JP2011047528A - 蒸発式凝縮器、冷却装置及び蒸発式凝縮器のスケール除去方法 - Google Patents

蒸発式凝縮器、冷却装置及び蒸発式凝縮器のスケール除去方法 Download PDF

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Zuikitsua Andreyevich
アンドゥレイェービッチ、ズィキツァ
Tetsutaro Shiozu
哲太郎 塩津
Hironori Taki
浩憲 瀧
Shunichi Aizawa
旬一 相沢
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Abstract

【課題】伝熱管に付着するスケールを容易且つ効率的に除去することができる蒸発式凝縮器、冷却装置及び蒸発式凝縮器のスケール除去方法を提供する。
【解決手段】筐体12と、筺体12内に設けられ、冷凍サイクル内を循環する冷媒が流れる伝熱管20と、伝熱管20に冷却水を散布する散水ノズル19と、筺体20の下部に溜められる冷却水を循環して散水ノズル19へ送る循環ポンプ15と、伝熱管20への冷媒の流入を停止する入口閉止弁22Aと、前記伝熱管からの冷媒の排出を停止する出口閉止弁22Bとを有する蒸発式凝縮器10のスケール除去であって、冷媒入口閉止弁22Aと冷媒出口閉止弁22Bとにより、入口閉止弁22Aと出口閉止弁22Bとにより伝熱管20の冷媒の流通を停止し、その後、減圧手段50を用いて伝熱管20内を減圧する。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍サイクル内を循環する冷媒が流れる蒸発式凝縮器、冷却装置及び蒸発式凝縮器のスケール除去方法に関する。
従来から、空調設備、冷凍庫、冷蔵庫や製氷機に用いられる冷却装置では、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器を冷媒循環用の配管で接続される冷凍サイクルが構成されている。
冷凍サイクルで循環させる冷媒は、圧縮機によって圧縮されると過熱状態となって吐出されて凝縮器に導入され、凝縮する。しかし、水冷凝縮器および空冷凝縮器では、凝縮温度が高い。このため、凝縮器としては、凝縮温度を低く保つことができる蒸発式凝縮器(エバポレーティブコンデンサ)が用いられる場合がある。
従来の蒸発式凝縮器は、冷却用の空気の空気吸入口と空気排出口を備えた筺体内に、冷媒が流れる伝熱管(コイル)と、該伝熱管に冷却水を散布する散水ノズルと、空気を流通させる送風機を備えて構成される。
散水ノズルから伝熱管に散布された冷却水は、空気排出口に向って流れる空気と接触して蒸発する。伝熱管内を流通する冷媒は、この蒸発潜熱によって冷却されて凝縮する。
気化せずに流下した冷却水は、筺体下部に溜められ、ポンプにより筺体下部から散水ノズルに送られて循環させる。
上述した散布用の冷却水として水道水や井戸水、河川水等を用いているため、冷却水はカルシウムイオン、マグネシウムイオンやシリカ等のスケール分が存在しており、水の循環に伴ってスケール分濃度が高まる。
このため、伝熱管表面にスケールが析出して付着しやすくなり、伝熱性能の低下、凝縮温度の上昇を招くことから、スケールの付着抑制や定期的なスケール除去を行う必要がある。
スケールの付着抑制は種々の構成のものが提案されており、例えば、特許文献1には、冷却運転停止時に空気通路内の水を排出する排出手段を閉止するとともに、前記空気通路内に水を貯留して凝縮器全体が水に浸漬される冷凍装置が開示されている。
特許文献1では、散水ノズルに供給する水を蓄える水槽と、前記水槽と散水ノズルを接続する送水管と、前記送水管の途中に設けられるフィルター及び浄化装置とが設けられており、フィルター及び浄化装置によって水中のスケール分をできるだけ除去している。
