JP2002070516A - クランクシャフトの潤滑油供給構造 - Google Patents

クランクシャフトの潤滑油供給構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンロッドに設けられたコンロッドベアリン
グへ、潤沢な潤滑油を供給し、コンロッドとクランクピ
ンとの間の良好な潤滑を行うことができる。 【解決手段】上記クランクジャーナルベアリング11の
内周面部17には、ピストン32の移動方向に沿って形
成されると共に互いに対向して配置された一対の油溝部
13a,13bが設けられ、上記クランクジャーナル1
0とクランクピン20との間には、一端部29がクラン
クジャーナルベアリング11に設けられた上記油溝部1
3a,13bに開口すると共に、他端部30が上記コン
ロッドベアリング22の内周面部23に開口し、コンロ
ッドベアリング22に潤滑油を供給する潤滑油供給路2
8が設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、クランクシャフ
トの潤滑油供給構造に係り、特に、コンロッドに設けら
れ、クランクピンに当接するコンロッドベアリングに潤
滑油を円滑に供給することができるクランクシャフトの
潤滑油供給構造に関する。
【0002】
【従来技術】 一般に、図4及び図5に示すように、例
えば、直列4気筒のエンジン50においては、クランク
シャフト51は、シリンダブロック52のクランクケー
ス53内の複数のクランクジャーナル支持壁部66の下
端部にそれぞれ設けられた複数の側面半円状のクランク
ジャーナルベアリング67及び、上記複数のクランクジ
ャーナルベアリング67にそれぞれ対応する断面半円状
のベアリングキャップ56が接合されることにより形成
されるクランクジャーナル支持構造55により、クラン
クケース53内に支持固定されている。
【0003】一方、図6及び図5に示すように、コンロ
ッド57は、スモールエンド58側がピストン59をピ
ストンピン68を介して軸支すると共にビッグエンド6
0側はクランクシャフト51のクランクピン61にコン
ロッドベアリング62を介して軸支されている。
【0004】上記クランクシャフト51には、内部に潤
滑油供給路(図示せず)が設けられ、オイルポンプによ
り加圧された潤滑油が、クランクジャーナル54に当接
するクランクジャーナルベアリング67及び、コンロッ
ド57をクランクピン61に支承するコンロッドベアリ
ング62へ供給され、クランクジャーナル54とクラン
クジャーナルベアリング67との間、及びクランクピン
61とコンロッドベアリング62との間を潤滑するよう
に構成されている。
【0005】即ち、上記クランクジャーナルベアリング
67には油溝(図示せず)が設けられ、上記オイルポン
プにより加圧された潤滑油はこの油溝に供給され、この
油溝から浸出する潤滑油によりクランクジャーナル54
とクランクジャーナルベアリング67との間の潤滑が行
われている。そして、上記潤滑油供給路はクランクジャ
ーナル54とクランクピン61との間に設けられてお
り、その一端部は上記クランクジャーナルベアリング5
5の油溝に開口していると共に、他端部はクランクピン
61の表面部において、クランクピン61に装着される
コンロッド57のコンロッドベアリング62のクランク
ピン61との摺接面63に開口している。
【0006】従って、オイルポンプによりクランクジャ
ーナルベアリング67に設けられた油溝に入った潤滑油
はクランクジャーナルベアリング67の内周面65を潤
滑すると共に油溝から潤滑油供給路を介してクランクピ
ン61へ至り、コンロッドベアリング62の摺接面63
へ浸出し、コンロッドベアリング62のクランクピン6
1との摺接面63を潤滑する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シリンダ内
における燃焼荷重は、ピストン59及びコンロッド57
を介してクランクジャーナルベアリング67に対し、シ
リンダ軸方向において最も大きく作用する。即ち、発生
した燃焼加重は、図4に示すように、ベアリングの下端
部に位置するベアリングキャップ56に最も大きく作用
することとなる。
【0008】この場合、例えば、ベアリングキャップ5
6側のベアリング内周面65に油溝が設けられていた場
合には、燃焼荷重が作用する際のベアリング内周面65
における受圧面積は、油溝が設けられたことにより小さ
くなることから、上記クランクジャーナルベアリング6
7が耐えられる燃焼荷重が小さくなってしまい、例え
ば、発生させうる燃焼荷重の大きさに限界を設ける必要
が生ずることとなる。
【0009】従って、一般的に、エンジン設計を行う場
合には、まず、要求されるエンジン出力を決定し、次
に、当該出力に必要な燃焼圧、エンジン回転数を算出
し、その燃焼圧に必要なベアリング幅を決定する。この
場合、上記のように、燃焼荷重を受ける部位に油溝を不
可避的に設ける必要がある場合には、当該部位のベアリ
ング幅寸法を大きく形成する必要があり、その結果的と
してベアリング幅の増大、及びエンジン重量の増大を招
くこととなり、エンジン設計上不利であった。
【0010】従って、従来より、クランクジャーナルベ
アリング67において、通常、油溝はベアリング全周に
亘っては設けられず、発生する燃焼荷重による圧力を直
接に受けにくい部位に設けられており、例えば、エンジ
ンの気筒配置が直列や、V型である場合には、ベアリン
グキャップ56側のクランクジャーナルベアリング67
を避けて、クランクケース側のクランクジャーナルベア
リング67に部分的に設けられている場合が多い。
【0011】クランクジャーナルベアリング67におけ
る油溝がベアリング全周に設られている場合には、上記
潤滑油供給路はクランクジャーナル54の回転角度に拘
わらず、油溝に開口していることから、オイルポンプに
より供給される潤滑油を、常時、コンロッドベアリング
62のクランクピン61との摺接面63へ供給すること
