、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブ
チル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記重合性単量体(I)は、染料を高濃度で溶解させる
作用を持つ。
【0012】上記重合性単量体(I)の含有量が10重
量%未満であると、染料を高濃度で溶解することが困難
になることがあるため、上記範囲が好ましい。上記単量
体組成物は、重合性単量体(I)単独からなるものであ
ってもよく、他のビニル系単量体との混合物であっても
よい。
【0013】上記他のビニル系単量体としては、重合性
単量体(I)と共重合可能なもので、かつ、油溶性染料
を溶解させることができるものであれば特に限定され
ず、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、塩化
ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、メタクリルアミド、グリシ
ジルメタクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリ
レート等の1分子中に1個の重合性不飽和結合を有する
ビニル系単量体;エチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリッ
トテトラアクリレート、アリルメタクリレート、ビニル
メタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ジビ
ニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、アジピン
酸ジビニル等の1分子中に2個以上の重合性不飽和結合
を有するビニル系単量体等が挙げられる。
【0014】上記1分子中に2個以上の重合性不飽和結
合を有するビニル系単量体を用いることにより、得られ
る樹脂を架橋することができる。上記1分子中に2個以
上の重合性不飽和結合を有するビニル系単量体の配合量
としては、上記単量体組成物中、0.1〜10重量%で
あるのが好ましい。0.1重量%未満であると、上記着
色樹脂微粒子内に染料を固定する効果があまり期待でき
ず、10重量%を超えると、油溶性染料の溶解度を低下
させるだけでなく、樹脂微粒子の凝集、染料の析出等が
起こり易くなるため、上記範囲が好ましい。より好まし
くは、0.5〜5重量%である。
【0015】通常、着色樹脂微粒子に用いられる色剤と
しては、染料、顔料等が挙げられる。上記染料として
は、例えば、酸性染料、塩基性染料、直接染料、分散染
料、油溶性染料等が挙げられるが、本発明では、樹脂成
分への分散性が良好であることから、油溶性染料が使用
される。
【0016】上記油溶性染料としては、20℃の有機溶
媒に対する溶解度が1重量%以上であるものが好まし
い。上記有機溶媒としては特に限定されず、例えば、炭
化水素、ハロゲン化炭化水素、ケトン、エステル、アル
コール、アミド等が挙げられる。
【0017】上記油溶性染料としては、更に、上記の有
機溶媒に対する溶解度を有するとともに、20℃の水に
対する溶解度が1重量%以下で、かつ、100℃の水に
対する溶解度が10重量%以下であるものがより好まし
い。
【0018】20℃の有機溶媒に対する溶解度が1重量
%以上であり、かつ、20℃の水に対する溶解度が1重
量%以下で、100℃の水に対する溶解度が10重量%
以下である油溶性染料としては、例えば、アゾ系染料、
アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、トリフ
ェニルメタン系染料等;アゾ金属錯体染料;なお、カラ
ーインデックス番号でいうとsolvent blue
44、45、59、104;solvent red2
4、68、89、124;solvent yello
w13、14、33、79、93;vat blue
1、6;vat yellow6等が挙げられる。
【0019】また、上記油溶性染料としては、アニオン
性染料と、下記一般式(II)で表されるカチオン性単
量体とを反応させることにより得られる塩も好適に使用
される。
【0020】
【化3】
【0021】式中、R3 は、水素原子又はメチル基を表
し、R4 、R5 、R6 は、それぞれ独立して、炭素数1
〜8のアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、又
は、炭素数3〜8のシクロアルキル基を表し、Xは、ハ
ロゲン原子を表し、R4 、R5、R6 で表される基に含