スケール除去を行うものとしては、特許文献2には、掻き取り金具を熱交換器の管開口部の一方から挿入して他方の管開口部まで移動させる熱交換器伝熱管の管内スケール除去装置が開示されている。
また、特許文献3には、圧力を加えた水の中に二酸化炭素を投入して水中のカルシウムをイオンの状態に保つとともに、析出してしまった炭酸カルシウムを溶解してイオンに戻すスケール抑制・除去装置が開示されている。
特許第3961352号公報 特開2007−240133号公報 特開2006−167669号公報
しかしながら、伝熱管に付着するスケールは、冷却水が伝熱管表面と接触して高温の冷媒から熱を奪って蒸発することにより付着する。
このため、特許文献1に記載された冷凍装置を用いても、フィルター及び浄化装置によるスケール分の除去が十分でなく、循環させる冷却水中にスケール分が含まれる場合は、伝熱管にスケールが析出する可能性がある。
また、特許文献1に記載された冷凍装置は、析出して伝熱管に付着したスケールの除去については記載がなく、更なる除去手段が必要となり効率的ではない。
さらに、フィルターや浄化装置は、スケール分を除去するためにイオン交換樹脂やシリカゲル等の吸着剤が必要となり、運転に要する経費が高くなる。
特許文献2に記載された熱交換器伝熱管の管内スケール除去装置は、管内のスケールを掻き取るものであるため、管外の伝熱管表面に付着するスケールを除去するのは難しい。
また、スケールは強固に付着しているので、掻き取るだけでは取り切れない部分が生じる可能性があり、容易に除去しにくい。
さらに、特許文献3に開示されるスケール抑制・除去装置では、二酸化炭素投入手段を別途設ける必要があるとともに、冷却水の圧力値によって二酸化炭素投入量を制御するため、スケール除去を行うことは難しい。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、伝熱管に付着するスケールを容易且つ効率的に除去することができる蒸発式凝縮器、冷却装置及び蒸発式凝縮器のスケール除去方法を提供することを目的とする。
本発明に係る蒸発式凝縮器は、冷却装置の冷凍サイクルを構成する蒸発式凝縮器であって、筐体と、前記筺体内に設けられ、前記冷凍サイクル内を循環する冷媒が流れる伝熱管と、前記伝熱管に冷却水を散布する散水ノズルと、前記筺体下部に溜められる冷却水を循環して前記散水ノズルへ送るポンプと、前記伝熱管の上流側に位置する冷媒入口部に設けられ、前記伝熱管への冷媒の流入を停止する入口閉止弁と、前記伝熱管の下流側に位置する冷媒出口部に設けられ、前記伝熱管からの冷媒の排出を停止する出口閉止弁と、前記伝熱管内を減圧する減圧手段とを備えることを特徴とする。
上記蒸発式凝縮器において、伝熱管に付着したスケールを除去するには、入口閉止弁と出口閉止弁とにより前記伝熱管の冷媒の流通を停止し、その後、伝熱管内を減圧する。
これにより、伝熱管は、伝熱管自身に残留する冷媒の蒸発によって冷却され、伝熱管壁面とそこに付着したスケールとの間に隙間が形成されるように収縮する。すなわち、伝熱管の表面からスケールを剥離することが可能となる。
よって、上記蒸発式凝縮器によれば、伝熱管に付着するスケールを容易且つ効率的に除去することができる。
なお、伝熱管内の減圧は、伝熱管温度が高いときに行うと、伝熱管がより収縮し、伝熱管とスケールとの間の隙間が形成されやすくなるため、スケールがより剥離しやすく好ましい。そのためには、例えば、前記冷却装置の運転直後の余熱を利用してもよいし、伝熱管内の減圧を行う前に予め伝熱管を熱してもよい。
また、前記蒸発式凝縮器は、前記筺体下部に溜められる冷却水の水位に連動するフロート部材と、前記フロート部材の昇降運動と連動して開閉し、前記筺体内に冷却水の給水を行う給水弁と、前記筺体下部に溜められる冷却水を排出する排出手段とを備えてもよい。
