JPH10306131A - 光硬化性着色組成物 - Google Patents

光硬化性着色組成物

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JPH10306131A
JPH10306131A JP11812997A JP11812997A JPH10306131A JP H10306131 A JPH10306131 A JP H10306131A JP 11812997 A JP11812997 A JP 11812997A JP 11812997 A JP11812997 A JP 11812997A JP H10306131 A JPH10306131 A JP H10306131A
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JP
Japan
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monomer represented
water
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general formula
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Application number
JP11812997A
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English (en)
Inventor
Yasushi Uematsu
靖 上松
Yoichiro Kamei
洋一郎 亀井
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリに晒されてもアルカリ金属を取り込
みにくい光硬化性着色組成物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される単量体、下
記式(2)で表される単量体、下記一般式(3)で表さ
れる単量体及び下記一般式(4)で表される単量体を共
重合させることにより得られる水溶性共重合体と、微粉
末状の顔料と、光反応性付与剤とからなる光硬化性着色
組成物。 式中、R1 、R3 及びR4 は、水素又はメチル基を表
す。R2 は、水素又はカルボキシル基を表す。R5 は、
エチレン基又はプロピレン基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子のカ
ラーフィルター、印刷の色分解フィルター等に好適に用
いられる光硬化性着色組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】光硬化性樹脂は、光の照射によって硬化
して皮膜を形成する樹脂として知られている。光硬化性
樹脂は、塗布したのち、その上にマスクを乗せ、マスク
には予め光を透過する部分と透過しない部分とを設けて
おき、マスクの上から光を照射して、光に照射された樹
脂部分を硬化させ、光を透過しない部分に残った未硬化
の樹脂を溶剤に溶かして取り除き、所望の形状に樹脂皮
膜を形成するのに用いられる。
【0003】光硬化性着色組成物は、光硬化性樹脂に顔
料等を添加したものであり、液晶表示素子のカラーフィ
ルター、印刷の色分解フィルター等の着色画像を形成す
るのに用いられている。
【0004】特開平6−95378号公報には、(a)
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又はジエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、(b)ジメ
チルアクリルアミド、(c)アクリル酸等の重合性カル
ボン酸、及び、(d)ジメチルアミノエチルアクリルア
ミド等のジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミ
ドの4種の単量体の共重合によって得られる水溶性共重
合体に、微粉末状の顔料と、水溶性ジアゾ樹脂等の光反
応性付与剤とを加えてなる光硬化性着色組成物が、水を
溶剤として使用することができ、この光硬化性着色組成
物により、色調が良好であり、熱により変色することが
なく、かつ、ガラス基板等に強固な接着性を有する透明
着色皮膜が得られることが開示されている。
【0005】しかしながら、この光硬化性着色組成物
は、カラーフィルターのオーバーコートの現像時やIT
Oレジスト剥離工程等で強アルカリに晒される際に、ア
ルカリ金属を取り込み易くなる欠点があり、アルカリ金
属を多量にカラーレジスト中に取り込むと、膜の抵抗値
が低下し、場合によっては表示不良に至るという問題が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑み、アルカリに晒されてもアルカリ金属を取り込みに
くい光硬化性着色組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1)で表される単量体、下記式(2)で表される単量
体、下記一般式(3)で表される単量体及び下記一般式
(4)で表される単量体を共重合させることにより得ら
れる水溶性共重合体と、微粉末状の顔料と、光反応性付
与剤とからなる光硬化性着色組成物である。
【0008】
【化3】
【0009】式中、R1 、R3 、R4 は、水素又はメチ