まれる炭素数の合計は8以上である。
【0022】上記一般式(II)で表されるカチオン性
単量体は、疎水性が比較的強く、上記アニオン性染料と
の反応により塩を析出させることができる。上記R4
5 、R6 で表される基に含まれる炭素数の合計が8未
満であると、親水性が強くなり、上記アニオン性染料と
の反応により疎水性の塩を生成することが難しいので好
ましくない。
【0023】また、上記一般式(II)で表されるカチ
オン性単量体と上記単量体組成物とを共重合させること
により生成する重合体に、油溶性染料を固定させ、油溶
性染料の脱離を抑制することができる。
【0024】上記油溶性染料の配合量は、単量体組成物
100重量部に対して、1〜50重量部であるのが好ま
しい。50重量部を超えると、油溶性染料の濃度が高く
なりすぎて、添加しにくくなるだけではなく、重合時に
油溶性染料が分離する場合があるため、上記範囲が好ま
しい。より好ましくは5〜30重量部である。
【0025】上記樹脂微粒子は、表面にアニオン性基又
はカチオン性基を有する。上記樹脂微粒子の表面にアニ
オン性基を付与するには、例えば、樹脂微粒子の表面に
アニオン性界面活性剤を吸着させる方法が挙げられる。
上記アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル
硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム等のアルキ
ル硫酸塩;アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルス
ルホン酸アンモニウム等のアルキルスルホン酸塩等が挙
げられる。
【0026】また、上記樹脂微粒子の表面にアニオン性
基を付与するには、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の重合
性不飽和結合を有するカルボン酸、重合性不飽和結合を
有するリン酸エステルや重合性不飽和結合を有するスル
ホン酸エステル等を上記単量体組成物に加えて共重合す
る方法も好適に用いられる。特に上記重合性不飽和結合
を有するカルボン酸等を単量体組成物に加えると、重合
性不飽和結合を有するカルボン酸等が樹脂微粒子の樹脂
成分中に固定されるため、得られる塗膜の透明性に悪影
響を与えず、アニオン性基の脱離がないという利点を有
することから好ましい。
【0027】上記樹脂微粒子の表面にカチオン性基を付
与するには、例えば、樹脂微粒子の表面にカチオン性界
面活性剤を吸着させる方法が挙げられる。上記カチオン
性界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩、ベン
ザルコニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩
等が挙げられる。また、上記樹脂微粒子の表面にカチオ
ン性基を付与するには、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアク
リロイル基を有するアミンの塩やビニルピリジン等のビ
ニル基を有する含窒素化合物の塩等の重合性不飽和結合
を有するアミン塩を上記単量体組成物に加えて共重合す
る方法も好適に用いられる。特に上記重合性不飽和結合
を有するアミン塩等を単量体組成物に加えると、重合性
不飽和結合を有するアミン塩等が樹脂微粒子の樹脂成分
中に固定されるため、得られる塗膜の透明性に悪影響を
与えず、カチオン性基の脱離がないという利点を有する
ことから好ましい。
【0028】上記樹脂微粒子の製造方法としては特に限
定されず、例えば、乳化重合、懸濁重合、ソープフリー
重合、分散重合、ポリマー乳化等の一般的なエマルジョ
ンの調製方法が挙げられる。なかでも、粒径制御の容易
さや生産効率の面から、油溶性染料及びビニル系単量体
を含有する単量体組成物を乳化重合するか、又は、油溶
性染料とビニル系単量体及びイオン基を持ったビニル系
単量体の組成物とを溶液重合し、この溶液を水に分散乳
化することにより樹脂微粒子を得るのが好ましい。
【0029】上記樹脂微粒子を乳化重合により製造する
には、例えば、単量体組成物を、アニオン性界面活性
剤、カチオン性界面活性剤等の乳化剤、油溶性染料、重
合開始剤、又は、重合性不飽和結合を有する酸又はアミ
ン塩の存在下に水に分散させたのち、乳化重合を行う。
【0030】上記乳化重合により本発明で用いる着色樹
脂微粒子を製造する場合、その反応条件としては特に限
定されず、使用する油溶性染料、単量体組成物、重合開
始剤、及び、界面活性剤の種類に応じて設定すればよ
く、例えば、重合性単量体(I)を含有する単量体組成