ができるが、クランクジャーナルベアリング67に部分
的に油溝が設けられていた場合には、回転角度によって
は潤滑油供給路の端部が油溝に開口しない状態が発生す
ることとなる。
【0012】この場合、上記コンロッド57はピストン
59の上下運動をクランクピン61を介してクランクジ
ャーナル54へ伝達する部材であり、ビッグエンド60
とクランクピン61との接合部位に作用する燃焼荷重の
大きさを考慮した場合、本来、コンロッドベアリング6
2とクランクピン61との間には潤滑油が常時供給さ
れ、潤滑が行われることが望ましい。
【0013】そこで、請求項1記載の発明の課題は、コ
ンロッドに設けられたコンロッドベアリングへ潤滑油を
供給し、コンロッドとクランクピンとの間の良好な潤滑
を行うことができると共にエンジンの所定の燃焼荷重を
支持することができるクランクシャフトの潤滑油供給構
造を提供することにある。
【0014】そこで、請求項2記載の発明の課題は、請
求項1記載の発明の課題に加えて、コンロッドに設けら
れたコンロッドベアリングへ、潤沢な潤滑油を供給し、
コンロッドとクランクピンとの間の良好な潤滑を行うこ
とができるクランクシャフトの潤滑油供給構造を提供す
ることにある。
【0015】請求項3記載の発明の課題は、請求項2記
載の発明の課題に加えて、複雑なクランクシャフト内部
に潤滑油供給路を設けることのないクランクシャフトの
潤滑油供給構造を提供することにある。
【0016】請求項4記載の発明の課題は、請求項3記
載の発明の課題に加えて、クランクジャーナルベアリン
グの油溝部からコンロッドベアリングへの潤滑油の供給
を継続して行うことができるクランクシャフトの潤滑油
供給構造を提供することにある。
【0017】請求項5記載の発明の課題は、請求項2記
載の課題に加えて、コンロッドベアリングに作用する耐
圧荷重を所定の大きさに留めることができるクランクシ
ャフトの潤滑油供給構造を提供することにある。
【0018】請求項6記載の発明の課題は、請求項1記
載の発明の課題に加えて、コンロッドにおいて最も燃焼
荷重の作用を受ける部位へ良好に潤滑油を供給しうるク
ランクシャフトの潤滑油供給構造を提供することにあ
る。
【0019】
【解決を解決するための手段】上記課題解決のため、請
求項1記載の発明にあっては、エンジンのシリンダブロ
ック内に配設されるクランクシャフト19内に設けら
れ、クランクジャーナル10を支承するクランクジャー
ナルベアリング11からコンロッド21に設けられクラ
ンクピン20に接するコンロッドベアリング22へ潤滑
油を供給するクランクシャフト19の潤滑油供給構造で
あって、上記クランクジャーナルベアリング11の内周
面部17には、上記クランクジャーナルを支承する構造
体の接合面44を跨ぎ、ピストン32の移動方向に沿っ
て形成されると共に互いに対向して配置された一対の油
溝部13a,13bが設けられ、上記クランクジャーナ
ル10とクランクピン20との間には、一端部29がク
ランクジャーナルベアリング11に設けられた上記油溝
部13a,13bに開口すると共に、他端部30が上記
コンロッドベアリング22の内周面部23に開口し、コ
ンロッドベアリング22に潤滑油を供給する潤滑油供給
路28が設けられていることを特徴とする。
【0020】ここに上記「クランクジャーナルを支承す
る構造体」とは、例えば、シリンダ配置が直列又はV型
の場合のエンジンにあっては、クランクケース53のク
ランクジャーナル支持壁部66及びベアリングキャップ
56により形成されるクランクジャーナル支持構造55
を指す。また、「クランクジャーナルを支承する構造体
接合面」とは、例えば、クランクケース53のクランク
ジャーナル支持壁部66とベアリングキャップ56との
接合面の意である。
【0021】また、気筒配置が水平対向のエンジンの場
合には、「クランクジャーナルを支承する構造体」とは
クランクジャーナル支持壁部であり、かつ、「クランク
ジャーナルを支承する構造体接合面」とはクランクジャ
ーナル支持壁部の接合面である。
【0022】従って、請求項1記載の発明にあっては、
上記クランクジャーナルベアリング11の内周面部17
には、上記クランクジャーナルを支承する構造体55の
接合面を跨ぎ、ピストン32の移動方向に沿って形成さ
れると共に互いに対向して配置された一対の油溝部13
a,13bが設けられており、油溝部13a,13bは
シリンダ12内をクランクジャーナル10方向へ向かう
燃焼荷重の作用方向に沿って形成されており、燃焼荷重
が直接に作用する部位には設けられていない。
【0023】その結果、請求項1記載の発明にあって
は、クランクジャーナルベアリング11における燃焼荷
重が直接作用する部位の受圧面積を大きく確保すること
ができることからエンジンの燃焼荷重を充分にクランク
ジャーナルベアリング11が支持することができ、クラ
ンクジャーナルベアリング11に関する所定の耐圧荷重
を確保することができる。
【0024】また、上記クランクジャーナル10とクラ
ンクピン20との間には、一端部29が上記クランクジ
ャーナルベアリング11に設けられた上記油溝部13
a,13bに開口すると共に、他端部30がコンロッド
ベアリング22の内周面部23に開口し、コンロッドベ
アリング22に潤滑油を供給する潤滑油供給路28が設
けられていることから、コンロッドベアリング22に潤
滑油を供給し、コンロッドベアリング22の内周面部を
潤滑することが可能となる。
【0025】また、請求項2記載の発明にあっては、上
記コンロッドベアリング22のロッド24側の内周面部
23には油溝部26が設けられ、上記クランクジャーナ
ル10とクランクピン20との間には、一端部29がク
ランクジャーナルベアリング11に設けられた上記油溝
部13a,13bに開口すると共に、他端部30がコン
ロッドベアリング22の内周面部23に設けられた上記
油溝部26に開口する潤滑油供給路28が設けられてい
る。
【0026】従って、請求項2記載の発明にあっては、
クランクジャーナルベアリング11の油溝部13a,1
