JP2002071289A - 空気調和機用熱交換器 - Google Patents

空気調和機用熱交換器

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JP2002071289A JP2000261348A JP2000261348A JP2002071289A JP 2002071289 A JP2002071289 A JP 2002071289A JP 2000261348 A JP2000261348 A JP 2000261348A JP 2000261348 A JP2000261348 A JP 2000261348A JP 2002071289 A JP2002071289 A JP 2002071289A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、空気調和機内に傾斜して配置された
熱交換器であり、フィンに生成付着するドレン水の排出
が円滑になされ、信頼性の高い空気調和機用熱交換器を
提供する。 【解決手段】空気調和機に組み込んだ状態で傾斜角度を
持つように配置され、互いに狭小の間隙を存して並設さ
れる多数枚のフィン6と、これらフィンに設けられるカ
ラー部12を貫通する熱交換パイプ7とからなり、フィ
ンのカラー部相互間に複数の切起し13が設けられ、フ
ィンのカラー部とフィン端縁との最小距離aおよび、フ
ィンの切起しとフィン端縁との最小距離bのうち、小さ
い方の値が、フィンの熱交換空気流通方向に沿う幅寸法
Wfの10分の1よりも、大きくなるように設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器を傾斜し
て収容配置する空気調和機用熱交換器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機用の熱交換器において、特
に、室内側熱交換器はフィンに多数の切起しを設けるこ
とによって熱交換効率を上げてきた。また、その切起し
方法に対して、様々な工夫がなされてきた。
【0003】たとえば、特許登録第2628570号に
は、切起しの数を増やすことによるフィンの分断や、交
互に異なる方向に切り起こす両側オフセットなどによっ
て、温度境界層を薄くしたり、切起し面積の割合を増や
す技術が記載されている。
【0004】また、実公平5−39330号には、ドレ
ン水の水滴が飛散することの防止手段として、フィン端
部近傍にドレン水案内用の凹条溝や切起し片を用いた例
が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような多数の切起しを有する熱交換器では、長期間使用
すると、フィン表面に形成される親水被膜に劣化が生じ
る虞れがある。あるいは、新しい住宅建材から放出され
ることのあるVOC(揮発性有機化合物)ガス等が、フ
ィン表面に付着して撥水化する。この状態では、ドレン
水の円滑な排水が行われなくなり、熱交換器外へドレン
水が滴下もしくは飛散し、やがては空気調和機外部へ放
出されると言う問題が起きている。
【0006】特に、VOCガス等の付着によるフィン表
面の撥水化は、住宅建材の多様化や住宅の気密性の向上
により増加傾向にある。そして、近時の空気調和機の省
エネルギ対策により、空気調和機の筐体内に熱交換器を
傾斜配置することで熱交換器容量を大きくしており、そ
の反面、ドレン水が飛散し易くなっている。
【0007】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、空気調和機内に傾斜
して配置された熱交換器であり、熱交換作用にともなっ
て熱交換器を構成するフィンに生成付着したドレン水が
円滑に排出され、信頼性の高い空気調和機用熱交換器を
提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するため
本発明は、請求項1として、空気調和機に組み込んだ状
態で傾斜角度を持つように配置され、互いに狭小の間隙
を存して並設される多数枚のフィンと、これらフィンに