物、乳化剤、及び、脱イオン水をフラスコに仕込み、窒
素気流下で攪拌しながら、温度を反応温度まで昇温し、
次に重合開始剤の溶液をフラスコ内に注入し、油溶性染
料を含む染料溶液を1〜2時間かけて滴下し、更に、同
温度で3〜4時間攪拌した後、室温まで冷却する方法等
を用いて乳化重合を行うことにより、着色樹脂微粒子を
製造することができる。
【0031】乳化重合の反応温度としては特に限定され
ないが、通常、10〜100℃であることが好ましい。
より好ましくは、40〜80℃である。上記乳化剤の濃
度としては特に限定されないが、0.5〜10重量%で
あることが好ましい。また、上記乳化剤の配合量は特に
限定されないが、乳化剤水溶液に対する油溶性染料と単
量体組成物との和の重量比で1/5〜1/1であること
が好ましい。
【0032】上記重合開始剤としては特に限定されず、
例えば、油溶性又は水溶性の有機アゾ化合物;過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物;ベンゾ
イルパーオキサイド等の有機過酸化物;上記無機過酸化
物と亜硫酸塩等の還元剤とを組み合わせたレドックス組
成物等が挙げられる。これらのなかでは、有機アゾ化合
物が好ましく、半減期10時間で分解温度が40〜80
℃の有機アゾ化合物がより好ましい。上記重合開始剤の
配合量としては、単量体組成物100重量部に対して
0.1〜10重量部であることが好ましい。より好まし
くは、0.2〜5重量部である。
【0033】また、上記着色樹脂微粒子を得る方法とし
ては、乳化重合のほか、単量体組成物を、油溶性染料、
重合性不飽和結合を有する酸やアミン塩とともに有機溶
剤に溶解させたのち、重合開始剤により重合を行うこと
により樹脂溶液を得て、得られた樹脂溶液に水を添加し
て攪拌することによっても得ることができる。
【0034】上記樹脂溶液を製造する方法及び条件とし
ては特に限定されず、使用する単量体組成物、重合開始
剤の種類に応じて適宜設定すればよく、例えば、疎水性
ビニル系単量体、アニオン性基又はカチオン性基を有す
るビニル系単量体、非イオン性親水基を有するビニル系
単量体、及び、有機溶剤をフラスコに仕込み、窒素気流
下で攪拌しながら、温度を反応温度まで昇温し、次に重
合開始剤の溶液を1〜2時間かけて滴下し、更に、同温
度で3〜4時間攪拌した後、室温まで冷却することによ
り樹脂溶液を得ることができる。上記反応温度は特に限
定されないが、通常、10〜100℃であることが好ま
しい。より好ましくは、40〜80℃である。
【0035】上記有機溶剤としては特に限定されず、例
えば、トルエン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチル
ケトン、メタノール、エタノール、ジオキサン等、一般
的な有機溶剤が使用できる。上記有機溶剤とビニル系単
量体の割合は、有機溶剤100重量部に対してビニル系
単量体10〜50重量部を加えることが好ましい。有機
溶剤の割合が多いと生産性が悪くなることがあり、有機
溶剤の割合が少ないと粘度が上昇するので、水への分散
が難しくなることがある。上記有機溶剤は、水溶媒への
分散後、必要に応じて蒸留により除去してもよい。
【0036】上記重合開始剤としては乳化重合において
用いるものと同様なものを、同様な配合量で用いること
ができる。上記樹脂溶液に油溶性染料を溶解した後、こ
の樹脂溶液を攪拌装置で激しく攪拌しながら水を添加す
ることにより、着色樹脂微粒子分散液を製造することが
できる。上記攪拌装置としては、一般的な乳化装置が使
用できるが、ホモジナイザー等の高速攪拌のできる攪拌
装置が好ましい。
【0037】上記樹脂溶液に添加する水の量は樹脂溶液
100重量部に対して50〜200重量部であることが
好ましい。また上記樹脂微粒子の安定性を向上させるた
め、樹脂溶液に添加する水のpH調整を行ってもよい。
この際、樹脂微粒子の樹脂成分にアニオン性基を有する
ビニル系単量体を使用した場合は、アンモニアやアルキ
ルアミン等の塩基性物質の水溶液、カチオン性基を有す
るビニル系単量体を使用した場合は、塩酸等の酸性物質
の水溶液を使用することが好ましい。
【0038】上記樹脂微粒子の平均粒子径は5〜500
nmであることが好ましい。5nm未満であると、光照
射時の光の散乱、吸収が多くなりすぎて、硬化の感度が
悪くなることがあり、500nmを超えると、樹脂微粒
子が沈降して、液と粒子が分離することがあるため上記
範囲が好ましい。より好ましくは、10〜100nmで
ある。
【0039】上記着色樹脂微粒子分散液の添加量は、一
般に、水溶性共重合体100重量部に対し、20〜20