3bとコンロッドベアリング22の油溝部26との間に
は潤滑油供給路28が設けられ、この潤滑油供給路28
がクランクジャーナル10の所定の回転角度において上
記油溝部13a,13bに開口するように構成されてい
ることから、オイルポンプにより加圧された潤滑油はコ
ンロッドベアリング22の油溝部26へ供給される。
【0027】従って、請求項2記載の発明にあっては、
請求項1記載の発明の効果に加えて、コンロッドベアリ
ング22の油溝部26内の潤滑油がコンロッドベアリン
グ22のクランクピン20との間の摺接面35に浸出す
ることから、クランクピン20とコンロッドベアリング
22との間により潤沢な潤滑油が供給され、良好な潤滑
が行われる。
【0028】また、コンロッドベアリングの22中で、
ロッド24側の内周面部23には油溝部26が設けられ
ていることから、大きな燃焼荷重が作用する最も潤滑の
必要なコンロッドベアリング22のロッド24側の内周
面部23に潤滑油を適切に供給することができる。
【0029】請求項3記載の発明にあっては、上記クラ
ンクジャーナルベアリング11には、一対の油溝部13
a,13bが、シリンダ12の径方向において所定間隔
をおいて対向して設けられていると共に、上記潤滑油供
給路28は連続した一本の供給路として形成されてい
る。
【0030】従って、請求項3記載の発明にあっては、
上記クランクジャーナルベアリング11の内周面部17
には、シリンダ12の径方向において所定間隔をおいて
一対の油溝部13a,13bが設けられており、燃焼荷
重が直接に作用する部位には油溝部13a,13bは設
けられていないことから、シリンダ12内において燃焼
荷重に関する受圧面積を大きく確保することができ、所
定の大きさの燃焼荷重をクランクジャーナルベアリング
11が支持することができる。
【0031】その結果、請求項3記載の発明にあって
は、クランクジャーナルベアリング11に対する所定の
耐圧荷重を確保することができる。
【0032】また、請求項3記載の発明にあっては、潤
滑油供給路28が一本の供給路として形成されており、
クランクシャフト19内において、複数の供給路が互い
に接合される際に形成される、開口部の角部が形成され
ることがない。
【0033】従って、請求項3記載の発明にあっては、
請求項1ないし2記載の発明の効果に加えて、開口部の
角部に応力が集中するという事態を防止することができ
る、という効果を奏する。
【0034】請求項4記載の発明にあっては、上記潤滑
油供給路28は、クランクジャーナル10側の端部29
が上記クランクジャーナルベアリング11に形成された
一方の油溝部13aの下端部33に開口する際には、ク
ランクピン20側の端部30は上記コンロッドベアリン
グ22に設けられた油溝部26に開口していると共に、
クランクシャフト19の回転に従い、潤滑油供給路28
のクランクジャーナル10側の端部29が対向する他方
の油溝部13bの下端部34に開口する際には、潤滑油
供給路28のクランクピン20側の端部30は上記コン
ロッドベアリング22の内周面部23に設けられた油溝
部26に開口している。
【0035】従って、クランクシャフト19が回転し、
クランクシャフト19内に設けられた潤滑油供給路28
のクランクジャーナル10側の端部29が一対の油溝部
13a,13bの間の部位に至った際には、上記端部2
9はベアリング内周面部17に面し、油溝部13a,1
3b内の潤滑油は潤滑油供給路28へはほとんど流入し
ない事態が生ずるが、請求項4記載の発明にあっては、
コンロッドベアリング22の油溝部26を用いて、潤滑
油の流入しない区間のコンロッドベアリング22の潤滑
を行うことができる。
【0036】その結果、請求項4記載の発明にあって
は、請求項3記載の発明の効果に加えて、潤滑油供給路
28を介するクランクジャーナルベアリング11の油溝
部13a,13bからの潤滑油の供給は絶えることなく
行われるため、コンロッドベアリング22への良好な潤
滑油の供給を行うことができる。
【0037】請求項5記載の発明にあっては、上記コン
ロッドベアリング22の油溝部26は、コンロッド21
のロッド24の下端部25から離間して設けられている
ことを特徴とする。
【0038】従って、請求項5記載の発明にあっては、
コンロッド21において燃焼荷重が最も大きく作用する
ロッド24の下端部25の直下の対応部位42には油溝
部が設けられていないため、コンロッドベアリング22
に油溝部26が設けられた場合であっても、コンロッド
ベアリング22におけるロッド24の下端直下の対応部
位42における受圧面積は減少してない。
【0039】従って、コンロッドベアリング22に油溝
部26を設けた場合であっても、コンロッドベアリング
22に対する所定の耐圧荷重を確保することができ、そ
の結果、ベアリング幅寸法の増大、エンジン重量の増大
を招くことのないクランクシャフトの潤滑油供給構造を
提供することができる。
【0040】請求項6記載の発明にあっては、上記潤滑
油供給路36は、一端部37がクランクジャーナルベア
リング11に設けられた上記油溝部13a又は13bに
開口すると共に、他端部38がコンロッドベアリング4
3における、コンロッド21のロッド24の下端部25
に対応する部位39に開口するように形成されているこ
とを特徴とする。
【0041】従って、請求項6記載の発明にあっては、
請求項1記載の発明の効果に加えて、コンロッド21に
おいて最も燃焼荷重の作用を受けるロッド24の下端部
25に対応するコンロッドベアリング43の対応部位3
9には良好に潤滑油が供給される。
【0042】このように、潤滑油供給路36と、クラン
クジャーナルベアリング11に設けられた油溝部13
a,13bとの関係を規定することにより、単一の潤滑
油供給路36により油路を形成した場合であっても、最
も面圧の高い対応部位39に潤滑油を供給することがで
き、コンロッドベアリング43の潤滑に支障を来すこと
はない。
【0043】従って、コンロッドベアリング43の潤滑
