JP2002070746A - 圧縮空気内のドレン除去構造 - Google Patents

圧縮空気内のドレン除去構造

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JP2002070746A JP2000263341A JP2000263341A JP2002070746A JP 2002070746 A JP2002070746 A JP 2002070746A JP 2000263341 A JP2000263341 A JP 2000263341A JP 2000263341 A JP2000263341 A JP 2000263341A JP 2002070746 A JP2002070746 A JP 2002070746A
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Takeshi Higuchi
武志 樋口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルフリ圧縮機の圧縮空気内のドレンを特
別のドレン処理手段を用いることなく自動的に処理する
と共に圧縮空気や圧縮機本体の温度の低減を図り、ドレ
ンの発生量の低減と圧縮機の効率及び寿命の向上を図る
圧縮空気内のドレン除去構造を提供する。 【解決手段】 圧縮空気本体2の下流側に配置される。
例えば、レシーバタンク4やドライヤ5等に蓄溜するド
レンは開閉弁16,17を有する管14,15を介しド
レン戻入管18内に導入され、その先端のノズル20の
ノズル孔20aから霧状に噴射されアフタクーラ3内に
戻入される。ノズル20からの噴水はフィン11に当
り、気化し、その気化熱により冷却管10を冷却する。
これにより、圧縮空気の温度上昇を低減することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮空気を使用側
に供給するための圧縮空気供給系からの圧縮空気内のド
レンを除去するための圧縮空気内のドレン除去構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】図4に従来一般に使用されている圧縮空
気供給系の一例を示す。圧縮空気供給系1aは、大別し
て圧縮機本体2aと、アウタクーラ3aと、レシーバタ
ンク4aと、ドライヤ5aと、圧縮機本体2aやアウタ
クーラ3aに冷風を送るための送風手段の1つであるシ
ロッコファン6a等とからなる。なお、圧縮機本体2a
はモータ7a(又はエンジン)により駆動され、エアク
リーナ8a等から導入された空気を圧縮して圧縮空気を
吐出するように構成され、各種のタイプのものがあるが
近年ではオイルフリーのスクロール圧縮機が比較的広く
使用されている。
【0003】圧縮機本体2aにより圧縮された圧縮空気
は、管9aによりアウタクーラ3aの冷却管10a内に
導入されて冷却された後、管12aによりレシーバタン
ク4a内に導入される。なお、冷却管10aにはフィン
11aが多数設けられている。シロックファン6aから
の冷風は圧縮機本体2aを冷却すると共にアウタクーラ
3a内に導入され、冷却管10aやフィン11aを冷却
し、冷却管10a内の圧縮空気と熱交換し、圧縮空気の
温度を低下させる。一方、レシーバタンク4a内に導入
された圧縮空気内の水分は分離されてドレン13aとな
ってレシーバタンク4aの底部に溜る。一方、水分を除
去された圧縮空気はドライヤ5a内に導入され、更に水
分を除去されて使用側に送られる。なお、この圧縮空気
供給系1aではレシーバタンク4a内のドレン13aや
ドライヤ3a側で生じたドレンは管14aや管15aに
よりそのまま大気側に排出される。なお、通常管14a
及び管15aの管路内には開閉弁16a及び17aが介
設される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】吐出圧力が0.7乃至
0.55Mpaとなるような大型の空気圧縮用のオイル
フリスクロール圧縮機は例えば前記の図3に示す構造の
ものからなるが、圧縮過程において冷却媒体を持たない
ため前記のようにシロッコファン6aによって圧縮機本
体2aやアフタクーラ3aを冷却しているが、この冷却
構造では圧縮機本体2aから吐出される圧縮空気の温度
は200℃以上の高温のものになる。この高温の圧縮空
気がアウタクーラ3aやドライヤ5a等により冷却され
ると多量のドレンを発生させ、このドレンはレシーバタ