設けられるカラー部を貫通する熱交換パイプとからな
り、フィンのカラー部相互間に複数の切起しが設けられ
たフィンドチューブ形の空気調和機用熱交換器におい
て、フィンのカラー部とフィン端縁との最小距離およ
び、上記フィンの切起しとフィン端縁との最小距離のう
ち、小さい方の値が、フィンの熱交換空気流通方向に沿
う幅寸法の10分の1よりも、大きくなるように設定し
たことを特徴とする。
【0009】請求項2として、請求項1記載の空気調和
機用熱交換器においてフィンの切起しとフィン端縁との
最小距離が、フィンのカラー部とフィン端縁との最小距
離よりも、大きくなるように設定したことを特徴とす
る。
【0010】上記目的を満足するため本発明は、請求項
3として、空気調和機に組み込んだ状態で傾斜角度を持
つように配置され、互いに狭小の間隙を存して並設され
る多数枚のフィンと、これらフィンに設けられるカラー
部を貫通する熱交換パイプとからなり、上記フィンのカ
ラー部相互間に複数の切起しが設けられたフィンドチュ
ーブ形の空気調和機用熱交換器において、熱交換器を空
気調和機に組み込んだ状態で、上側となる切起しとフィ
ン端縁との最小距離よりも、下側となるフィンの切起し
とフィン端縁との最小距離が、大きくなるように設定し
たことを特徴とする。
【0011】請求項4として、請求1および請求項3の
いずれかに記載の空気調和機用熱交換器において上記フ
ィンのカラー部および切起し以外の平坦部に、断面凹状
に形成される溝部が設けられることを特徴とする。
【0012】請求項5として、請求項1ないし請求項4
記載の空気調和機用熱交換器において上記切起しは、複
数条、フィンの幅方向に所定間隔を存して並行に設けら
れる切起し群からなり、空気下流側の切起し群と、その
他の部位に設けられる切起し群の構成を、互いに異なら
せたことを特徴とする。
【0013】請求項6として、請求項5記載の空気調和
機用熱交換器において異ならせた構成の切起し群に近接
するフィン端部の傾斜角度を、60°以下に設定したこ
とを特徴とする。
【0014】上記目的を満足するため本発明は、請求項
7として、空気調和機に組み込んだ状態で傾斜角度を持
つように配置され、互いに狭小の間隙を存して並設され
る多数枚のフィンと、これらフィンに設けられるカラー
部を貫通する熱交換パイプとからなり、フィンのカラー
部相互間に複数の切起しが設けられたフィンドチューブ
形の空気調和機用熱交換器において、上記熱交換パイプ
は、フィンに一列に並べられ、かつ所定の段ピッチを存
して貫通され、上記フィンに、熱交換パイプの段ピッチ
毎もしくは段ピッチの倍数毎に配置される空気上流側の
段ピッチの3/4以上の長さの列間切起しが設けられ、
空気上流側の熱交換パイプ中心を通る垂直線から反傾斜
方向に45度下方に降ろした線と、カラー部外側との交
点から鉛直下向きに降ろした線と、列間切起しとの交点
よりも、列間切起しの端部が上方にあり、かつ前記交点
と列間切起し端部との距離を、段ピッチの1/5以内に
設定したことを特徴とする。
【0015】請求項8として、請求項1ないし請求項7
記載の空気調和機用熱交換器において空気上流側フィン
端縁と上流側カラー部との距離よりも、空気下流側フィ
ン端縁と空気下流側カラー部との距離を、長く設定した
ことを特徴とする。
【0016】請求項9として、請求項1ないし請求項8
記載の空気調和機用熱交換器において上記切起しは、全
てが同一面方向に切起こされている片側切起しであり、
これら切起しの相互間に何ら加工されない平坦部が存在
することを特徴とする。
【0017】請求項10として、請求項1ないし請求項
9記載の空気調和機用熱交換器において上記多数枚のフ
ィンは、フィンピッチが1.4mm以下に設定されるこ
とを特徴とする。
【0018】このような課題を解決する手段を採用する
ことにより、熱交換作用にともなってフィンに生成付着
するドレン水の排水が円滑になされ、信頼性の高い空気
調和機用熱交換器が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は、空気調和機の室内