に何ら支障を来すことなく、油路を、上記潤滑油供給路
36により連続した単一の供給路として形成されている
ことから、複数の潤滑油供給路が互いに接合された場合
におけるような、接合部において形成される角部への応
力の集中の事態を防止することができる。
【0044】また、コンロッドベアリング43の上記ロ
ッド24の下端部25の対応部位39には、油溝部が設
けられていないことから受圧面積が減少することはな
く、大きな燃焼荷重が作用した場合であっても確実に支
持することができ、大きな耐圧荷重を確保することがで
きる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づき本発明を詳細に説明する。
【0046】本実施の形態にあっては、本発明に係るク
ランクシャフトの潤滑油供給構造は、直列又はV型のシ
リンダ配置のエンジンに適用されており、図1に示すよ
うに、シリンダ12内において発生する燃焼荷重による
ピストン32の上下動作によりクランクシャフト19は
時計方向(図1中矢印A方向)に回転するように構成さ
れている。
【0047】そして、クランクシャフト19のクランク
ジャーナル10は、クランクジャーナルベアリング11
により支承されており、このクランクジャーナルベアリ
ング11には、クランクジャーナル10を支承する構造
体としてのクランクケース53とベアリングキャップ5
6との接合面44を跨ぎ、ピストン32の移動方向に沿
って、シリンダ12の直径方向において所定間隔を置
き、一対の油溝部13a,13bが設けられている。
【0048】本実施の形態においては、上記油溝部13
a,13bは、クランクジャーナル10の軸中心14か
ら左右両側方へ同一角度範囲に亘ってクランクジャーナ
ルベアリング11の内周面部17の左右側部に設けら
れ、クランクジャーナル10の両側部を包持するように
形成されている。従って、クランクジャーナルベアリン
グ11の上端部15及び下端部16には油溝部は設けら
れておらず、クランクジャーナルベアリング11の内周
面部17がクランクジャーナル10の表面部18に対面
している。
【0049】そして、図示外のオイルポンプにより加圧
された潤滑油は、所定の供給路を介して上記一対の油溝
部13a,13bに供給され、その後、クランクジャー
ナル10の内周面部17とクランクジャーナルベアリン
グ11の表面部18との間に浸出し、クランクジャーナ
ル10とクランクジャーナルベアリング11との間の潤
滑を行う。
【0050】また、本実施の形態にあっては、上記クラ
ンクシャフト19のクランクピン20に軸支されるコン
ロッド21のコンロッドベアリング22のロッド24側
の内周面部23の内、ロッド24の下端部25から所定
距離分、周方向に離間した部位には、油溝部26が設け
られている。この油溝部26は、本実施の形態にあって
は、コンロッドベアリング22の上方部41において、
図中、ロッド24の左側部位に設けられている。上記の
ように、本実施の形態にあっては、クランクシャフト1
9は図中矢印A方向に回転するように構成されているこ
とから、コンロッドベアリング22の油溝部26は上記
のように、コンロッドベアリング22の上方部41にお
いて、ロッド24の左側部位に設けられることが必要と
なる。
【0051】そして、上記クランクジャーナルベアリン
グ11の油溝部13と上記コンロッドベアリング22の
油溝部26との間には、潤滑油供給路28が設けられて
いる。
【0052】上記潤滑油供給路28は連続した単一の供
給路により形成され、一端部29はクランクジャーナル
ベアリング11に設けられた上記油溝部13に開口する
と共に、他端部30はコンロッドベアリング22に設け
られた上記油溝部26に開口するように構成されてい
る。
【0053】即ち、上記潤滑油供給路28は、クランク
シャフト19内において、クランクジャーナル10の表
面部18とクランクピン表面部31との間に形成されて
おり、ピストン32の上下動によるクランクシャフト1
9の回転動作に伴う、コンロッドベアリング22に設け
られた油溝部26と、クランクジャーナルベアリング1
1に設けられた油溝部13との相対関係において、クラ
ンクジャーナル10側の端部29が上記クランクジャー
ナルベアリング11に形成された一方の油溝部13aの
下端部33に開口する際には、クランクピン20側の端
部30は上記コンロッドベアリング22に設けられた油
溝部26に開口していると共に、クランクシャフト19
の回転に従い、潤滑油供給路28のクランクジャーナル
10側の端部29が上記一方の油溝部13aに対向する
他方の油溝部13bの下端部34に移動する際には、潤
滑油供給路28のクランクピン20側の端部30は上記
コンロッドベアリング22のロッド25側の内周面部2
3に設けられた油溝部26に開口するように構成されて
いる。
【0054】従って、上記のような相対関係を充たすよ
うに、クランクジャーナル10側の油溝部13a,13
bの長さ寸法、クランクジャーナル10側の油溝部13
a,13bの配置角度、コンロッドベアリング22の油
溝部26の長さ寸法、油溝部26の配置角度及び、潤滑
油供給路28の開設部位が設定されている。
【0055】以下に、本実施の形態に係るクランクシャ
フトの潤滑油供給構造の作用について説明する。
【0056】本実施の形態において、クランクシャフト
19は、シリンダ12内において上下動するピストン3
2及びコンロッド21により矢印A方向に回転する。こ
の場合、クランクシャフト19の回転により、上記潤滑
油供給路28のクランクジャーナル10側端部29が上
記油溝部13aに開口しつつ油溝部13aを下降してい
る間は、オイルポンプにより供給された油溝部13a内
の潤滑油は、油溝部13aに開口しているクランクジャ
ーナル側端部29から潤滑油供給路28内に流入し、潤
滑油供給路28を介してコンロッドベアリング22とク
ランクピン20との摺接面35へ供給される。
【0057】その後、図1に示すように、クランクシャ
フト19の回転に従って、潤滑油供給路28のクランク