これにより、蒸発によって冷却水が減少し、冷却水に含まれるスケール分濃度が高まってしまった場合に、濃縮した冷却水の積極的な排水と筐体内への給水とを行って冷却水を入れ替えることで、スケール分濃度の経時的な上昇を防止することができる。
このようにしてスケール分濃度の経時的な上昇を防止することにより、伝熱管に付着するスケール量が抑制される。
ここで、前記スケール分とは、冷却水として使用される水道水や井戸水、河川水等に含まれるカルシウムイオン、マグネシウムイオンやシリカなどである。
また、前記入口閉止弁と前記出口閉止弁とを同時、若しくは前記入口閉止弁を前記出口閉止弁よりも後に閉めるように前記入口閉止弁と前記出口閉止弁とを制御する制御手段を更に備えることが好ましい。
これにより、伝熱管内に冷媒を確実に残留させ、前記減圧手段による冷媒の蒸発時に、蒸発潜熱を十分に奪って伝熱管を冷却及び収縮させることができる。また、冷媒の流通の停止を自動化できる。
よって、伝熱管に付着するスケールを容易且つ効率的に除去することができる。
さらに、前記伝熱管に対して衝撃を付与する衝撃付与手段を更に備えることが好ましい。
これにより、前記減圧手段によって伝熱管から剥離したスケールを容易に落とすことができる。
ここで、衝撃付与手段とは、衝撃を付与するものであればいかなるものでもよく、具体的には、ハンマリング装置、水圧、風圧等を使用することができる。
また、前記減圧手段は、真空ポンプを用いてもよい。
これにより、容易な構成で伝熱管内を減圧し、前記伝熱管から吸引した冷媒を循環させ、系外に排出させることなく、冷媒を有効利用することができる。
また、前記減圧手段は、前記冷凍サイクルに連設される第2の冷凍サイクルを用いてもよい。
これにより、独立した真空ポンプが不要となり、前記伝熱管から吸引した冷媒を循環させ、系外に排出させることなく、冷媒を有効利用することができる。
本発明に係る冷却装置は、上記蒸発式凝縮器を備えることを特徴とする。
本発明に係る冷却装置を構成する上記蒸発式凝縮器に付着したスケールを除去するには、入口閉止弁と出口閉止弁とにより前記伝熱管の冷媒の流通を停止し、その後、伝熱管内を減圧する。
これにより、伝熱管は、伝熱管自身に残留する冷媒の蒸発によって冷却され、伝熱管壁面とそこに付着したスケールとの間に隙間が形成されるように収縮する。すなわち、伝熱管の表面からスケールを剥離することが可能となる。
よって、上記冷却装置によれば、伝熱管に付着するスケールを容易且つ効率的に除去することができる。
本発明に係る蒸発式凝縮器のスケール除去方法は、筐体と、前記筺体内に設けられ、冷凍サイクル内を循環する冷媒が流れる伝熱管と、前記伝熱管に冷却水を散布する散水ノズルと、前記筺体下部に溜められる冷却水を循環して前記散水ノズルへ送るポンプと、前記伝熱管の上流側に位置する冷媒入口部に設けられ、前記伝熱管への冷媒の流入を停止する入口閉止弁と、前記伝熱管の下流側に位置する冷媒出口部に設けられ、前記伝熱管からの冷媒の排出を停止する出口閉止弁とを有する蒸発式凝縮器のスケール除去方法であって、前記冷媒入口閉止弁と前記冷媒出口閉止弁とにより、前記伝熱管の冷媒の流通を停止する工程と、前記冷媒の流通を停止した後、前記伝熱管内を減圧する工程とを備えることを特徴とする。
上記蒸発式凝縮器のスケール除去方法によれば、入口閉止弁と出口閉止弁とにより伝熱管の冷媒の流通を停止した伝熱管内を減圧することで、伝熱管内に残留した冷媒の蒸発作用を利用して伝熱管を冷却および収縮させ、伝熱管の表面からスケールを剥離して、伝熱管に付着するスケールを容易且つ効果的に除去することができる。
また、前記伝熱管の冷媒の流通を停止する工程では、前記入口閉止弁と前記出口閉止弁とを同時、若しくは前記入口閉止弁を前記出口閉止弁よりも後に閉めることが好ましい。