ユニットを断面にして示す。筐体であるユニット本体1
の前面部と上面部とに、それぞれ室内空気をユニット本
体内に吸込み案内するための吸込口2,3が設けられて
いる。ユニット本体1の前面下部には、ユニット本体内
で熱交換した空気を再び室内に吹出し案内するための吹
出し口4が設けられている。
【0020】ユニット本体1内部には、側面視でほぼ逆
V字状に形成される室内熱交換器5が配置される。この
室内熱交換器5は、前部吸込口2下端から上部吸込口3
のほぼ中間部に亘って湾曲成される前側熱交換器部5A
と、この前側熱交換器部の上端からユニット本体1の背
面側に斜め下方に傾斜する後側熱交換器部5Bとから構
成される。
【0021】前,後側熱交換器部5A,5Bのいずれに
しても、水平面に対して、その一部もしくは全部が斜め
に傾斜して配置された状態となっている。この室内熱交
換器5は、多数枚のフィン6を狭小の間隙を存して配置
し、複数本の熱交換パイプ7もしくは1本の熱交換パイ
プを蛇行させ、フィンを貫通した、いわゆるフィンドチ
ューブ形の熱交換器である。
【0022】前,後側熱交換器部5A,5Bの下端部に
対向して、それぞれドレン受け8a,8bが設けられ
る。また、これら熱交換器部5A,5B相互間に室内送
風機を構成する横流ファン9が配置される。上記横流フ
ァン9の周囲から上記吹出し口4に亘って送風路を形成
するケーシング10が設けられていて、室内側熱交換器
を通過した空気を吹出し口4に円滑に送風案内するよう
になっている。
【0023】図2(A)は、室内熱交換器5の一部を拡
大した図である。ただし、ここでは熱交換パイプ7は省
略しており、フィン6のみ示している。フィン6の熱交
換空気(室内空気)が流通する方向である幅方向の中央
部には、この長手方向に所定間隔を存して、列間切起し
11が設けられている。この列間切起し11によって、
フィン6は幅方向に対して左右両側に仕切られる。
【0024】図2(B)に、フィン6に設けられるカラ
ー部12を示す。列間切起し11によって左右に仕切ら
れるそれぞれの部位には、長手方向に沿って一列であ
り、かつ互いに所定のピッチを存して、円筒状のカラー
部12が突設されている。
【0025】左右列のカラー部12は、互いにその位置
が非対向に設計されていて、いわゆる千鳥状をなす配置
である。上記熱交換パイプ7は、これらカラー部12に
対してほとんど圧入状態で挿通され、フィン6における
位置が決められている。
【0026】各列のカラー部12相互間には切起し13
が設けられている。これら切起し13は、上記列間切起
し11と同様、細長い孔部を形成するとともに一面側に
一体に切起した、いわゆるスリット片である。
【0027】このようなスリット片からなる切起し13
が、フィンの幅方向に所定間隔を存して複数条並設さ
れ、切起し群が形成される。全ての切起し13の、切起
し方向は同一面側であり、両側部の切起し13の長さ
は、内側の切起しの長さよりも長く形成されている。
【0028】図3に、第1の実施の形態の熱交換器5を
構成するフィン6の一部を示す。
【0029】上記熱交換器5は、水平面に対して所定の
傾斜角度θを持つように配置されている。ユニット本体
1内に導かれて、この熱交換器5を通過する熱交換空気
(室内空気)は、フィン6の左側から入って右側から出
る、一方向(幅方向)に流れるようになっている。
【0030】ここでは、熱交換空気の流通方向の下流側
で、切起し13とフィン6端縁との最小距離bが、同じ
空気下流側での熱交換パイプ7が貫通するカラー部12
の外側とフィン6端縁との最小距離aよりも、小さく形
成されることを特徴としている。
【0031】そのうえで、狭く設定された切起し13と
フィン6端縁との距離bが、フィン6の熱交換空気の流
通方向である幅方向寸法Wfの、1/10よりも広くな
るよう設定されている。
【0032】図4は、第1の実施の形態の変形例でのフ
ィン6を示す。空気下流側の切起し13とフィン6端縁
との最小距離bが、空気下流側のカラー部12の外側と
フィン6端縁との最小距離aよりも小さく形成されるう
えで、空気下流側のカラー部12の外側とフィン6端縁