0重量部であることが好ましい。20重量部未満である
と、色濃度が不足することがあり、200重量部を超え
ると、感光性が低下するうえに、水溶性共重合体の不足
によって水現像能力が低下し、微細な画像を作りにくく
なることがある。
【0040】本発明で用いる水溶性共重合体としては、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを主成分と
する水溶性アクリル系共重合体であるのが好ましい。2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを主成分とす
ると、水溶性共重合体は、ヒドロキシエチル基を有する
ので、ジアゾ樹脂と組み合わせると光架橋しやすく、ガ
ラス基板との接着性に優れる。
【0041】上記水溶性アクリル系共重合体は、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートと水溶性コモノマ
ーとを適当な溶媒に溶解し、重合開始剤を用いて共重合
させることにより得ることができる。
【0042】上記水溶性コモノマーとしては特に限定さ
れず、例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミド、メトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、エトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、ジアセトン(メタアクリルアミド、N−ビ
ニルピロリドン、アクリルアミド−t−ブチルスルホン
酸、マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸等の水
溶性ビニル系モノマーが挙げられる。これらは単独で用
いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0043】上記溶媒としては、使用するモノマーはす
べて水溶性であるので、水又は酢酸水溶液を使用するの
が好ましい。上記溶媒としては、更に、メチルセロソル
ブ、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒を併用すること
もできる。
【0044】上記重合開始剤としては、例えば、過硫酸
アンモニウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチ
レンイソブチルアミジン)ハイドロクロライド、2,
2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロ
ライド、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイッ
クアシッド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N
〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシ
エチル〕プロピオンアミド)等が挙げられる。
【0045】上記共重合の方法としては、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、水溶性コモノマー及び
重合開始剤を均一に溶解した水溶液又は酢酸水溶液を製
造し、これを水又は酢酸水を入れた反応器中に滴下又は
分割添加しながら反応器を攪拌下で加熱し、適度の温度
に維持して共重合を行う方法が好ましい。全モノマーを
一括して仕込んで共重合させると、重合過程での反応溶
液の急激な粘度上昇が起こり反応溶液がゲル化すること
が多い。重合温度としては、重合開始剤の種類によって
異なるが、通常70〜90℃であるのが好ましい。重合
時間は数時間であるのが好ましい。
【0046】2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト成分の含有量は、水溶性アクリル系共重合体中、50
〜90重量%であることが好ましい。50重量%未満で
あると、水溶性アクリル系共重合体の重合性(架橋性)
が低下し、90重量%を超えると、水溶性アクリル系共
重合体中にミクロゲルが発生しやすくなり、また着色樹
脂微粒子の分散性も低下する傾向がある。より好ましく
は、60〜80重量%である。
【0047】上記水溶性コモノマーのうち、各種(メ
タ)アクリル酸は、着色樹脂微粒子に対する親和性を向
上させてフォトレジスト中の着色樹脂微粒子濃度を高
め、フォトレジスト膜の厚みを薄くする効果がある。上