ジャーナル側端部29が油溝部13aの下端部33に至
り、潤滑油供給路28のクランクピン20側の端部30
はコンロッドベアリング22の油溝部26に開口する場
合には、潤滑油供給路28のクランクピン20側の端部
30は油溝部26に開口することとなる。従って、この
際に、油溝部13a内の潤滑油が潤滑油供給路28を介
して油溝部26へ供給され、油溝部26には潤滑油が溜
まり、油溝部26内の潤滑油は、コンロッドベアリング
22とクランクピン20との摺接面35へ浸出して、摺
接面35を潤滑する。
【0058】そして、クランクシャフト19の回転に従
って、さらに潤滑油供給路28のクランクジャーナル側
端部29が回転し、上記油溝部13aと対向する他の油
溝部13bとの間の部位であるクランクジャーナルベア
リング11の下端部16に至った場合には、下端部16
には油溝部は設けられていないことから、潤滑油供給路
28内には潤滑油は新たに流入することはほとんどな
い。
【0059】その後、図2に示すように、クランクシャ
フト19の回転に従って、さらに潤滑油供給路28のク
ランクジャーナル側端部29が回転し、上記下端部16
を通過し、上記油溝部13aと対向する他の油溝部13
bの下端部34に至り、上記クランクジャーナル側端部
29は油溝部13bに開口する。この時、油溝部13b
に供給されている潤滑油が潤滑油供給路28内に流入
し、再度、潤滑油供給路28を介してコンロッドベアリ
ング22の油溝部26への潤滑油の供給が開始する。
【0060】従って、本実施の形態に係るクランクシャ
フトの潤滑油供給構造にあっては、図1及び図2中矢印
Bで示すように、シリンダ12内で発生する燃焼荷重は
ピストン32及びコンロッド21を介して、シリンダ1
2の軸方向に沿ってクランクジャーナル10へ作用する
が、最も大きく直接的に燃焼荷重が作用するシリンダ1
2の軸中心の直下の部位に位置するクランクジャーナル
ベアリング11の上端部15及び下端部16の部位を避
けて油溝部13a,13bが設けられていることから、
上記燃焼荷重をクランクジャーナルベアリング11の表
面部18が支持する。
【0061】従って、クランクジャーナルベアリング1
1の上端部15及び下端部16において、油溝部が設け
られることによる受圧面積の減少という事態を招くこと
はなく、所定の大きさの燃焼荷重であれば確実に支持す
ることができる。その結果、クランクジャーナルベアリ
ング11への一定の耐圧荷重を確保することができる。
【0062】また、クランクシャフト19の回転に伴っ
て、潤滑油供給路28のクランクジャーナル側端部29
が一対の油溝部13a、13bの間の部位である、クラ
ンクジャーナルベアリング11の下端部16に位置する
場合、即ち、クランクジャーナルベアリング11の一方
の油溝部13aの下端部33から、もう一方の油油溝部
13bの下端部34に潤滑油供給路28のクランクジャ
ーナル側端部29が到達するまでの間においては、潤滑
油供給路28のクランクピン側端部30がコンロッドベ
アリング22の内周面部23を移動する際における潤滑
油供給路28からの潤滑油の供給量は減少する。
【0063】上記の事態においては、上記潤滑油供給路
28のクランクピン側端部30はコンロッドベアリング
22の油溝部26の範囲に位置する。従って、図1に示
す、潤滑油供給路28のクランクジャーナル側端部29
が油溝部13aを下降し、下端部33に到達するまでの
間には潤滑油供給路28を介して潤滑油が油溝部26へ
供給されており、図2に示す、潤滑油供給路28のクラ
ンクジャーナル側端部29が油溝部13bの下端部34
に到達するまでの間においては、既にコンロッドベアリ
ング22の油溝部26に供給された潤滑油によりコンロ
ッドベアリング22へ潤滑油を供給することができる。
【0064】その結果、本実施の形態にあっては、クラ
ンクジャーナルベアリング11の下端部16のようにク
ランクジャーナルベアリングが設けられていない部位で
あっても、コンロッドベアリング22の油溝溝26を用
いてコンロッドベアリング22の内周面部23に潤滑油
を絶やすことなく供給することが可能となる。
【0065】また、コンロッドベアリング22の中で、
大きな燃焼荷重が作用する、上方部41のロッド24側
の内周面部23には油溝部26が設けられていることか
ら、大きな燃焼荷重が作用し最も潤滑の必要なコンロッ
ドベアリング22の部位に潤滑油を供給することができ
る。
【0066】さらに、上記コンロッドベアリング22の
油溝部26は、コンロッド21のロッド24の下端部2
5からコンロッドベアリングの周方向において所定間隔
寸法分、離間して設けられていることから、コンロッド
21において燃焼荷重が最も大きく作用するロッド24
の下端部25に対応する部位42には油溝部が設けられ
ておらず、コンロッドベアリング22のロッド下端部2
5に対応する部位42における受圧面積が減少すること
がない。
【0067】従って、本実施の形態に係るクランクシャ
フトの潤滑油供給構造にあっては、コンロッドベアリン
グ22に油溝部26を設けた場合であっても、一定の耐
圧荷重を確保することができる。
【0068】また、本実施の形態に係るクランクシャフ
トの潤滑油供給構造にあっては、上記潤滑油供給路28
は連続した一本の供給路として形成されている。従っ
て、クランクシャフト19内において、複数の供給路が
互いに接合して連接形成される際の、接合部における開
口部の鋭角の角部が形成されることがない。
【0069】従って、大きな燃焼荷重が作用するクラン
クシャフト19において、複数の供給路が互いに接合さ
れた場合の、各供給路の接合部位に形成される角部に応
力が集中する、という事態を防止することができる。そ
の結果、このような応力集中に対応してクランクジャー
ナルの直径を拡大し、クランクシャフトの重量を増大さ
せる、といった事態を防止することができる。図3は本
発明に係るクランクシャフトの潤滑油供給構造の他の実
施の形態を示す模式図である。