これにより、伝熱管内に冷媒を確実に残留させ、前記減圧手段による冷媒の蒸発時に、蒸発潜熱を十分に奪って伝熱管を冷却及び収縮させることができる。
よって、伝熱管に付着するスケールを容易且つ効率的に除去することができる。
さらに、前記伝熱管内を減圧する工程の後に、前記伝熱管に対して衝撃を付与する工程を備えるとよい。
これにより、前記伝熱管内を減圧する工程によって伝熱管から剥離したスケールを容易に落とすことができる。
また、前記伝熱管内を減圧する工程では、真空ポンプを用いて減圧してもよい。
これにより、容易な構成で伝熱管内を減圧し、前記伝熱管から吸引した冷媒を循環させ、系外に排出させることなく、冷媒を有効利用することができる。
また、前記伝熱管内を減圧する工程では、前記冷凍サイクルに連設される第2の冷凍サイクルを用いて減圧してもよい。
これにより、独立した真空ポンプが不要となり、前記伝熱管から吸引した冷媒を循環させ、系外に排出させることなく、冷媒を有効利用することができる。
本発明によれば、入口閉止弁と出口閉止弁とにより伝熱管の冷媒の流通を停止した伝熱管内を減圧することで、伝熱管内に残留した冷媒の蒸発作用を利用して伝熱管を冷却および収縮させ、伝熱管の表面からスケールを剥離して、伝熱管に付着するスケールを容易且つ効果的に除去することができる。
蒸発式凝縮器を備える冷却装置の一例を示す構成図である。 蒸発式凝縮器を詳細に示す拡大図である。 蒸発式凝縮器の伝熱管の一例を示す断面図であり、(a)は減圧前、(b)は減圧後を示す図である。 他の構成例を示す冷却装置の構成図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る蒸発式凝縮器を備える冷却装置の構成図である。図2は、図1に示す蒸発式凝縮器を詳細に示す拡大図である。図3は蒸発式凝縮器の伝熱管の一例を示す断面図であり、(a)は減圧前、(b)は減圧後を示す図である。
図1に示す冷却装置1は、主に、冷媒ガスを吸入して高圧のガスとして吐出する圧縮機2と、圧縮機2から吐出された冷媒ガスを凝縮する蒸発式凝縮器10と、蒸発式凝縮器10を通過した冷媒を一時貯める受液器8と、液化冷媒を減圧する膨張弁6と、膨張弁6の後段に設けられ、冷媒が空気流れから吸熱して蒸発する蒸発器4とにより構成される。蒸発器4で冷却された空気は、送風機42によって冷却室40内に送出される。図1では、蒸発器4として乾式蒸発器を図示しているが、これに限定されず、例えば低圧受液器を備えた液循環式蒸発器を用いてもよい。
なお、本発明に係る冷却装置1は特に限定されないが、例えば、アンモニア冷媒を使用することができる。
蒸発式凝縮器10は、図2に示すように、筐体12と、冷却装置内を循環する冷媒が流れる伝熱管20と、伝熱管20に冷却水を散布する散水ノズル19と、筐体12の下部13に溜められる冷却水をくみ上げて散水ノズル19へ送る循環ポンプ15と、循環ポンプ15と散水ノズル19とを接続する送水管17と、水滴が筐体12外へ飛散するのを防ぐエリミネータ18とを備える。
また、筐体12に空気を取り込む空気吸込口14A及び14Bと、筺体12内に空気を流通させる送風機17A及び17Bと、筐体12内から空気を排出する空気排出口16A及び16Bとを備える。
冷媒は伝熱管20内を流通し、散水ノズル19から散布される冷却水に熱を伝える。冷却水に与えられた熱は、送風機17A及び17Bによって筐体12内を流通する空気と接触し、冷却水の一部を蒸発させる。蒸発した冷却水(水蒸気)は、筐体12内の空気流によって、空気排出口16A及び16Bより排出される。
一方、伝熱管20内を流通する冷媒は、冷却水が空気と接触して蒸発する際の蒸発潜熱によって冷却されて凝縮する。