記(メタ)アクリル酸の含有量は、水溶性アクリル系共
重合体中、0〜5重量%であるのが好ましい。5重量%
を超えると、水溶性アクリル系共重合体の水溶性が低下
し、アルコール等の有機溶媒を併用しなければならなく
なる。
【0048】上記水溶性共重合体の配合量は、着色樹脂
微粒子100重量部に対して、10〜300重量部であ
るのが好ましい。10重量部未満であると、着色樹脂微
粒子に対する現像性が低下することがあり、100重量
部を超えると、本発明のフォトレジストの固形分中の着
色樹脂微粒子濃度が低下するため、膜厚を大きくしない
と、必要な色調を得にくくなる。
【0049】本発明においては、水溶性ジアゾ樹脂は光
硬化剤として用いられる。上記水溶性ジアゾ樹脂は、芳
香族ジアゾニウム塩とホルムアルデヒドとの縮合により
得られる低重合の樹脂であるのが好ましい。上記芳香族
ジアゾニウム塩としては特に限定されず、例えば、p−
ジアゾジフェニルアミン硫酸塩、2,5−ジメトキシ−
4−p−トリルメルカプトベンゼンジアゾニウム硫酸
塩、2,5−ジメトキシ−4−モルホリノベンゼンジア
ゾニウム硫酸塩等が挙げられる。上記水溶性ジアゾ樹脂
の含有量は、水溶性共重合体100重量部に対し、5〜
30重量部であるのが好ましい。
【0050】本発明のフォトレジストを、ガラス基板上
の透明電極の上に塗布し、光硬化させることにより、カ
ラーフィルターを作製することができる。本発明のフォ
トレジストを上記透明電極に塗布する方法としては、例
えば、スピンコーター、ロールコーター等を用いる方法
が挙げられ、上記光硬化としては、例えば、紫外線等に
よるもの等が挙げられる。
【0051】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0052】(実施例1) <水溶性共重合体(A)の調製>10%酢酸水200重
量部を入れた反応器に、窒素ガスを送入しながら、下記
の組成の混合液を、3時間かけて滴下した。反応器内の
温度83℃で攪拌し、滴下開始から8時間後に、室温ま
で冷却した。
【0053】 ・2−ヒドロキシエチルメタクリレート 80重量部 ・メタクリルアミド 10重量部 ・アクリル酸 1重量部 ・ジメチルメタクリルアミド 9重量部 ・重合開始剤(和光純薬社製、V−501) 1重量部 ・10%酢酸水 200重量部
【0054】<着色樹脂微粒子分散液(B)の調製>ド
デシル硫酸ナトリウム2重量部、ニューフロンティアS
510を4重量部、脱イオン水194重量部、及び、n
−ブトキシメチルアクリルアミド10重量部をフラスコ
に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら、液温を50℃に
上げた。次に、V−70(和光純薬社製、油溶性アゾ重
合開始剤)0.5重量部を含むエタノール溶液10重量
部をフラスコ内に注入し、すぐに、下記組成の染料溶液
を2時間かけて滴下した。得られたエマルジョンを濾過
して着色樹脂微粒子分散液(B)を得た。
【0055】 (染料溶液の組成) ・n−ブトキシメチルアクリルアミド 89重量部 ・エチレングリコールジメタクリレート 1重量部 ・オラゾールレッドG(チバガイギー社製、赤色アゾ染料の金属錯体) 20重 量部
【0056】 <フォトレジストの調製> ・水溶性共重合体(A) 21重量部 ・着色樹脂微粒子分散液(B) 25重量部 ・水溶性ジアゾ樹脂(シンコー技研社製、D−013)の10重量%水溶液 3重量部 ・脱イオン水 51重量部 上記組成に従い、各成分を均一に混合した。
【0057】<光硬化膜の調製>上記フォトレジストを
700rpmで透明電極付きガラス円板上にスピンコー
トし、60℃で10分間乾燥させて、厚さ0.85μm
の塗膜を得た。解像度試験用のフォトマスクを重ねて、
超高圧水銀灯で紫外線を250mJ/cm2 で照射し、
界面活性剤及びリンゴ酸を含む現像液で2分間現像した
ところ、線幅10μmの凹画線及び凸画線が再現され
た。
【0058】(実施例2) <着色樹脂微粒子分散液(C)の調製>n−ブトキシメ
チルアクリルアミド85g、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート5g、ヒドロキシエチルメタクリレート10
gを酢酸エチル300gに溶解し、フラスコ内に注入
し、窒素置換した後、V−65(和光純薬社製、油溶性
アゾ重合開始剤)10gのエタノール溶液10%溶液を
1時間かけて滴下した。その後、同温度で3時間攪拌し
た後、色剤としてオラゾールレッドG(チバガイギー社
製、赤色アゾ染料の金属錯体)20gを添加し溶解後、
室温に冷却し、着色樹脂溶液を得た。この液に酢酸を