ンク4aやドライヤ5aのドレン蓄溜部に溜る。
【0005】この多量に発生したドレンは前記のように
時折り大気側に排出されるが、排出が不十分の場合もあ
り、ドライヤ5aから使用側に送気される圧縮空気内に
水分を含有する場合がある。また、前記のように、多量
のドレンが発生するため、ドレン除去を積極的に行わな
いと、使用側へ送気に水分が混入する恐れがある。一
方、前記のように圧縮気本体2aから吐出される圧縮空
気の温度が200℃と高温のため圧縮機本体2aの各部
の熱膨脹が大きく、各部の干渉を防止するため各部の係
合部に間隙を設ける必要があり、圧縮効率の低下を招く
問題点がある。また、スクロールの歯先部に設けたチッ
プシールが熱劣化する等の問題があり、寿命低下の原因
となる恐れがある。
【0006】本発明は、以上の事情に鑑みて発明された
ものであり、吐出される圧縮空気の温度を極力低下させ
ると共に、発生したドレンを圧縮空気の冷却用に利用
し、ドレンの処理の効率化と圧縮機性能の向上と寿命の
向上を図る圧縮空気内のドレン除去構造を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、圧縮機本体と、圧縮空気を冷却するた
めのアフタクーラと、圧縮空気を一時蓄溜するレシーバ
タンクと、該レシーバタンクの下流側に配設されドレン
を除去した圧縮空気を使用側に送るためのドライヤと、
前記圧縮機本体やアフタクーラに冷風を送るための送風
手段等とから構成される圧縮空気供給系におけるドレン
除去構造であって、該ドレン除去構造は、前記圧縮機本
体の下流側に配置される各機器のドレン蓄溜部に一端側
を連結し他端側を前記アフタクーラ及び/又は前記圧縮
機本体に連結するドレン戻入管を設ける圧縮空気内のド
レン除去構造を構成するものである。
【0008】また、前記ドレン戻入管の前記他端側には
ドレンを噴水するためのノズルが配設されることを特徴
とする。
【0009】また、前記ノズルはドレンを細かい霧状に
噴出する構造に形成されることを特徴とする。
【0010】また、前記ノズルからのドレンの噴水が、
前記アフタクーラのフィン及び/又は圧縮機本体の吐出
部側に衝突すべく配置されることを特徴とする。
【0011】また、前記ドレン戻入管には、その管路を
開閉制御する制御機構部が介設され、該制御機構部は、
ドレンの温度、蓄溜量に対応して管路を開閉制御するこ
とを特徴とする。
【0012】圧縮機本体の下流側に配置される機器、例
えば、レシーバタンクやドライヤのドレン蓄溜部にドレ
ン戻入管の一端側を連結し、その他端側を例えばアフタ
クーラ側に連結し、ノズルを用いてドレンをアフタクー
ラ内に噴出する。これにより、ドレンが気化し、この気
化熱によりアフタクーラの冷却管が冷却され、その内部
を通過する圧縮空気の温度が低下する。また、ドレンは
すべて戻入され、大気中への放出なく有効利用される。
また、ドレンを圧縮機本体側に戻入して噴出することに
より圧縮機本体側の冷却が行われ、前記したような圧縮
機本体内での効率低下や寿命低下等の問題点が解消され
る。また、ドレン戻入管内に管路の開閉制御用の制御機
構部を設けることによりドレン処理の必要時においての
みドレン除去作業を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の圧縮空気内のドレ
ン除去構造の実施の形態を図面を参照して詳述する。図
1に本発明の圧縮空気供給系1の全体構成を示す。圧縮
空気供給系1は、例えば、オイルフリースクロール圧縮
機からなる圧縮機本体2と、この下流側に配置されるア
フタクーラ3と、圧縮空気を一時蓄溜するレシーバタン
ク4と、その下流側に配置されるドライヤ5と、圧縮機
本体2やアフタクーラ3等に冷風を送る送風手段の1つ
であるシロッコファン6等とからなる。また、圧縮機本
体2にはその駆動手段であるモータ7(又はエンジン)
が連結されると共に圧縮機本体2内に外気を導入するエ
アクリーナ8が連結される。
【0014】圧縮機本体2の圧縮空気の吐出側には管9
が連結され、管9はアフタクーラ3内の冷却管10に連
結される。また、冷却管10の外面にはフィン11が多
数設けられている。また、冷却管10は管12を介して
レシーバタンク4に連結される。また、シロッコファン
6は圧縮機本体2やアフタクーラ3を囲むフード19内
に冷風を導入すべく配設される。
【0015】レシーバタンク4の底面側には管14が連
結され、ドライヤ5には管15が夫々連結される。この
管14及び管15の管路には開閉弁16及び17が介設