との最小距離aが、フィンの幅方向寸法Wfの1/10
よりも広くなるよう設定されている。
【0033】すなわち、熱交換器5が蒸発器として作用
するとき、フィン6と熱交換空気との熱交換により、空
気中の水蒸気がフィン面上にて結露し、ドレン水とな
る。フィンドチューブ形の熱交換器5が傾斜配置されて
いると、重力の影響により鉛直下側となるフィン6端部
にドレン水が集まり、フィン端縁に沿って流れる。
【0034】フィン6端部に、ある程度の幅寸法の平滑
面が存在していれば、ドレン水は無理なく流れるが、一
部でも狭い箇所があれば、ドレン水はフィンから溢れ出
て滴下し、飛散する虞れがある。
【0035】特に、経時変化による劣化や、化学物質の
付着により撥水化したフィンでは、より飛散し易くな
る。このドレン水の量は、フィン6面積に比例し、換言
すればフィン幅に比例する。そのため、円滑な排水をな
すのに、フィン幅に応じた広さの平坦部が必要となる。
【0036】図5は、フィン6における必要な平坦部の
広さを実験的に調べたものであり、横軸に熱交換器5を
傾斜したとき下側となるフィン6端部近傍の平坦部最小
隙間に対するフィン幅の割合を取り、縦軸にドレン水が
熱交換器5外部へ飛散する量を示す。
【0037】図にあるように、最小隙間のフィン幅に対
する割合が、10%を超えるとドレン水の飛散量が大幅
に減少することが分かる。そこで、先に図3および図4
で説明したような構成が導かれ、フィン6に付着するド
レン水の排水を円滑にして、室内ユニット外部への滴下
や飛散を防止し、信頼性の向上を得る。
【0038】第2の実施の形態として、図6に示すよう
な構成のフィン6Aでもよい。フィンドチューブ形の熱
交換器5が、水平面に対して傾斜角度θを持って配置さ
れるとき、空気最下流側の切起し13と空気下流側のフ
ィン6A端縁との距離bが、空気下流側カラー部12と
空気下流側のフィン6A端縁との距離aに等しく、もし
くはそれよりも小さく設定されている。
【0039】すなわち、フィン6A上に生成されるドレ
ン水は、鉛直下側となるフィン端部に集まり、さらにフ
ィン端縁に沿って流れるが、その流れは熱交換パイプ7
が貫通するカラー部12や切起し13の位置によって影
響される。
【0040】上記距離aと距離bの値を同じに設定した
場合は、ドレン水がカラー部12近傍を通過する量より
も、切起し13を通過する量の方が、ドレン水が飛散す
る確率が高くなる。
【0041】これは、カラー部12近傍におけるフィン
6A端縁との最小隙間が1点のみであり、逆に切起し1
3の場合は、切起しの長さ相当分の範囲が最小隙間とな
るためである。したがって、カラー部12とフィン6A
端縁との距離aよりも、切起し13とフィン端縁との距
離bを大きく設定した方が、ドレン水の飛散防止を得ら
れるので有効であり、同じであってもある程度の効果は
得られる。
【0042】第3の実施形態として、図7に示すような
構成のフィン6Bでもよい。
【0043】フィンドチューブ形の熱交換器5が水平面
に対して所定の傾斜角度θを持って配置されるとき、空
気最下流側切起し13と空気下流側フィン6B端縁との
距離を、段階的に下側の段にいくほど広げるように構成
される。
【0044】すなわち、フィン6B上を流れるドレン水
は下へ行くほど量が増えるため、下の段ほど切起しとフ
ィン端縁の距離を増すことにより、ドレン水の飛散を防
止することができ、図6で説明したのと同一の作用効果
を得られる。
【0045】あるいは、変形例として図8(A)に示す
ように、熱交換パイプ7が貫通するカラー部12相互の
各段における切起し13の本数を全て同一に揃え、かつ
カラー部中心軸に対して位置ズレのないように設けても
よい。
【0046】そして、これらカラー部12と切起し13
の中心軸に対して、フィン6Bの下側の端縁を斜めに傾
斜して設定する。この傾斜によって、上部から下部側に
亘って、切起し13とフィン6B端縁との距離が拡大す
る。
【0047】さらなる変形例として図8(B)に示すよ
うに、フィン6B傾斜下側の端縁は上側の端縁とどの部
位においても同一であって、切起し13の本数を上部か