上記伝熱管20は、伝熱管20への冷媒の流入を停止する入口閉止弁22Aと、伝熱管20からの冷媒の排出を停止する出口閉止弁22Bと、入口閉止弁22Aと出口閉止弁22Bとの間に設けられ、伝熱管20内を減圧する減圧手段50とを有する。
減圧手段50は、伝熱管20から吸引した冷媒を圧縮して排気する真空ポンプである。真空ポンプは、伝熱管を真空吸引するものであれば特に限定されず、例えば、油回転ポンプ、ドライポンプ、油拡散ポンプ等を用いることができる。
また、減圧手段50は、図1に示すように、前段に伝熱管20の内部の減圧状態を解除する解除バルブ51、後段に冷媒を凝縮する凝縮器53と、冷却装置1の系へ戻す冷媒量を調節する調節バルブ59を有する。これにより、伝熱管20から吸引した冷媒を循環させ、系外に排出させることなく、冷媒を有効利用することができる。
伝熱管20に付着したスケールを除去するには、入口閉止弁22Aと出口閉止弁22Bとによって伝熱管20を流れる冷媒の流通を停止する。
このとき、伝熱管内に冷媒を確実に残留させる観点から、入口閉止弁22Aと出口閉止弁22Bとを同時、若しくは入口閉止弁22Aを出口閉止弁22Bよりも後に閉めることが好ましい。また、入口閉止弁22A及び出口閉止弁22Bの閉止は、手動であってもよいが、冷媒の流通の停止を自動化できる点で入口閉止弁22Aと出口閉止弁22Bとを制御する制御手段70を用いることが好ましい。
次いで、伝熱管20を流れる冷媒の流通を停止後、解除バルブ51を開けた状態で減圧手段50を用いて伝熱管20内を減圧する。
伝熱管20内を減圧することにより、伝熱管20内に残留する冷媒が蒸発し、伝熱管20が冷却されて収縮する。これを図3(a)、(b)を用いて説明する。
図3(a)に示す減圧前では、伝熱管20にはスケール24が強固に付着している。
図3(b)に示す減圧後では、伝熱管20が伝熱管20とスケール24との間に隙間26を形成して収縮する。この隙間26は、伝熱管20の熱膨張率とスケール24の熱膨張率とで差があるために形成されるものである。
よって、伝熱管20を収縮させ、伝熱管20とスケール24との間に隙間26を設けて伝熱管20に付着するスケール24を剥離する。
なお、本発明に係る蒸発式凝縮器に付着したスケールを除去する際、伝熱管内の減圧は、伝熱管温度が高いときに行うと、伝熱管がより収縮し、伝熱管とスケールとの間の隙間が形成されやすくなるため、スケールがより剥離しやすく好ましい。そのためには、例えば、前記冷却装置の運転直後の余熱を利用してもいいし、伝熱管内の減圧を行う前に予め伝熱管を熱してもいい。
具体的には、スケールの剥離を確実に行う観点から、減圧前後の伝熱管の温度差ΔTが60℃以上になるように減圧処理を行うことが好ましい。そのためには、減圧後の伝熱管内の真空度を適宜調節すればよい。例えば、減圧前の伝熱管の温度が20℃の場合には、伝熱管内を−0.03MPaの真空度で減圧すればよい。
さらに、図2に示す上記蒸発式凝縮器10は、スケールの剥落を促進する観点から、伝熱管20に対して衝撃を付与する衝撃付与手段80を更に備えることが好ましい。前記衝撃付与手段80は、衝撃を付与するものであればいかなるものでもよく、具体的には、ハンマリング装置、水圧、風圧等を使用してもよい。
このように、減圧手段50によって伝熱管20から剥離したスケールに衝撃を付与することによって、スケールを容易に除去することができる。
また、図2に示すように、上記蒸発式凝縮器10は、筺体12の下部13に溜められる冷却水の水位に連動するフロート部材32と、フロート部材32の昇降運動と連動して開閉し、筺体12内に冷却水の給水を行う給水弁34と、筺体12の下部13に溜められる冷却水を排出する排出手段36とを備えることが好ましい。