【0070】本実施の形態にあっては、クランクジャー
ナル10のクランクジャーナルベアリング11には、前
期実施の形態における場合と同一の油溝部13a,13
bが設けられている一方、前期実施の形態とは異なり、
クランクピン20のコンロッドベアリング43には油溝
部は設けられていない。
【0071】そして、クランクシャフト19内に設けら
れた潤滑油供給路36は、連続した単一の供給路として
形成され、一端部37がクランクジャーナルベアリング
11に設けられた上記油溝部13bに開口すると共に、
他端部38がコンロッド21とクランクピン20との間
に設けられたコンロッドベアリング43における、コン
ロッド21のロッド24の下端部25のベアリング43
における対応部位39に開口するように形成されてい
る。
【0072】即ち、本実施の形態にあっては、潤滑油供
給路36は、クランクシャフト19の回転運動の中で、
クランクジャーナル側端部37が一方の油溝部13bに
開口している場合には、他端部38は上記コンロッド2
1のロッド24の下端部25の対応部位39に開口する
ように、クランクジャーナル10の油溝部13bの長さ
寸法、配置角度及び、潤滑油供給路36の両端37,3
8に形成される開口部の位置が規定されて構成されてい
る。
【0073】従って、本実施の形態に係るクランクシャ
フトの潤滑油供給構造にあっては、図3中、矢印A方向
のクランクシャフト19の回転に伴って、潤滑油供給路
36のクランクジャーナル側端部37が一方の油溝部1
3aに開口している場合には、油溝部13aから潤滑油
供給路36を介してクランクピン20とコンロッドベア
リング43の摺接面35に潤滑油が供給され、摺接面3
5を潤滑する。
【0074】その後、クランクシャフト19の回転に従
って、上記クランクジャーナル側端部37は油溝部13
aの内周面を下降すると共に、クランクピン側端部38
はクランクピン20とコンロッドベアリング43との摺
接面35を上昇する。
【0075】そして、上記クランクジャーナル側端部3
7がクランクジャーナル側の油溝部13bの下端部34
に位置した場合には、上記クランクジャーナル側端部3
7は油溝部13bに開口すると共に、クランクピン側端
部38は上記コンロッド21のロッド24の下端部25
の対応部位39に開口していることから、油溝部13b
内の潤滑油は潤滑油供給路36を介して上記コンロッド
21のロッド24の下端部25の対応部位39に供給さ
れる。
【0076】従って、クランクジャーナルベアリング1
1の油溝部13b内の潤滑油が潤滑油供給路36を介し
てコンロッドベアリング43のコンロッド21のロッド
24下端部25の対応部位39に供給されることから、
コンロッド21において最も大きな燃焼荷重の作用を受
けるロッド24の下端部25に対応するコンロッドベア
リング43の部位39に、確実に潤滑油が供給され、コ
ンロッドベアリング22とクランクピン20との間の摺
接面35における潤滑が行われる。
【0077】また、本実施の形態に係るクランクシャフ
トの潤滑油供給構造にあっては、上記潤滑油供給路36
は連続した一本の供給路として形成されていることか
ら、クランクシャフト19内において、複数の供給路が
互いに接合して連接形成される際の、接合部における開
口部の鋭角の角部が形成されることがない。
【0078】従って、大きな燃焼荷重が作用するクラン
クシャフト19において、複数の供給路が互いに接合さ
れた場合の、各供給路の接合部位に形成される角部に応
力が集中する、という事態を防止することができる。そ
の結果、このような応力集中に対応してクランクジャー
ナルの直径を拡大し、クランクシャフトの重量を増大さ
せる、といった事態を防止することができる。また、本
実施の形態に係るクランクシャフトの潤滑油供給構造に
あっては、コンロッドベアリング22の上記ロッド24
下端部25の対応部位39には、油溝部が設けられてい
ないことから、受圧面積を確保することができるため、
発生する最も大きな燃焼荷重を確実に受けることがで
き、大きな耐圧荷重を確保することができる。
【0079】なお、上記実施の形態においては、シリン
ダ配置が直列又はV型のエンジンを例に採り説明した
が、上記実施の形態には限定されず、本発明に係るクラ
ンクシャフトの潤滑油供給構造を、複数のシリンダを軸
方向に水平に対向させて配置した、いわゆる水平対向型
エンジンにおいても適用することができる。
【0080】即ち、上記実施の形態に係るクランクシャ
フトの潤滑油供給構造にあっては、クランクジャーナル
ベアリング11に油溝部13a,13bが、エンジンの
上下方向に配置されるシリンダの直径方向、即ち、エン
ジン左右方向において所定間隔を置き、クランクジャー
ナル10の両側部を包持するように、対向して一対に設
けられている場合を例に説明したが、水平対向エンジン
においては、油溝部13a,13bをエンジン上下方向
において対向するように配置して使用する。
【0081】このように水平対向エンジンにおいて、油
溝部13a,13bがエンジン上下方向に対向するよう
に配置して使用された場合には、本実施の形態において
上端部15及び下端部16として形成された、油溝部1
3a,13bの間に形成されるクランクジャーナルベア
リング11の部位が、それぞれ、水平対向エンジンにお
ける対向する一対のシリンダの軸方向に配置されること
から、対向して発生する燃焼荷重はそれぞれの油溝部1
3a、13bの間に形成されるクランクジャーナルベア
リングの部位により支持される。
【0082】従って、このように水平対向エンジンにお
いて使用した場合には、対向して発生する燃焼荷重をそ
れぞれ、クランクジャーナルベアリングにおける一対の
油溝部13a,13bの間の部位において支持すること
ができるため、水平対向エンジンにおいてもクランクジ
ャーナルベアリング11における受圧面積を確保するこ
とができ、エンジンの燃焼荷重を充分に支持することが
できる。
【0083】その結果、一定の耐圧荷重をクランクジャ
ーナルベアリング11において確保することが可能とな