ら下部に亘って徐々に減らしたり、あるいはスリット相
互間の間隔を狭めてもよい。いずれも、図7で説明した
ものと同一の作用効果を得られる。
【0048】第4の実施の形態として、図9(A)
(B)に示すような構成のフィン6Cでもよい。すなわ
ち、先に説明した第1ないし第3の実施の形態の構成を
組合わせたうえで、上記フィン6Cの傾斜下側の端縁に
沿って、断面凹状の溝部15が設けられている。
【0049】ドレン水はフィン6C端部に設けられた断
面凹状の溝部15に沿って流れ、そのためフィン端部に
沿って流れるドレン水の膜が薄くなり、熱交換器外への
水滴の飛散が少なくなる。
【0050】第5の実施の形態として、図10に示すよ
うな構成のフィン6Dでもよい。上記切起し13A,1
3Bは、複数条、フィン6Dの幅方向に所定間隔を存し
て並行に設けられる切起し群を形成していて、フィンの
傾斜角度が小さい部分における熱交換空気下流側の切起
し群13Aを、その他の切起し群13Bと異なる構成と
する。
【0051】具体的には、傾斜する上記フィン6Dにお
いて、熱交換空気が流通する下流側の切起し群13Aは
3条並行して設けられ、その他の切起し群13Bは4条
並行して設けられている。
【0052】このように、傾斜角度が小さい部分のみド
レン排水性のよい形状の切起し群13Aとすることで、
熱伝達性能の低下を最小限に抑えることができる。特
に、異ならせた構成の切起し群13Aに近接するフィン
端部の傾斜角度が60°以下の場合は、ドレン排水性が
よいことは図5からも明らかである。
【0053】第6の実施の形態として、図11(A)
(B)(C)に示すような構成のフィン6Eでもよい。
熱交換器5を構成するフィン6Eにおいて、熱交換空気
が流通する上流側と下流側の熱交換パイプ7列間に、パ
イプ段ピッチの3/4以上の長さを持つ列間切起し11
Aが設けられている。
【0054】熱交換器5が傾斜配置された状態で、空気
上流側の熱交換パイプ7中心を通る垂直線から反傾斜方
向に45°下方へ降ろした線と、カラー部12との交点
から鉛直下向きに降ろした線と、列間切起し11の交点
pよりも、列間切起し11Aの端部が上方にあり、かつ
前記交点pと列間切起し11A端部との距離fを段ピッ
チhの1/5以内に設定したことを特徴としている。
【0055】すなわち、ドレン水を熱交換器5外へ飛散
させないためには、下方(空気下流側)に位置するフィ
ン6E端部を流れるドレン水量を極力抑えることが必要
である。空気上流側で発生したドレン水は、上記列間切
起し11Aによってフィン6E端部に伝わらせ、空気下
流側には流さない作用をなす。
【0056】図12に矢印で示すように、フィン6Eに
生成されるドレン水は切起し13群の端部を伝わってカ
ラー部12の周りに集まり、かつこの周りを伝わって流
れる。そして、ドレン水は慣性力によってカラー部12
の下側へ回り込み、このカラー部を離れるのは鉛直線に
対して±45°の範囲となる。
【0057】上述の構成では、この範囲において鉛直下
方に列間切起し11Aが存在するため、ドレン水が空気
下流側に伝わらせるのを遅らせる。ドレン水が下流側フ
ィン6E端縁に到達する位置を可能な限り下部にするこ
とで、ドレン水が滴下した場合でも上記ドレン受け8
a,8b内に収まる確率が高くなり、被害を最小限に抑
制できる。
【0058】そこで、図11(A)で説明したような構
成を採用することで、上述の作用効果が得られる。ま
た、図11(B)に示すように、それぞれの列間切起し
11Bの長さを長く設定するほど、高い効果が得られ
る。あるいは、図11(C)に示すように、列間切起し
11Cの形状を片側切起しとすることでも、同一の作用
効果が得られる。
【0059】第7の実施の形態として、図13に示すよ
うな構成のフィン6Fでもよい。この場合、熱交換空気
が流通する上流側のカラー部12aとフィン6Fの空気
上流側端縁との距離mよりも、空気下流側列のカラー部
12bとフィン下流側端縁との距離nを大きく設定した
ことを特徴としている。
【0060】上述の構成を採用することで、フィン6F
の熱交換空気流通方向である幅方向の寸法を大きくする