例えば、運転中に蒸発によって冷却水が減少し、冷却水に含まれるスケール分濃度が高まってしまったときは、排出手段36から少しずつ排水しながら、筺体12内の冷却水の水位に基づいて給水弁34を開いて筺体12内へ給水を行い、冷却水を入れ替えることができる。
図示しないが、排出手段36は筺体12の底面側に設けてもよい。例えば、運転停止時に冷却水を入れ替えるときは、筺体12の底面側に設けた排出手段により冷却水を全部若しくは一部を排出し、同様にして筺体12内へ給水を行い、冷却水を入れ替える。
このように、スケール分濃度の経時的な上昇を防止することにより、伝熱管20に付着するスケール量が抑制される。
なお、筺体12内の冷却水の水位が一定量を超えた場合は、オーバーフロー管38を用いて超えた分の冷却水を排出することが好ましい。
上述の実施形態によれば、蒸発式凝縮器10に付着したスケールを除去するには、入口閉止弁22Aと出口閉止弁22Bとにより伝熱管20の冷媒の流通を停止し、その後、減圧手段50を用いて伝熱管20内を減圧する。
これにより、伝熱管20は、伝熱管20内に残留する冷媒の蒸発によって冷却され、伝熱管20と伝熱管20に付着したスケールとの間に隙間が形成されるように収縮する。すなわち、伝熱管20に付着するスケールを剥離することが可能となる。
したがって、本実施形態の蒸発式凝縮器によれば、伝熱管に付着するスケールを容易且つ効率的に除去することができる。
以上、本発明の一例について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態では、真空ポンプを用いる減圧手段の例について説明したが、減圧手段は、冷却装置に並列させる第2の冷凍サイクルであってもよい。
図4は、減圧手段として、冷却装置に連設する第2の冷凍サイクルを用いた冷却装置の構成図である。
図4に示すように、減圧手段60は、主に、伝熱管20から吸引した冷媒を圧縮して排気する圧縮機62と、圧縮機62の後段に設けられ冷媒を凝縮する凝縮器63と、凝縮器63の後段に設けられ、凝縮器63を通過した冷媒を一時貯める受液器68と、液化冷媒を減圧する膨張弁66と、膨張弁66の後段に設けられ、冷媒が空気流れから吸熱して蒸発する蒸発器を有する冷却室64とにより構成される。
図4では、蒸発器4として乾式蒸発器を図示しているが、これに限定されず、例えば低圧受液器を備えた液循環式蒸発器を用いてもよい。なお、液循環式蒸発器を用いるときは、伝熱管20から吸引した冷媒は、前記低圧受液器を介して圧縮機62へ送られる。
さらに、減圧手段60は、図4に示すように、前段に伝熱管20の内部の減圧状態を解除する解除バルブ61、後段に、液化した冷媒を冷却装置1の系に戻す冷媒ポンプ65と、冷却装置1の系へ戻す冷媒量を調節する調節バルブ69とを有する。なお、減圧手段60は、凝縮圧力や配置によって冷媒ポンプ65を省略した構成とすることも可能である。
なお、図4は、減圧手段60を除けば図1と共通の構成であり、ここでは、共通する構成の説明を省略する。
このように、図4では減圧手段60として第2の冷凍サイクルを用いることにより、独立した真空ポンプが不要となる。また、これにより、伝熱管20から吸引した冷媒を循環させ、系外に排出させることなく、冷媒を有効利用することができる。
1 冷却装置
2 圧縮機
4 蒸発器
6 膨張弁
8 受液器
10 蒸発式凝縮器
12 筐体
15 循環ポンプ
19 散水ノズル
20 伝熱管
22A 入口閉止弁
22B 出口閉止弁
32 フロート部材
34 給水弁
36 排出手段
40 冷却室
50 減圧手段
51 解除バルブ
60 減圧手段
70 制御手段
80 衝撃付与手段

Claims (12)

  1. 冷却装置の冷凍サイクルを構成する蒸発式凝縮器であって、
    筐体と、
    前記筺体内に設けられ、前記冷凍サイクル内を循環する冷媒が流れる伝熱管と、