ル基を表す。R2 は、水素又はカルボキシル基を表す。
5 は、エチレン基又はプロピレン基を表す。以下に本
発明を詳述する。
【0010】本発明で用いられる水溶性共重合体は、上
記一般式(1)で表される単量体、上記式(2)で表さ
れる単量体、上記一般式(3)で表される単量体及び上
記一般式(4)で表される単量体を共重合させることに
より得られる。
【0011】本発明においては、上記一般式(1)で表
される単量体、上記式(2)で表される単量体、上記一
般式(3)で表される単量体、上記一般式(4)で表さ
れる単量体、及び、下記一般式(5)で表される単量体
を共重合させることによって得られる水溶性共重合体を
用いてもよい。
【0012】
【化4】
【0013】式中、R6 は、水素又はメチル基を表す。
7 は、エチレン基又はプロピレン基を表す。R8 、R
9 、R10は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表
す。Xは、O又はNHを表し、Yは、酸基を表す。
【0014】本発明においては、上記一般式(1)で表
される単量体、上記式(2)で表される単量体、上記一
般式(3)で表される単量体及び上記一般式(4)で表
される単量体に、又は、上記一般式(1)で表される単
量体、上記式(2)で表される単量体、上記一般式
(3)で表される単量体、上記一般式(4)で表される
単量体及び上記一般式(5)で表される単量体に、必要
に応じて、下記一般式(6)で表される単量体を加えて
共重合することができる。
【0015】
【化5】
【0016】式中、R11は、水素又はメチル基を表す。
nは、1又は2を表す。上記一般式(1)で表される単
量体は、N−メチロールアクリルアミド、又は、N−メ
チロールメタクリルアミドである。上記式(2)で表さ
れる単量体は、ジメチルアクリルアミドである。
【0017】上記一般式(3)で表される単量体として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸等が挙げられる。なかでも、水溶性の点から、
アクリル酸が好ましい。
【0018】上記一般式(4)で表される単量体として
は、例えば、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジ
エチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエ
チルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリ
ルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジ
エチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノ
プロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノプロピルメ
タクリルアミド等が挙げられる。
【0019】上記一般式(5)で表される単量体として
は、例えば、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、メタクリルアミドプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオ
キシエチルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げ
られる。
【0020】上記一般式(6)で表される単量体として
は、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコー
ルモノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタク
リレート等が挙げられる。
【0021】上記水溶性共重合体中の上記一般式(1)
〜(6)で表される単量体の好ましい配合比は、以下の
通りである。上記一般式(1)で表される単量体の配合
比は、30〜80重量%が好ましい。30重量%未満で
あると、光反応性付与剤による光硬化性が低下すること
があり、80重量%を超えると、共重合体自体の水溶性
が低下することがある。より好ましくは、50〜80重
量%である。
【0022】上記式(2)で表される単量体の配合比
は、1〜20重量%が好ましい。1重量%未満である
と、水溶性が低下することがあり、20重量%を超える
と、共重合体の吸湿性が大きくなり、また、得られる皮
膜の強度が低下することがある。より好ましくは、5〜
16重量%である。
【0023】上記一般式(3)で表される単量体の配合
比は、0.1〜3重量%が好ましい。0.1重量%未満
であると、水溶性共重合体に対して添加することができ
る顔料の比率を増大させ、これにより塗膜の厚みを薄く
する効果が低下することがあり、3重量%を超えると、
共重合体の水溶性が低下し、高濃度の酢酸水等を用いな
いと溶解しにくくなることがある。より好ましくは、
0.5〜2重量%である。
【0024】上記一般式(4)で表される単量体は、上
記式(2)で表される単量体と相補的な関係にあって、
上記式(2)で表される単量体を多量に用いた場合に
は、上記一般式(4)で表される単量体は少量用いただ
けで良好な水溶性共重合体を得ることができる。
【0025】上記一般式(4)で表される単量体の配合