ことなく、下流側列のカラー部12bとフィン下流側端
縁との距離nを大きくできるため、コストアップするこ
となく、ドレン水飛散防止を得る。
【0061】第8の実施の形態として、図14に示すよ
うな構成のフィン6Gでもよい。このフィン6Gにおい
て、上記切起し13を全て同一面方向(図の上面方向)
に切起こす片側切起しとなす。互いに並行な切起し13
と切起し13との間に、全く切起こされずベース面と同
一面である平坦部20が形成されている。
【0062】すなわち、ドレン水が切起し13相互間の
平坦部20を流れることで、ドレン水がフィン6G端縁
に到達するのを遅らせることができる。そして、ドレン
水がフィン6G端縁に到達する位置を可能な限り下部側
にすることで、ドレン水が滴下した場合でもドレン受け
内に収まる確率が高くなり、被害を最小限にすることが
できる。
【0063】なお、以上説明した全ての実施の形態の熱
交換器5において、フィン6とフィン6との間であるフ
ィンピッチを、1.4mm以下に設定してある。すなわ
ち、フィンピッチが小さい熱交換器の場合は、フィン6
表面が撥水化することによって、フィン相互間に介在す
るドレン水滴がブリッジ状態となる。このブリッジ状態
の水滴は、時間の経過にともなってある程度の大きさに
なるが、重力と摩擦力のバランスが崩れるまで同じ位置
で保持される。
【0064】そのため、ドレン水が流れ出るまでの量を
保持するだけの広さの平坦面がフィン端部近傍にあり、
かつ隘路がない構造であることを前提に、上述の数値を
定めてドレン水の飛散量を確実に減少させ得る。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、空
気調和機内に傾斜して配置されることを前提として、フ
ィンに付着するドレン水の排出が円滑になされ、排水性
を高めて、信頼性の向上を図れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる、空気調和機の室
内ユニットの概略の構成図。
【図2】同実施の形態に係わる、熱交換器の一部を省略
した斜視図と、カラー部の断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係わる、熱交換器
の一部構成図。
【図4】同第1の実施の形態の、変形例での熱交換器の
一部構成図。
【図5】本発明の、熱交換器のフィンに対するドレン水
落下量の特性図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わる、熱交換器
の一部構成図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係わる、熱交換器
の一部構成図。
【図8】同第3の実施の形態の、互いに異なる変形例で
の熱交換器の一部構成図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係わる、熱交換器
の一部構成図と断面図。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係わる、熱交換
器の構成図。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係わる、熱交換
器の一部構成図と、互いに異なる変形例での熱交換器の
一部構成図。
【図12】本発明の、熱交換器におけるドレン水の流れ
を説明する図。
【図13】本発明の第7の実施の形態の、熱交換器の一
部構成図。
【図14】本発明の第8の実施の形態の、熱交換器の切
起しの平面図と断面図。
【符号の説明】
6…フィン、 7…熱交換パイプ、 13…切起し、 12…カラー部、 20…平坦部、 15…溝部、 11…列間切起し。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気調和機に組み込んだ状態で傾斜角度を
    持つように配置され、互いに狭小の間隙を存して並設さ
    れる多数枚のフィンと、これらフィンに設けられるカラ
    ー部を貫通する熱交換パイプとからなり、上記フィンの