1.2g加えた水600gを滴下しながら、ホモジナイ
ザーにて乳化して着色樹脂溶液の分散体を得た。
【0059】得られた着色樹脂溶液の分散体を40℃に
加熱して、真空蒸留し、酢酸エチルを除去することによ
って着色樹脂微粒子分散液(C)を得た。得られた着色
樹脂微粒子分散液(C)を孔径5μmのフィルターで濾
過して、レーザー光散乱式粒径分布測定器(装置名:マ
イクロトラック(日機装(株)製)を用いて着色樹脂の
粒子径を測定したところ、平均粒子径は165nmであ
った。
【0060】<フォトレジストの調製>下記の組成に従
い、各成分を均一に混合した。 ・水溶性共重合体(A) 21重量部 ・着色樹脂微粒子分散液(C) 25重量部 ・水溶性ジアゾ樹脂(シンコー技研社製、D−013)の10重量%水溶液 3重量部 ・脱イオン水 51重量部 実施例1と同様の方法で光硬化膜を作製し、評価したと
ころ、線幅10μmの凹画線及び凸画線が再現された。
【0061】(比較例1)実施例1の着色樹脂微粒子分
散液(B)の代わりに下記組成の顔料分散液を使用した
以外は実施例1と同様にして光硬化膜を得た。 (顔料分散液の組成) ・顔料(フタロシアニンブルー:ジオキサンバイオレット=95:5) 20重 量部 ・非イオン性界面活性剤 1重量部 ・ポリビニルアルコール 1重量部 ・脱イオン水 78重量部
【0062】上記組成物をボールミルで8時間処理して
顔料分散液を得た。実施例1と同様の方法で光硬化膜を
作製し、評価したところ、線幅10μmの凹画線及び凸
画線が再現されたが、曇価は高かった。
【0063】(比較例2)実施例1の着色樹脂微粒子分
散液(B)の代わりに赤色水溶性染料(日本化薬社製カ
ラーフィルター用染料PC Red 137P)を使用
し下記のフォトレジストを作製し、実施例1と同様の方
法で光硬化膜を作製し、評価したが、光照射による硬化
が認められなかった。
【0064】<フォトレジストの調製>下記の組成に従
い、各成分を均一に混合した。 ・水溶性共重合体(A) 21重量部 ・赤色水溶性染料 1重量部 ・水溶性ジアゾ樹脂(シンコー技研社製、D−013)の10重量%水溶液 3重量部 ・脱イオン水 76重量部
【0065】[評価]実施例及び比較例で得られた膜の
評価結果を表1に示した。 <評価方法>解像度に加えて、乾燥膜の曇価及び光硬化
性を評価した。曇価は、ヘーズメーター(TC−H3D
PK、東京電色社製)により測定した。光硬化性は、光
照射部の膜の残存状態を顕微鏡で観察し、残存している
ものを○、していないものを×とした。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、透
明性に優れ、感度の高い液晶表示素子用のカラーフィル
ターを得ることができるカラーフィルター用フォトレジ
ストを提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 505 G03F 7/004 505 7/021 7/021 7/032 7/032

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色樹脂微粒子、水溶性共重合体、及
    び、水溶性ジアゾ樹脂からなることを特徴とするカラー
    フィルター用フォトレジスト。
  2. 【請求項2】 着色樹脂微粒子は、油溶性染料を内包
    し、かつ、表面にアニオン性基又はカチオン性基を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルター用
    フォトレジスト。
  3. 【請求項3】 樹脂微粒子は、平均粒子径が5〜500
    nmであることを特徴とする請求項2記載のカラーフィ
    ルター用フォトレジスト。
  4. 【請求項4】 樹脂微粒子は、油溶性染料の存在下で、
    下記一般式(I)で表される単量体を全単量体の10重
    量%以上含有する単量体組成物を重合させてなることを
    特徴とする請求項2又は3記載のカラーフィルター用フ
    ォトレジスト。 【化1】 式中、R1 は、水素原子又はメチル基を表し、R2 は、
    炭素数3〜6のアルキル基を表す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012220751A (ja) * 2011-04-11 2012-11-12 Jsr Corp 着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子

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