比は、1〜5重量%が好ましい。1重量%未満である
と、水溶性が低下することがあり、5重量%を超える
と、水溶性共重合体の熱安定性が低下することがある。
より好ましくは、2〜4重量%である。
【0026】上記一般式(5)で表される単量体の配合
比は、1〜20重量%が好ましい。1重量%未満である
と、レジスト膜をアルカリ処理する際に、アルカリ金属
の取り込みを抑える効果が少なくなり、20重量%を超
えると、共重合体の吸湿性が大きくなり、また、得られ
る皮膜の強度が低下することがある。より好ましくは、
5〜12重量%である。
【0027】上記一般式(6)で表される単量体は、必
要に応じて、上記一般式(1)で表される単量体と相補
的に用いられる。上記一般式(1)で表される単量体と
上記一般式(6)で表される単量体との比率は、レジス
トと塗布面との密着性により、適宜選択される。上記一
般式(6)で表される単量体は、上記水溶性共重合体の
50重量%以下の範囲で用いることが好ましい。
【0028】上記水溶性共重合体は、任意成分として他
の単量体を含むことができる。上記他の単量体としては
特に限定されず、例えば、アクリルアミド、メタクリル
アミド、N−ビニルピロリドン、ダイアセトンアクリル
アミド、テトラヒドロフルフリルアクリレート、アクリ
ルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ア
クリルアミドエチルトリエチルアンモニウムクロライ
ド、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムク
ロライド、アクリルアミドプロピルトリエチルアンモニ
ウムクロライド、メタクリルアミドエチルトリメチルア
ンモニウムクロライド、メタクリルアミドエチルトリエ
チルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
【0029】これらのうち、メタクリルアミドが好まし
い。メタクリルアミドは、本来水溶性であるが、適度の
疎水性も有しているので、これを加えて得られる共重合
体は高温で熱処理しても変色や着色を起こすことが少な
く、かえって架橋の程度が向上して膜としての強度が大
きくなるからである。上記メタクリルアミドの添加量
は、水溶性共重合体の総重量の20重量%以下が好まし
い。
【0030】上記一般式(1)で表される単量体、上記
式(2)で表される単量体、上記一般式(3)で表され
る単量体及び上記一般式(4)で表される単量体、又
は、上記一般式(1)で表される単量体、上記式(2)
で表される単量体、上記一般式(3)で表される単量
体、上記一般式(4)で表される単量体及び上記一般式
(5)で表される単量体を共重合させる方法としては特
に限定されず、例えば、これらの単量体を適当な溶媒に
溶解して共重合させる方法等が挙げられる。
【0031】上記溶媒としては、例えば、メチルセロソ
ルブ、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒を使用するこ
ともできるが、20%以下の酢酸を含有する水を使用す
ることが好ましい。
【0032】上記共重合で用いられる重合開始剤として
は、水中で共重合させる場合には、例えば、過硫酸アン
モニウム、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレン
イソブチルアミジン)ハイドロクロライド、2,2′−
アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライ
ド、4,4′−アゾビス(4−シアノペンタノイックア
シッド)、2,2′−アゾビス{2−メチル−N[1,
1′−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチ
ル]プロピオンアミド}等が用いられる。
【0033】上記共重合の具体的な方法としては、例え
ば、上記一般式(1)で表される単量体、上記式(2)
で表される単量体、上記一般式(3)で表される単量
体、上記一般式(4)で表される単量体、及び、上記重
合開始剤、並びに、必要に応じて、上記一般式(5)で
表される単量体、及び/又は、上記一般(6)で表され
る単量体を均一に溶解した酢酸酸性の水溶液を調製し、
ついで、これを水又は酢酸水が入った反応器中に滴下し
ながら反応器を加熱し、適度の温度に維持して共重合を
行わせる。このときの温度は、重合開始剤の種類によっ
て異なるが、通常、70〜90℃が好ましい。通常数時
間かけて滴下を行い、滴下後更に数時間上述の温度に保
持して、共重合を完了させる。
【0034】このようにして得られた水溶性共重合体の
分子量は、1万〜20万が好ましい。分子量が小さすぎ
ると、これを液晶表示素子のカラーフィルターとして使
用した場合に、解像度が低下することがあり、大きすぎ
ると、光を照射して硬化させたあとで、未硬化部分を溶
解して硬化部分から除去しにくくなる。
【0035】本発明で用いられる顔料としては特に限定
されず、有機質からなるものであっても、無機質からな
るものであってもよいが、液晶表示素子のカラーフィル
ターを形成するために用いる場合には、透過光スペクト
ルの選択の広い有機質からなる顔料を用いることが好ま
しい。
【0036】上記有機質からなる顔料としては特に限定
されず、例えば、フタロシアニン系、縮合アゾ系、ペリ