される。管14及び管15は合体し図1に示すようにド
レン戻入管18に連結される。なお、管14はレシーバ
タンク4の底面側に溜るドレン13の蓄溜部に連結さ
れ、管15はドライヤ5の図略のドレン蓄溜部に連結さ
れる。ドレン戻入管18は前記のようにその一端側を管
14や管15側に連結すると共にその他端側はアフタク
ーラ3を囲むフード19に支持されてアフタクーラ3内
に端部を臨かせて配設される。また、本実施の形態では
前記端部にはノズル20が配設される。
【0016】ノズル20はドレンをアフタクーラ3内に
噴出するためのものであり、図3(a),(b)にその
形状の一例を記す。ノズル20はドレン戻入管18に着
脱可能に螺着され、その先端にはテーパ状の孔形状のノ
ズル孔20aを形成する。ノズル孔20aはドレンを細
かく霧状のものに噴射するものであればよく、図示のも
のに限定されない。ドレンを霧状に噴出することにより
ドレンの気化が促進され、その気化熱によりアフタクー
ラ3内の冷却効率を高めることができる。なお、このノ
ズル20はアフタクーラ3の冷却管10のフィン11に
ドレンの噴水が衝突する位置に配設されることが望まし
い。
【0017】以上の構成の圧縮空気供給系1により、エ
アクリーナ8から導入された空気は圧縮機本体2により
圧縮され、その圧縮空気は管9からアフタクーラ3内に
導入され、フィン11を有する冷却管10により冷却さ
れ、管12を介してレシーバタンク4内に導入される。
レシーバタンク4内でドレンを分離した圧縮空気はドラ
イヤ5で更にドレンを除去されて使用側に送られる。
【0018】次に、本発明の主要構成要素であるドレン
戻入管18やノズル20を用いたドレン除去作用につい
て説明する。なお、図1において白色の矢印は空気の流
れを示すものであり、黒色の矢印はドレンの流れを示す
ものである。前記したようにレシーバタンク4の底面側
にはドレン13が蓄溜されると共にドライヤ5の底面側
にもドレンが溜る。このドレンは管14及び管15によ
り開閉弁16,17を開放することによりドレン戻入管
18側に導入される。なお、レシーバタンク4及びドラ
イヤ5内には圧縮空気が存在するため、ドレン戻入管1
8側に導入されるドレンには圧縮空気の空気圧が作用し
ている。
【0019】このため、開閉弁16,17を開放するこ
とによりドレン戻入管18の先端に設けられている。ノ
ズル20からドレンがアフタクーラ3内に噴出される。
以上により、レシーバタンク4内のドレン13やドライ
ヤ5内のドレンはすべてアフタクーラ3側に導入され
る。前記のように、ノズル20のノズル孔20aからの
霧状のドレンの噴水は冷却管10のフィン11に衝突す
るように配設されており、かつこの噴水の温度はフィン
11の温度よりかなり低温のため、噴水はフィンに霧状
になって衝突することにより気化される。この気化によ
る気化熱によりフィン11や冷却管10が冷却され、冷
却管10内を通過する圧縮空気は冷却されて従来技術の
ものに較べて低温のものになる。なお、気化したドレン
はフード19の排出側から大気側に放出される。以上の
ように、圧縮空気供給系1内に発生したドレンは、特別
のドレン処理を要することなく自動的に処理されると共
に、このドレンによって圧縮空気が有効に冷却される。
このため、従来技術のように使用側にドレンを含有した
圧縮空気が送られることを防止することができる。
【0020】以上の説明では開閉弁16,17の開閉動
作については特に説明していない。この開閉弁16,1
7の開閉は手動によって行ってもよいが、本実施の形態
ではこの開閉制御を制御機構部21により行うようにし
ている。制御機構部21は開閉弁16,17に連結する
もので、その詳細構造の説明は省略するが、例えば、レ
シーバタンク4内のドレン13やドライヤ5内のドレン
の蓄溜量や圧縮空気の温度等を検出する検出手段や、こ
の検出値の値によって開閉弁16,17の開閉をコント
ロールするコントロール手段等からなる。即ち、夏期等
においては圧縮機本体2から吐出される圧縮空気の温度
は高く、ドレンの発生量も多いが、冬期では圧縮空気の
温度が比較的低くドレンの発生量も少ない。よって、外
気温度の変化に対応し、開閉弁16,17の開閉をコン
トロールすることが必要になる。また、ドレンの蓄溜量
が少ない場合に開閉弁16,17の開閉を行っても意味
がない。従って、制御機構部21を設けることにより、
運転状態に合った効果的なドレン除去が行われる。
【0021】以上の説明ではドレン戻入管18はアフタ