    前記伝熱管に冷却水を散布する散水ノズルと、
    前記筺体下部に溜められる冷却水を循環して前記散水ノズルへ送るポンプと、
    前記伝熱管の上流側に位置する冷媒入口部に設けられ、前記伝熱管への冷媒の流入を停止する入口閉止弁と、
    前記伝熱管の下流側に位置する冷媒出口部に設けられ、前記伝熱管からの冷媒の排出を停止する出口閉止弁と、
    前記伝熱管内を減圧する減圧手段とを備えることを特徴とする蒸発式凝縮器。
  2. 前記蒸発式凝縮器は、
    前記筺体下部に溜められる冷却水の水位に連動するフロート部材と、
    前記フロート部材の昇降運動と連動して開閉し、前記筺体内に冷却水の給水を行う給水弁と、
    前記筺体下部に溜められる冷却水を排出する排出手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の蒸発式凝縮器。
  3. 前記入口閉止弁と前記出口閉止弁とを同時、若しくは前記入口閉止弁を前記出口閉止弁よりも後に閉めるように前記入口閉止弁と前記出口閉止弁とを制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸発式凝縮器。
  4. 前記伝熱管に対して衝撃を付与する衝撃付与手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の蒸発式凝縮器。
  5. 前記減圧手段は、真空ポンプであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の蒸発式凝縮器。
  6. 前記減圧手段は、前記冷凍サイクルに連設される第2の冷凍サイクルであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の蒸発式凝縮器。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載された蒸発式凝縮器を備えることを特徴とする冷却装置。
  8. 筐体と、前記筺体内に設けられ、冷凍サイクル内を循環する冷媒が流れる伝熱管と、前記伝熱管に冷却水を散布する散水ノズルと、前記筺体下部に溜められる冷却水を循環して前記散水ノズルへ送るポンプと、前記伝熱管の上流側に位置する冷媒入口部に設けられ、前記伝熱管への冷媒の流入を停止する入口閉止弁と、前記伝熱管の下流側に位置する冷媒出口部に設けられ、前記伝熱管からの冷媒の排出を停止する出口閉止弁とを有する蒸発式凝縮器のスケール除去方法であって、
    前記冷媒入口閉止弁と前記冷媒出口閉止弁とにより、前記伝熱管の冷媒の流通を停止する工程と、
    前記冷媒の流通を停止した後、前記伝熱管内を減圧する工程とを備えることを特徴とする蒸発式凝縮器のスケール除去方法。
  9. 前記伝熱管の冷媒の流通を停止する工程では、前記入口閉止弁と前記出口閉止弁とを同時、若しくは前記入口閉止弁を前記出口閉止弁よりも後に閉めることを特徴とする請求項8記載の蒸発式凝縮器のスケール除去方法。
  10. 前記伝熱管内を減圧する工程の後に、前記伝熱管に対して衝撃を付与する工程を備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の蒸発式凝縮器のスケール除去方法。
  11. 前記伝熱管内を減圧する工程では、真空ポンプを用いて減圧することを特徴とする請求項8乃至10の何れか一項に記載の蒸発式凝縮器のスケール除去方法。
  12. 前記伝熱管内を減圧する工程では、前記冷凍サイクルに連設される第2の冷凍サイクルを用いて減圧することを特徴とする請求項8乃至10の何れか一項に記載の蒸発式凝縮器のスケール除去方法。
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