レン系、アントラキノン系、キナクリドン系、インダン
スロン系、ジオキサジン系、アゾレーキ系、ベンゾイミ
ダゾロン系、キノフタロン系等が挙げられる。
【0037】本発明において、上記顔料は、微粉末状の
ものとして用いられる。上記微粉末状の顔料の平均粒径
は、0.2μm以下が好ましい。0.2μmを超える
と、顔料粒子の大きさがその色の光の波長より大きくな
り、濁って見えることがある。
【0038】本発明においては、分散剤を含有する水溶
液中に上記微粉末状の顔料を予め分散させて分散物を調
製し、この分散物を水溶性共重合体の水溶液中に添加し
て混合することが好ましい。上記顔料の分散物は、ター
ボミキサー、ボールミル、アトライタ、ビーズミル等を
用いて調製することができる。
【0039】上記顔料を分散させるために用いられる分
散剤としては、水溶性重合体、界面活性剤等が好まし
い。上記水溶性重合体としては、例えば、ポリビニルピ
ロリドン又はビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体を
用いると、上記顔料をよく分散させることができるが、
本発明においては、これらのビニルピロリドン系重合体
を用いて塗膜とした場合には、得られる塗膜の透明度が
悪かったり、色調が変化したりすることがある。これに
対して、ビニルアルコール系重合体を上記水溶性重合体
として用いると、顔料分散性が優れているうえに、ビニ
ルピロリドン系重合体に比べて、ジアゾ樹脂との光反応
性がより良好な光硬化性着色組成物が得られる。
【0040】上記ビニルアルコール系重合体のなかで
も、けん化度が75〜85モル%であり、分子量が4万
〜10万である部分けん化ポリ酢酸ビニルが好ましい。
けん化度が75モル%未満であると、現像時に乾燥後の
塗膜を水で再溶解させにくくなり、85モル%を超える
と、顔料分散物の貯蔵安定性が低下することがある。よ
り好ましくは、76〜82モル%である。また、分子量
が4万未満であると、顔料分散物の安定性が不充分とな
ることがあり、また、水溶性共重合体との相溶性に劣る
ことがあり、10万を超えると、水溶液の粘度が高いの
で顔料分散が困難となることがある。そのほか、ポリビ
ニルアルコールのカルボン酸又はスルホン酸誘導体も、
顔料分散性は良好であるが、これらは高温で加熱する
と、着色する欠点を有している。
【0041】上記部分けん化ポリ酢酸ビニルを用いる場
合には、その使用量は、顔料100重量部に対して10
〜200重量部が好ましい。10重量部未満であると、
保護コロイドとしての効果が不足することがあり、20
0重量部を超えると、200℃以上に加熱したとき褐色
の着色が顕著に現れることがある。より好ましくは、2
0〜100重量部である。
【0042】上記顔料の分散においては、分散剤として
界面活性剤を単独で用いることもできるが、水溶性重合
体と併用することが好ましい。上記界面活性剤として
は、非イオン性のものが好ましい。上記非イオン性界面
活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル等が挙げられる。
【0043】上記顔料の分散に界面活性剤を用いる場合
には、上記界面活性剤の使用量は、顔料100重量部に
対して0.5〜50重量部が好ましい。0.5重量部未
満であると、顔料を充分よく分散させることができない
ことがあり、50重量部を超えると、組成物から得られ
る皮膜が粘着性を帯びて、画像の安定性が低下すること
がある。
【0044】本発明においては、上述のようにして得ら
れた微粉末状の顔料の分散物を上記水溶性共重合体に添
加する。上記顔料の添加量は、水溶性共重合体100重
量部に対して50〜300重量部が好ましい。少なすぎ
ると、着色度が不足することがあり、多すぎると、感光
性が低下することがあるうえに、樹脂分の不足によって
皮膜形成能が低下することがあるので、微細な画像を形
成しにくくなる。本発明においては、上記顔料を水溶性
共重合体100重量部に対して200重量部程度添加す
ると、良好な画像を得ることができる。
【0045】本発明で用いられる光反応性付与剤として
は、例えば、水溶性ジアゾ樹脂、水溶性多官能芳香族ア
ジド化合物等が挙げられる。上記水溶性ジアゾ樹脂は、
芳香族ジアゾニウム化合物にホルムアルデヒドを付加、
縮合させることによって得られる樹脂である。上記芳香
族ジアゾニウム化合物としては、例えば、p−ジアゾジ
フェニルアルミン、2,5−ジメトキシ−4−p−トリ
ルメルカプトベンゼンジアゾニウム、2,5−ジメトキ
シ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウム等が挙げられ
る。
【0046】上記水溶性多官能芳香族アジド化合物は、
1分子中に2個以上のアジド基を有する芳香族化合物で
ある。上記水溶性多官能芳香族アジド化合物としては、
例えば、4,4′−ジアジドスチルベン−2,2′−ジ
スルホン酸ナトリウム、2,6−ビス(4−アジドベン
ザール)シクロヘキサノン−2,2′−ジスルホン酸、
2,6−ビス(4−アジドベンザール)アセトン−2,
2′−ジスルホン酸等が挙げられる。
【0047】本発明においては、上記光反応性付与剤を
上記水溶性共重合体に添加する。上記光反応性付与剤の
添加量は、水溶性共重合体100重量部に対して5〜3
0重量部が好ましい。5重量部未満であると、充分に光
反応させることができないことがあり、30重量部を超