    カラー部相互間に複数の切起しが設けられたフィンドチ
    ューブ形の空気調和機用熱交換器において、 上記フィンのカラー部とフィン端縁との最小距離およ
    び、上記フィンの切起しとフィン端縁との最小距離のう
    ち、小さい方の値が、フィンの熱交換空気流通方向に沿
    う幅寸法の10分の1よりも、大きくなるように設定し
    たことを特徴とする空気調和機用熱交換器。
  2. 【請求項2】上記フィンの切起しとフィン端縁との最小
    距離が、上記フィンのカラー部とフィン端縁との最小距
    離よりも、大きくなるように設定したことを特徴とする
    請求項1記載の空気調和機用熱交換器。
  3. 【請求項3】空気調和機に組み込んだ状態で傾斜角度を
    持つように配置され、互いに狭小の間隙を存して並設さ
    れる多数枚のフィンと、これらフィンに設けられるカラ
    ー部を貫通する熱交換パイプとからなり、上記フィンの
    カラー部相互間に複数の切起しが設けられたフィンドチ
    ューブ形の空気調和機用熱交換器において、 上記熱交換器を空気調和機に組み込んだ状態で、上側と
    なる切起しとフィン端縁との最小距離よりも、下側とな
    るフィンの切起しとフィン端縁との最小距離が、大きく
    なるように設定したことを特徴とする空気調和機用熱交
    換器。
  4. 【請求項4】上記フィンのカラー部および切起し以外の
    平坦部に、断面凹状に形成される溝部が設けられること
    を特徴とする請求1および請求項3のいずれかに記載の
    空気調和機用熱交換器。
  5. 【請求項5】上記切起しは、複数条、フィンの幅方向に
    所定間隔を存して並行に設けられる切起し群からなり、 空気下流側の切起し群と、その他の部位に設けられる切
    起し群の構成を、互いに異ならせたことを特徴とする請
    求項1ないし請求項4記載の空気調和機用熱交換器。
  6. 【請求項6】異ならせた構成の切起し群に近接するフィ
    ン端部の傾斜角度を、60°以下に設定したことを特徴
    とする請求項5記載の空気調和機用熱交換器。
  7. 【請求項7】空気調和機に組み込んだ状態で傾斜角度を
    持つように配置され、互いに狭小の間隙を存して並設さ
    れる多数枚のフィンと、これらフィンに設けられるカラ
    ー部を貫通する熱交換パイプとからなり、上記フィンの
    カラー部相互間に複数の切起しが設けられたフィンドチ
    ューブ形の空気調和機用熱交換器において、 上記熱交換パイプは、上記フィンに一列に並べられ、か
    つ所定の段ピッチを存して貫通され、 上記フィンに、熱交換パイプの段ピッチ毎もしくは段ピ
    ッチの倍数毎に配置される空気上流側の段ピッチの3/
    4以上の長さの列間切起しが設けられ、 空気上流側の熱交換パイプ中心を通る垂直線から反傾斜
    方向に45度下方に降ろした線と、カラー部外側との交
    点から鉛直下向きに降ろした線と、列間切起しとの交点
    よりも、列間切起しの端部が上方にあり、かつ前記交点
    と列間切起し端部との距離を、段ピッチの1/5以内に
    設定したことを特徴とする空気調和機用熱交換器。
  8. 【請求項8】空気上流側フィン端縁と上流側カラー部と
    の距離よりも、空気下流側フィン端縁と空気下流側カラ
    ー部との距離を、長く設定したことを特徴とする請求項
    1ないし請求項7記載の空気調和機用熱交換器。
  9. 【請求項9】上記切起しは、全てが同一面方向に切起こ
    されている片側切起しであり、これら切起しの相互間
    に、何ら加工されない平坦部が存在することを特徴とす
    る請求項1ないし請求項8記載の空気調和機用熱交換
    器。
  10. 【請求項10】上記多数枚のフィンは、フィンピッチが
    1.4mm以下に設定されることを特徴とする請求項1
    ないし請求項9記載の空気調和機用熱交換器。
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