る。また、上記実施の形態と同様に、水平対向エンジン
において、コンロッド21とクランクピン20との接合
部位に対応するコンロッドベアリング22の部位へ、潤
沢に潤滑油を供給することができるクランクシャフトの
潤滑油供給構造を提供することができる。
【0084】また、上記実施の形態にあっては、「クラ
ンクジャーナルを支承する構造体」が、クランクケース
53のクランクジャーナル支持壁部66及びベアリング
キャップ56により形成されるクランクジャーナル支持
構造55であり、「クランクジャーナルを支承する構造
体接合面」が、例えば、クランクケース53のクランク
ジャーナル支持壁部66とベアリングキャップ56との
接合面である場合を例に説明したが、上記実施の形態に
限定されず、水平対向エンジンの場合には、「クランク
ジャーナルを支承する構造体」はクランクジャーナル支
持壁部であり、「クランクジャーナルを支承する構造体
接合面」とはクランクジャーナル支持壁部の接合面であ
る。
【0085】また、上記実施の形態にあっては、コンロ
ッドベアリング22には単一の油溝部26が設けられて
いる場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定され
ず、所定部位に同一の他の油溝部が設けられていてもよ
い。このように複数の油溝部26がコンロッドベアリン
グ22に設けられた場合には、よりコンロッドベアリン
グ22の潤滑を良好に行うことができる。
【0086】また、本発明に係るクランクシャフトの潤
滑油供給構造は、レシプロエンジンであれば、自動車の
エンジンに限定されることなく、あらゆる種類のエンジ
ンにも適用することができる。
【0087】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、クラン
クジャーナルベアリングの内周面部には、上記クランク
ジャーナルを支承する構造体接合面を跨ぎ、ピストン移
動方向に沿って形成されると共に互いに対向して配置さ
れた一対の油溝部が設けられ、上記クランクジャーナル
とクランクピンとの間には、一端部が上記クランクジャ
ーナルベアリングに設けられた上記油溝部に開口すると
共に、他端部がコンロッドベアリングの内周面部に開口
し、コンロッドベアリングに潤滑油を供給する潤滑油供
給路が設けられていることから、コンロッドベアリング
に潤滑油を供給し、コンロッドとクランクピンとの接合
部位の良好な潤滑を行うことができる。
【0088】また、請求項1記載の発明にあっては、ク
ランクジャーナルベアリングの内周面部には、ピストン
移動方向に沿って形成されると共に互いに対向して配置
された一対の油溝部が設けられていることから、クラン
クジャーナルベアリングにおける燃焼荷重が直接に作用
する部位には油溝部が設けられておらず、当該部位にお
ける燃焼荷重の受圧面積を確保することができるため、
エンジンの燃焼荷重を充分にベアリングが支持すること
が可能となり、クランクジャーナルベアリングに対する
一定の耐圧荷重を確保することができる。
【0089】請求項2記載の発明にあっては、コンロッ
ドベアリングのロッド側内周面部には油溝部が設けら
れ、クランクジャーナルベアリングの油溝部とコンロッ
ドベアリングの油溝部との間には潤滑油供給路が設けら
れていることから、請求項1記載の発明の効果に加え
て、クランクジャーナルベアリングの潤滑油はコンロッ
ドベアリングへ供給され、コンロッドベアリングの油溝
部内の潤滑油がコンロッドベアリングのクランクピンと
の間の摺接面に浸出し、クランクピンとコンロッドベア
リングとの間により潤沢な潤滑油が供給され、良好な潤
滑が行われる。
【0090】請求項3記載の発明にあっては潤滑油供給
路は単一の供給路として形成されていることから、請求
項1ないし2記載の発明の効果に加えて、複数の供給路
が接合形成された場合の供給路の接続部位における供給
路角部がクランクシャフト内で形成され、角部に応力が
集中するという事態を防止することができ、クランクシ
ャフトの強度を確保することができる、という効果を奏
する。
【0091】請求項4記載の発明にあっては、請求項3
記載の効果に加えて、潤滑油供給路を介するクランクジ
ャーナルベアリングの油溝部からの潤滑油の供給は絶え
ることなく行われるため、コンロッドベアリングへの良
好な潤滑油の供給を行うことができる。
【0092】請求項5記載の発明にあっては、請求項2
記載の効果に加えて、コンロッドベアリングに油溝部を
設けた場合であっても、コンロッドベアリングへの所定
の大きさの耐圧荷重を確保することができる。
【0093】請求項6記載の発明にあっては、請求項1
記載の発明の効果に加えて、油路を連続した単一の供給
路として形成した場合であっても、コンロッドにおいて
最も燃焼荷重の作用を受けるロッド下端部に対応するコ
ンロッドベアリングの部位に良好に潤滑油が供給され
る。また、コンロッドベアリングの上記ロッド下端部の
対応部位には、油溝部が設けられていないことから受圧
面積が減少することはなく、大きな燃焼荷重が作用した
場合であっても確実に受けることができ、大きな耐圧荷
重を確保することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るクランクシャフトの潤滑油供給
構造の一実施例を模式的に示す図であって、潤滑油供給
路のクランクジャーナルベアリング側の端部が一方の油
溝部に開口していると共に潤滑油供給路の他端部がコン
ロッドベアリングに設けられた油溝部に開口し、クラン
クジャーナルベアリングの油溝部の潤滑油がコンロッド
ベアリングの油溝部へ供給されている状態を示す図であ
る。
【図2】 本発明に係るクランクシャフトの潤滑油供給
構造の一実施例を模式的に示す図であって、クランクシ
ャフトがさらに回転し、潤滑油供給路のクランクジャー
ナルベアリング側の端部が他方の油溝部に開口している
と共に潤滑油供給路の他端部がコンロッドベアリングに
設けられた油溝部に開口し、クランクジャーナルベアリ