えると、高温乾燥後の塗膜が褐色に変色することがあ
る。
【0048】本発明の光硬化性着色組成物は、通常、水
溶液として使用される。水溶液とするためには、上述の
ように上記水溶性共重合体の水溶液に上記微粉末状の顔
料の分散物を添加してよく攪拌して混合した後に、カチ
オン性界面活性剤を添加して攪拌させる。その後に上記
光反応性付与剤を添加して更によく攪拌して溶解させる
ことにより、本発明の光硬化性着色組成物の水溶液を得
ることができる。
【0049】本発明の光硬化性着色組成物は、水溶液と
して使用することができるので、スピンコータ、ロール
コータ等によってガラス等の基板上に容易に塗布するこ
とができる。
【0050】本発明の光硬化性着色組成物は、水溶性で
あるので、人体や環境への害がなく、未硬化の樹脂を除
くのに水を使用することができるので、現像が容易であ
り、更に、水溶性でありながらガラス等の基板に塗布し
たときにムラがなく、均一な塗膜を得ることができる。
【0051】本発明の光硬化性着色組成物は、塗膜形成
後、光硬化させることにより、表面に凸凹がなく、色の
濃淡が均一であって、かつ、強固な皮膜を形成すること
ができる。本発明の光硬化性着色組成物は、液晶表示素
子のカラーフィルター、印刷の色分解フィルター等の着
色画像を形成させるために好適に用いることができる。
【0052】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0053】実施例1水溶性共重合体水溶液の調製 N−メチロールアクリルアミド70重量部、ジメチルア
クリルアミド16重量部、アクリル酸1重量部、ジメチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド3重量部、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート10重量部、重合開始剤
(和光純薬社製、V−501、4,4′−アゾビス(4
−シアノペンタノイック)アシッド)1重量部及び10
%酢酸水200重量部を混合して単量体水溶液を調製し
た。10%の酢酸水200重量部の入ったフラスコに窒
素ガスを通しながら、内温を80℃に維持して、よく攪
拌しながら上記の単量体水溶液を4時間かけて滴下し
た。滴下終了後、80℃で更に4時間攪拌しながら共重
合させた。これを孔径0.20μmのメンブレンフィル
ターで濾過し、水溶性共重合体水溶液を得た。
【0054】顔料分散物の調製 フタロシアニンブルー10重量部、界面活性剤(ポリエ
チレングリコールモノオレイルエーテル)0.1重量部
及び部分けん化ポリ酢酸ビニル(日本合成化学工業社
製、ゴーセノールKM−11(けん化度76.7〜7
9.3モル%、平均重合度1000)の10%水溶液)
100重量部を混合し、この混合物をブレンダーに入
れ、大きな粒が残らない程度に攪拌した。径1mmのジ
ルコニアビーズを充填したアルミナポットに移し、振動
ミルで粉砕した。その後、更に12000rpmで遠心
分離を行い、粗粒子を除去して顔料分散物を得た。
【0055】光硬化性着色組成物の調製 得られた水溶性共重合体水溶液10重量部に、上記顔料
分散物50重量部を添加し、更に脱イオン水31重量部
を加え、マグネチックスターラーで2時間かき混ぜ、組
成物を得た。このようにして得られた組成物100重量
部に水溶性ジアゾ樹脂(シンコー技研社製、D−01
3)の10%水溶液の濾過液2重量部を添加し、更に1
0分間攪拌した。これを10分間静置して光硬化性着色
組成物を得た。
【0056】塗膜試験 得られた光硬化性着色組成物を、ガラス板上に1000
rpmでスピンコートにより塗布した。この塗膜を70
℃で3分間乾燥した後、超高圧水銀灯を用いて150m
j/cm2 の紫外線を照射した。その塗膜を180℃で
30分間加熱したところ、均一で強固な塗膜が得られ
た。
【0057】アルカリ処理 得られた塗膜を0.1%KOH水溶液に3分間浸漬した
後、ガラス板からレジスト膜をスパチュラで掻き取り、
原子吸光法にてカリウムの濃度を定量分析した。その結
果を図1に示した。
【0058】実施例2 N−メチロールアクリルアミドの配合部数を45重量
部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの配合部数を
35重量部に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、
強固な塗膜を得た。実施例1と同様にしてアルカリ処理
を行い、カリウムの濃度を定量分析した。その結果を図
1に示した。
【0059】比較例1 N−メチロールアクリルアミドの配合部数を20重量
部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの配合部数を
60重量部に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、
強固な塗膜を得た。実施例1と同様にしてアルカリ処理
を行い、カリウムの濃度を定量分析した。その結果を図
1に示した。
【0060】実施例3 N−メチロールアクリルアミド60重量部、ジメチルア
クリルアミド16重量部、アクリル酸1重量部、ジメチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド3重量部、メタクリ
ルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド1
0重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10重
量部、重合開始剤(和光純薬社製、V−501、4,
4′−アゾビス(4−シアノペンタノイック)アシッ
ド)1重量部及び10%酢酸水200重量部を混合して
単量体水溶液を調製したこと以外は実施例1と同様に行
い、強固な塗膜を得た。実施例1と同様にしてアルカリ
処理を行い、カリウムの濃度を定量分析した。その結果
を図2に示した。
【0061】実施例4 N−メチロールアクリルアミドの配合部数を45重量
部、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム
クロライドの配合部数を5重量部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレートの配合部数を30重量部に代えたこと
以外は実施例3と同様に行い、強固な塗膜を得た。実施
例1と同様にしてアルカリ処理を行い、カリウムの濃度
を定量分析した。その結果を図2に示した。
【0062】比較例2 N−メチロールアクリルアミドの配合部数を20重量
部、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム
クロライドの配合部数を0.5重量部、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレートの配合部数を59.5重量部に代
えたこと以外は実施例3と同様に行い、強固な塗膜を得
た。実施例1と同様にしてアルカリ処理を行い、カリウ
ムの濃度を定量分析した。その結果を図2に示した。
【0063】
【発明の効果】本発明の光硬化性着色組成物は、上述の
通りであるので、ムラがなく均一な塗膜を得ることがで
き、更に、この塗膜を光硬化させることにより、凹凸が
なく、色の濃淡が均一であって、かつ、アルカリ処理を
施した際にアルカリ金属を取り込みにくい強固な透明着
色皮膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、実施例2及び比較例1におけるレジ
スト膜中のカリウム濃度を示す図である。縦軸はカリウ
ム濃度(ppm)を表す。
【図2】実施例3、実施例4及び比較例2におけるレジ
スト膜中のカリウム濃度を示す図である。縦軸はカリウ
ム濃度(ppm)を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/004 505 G03F 7/004 505 7/027 7/027 7/033 7/033

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される単量体、下
    記式(2)で表される単量体、下記一般式(3)で表さ
    れる単量体及び下記一般式(4)で表される単量体を共
    重合させることにより得られる水溶性共重合体と、微粉
    末状の顔料と、光反応性付与剤とからなることを特徴と
    する光硬化性着色組成物。 【化1】 式中、R1 、R3 、R4 は、水素又はメチル基を表す。
    2 は、水素又はカルボキシル基を表す。R5 は、エチ
    レン基又はプロピレン基を表す。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1)で表される単量体、下
    記式(2)で表される単量体、下記一般式(3)で表さ
    れる単量体、下記一般式(4)で表される単量体、及
    び、下記一般式(5)で表される単量体を共重合させる
    ことにより得られる水溶性共重合体と、微粉末状の顔料
    と、光反応性付与剤とからなることを特徴とする光硬化
    性着色組成物。 【化2】 式中、R1 、R3 、R4 、R6 は、水素又はメチル基を
    表す。R2 は、水素又はカルボキシル基を表す。R5
    7 は、エチレン基又はプロピレン基を表す。R8 、R
    9 、R10は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表
    す。Xは、O又はNHを表し、Yは、酸基を表す。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007056084A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Kureha Corp 重合性単量体組成物、ガスバリア性フィルム、及びガスバリア性フィルムの製造方法
JP2008209850A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Jsr Corp 着色層形成用感放射線性組成物、カラーフィルタおよびカラー液晶表示素子

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JP2007056084A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Kureha Corp 重合性単量体組成物、ガスバリア性フィルム、及びガスバリア性フィルムの製造方法
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