クーラ3側に他端側を連結して配設される場合について
説明したが、図2に示すようにこのドレン戻入管18′
を圧縮機本体2側に連結してもよい。勿論、アフタクー
ラ3と圧縮機本体2の双方に連結してもよい。ドレン戻
入管18′の圧縮機本体2への連結箇所としては、例え
ば、その吐出部側がよく、具体的には、例えば固定スク
ロールの吐出ポートの箇所にドレンの噴水が当るように
することが採用される。このようなドレン噴水の供給に
よりドレンが高熱の吐出ポートを冷却し気化され、吐出
ポートから吐出される圧縮空気を冷却すると共に圧縮機
本体2自体を冷却すべく作用する。このため、圧縮空気
の低温化と共に圧縮機本体2内の各部の間隙の縮減やチ
ップシール等の熱劣化が防止され、圧縮機の効率及び寿
命の向上が図れる。
【0022】
【発明の効果】本発明の圧縮空気内のドレン除去構造に
よれば、圧縮空気内のドレンが特別の処理手段を用いる
ことなく自動的処理され、かつそのドレンにより圧縮空
気の温度の低下や圧縮機本体等の温度上昇が有効に防止
される。これにより、使用側に送られる圧縮空気内に水
分が含有されることを防止できると共に圧縮機の効率及
び寿命の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮空気内のドレン除去構造を有する
圧縮空気供給系の全体構造を示す構成図。
【図2】本発明の圧縮空気内のドレン除去構造の他の実
施の形態を説明するための模式図。
【図3】本発明の圧縮空気内のドレン除去構造に使用さ
れるノズルの形状を示す正面図(a)及び図3(a)の
A−A線断面図(b)。
【図4】従来の圧縮空気供給系の全体構造を示す構成
図。
【符号の説明】
1 圧縮空気供給系 2 圧縮機本体 3 アフタクーラ 4 レシーバタンク 5 ドライヤ 6 シロッコファン 7 モータ 8 エアクリーナ 9 管 10 冷却管 11 フィン 12 管 13 ドレン 14 管 15 管 16 開閉弁 17 開閉弁 18 ドレン戻入管 18′ ドレン戻入管 19 フード 20 ノズル 20a ノズル孔 21 制御機構部
フロントページの続き Fターム(参考) 3H003 AA05 AB06 AC02 BE06 BG04 CD01 CD05 3H029 AA02 AA16 AA24 AB02 BB12 BB37 CC12 CC22 CC26 CC42 CC49 3L044 AA04 BA09 CA02 DA01 DB01 DD03 FA09 GA02 HA01 HA03 JA01 JA05 KA04 4D052 AA01 BA02 BA03 BB02 FA08 GA01 GB08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機本体と、圧縮空気を冷却するため
    のアフタクーラと、圧縮空気を一時蓄溜するレシーバタ
    ンクと、該レシーバタンクの下流側に配設されドレンを
    除去した圧縮空気を使用側に送るためのドライヤと、前
    記圧縮機本体やアフタクーラに冷風を送るための送風手
    段等とから構成される圧縮空気供給系におけるドレン除
    去構造であって、該ドレン除去構造は、前記圧縮機本体
    の下流側に配置される各機器のドレン蓄溜部に一端側を
    連結し他端側を前記アフタクーラ及び/又は前記圧縮機
    本体に連結するドレン戻入管を設けることを特徴とする
    圧縮空気内のドレン除去構造。
  2. 【請求項2】 前記ドレン戻入管の前記他端側にはドレ
    ンを噴水するためのノズルが配設されることを特徴とす
    る請求項1に記載の圧縮空気内のドレン除去構造。
  3. 【請求項3】 前記ノズルはドレンを細かい霧状に噴出
    する構造に形成されることを特徴とする請求項2に記載
    の圧縮空気内のドレン除去構造。
  4. 【請求項4】 前記ノズルからのドレンの噴水が、前記
    アフタクーラのフィン及び/又は圧縮機本体の吐出部側
    に衝突すべく配置されることを特徴とする請求項2に記
    載の圧縮空気内のドレン除去構造。
  5. 【請求項5】 前記ドレン戻入管には、その管路を開閉
    制御する制御機構部が介設され、該制御機構部は、ドレ
    ンの温度、蓄溜量に対応して管路を開閉制御することを
    特徴とする請求項1に記載の圧縮空気内のドレン除去構
    造。
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