ングの油溝部の潤滑油がコンロッドベアリングの油溝部
へ供給されている状態を示す図である。
【図3】 本発明に係るクランクシャフトの潤滑油供給
構造の他の実施例を模式的に示す図であって、潤滑油供
給路のクランクジャーナルベアリング側の一端部が油溝
部に開口していると共に、他端部がコンロッドのロッド
下端部に対応するベアリングの部位に開口している状態
を示す図である。
【図4】 エンジンのシリンダブロックのクランクケー
ス部を裏面側から示し、クランクシャフトのクランクジ
ャーナルベアリング部を示す分解斜視図である。
【図5】 クランクシャフトを一般的に示す側面図であ
る。
【図6】 ピストン、コンロッド及びコンロッドベアリ
ングを一般的に示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10 クランクジャーナル 11 クランクジ
ャーナルベアリング 12 シリンダ 13 油溝部 14 軸中心 15 上端部 16 下端部 17 内周面部 18 表面部 19 クランクシ
ャフト 20 クランクピン 21 コンロッド 22 コンロッドベアリング 23 内周面部 24 ロッド 25 下端部 26 油溝部 27 上端部 28 潤滑油供給路 29 一端部(ク
ランクジャーナル側端部) 30 他端部(クランクピン側端部)31 表面部 32 ピストン 33 下端部 34 下端部 35 摺接面 36 潤滑油供給路 37 一端部(ク
ランクジャーナル側端部) 38 他端部(クランクピン側端部)39 対応部位 40 下方部 41 上方部 42 対応部位 43 コンロッド
ベアリング 50 エンジン 51 クランクシ
ャフト 52 シリンダブロック 53 クランクケ
ース 54 クランクジャーナル 55 クランクジ
ャーナル支持構造 56 ベアリングキャップ 57 コンロッド 58 スモールエンド 59 ピストン 60 ビッグエンド 61 クランクピ
ン 62 コンロッドベアリング 63 摺接面 65 ベアリングの内周面 66 クランクジ
ャーナル支持壁部 67 クランクジャーナルベアリング 68 ピストンピン 69 シリンダ側
端部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのシリンダブロック内に配設さ
    れるクランクシャフト内に設けられ、クランクジャーナ
    ルを支承するクランクジャーナルベアリングからクラン
    クピンにて支承するコンロッドベアリングへ潤滑油を供
    給するクランクシャフトの潤滑油供給構造であって、 上記クランクジャーナルベアリングの内周面部には、上
    記クランクジャーナルを支承する構造体接合面を跨ぎ、
    ピストン移動方向に沿って形成されると共に互いに対向
    して配置された一対の油溝部が設けられ、 上記クランクジャーナルとクランクピンとの間には、一
    端部がクランクジャーナルベアリングに設けられた上記
    油溝部に開口すると共に、他端部が上記コンロッドベア
    リングの内周面部に開口し、コンロッドベアリングに潤
    滑油を供給する潤滑油供給路が設けられていることを特
    徴とするクランクシャフトの潤滑油供給構造。
  2. 【請求項2】 上記コンロッドベアリングのロッド側内
    周面部には油溝部が設けられ、上記クランクジャーナル
    とクランクピンとの間には、一端部が上記クランクジャ
    ーナルベアリングに設けられた上記油溝部に開口すると
    共に、他端部がコンロッドベアリングの内周面部に設け
    られた上記油溝部に開口する潤滑油供給路が設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載のクランクシャフト
    の潤滑油供給構造。
  3. 【請求項3】 上記クランクジャーナルベアリングに
    は、シリンダ径方向において所定間隔をおいて一対の油
    溝部が対向して設けられていると共に、上記潤滑油供給
    路は連続した単一の供給路として形成されていることを
    特徴とする請求項2記載のクランクシャフトの潤滑油供
    給構造。
  4. 【請求項4】 上記潤滑油供給路は、クランクジャーナ
    ル側の端部が上記クランクジャーナルベアリングに形成
    された一方の油溝部の下端部に開口する際には、クラン
    クピン側の端部は上記コンロッドベアリングに設けられ
    た油溝部に開口していると共に、クランクシャフトの回
    転に従い、潤滑油供給路のクランクジャーナル側の端部
    が対向する他方の油溝部の下端部に開口する際には、潤
    滑油供給路のクランクピン側の端部は上記コンロッドベ
    アリングの内周面部に設けられた上記油溝部に開口して
    いることを特徴とする請求項3記載のクランクシャフト
    の潤滑油供給構造。
  5. 【請求項5】 上記コンロッドベアリングの油溝部は、
    コンロッドのロッド下端部から離間して設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載のクランクシャフトの潤
    滑油供給構造。
  6. 【請求項6】 上記潤滑油供給路は連続した単一の供給
    路として形成され、一端部が上記クランクジャーナルベ
    アリングに設けられた上記油溝部に開口すると共に、他
    端部がコンロッドベアリングにおける、コンロッドのロ
    ッド下端部に対応する部位に開口するように形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載のクランクシャフト
    の潤滑油供給構造。
JP2000258786A 2000-08-29 2000-08-29 クランクシャフトの潤滑油供給構造 Expired - Fee Related JP3705096B2 (ja)

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